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  • 少なくともいろいろな考え方がある

    最初に今回のすっぱ抜き記事を目にしたときは小山田圭吾バッシングの異常さを揶揄したのだろうと思った。過去を掘れば問題視すべき事実はいくらでも出てくる、どこまで遡るのか、という訴えだと思ったのだ。しかしどうやら額面通りの意味だったらしい。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は22日、開閉会式ショーディレクターの小林賢太郎を「23年前にホロコーストを笑いのネタにしたコントをやっていた」咎で解任した…

  • 死守すべき一線

    小山田圭吾が東京オリンピック・パラリンピックの開会式の音楽の作曲担当を辞任したことについて何か書くなら最低でも原典のインタビューは一読しないと話にならないのだが、『ロッキング・オン・ジャパン』1994年1月号も『Quick Japan』Vol.3も在庫切れで再入荷の目途は立っていない。インターネット上で読めるのは【全文】と銘打ちつつも断片的に切り取ったものだけだが、それでも全部読めば全然ないよりはマシだ。事前に目…

  • ファナティックな目

    見解の相違から、身に覚えのないことで訴訟沙汰になって、不利な立場に立たされたとき、頼りになるのは言論による説明力だ。前編・後編のこの手記を無料で永続的に公開できる場を確保したとき勝負はついたようなものだ。だから自分が同じ立場に立たされたときは、まず前編の原稿を提供し、無料で永続的に公開してくれるなら後編も寄稿するという条件で契約…

  • 残像を頼りに「23歳 小学生」で検索した話

    思春期の男児の性器は精通が起こって後、約一年で成人男性のものと変わらない大きさまで急激に成長し、以後ほとんど変化しない。この急成長が起こる時期には個人差があるので小学6年生というラベルを指標にしても意味はない。この記事だけからはわからないが、もしも「被害」男児が成人の性器を持ち、生まれて初めての爆発的な性欲を持て余している最中だったとすれば、セックスさせてくれる23歳の美人女性は涙を流して感謝す…

  • アラブの春・SNS・香港

    誰もが寝静まった平日の深夜4時、J-WAVEで甲高いが聴き取り易い声のパーソナリティがエジプト革命におけるソーシャルメディアの役割を早口で訴えていた。2009年、俺がTwitterのアカウントを開設したのはたぶん彼の影響による。 その彼が今回の香港について、全く口を緘していることは、この10年のあいだに具体的な生命剥奪をチラつかせた脅しがあったことを思わせる。否それは当たり前だ。正確にいえば彼が生命を脅かされ…

  • 絶望大王に

    俺は何の配慮もなくものを言うほうだが、最近ある人から俺の言に「深く傷ついていた」と告白された。これはちょっと特殊な状況だったので、いつもそうだとは限らないだろうが、言葉で他人を傷つけたことに対しては俺自身は何とも思わなかったというのが一つ。直接会って聞いたわけでもない言葉に傷つくほど信を置くのは大人のコミュニケーションとして迂闊すぎる。すぐに反駁して真意を確認すべきだったのだ。 それとは別…

  • ギョッとされる

    俺が俺自身のことに興味がないと言うだけで憮然とされることがある。自分への興味が捨てきれないせいで苦しむのが世の常なのに、それから免れているのはけしからんというわけだ。 俺のやっている活動に対して、噂が噂を呼び、巡り巡って、親しい人から苦言を呈されることがある。先日もそういうことがあった。こういう青天の霹靂に対し、不快感や不安の暗雲がむらがり起こらないことに(驚きというほどではなく)訝しさを…

  • 小技が破綻する

    司馬遼太郎『菜の花の沖』を読み始める。若衆宿という前近代的な組織とその中での政治のありようの叙述がまったくもって圧巻である。男子は一定の年齢に達するとイニシエーションをうけて地区ごとの若衆宿に所属する。年齢ではなく入った順で上下関係が決まる厳格な階級制が支配していて、大人の力の及ばない治外法権である。組織になじまない者は迫害され、法を犯した者は合議によってしかるべき制裁をうける。集団心理は嫉妬…

  • ナンバラバンバンバン

    ウッチャンナンチャンといえば思い出すことがあるので書いておく。 「笑っていいとも!」に出演して笑福亭鶴瓶とフリートークしていて、むかし自分が何という渾名で呼ばれていたかという話題になった。 南原が訴えるような目で相方の内村を注視していた。 内村は何も気づかないようだった。 あきらめた南原は今度は鶴瓶の目を見て何かをしきりに無言で訴えているようだった。 鶴瓶も最初は何のことかわからない…

  • 浮標

    馬喰横山から東日本橋のB3出口を出てクルッと反転し、本屋とKUMONを左に見て一歩進んだところで左折。スカイツリーが真正面に見える通りを直進すれば移転まもない目的地の事業所。 それより「珈琲と紅茶の店」とある220円の店がとても良かった。店主が1人でやっている。立地条件は良好だ。人を雇わなければ充分やっていけるだろう。だから砂糖やミルク、水は全部セルフサービスにして前金制にし、2Fの喫煙スペースは誰もい…

  • 道化を演じる愚父

    他人に興味がないと言われる。そうではなくまず自分に興味がないのであって、その結果、他人からどう思われるかに興味がないのだという言い訳はあるが、この評言は概ね当たっている。 父に対して、たとえ0.1秒でも体の奥底からの嫌悪感が湧き上がってきたことは曲がりなりにも進歩なのであって、子供の頃から父の話を右から左へ聞き流す癖がついていることが他人の話を聞き流してしまう諸悪の根源になっていたのだと気づい…

  • コストカットにも稀に創造があるという話

    日経BPの慎ジュンホLINE CEO伝を読む。おもしろい。同時に「LINEみたいなメッセージアプリを開発してくれ」という市井の声を読む。虫がいいと言われそうだが、それだけなら簡単かつ少ししか意味がない。 押井守監督『ガルム・ウォーズ』は広告宣伝費を1億円かけて売上1億円得ても無駄に疲れるだけで意味がないから前…

  • 『キカタン日記』賛

    企画物女優と単体女優という区別があることはうっすら知っていた。しかし、一般ユーザーにとっては企画物こそがAVであり、単体物などは上品なイメージとして、視界に入ることすら稀なのだということは、もっと強調してもいいのではなかろうか。(『最低。』以前の紗倉まなは「ポスターでよく見かける白いふわふわ帽子のメチャクチャかわいい子」でしかなかった。)上原亜衣はキカタン女優=企画物女優でありながら単体作品にも…

