本日はReplan東北最新号・岩手特集から住宅紹介です。斜めに入り込んだ変形地という条件を逆手にとり、「くの字」に設計することで敷地を有効に活かしています。岩手山の眺望を堪能する家。岩手で家を建てるなら注目すべき、地元の工務店をご紹介!地域の特性を知り尽くした、高性能で快適な住まいをご覧ください。盛岡市・Tさん宅夫婦40代、子ども1人お子さんの誕生を機に、家づくりを検討し始めたというTさんご一家。家に関する知識はゼロからのスタートで、当初はローコスト住宅を検討されていたといいます。しかし、独自に勉強を重ねていくにつれ、性能やデザインの重要性を実感するようになったとか。「お子さんがのびのび育つ家にしたいというご希望があり、『肩肘張らずにくつろげる住まい』というコンセプトに共感していった」と・・・。<続きはこちらで...【大開口から岩手山を望む「くの字」曲がりの家】
【家づくりお役立ちサイト『iLoie(イロイエ)』オープン!】
地域住宅雑誌として、北海道で誕生したReplan。それまでの家づくりがハウスメーカーの宣伝力に席巻された状況だったのに対して家は、その地域・土地の上に建っているというごく当たり前の認識からその土地で長く生き続ける作り手に大きくスポットを当てて、その地域にふさわしい住宅を作り続けているビルダー、建築家などのナマの情報を「住宅実例ルポルタージュ」を基本にしながらお伝えしてきました。家を建てるということは、ユーザーがその土地と生き方を決定し、その志向に寄り添ってくれる作り手と協同して、オリジナルな暮らしを創造していくこと。北海道出自ということから、当然ながら高断熱高気密住宅というものはその大前提としてあるべきというスタンスで作り手の情報を選別してきました。なによりも暮らしのいごこち品質にこだわった情報のセレクト。こう...【家づくりお役立ちサイト『iLoie(イロイエ)』オープン!】
ことしも毎週月曜日は「社長食堂」でお料理に挑戦。「将来は、働いてくれるみんなのためのメシ炊き人もいいなぁ」と日頃妄想していたひと言からスタートした企画であります。住宅の雑誌、情報メディアの仕事なので、なるべくリアルな生活感をいつも心がけていたい、というのもある。まぁなにより、わたしの個人的な料理好きが昂じて(笑)ということで。せいぜい、スタッフから飽きられない、呆れられないように精進したい。きのうも「豚肉のショウガ焼き定食」路線でメニュー構成。なんですが、メイン料理の方は比較的簡単で、豚肉を漬け込んで焼くだけ。その味加減を考えることになります。こっちの課題は味がやや濃いめになってしまう点。どうしたらいいかなぁと思案中であります。なにか、いいヒントがあれば教えて欲しいと思っています。一方、サイドメニューのほうがい...【ホッキの捌き探究、ごはんの味わいひと工夫】
よく見掛けるようで画家の名前が出てこない・・・。先日あちこち東北を飛び回っている最中、とあるそば屋さんに駆け込んでふとみかけたイラスト画に引き込まれてしまっていました。線といい、デフォルメの感覚といい、いかにも「蕎麦」を感じさせてくれる・・・。なんと表現して良いのかよくわからないのですが、青森のねぶたが描く線画のマインドにもぴったりと通じてきそうな、いかにもニッポンの「田舎」という郷愁感を訴求してくる。そばは北海道でも幌加内とか、新得とか主要な産地があるのですが、そういう産地ではこういった雰囲気、感覚はあまり感じられない。むしろ、もっと乾いた空気感が支配的で、その寒冷な気候がさわやかさに通じている印象がある。シーズンになると開催の新そば大会、というようなイベントが幌加内などには似合っていると感じます。家族揃って...【蕎麦食文化、東北と北海道】
【仙台オフィスは「陸奧国分寺」遺跡から1km(*⌒▽⌒*)】
わが社の仙台オフィスは仙台駅の東口、新寺という地域にあるのですが、2年前ほどに開通した「地下鉄東西線」がすぐ近くを通っています。最寄り駅は「連坊」駅になるのですが、そこから1駅東には「薬師堂駅」があります。その新駅周辺に最近、見慣れない古代木造建築風の朱塗り建築ができた。ときどき前を通る度に「陸奧国分寺」という看板を見ていた。きのう、仙台市内での仕事が一段落したタイミングで気になっていたその「陸奧国分寺遺跡」を見学して来ました。陸奥国というのは、645年の大化の改新の頃から国司が派遣されいまの仙台市太白区長町に「郡山官衙」施設が造営されたとされています。その後、724年頃に多賀城が対蝦夷の軍事拠点として築城されやがて「国府」機能も併設されていくようになったとされる。この時代は奈良の都の時代であり、国府と「国分寺...【仙台オフィスは「陸奧国分寺」遺跡から1km(*⌒▽⌒*)】
