不思議な拉麺屋

私は拉麺が好きである。 食べ物で一番好きだと謂っても過言ではないだろう。 おそらく週に4回は拉麺を食している。 友人に言うと、呆れられる。 だが、辞められな…

隙間

毎日毎日ルーチンワークで気が変になりそうだ。何のために生きているのだろうか。そりゃあ食うためだろう。食わなきゃ生きていけない。でもそれだけの為に働くのは虚し…

喫茶店

通販会社を興して早5年が過ぎた。 初めは順調であった。 家庭を持ち、子どもにも恵まれた。 だが、やがて不景気の煽りを受け、左前となっていった。 会社を興すは…

風呂場

私はよく好んで、怪談番組や心霊番組なる物を観る。 そして観たあとは、観なきゃよかったと必ず後悔をする。 なら、観なきゃいいじゃないかと謂われれば、確かにそう…

不思議な女

ちょっと不思議な事があったので聞いてください。 今から2日前に、夜景を見に行ったんですよ。 もちろん1人じゃないですよ。 中学時代の同級生の女の子2人を誘っ…

老婆

土佐國、山々が連なる麓の村落に、柴之助という者がおった。 柴之助は齢12から丁稚奉公にあがり、たいそう働き者であった。 それはそれは主人からも気に入られておっ…

曰く付きベッド

生きていれば1度や2度、怖い体験や不思議な体験をすることはある。 あれは今から10年程前だろうか。 大学を卒業した私は、地元の旅行会社に就職をした。 初めて…

インターホン

巫山戯るな。 何時だと思っているのだ。 時計を見ると、午前3時である。 こんな時間にインターホンをならす奴がどこにおる。 否、もしかしたら急を要する事態でも…

親友

死にました。 私の親友は、17歳という若さで死にました。 交通事故に遭い、即死でした。  親友とは幼馴染でした。 本当に心を許せるのは、彼だけでした。 お互…

ブランコ

半世紀も生きていると、何度か不思議な体験をするものだ。 今日は、私が経験した不思議な話をしよう。  あれは中学3年生の頃であった。 当時、私の家族は非常に仲が…