  • 年代毎にスクリ-ンサイズが変わるという映画『山河ノスタルジア』を見に行く。

    1999年の中国という絶妙な年代設定にうおーと思う。近過去だから回想になり、現代中国の発展からすれば遙か大昔の話であるかのような印象を与えられる。次に2014年に飛ぶのは現在だから普通だが、子供の成長とともに2025年になるのは盲点を突かれた気分だった。この第3段階目が一番いい。 年の差10歳ぐらいのカップルなら俺の周りにもいるけれど、女が年上だと老いが目立ちはじめた頃に破綻するのだろうか。 『グランド…

  • 恐れが蝕む

    松屋のおねえさんに「金と時間返せ!」と怒鳴り散らす客がいた。 声が出ないのか、注文をとらないおねえさんもおねえさんだけど、一度も催促しない客も客で、えんえん数十分の素通りののち怒りが内攻して爆発したわけだが、俺は「おじさん、催促したの?」と揶揄せずにはいられなかった。 一方では電車の中などで「降ります」のひとことが言えず身動きもとれなかった記憶のために大して混んでもいないのに「降りますー…

  • リオ・ブラボー

    時間があるので、何をするのがいいか考えた結果、多分に偶然の選択だが、『美の哲学』を再読する。 ニーチェとフロイト(もしくはユング)、マルクスだけをテリトリーにして、そこから一歩もはみ出さないというやり方が賢明なのではないかと思う。三島由紀夫もそうしていたのではないかと思う。伝統的な思想は全部そこに吸収されているし、それ以後の思想も全部そこに含まれている。 念入りに部屋を掃除する。駿河屋から…

  • 波間のスイミングキャップ追いかけろ

    駄作を見るのが映画という過去のメディアの醍醐味だった。一定時間、座席に拘束され、大枚1,800円払って価値のないものを見続けることで得難い洞察を人はこれまでGETしてきた。自宅でパッケージを見る習慣の浸透が世の中をダメにしている。 それはそうと、岩本町駅のそばに豆乳ケーキが売りのカフェがある。 さっき初めて行ってきた。丸い気持ちのいい空間で、ご夫婦でやっているらしく、奥さんは美人だ。 しかし…

  • 突然の回想

    これまで、なかなか変な人に逢ってきた。昔、若かった頃、まあ今でもそうだが、顔で判断されて好かれることがある。同性愛者ではない同性が生まれて初めて同性に惚れて困惑している表情を何度もまぢかで見てきた。慣れているから勘違いしないが。 そのとき俺はある女の子に恋しているつもりになっていた。 一口5万円だったかの出資金が手違いで返却されなかったのかもしれない。もう全然憶えていない。とにかく金銭…

  • 2月の風物詩

    国民健康保険料が16万円台になっていて目を疑った。いよいよ無精もこれまでだ。とりあえず平成27年分の確定申告は通常どおりの期間にやることだ。平成23年からやっていないので古いものから片付けていこうなどと思わずに。 5年間さかのぼってできるということは、今年の年末までにやらないとダメだ。 課税所得330万円以下の税率10%に収めないといけない。控除額は97,500円。家賃も事務所兼自宅ということで経費に入れる…

  • 先行者優位になったのだろうか

    神保町の古書街に変化。いいものが入ったらしい。多くの店で良書を発見。ロリは明日も行って漁りたい。ジョック・スタージェスの『The Last Day of Summer』が3,500円だったので買ったが、陰毛を植毛している修正版だった。BESというのがその符牒だろうか? チェスタトン『ウィリアム・ブレイク』読む。 番町書房の『吉井勇全集』も買った。9,000円。 日比谷図書文化館で開催中の祖父江慎+コズフィッシュ展「ブッ…

  • アラバマ・ソング(ドアーズ版)

    世の中には誤解のたねが溢れている。デザイナーがそれらを取り除くためにグラフィックと文字を駆使して日々やっているのと同じことを、俺は言葉でやっているのだと思っている。稀に行為で。 他人には尊重と敬意しかない。これは本当だ。だからコミュニケーション能力がないわけではないので、社交を成り立たせるのは磁石の同極が反発し合うような負の感情だということだ。

  • 論理ウルフ

    若いうち、当為の大きな割合を占めていた性への倫理観をなし崩しにして人生の第2フェーズは始まる。その悲哀がこの秋期を彩る。(それがないと露悪も下品なだけだ。) もえちのトークショーに続いて「僕とジョルジュ」ディナーショーへもチケット完売で行けなかった。今日は読書に没頭できた。『服従』七割ぐらい一気に読む。下手をしたら今日中に読み終えてしまう。 パリはどうなっているのだろう。少し前まで新宿…

  • 否認と堕胎

    かもめブックスのトークショーへ行ってきた。柳下毅一郎のいとこだというかもめ店主、エア本屋のいか文庫、大阪の映画専門の古本屋で現在ジャパンツアー中の駒鳥文庫の三氏。死んだ坊主の蔵書を整理していたらローティーンのグラビアアイドルの写真集が山ほどあり、びっしり付箋が貼ってあったが、その付箋箇所を見ると全部が微妙で、「ここか?」と首をひねったという話。(ローティーンだとは言っていないが。ただのグラビア…

  • 仕事論

    抽象論に堕さない議論は仕事論ぐらいだ。みんな具体的に同じことを目指して働いているのだから。何はどうだからいいとかダメだとか、仕事のことに限ってはどんどん言い合うのがいいと思う。 ミスが出るのはチェックシステムが緩すぎずキツすぎずうまく機能している証拠だ。もし何も出なければ無駄に厳密なチェックをしているのではないかとそのシステムを見直さなければならなくなる。もっと労力を節約できるのではないか?…

  • 一週間のホテル滞在のあいだにロジックに取り憑かれて結論をみちびき出した。

    あらゆる結婚に関する言説が違和感のかたまりで、何がひっかかるのか、多すぎて挙げきれない。血のにじむような努力を払って、ひとつひとつクリアしていけば、いくらか明瞭になるのだろうか。 結婚すべき理由はまったくない。経済的に困っていない。(二人で生活して家賃の安さなどのメリットを享受しようと思わない。)ひとりが苦にならない。(むしろ望ましい。)健康である。(そばに誰かがいてくれることによる不安解消…

  • しごく当たり前の話

    最近、朝日新聞の「人生の贈りもの 私の半生」という連載シリーズで上野千鶴子は「結婚しているフェミニストは信用しない、とも書いていますね」という質問に対して、「自分の性的自由を放棄する契約関係に自ら入り、契約を破ったら相手を非難する権利を持つなんて信じられない。全く理解できない人間関係ね」と答えているそうだ。(古賀太のブログ「そして、人生も映画も続く」2015年5月4日

