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性能とデザイン いい家大研究 https://blog.goo.ne.jp/replankeigo

こちら 住まいの雑誌・Replan編集長三木奎吾です  いい家ってなんだろう、を考え続けます

性能とデザイン いい家大研究
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2015/10/15

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  • 【継ぎ手・込み栓 伝統的木造工法の世界】

    先日、久しぶりに伝統的工法の住宅を見学する機会。宮城県の地元の「山元」企業で、広大に所有する管理林から計画的に出荷して、住宅企業としても提供している。そういうことなので、木の質感を最大限に活かす家を建てている。「追掛け大栓継ぎ」で架材を接続させて、それを緊結させるのに「込み栓」を使っている。木は生きているので、季節によって水分含有量が変化する。そのため、架材が膨張したり収縮したりする。それを「調節」して家を長期に使い続ける工夫を日本人は古来からずっとしてきた。そういう「手を掛ける」という生活文化はこうした構造材にまで及んでいたが、身近なところでは、「畳の表替え」という習慣も行ってきた。いずれも現代生活から考えれば、家への洞察とか気遣いが絶対に必要なことなので、生活カレンダー習慣とはどうしても異質なサイクルに人間...【継ぎ手・込み栓伝統的木造工法の世界】

  • 【奥州雫石・寺院「唐破風」の彫刻意匠】

    唐破風というのは語感からすると中国からやってきた建築デザイン様式だと思ってしまうのですが、そうではなく、日本独自の建築デザインだそうです。明治以前の日本社会では、都市を作るといえば同時に神社仏閣をその中心施設として作るということが同義的だった。聖徳太子が大阪に四天王寺を建てて以降、日本の権力というのは、かならず神社仏閣を「勧請」し続けてきた。写真は盛岡市近郊・雫石町内の仏閣・廣養寺の唐破風です。こういった地方のまちづくりに当たっても、こうした宗教施設が建築され、人々の参集の場として機能し続けた。奈良の都以来、こうした宗教施設は街の中心建築として「にぎわい」の役割を担う建築だったのでしょう。そういう動機から、建築デザインとしても「人目をひく」あの手この手を考え続けてきたものでしょうか?「唐破風」という名前自体すら...【奥州雫石・寺院「唐破風」の彫刻意匠】

  • 【人間の視覚的比率感覚〜能舞台】

    写真は先日に早朝、仙台から盛岡に移動の途中、高速を下りて立ち寄った「中尊寺」の能楽堂であります。能楽堂というのは好きな建築であります。人間がある劇的なるものを求めて参集するときの「歴史的」な経験蓄積の末に出来上がった場所としても興味をそそられる。20世紀になって人類は映画を開発し、もっと日常的なメディアとしてテレビも開発した。この人類史的衝撃というのは、すごいものがあったと思いますが、まだこのことは対象化されるまでには、時間がかかるでしょう。いまを生きているわれわれとしては、そのメディアに先行して存在しそういう視覚装置にインスピレーションを与えただろう空間性の方を考えるべきなのではないかと思っています。よくテレビのアスペクト比というのが論じられた。いまでもパソコンやスマホの視覚比率について、論じられる。そんな興...【人間の視覚的比率感覚〜能舞台】

  • 【東日本的農家文化「まゆ玉・餅花」インテリア】

    写真はきのう書いた蕎麦屋さんの室内デコレーション。わたし自身はこういった室内装飾の文化伝統を持たない瀬戸内海地域出自の家系の住宅文化様式で育ってきたのでネイティブな感受性とは距離感はあるのですが、「養蚕」農家生活文化様式の強い、関東以北農家では小正月期間などでこういうデコレーション文化が根強いようです。母親の実家に冬に行くと、こういうデコレーションに出会った記憶がある。まことに久しぶりにこういうのを見たので新鮮に感じられ、また雰囲気的にも「いかにも」感があった。こういったデコレーションは畳と和の欄間、柱梁空間が似合っている。現代の住宅からは徐々に失われつつある「背景」装置群に似合うデコ。そういえば、とふと気付いてこういうのを現代住宅空間に活かす試み、あんまり目にしないなぁと。たぶん、生活背景としての「養蚕農業」...【東日本的農家文化「まゆ玉・餅花」インテリア】