きのうお知らせしたように、東大の前真之准教授をご案内したのですが、その移動前に先生からいただいたのが、写真のボールペン。どういう風の吹き回しかと思ったのですが、どうやら同行案内の「謝礼」のよう。大学の研究者のみなさんの住宅研究については協力させていただくのはいわばこの業界に生きる人間として当たり前のことと思っているのでやや驚かされた次第であります。「へ〜、先生からも気を使っていただけるのか」といったところ。しかしそこは東大でありますので、多少はスタディに関係するグッズですね。よくみると、「U-Tokyo」というネーミングを商標化しているようでもある。こういったネーミングクライツ(命名権)ビジネスとして考えれば東大というブランドビジネスは確かにあり得るのだろうと思われます。ありがたく頂戴いたしましたが、さてどうし...【東大U-Tokyoブランド謝礼GOODS】
冬になると、各地域から北海道の住宅視察に来られるケースが多い。東北地域からは毎年多くの工務店のみなさんが定期的に来られます。また、キムラさんをはじめとした建材屋さんの展示会も住宅の施工閑散期ということで冬場に開催されることも多く、そういう機会に本州地区から見学に来られるというケースも多い。ということで、わが社でもそういった対応をさせていただくケースが多い。今年は、そういうなかにReplan関西でお世話になっている作り手のみなさんもはじめてやってこられました。事前には「関西の人間は冬の北海道というと恐怖なんよ」と言っていましたが、来て見ればみなさんコテコテの関西弁がどこでもここでも満開(笑)。まことにアップテンポというか、ハイテンションというか、どんどんとホンネが飛び出してくる臨場感はさすがであります。住宅見学で...【関西からも!冬の北海道は住宅見学ラッシュ】
表題のようなことについていったいどう表記したらいいか、たぶんあんまり日本語の語彙にないかもしれない。現代住宅ではクルマと家のカギはほぼ必須のアイテム。もし万一場所を忘れたら、一大パニックになることは必定。の割には、その設置場所というのは住宅設計的には考えられない典型。わたしもたくさんの住宅図面を見てきたけれど、こういった「仮置き」場所について表記された図面は見たことがない。個人情報のもっとも機微に属することであり、住宅の設計プランであっても、打ち合わせするということには馴染まないかもしれない。しかし、住宅利用のいちばんキースペースであるかも知れない。防犯上のこともあるから、あんまり「似合った場所」を作るとそれこそ泥棒サンにわざわざ秘密を開示することにもなりかねない。そこは「あうんの呼吸」で、なんとなく想定してい...【家に帰ってカギ類をとりあえずポイしておく場所】
きのうは新住協関西支部のみなさんが札幌見学に来られました。合わせたように東大の前真之准教授と自立循環のメンバーのみなさんも同時に来札され、住宅見学に同行されました。で、主に地元の高性能住宅ビルダー・棟晶さんの見学終了後、ススキノで懇親会を行った後、なんと夜8時過ぎに前さん一行を南幌町モデル住宅群視察にご案内しておりました。幸い、みなさんの日頃の行いよろしく、天候が平穏に推移したので無事、強行日程をこなすことができました。まぁこの時期としては奇跡的(笑)。この見学の内容については、折に触れてご案内していきますが、本日は、1件目の棟晶さんの既築住宅の様子。こちらは、札幌市の西部地域に建っているのですが、その2階リビングからの眺望であります。札幌という街は京都の反対の都市計画で知られています。基本は碁盤の目状の街割り...【雪国での北方向眺望の反射光効果】
写真はReplan関西で取材した家具屋さん「TRUCK」。ひとつの家具屋さんが、自分たちの価値感・テイストを追究して家具から自宅の建築に至るまで「好き」を追究した姿勢が出版を通して多くのひとに知られ、いまは一種の「聖地」化している。雑誌の姿勢としても共感できるものがあって、取材し掲載させていただいた。北海道は高断熱高気密という住宅技術を進化させることができた。そのプロセスでは人間の生身の生活のベースをどう作るか、そういう生々しい「環境」性能のたゆまぬ追究があった。人間のいごこちについての床壁天井、ボックスとしてのあるべきモノの探究。同じように「空間」とか、「空気感」というものへの追究があったと思う。日本人として寒冷地において住宅の即物的な性能のことがらが解析され、基本的な技術基盤はおおむね達成されてきて、この技...【高断熱高気密meatsニッポン生活感受性】