  • 恋という手に負えない猛獣に対してかりにも何かができるなどと…。

    俺が六本木ヒルズという未来都市みたいなところで『監督失格』の最終上映を見たのは2011年の10月21日だったはずだ。この日は奇跡が起こったのに、俺は何もできなかったし、何も書けなかった。失格の監督はえんどコイチの死神くんみたいな格好で嬉しそうに微笑んで舞台挨拶していた。 ちょうど今ぐらいの暑い季節だった。俺はそのミニシアターの女の子に話しかけたくて入口周辺をウロウロしていた。客は少なかった…

  • 老醜の目撃

    電車に乗ると、優先席の前で老婆が何か言っていた。 驚いたことに、誰へ向けての言葉なのか解らない。 健康そうな若者が優先座席へ座ってしまっていることへの文句なら、その若者に言えばいいはずだ。それなら周囲も耳を貸す。 不服そうに小さくもない声でそれっぽい言葉を発しているのに、ターゲットが全く解らないので何を言っているのか解らない。彼女はそれを明確にして言葉を発するのが怖いのだろう。 七十…

  • 頬上 ピクピク 痙攣

    駅のホームで並んでいて、突然、列を乱して割り込んでくるおやじの姿を(実際にはいないのに)想像した。対象を焼き尽くすような、かつては親しいものだったあの怒りを久し振りに覚えて驚いた。 怒るということは怒りを抑えるということと同義なので、いつも怒っている人は怒りを抑えることにも慣れて長けているはずなのだ。しかし温厚になってしまった今の俺がたまたま怒りにとらわれてもブレーキがなく、しかも内界の想…

  • 『グランド・ブダペスト・ホテル』のスクリーンサイズ

    Kindle Fire HDX 7を買ってAmazonインスタント・ビデオで『グランド・ブダペスト・ホテル』を見た! この作品が劇場でどういう上映をされていたかは知らないほうがいいのだろうから調べない。 予告編でスクリーンサイズが違うことに興味を持ったのがきっかけだった。見始めてすぐに意図が解ってなるほどと感心した。演出上の意図という聖域には商売人は手出しできない。パッケージにもこの通りに収録するしかないだろう…

  • 「縁があったらまた会おう!」

    『ジャズ史大全』(中央アート出版社)を拾い読みしていて思ったこと。 「ブルー・ムーン」は女性の歌だという記述があるけれど、loveとloverの使い分けの常識に照らせば男性の心情吐露の歌だととれるので、あれっと思う。 ケン・ラッセル監督『マーラー』に主人公がヒロインへ向かって”It’s you, my love.”と言うシーンがある。それでヒロインはハッとするわけだ。 大学時代に受けたイギリス16世紀文学の講義で覚…

  • 振り返ってみればGoogleリーダーの終了が本当に大きな出来事だった。あれから生活が変わってしまった。

    俺は他人を悪いと思ったり軽蔑したりはしないけど、それはべつに尊重しているわけではなく端的にまったく関心がないだけなのだから自分が人にやさしいなどと勘違いしないように気をつけたい。他人にダメ出しするやつを見て鼻で笑うなどももってのほかだ。そっちのほうがどれだけまともか。

  • たった一行のせいで

    高校生の頃は国際情勢に興味がなかったので、ベルリンの壁崩壊やソ連崩壊など、世界史のスペクタクルを間近で見る機会を逸してしまった。 心理学も民族学も大脳生理学もマルクス主義もオカルティズムも、ジャンキーにとってはただの〈風景〉にすぎないのだ。ジャンキーが求めているのは、クスリだけだ。 中島らもの『アマニタ・パンセリナ』にある一節だ。少なくともマルクス主義が心理学や…

  • 「BiSなりの武道館」 〜「元BiSなりのワンマンライブ」

    7月8日、BiSの解散ライブへ行ってきた。チケットが1万枚余っているということで一時はどうなることかと思ったが、フタを開けてみると横浜アリーナがだいたい埋まってた。本当によかった。 俺はもう、あまりライブへは行っていなかった。 直近だと、クワトロのツーマンが凄かった。死に向かって一気に突き進んでいる感じがした。自分たちはもうすぐ消えてなくなる。そう訴えているように見えた。 どこかの時点で…

  • ふるさとに変わらぬ月をあふぐかな

    ドミニク・セナ『カリフォルニア』を見る。 以前、深夜のTVで見て、そのあまりの美しさに惹かれ、ブルーレイを買ってあった。 このソフトウェア、一度、少しだけ見て挫折したことがある。 TV放映時と違い、画面の形の長細さがたりない。 何度でも言うが、写真も映画もトリミングが変わると別物になってしまうのだ。 関係者も作品への愛がないわけでもなければ売りたくないわけでもなかろうに、なぜこういうこと…

  • 誰も自分が悪人だとは思わない。

    風邪が治りきらず、やたら汗をかいた。仕事、少ない。3時間で終わる。歩いて帰る。途中、ネットカフェで東京トイボックスゼロの1巻を読む。面白い。 きのう、書泉ブックマートで買った峰波りょう『ヒメゴト〜十九歳の制服〜』が面白い。 十九歳の少年少女が加齢の何を知っているというのだろう。かれらは十年経っても二十年経っても自分の容色が全く衰えないことに愕然とし、だまされたと憤慨するのだろうか。あの頃あん…

  • 指で測られて、ニヤニヤ笑われたい。ああ!

    年を取ってもほとんど変わらないのだが、しいて変わったことを挙げるなら、他人を羨まなくなったことと、逃したチャンスを悔やまなくなったことだ。後者についていえば、本当にぽかんと口を開けて座視するうちに数多の良縁が目の前を通過していったが、それでも後悔に胸をさいなまれることがないのは、結局なかったことはなかったことだからだ。 ありえたかもしれないと思うのは願望が無を有に見せているだけで、時間に浮…

  • そろそろ3年前に見切りをつけた兵どもも戻ってくる頃か?

