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  • 動いてだめなら止まる。

    台北でおそらく最安であろう宿に一泊だけした。本当に寝るだけになってしまったけれど、久しぶりに蚊帳を洗濯したかったからお金は渋らなかった。 今日の路上は宿で仲良くなった人に教えてもらった学生街へと。そこは国立台湾大学というたぶん将来タバコの値上げを一言で決めてしまう人達がささやかな青春を送る神聖な区域。横断歩道は当たり前だけど手をあげて渡った。 思ったほど学生ばかりがいる訳でもなく、おそらくこの辺りで普通に暮らしている人達の方が多くいた。それと街中ではあまり見かけない欧米人が静岡にいるブラジル人くらいいた。留学生なのかな。 それとも学生街だけに安い物件が多いいのかな。 駅前にはお洒落なカフェや洋…

  • 人の歴史を聞いてみよう。

    ヒロさんとの話しはいつも面白くて、いつも考えさせられる。数年前にカナダに語学留学したヒロさんは、あえてモントリオールという街を選んだ。モントリオールは英語圏のカナダの中でもちょっと特殊で、第一言語がフランス語なんだそう。それがどうしてかは歴史をめくればすぐに分かると思うけれど、なぜヒロさんがモントリオールを選んだのかは聞いてみなければ分からない。 聞いてみよう。「いやー、日本帰った時に誰よりも英語上手くなってなかったら恥ずかしいじゃん?でもさあ、英語なんて今はもう話せる人いくらでもいるんだよね。でもどうだろう、英語とフランス語話せる日本人てなったら、たぶんあまりいないよね?と思って。」 ヒロさ…

  • 呼んでいる

    「シュッシュッシュ!!ハァ、ハァ。シュシュシュッ!!!」 そんな朝だった。久しぶりの野宿は雨風しのげる瓦屋根の下でそれなりに快適な夜を過ごせた。というのは嘘で、蚊帳の上からブスブス刺してくる蚊に悪戦苦闘していた。それからおじさんのシュッシュが頭から離れないまま駅前の宿でシャワーを浴びて出発の準備をした。今日は九份(キュウフン?)という山岳地帯にある街を目指す。そこはジブリ映画[千と千尋の神隠し]のモデルになったことで超有名なんだそう。台北駅から電車とバスを乗り継いで120元(600円)とかなり俺にとっては厳しい値段だったけれど九份が俺を呼んでいるぅ〜 あー風が気持ちいー 景色もいいなー かなり…

  • 人と空間。

    宿を出る日。チェックアウト時間すれすれに起床したため前歯だけ親指で磨いて荷造りをした。いつの間にかバックパックの中身は最初の頃の半分くらいになっていて驚いた。あの時はこれでも入りきらなくて困っていたような気がする。 8日間お世話になった宿。なおちゃんとオーナーご夫妻が手を振って見送ってくれた。人も空間もあったかくて、本当にいい宿だった。この雨が止んだらまた遊びにいこう。 ハムさん、ありがとうございました! 高速バスに乗って台北へ。 南の方が俺は好きだったけど、雨期シーズンは地下道が多いい台北で乗り切ることにした。しかし、台北駅に到着して早速いつもの地下道で歌っていたら速攻警備員が来てしまった。…

  • 日曜日

    今日は路上を休んで久しぶりの日曜日を満喫した。といってもお金は使えないからユーチューブでプロジェクトXを見たりギターの練習なんかをして過ごした。なおちゃんはここで仲良くなった台湾人の友達とバーベキューへ行っている。こんな雨の中肉焼けんのかなーと心配しつつ、夜になって毎日の日課である散歩へと出かけた。 さっきユーチューブからダウンロードした藤井隆を聞きながらナンダカンダ3時間くらい歩いた。俺は道を覚える気がないから歩いてるというよりただの迷子なんだけれど、台南へ来て一週間経ち、駅前の雰囲気はなんとなく分かった気がする。きっとまた戻った時に駅前で迷子になることはないだろう。明日ここを出る。 いつも…

