一昨年、ハルの火葬が済んで見上げた空。今年の3月11日も、同じような凛とした青空だった。あの日、その青を背景に薄い桜色の重なりがとても綺麗だった庭のサクランボの花。去年の3月11日は、大分のアパートから戻って、その木を見上げた。花を見ると、あの日の気持ちになって、また涙が止まらなくなりそうで、おそるおそる・・。だけど、沢山咲いた花が目に入っても、思いがけないくらい静かな気持ちで、ああ、時間が経ったんだ...
ハルが召された1年後の3月に、娘は新しい姓になり、そして程なく新しい命を授かった。ハルはいつも私たちの側にいて穏やかにしていると思うし、ハルに生まれ変わってきて欲しいと考えたことはない。だから、ベリーちゃんを迎える気持ちになった事も、娘のお腹の中で育っている命が男の子である事も、ハルや、何か目に見えないものがそうしたとは思わない。でも、・・・予定日がベリーちゃんの誕生日と2日しか違わないなんて・・・...
ベリーちゃんと通っている動物病院の待合室で、ある日小鳥の声が聞こえた。声のほうへ目をやると、鳥かごにインコさん。カウンターに置かれ、紹介文がある。名前は「ハルちゃん」!ここに来る前からのお名前だそうだ。ハルが最期を迎えたこの病院に、また「ハルちゃん」がやってきた。そのハルちゃんは訳あって先生のもとへ来た飛べないインコさん。決して珍しい名前ではないけれど、この場所でまた「ハルちゃん」と呼びかける相手...
梅雨が明けて、今年も蝉が盛大に鳴いている。去年の今頃はまだ、五感で感じるもの全てがハルへの想いに繋がるようで、ただ蝉が鳴く声を聞くだけでも胸が一杯になった。可愛いハルへの感謝の気持ちは今も変わらないけど、去年と同じ気持ちには、もうならない。ベリーちゃんを迎えて、毎日笑うようになった。嫁ぐ娘の姿を見て、心が幸せで一杯になった。ハルを失くして辛かった娘の側に、Y君がいてくれて本当に良かったと思う。心か...
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