    古書街を歩けば必ず良書に出くわす。俺はこれらを字体も仮名遣いもそのままの状態でデジタルの世界へ吸い上げたい。そう願う理由は主に次の三つ。 1.造形的に面白いから。 2.仮名遣いにせよ、漢字にせよ、それらが用いられた時代の烙印を帯びているので、みだりに変えると違和感が甚だしい。 3.無尽蔵といってもいい旧漢字旧仮名遣いの書物へのアクセス性確保のため。 実際にやってみるとこれがどれほど困難なことか…

  • 謙虚にならざるをえない

    パイオニアのBDP-320という廉価なブルーレイ&DVDプレーヤーを使っている。 音声はアナログ出力して自作のキットアンプに繋いでいるのだが、2chなので、ソフトの音声がDTS以外の5.1chだと部分的にしか鳴らず、鑑賞に堪えない。(DTSだと2chにダウンミックスできる。たぶん。) モノラルやステレオ2chを鳴らす分には申し分ないシステムで、使用スピーカーB&W685との相性も良く、音質に関して全く不満はない。この音を5.1ch…

  • 「プカドンドン」の話

    エノケンの歌のうまさは知られている。録音も多い。しかし俺が耳にした中で圧倒的な「何だこれは」感で聳え立っているのは『エノケンの大全集〈完結篇〉』というCDに収録された、おそらく仮に「プカドンドン」とタイトルを付されたレビュー音源で、他にもこのようなものが残されているのか知らないし、この音源がこの他のCDに収録されているのかどうかも知らない。作詞・飯沢匡、作曲・三木鶏郎、共演しているのは古川ロッパで…

  • 久し振りでも久し振りあつかいされないのがいい。

    からふりゅvol.6。サンタコスのナトカンの途中で入場してディスパニ見てトリのベルハー。ゆぅゆの失恋直後のイメチェンの化粧変更のような顔の変化に吐胸を衝かれる。2014年中にやることの発表があって、珠梨はエビぞりジャンプをかなこぉと同等ぐらいまでやる、ゆぅゆは側宙できるようになる、みずほは和太鼓をもっとちゃんと特技って言えるようになるまでマスターする、(そして結果的にマッチョになる?)あやのちゃんはな…

  • 腹黒おんなめー

    『BiStory』面白い。プールイ世界の外面を的確に見てるなー。抽象に足を取られてないなー。さすが女性。でも俺も同じようなことを遠く世界の果てから仰ぎ見ていた。その痕跡はここにも残っているはずだ。 日曜日には大きめの会場でBiSもベルハーも出るライブがある。この手のイベントはいかに自分がアイドルに興味を持てない人間であるかを確認しに行っているようなものだ。あらかじめ、気構えとして楽しむつもりでいなけ…

  • BiS4 preliminary あるいは終わりの予感

    昨日のライブの感想をもう少し追加しておくと、旧い曲のときは客が萎み、新しい曲のときは盛り上がっていた。なかなか行き渡らなかったチケットなので一体どんな客層なのか気になっていたが一枚目のアルバムを聴いていないのかもしれないと思った。両国以後にHyde Out Cutを演ったライブというのは、一度だけどこかで読んだことがあるが、たぶんあんまりないんだろうのに、背中で感じた熱量が少なめだった。(と言ってもこの一…

  • 死ぬつもりでゐたお前は美しかつたのに、生きたい一心のお前は醜くかつた。

    今日はHyde Out Cutを演ってくれたので初めてシングル予約の握手券というやつを行使させてもらう気になり終演後まで残っていたが、いつもこうなのか今日は混んでるから特にそうなのかわからないが、全員と握手できると言いつつもベルトコンベアに乗せられた部品のように彼女たちの目の前を流れていくだけで、話す暇もなく、スタッフの人の引き剥がしも無慈悲だし、それだけならまだいいが、あんなよそ行きの顔を間近で見るのは…

  • ゆっふぃーが辞める

    心は凪いでいる。 不思議なほど動揺がない。 うまく考えられている。オーディション開催のタイミング的にもバッチリだ。大きな貢献。 俺は彼女はもう大丈夫だと思っていた。3ヵ月前ならこうはいかなかった。「憐れまれる」のが屈辱だという感じ方もありうる。そんなつもりじゃなくっても本人がどう感じるかは別問題だ。本当にその人の精神状態や体調のことが心配で休養して欲しいなら、そのことを夢寐にも思わな…

  • 犢皮紙の漕艇部

    The花びらの第2回解散コンサートで人気投票1位になったのが「たにしの留守番」で、2位が一度しか演奏していない「京葉フリーウェイ」だったということは以前にも書いた。ここ数日、その「京葉フリーウェイ」の歌詞を必死で思い出そうとしていて、一番が 湾岸道路ぬけて 潮風に黒髪なびかせて 君は大人のふりで 京葉フリーウェイ 右に見えるディズニーランド 左はららぽーと 言葉だけは汚いけど 心に沁みるよ …

  • Still crazy after all these years...

    12時半頃起きて、トースト二枚とコーヒーの朝食を摂り、渋谷のヴィレヴァンでCDを買おうと思い、でかけたが、探しても見つからなかったので、とりあえず目についた『エイティセブン・クロッカーズ』第一巻と『アイドル地獄変 〈完全版〉』をカゴに入れてレジへ行き、店の人に「BiSのCDもうありませんか?」と訊いたら『びすけて』を出してきてくれたので驚いて購入。 昨日のライブの、というよりここ半年の余韻にまだ浸って…

  • 「WHO KiLLED IDOL?」

    両国まで気が気じゃなかったけど、やっと終わった。まあ思った通り最高だったし二個目のステージが近くてどうしようかと思った。もっと曲いっぱい演ってくれるかと思ったけど。終わって会場を出たらギターが歩いてると思ったらギターを背負った大森さんだった。外でユケちゃんがモルヒネ東京のチラシをくばってるのを手ずから貰った。最高の一日だ。

  • 部屋はいっこうに片付かない。

    陸の孤島で仕事して浦島太郎状態になっていた。 いつの間にかBiSimulationが発売になっている。(もう予約はできないということか。)リリイベも開始されている。(今日のラゾーナ川崎、知ってれば無理して行ったのに。)先週の金曜日か土曜日ぐらいだったか、駐輪場に放置した自転車をだまって撤去された。この区はだまって撤去するらしい。 とらのあなの参加券を取りに新宿へ行かないといけない。参加できない可能性が…

  • 言葉が治す

    http://www.youtube.com/watch?v=KotWibnGnDY ハモりやコーラスが前に出過ぎてメインボーカルの邪魔をしまくっているのが新鮮だった。PAめちゃくちゃというより意図的なもので、完全生歌ということはオケのコーラスもないわけで、それだとあんなに変わるものかと思った。わっきーとのんちゃんがBiSのサウンドを作ってるようなもんで、その両輪のうちの一つが外れるのは本当に痛い。今は両国以降のことをなんにも考えていな…