  • 交流会

    オーストラリアへ戻るかどうか、そんなことより歌わないと本日は土曜日うほうほ。 本当は今日、オーナーが定期的に開く「交流会」に参加する予定で、まだこの宿に着いたばかりの俺は「土曜すか?楽勝っすね!」と言ったそう。その交流会というのは、宿に泊まっているゲストや地元の日本語が話せる台湾人を集め、みんなで楽しく食事でもしよう!というただただ楽しいパーティーだ。あの時はもちろん行けると思ったけれど、完全に雨期をなめてた。本当に行きたかったけれど、参加費があと少し足りない。オーナーには次の機会に宜しくお願いしますと言って、ギターを持って宿を出た。 土曜日。 地下道は平日とは比べ物にならないくらい人で溢れて…

  • 成り行きか、世界一周か。

    この宿に住み込みのお手伝いをしながら中国語の勉強をしている日本人の女の子がいる。話しを聞けばとても面白くて、沖縄のナントカっていう人口700人くらいの小さな島に1年住んでいたんだと。きっかけは知り合いがその島でゲストハウスを開くと聞いて、一度遊びに訪れたまま、気が付けばそこで住み込みのバイトをはじめて1年経っちゃったそうで。700人しかいない島には、当然そこにあるものは限られる。週末は船で那覇へと渡り、必要なものはそこで買い揃え、二つの暮らしを行き来できて楽しかったと笑顔で話す。「んー、ただの成り行きです。いいとこでしたよー。」 外は雨。 久しぶりにトロイからメールがきていた。8月10日にトミ…

  • 雨雲レーダー

    どうやら台湾は今日からが本格的な梅雨入りとなるらしい。宿の液晶テレビから流れる天気予報を見て、台湾人の女の子が日本語で教えてくれた。テレビ画面に映る雨雲は台湾島よりも遥かに大きく、数週間先まで消える見込みはないと。まあ素人が雨雲レーダーなんて見てもよく分からんけれど、梅雨って聞くと無性にお茶漬けが食いたくなるのは俺だけなのかな。 空とにらめっこしながら町を散策した。やはりこんな天気の中、近場で歌えるのは駅の地下道以外なさそうだ。この台南駅の地下道、どうやら超定番スポットらしく、この町へ来るバスカーはほぼ全員ここでやっているんだそう。宿のオーナーが「みんな一万円は稼いでいるね」と言っていた。今日…

  • 俺の上は一生晴れとけ。

    台湾に着いたのは2週間くらい前のこと。あの時、俺をタイから飛行機で飛ばしてくれたナオちゃんとは到着した台北で一旦別れた。それから俺は10日間ほど台北で歌い、4日ほど前にナオちゃんのいる台南へと降りてきたばかりだ。 高速バスで4時間。 台南に着いて早速ナオちゃんが泊まっている宿へ行き、ほぼ全財産をはたいて一週間分の宿代を払った。のだが、台湾へ着いて3日目あたりに気付いた衝撃の事実が「現在、雨期。」 台北では地下道が多く、警備員に止められながらもなんとかなっていた。なので、群馬のパイレーツオブアツシクンから地下道があると聞いていた台南をすっかり安心していたんだけれど、ほぼノーマネーフィニッシュの毎…

  • ペグの交換

    またブログを休んでしまった。いつも更新を楽しみにしてくれている人達や、これからこのブログを知って読んでくれる人達には申し訳ないけれど、俺のブログはこの先も漫画のようには綺麗に話しが繋がらないと思います。もちろん「毎日」を目標にはしていますが、週一くらいで覗きにきてもらえるとベストではなかろうかなと思われます。 [現在地]台湾 ー 台南 今日もギターが壊れてしまい、飛んでいったペグの形見を持って泣きながらギターショップを探しまわった。そして台南駅の近くでみつけたこのお店、もうただの良い店だった。ペグの交換の相場は分からないけれど、3弦のペグをネジ穴の加工込みで50元(200円)でやってくれた。あ…

  • 冷静になる前に

    二週間ぶりに日記を書く書くことに疲れた訳じゃないけれど、書くことを選ばなければいけない気疲れはある現在地、台湾俺は下手くそだから稼げないでもヌルい連中よりうまいメシは食えてる疲れてるからムカつくんだよな、何も知らねーくそどもがそろそろ24歳、俺もあんたも本気でいこうぜ死ぬ前に

