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二草庵摘録 https://blog.goo.ne.jp/nikonhp

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップ

三毛ネコ
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2015/05/15

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  • 気になる自動車

    これは何ていうクルマでしょう(゚ω、゚)ご存じの方、ぜひお教え下さい。走行中に、たまに見かけることがあります。光岡自動車か・・・と当て推量して検索したんですがわかりません。雨の多い日本でも、4月5月はオープンカーの出番!と思って眺めていますが、さっぱりわかりませぬ(´Д`)スピードを愉しむスポーツカーなのか、レクリエーション主体のオープンカータイプの軽自動車かのか?気になる自動車

  • ミツバチの分蜂

    このBOXがなんだかわかる人いるかしら?そう・・・ミツバチどもの住処。箱一つに何匹いるんでしょう?https://www.youtube.com/watch?v=0iV6wOcvrVI家の近くのIさんのお宅で、“分蜂”が起こり、わが家にその群れがやってきたんですね。おかげで、純正の蜂蜜をひと瓶いただきました。ミツバチの分蜂

  • 開高健の周辺をとぼとぼ歩く

    読み返しもしないで、その人物の周辺をとぼとぼ、うろうろ。近ごろこういういやな病気を発症しているな(ノω`*)ううん、まいったぜ。そろそろ元の路線に復帰!・・・といきたいのだが、どうもまだしばらくかかるようだにゃ。先日買った文庫本「夏の闇」に、新潮社の“お知らせ”が紛れこんでいた。ふ~~む。TOPに掲げた一枚が、いわば内容見本である。2010年5月31日発売で、定価3360円(税込)。こういう書籍が発売になっていたとは、知らなかった。3360円で何部刷ったのだろう?さほど売れるとも思えないが。これを眺めているとだれでもかるが、開高健さんは、女の子が書くような“丸文字”の人なのでありまなあ。またこちらの文学全集はたぶん、高校時代に買った本。買っただけで、恥ずかしながら読んではいない。新潮日本文学63(巻全64...開高健の周辺をとぼとぼ歩く

  • 人間らしくやりたいナ

    《「人間」らしくやりたいナトリスを飲んで「人間」らしくやりやいナ「人間」なんだからナ》これは寿屋(現サントリー)時代のCMコピーの代表作と注釈がある、開高健さんの。「江分利満氏の優雅な生活」シリーズや、コラムニストとして名高い山口瞳はサントリーの後輩にあたる。往年のコラムはさすがにわたしの記憶にはないが。人間らしくやりたいナ

  • 開高健のいる光景

    開高健与えられたのは58年。https://www.youtube.com/watch?v=h2FB-mS9Tbsこの時代の人物としては比較的多くのフィルムを残した。スコットランド紀行もすばらしい♬デスクに座っているのに飽きると、世界中へ出かけていった。いつも“奇蹟”のとなりに彼がいた。輝かしき58年!あんな豪勢な絢爛たる笑いで周囲の人びとを巻き込む作家が、ほかにいただろうか(´?ω?)しばらくはここから抜け出せそうにないなあ。開高健のいる光景

  • 開高健はほんまに巨人か ~この人をめぐるよしなしごと

    河出書房から出ているMOOKに「開高健永久保存版」がある。そこに「今よみがえる巨人の全貌」というキャッチコピーが添えられている。開高さん自身の著書に「ピカソはほんまに天才か」があるが、それにひっかけていえば「開高健はほんまに巨人か」といっても許されるだろう。かねてから気になっていた開高健さん。サントリーの宣伝部から身を起こし、CMコピーの制作者から一流の小説家になった。同じくサントリーの宣伝部出身者に山口瞳がいる。このお二人の“よき読者”になりたかったが、結局はろくすっぽ読まないあいだにこの世の人ではなくなってしまった。調べてみると、開高さんは享年58歳。その事実を知って衝撃をうけたのは、この2~3年のことである。開高さん、そんなお年で(゚Д゚;)(「開高健の文学論」中公文庫「衣食足りて文学は忘れわれた⁉...開高健はほんまに巨人か~この人をめぐるよしなしごと

  • チイちゃんとけん太

    ここは西の物置の裏手にあたる。妹の家の“チイちゃん”が逃げ出してきたのだ。このあたりはけん太の縄張り。ライバルが出現するより早く片づけねばと、つけ狙うけん太(゚o゚;都会のマンション猫とはことなり、2匹とも避妊はしてないですからね。数か月前顔を見たとき、いずれは・・・と予想していたけど。チイちゃんとけん太

  • スイセンいろいろ

    シダレモモを撮ろうと下の妹の家へいったら、いろんな花が押し合いへし合い。そうか、もう四月なんだね、春本番(ˊᗜˋ*)だれが主役ですか!?と問うたら「あたしよ、あたし」とスイセンが。おや(^^?)そのスイセンも、衣裳さまざまですね。どの子がいいのか、迷います。スイセンいろいろ

  • 街角のママチャリ

    ええと“街角の自転車シリーズ”です。何の変哲もないシルバーメタリックのママチャリ。そこにのしかかっている、このつる性の植物はなんでしょうね(´ω`*)シートは傷みがある。掃除をやった形跡もある。普段は駐車場で、自家用車が止まっていた・・・という気がする。「つる性植物の春の応援団♬」じゃな。街角のママチャリ

  • いちばんえらくなくて、ばかで、めちゃくちゃで ~宮沢賢治の世界を読み返す

    数日前にBOOKOFFへいったら、こんな本が置いてあった。「宮沢賢治の真実修羅を生きた詩人」今野勉(新潮文庫)なるほど、そうでしたか、知らなかったけど、文庫になったのが令和2年。中古好きのわたしが知らなくてあたりまえだなあ(笑)。どちらかといえば、童話より詩の方が好きである。大学時代に「夜行列車」という詩の同人誌をやっていたころ、友人たちはほとんど全員宮沢賢治を、緻密によく読んでいた。萩原朔太郎のファンは、わたしだけだった・・・と思う。宮沢賢治は10年ほどのサイクルのあいだに、2回か3回、読みたいという波がやってくる。つまり約3年のサイクルがある。彼は“あの世”があることを、強く願っていたし、またほとんど信じていた。それが気になって、ときおり取り出しては読み返す。数週間まえから、また“読みたい波”がやって...いちばんえらくなくて、ばかで、めちゃくちゃで~宮沢賢治の世界を読み返す

  • 庭のヒヨドリ

    おやじが作ったままになっている菊小屋にヒヨドリが来ていた。こちらがクルマの中にいると、近くまで寄ってもよくは認識できないのだね、野鳥は(゚д゚)7~8カット撮った中の一枚をレタッチし、少し明るくした。数としてはスズメやムクドリの方がはるかに多いけど、ヒヨドリもときおりやってくる。庭のヒヨドリ

  • ぶじかえる♪

    ぶじかえるかえるくん(^ε^)仕事で運転しているお父ちゃんのご帰還を、奥様も子どもも待っています・・・という交通安全シールが一時流行りましたよね。この子が傘がわりに手にしているのは“しめじ”でしょうかねぇ。横を走りながら気になりましたよ~~ん、カエルくん(^^♪ぶじかえる♪

  • コーヒー、スパゲティがおいしいあぜみち

    写真にしたとき、“さび”(鉄錆)の美しさは格別だよね。ワビサビの“さび”(ノω`*)日が当たっていると、質感の細やかさ、時間に鍛えられた風格がとても鮮やか!以前もこのスポット撮ったことがあった。しばらくすると文字が剥落するな。コーヒー、スパゲティがおいしいあぜみちというお店があったのだ。コーヒー、スパゲティがおいしいあぜみち

  • こんな光景が

    国道17号を走っていたら、こんな光景が目を惹いた。小型消火器だよね。蓄圧式の液体タイプ、粉末タイプがあって、外の枠はアルミ缶じゃなかったかしら。これもリサイクルするのだろうにゃあ(´?ω?)こんな光景が

  • 花の季節 ~2024年のはじまり

    確定申告がおわり、いよいよ花、花のシーズンがはじまったにゃ(´◡`)両親は介護施設へ入所したので、わが家は息子とけん太とわたしの三人。下の妹がほぼ毎週掃除にきてくれる。義弟が裏の畑を耕しているので、軽トラが物置に入れてある。趣味の園芸というヤツですね。トマトとナス、キュウリ、カボチャ、スイカ、トウモロコシ、ゴーヤなど丹精して稔らせています。この屋敷の維持管理はなかなかたいへん。昨日、一昨日と、植え込みの手入れをしたが、今日はあちこち筋肉痛(^^;;)父が棘のあるミカンの木を2~3本植えたため、その枝が茂りに茂ってしまい、枝おろしに一汗かいた。木はなくてもいいのだから、コテンコテンに傷めつけてやったけどね!3月中には除草剤だの、草刈り機だの、雑草との戦いがはじまる。“花の季節、はじまりはじまり”と喜んでばか...花の季節~2024年のはじまり