  • わっきーへのコメントより

    33. 無題 はじめまして こんにちは BLITZでBiSのステージに初めて触れ それから何度かLIVEに出かけさせて頂いた新参研究員です 数えるほどしか5人でのステージは観ていませんがワキサカさんのダンスと歌そして笑顔に惹かれていました 脱退はワキサカさん自身が苦しんで悩んで考えに考えて導き出された決断だと受け止めています 共に時間を過ごして来たメンバースタッフはもちろん 私たちファンは本当に残…

  • まぼろしのパティとパーティーボーカルレッスン添え

    爆風スランプの話を続けよう。出自がコミックバンドだと思われていたせいか大ヒットに恵まれなかった彼らはそれでも独自の路線を突き進み、88年頃には押しも押されもしないキワモノ(音楽的にではなくキャラ的に)になっていたので、その年の紅白出場の報を聞いた我々は爆笑するほど驚いた。あらゆる意味で紅白には最もふさわしくないバンドだったのだ。そういう主流(と言っていいのかどうか当時も今も微妙だが)とは別のとこ…

  • 「わあわあ悩んだり騒いだり無茶してるな思てたら とっとと答え出して先に進むんや」

    両国国技館のBiSには爆風スランプの「それから」をカバーしてほしい。(佐野元春の「グッドバイからはじめよう」の気分ではまったくない。そういえば「グッドバイからはじめよう」を初めて聴いたのはサンプラザ中野のオールナイトニッポンが終わることが発表になった回でかかったときだったのは奇遇だ。ついでにいえば爆風スランプを知ったのはジャンプ放送局で猫乃都ちゃんが推していたから。「推していた」という言葉も最近…

  • ツアー初日に思う #BiSidol

    当初はサウンドプロデューサーの松隈ケンタ氏と、アイドルがロックなことをやってバンドとの橋渡しができたら面白いよね、ぐらいにしか考えていなかったのですが、今、一年半BiSと向き合ってきて、かなり感情を揺さぶられ、アイドルとは、というよりも、ファンとは? とか、音楽とは? とか、根本的なところで人間とは? まで、いろいろなことを深く考えさせられました。あまりアイドルというカテゴリーはちょっと理…

  • 鉱脈

    無店舗型性風俗特殊営業の新規開業に興味がある。固定電話回線が一本あれば携帯電話へ転送するように設定して受注すれば事務所も形だけのもので構わないし、許認可も要らず、届出でいい。あと必要な準備といえばドメインを取って公式Webサイトを立ち上げるだけなので参入障壁は限りなく低い。飽和しているジャンルを無視すれば新しい客層を開拓でき、アイデア次第でいろいろなサービスが考えられるし、もちろん見るだけでもい…

  • 過去ログ

    過去ログ2004〜

  • のどが痛い

    プロパガンダへ行ってきた。仕事を済ませて駆けつけたので11時頃になってしまったが、入場したらちょうど開会の挨拶をするぐらいのタイミングだった。冗談みたいな女装の人だけじゃなく本気でかわいい人もいる。しらふじゃいられない雰囲気なので早く酔おうと飲めない酒をパカパカ飲んでフランクフルトやたこ焼きを立ち食いしながらうろちょろして…

  • 儚く限られたときだから #bisidol

    1月13日のゆふちゃんのブログを読み、秋以降からか!と驚く。ずっと見ていてもそんな様子は全くなかったので、俺の目が節穴であることを考慮に入れても尋常な弥縫能力じゃない。彼女がどういう文脈でどこに何を書かれたのか俺はぜんぜん知らないが、ほんとうに見当違いの中傷であればべつに痛くも痒くもないはずで、積もり積もってライブ中に震えが来るほどこたえたのならそれはいかに自分のセルフイメージと懸け離れた醜悪な…

  • 「アルタミラの壁画までさかのぼらざるをえんです」

    『ニーチェの馬』を見た。サラエボの映画監督ということでサラエボらしいアイデンティティクライシスの描写を勝手に期待していたら退屈でチャチな映画だった。満場の観客は自分の部屋で何もせず壁を見つめてじっとしていることよりも高田馬場までやって来て金を払い椅子に座って身じろぎもせずスクリーンを見つめることを選んだ人々だった。この映画である必然性はない。 カメラを買ったので、上映中の映画館のスクリーンを…

  • 部屋ではユニクロのウルトラライトダウンを着ている。

    帰宅してシャワーを浴びてわりとすぐ寝たのに今日起きたのは夜の12時。『2666』読む。この部屋の散らかりよう、または日々の障害物レースに比べると、本は抽象的でシンプルで、最高に猥雑な作品でも分かりやすい。この狭い部屋の中にすら、まだ読んでいない本が何冊もあることを思うと、幸せだなあという気になる。じゃがいもをゆで、ロースハムと合わせて食べたのに、芽があったせいか、気分が悪くなってきた。途中から丁寧に…

  • 【重要】ドラマを見るときはサブウーファー必須だ!

    記憶の底から「優しさが身に沁みた…何も訊かないという優しさが」というセリフが甦ってきたので「本上まなみ 松岡充」で検索して『恋は戦い!』を一気に見る。2003年1月放送。 まゆげやファッションだけからは10年前の作品とは思えない。(携帯電話も使ってるし。それどころか街の様子や室内の家電の形状を見ても時の経過が全く感じられない。技術の進歩は行き着くところまで行って横這いで変わらないので時間をもフラッ…

  • 回想・愛・possession

    2008年の後半ぐらいから翌2009年頃にかけてニコニコ動画の「歌ってみた」や「演奏してみた」をよく見ていた。誰しも身に覚えがあるように、あれにハマるとほかのことが何もできない。で、これはまずいと思ってやめた。ちょうどユーザーが増えてきて夜などは繋がりにくくなっていたし、音楽業界不振のあおりか、アマチュアの遊びが商業の世界へ絡め取られてその界隈がキナ臭くなっていく時期でもあり、やめ時ではあったのだ。と…

  • そろそろ『ケラの遺言』を読み返してみてもいい。

    やよい軒でチゲ鍋定食を食べた。おかわり自由なので韓国人のようにご飯を鍋の残り汁に入れて三杯ぐらい食べた。米がおいしい。24時間営業のファーストフード店でこの料理のクオリティとホスピタリティはすごいと思う。日本に来た外国人の驚愕のタネになっているのではあるまいか。 腹一杯で動けないので寝転んで腹ごなしに『筋肉少女帯自伝』を読んだ。おもしろい。3分の2ぐらい一気に読む。復活の経緯は思っていたのと違…