写真はReplan東北最新号の「スモリ工業」さんの取材記事から。同社は仙台からクルマで30分ほどの松島の奥の「大郷町」で廃校になった小学校の建物を再利用して「たのしいおうちづくりの学校」というコミュニケーション施設を作っています。住宅というものを総合的に体験できる施設というものはなかなか得がたいということで、実際に多くの子どもたちが見学している。そんな様子を取材記事構成したのですが、わたし的にオモシロかったのが、この写真の様子であります。現代はお節介なほどに社会が人間行動に制約を加える。危険回避という意味はもちろん了解可能だけれど、いまどき「屋根にのぼる」というコトバ自体、聞くことができなくなった。もちろん積雪地域では「雪下ろし」という一般語が存在しているけれど、それ以外の地域では、ほぼ聞かれなくなったのではな...【子どもたちに「屋根にのぼる」体験をさせる】
写真はふと見掛けた「おかぐら」建築。おかぐらというのは平屋に2階を増築すること一般を指すことなのですが、通常は、構造的に不安定な増築方法として避けるべきとされる。この写真の建物はブロックの1階に対して、木造と想像される2階が大きな面積になっている。頭でっかちであやうい・・・。どうも最近、社会の見えない部分でこういうおかぐらが進行しているかも。WEBは非常に有益な情報手段として定着してきたのですが、一方でこのことが社会に変化ももたらしてきているというのも事実。そろそろ、このことについての論考もされるべきではないかと思っています。というのは、WEBの発展によって社会の「分断化」も進んだと思われること。さらに、中国という共産党一党独裁のような国家体制がその技術を悪用して社会管理を強化して、独裁の延命に利用してきている...【社会「分断」はWEB履歴応答システムがもたらす?】
きのうはある住宅団体の会合で講演を依頼され大忙しの中、急遽まとめた内容でお話ししておりました。その内容に沿った話題はまた明日以降に。で、直会の懇親会が終わり、多忙だった今週の締めのお酒。しかしほぼ話通しでほとんど食事もできず、帰り道空腹に襲われてなつかしい「ラーメン横丁」で軽くすすっておりました。50-60mくらい距離の狭い小路にラーメン店がひしめき合っている。有名店も多いのですが、わたしはそういう有名店趣味はないので、適当にそこそこの空き具合のお店に入ることにしています。ヘンなようですね、こういうわたしのような行き当たりばったり系。たむろしているアジア系の観光客多数の様子を見ていると全員日本語ではない人たちが数人連れでワイワイと騒がしくしている。手にはスマホを握って、少しでも「有名店」で食べようとしているかの...【スマホ片手の口コミ情報戦争inラーメン横丁】
やや旧聞に属するけれど、11月末のウォールストリートジャーナルでインドの「省エネ」事情についてのルポルタージュ記事があった。日本だけで「省エネ」論を考えていても、その結果は全地球的な気候変動問題。やはりこれから発展していく地域にとってどうであるか、とくに民主主義的価値感を共有する発展途上大国インドは、安倍外交の結果、たいへん親日的なアジアの大国として浮かび上がってきている。そういう国家社会でこの省エネがどう志向されているかは、重要だと思います。以下、記事の要旨、わたしが重要と思った部分を抜粋します。〜インドが推進する最も有望な対策の一つがエネルギー効率のよいエアコン。エネルギーをめぐる世界の議論ではエネルギー効率は魅力のないテーマで、太陽光や風力の発電所を設置する取り組みと比べて注目度は低い。だが次世代のエネル...【省エネは全地球問題インドの省電力事情】
先日の住宅取材での台所回りの写真です。住宅事例で最近たいへん多く見掛けるDKの様子であります。家族数の減少から、また主に調理に関わる主婦が共働きするケースが増えて家事労働の省力化が大きなテーマになっている。調理と食事空間が一体化することで、食事回りの「合理化」が計られている。で、こうした一体空間では、当然、主要機能が「調理する」と「食べる」のふたつに別れている。そうすると、それらを一体化させるには「高低差」をつけて対応することになる。人間は身長が各人でそれぞれ違いがあり、また調理作業のしやすい高さは微妙に違いがあるし、同時に「座って食べる」のにも、テーブル面と床面の高低差にも人によってバラツキがあります。こうした高低差のために床面が調節されることになる。このお宅では高低差は15cmと決定されていました。食卓テー...【立って調理する高さ、座って食事する高さ】