  • “ボケ”の深い赤

    今年は“ボケ”の当たり年かもね。2か所(新宅の庭と、物置前の鉢植え)とも、花が驚くほどいっぱい着いている。ボケはこの深みのある色が好き(^^♪ただし、バラ科なので、とげがあるから気をつけないとね。すぐに巨木化するハクモクレンもきれいだろうなあ、出かけてみるか。“ボケ”の深い赤

  • スクエア

    隠れている構図。つまりスクエアであります。赤、青、黒が大きく自分を主張し、ほかの要素を食べてしまった。こういう街角を“発見”し、まなざしがそれに反応する。そしてシャッターを押す・・・行為につながり、ええと、えっと・・・(笑)。スクエア

  • サクラを見にいったらカモと出会った

    サクラを見にいったらカモに出会った。しばしば野鳥を撮影しているくせに、カモはかなりむずかしい仲間に入る。コガモ、マガモ、カルガモ、ヒドリガモ、アイガモ・・・ますますむずかしくな~~る(´Д`)悩んでいても、教えてくれるわけじゃない。おっ、口をあけてなにか鳴いているぞ。「あやしいおっさんがきたぞ、注意!」といってるようだにゃ、おいらのことか(笑)。サクラを見にいったらカモと出会った

  • すいません本が多くて

    文庫本オンリーでこの数日、蔵書を漁っている。忘れていた本が突然顔を出し、あったねぇ、あんたも(*^。^*)てな、ニャハハ。ハヤカワ文庫の「警官嫌い」の新しい表紙も出てきた。だけど、違うのはデザインだけで、文字のサイズは変わらない。これじゃ意味ないねえ。室生犀星の文庫版もたぶん5冊はあるはず。すいません、本の話が多くて。すいません本が多くて

  • ストリート・フォトの現在 2023年版

    ストリート・フォトが撮りにくい世の中になりそろそろ20年かな?肖像権やプライバシーがああだ、こうだと議論を呼んでいて、人物に対してつい腰がひけてしまうカメラマンが多いことだろう。人間ってやつは、何ともめんどくさい生き物だ。クレームをつけることを商売としているクレーマーなる人物もいるから余計厄介(ノω・、)ではスナップショットという手法が絶滅の危機にあるのかというと、そんなことはない。試しにYouTubeで、路上スナップ、ストリート・フォトのキーワードを梃に検索してみると、出てくる、出てくる。いろんな動画が。■西田航「肖像権」https://www.youtube.com/watch?v=D0mHD7QCovU■中藤毅彦・こむろみほ「大阪で旅スナップ」~OMSYSTEMゼミhttps://www.youtu...ストリート・フォトの現在2023年版

  • この気象現象はなんだろう?

    おんや、これは何だろう(´・ω・)?黄砂かしら。しばらくかんがえたけれど、結論は出ず。黄砂の可能性はあるが、他の気象現象かも。手前は日が照っている。山の向こうは雪が降っているのかなあ。上信国境の山はむろん、赤城・榛名はまったく見えなかった。この気象現象はなんだろう?

  • 幸せの黄色いベンチ・・・むふふ

    むふふ「幸せの黄色いベンチ」だってさ♬黄色のペイントがもう剥がれかかっていまする。普通の住宅のように見えるけど、何か意味があるのか?立地条件は関越高速の側道。人通りなんてない裏道というか、日陰道です。う~~ん(´?ω?)単なる駄じゃれかな。幸せの黄色いベンチ・・・むふふ

  • 猫火鉢(^^♪

    室生犀星と猫の写真が出てきた。晩年には3匹の猫がいたらしい(^o^)うふふ、昔はいまより寒かったからねぇ。火鉢が温かいことを、犀星はむろん猫も知っていた。前脚をちょこん、頭いいね♪よくもまあ、こんなショットを。文学者と猫シリーズでは高名なものらしい。https://ommki.com/news/archives/3349猫火鉢(^^♪

  • 三寒四温

    ニャハハ、気持ちよさげにうたた寝かい、けん太(*^。^*)いい日だとたしかに眠くなるよなあ。こういう季節を“三寒四温”というんだぜ。お前の大好きな亮くん(息子)がこんなことばがあったことを教えてくれた。“三寒四温”、おい覚えたか!?三寒四温

  • 「老いたるえびのうた」と「どですかでん」にまいったぞ♪

    (講談社学芸文庫に付された室生犀星の写真よりコピーさせていただきました)けふはえびのように悲しい角つのやらひげやらとげやら一杯生やしてゐるがどれが悲しがつてゐるのか判らない。ひげにたづねて見ればおれではないといふ。尖つたとげに聞いて見たらわしでもないといふ。それでは一体誰が悲しがつてゐるのか誰に聞いてみてもさつぱり判らない。生きてたたみを這うてゐるえせえび一疋。からだじうが悲しいのだ。タイトルにある通り、これは室生犀星の絶筆「老いたるえびのうた」の全編であります。犀星はよく知られているように、金沢で生まれ、1962年(昭和37)に、肺がんにより死去。72歳だと、いまのわたしと同じ歳になります。室生犀星については以前にも書いたことがあったはず。講談社文芸文庫が手許にありますが、「蜜のあわれ」「われはうたえど...「老いたるえびのうた」と「どですかでん」にまいったぞ♪

  • 解体業者さん

    上毛資源というのは、この付近では有名な解体+撤去業者さん。わたしも建築・不動産の現役時代2度ほど依頼したことがある。わが家には母屋のほか大小の物置が2棟、父がつくった納屋が3棟ほどあり、いずれは・・・と考えているけど、トラックを見て思い出した。500万は用意している。でも足りるかどうか危ないなあ(*ノω`゚)解体業者さん

  • 本の話 2024年

    「御宿かわせみ」は現在第3巻「水郷から来た女」をクルーズしているところ。「湯の宿」は少しおもしろかったけど、ほかはそれほどでもない。あまりに型にはまっているのが多いせいか、読書をしながらスリルがまったく感じられない。これを書きながら平岩弓枝さんは事件というか、ミステリにすり寄っている。海外作品をしばらく読んでいたせいか、いかにも物足らないなあ(´Д`)「お茶を濁しているんじゃないの」と、ついいいたくなってしまうものが多すぎ。いましばらくは我慢して読むつもりだけどね。短編「水郷から来た女」も、後半はドタバタしてしまって、感心するいとまがなかったよん。このところ“つまみ食い”という症状が発症してしまって、どうも落ち着かない。たまにこういう病気になる。あっちへいったり、こっちへきたり。花粉症ではないけれど、2月...本の話2024年

  • 裏の藪でウメが咲いた♪

    裏藪のシラウメ。母が元気だったころ、よく梅干しを漬けていました。現在はスーパーの鰹梅干しですが、塩分を気にして晩酌に一粒だけ♬今年はウメはお尋ね者ですねぇ、除草剤をたくさん使うためでしょうか。こいつが咲くと、春の到来も間近。裏の藪でウメが咲いた♪

  • 買い出しの日

    このところロクな写真撮ってないなあ(´ω`*)たまたまスーパーやコンビニ、BOOKOFFに必要があって出かけたときの“ついで”写真”のみ。「馬鹿ばっかし」と、「御宿かわせみ」のるいさんの声が聞こえるような。お母さんと男の子、この日は買い出しの日ですよん、斜光線に見守られて。買い出しの日

  • タンクローリー通過

    アルバム「働く自動車」シリーズ。赤十字病院へのアクセス道路が拡幅工事中です(*・ω・*)BOOKOFFへいくとき、よく通りかかるけど、この1か月ほど急ピッチで進捗してます。そこをタンクローリーが通過中。ふむ、ふむ。上と下がパステルカラーを施された、なかなか小粋な車両ですねぇ。タンクローリー通過

  • 時代小説から見えてくる昭和のエートス(2) ~ドル箱的ロングセラー

    (「御宿かわせみ読本」に付された関係図からコピー)御宿かわせみは大川端にある。永代橋の対岸が深川であり、そこに長寿庵というそば屋がある。この時代設定と背景が、本シリーズの成功の秘訣だろう。全篇を6回も読みなおしたという豪傑がいるようである。わたしの友人の奥さんも、2回読み返し、お気に入りの作品を、また読むといっていた。「蓬田やすひろさんの挿絵がいいのよ♪」と。どちらかといえば、女性ファンが多いかもね。庄司るいの応援団が、作者平岩弓枝さんに、注文をつけることがあったらしい。福島県の飯坂温泉には「御宿かわせみ」という、じっさいの旅館まで存在する。1.初春の客2.花冷え3.卯の花匂う4.秋の蛍5.倉の中6.師走の客7.江戸は雪8.玉屋の紅第1巻はこの8編。最初の一編をのぞき、まずまずの無難な仕上がりであろう(^...時代小説から見えてくる昭和のエートス(2)~ドル箱的ロングセラー