  • 「私はPCの前で、左胸を押さえてゲラゲラ笑いながら「言われたー。とうとうやられたー」と、声に出して言った。」

    無料で読めるぶんの「ビュロ菊だより 第一号」が面白かったので一言。 「ニコニコ動画は全く見ない月もあるだろうから月額525円のプレミアムは高いなー。仕事柄混んでない時に見れるから今のままで充分だ、1時間20円とかにしてくれればお得感あるが」と思っていたけれど、チャンネルというものがあるのだな。そもそもこのビュロ菊だより、なにで読んだかというと、iPodTouchのニコニコ動画アプリで読んだ。PCのブラウザ…

  • そういえば神保町でジョジョ展の看板を見ていた。

    ジョジョがアニメ化されたとは知らなかった。第一部の総集編を読んで25年前の巻頭カラーの興奮がよみがえる。ジョースター邸の焼亡までの展開は『バオー来訪者』の作者らしい練りに練られた好短編という印象で、読む者にまったく息をつかせない。むしろここまでで一旦終わっていたほうが(身悶えするほどのもったいなさと相俟って)エンターティメントとして説得的だったと思う。というより終わると思った。この漫画がここまで…

  • モラル・ハラスメントについて

    今号(ビッグコミックオリジナル2012.9.20号)の『弁護士のくず 第二審』は前編と後編の二回で描き切るには量的に無理があったらしく、話がギチギチに詰め込まれていて何が何だかわからなかった。しかしそれでも何の目的も理由もなく配偶者や子供、職場の部下などに執拗な嫌がらせをして彼らを混乱の極におとしいれてしまう人々の恐ろしさは充分に示されていた。おかげで作品内で言及されていたマリー=フランス・イルゴイエン…

  • 亀裂。破綻。女のうしろめたさ。

    過度に無垢な瞳に出逢うと、全くこちらにその気がなくとも、赤面したり、声が震えたりして、普通の応対ができなくなる経験は誰にでもある。そして恥ずかしいことだが、俺にもそのケがあるらしいのだ。だからあなたの彼女が俺を見て色めきたったように見えたからといって嫉妬するには当たらない。彼女は俺に好意を抱いたわけでもなんでもない。非常によく似ていてほとんど見分けがつかないのが困りものだが、両者が全くの別物で…

  • 目の前に暗黒の深淵が口を開けていて、その周りをおっかなびっくりでまわり、隙あらば相手を引っ張り込もうとする、なぜこんな変てこな見方が生まれるのか。(まず、暗黒でもなんでもない。)

    「労働者階級の仕事を実際にされたのですか、尊敬します。」という言葉の真意がわからないが、わからないながらも、皮肉だと思う。自分にはできない、と言っているとしても、それは劣等感ではなく、そこまで卑屈に身売りする理由はないという逆の意味からであるように思える。あるいは分業を犯す必要はないという怠惰。 普通は蒙昧な大衆というものに対して本当に憧れるのだ。生活の中で、理智家は自分が思考なしには指一…

  • 自意識過剰というクリシェでは掬い切れない

    自宅で仕事をすることにまだ慣れない。必要以上にのめり込んでしまったり、スルーすべきどうでもいいことに引っかかって貴重な時間を無駄にしてしまったりする。カーテンを閉めて電球色の光の中で一日過ごしていると頭が痛くなる。目も悪くなったようだ。発光デバイスで文字を読むのは疲れるから電子ペーパーでなきゃ駄目だ、とは、物理への逆恨みであり、余計な光をカットする眼鏡をかければいいんじゃね?という発想の転換。…

  • 今夜は仕事にならん

    きのうはショッキングで、少し眺めただけで深くは追いかけなかったルーマニアのレイプ殺害事件の詳細を、今日になって改めて精読していた。被害者の女の子がかわいかったことが一日、頭の隅に残っていて、そのことが死者への遠慮に勝った。(念の為に言うと、彼女のSNSアカウントは2ちゃんねるで暴露されてプライベートな顔写真やツイートが晒されていた。) 今日、新たに読んだのは事件の詳細というより大部分、部外者…

  • ぶっつけ本番でもパニクらずに大抵のことはできると思っている。

    数日前、用事があったので、しばらく実家へ帰った。そして改めて俺が両親に見下されていることを感じた。見下されていると言ったのは他にうまい言葉が思いつかないからである。高校を卒業してから一度も長期の帰省をしたことがないので、かれらは今でも俺を子供だと思っているのかもしれないし、それなら無理もないことだと思わないでもないのだが、それだけでは割り切れないものがある。劣等感が強く、能力に引け目を持ってい…

  • 憂国2012

    YouTubeにおいて著作権の侵害という悪が文化の解放という善へ転化したように、オレオレ詐欺において財産権の侵害という悪が富の公平配分という善へ転化する。コツコツ貯めた金を騙し取られた老人にとってはたまったものではないかもしれないが、構造的な不公平の悪と詐取のそれとを天秤にかけて、後者がより悪いと判断する根拠は薄い。 田舎には、所有者の高齢化のため、放置され、荒れたままになっている山林がある。金銭…

  • 子供雑感

    昔、なんとかという歌舞伎役者が幼い娘と一緒に徹子の部屋に出演し、ソファーの上を傍若無人にうごきまわる彼女を叱りもせず、「子供ってのはいいもんですよ。子供ができると自分の人生の見方が全く変わるんです。一体どれだけの人がそのことを理解しているでしょうね」などとうそぶいているのを見た。 多くの人と同じく、俺も十代の頃には自分の子供ができるというのがどういうことなのかシミュレーションしてみた。だい…

  • 『ラスト・デイト』

    ぴあのバックナンバーがあったら自主上映ページだけでも見たい。一冊あたり3ページぐらいだから20年ぶん揃えても大したスペースはくわまい。最近『日本の喜劇人』を皮切りに『なつかしい芸人たち』『由利徹が行く』『テレビの黄金時代』『ビギン・ザ・ビギン −日本ショウビジネス楽屋口−』を立て続けに再読または初読して、記録というものの大切さを思い知る。ハードディスクは壊れるし、見て、語り残すのが一番長持ちする保…

  • テスト氏

    素朴で、辺幅を飾らない者ほど、恐ろしいまでの知識を湛えているものだ。人間の虚栄心には限りがない。知的な会話の中で、多少は判っていても十全には掴んでいない事柄に対して、知ったかぶりするのは抵抗があるので、いつものようにすっとぼけてはぐらかした。するとギャラリーの前でいいところを見せたがるやつは、俺を哀れむようなそぶりをして、手持ちのありったけを陳列するのだ。一瞬。あまりやると下品になることはさす…

  • 東北新社版+ファンサブ最強説(これから作る)