座禅というと、典型的な映像イメージとして導師が警策(きょうさく)をもって座禅者の背筋に活を入れる動作が目に浮かぶ。一種独特の感覚を持つ行為で、まるでしごき(笑)のようでもある。まぁあれは自然に出るカラダの疲れゆがみを正す効果があるのでしょう。こうした空間には、昔からある憧れを持っている。立って半畳寝て一畳という現代の「断捨離」に通じる日本人の基本的メンタリティはこうした空間が涵養したように思えるのです。こういった精神性は禅の影響が強いのではないか。自ら進んで身を打たれようとする精神性に由来する所作(笑)って、そもそも西洋文化的にはあるのだろうか?また、日本以外の東アジア世界でもこうした「自虐的」精神性文化、禅宗的な文化は基本的には存続してきていないのではないか。中国では国が替わる度に前時代を全否定する「易姓革命...【死生をみつめる空間、座禅堂】
先日見学した高野現太さんのお宅ですが、特徴的だったのが、随所で「天井」のありようがデザインされていたこと。よく建築の内部空間をあらわすのに、「床壁天井」という言い方をする。なんですが、床と壁は触感とみた目の大きな要素として考えられるほどには天井というヤツは、そうは強くイメージされていない。一般的には壁の仕上げと連関した範囲で構想されているのではないか。通常は建築材料の寸法規格に沿って、天井高さというのは自ずと定まるというケースが圧倒的に多い。大体これくらいが適当とされた寸法高さで室内がそろえられていく。ふつうに慣れた感覚からすると、天井高さにデザイン要素があるとは思えない。そういう感覚に不意打ちのように「天井」が反抗してくるかのようです。そういう一般理解からすると、こちらの写真のように「浮遊する」感覚の「天井」...【浮遊する天井というデザイン再発見】
札幌市西部の高台、崖っぷちに建つ設計者高野現太さんの自邸です。茶室という文化は非常に特徴的な住宅と精神の日本文化。そこでの喫茶行為それ自体ということもさることながら、やはり建築的な空間性で、興味深いものなのだと思います。日本人で建築を作る立場のひとでこの精神性に意をもたないことはありえない。先日も「茶室⇒茶の間」という生活文化について考えてみましたが茶室というのは、そこで内省的な時間を過ごすことを重視した空間。そう考えると建築人にとって、いわゆる「作法」とは離れて自由な翼が芽生えてくる空間性なのでしょう。そうしたものがいわば「住宅のモチーフ」として拡大していって日本人の「戸建て注文住宅好き」ということが骨格化しているのかも。軸組構造、寸法の規格化というような合理性進化の一方でこういう「精神性」の自由の拡大が、日...【北海道的茶室冬の花鳥風月】
きのう2018「きらりと光る北の建築賞」を受賞した建築家・高野現太自邸を見学。まぁ当然のことですが、北海道内での面白い建築の情報は地域の住宅雑誌を継続していると、いろいろに情報が集まってくる。それが誌面に表現されて一般に知れ渡っていく。そうするとまた、まるで呼吸するようにあらたな情報がフィードバックされてくる。そういった情報循環のなかにあるのがわたしたちメディアなのだと思います。建築はそのような情報循環と言うことが非常に大きな部分を占めている。つくるひとと伝える立場とは、建築を通した循環の役割を共同している。この住宅は自邸ということなので、やはり「建築家として発信したいなにごとか」が明瞭にあらわれている。考えてみると、わたしの拙い情報循環活動の起点もこれだった。きょう紹介する外観と、メインルームからの眺望写真。...【北の木々・自然との共生を志向する家】