  • 【山形蕎麦店の石油ポッドストーブ】

    先日山形市内の山形蕎麦名店で食べた蕎麦が忘れられず、もう一度訪ねたら、月曜日定休という残念な事態。しかたなくインターネットで調べて「板そば」を。というところまではよかったのですが、ふと目に止まってしまったのが、店内に鎮座するポッド式石油ストーブ。店内のインテリア自体は、いかにも「田舎ふう」で悪くはないけれど、食材を提供している場所で、こういうポッド式石油ストーブはどうにも全体の環境・雰囲気を破壊しているように思う。石油ストーブは燃焼させると臭気が発生する。独特の石油燃焼臭が立ち上がってくることは避けられない。ポッド式石油ストーブの場合、燃焼に必要な空気を室内から得て同時に排気ガス臭気も室内に放出する。この室内空気利用の問題から結露問題まで、ポッド式は問題が多すぎる。北海道では常識として吸気も排気も外気を利用する...【山形蕎麦店の石油ポッドストーブ】

  • 【春先 なごり雪の散歩路】

    ことしは暖冬でと書き続けていたらぶり返してきた寒波が襲ってきたようです。わたしはいまは岩手県におりますが、札幌では8cmの積雪とか。盛岡でもいま現在、降雪がきています。やはり冬将軍、そうはカンタンには撤退してくれない。写真は先週半ばの雪融けの進んだ状態での散歩路。アスファルトの道を歩くだけではなく、イキモノたちと出会うべく、雪道をあるいて向かったりもします。この細い道もカモやオシドリたちが生息している池への道。冬の間中、散歩する人たちも多いので必然的にそうした道は踏み固められてその足跡がたどれるし、とくにこの時期だとその細い筋のような道を歩いた方が、足下はかえって安定する。まさに人が歩けば道になる,という次第なのですが、オモシロいのはその筋道が踏み固められている分、固い雪になって、残っていること。それ以外の箇所...【春先なごり雪の散歩路】

  • 【記憶の奥底深くDNAが反応するここちよさ】

    人間は炎以上に癒されるものはあるのだろうか。記憶の奥底深くDNAが反応するのだと思います。同時に外の清涼な寒冷気候がコントラストとして肌感覚に作用することも重要。北国に暮らす最大の楽しみといえるでしょうね。特集‒薪ストーブのある暮らし2019.3.21薪ストーブと掘りごたつがある、北海道の木の住まい「くつろげる家をつくること」。それは、家づくりの大きなテーマです。大学時代には林学を専攻し、自然に関わる仕事をしていたKさんも、家族のくつろぎの場として「家を建てるなら自然豊かな土地で、自然素材を使った家を建てたい」と考えていました。・・・ReplanWEBマガジンへ【記憶の奥底深くDNAが反応するここちよさ】

  • 【春の息吹 in 北海道神宮】

    今週からようやく札幌でも散歩を再開。北海道神宮境内を歩いてきております。旧知の知人たちとも交流できてきた。・・・っていうのは、実は人間ではありません(笑)。そう、写真のエゾリスさんたちや野鳥さんたちであります。本日登場願ったのは丸々と冬毛、皮下脂肪を溜め込んだその姿のままのエゾリスさんであります。まったく自然のままの姿ではなく、大体が人間が与えるエサを含めた「環境」に依存して生活している。人間の側で本来はこういう餌やりは制御しなければならないのですが、しかし人類はほぼ地上を制圧しているのも事実なので「かわいい姿をみたい」欲求を抑えられず、エサやりしてしまう。わたしなどもそういう様子に便乗して写真を撮ったりする・・・。野生生物たちというのは、環境適応しなければならない。鳥類でも最近はカラスが生態系で優勢なのではな...【春の息吹in北海道神宮】