  • 時代小説から見えてくる昭和のエートス(1) ~平岩弓枝「御宿かわせみ」をめぐって

    平岩弓枝さんが「小説サンデー毎日」で「御宿かわせみ」の連載を開始したのが、1973年(昭和48年)である。33話までいったところで雑誌が休刊(廃刊)となったため、「オール讀物」に舞台を移し、1982年4月号から連載が再開された。文春文庫では「幽霊殺し」からあとが、文藝春秋に変わったのちの作品集のようである。第34巻「浮かれ黄蝶」の刊行(2006年4月)をもって正編が終了し、「新・御宿かわせみ」が、幕末から明治へ時代を移し、さらに文庫で7冊分が書き継がれてゆく。つまり34+7冊を擁する巨編で、捕物帳のスタイルは次第に大河小説へと変貌を遂げてゆく。新装版は現行で新刊書店の棚にならべられ、文藝春秋には「御宿かわせみ」の特設サイトもあり、いまだ人気は失われていない。作者の平岩弓枝さんは2023年6月9日逝去(91...時代小説から見えてくる昭和のエートス(1)~平岩弓枝「御宿かわせみ」をめぐって

  • ロングスカートが・・・

    うわお、色っぽいよねぇ。スカートが脚にまとわりつき、右手にスマホ、左手は袖に入れて。何歳くらいでしょう。白い大柄なマフラーも、わたしのようなおじさんの眼を惹くし。運転席から下りて声をかけたら驚いて逃げ出すかなあ(*^。^*)そうですよね。すれ違いは一瞬、それでいいのです。ロングスカートが・・・

  • 時代小説へキキっと急カーブ( -ω-) ~池波正太郎「藤枝梅安」へ復帰する

    ■仕事人藤枝梅安三「梅安最合傘」講談社文庫(新装版)同四「梅安針供養」同(新装版)ジャック・ヒギンズを読みながら、そうだなあ、日本のハードボイルド小説あたりへ戻ってみようか・・・と思いはじめた。例によって、わたしの“気まぐれ”ですけどね~。少々我慢して「深夜プラス1」は読み了えたんだけど、どういうわけか気分が飛んでしまうので、本棚をあちこちと探し回った。探したのはいいが、大半は文字が小さな旧版がぞろぞろ(;´д`)しょうがねえなあ。ほとんどは文字が大きな新版に買い替えるはめになった。BOOKOFFで15冊ほど買い、あとは新刊書の購入とあいなった。とはいえ、このあいだまでは司馬遼太郎を読んでいたのだから、世話ねえなあ(笑)。キキっと急カーブでも、他人様にご迷惑を及ぼすことはない。99%はわたしの“ひとり遊び...時代小説へキキっと急カーブ(-ω-)~池波正太郎「藤枝梅安」へ復帰する

  • 雪の中で

    昨日は北関東も夕方まで、7-8センチの積雪となった。雪に降り込められながら頑張ってるなあ、ガードマンのおとうさん(´Д`;)働く人はえらいですよね、頭が下がます。それにしてもこんなに降るとはね、短時間だったけど。怪我しないようにね。のろのろ運転がしばらくつづきましたが。雪の中で

  • 八代亜紀のファン

    八代亜紀さんの訃報が届いた。去年の暮れのこと。そんなこと考えていたわけじゃないけど、こんなラッピングトラックが前を走っていたのでパチリ!わたしは演歌は聴かないけど、阿久悠作詞の「舟歌」だけは別♬胸にしみわたるいい歌だと、心底思うなあ。https://www.youtube.com/watch?v=_hO22b2gcYY八代亜紀のファン

  • 鉄板ハウス「つくしんぼ」

    鉄板ハウス「つくしんぼ」だってさ♬寄ってみようかどうか、このところ迷っている。お好み焼きともんじゃ、両方やっているんだねぇ。閉店した様子はない(失礼)けど、看板は一部壊れているし、平日に客のクルマが止まっているの見たことない。じいさんばあさんが顔をだすのか、自分もそうだけど(笑)。鉄板ハウス「つくしんぼ」

  • むかし好きだった時代小説の池波正太郎

    ちょっとした気まぐれから、池波正太郎への関心が蘇ってきた(*´ω`)「鬼平犯科帳」が11-2冊、「剣客商売」と「仕掛人・藤枝梅安」はそれぞれ数冊。今回はまずは梅安から。その昔、台東区役所の資料館へ出かけたこともあった。文字が大きくなった新版を、気がついたら20冊ばかり買い直していたよん。どういうわけか、日本のハードボイルドというと、まず、時代小説の池波正太郎を思い出す。文庫本で、現在5-60巻は手に入るだろう。鬼平犯科帳だけで24巻だし別巻もある。沼にはまったらけっこう大変(;^ω^)あ映画やTVでお茶をにごす人も多いだろうけど。むかし好きだった時代小説の池波正太郎

  • 影が躍る

    おお、影が躍っている。小学生だろう。髪の毛が風にうねって、それが車体に美しい影となって映っているんだね(^^♪小学校時代の、漠然としたワンシーンを思い出す。こんな写真プレゼントしてくれてありがとう。影が躍る

  • 仕事にかけた男たちのクールな神話 ~ギャビン・ライアル「深夜プラス1」のいま

    ■ギャビン・ライアル「深夜プラス1」鈴木恵訳(ハヤカワNV文庫2016年刊新訳トールサイズ)原本は1965年冒頭からこんなことをいっては申し訳ないが、かつて冒険小説の最高峰の1冊として取り沙汰されていた「深夜プラス1」。だが、今回の読書では、わたし的評価では、残念なことに冒険小説のオールタイム・ベストの30から陥落しそうである。本編を有名にしたのは、よく知られているようにコメディアン&書評家、内藤陳さん。内藤さんは日本冒険小説協会設立発起人の一人で、新宿に酒場「深夜プラス1」を経営なさっていた。わたしもそこに友人と二人で出かけていったことは、すでに述べさせていただいた(*´σー`)「深夜プラス1」がヒギンズの「鷲は舞い降りた」とならんで、冒険小説の代名詞となったのには、内藤陳さんの功績が大きい・・・といわ...仕事にかけた男たちのクールな神話~ギャビン・ライアル「深夜プラス1」のいま

  • プレリュードとフーガ、そして雨 ~ヒギンズ「死にゆく者への祈り」を読む

    (左はトールサイズの、右は旧版の表紙)■ジャック・ヒギンズ「死にゆく者への祈り」井坂清訳(ハヤカワNV文庫1982年)活字が大きく読みやすい<トールサイズ>小説全体にバッハのオルガン「プレリュードとフーガニ長調」などが鳴り響く♬そしていつまでもやまない雨。この作品は、情念がメラメラと燃えているような一篇である。なぜか、読み了えるまで、ずいぶん時間を要した、通常の倍・・・くらい(-ω-)複数の主人公。その一方のマーチン・ファロンは、テロリストでありなら、オルガンの名手なのだ。必要にせまられ、愛銃チェスカを使って、ミーアンの手下どもをつぎつぎ殺してゆく。本編の最後の場面で「死にゆく者への祈り」というタイトルの真の意味がわかる。乾いたヒロイズムが、大袈裟な身振りやセリフを浸している。「ちょっと臭えなあ」「あんた...プレリュードとフーガ、そして雨~ヒギンズ「死にゆく者への祈り」を読む

  • 新訳の「深夜プラス1」

    ムハハ、知らなかったなあ。「深夜プラス1」は菊池光訳だと思い込んでいやした(;^ω^)2016年に鈴木恵さんという人の新訳がハヤカワ・ミステリ文庫から刊行されていたんですね。よそのジャンルに気をとられていたから、うっかりしていた。文字が大きくなったのは大歓迎だけど。新訳の「深夜プラス1」