住宅というのは、大きな意味では「どうやって日射制御環境を作るか」だともいえる。温暖地での住宅伝統として、過剰な夏期日射を抑えることが基本的な「性能要件」とされ、冬期の寒さについては「耐え忍ぶ」ことが日本人の生活文化には色濃く刻印された。そういう基本的な住宅文化のなかで、紙による障子文化は基本的にはガラスが住宅の窓に嵌められる前まで「光の導入」が大きな役割で、その装着結果として光が微妙にコントロールされたのでしょう。畳という芸術的な繊維装置とあいまって、日本人の精神文化にたぶん微妙・繊細というような感受性を大きく植え付けたのだろうと思っています。紙越しに伝わってくる光は微妙なアンジュレーションを見せて、境目のあいまいなあわい光というものへの独特の気分を演出していた。そういう窓の障子が、ガラスが窓枠に嵌め込まれるよ...【ニッポン的光環境制御「障子」進化形】
年の初め時期は研修などの社内行事に好適ということで、仙台からのスタッフも交えて、住宅見学に行くことが多くなります。きのうは札幌市内のTAO建築設計・川村弥恵子さんの事務所を訪問。南北方向にも、東西方向にも1.5mほどの高低差がある敷地条件に柔軟に対応した内部プランのワンボックス的空間。南面からの太陽光日射に即してそれを冬場の暖房エネルギーとして輻射熱として取り入れると同時にさまざまな「反射光」としても大きな内部空間要素として取り込んでもいる住宅サイズの建築。いずれは住宅としての利用を考えた設計になっているということ。建築家の自邸的事務所建築ということで、いろいろ実験的な試みがなされているのですが、最終的には「北方向に開口させた窓からの庭の景観」をメインに据えたデザイン。そういう意味ではきわめて日本建築的な、京都...【窓辺の冷輻射対応TAO・川村弥恵子スタイル】
【Replan東北「家づくりのタイミング」&岩手特集1.21発売】
さてことしもReplanは次々に発行が続きます。トップバッターとして、1月21日には「Replan東北63号〜2019冬春号」発刊。今回は巻頭で「家づくりのタイミング」特集と、最寒冷地域・岩手の地域特集です。とくに岩手は暮らしのありよう、寒冷の質どちらも北海道にいちばん近い地域。地域気候を知り尽くした住宅性能、しかも豊かなデザイン住宅大特集です!【特集】いつが正解?家づくりのタイミング人生の中でもとても大きなイベントのひとつである家づくり。「子どもが小学校に入る前に建てなくちゃいけない?」「ローンの年数考えたら早くしたほうがいい?」「消費税増税前に建てないと損?」「ライフステージが変わるタイミングで考えるべき?」いつ建てるかというタイミングへの疑問は尽きないことでしょう。はたして、「家づくりのタイミング」に正解...【Replan東北「家づくりのタイミング」&岩手特集1.21発売】
福島県でときどき撮影を依頼しているカメラマン・赤沼博志さんから写真のような「写真集」の本が送られてきた。戦国時代末期に会津地方を秀吉政権から受領した蒲生氏郷がこの地を領有・支配するに当たって、同時に自らの出身地・近江から大量の「職人」たちをこの地に勧誘して、地場産業を興したことから、この会津に根付いたとされる製鉄職人としての「鍛冶」についてそのありよう、歴史経緯などを地域に残った資料、実物写真などで本と言うアナログのカタチで「遺そう」とした作品です。戦国武将にとって、鉄の技術というのはまさに中核的な技術だったことは自明。戦争の度にまさに「命が掛かる」その道具の優劣を考えない人間はいない。「殿、先の戦では当方の刀損耗率はこれで、相手方はこうでした」ということを専門に把握する家老職まで当然のように存在しただろう。織...【地域ものづくり道具生産「鍛冶」in会津歴史】
写真は千利休が師匠の武野紹鴎から茶道を教えられたと伝わる茶室・実相庵。大坂の陣や空襲で全焼してしまったモノを現代になって1961年に再建築したとか。しかし建築当時の図面を参照しての再建築なので、多くの知見が動員されたに違いなく、利休さんも見ていた建物ではないかと。内部は非公開ということだったのですが、「利休好み」の茶室だったとされる。「二畳台目の下座床の平面構成で、給仕口が開き戸となっている点と、床の間の落掛に卒塔婆が嵌められて「卒塔婆の席」とも呼ばれる。実際には手法・材料から利休の時代まで遡ることは出来ないようで、後年に利休風の茶室を造ったのがその真相のようだ。露地にある袈裟形の手水鉢は利休遺愛のもの。」っていう紹介がWEBであった。http://www7b.biglobe.ne.jp/~chinke/nan...【茶室=茶の間⇒リビング?ニッポンの憩い空間】