  • 【北国的「冬送り」通過儀礼?=雪割り】

    北国札幌では年間積雪は6mを通常年では超える。そういう積雪が道路上でクルマなどに踏み固められて、春先まで「岩盤状」の氷塊となって残留いたします。まぁ放って置いてもそのうちには春の気温上昇とともに消える。のですが、そこは生活者として座して待つ気持ちにはなりにくい。「春よ来い、早く来い」という内奥から突き上げてくるDNAがこだまする。北国的男子、と書くと性別によるなんとかと言われるかも知れませんがやはりツルハシなりの道具を引っ張り出してこの氷塊の破砕作業に無性に駆られるのであります。肉体的にはメンドイのではありますが、あの「パカッ」と氷塊が割れて路面の地肌があらわれる瞬間は、なんともいえず、深奥からの快感を刺激される(笑)。ただしやはり肉体的には肩や腰、その他筋肉痛の原因になりやすいので、数日間いやそれ以上の期間を...【北国的「冬送り」通過儀礼?=雪割り】

  • 【Replan北海道最新号 「守る家」3.28発売】

    今回のReplanは「守る家」というテーマでの特集。阪神大震災、東日本大震災と大きな地震・津波災害がうち続き、さらに比較的に安定していたと思われた北海道中部でも昨年9月とことしの2月と、大きな揺れに見舞われました。そして昨年9月地震時には北海道全域停電が発生しました。災害はこの列島で暮らす以上、無縁ではいられない。東日本大震災時には、地域で発行する住宅雑誌として「東北の住まい再生」という住宅情報のボランティア的な発行もしました。宮城・岩手・福島各県の協賛もいただいて被災地の仮設住宅などに各県のルートで直送させていただいた経験もあります。今回の北海道地震にあたって、自分たちも体験したその経験からこの「守る家」というテーマ企画を選び取った次第です。寒冷地の住宅では「寒さから守る」ことはあたり前のこと。断熱性能の向上...【Replan北海道最新号「守る家」3.28発売】

  • 【さっぽろっ子の組石造建築への思い】

    わが家は1991年に新築した主体構造、コンクリートブロック建築。断熱的には「外断熱」が採用されて建築当時にはすでに技術的には完成の段階にあった建築でした。コンクリートブロックの主構造に対して外部側にさらにもう一重の「外皮」が中間に板状断熱材をサンドイッチして仕上げられる。この外皮は、とくにコンクリートブロックである必要はない。そういうことで、キュービックな形態も含めて外皮側デザインを混構造の木造部分も含めて追究した建物です。わが家ではモダン素材として当時の先端的なガルバリウム鋼板と対比的に煉瓦をコントラストさせることにした。とくに煉瓦積みはその仕上がっていく過程も楽しかった。本煉瓦一丁積みという積み方なんだそうですが、北海道人として、煉瓦を施工できたことに格別のよろこびがあった。以来、もう28年が経過した。建物...【さっぽろっ子の組石造建築への思い】

  • 【暖冬の冬が終わろうとしている。・・・】

    冬という季節はかわいそうなところがある。春は早く来てくれと願うこころが多数派であり、夏に向かって盛り上がって消えていく。夏は気分も開放されていって、やりきれないほどの重量感で人の心に強烈な印象をもたらして去って行く。そして秋はさわやかにやってきて、もの悲しく去って行く。冬はいつも歓迎されずにやってきて、もっとひどいのは去り際にもノスタルジーが感じられないこと。同じく厳しい季節だけれど、夏には「去って行く夏」をいとおしむロマンがある。しかし冬にはそのような去り際の美のようなものがない。北国ではこの季節、雪融けがどんどんと進んでいく。それは「早春」という季節感ではあっても「冬の終わり」ではない。ことしは1月は比較的に札幌にいる場合が多かったけれど2月からは本州地区と札幌を往復しています。そんなこともあって、札幌での...【暖冬の冬が終わろうとしている。・・・】