    『甘い生活』のブルーレイ発売が迫っている。例によって悪い予感しかしないが、買わないわけにはいかないだろう。以前、東北新社版のDVDがきちんと設定しないと酷い階調なのでユーザーに不親切だと書いたけど、あれは適切に設定した三管プロジェクターなどで視聴することを想定した基本的に金持ちターゲットの商品なので、お門違いもいいとこだったかもしれない。俺は普通の液晶モニタで見ているが、おおむね満足している。こ…

  • ステーショナリーとかメガネとか時計とか

    4段の棚を注文。ウディ・アレン『カメレオンマン』のDVDと一緒に。 腕時計はドイツのサイトで370ユーロなのを英語ページもあったから一生懸命読んで注文しようとしたら日本には発送してくれないので結局神奈川県の輸入代行業者を使うことにした。計6万弱になるだろう。それでも激安。セイコーパーペチュアルもカレンダーを直してベルトも修正したから当分これで戦える。安いのにいい時計だ。 丸の内はオフィス街だけじ…

  • どうでもいい。どうでもいい。どうでもいい。

    高田馬場のネットカフェで一夜を明かそうと潜入したとき、二人連れの女の子が俺の顔を見て驚いたような顔をして、あきらかに好意を寄せてきて、声をかけられたそうに熱く見つめてきた。昔。 両親からあふれんばかりの愛を浴びて育った人は咄嗟の邂逅にも真っ直ぐな感情を表に出すことができるのだろうか。いやいやそれだと救いがない、やはり学習の産物か。何度も失敗して、またはナンパされて、徐々にそういう処世術を獲得…

  • ちょっと遅いが仕切り直す。遅くない。

    前の職場を離脱して新しいところへ入ったはいいが、ほぼ一ヶ月、仕事が皆無だったのは、おそらくチーフの一存によるものだった。どこへ行っても外見で誤解される。年齢が半分ぐらいに見られる。その誤解は言えばすぐ解けるからいいが(驚愕されるのは嫌だが)それはともかく第一印象で嫉妬されたり敵愾心を持たれたりするのはなぜなのか。話す時間を一日貰えれば氷解させる自信はあるのだが。5分でも喋らせて貰えれば全然違う…

  • 一年を振り返って

    波乱万丈の年だった。震災と通学で生活が変わった年として末永く思い出すだろうと思っていたら失業までが加わり、色々試みるものの、結局効率の良さから手馴れた仕事に従事することにして、蒔いた種はないことにして勉強の場と割り切るほうがいいと思った。その結果、まだ何もできていないが、いつ暇になるかわからないし、危機感の共有もあるし、これから先、たぶん俺の偏向した重箱の隅的な知識が重宝されることもあるだろう…

  • シルクハットは太平洋戦争中の正装か。日露戦争ではないのか。

    ガス・ヴァン・サントの新作を見た。加瀬亮が出ていると聞くとなんとなくいい映画であるような気がするので見に行く気になった。子供がんセンターで働いているという女の子が実はそこの患者で(年齢がわからないから患者と言われても職員と言われても全く違和感がない。後半ハロウイーンのシーンで幼児に混じって玄関で菓子を貰うどこかおかしい感と呼応する)、最近交通事故で両親をなくした少年と葬式めぐりで知り合って付き…

  • 正論でぶつかれ

    「デジタル化による日本における映画文化のミライについてPart 2」と題する公開シンポジウムを見に行った。於・有楽町朝日ホールスクエア。会場外に人が溢れ出る満員。立ち見。Ustreamアーカイブが視聴できる。 この問題には様々な人達がそれぞれの思いを持っていると思う。俺の正直な思いは、今でもほとんど映画館に…

  • ジョディ・フォスターとか中島みゆきとか高野悦子とかM.Kとか。

    寂しいと思ったことがないんだろうって? 失敬な。ちゃんとある。今から20年前、京都に住んでいたとき、夕食に近所の店でギョーザ定食を食った帰り道、不意に寂寥感に襲われた。このとき以来、小ぶりで皮がカリカリのギョーザは俺にとって孤独を考える際のかけがえのない象徴である。浜辺で嬉戯する子供のように生きてきて、一抹のうしろめたさはあるが、何一つ不満はない。それを冷血漢のしるしのように受け取られても、また…

  • 忘れられた夢の窖

    ヴェルナー・ヘルツォーク監督『ケイヴ・オブ・フォゴットゥン・ドリームス(原題)』を見た。(余談だけど東京に二〇年住んでいて初めて東京国際映画祭なるものに行った。カンヌは国際見本市の観を呈するそうだが、ここは人がほとんどいず、チケットは売り切れているかもしれないが、周りを見る限り祭典気分はゼロ、テラスのモニタに映し出されるグリーンカーペットの映像すらスカスカだった。遠からずなくなるのではあるまい…

  • 六本木ヒルズという、未来都市みたいなところにある映画館で、『監督失格』の最終上映を見た。

    撮れなかったのも監督失格だし、絶好の材料を与えられておきながら、編集し、纏め上げることもできず、大部分を過去の作品の再編集でお茶を濁して、これが今の自分だと提示することも職業監督としては失格なんだろう。ただ、胸を打つ。 映像記録手段がなければ、いやでも喪失はのしかかってくる。なまじ撮っていると、喪失していないかのような気がするのだろうか?ドキュメンタリーとは悪魔の所行か。 もちろん『甘…

  • 一題噺

    花田清輝に「未来はわれらのもの」というエッセイがある。ボブ・フォッシー監督『キャバレー』を公開時の映画館で見た花田清輝はひとりのヒットラーユーゲントの健康的な歌唱をとらえたワンショットについての感想を述べているうちに文学者の皿絵を売ってグループの赤字を埋めようとした昔のことなどを想起していくので、読了すると誰しも「なんだこれは」とつぶやかずにはいられない。それは次のように始まる。 …

  • 民意は操作するものではなく、船乗りが空を見て天候を知るように、指針を求めて耳を傾けるものだ。

    ぴあの山下達郎100問インタビューを覗いてみたが、全くどうでもいい質問ばかりで呆れた。そもそも紹介者は「この人の価値観、生き方、本当に素敵だ。勉強になる。」などと言えるほど本当にこの膨大な愚問を読んだのだろうか? 影響力のあるブロガーが報酬を得ていることを明示せずに、第三者的な立場を偽装して、特定の企業や製品について高い評価を行うことを専門用語でステルスマーケティングとか広告とか宣伝とか言う…