  • メグレという男とその周辺 ~シムノン「メグレとマジェスティック・ホテルの地階」を読む

    ■ジョルジュ・シムノン「メグレとマジェスティック・ホテルの地階」高野優訳(ハヤカワ・ミステリ文庫新訳2023年刊)原本は1942年作品的な出来不出来だけいえば、たいしたミステリではない。パズルでよくある小説のように、最後に“名探偵メグレ”がこんがらがった謎を、名推理によって解きほぐしてくれる。「あれれ、そうくるんですか?」わたしはちょっと虚を衝かれましたよ(´Д`)でも、この「メグレとマジェスティック・ホテルの地階」の読みどころはそこにはないのですねぇ。謎解きの名作は、ほかにいろいろとありますから。ではなくて、警視メグレという、ある意味凡庸な中年男の“現実”が、うまく書けていることに感心しないではいられない。しかも有名ホテルの内幕が、これでもか、これでもかと、じつによく調べて書き込んである。ホテルの裏方と...メグレという男とその周辺~シムノン「メグレとマジェスティック・ホテルの地階」を読む

  • 時効がせまっている男たちを追いつめる ~シムノン「サン=フォリアン教会の首吊り男」を読む

    ■ジョルジュ・シムノン「サン=フォリアン教会の首吊り男」伊禮規与美訳新訳(ハヤカワ・ミステリ文庫2023年刊)原本は1931年小説家デビュー初期の3冊の中の一篇らしいけれど、ミステリとしてはちょっと変則的なストーリー展開となっている。犯罪が起こったのはおよそ10年前、このころのフランスでは殺人が10年で時効になるようだ。「首吊りの男の絵」(第6章)をめぐるエピソードにふれているあたり、往年のゴシックロマンの雰囲気がある。なぜメグレが男の鞄をすり替えたのか(冒頭シーン)、ハッキリとした説明がないまますすんでいく。メグレはこの男の自殺を目撃することになるが、そこいらは多少ご都合主義。舞台はドイツへ、ベルギーへ、ブランスへと、けっこう目まぐるしく移ってゆく。サスペンス感覚は、おしまいまで持続する。シムノンがベル...時効がせまっている男たちを追いつめる~シムノン「サン=フォリアン教会の首吊り男」を読む

  • 篠山紀信逝去

    「明星」「プレイボーイ」など、激写で名をはせた篠山紀信さんが、83歳で亡くなった。数日前、朝日文庫の「決闘写真論」を手に入れたばかり(*´ω`)「アサヒカメラ」に連載されていたのを憶えている。とくに「家」「寺」「平日」の回が鮮烈。中平卓馬アッジェ論、W・エバンス論も刺激的でドカーンとやられた。フィルムカメラ時代の英傑といえるお二人。節目かな、時代の(´・ω・)?篠山紀信逝去

  • 内藤陳さんがいたころ(^^♪

    内藤陳さんが、ゴールデン街で「深夜+1」をやっていたころ、友人と出かけたことあった。お遭いできなかったけど、馳星周さんもいなかった。令和のこの時代、「冒険・スパイ小説」ってどうなんだろう(´?ω?)「読まずに死ねるか!」が昭和60年。名著だったなあ。「ジャック・ヒギンズを知らない?死んで欲しいと思う」など、決めゼリフがカッコよかった。陳さんはその後、日本冒険小説協会の会長になっている。でも酒癖は悪かったらしいですね。ハヤカワの「冒険・スパイ小説ハンドブック」が出たのが、1992年(平成4年)。陳さんは2011年(平成23年)に亡くなっている。いろいろと思い出しますなあ(ノω・、)内藤陳さんがいたころ(^^♪

  • 新年のわが家

    今年は謹賀新年、明けましておめでとうは取りやめ。両親が介護施設に入ってしまい、この母屋にはけん太が一人(一匹)で住んでいます。何とも淋しい年明け。昨日は寺の役員の“お勤め”でした。実質の2024年は今日からのスタート・・・ですねぇ。皆さん旧年中はありがとうございました(^^♪新年のわが家

  • 警視メグレの憂鬱なパリ ~シムノン「モンマルトルのメグレ」に舌鼓を打つ

    (表紙のイラスト。左は巨漢メグレ、右はチビ助の“ばった”)■ジョルジュ・シムノン「モンマルトルのメグレ」矢野浩三郎訳(河出文庫2000年刊)原本は"MaigretauPicratt's"1950年Amazonのレビューで「ダントツのAランク」と書いている読者がいる。それほどおもしろかったということなのだ。わたしも、本編「モンマルトルのメグレ」をAランクとすることに躊躇しない♪なぜこういう作品が品切れなのか、首をかしげたくなる。過去のメグレ警視ものを、ハヤカワ文庫のように3冊でいいから再刊しましょうね、河出書房さん。・・・といいつつ調べていたら、Kindle(Digital)はかなりの数がUPされていた↑ふ~む、電気を使って見ろ、ということかね(´Д`)先日読み了えた「メグレと若い女の死」に比肩できる・・・...警視メグレの憂鬱なパリ~シムノン「モンマルトルのメグレ」に舌鼓を打つ

  • 被害者の立場になってみること ~シムノン「メグレと若い女の死」が胸に沁みた

    ■ジョルジュ・シムノン「メグレと若い女の死」平岡敦訳(ハヤカワ・ミステリ文庫2023年刊)原本は1954年以前から気にはなっていたが、新刊では見つけることができなかったシムノン。ところが2023年に、早川書房が新訳版を刊行してくれた。古本でもいいのだが、文字が小さいと気勢を削がれる。わたしが老齢とえる年齢になったからだ。フランスのミステリは、たしかはじめてのはず(-ω-)ミステリは、基本英米文学と相場が決まっている。いつの時代だったか、河出文庫に収録されていたことがある。表紙のイラストがへちゃむくれだと思ったが、2~3冊は手許にある。昭和の末期あたりまではシムノンはよく読まれていた。シムノンは、75作の長篇、30作ほどの短篇を書いた多作家。そのころ「雪は汚れていた」を読んだ知り合いが、なかなかよかったよ、...被害者の立場になってみること~シムノン「メグレと若い女の死」が胸に沁みた

  • 田舎暮らしの愉しみ

    本人は7月末から介護施設に入所してしまったけれど、今年はわが家のミカン、まずまずの豊作(*^。^*)このとき、100個ほど食べ、介護施設にもお土産で2袋持って行った。父は食べられないのが残念。まだまだ200個以上あるなあ。最後は野鳥たちに食われてお・し・ま・い(苦笑)。田舎暮らしの愉しみ♬田舎暮らしの愉しみ

  • 企業ミステリの佳品 ~クロフツ「死の鉄路」を読む

    ■F・W・クロフツ「死の鉄路」中山善之訳(創元推理文庫1983年刊)原本は1932年この「死の鉄路」は、途中まではとてもおもしろかった(^^♪どうやらクロフツの生真面目な作風が、わたしにフィットするようである。しかも1932年刊行とは想像できない現代感覚にあふれている。企業ミステリの秀作である。一点一画をも疎かにしない“楷書の見事さ”は本編にもあてはまる。鉄道事業の内実は隅々まで緻密に描かれているため、多少息苦しさを感じる読者はいるだろう、わたし自身をふくめて(^^;;)そこがよくも悪くも持ち味となっている。鉄道技師としての長いあいだの蓄積。その蓄積が、十分に発揮され、本編「死の鉄路」の裾野を高い密度を支えている。作者は事件と詐欺行為との関連で図版までもちいて細かく展開してみせる。しかし、すらっと読んだだ...企業ミステリの佳品~クロフツ「死の鉄路」を読む

  • 王道の英国ミステリ ~クロフツ「スターヴェルの悲劇」がおもしろい

    ■F・W・クロフツ「スターヴェルの悲劇」大庭忠男訳(創元推理文庫1987年刊)原書は1927年アガサ・クリスティーがミステリの女王だとしたら、クロフツは王ということになるかもしれない・・・とかんがえるようになった。ハラハラ、ドキドキ、おもしろかったですよ、これ(^^♪いろいろな隠し味が、じんわりと舌を痺れさせてくれた。クロフツは“退屈派”だという人がいるいようだけど、とんでもない話(*´ω`)《スターヴェル屋敷が一夜にして焼失し、主人と召使夫婦の焼死体が焼け跡から発見され、金庫の中の紙幣が大量に灰になるという事件が起こる。微かな疑問がもとで、スコットランドヤードからフレンチ警部が乗り出すこととなった。事故か?放火殺人か?だが、フレンチの懸命な捜査を嘲笑うように、事件は予想外の展開を見せて……。クロフツ初期...王道の英国ミステリ~クロフツ「スターヴェルの悲劇」がおもしろい