  • 【北海道・札幌の住宅市場は「先見性」がある?】

    最近、東北をはじめ各地の「住宅マーケット」というものを仔細に調査し続けているように思っています。戸建て注文住宅というのがわたしどもの基本フィールドになるのですが、住宅というのは当たり前ですが「土地の上に建てられる」。したがって、地域性というものが不可欠な要素を構成する。日本中、それこそ個別的でない住宅地域というのはあり得ない。みなそれぞれに抜きがたい個別の違いを持っている。そのうえで、次にどういう家を建てるということを考えるようになる。こういった諸事情の複合的な結果として「住宅市場」が構成される。この住宅市場を分析して、情報を創造していくのがわたしたちの仕事。その過程では思わぬことがらが、決定的な要因になっていることにふいに気付いたりするようなこともまま、ある。そんな日々を過ごしていて、ひるがえって自分の本来の...【北海道・札幌の住宅市場は「先見性」がある?】

  • 【移動、対話、ホテル。激変した現代人間環境】

    仕事の関係から、わたしはいまは2拠点で暮らしています。まぁ仙台が多いのですが、札幌とそれ以外地域とに半分ずついる。考えてみれば、多拠点で仕事しているので当然ですね。頻度の多寡はあってもずっとそういう仕事生活を選択してきた。こういうスタイルを続けてきたのにはやはり移動コストの劇的な低下ということが要因として大きい。とくに飛行機移動が大きくコストダウンした。トータルで考えれば20〜30年間スパンで半減以下ではと思う。それとビジネスホテルというものの普及発展も大きい。東横インとかルートインとか、そういうビジネスホテルスタイルの一般化。それによって旧来の「シティホテル」というものは衰退したけれど、「宿泊可能ベッド総数」は劇的に増えてきたのではないか。さらにインターネットの普及によって、全国どこにいても常時接続環境がおお...【移動、対話、ホテル。激変した現代人間環境】

  • 【情報世界の「GAFA」支配は新・帝国主義か】

    きのう朝から、っていうか深夜からFacebookがアクセス不良になっていた。わたしは多くのみなさん向けにブログ情報発信しているのですが、その基本的拡散ツールとしてFacebookを使っている。毎朝、文字数1000以上のコンテンツを作成して、きのうもアップしようとした。そうしたら、キャンナット。Facebook表示にすら異常に時間が掛かる。WordPressからの投稿連携も機能していませんというアラート。やむなく早朝のアップを諦めて仙台に出張に出掛けた。新千歳空港に着いた11時半くらいの段階でようやくアップさせられた。わたしがサイト不良をチェックしたのが早朝3時頃でしたから都合7−8時間、WEB上のひとつのコミュニティが機能不全を起こしていた。その後、丸1日程度の時間が経過していますが、Facebook側からは今...【情報世界の「GAFA」支配は新・帝国主義か】

  • 【全国から工務店さん北海道研修集中時期】

    この時期は札幌で地元建材商社さんが一斉に「展示会」を開催。寒冷地仕様、省エネ志向の建材などについてユニークな建材が出品されるという北海道マーケットなので、東北地域をはじめ、全国の工務店ビルダーさんが札幌に研修に来られます。北海道は日本の中ではいちばん寒い地域なので住宅技術についてやむなく寒冷対応、省エネ技術が高まらざるを得ない。そういった当たり前の「競争」が日々革新されている。北海道は他の世界の寒冷地、北欧北米、さらにロシアなどとのいろいろな交流が盛んで、そういう北方圏住宅技術についての相互交流も活発なので、自然に日本における「窓口」にもなる。以前、ドイツの住宅政策担当者一行が全国を回ってから北海道に来られて「ようやくふつうの会話が成立する(笑)」というような発言もあった。ヨーロッパでも同様のようで、北欧地域が...【全国から工務店さん北海道研修集中時期】

  • 【コスパのいい空間活用2.5×6間の寸法感】

    さてシリーズっぽく紹介してきた札幌のビルダー・棟晶さんの「新住協プロトタイプ2.5×6間」タイプ取材ですが、拙ブログを見て「ぜひこの建物をみたい」という希望を寄せられた宮城県大崎のビルダー・高橋建設・高橋社長がきのう来札されたので、ご案内する名目でわたし自身も2.5×6間空間寸法の体験のいい機会と考えて訪問してきました。お忙しいなか、お付き合いいただいた棟晶・斉藤さんありがとうございました。ということで、わたしがいちばん気になっていた空間にみんなで座っての空間いごこちチェックであります(笑)。<図面左の赤⬇部分スペース>斉藤さんのお話では、当初は食堂と見立てていたスペースとのこと。しかしやや寸法が足らない感じなので、鎌田紀彦先生から家事室スペースに用途変更指定が来て、壁にも奥行き60cmのテーブル板を嵌め込んだ...【コスパのいい空間活用2.5×6間の寸法感】