  • 松本前復興相の話

    密室の中の出来事を盗撮されたわけではない。公の場で、みずから政治家生命に終止符をうつに足る暴言を発し、それを堂々とカメラにおさめさせ、いまさら書くなもへったくれもなかろうに、一体ぜんたい何を考えているのか、と素朴に思う。しかし前大臣が特別に想像を絶する馬鹿だというわけではないのではなかろうか。現役の閣僚と、その失言の証拠映像を握っている者と、どちらが圧倒的優位に立っているか、今回の件で初めて気…

  • 村上たかしの枯淡

    『ナマケモノが見てた』の連載を終え、新境地を切り開こうと、さらにえぐくブラックな『天国でポン!』を世に問うたが、誰が見ても西田ひかるだとわかるやり方で「帰国子女アイドル」の横暴をおちょくったせいでそのスジから圧力がかかり、連載打ち切りになってしまった。 しかし負けっ放しではいられない。今回は屈したが、納得していない。再戦を期して『ナマケモノがまた見てた』などという続編を描き始め、芸能界にコネ…

  • 追い詰められたときに出てくる言葉が本音だと言いまして。

    この春から一年間の予定で学校へ通っている。まったくの偶然である。入学した動機ははなはだ不純なのだけれど、来たからには本気で勉強しようと思っているのだ。 生まれて初めて学割で定期を買い、毎日、一定の時間に電車に乗る。繰り返すことで、集団がささやかな刺激に反応して相貌を変えることを知る。表情の変化みたいなのに、おそろしくスパンが長い。

  • 事実による実証・想定の修正・欲望の見積もりなど

    首都直下地震が起こった場合、最も懸念されるのは火災で、広範囲で同時に多発することが予想され、消防の能力を越えるので、最初から見捨てる地域が部外秘で決まっているのだと池田信夫blogにあったが、これが本当だとすると、随分ムチャなことをするものだと思う一方で、他方、そういう考え方をする人がいるのは無理もないことだとも思う。あらかじめ人員を増強して備えておくという発想をしないのは、人間がいつかは死ぬ存在…

  • 21日間 雑感

    震災による死者が一日二百人単位で増え続け、発生から3週間を経た現在、一万一千七百人を超えた。 全国から寄せられた支援物資が現地の人々へ届かず、集荷拠点で止まったままになっているが、いまだに行方不明者が一万人以上いる現状では、自衛隊は人命救助と捜索を優先ぜざるをえず、物資運搬のために人員を割いてほしいとは言えなかったに違いない。 今はどこに何がどれだけあるか全てカウントしてリストアップし、引…

  • 電力は何に対して不足しているのか

    「批難覚悟で・・・・」(藤波心オフィシャルブログ) 私の家の近くに、数年前、大きな病院が出来たんです。 駐車場少なくて、いつも満車だったので、 駐車場の「混雑解消」のために、 更に、駐車場増やしたんですよ。 そしたら、どうなったとおもいますか??? 駐車場不足が解消したのは ほんの数カ月だけで、 駐車…

  • 首都圏の状況・その後・ある感じ方

    今はまだのほほんとしているが、これから色々なところに思ってもみなかった影響が出てくると思う。むしろそうなってほしい。 明け方など、3月後半とは思えない真冬なみの寒さだ。きのうは仕事がなにもなく、早く帰宅したので、布団にもぐりこんで目をつぶる作業をしていた。起きたら朝だった。全く布団から出られない。腕一本出すのも厭わしい。買っておいたヤマザキのパンへ手を伸ばし、魔法瓶の温かいコーヒーを飲む。…

  • 色々と

    311から10日経った。いまだに被害の全貌が見えない。被災地では2000の避難所で25万人が難民キャンプ生活を送っていると聞いた。自宅の損壊が少なくて避難所へは行かずにいる人も、水道・ガスは出ず、物資は不足し、脱出しようにもガソリンがなく、そろそろ限界に近い。難民受け入れを表明した大阪府その他に、どうやって輸送するのだろうか。自治体という単位が壊滅しているのなら、避難所単位で名簿を作り、地域を第一ブロッ…

  • それから 暫定(東京都新宿区)

    巨大地震の発生から一週間が経とうとしている。ノンストップで非常事態の報道を続けていたNHKラジオは今週の週明けからようやく通常の番組を流し始めたが、あいだに挟まれるニュースに地震と福島第一原発事故関連以外のものは無かった。それがここへきて初めてもとに戻ろうとしている。(中東情勢は消し飛んでしまったが。76円という異常な円高へ至る奇怪な相場の動きという普通の経済ニュース。)各国の大使館が自国民に日本…

  • 災殃おぼえがき

    東京といってもいささか広い。ずいぶん温度差があるもんだ。俺はこの状況でマグニチュード7の余震が来ると言われれば自分のこととして備えるけれど、そうでない人もいる。東北地方の被災者に偽善的な同情を寄せたくないという、ただそれだけの理由から、これから起こりうる二次災害を他人事として傍観するのではなく、自分のこととして楽しもうとしているのかもしれない。確かにこちらが壊滅する可能性は低く、真の被災者から…

  • 感情論の限界

    アゴラの議論を読んで、酒を飲んで寝て起きて、しばらく経ったら、そのことばかりを考えている自分がいた。俺も脳天気な平和主義者だ。好戦派の集中砲火がいつ自分の身に降りかかるか解らない。 変革の時代には、これまでの常識を根底から覆すような事態が起こる。今がそうかもしれない。だから一旦われわれの常識を括弧に入れて考えてみようではないか、という勇気ある問題提起に対して、常識と正論にとじこもった反応し…

  • 園子温監督『冷たい熱帯魚』を見た。

    於新宿テアトルシネマ、AM10:30の回、映画の日、満席、立ち見も少しいた。 平板で、全編つるっとしている。何の感情も誘発されない。猟奇的殺人を描いていても、こちらの道徳を逆撫でするようなところはなく、不快感もそそられない。苛立ちもカタルシスもない。暴力にも軋轢にも愚行にも事欠かないのに、手に汗握る箇所もなく、いたたまれなくもならない。上映の最中、もしも全ての観客に嘘発見器のような心拍数モニター…

  • 氷山の一角。

    2011年1月1日(土) いつ殺人者になっていても不思議じゃなかった。そうならなかったのは偶然だった。殺意という、このどうにもならない気持ち。 やや誇張がある。今の俺はそんなことはどうでもいいからだ。 ソーシャルグラフとクラウドコンピューティング。 DMMのビジネスパートナー募集の文言がちょっと参考になると思った。 2011年1月2日(日) 橋下徹知事の大阪都構想。東京都と中京都、大阪都を中央リニアで6…

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