  • 倒叙ミステリの鮮やかな里程標 ~クロフツ「クロイドン発12時30分」に胸を震わす

    ■F・W・クロフツ「クロイドン発12時30分」霜島義明訳(創元推理文庫2019年刊新訳)原本は1934年未知の方だけれど、神明明さんという人が、本書巻末にすばらしい解説をお書きになっている。1.倒叙ミステリとしての「クロイドン」2.警察小説としての「クロイドン」3.リアリズム・ミステリとしての「クロイドン」4.経済・企業ミステリとしての「クロイドン」5.心理スリラーとしての「クロイドン」6.法廷ミステリとしての「クロイドン」7.傑作ミステリとしての「クロイドン」この7つの観点から本編「クロイドン発12時30分」について、分析し、解説しておられる。当然ながら十分な紙幅をあたえられているわけではない。しかし、こちらはこちらで、解説の“見本”といっていいかもしれない^ωヽ*現行版でこの解説をふくみ392ページ、...倒叙ミステリの鮮やかな里程標~クロフツ「クロイドン発12時30分」に胸を震わす

  • スズメの学校

    パーコにピーコ、ヤヨイにリサ。イチロー、タカシ、ヨシヲ、ケンスケ・・・。みんな同じに見えるよ、区別がつかな~い(;^ω^)学校でどんなこと教わっているの?宿へ引き上げるにはまだ早いからねぇ。フレームにおさまりきらないスズメたちもいたんだよ、この3倍くらい♬それにしてもにぎやかです。スズメの学校

  • ガールズバイカー

    うぁお、信号待ちしていたら、自転車に乗ったこんな女性が通り過ぎました(^^♪さほど大きくはないけど、利根川に流入する一級河川があって、その堤防にサイクリングロードが設置されています。左からだれかくる!と思って助手席のカメラに手をのばした数秒後。いやあ颯爽としてカッコいいですよね(ˊᗜˋ*)ガールズバイカー

  • 救いのない暗い心の風景 ~ヒラリー・ウォー「生まれながらの犠牲者」を読む

    ■ヒラリー・ウォー「生まれながらの犠牲者」法村理絵訳(創元推理文庫2019年刊新訳)原本は1962年の刊行読み了えて、どうも後味の悪い作品だなあ・・・と思った。それに、半分ばかり読みすすめたところで、誰が犯人かの見当がついてしまった。何度もいうように、ドキュメンタリー(あるいはノンフィクション)のような現実を丹念に描いてゆく作風はもちろん健在。署長のフェローズが、部下に対してブチギレル場面がある(^^;;)まあ、名場面といえないことはないが。彼の作品は300ページ前後(本編は現行版で323ページ)の場合がほとんどだが、ここでフェローズ署長シリーズをもう一回確認しておこう。1.ながい眠り1959年2.RoadBlock1960年(未訳)3.事件当夜は雨1963年4.TheLateMrs.D1962年(未訳)...救いのない暗い心の風景~ヒラリー・ウォー「生まれながらの犠牲者」を読む

  • 着地が決まってさらに傑作となった ~ヒラリー・ウォー「ながい眠り」を愉しむ

    ■ヒラリー・ウォー「ながい眠り」法村理絵訳(創元推理文庫2006年刊)原本SLEEPLONG,MYLOVEは1959年刊行最後のページ数行で、ぴたりと着地が決まった。うん、お見事というしかないだろう(*・ω・*)3作つづけての星5つは、わたしの読書体験でもそうめったにあることではない。盛大な拍手を送っておこう。東京創元社さん、翻訳権を独占しているのだからもっともっと出してよ、頼むから!!著作リストを眺めると、ヒラリー・ウォーはほかに多くの小説を書いている。フェローズ署長ものは11作中6作が翻訳されている。さらにハードボイルド小説で私立探偵サイモン・ケイシリーズ等があり、ケイブンシャから刊行されていたようである。しかし、実店舗で見かけた記憶はないなあ(;^ω^)わたしはこの3作ですっかりヒラリー・ウォーのフ...着地が決まってさらに傑作となった~ヒラリー・ウォー「ながい眠り」を愉しむ

  • 見事な構図、そして第二幕がはじまる! ~ヒラリー・ウォー「事件当夜は雨」を読む

    ■ヒラリー・ウォー「事件当夜は雨」吉田誠一訳(創元推理文庫2000年刊)原本は1961年刊ショッキングな書き出しにびっくりさせられる。わけのわからない奇怪な開幕は近ごろのミステリなみ・・といっていいかな?しかし、そのあとがいささか中だるみだと思えた。緊迫感が足りないのですね、たとえば「失踪当時の服装は」に比べて。ミスディレクションはある。サブ・ストーリーもないではない。そういったものを折り込んでゆくと、上下2巻、1000ページの大作、などとなりかねない(^^;そこがいいのさ、という人もいるだろうが。聞き込みをすればするほど、謎が深まり、捜査関係者を混乱と当惑の沼に引きずり込む。主役と脇役は、「失踪当時の服装は」の場合、ブリストル警察の署長フォード、巡査部長キャメロンの二人であったが、本編では、コネチカット...見事な構図、そして第二幕がはじまる!~ヒラリー・ウォー「事件当夜は雨」を読む

  • エポックメーキングな傑作! ~ヒラリー・ウォー「失踪当時の服装は」を堪能する

    ■ヒラリー・ウォー「失踪当時の服装は」法村里絵訳(東京創元社2014年刊)原本は1952年つぎのページを繰るのがもどかしいほど、夢中にさせられた。いやはや、す、すばらしい♬これほどの出来映えはディーリア・オーエンズ「ザリガニの鳴くところ」以来となる。ドキュメンタリータッチの地味なリアリズムが、冴えにさえて・・・警察小説の傑作が誕生したのだ。こういうミステリが1952年に刊行されていたということが、ちょっと信じられない。なぜこういう小説が書かれたのかは、解説(<警察捜査小説>を確立した三つの出会い)の中で川出正樹さんが理由をいくつか挙げている。・実在の都市や施設名を採用したこと・十話の犯罪実話を集めたチャールズ・ボズウェルのノンフィクション“TheyAllDiedYoung(彼女らは皆、若くして死んだ)”を...エポックメーキングな傑作!~ヒラリー・ウォー「失踪当時の服装は」を堪能する

  • 激しい憎しみの連鎖 ~ロス・マクドナルド「象牙色の嘲笑」を読み了えた

    ■ロス・マクドナルド「象牙色の嘲笑」小鷹信光・松下祥子訳(ハヤカワ・ミステリ文庫2016年新訳)最初に結論を述べさせていたくと、本編は「動く標的」に比較し、小説として明らかに落ちる、と思われる。なぜこんなに複雑な、入り組んだ小説を書かなければならなかったのか(^^;;)文体が秀逸なため、何とかしまいまで読み了えたけど、かなりしんどかった。人間関係があまりに錯綜しているため、途中で二度ほど迷子になりかけた。ことに第27章など、いまだもってわからない。暗喩・直喩はあいかわらず精彩があるし、背景描写もうまいから、つい乗せられてしまう。だが、たとえがこれほど多いと、“喩”そのものに引っ張られて、気持ちがそれてゆく。ストーリーがかえって見えづらくなると感じたのはわたしだけかしら?「ふむ、うまいなあ」そういった暗喩・...激しい憎しみの連鎖~ロス・マクドナルド「象牙色の嘲笑」を読み了えた

  • スペイドという探偵がいた(創元推理文庫)

    一昨日こんな本を手に入れた。「スペイドという男」(稲葉明雄訳創元推理文庫)。何が嬉しいかというと、エラリー・クイーンの素晴らしい序文が付いていることですかな(ˊᗜˋ*)そうそう、エラリー・クイーンがいたなあ、ほぼ忘れていました。右は以前からあったコンチネンタル・オプの短編集。あとはいつどこで読むかだにゃ。何しろたくさんの本がスタンバイしているからね♬スペイドという探偵がいた(創元推理文庫)

  • 第1回達人戦

    おやおや、こんな棋戦があったとは知らなかった・・・と思ったら、2023年が大会初♬プロゴルファーのシニア選手権にあたる大会。50代以上の現役棋士が全員参加したようだ。う~む、なつかしのお名前がずらーりと。https://www.youtube.com/watch?v=Ha4TJCVzofkときろで、いま八冠の藤井さんはスポンサー契約料等をふくめ2億円超といわれている↑すごいなあ。第1回達人戦

  • シリアスな復讐の物語 ~ドイルの「四人の署名」を読む

    ■コナン・ドイル「四人の署名」深町眞理子訳(創元推理文庫2011年刊)おいおい、また復讐譚ですか、ドイルさん・・・といってみたくなった(*^。^*)タハハ初期のドイルを確認したくて、再読のエンジンがかかった。「緋色の研究」1887年「四つの署名」(四人の署名)1890年「シャーロック・ホームズの冒険」1892年短編集)テムズ川を、高速艇(当時の)で追いつ追われつの追跡シーンはうろ覚えながら記憶にあった。それとインド、インド人がからんでいたなあといったことくらいは。以前読んだのは高校の終わりころだったか、それとも20代になってからだったか?アグラ周辺が出てくるが、わたしはアグラはいったことがある。というか、インド3都巡りの旅で一泊したのだ。建築物として最高に美しいイスラム寺院、タージマハルをこの目で見たくて...シリアスな復讐の物語~ドイルの「四人の署名」を読む