  • 【柱を縄で編み上げる心理ってなんだろうか?】

    写真は宮城県大崎市内での新築住宅事例から。県産の杉で柱梁が構成された木質たっぷりの家でしたが、なんと、写真のように丸太の柱の1本にはごらんのように縄が巻き上げられていた。施主さんは大工職の方で、各所でモノづくりマインドが感じられたのですが、そのなかでもまことに驚かされた光景でした。実はわが家でも新築した28年前、1階から3階までの「螺旋階段」を鉄製で作って玄関吹き抜けに立てた。1階部分は踏み板はなくて、2−3階部分を上下させる機能。で、1階部分には鉄の柱が剥き出しにあらわれることになる。他はコンクリートブロックと木質内装なので、ややハードな印象をあたえることに配慮して、その鉄柱の印象を緩和させる意味で「縄で巻き上げた」。このプランを提案された設計者からは「アルバー・アアルトの作品でこういうのがありまして・・・」...【柱を縄で編み上げる心理ってなんだろうか?】

  • 【住まいに「移動・シェア」概念は生まれるか?】

    CO-LIVINGというのだそうです。複数の住宅間を移動しながら暮らすというスタイル。定額で複数の家に住めるコリビングサービス「ADDress」が2019年4月に登場、会員受付開始というアナウンス。空き家や古民家、別荘など使われていない物件を活用してコストを抑え水回りやキッチンは快適に利用できるようリノベーション。シェアハウスと同様に個室が用意されており、リビングなどの共有スペースでは、ほかの会員や地域住人との交流も楽しめるようになっている。物件にはサービスアパートメントやホテルのようにアメニティや家具はそろっており快適な空間としてケアされる。2019年4月から、5カ所の物件でADDressのサービス第1弾を開始予定。月額4万円からの定額で、共益費もコミコミで、どの拠点にも住めるというコリビングサービスを提供し...【住まいに「移動・シェア」概念は生まれるか?】

  • 【岩合光昭さんへの憧れ、ネコへの目線】

    別にわたしはネコの愛玩趣味は強くはないのですが、娘はずっと愛ネコ家で「ピーチャン」と名付けたヤツと共生している。ときどき一時的同居をするけれど、ネコには「一宿一飯の恩義」という概念はないらしくこっちにそのようなそぶりを見せるかわいらしさは持ち合わせていない。唯我独尊、自分というモノに非常に素直に生きている。わたしの方は多少は愛情も感じてはいるけれど、あちらの方は、まったくそういうそぶりも見せてくれない。生暖かいような微温的空気感がそこにある。そんなことなので、どんなネコとも仲良くなって会話しているような岩合光昭さんの「世界のネコ」たちの様子映像には心底、強い憧れを感じさせていただいている。できればかくありたい、でもピーチャンからは冷たくされる(笑)。という不条理な関係がわたしのネコ族との現状。最近は取材先でペッ...【岩合光昭さんへの憧れ、ネコへの目線】

  • 【絶品山形そば「でわかおり」を食す】

    山形であります、そばであります(笑)。わたし、山形蕎麦との出会いはけっこう衝撃的ではじめて山形を訪れたとき、昼食にある企業の社長さんに連れ出されどこへ行くのかと農村風景の中を走って、とある農家に入った。とくに看板の類もなく、社長さんは囲炉裏端に腰を下ろした。やむなくわたしも追随して腰を下ろした。それからやや経ってから、老婆が腰をかがめながらやってきた。二言三言、社長とぼそぼそと話した後、去って行ってそれからやってきたのが、「板そば」だった。そこに漬物の類が数種類置かれて添えられていた。わたしは、蕎麦というと東京での蕎麦体験がいちばん多かったので、ほとんどノドで味わうというような食べ方が身についていた。しかし、置かれた板そばはハンパないほどの分量に見えた。ちょっと気が遠くなるような気分になって箸を運んだ。おお、で...【絶品山形そば「でわかおり」を食す】

