ながい坂 Long Good-bye 2024・04・24
今日の「お気に入り」は、年初からじっくり読み進めてきた本の中から、備忘のため、抜き書きした文章。五十年ぶりに山本周五郎著「ながい坂」を読み了えたいま、これまでの七十五年余りの人生で、この小説の中に書かれた多くのことに、折々道案内されながら生きてきたような思いがしています。ところどころで、主人公の良い子ぶりに辟易するところがないではありませんが、それを揶揄する人物を対話相手に配することで、修身の教科書になることを回避して、リアリティある文学作品に仕上がっているように思います。おしまいのほうにある、この本の題名の由来となったくだりも抜き書きしました。引用はじめ。「大五はにやっと笑って仮綴(かりとじ)の帳面を二冊、そこへ差出した、『この天と題したほうがこっちの側の人名、地と題してあるのが波岡一味の名簿です』『早...ながい坂LongGood-bye2024・04・24
2024/04/24 05:43