  • 通路にいたカマキリさん

    母屋側の庭に出てゆく通路にこんなヤツが(^^;芝生の上の日向ぼっこかい、いやいやそうではないでしょう。。生き残りのヤマトシジミがこのカマキリをかすめて、ひらひらと低空飛行。ヤマトくん、気をつけないと捉まって食べられてしまうぞ!悪党面といえば、まっさきにカマキリさんを思い浮かべるよ。通路にいたカマキリさん

  • ハードボイルドの真髄 ~ロス・マクドナルド「動く標的」を読む

    ■ロス・マクドナルド「動く標的」田口俊樹訳(創元推理文庫2018年新訳)シーンからシーンへ、じつに丹念に登場人物をトレースしている。語り手は言わずと知れたリュウー・アーチャー、私立探偵である。この主人公の“眼”が、ほかの男や女に、見てくれに惑わされず、一定の距離をたもって非情に寄り添ってゆく。読者の先導役として、これ以上望むまでもない丁寧な語り手である。まるで映画のような瞼に映えるシーンや、鍵になりそうなことばを要所要所で覚えていたくて、ポストイットを大量にはさんだため、結果として本が水膨れ(ポストイット膨れ)している。こうなると古本屋さんやBOOKOFFには引き取ってもらえない(-ω-)わたしの認識にあやまりがないとすれば、3日間の出来事である。その間に4人、5人の死体が横たわる。ハメットの「血の収穫」...ハードボイルドの真髄~ロス・マクドナルド「動く標的」を読む

  • 竜王戦第4局の終盤(;^ω^)

    おっと、驚愕の終盤力とはこのことだ!とくにこの第4局。深浦九段のようなプロ棋士が頭をひねり、考え込んでしまうのだから世話はない(゚o゚;藤井聡太竜王名人の4連覇であっけなく幕を閉じた。伊藤匠7段が一矢報いると期待していたが。https://www.youtube.com/watch?v=RCld6DnKFNwたいへん高度な詰将棋の世界が出現している♬竜王戦第4局の終盤(;^ω^)

  • 読み継がれるミステリの古典 ~コナン・ドイル「緋色の研究」を読み返す

    (いずれも創元推理文庫版。文字はやや小さいが登場人物一覧がある)■コナン・ドイル「緋色の研究」深町眞理子訳(創元推理文庫・新訳版2010年刊)本編は、よく知られているように、二部構成となっている。第1部元陸軍軍医、医学博士ジョン・H・ワトソンによる回想録より第2部聖徒の国第1部はこれまでくり返し読んできたので、だいたい頭に入っている。だけど、第2部は、以前読んだとき、あまりおもしろくなかったので、ほぼ忘れていた。ストーリーの展開が鋳型にはまっていると思えた。冒険と復讐のよくあるお話なのである。まあシャーロック・ホームズのデヴュー作だから読むけど、そうでなければすっ飛ばしてしまうだろう(*´ω`)<シャーロック・ホームズの特異点>1.文学の知識―皆無2.哲学の知識―皆無3.天文学の知識―皆無4.政治について...読み継がれるミステリの古典~コナン・ドイル「緋色の研究」を読み返す

  • 知らなかった交通標識

    うむむ、ゾーン30とな(´・ω・)?交通標識か。としたら、はじめて見るぞ、こんな標識は。うっかり者ですからねぇ。たしかに7~80メートルほどいくと、道が狭くなる。大型車に対する警告かな。知らなかった交通標識

  • 孤独な人間たちの銅版画 ~ロス・マクドナルド「ミッドナイト・ブルー」を読む

    (新版・旧版表紙の違い。文字の大きさは同じ)■「ミッドナイト・ブルーロス・マクドナルド傑作集」小鷹信光訳(創元推理文庫2013年復刊フェア。初版は1977年刊)復刊フェアの一冊、本書「ミッドナイト・ブルーロス・マクドナルド傑作集」は、文字がいくらか大きくなったと思って買った。しかし、岩波の復刊フェアといっしょで、変わったのは表紙のみ。それでもかろうじて老眼にも読めるレベルである。本書にはつぎの5短編と評論1篇が収録されている。1.女を探せ2.追いつめられたブロンド3.ミッドナイト・ブルー◎4.眠る犬5.運命の裁き〇6.主人公(ヒーロー)としての探偵と作家これらを一口でいうとすれば、銃社会に生きる孤独な人間たちの銅版画ということになる。銃社会とは、アメリカのこと。人が殺され、血なまぐさいにおいがたちこめてい...孤独な人間たちの銅版画~ロス・マクドナルド「ミッドナイト・ブルー」を読む

  • ウィスキー党

    気がついたらいつのまにかウィスキー党。普段は水割りでいただくが、そろそろお湯割りにしょうかなあ^ωヽ*娘からもらったものや、バーボンがある。世の中には男でも甘党という人がいる。おいらは甘いものはチョコレート以外はまず食べないというか、食べられない。最近はサントリーホワイトをツーフィンガーで♬500ミリの缶ビールをいただいたあとでね、晩酌に。ウィスキー党

  • 小春日和けん太

    母屋の縁側で小春日和を愉しむけん太(´◡`)温かくて気持ちいいにゃあ。さっそくの毛づくろい、といこう。小春日和を、春の気候と勘違いしている人が、けっこういるんだってね。けん太、けん太♬おまえさんがいるだけで、ネズミどもは鳴りを潜めているぞ。小春日和けん太

  • 警察小説の金字塔 その4 ~エド・マクベイン「魔術」を読む

    ■エド・マクベイン「魔術」井上一夫訳(ハヤカワ・ミステリ文庫1995年刊)原作は第40巻「魔術」(Tricks)1988年刊前回引用した池上冬樹さんの解説を、もう一度引用させていただこう。《「魔術」は、プロット、人物描写、ストーリーテリング、文章、会話などあらゆる点で傑出しており、だれがどんなときに読んでも楽しめることうけあいのエンターテインメントである。ミステリがエンターテインメントとイコールで語られるいま、海外ミステリの、そして海外エンターテインメントの水準の高さを如実に示す傑作なのだ。さあ読め!読め!読め!》(400ページ)読み了えたいまとなって、やっぱり褒めすぎであったといわざるをえない。それはどこに原因があるのか、単に好悪の問題なのか(´・ω・)?わたしにいわせれば、平均点のエド・マクベインであ...警察小説の金字塔その4~エド・マクベイン「魔術」を読む

  • ムクドリの群れ

    近隣をクルマでふらふらしていたら、ムクドリどもが巨大な群れをつくって騒いでいた。ここに写っているのは、群れ全体の1/3か1/4程度(^^;;)下を通るときは要注意じゃな。糞の雨が降ってくる。ムクドリの群れ

  • 警察小説の金字塔 その3 ~エド・マクベイン「毒薬」を読む

    ■エド・マクベイン「毒薬」井上一夫訳(ハヤカワ・ミステリ文庫1994年刊原作は1983年刊)結論からさきに書かせていただくと、本編「毒薬」はまぎれもない傑作である。・・・といいたいところだが、惜しくも傑作を逃がしたと思う。決着のつけ方、つまり結末がよくないのだ。全397ページのうち、最後の第17章は373ページからはじまる。なぜこんなに急ぎ足に終わらせなければならなかったのか(´?ω?)だれが読んだとしてもハル・ウィリスとマリリン・ホリスの物語であることは間違いようがない。プロットの骨格は、いたって単純で、すっきりしている。とくに美貌の売春婦マリリン・ホリスのメキシコ時代を叙した第13章は圧巻といっていい。下敷きにしたあまり知られていないドキュメンタリーがあったのか。わたしばかりでなく、ほとんどの読者は圧...警察小説の金字塔その3~エド・マクベイン「毒薬」を読む

  • 昭和は遠くなりにけり

    近所のブックオフの夕方、入口あたり。ゲームに夢中なのか・・・よく見かける光景といえば、そうなる。店内にトレカ専用のテーブルが設置されているし、昼間っから若者がたむろっている(´Д`)☆懐かしのCMhttps://www.youtube.com/watch?v=V3ybzzY5HHk昭和は遠くなりにけり・・・じゃなあ。昭和は遠くなりにけり