  • 【窓開口vs外部視線の「サバイバル」バトル】

    先日密集地域での住宅建設のキモになる窓開口について書きました。優秀な設計者はカーテン遮蔽なしでも成立する窓開口計画を練るべき、というご意見を紹介させていただいた。それは近隣への配慮として、あとからその地に参入する側として当然わきまえているべき「マナー」であるとも思われました。しかしこういった外部視線との敏感な「バトル」についてかなり過激な意見というのもある。「この窓、外を見たら近隣の人と目線があったりすることありそうですね」「・・・ありえますね。」「どうなのかなぁ?」「でもね、そのタイミング、ばったり出くわしたときにどうするか」「え、どういうこと?」「そのファーストコンタクトが,実は勝負なんですよ」「そのときに、何食わぬ顔で平然と自然にふるまっていると相方の方から遠慮をしてもらえるようになる」「先方の方で先に窓...【窓開口vs外部視線の「サバイバル」バトル】

  • 【3間×6間「北海道スタンダード」の家】

    きのうも触れましたが、わたしは以前写真のような家を「計画」した。設計施工は札幌のヨシケン・吉田建産さん。同社の吉田専務と北海道に暮らす庶民の家という「普遍性」コンセプトについていっしょに考えていた。わたしの親族の家で総建築コストが小さく抑えられて、なお、断熱は約20年前時点での上位レベルを実践して暖房コスト極少、1階居間FF石油ストーブ1台で家中の暖房が事足りるように考えた。面積的には総坪数36坪の総2階建て住宅。Replan誌でも発表したけれど建築費用は実際より少し多めに表現した。「もし同じコストでといわれたら・・・」という不安心理が働いて、参考価格としてセーブして表した。それほどローコスト・高品質にこだわって作って見た。まぁ36坪床面積で総額1000万円台前半に収まっていた。そのときに、いちばん論議していた...【3間×6間「北海道スタンダード」の家】

  • 【日本の敷地に合う2.5間×6間住宅 外観は?】

    さて先日書いた札幌・棟晶さんの「新住協」モデル住宅外観篇。平面プラン、さまざまな検討の末にたどりついた2.5間×6間の総2階というものです。階段の面積の関係で30坪を若干切る間取り。長さ的には5:12という寸法感覚になる。わたし的にはとくに短辺方向のプロポーションに興味を持っていた。この新住協モデルについては、わたしもその検討過程に参加していたこともあって、また、ある住宅計画で「もっとも合理的」という間取りを考えてそのときには3間×6間の総2階にたどりついた経験もあって強く興味を持っていた次第です。新住協のモデルらしく、いま日本で提供されている普遍的な「住宅敷地」というものをまずは想定した。この点については、完全な「一般解」というのはありえないけれど、「最大公約数」的に間口と奥行きを想定してその敷地に対して「ク...【日本の敷地に合う2.5間×6間住宅外観は?】

  • 【過密地住宅「カーテンなしでも成立の窓」が基本】

    きのうは山形市の東北芸術工科大学にて同大学の教授である竹内昌義さんが「ファシリテーター」になっての「住宅設計セミナー」が開催されていました。旧知の竹内さんに加えて新潟オーガニックスタジオの相模稔さん、そして今回初めてお目に掛かった日下洋介さんのいうメンバー。山形の状況も知りたいということで参加してきました。それぞれに興味深く、またいろいろなきっかけになりそうなこともたくさん発見できて,大変有意義でした。竹内さんからはじめに「(東北の方はシャイなので)質問がなくツライ(笑)ので、ぜひあとでよろしく」みたいなフリがあったので、シャイでは負けてはいない北海道人として、奮起していちばん初めに手を上げて質問したらそのあとたくさんの質問。かえって時間が最後押せ押せになって盛況だったようです(笑)。ということで、行った役目は...【過密地住宅「カーテンなしでも成立の窓」が基本】