そろそろお酒は切り上げて帰ろうかと思ってトイレへ。慣れない街なので、案内看板の類もしっかり確認しようと・・・。おいおい、であります(笑)。さすがであります。コテコテ感が充満している。キタはナンバよりも気取っているとされるのに、これかよ、というところ。しかしこういうメンタリティにはホンマ、圧倒される。この場所は一応は「公共的」な空間のハズであります。正確にはどうなのか、このあたりはハッキリしない。なにしろ梅田の地下鉄駅にすぐという地下街で、どこのビルの地下になるのかもよくわからない場所ではある。公共という概念と私企業の公共へのブリッジの淡い境目ということか。しかし公共性が高い場所であることは間違いない。まぁ東京であれば、こういうのは通用しそうもない。街全体に「許さない」感が充溢している。まちがいなく「許せない誰か...【大阪梅田地下街トイレ看板にみるPOPアート魂】
平穏な正月と思いきや、熊本でふたたび震度6弱。謹んでお見舞い申し上げます。余震が心配ですね、被害の少ないことを祈念します。さてわが家ではきのうはカミさん実家にて親族新年会。わたしもまた握り寿司を作ったりしてことし卒寿の義母を囲んでおりました。が、話題としてはすっかり「箱根駅伝」TV中継にかじりつき(笑)。これまでほとんど関心の無かった箱根駅伝でしたが、2−3年前からときどきチラッとテレビを見るようになっていました。というのは卒業校の國學院という名前がときどき聞こえるようになってきたから。もちろん優勝争いとは縁がなく、「シード権争い」で地味に盛り上がっていた。駅伝はいろいろな見どころがあることを知らされたのです。首都圏の大動脈道路を使っての新春のイベント。ふつうであれば、こんなに長時間通行規制がかかるイベントはあ...【無情の足切り・シード権、ドラマが同時進行の箱根駅伝】
写真は今回の旅ではじめて渡った瀬戸中央道から四国を望んだもの。ルーツの痕跡を中心に歴史を探訪し続けているのですが、どうもこの瀬戸内海世界というものが主役のような気がする。ながい日本列島での歴史発展の中で、この瀬戸内はまさに歴史を揺籃した。日本という国は、その成立の過程で深く東アジア世界に関わっているけれど、その交流は、基本的には北部九州地域が「玄関口」になり、畿内地域での「応接」に至る「交通・流通」ということについて、瀬戸内地域は、その大きな部分を担っていたに違いないと思うのです。陸上交通というものは大変な費用コストがかかったことを想像すれば、基本的なモノの流通は海運が担ったことは自然。その海運とはまさに瀬戸内海が主要舞台だったといえるでしょう。戦国期の織田軍は一度、毛利の水軍に手痛い敗北を喫している。主に陸上...【瀬戸内は情報と物流、ニッポン商業の揺籃地域】
訪れる人もなく、庫裡に呼びかけても応答のない山深い古刹。寺の紹介をWEBで調べたら、なにやら「鬼踊り」という奇祭で有名なんだとか。そういう案内には「大みそか」開催も、ということでしたが、そのような雰囲気はみじんも感じられない。写真は「奥の院」とされている本堂の様子ですが、なかには人気〜ひとけ〜は感じられず、数脚の椅子が円形状に置かれていましたが、人間が寄り集まっていたというよりは、どうも「鬼」たちがどうやって人間を捕まえるかの相談で盛り上がっていたような(笑)という不思議な「蓮花寺」を播州・三木の山奥で訪ねておりました。今回の自分のルーツにまつわる探訪の地として播州、兵庫県のあちこちを巡っていたのですが、大みそかには、ここを訪れておりました。わたしの家系伝承では、現在の姫路市英賀保周辺がどうもポイント。そういっ...【最後は鬼が出るかと恐る恐るの播州紀行(笑)】
あけましておめでとうございます。北海道というのは「国宝」というのはまだひとつしかありません。それも「中空土偶」という縄文時代の作品であり、建築的なものではまだ、なにひとつ国宝の基準を満たすものはありません(泣)。あと数十年も経過したら北海道発祥の「高断熱高気密」技術というものが歴史的に有為なものとして、顕彰される可能性はあると思うのですが、たぶんわたしが生きている間には、そういう日本国家の承認はないでしょう(笑)。その場合、それがなにに由来するかという点も論議を呼ぶでしょうね。日本の権威的国宝級建築とは、おおむねアジア世界からの輸入技術がベース。そういう意味では北米北欧という「違う世界」から同様に思想は輸入したけれど、しかし軸組構造という南方起源と思われる隙間の多い構造建築を高断熱高気密化させた技術は独自の「進...【謹賀新年、国宝櫻井神社拝殿】
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