  • 警察小説の金字塔 その2 ~エド・マクベイン「八頭の黒馬」を読む

    (左側はハヤカワのポケミス版)■エド・マクベイン「八頭の黒馬」井上一夫訳ハヤカワ・ミステリ文庫(1993年刊)わたし的にはなかなか読み応えのある一冊だった。偉大なるマンネリと、だれだったか解説で述べているが、いい意味でも悪い意味でもその通り。しかもすべてが長篇(「八頭の黒馬」は375ページ)。ふと連想するのは池波正太郎の「鬼平犯科帳」。こちらは文庫本で全25巻、番外編の「乳房」をふくめ26巻である。しかし、長編がいくつか混じってはいるものの、基本的に短篇集。87分署のシリーズ・タイトルが示すように、複数の警察官が主役となる。・87分署の2級刑事スティーブ・キャレラアーサー・ブラウンマイヤー・マイヤーコットン・ホース・87分署の3級刑事バート・クリングアンディ・パーカーリチャード・ジェネロ本書「八頭の黒馬」...警察小説の金字塔その2~エド・マクベイン「八頭の黒馬」を読む

  • 警察小説の金字塔“87分署シリーズ” ~エド・マクベイン「稲妻」を読む

    ■エド・マクベイン「稲妻」井上一夫訳ハヤカワ・ミステリ文庫1992年刊一つの分署の複数の刑事(Detective)たちを主役とした警察小説といえば、エド・マクベインの87分署シリーズを連想する方が多いだろう。資料によると、最終巻は「最後の旋律」(第56巻2005年)である。何と同じシリーズを営々と、56巻も書き継ぎ、ぞくぞく出版されたのは驚異的。最初の4巻「警官嫌い」「通り魔」「麻薬密売人」「ハートの刺青」は、よく代表作として紹介される。ほかに第8巻「殺意の楔」(1959年)、第10巻「キングの身代金」(1959年)あたりが映画化された影響で有名かもね♬直井明編集の「エド・マクベイン読本」など、特別編集の本を3~4種類見かけている。現在はデジタル版で10冊くらいは読めそうだが、紙の本としては古本にたよらざ...警察小説の金字塔“87分署シリーズ”~エド・マクベイン「稲妻」を読む

  • 次元大介の夢が見られたら・・・

    「ルパン三世」の人気キャラ次元大介といえば小林清志がほぼ50年声優をつとめたことで知られたが、2022年7月におしくも亡くなった。渋いハードボイルドのガンマン次元。不器用だけどJAZZとバーボンが似合う、男の中の男。https://www.youtube.com/watch?v=OznN_lmQUUIいいなあ、あこがれるぜ次元。PYTHON357マグナム(エアガン)を買ったので、今夜は彼の夢でも見られたらいいな。次元大介の夢が見られたら・・・

  • かくれ次元大介ファン♬

    昨日ボビーショップに出かけて、エアガンを買ってきた。小学生のころから、銀弾(BB弾)を発射できる子ども向けの拳銃が好きだったのだね、男の子の遊びとして。学校の近くの駄菓子屋で売ってましたね。いくらだったかしら、50円くらいか?小学校のころは、本は読まなかったし、カメラには手が届かなかった。原っぱや畑のあいだを走りまわりながら、子ども同士で撃ち合いして遊んだものです。子ども時代の一番古い記憶の棚に収まっている部品・・・というところ^ωヽ*BB弾といわず、銀弾とか、銀玉とかいった。飛距離は6~10mくらいはあったでしょう。■銀玉鉄砲セキデンオートマチックSAP.50(銀玉50発入)1100円(Linkは下に☆)(すべてオールプラの安物)Netで調べてみると、あきらかに子ども向けと思われるものは、500~120...かくれ次元大介ファン♬

  • 近所の工事現場で

    近隣の解体撤去の工事現場で、こんな光景が目に飛び込んできた。・・・というか、こういうふうに切り取ってみたのです。おしゃれな感じが、女性誌のコンテンツページみたいだなあと思って。何の店があったのでしょうね。植物はいうまでもなく、南米原産のパンパスグラス(日本名シロガネヨシ)。近所の工事現場で

  • 「主人公としての探偵と作家」 ~ロス・マクドナルドを読み返す

    ■ロス・マクドナルド傑作集「ミッドナイトブルー」小鷹信光訳創元推理文庫1977年刊。本もデジタル化しつつあるこのご時世、こんな古いものを一週間探し廻るってのも、われながらあきれるよん(ノω`*)「主人公としての探偵と作家」という評論や、小鷹信光の充実した(かなり力みかえっている)あとがきを読み返したくなったのだ。少々長くなるが、ロス・マクドナルドの評論から引用しておこう♬《価値のない鷹の彫像は、失われた伝統――スペードや彼の世代の人間の手にははいらない地中海の過去の偉大な文化を象徴しているのだろう。そしてその鳥はたぶん、聖霊そのものの身代わり、あるいはその不在を意味しているのである。もし感情を隠した悲劇と呼び得るものがあるとしたら、サム・スペードから人間的なすべての遺産を一つずつ過酷に剥奪してゆく作法上の...「主人公としての探偵と作家」~ロス・マクドナルドを読み返す

  • ハードボイルドって何だろう? ~ハメット「血の収穫」を読む

    ■ダシール・ハメット「血の収穫」田口俊樹訳新訳版(2019年東京創元社刊)原作は1929年刊(ハヤカワ・ミステリ「赤い収穫」1989年刊小鷹信光訳)この「血の収穫」は、ハードボイルド小説の“はじめの一冊”としてたいへん名高い。わたしも20代の終わりごろから“読みたいなあ”と思いながら、読み了えた現在まで、あれあれ半世紀も引きずってしまった。書棚を調べてみたら、「血の収穫」は、東京創元社の刊行で田中西二郎訳1959年とある。たぶん50ページは読んだはず。なぜかというと、ここにポストイットが挟んであるのである(;^ω^)ついでながら、解説は中島河太郎。原文ではREDHARVESTとなる。直訳すれば“赤、赤い”だろうが、この赤はそのまま血の赤である。「血の収穫」東京創元社「赤い収穫」ハヤカワ・ミステリこの違いは...ハードボイルドって何だろう?~ハメット「血の収穫」を読む

  • 眠りにつくキチョウ

    ナンテンの木陰。眠りに就こうとしているキチョウさん。クルマを定位置の物置に入れたところ、こんな光景が目に飛び込んできた(*^。^*)暗いためストロボを使ったらかえって×(ペケ)。背景はトワイライトブルーの青。この子は大部分が越冬する。今日も庭を5~6頭のキチョウが飛んでいた。眠りにつくキチョウ

  • 八冠制覇、その瞬間

    王座戦第4局のTV中継をリアルタイムで観戦していた。5三馬が敗着なのだ。1分ではさすがの永瀬さんも読み切れなかった。勝ちを逃し逆転。終局の直前、何度なくため息をもらす姿が印象的(。-ω-)藤井さんに運命の女神が微笑んだ。インタビューのときの表情は、疲れきって、うれしさ半分。“王座”を拾っただけということを、本人がいちばんよく知っているだろう。21歳で八冠制覇。目標を達成し、さて、つぎはどこへ向かうのか?八冠制覇、その瞬間

  • 谷川浩司「藤井聡太論 将棋の未来」がエキサイティング

    谷川浩司の「藤井聡太論将棋の未来」(講談社α新書2021年刊)を読みはじめたら、眠れなくなった。これまでも将棋の本はときおり読んできたが、いままでで一番おもしろいしエキサイティング(゚o゚;この著書を書いた時点では、棋聖、王位の二冠なのだが、谷川さんは現在の藤井七冠を見通している。この段階で藤井さんは4年連続勝率一位。著書には専門のライターさんが手を加えているのかしら。全ページに神経が行き届いている。AIの著しい進化で、囲碁も将棋も新たなステージを迎えているのだ。「天才だけが知る若き天才の秘密」とコピーにはある。高度な頭脳集団の闘いに、わたしも興味津々だな、それなりにね(^^;;)タハハ谷川浩司「藤井聡太論将棋の未来」がエキサイティング

  • ホシホウジャクが止まっている

    ホシホウジャクが玄関を出たすぐのこんな植え込みのところに♬ホバリングしてセイジから吸蜜する姿以外、見たことなかったなあ。死んでいるわけではなく、1時間ほどして確かめにいったら姿がみえなかった。それにしても、この止まっている緑色の木はなんだろう、アオギリかと調べたけど、どうも違うようだにゃ。うむむ。ホシホウジャクが止まっている