  • 【住宅はモノを超える「創造的消費」領域か?】

    先日、わたしの「魚知識」の源泉である友人のShigeruNarabeさんからまたちょっと不意を突かれたご意見。「バブルの前、のちに高度成長期と言われる中で中高生時代を過ごした。この時代に3Cと言われた耐久消費財がカラーテレビ・カー・クーラーであった。この時代はモノに幸せの種があった。青少年向けのモノカタログのような雑誌も飛ぶように売れた。振り返って今、若者の車離れに象徴されるように必ずしもモノは幸せの種ではなくなってきている。この時代の「生き方の依り代」としての注文戸建住宅のあり方は難しいが、多様性は重要なキーワードなのだろう。」というご指摘。たしかにご意見はその通りで、しごくまっとうなもの。このご指摘を受けてのわたしの反応・着想としては、住宅業界というこの「空間を扱う」創造領域、モノだとは言い切れず「モノ・こ...【住宅はモノを超える「創造的消費」領域か?】

  • 【東京都内のある住宅展示場にて】

    所用があってきのう仙台から東京に来ております。で、すこしの待ち時間が発生したので、住宅展示場を見学。ふむふむ、はてさて、でありました。特定の企業名、住宅展示場名は表記を避けますが、ちょっとビックリの光景を見させていただいた次第。首都圏などでは鉄骨の住宅がよく作られている。いわゆるハウスメーカーという存在は工業化・プレハブとしてスタートしたその経緯があるということなのでしょう。そもそもは戦後高度成長期に住宅が大量生産の必要性があるというそういった社会背景があって政府肝煎りでの「ハウス55計画」という既存の大工・工務店組織の対応絶対量の不足から大量生産住宅企業の育成が政策的に取り組まれてきた経緯がある。この国の官僚機構と高度経済成長の関係がこの住宅産業構造形成に大きく関わってきた実態を表現している。もうすでに、その...【東京都内のある住宅展示場にて】

  • 【日本の注文住宅文化に世界はもうすぐ驚く?】

    最近、いろいろな取材をしてきて気付くことは好きなモノやコトに抱かれて暮らしたいマインドが主流化していること。こういうのって、考えてみたらごく当たり前ですね。誰もが、基本的にはそのようにしたいと考えている。現代でこういうモノコトを実現させる具体的なものは家づくり。これまではしかし、この志向性を満足させられた人類はごく少ない。大部分はいろいろなしがらみ、ムラとかの共同社会の一員としてあるいは組織に隷属して生き延びることがふつう一般の生き方。そしてその不自由を当然と考えて人生を甘受した。第一、自分にとってどういう家具が、生活用具が「好き」なのか、というようなことにまで「選択」余地が広がったのはごく最近。資本主義社会、民主主義社会が実現して大量生産と機械化がモノの価値を平準化して、きわめて「民主化」させた。この根源的な...【日本の注文住宅文化に世界はもうすぐ驚く?】

  • 【天井構造火打ち梁4つの現代「茶室」とは?】

    写真は2間半×6間という総2階で30坪弱のモデル住宅の内部にできた面白い空間の様子です。札幌の「棟晶」さんが新住協モデルとして建てたもの。このプランに至るには、実はいろいろな取捨選択が繰り返された。最終的には日本の現在の住宅地の平均的な「間口」を踏まえさらに駐車スペース2台分を確保してその上で若干の庭のスペースも確保させたい、というさまざまな「平均的要望」をクリアさせて生み出された。そういった経緯なのですが、細長いプランになる。さてその体感はどうか、という実例モデルであります。空間の感受の仕方というのは多様な要素があると思われるので実際の間取りプランで空間を吟味するというのは、なかなか表現しづらいところがあるものだと思います。また、大人数でのワイワイドカドカ状態だったので、それだけのじっくりした体験時間も確保で...【天井構造火打ち梁4つの現代「茶室」とは?】

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