  • エドワード・ポッパー&短編集アメリカ♬

    「短編画廊」、この平凡なタイトルに騙されそうになったぜ、BOOKOFFの棚で100円。ハーパーコリンズ・ジャパンというはじめて聞く会社の文庫本です。刊行は2021年。17枚とあるが、じっさいには18枚のエドワード・ホッパーの絵がカラーグラビアを飾っている。これが短編小説集なのですね♬すばらしいアイデア!まだ読んでないけど。エドワード・ポッパー&短編集アメリカ♬

  • 「そして夜は甦る」の特装版が現れた

    チャンドリアンで直木賞作家だった原尞(はらりょう)さんがお亡くなりになったのはいつだったか。先日本棚を引っ掻きまわしていたら、ポケミスの特装版「そして夜は甦る」が現れた。表紙は山野辺進さんの手になる♬「さらば愛しき女よ」(清水訳)をタイプライターの横に置いてこのハードボイルド小説を書いたと、あとがきで告白している。寡作な作家(調べたらエッセイ集をふくめ8冊)だったが、熱心なファンがいたはず。読みだしたのは覚えているけど、100ページほどでやめてしまった(ノω・、)本棚からひょっこりというのは、わたしに「読め!」といっているのかなあ。「そして夜は甦る」の特装版が現れた

  • 自分は生きているんだ、ほかのどんなときよりも ~「刑事の誇り」を読む

    ■マイクル・Z・リューイン「刑事の誇り」田口俊樹訳(ハヤカワ・ミステリ文庫1995年刊)パウダー警部補シリーズは、翻訳されているのは3作である。いずれもハヤカワ・ミステリ文庫に収録されているが、現行本だと思う、おそらく。夜勤刑事刑事の誇り男たちの絆このシリーズはニューハードボイルド小説とみなされ、一時期はエド・マクベイン、ディック・フランシス、ヒラリー・ウォー、ロバート・B・パーカーその他と並んで、よく売れ、よく読まれたはず。なぜニューハードボイルドと称されるかといえば、リューインがレイモンド・チャンドラーにインスパイアされて作品を書きはじめたからだといわれているし、一世代下の小説家であるからだ。早川書房編集部の「ミステリ・ハンドブック」によるとミステリにはサブジャンルとして、ディテクティブ・ノベルⅡ(警...自分は生きているんだ、ほかのどんなときよりも~「刑事の誇り」を読む

  • 鳴き騒ぐオナガ

    隣家のアンテナに止まり、あたりを睥睨する三羽のオナガ。こいつらが悪いことをするのですね。柿はほぼ彼らがすべて食べつくします。渋柿だからいいけど、地面に落とした実を踏んづけてしまう。芽を出してまもない秋野菜の畑を荒らす。キー、キーと朝早くから騒ぎます(*・д・)コラッ!鳴き騒ぐオナガ

  • やまびこ百円市場

    うーん、心地よいショック!撮る人と撮られる人のこのピュアな関係に感動しました。http://www.masato-photography.com/images/cubjo.html大野雅人さんという写真家知らなかったなあ♬いつごろどこで撮った作品でしょうねぇ。人も風景も痛いほど純粋!こここは種子島。☆2Bチャンネル(渡部さとる)大野雅人さんの写真とカメラhttps://www.youtube.com/watch?v=tdSZNAR0DVI☆旅する写真家大野雅人さん〜あの人のカメラバッグhttps://www.youtube.com/watch?v=eaA1rdM97Foやまびこ百円市場

  • 塒へ帰るカラスたち

    裏の畑に出て、西空にレンズを向けたけど、この日はたいして焼けなかった。ここに何羽かのカラスが写っている。数えたら9羽あまり。見ているあいだに3~40羽が、つぎつぎ通り過ぎていった。塒へ帰るのだろう。田舎暮らしの良し悪し(´Д`)気温が高いため、雑草との闘いはまだ終わらない。塒へ帰るカラスたち

  • 正しい中年男小説としての魅力 ~リューインの「夜勤刑事」を読む

    ■マイクル・Z・リューイン「夜勤刑事」浜野サトル訳ハヤカワ・ミステリ文庫(早川書房1995年刊)チャンドラーを読んだことが引き金になって、ミステリが読みたくなった。わたしの脳は浮遊性の小さな昆虫みたいな頼りなさがある(;^ω^)そんなことはどうでもいいけれど、ミステリのジャンルには、ディテクティブ・ノベルというサブジャンルがある。早川書房が編集した「ミステリ・ハンドブック」(1991年刊)を参照すると、ディテクティブ・ノベルⅡ(警察官が主人公。米タイプ)は、1.夢果つる街トレヴェニアン2.刑事の誇りマイクル・Z・リューイン3.失踪当時の服装はヒラリー・ウォー4.警官嫌いエド・マクベイン5.夜の熱気の中でジョン・ボール6.魔性の殺人ローレンス・サンダース7.ゴーリキー・パークマーティン・クルーズ・スミス8....正しい中年男小説としての魅力~リューインの「夜勤刑事」を読む

  • ナミアゲハの求愛行動♡

    こちらはわが家の庭の一隅。2頭のナミアゲハが、求愛行動というか、結婚飛行に余念がないです。母につづいて介護老人保健施設へ入所した父が、植木鉢やプランタで菊などを作っていた場所に、雑草が生い茂っています(^^;今年は気温が例年になく高めに推移しているため、さらに一世代いくかもねぇ。ナミアゲハの求愛行動♡

  • 庭の電線にカッコーがいた

    おまけの一枚(2)。洗濯物を干しに表へ出たら、この子が庭の電線で「カッコー、カッコー♬」と鳴いていました。俳句でいう閑古鳥。「おお、今年もやってきてくれたか」ほぼ毎年やってくるのですが、まともに撮れたためしがありません。・・・そう思いつつ4~5カット撮影。カッコウさん案外ほっそりしてる。ホトトギスは付近では見たことがありません。野鳥シリーズは、これでおしまいです!庭の電線にカッコーがいた

  • キジバトが後ろ羽を拡げた!

    おまけの一枚(1)。キジバトさんの見事なディスプレイ(^o^)見て撮って、ビックリ!まるで動く“扇”を、至近距離からはじめて見たのですから。へええ、後ろ羽根は12枚だったんですねぇ。意味のある行為なのかなあ。本当にお見事。寺院の境内にいるのはドバトですから、くれぐれも間違えないようにね。キジバトが後ろ羽を拡げた!

  • トラツグミ、出会いの感動♪

    最後にこのトラツグミさんをUPしておきましょう♬「トラツグミ、さっきまでいたけど」と仲間にいわれ、3回4回すれ違いつづき。鳥としてさほど珍しくはないし、画像も逆光でよくないのですが「お、きみ本当にトラツグミなのね」と、わくわくしながらシャッターを押したことをよく覚えています。出会いの感動!トラツグミ、出会いの感動♪

  • バブル、青春の夢、恋 ~「グレート・ギャツビー」を読む

    ■フィッツジェラルド「グレート・ギャツビー」小川高義訳(光文社古典新訳文庫文庫2009年刊)最初に結論めいたことを述べておくと、「グレート・ギャツビー」は、わたしの独断と偏見によれば、世にいわれるような傑作ではなく、Aの下または、B上あたりのランクであろう。もちろん秀作は秀作なのだ。だらだらと終わりそうで終わらない結末がよくない。フィッツジェラルドは“書きすぎて”しまった。《絢爛豪華な邸宅に贅沢な車を持ち、夜ごと盛大なパーティを開く男ギャッツビーが、ここまで富を築き上げてきたのはすべて、かつての恋人を取り戻すためだった。だが、異常なまでのその一途な愛は、やがて悲劇を招く。過去は取り返せると信じて夢に賭け、そして砕けた男の物語。リアルな人物造形によってギャッツビーの意外な真実の姿が見えてくる新訳!》BOOK...バブル、青春の夢、恋~「グレート・ギャツビー」を読む

  • カケスさんはよくお見かけする

    まことに残念なことにキクイタダキ、オオマシコ、コマドリ、ノゴマ、ウソ、タゲリなどは結局撮影できず。それぞれの観察ポイントを教えて下さるベテランさんがいたのですが(^^;;)一方、この子カケスさんとは、好きでもないのに、何回もお遭いしています。輪郭がくっきり鮮明なため、藪の中にいても目立ちますよね。カケスさんはよくお見かけする

  • アオジがいる

    残り少なくなってきました。つぎはホオジロの仲間アオジさん。WBのご機嫌にもよりますが、このショットはイエロー、とグリーが実際より濃いめに出ています。アオジは群れでいるより単独で行動し、用心深く草むらか林縁にひそんでいることが多いです。「おや´・ω・?何だ」双眼鏡で眺めるとアオジさんだあ・・・とね。アオジがいる

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