  • プーケットライフ

    プーケットにはたくさんのビーチがある。その中でも一番賑わうパトンビーチには一度だけ行ったことがあるけれど、それ以外は名前すらも知らなかった。 泊まっている宿の目の前に、それぞれのビーチへ向かうバスが100円程度で出ているというのに。 「じゃあ今日はカタビーチへ行こう。」ナオちゃんは何でも即決だ。同じ宿に泊まっていた黒髮美人のよっちゃんも連れて、3人で海水浴へと出かけた。 ビーチへ着くと、早速上着を脱ぎ捨て海へ飛び込んだ。潜りながら目をあけると、ずっと向こうで泳いでいる魚の群れがキラキラと眩しい。昨日ナオちゃんと二人で泳いだシャロンビーチも最高だったけれど、ロケーションならカタビーチも負けていな…

  • ヤドカリ

    小学校4年生の時、事前にエントリーしていたわんぱく相撲の会場を間違えてしまったことがある。あの日、沼津の海で地引網をしていた俺はヤドカリに小指を挟まれ、ふてくさって一人で電車に乗ってしまった。 そしてやってきた富士宮北高等学校。 しかしトーナメント表に俺の名前は無く、唐辛子みたいな顔して泣いてる俺に係りの高校生が優しく地図を書いてくれた。 俺がエントリーしていた会場は大渕にある富士総合運動公園だった。絶対に間に合わないと言われたけれど、一銭もない俺は10キロもある山道を全速力で走り友達が待つ会場を目指した。 そしてあの時もそう、俺は人に助けられた。汗だくになって走る俺の後ろから突然「おーい、ど…

  • 「男の決断は3秒」

    昨日の夜、同じ宿の旅人達が楽しそうにみんなでご飯を食べていた。俺は気づかれないよう黙って通り過ぎた、金がない、ただそれだけの話だ。こうした気持ちが余計な意地を日に日に大きくしていったのかもしれないと、今はそう思う。 とうとう400円の宿代も払えなくなり、ギターを持って宿を出た。もし今日も稼げなければ、宿に置かしてもらっている荷物を担いで野宿確定だ。昨日は2切れのクリームパンしか食べていないけれど「そろそろ弦も切れるだろう」という焦りがまだ体を動かしてくれた。 しかし強い陽射しが水分を燃やし、手の先から徐々に感覚がなくなるとやがて頬が痺れて目が落ちてくる。口の中は唾液が乾いて舌の動きが止まり、野…

  • 塞がった出口

    宿のオーナーが言っていた通り、街のどこで歌っても必ず警察や警備員に止められた。「今バンコクは街を綺麗にしてるんだよね。ほら、あそこにあった屋台街も全部潰されたんだよ。だからもし歌うならカオサンしかないと思うよ。だってライセンス取るお金もないんでしょ?」 日本語が上手な宿のオーナーに「いや俺日本人だよ」と言われたことよりも「カオサンしかない」という言葉が効いた。実際、バンコクの街中で一応歌うことはできるが、いい場所では止められ、あそこならいいと指差す方に人はいない。他のバスカー達も、渋滞のつづく車道に面したありえない場所でパフォーマンスをしていた。 見た目のいい場所はたくさんあるけれど、バンコク…

  • 無題

    ついにギターが壊れてしまった。これまでにも何度か不具合はあったけれど、今回はかなりマズイ。なにがマズイって、小さな部品を買うお金さえもバンコクではつくれないということ。 ペグが飛んだ。それに何度試しても元には戻らず、ペンチで強引に回す以外ない。仕方なく、音が狂う度にギターを片付け、どこかへとペンチを借りに行っている。そして予備の弦は無くなり、3弦は切れてしまったら修復不可能だ。加えて、日中は誰でもプールに飛び込みたくなるような猛暑が続いている。 バスカーにとって、バンコクはアジアの墓場と言えるだろう。 にほんブログ村

  • バックパッカーの聖地へ。

    列車は朝の9時にバンコクへと到着した。 しかし俺が乗っていた213バーツの車両には寺優先という流れがあるのか、寺に何度も起こされ立たされたので体はかなり参っている。でもそれ以上に、これまで一度も稼げなかった街を歩いている方がよっぽど足にくる。 バックパッカーの聖地とも呼ばれるカオサンへと数十円のバスに乗ってやってきた。もうバンコクはこれでもかというぐらい歩き回った街だ。バスに乗って探しにいけば必ずどこかにイイ路上場所はあるはずだけれど、言ってもここはバックパッカーの聖地。少なくとも顔は覚えてもらえるだろう、それぐらいの気持で路上をはじめた。 カオサンは0時からといっても間違いではないだろう。昼…

  • 213バーツの列車

    チェックアウトの朝、1時間半遅れたため一泊分の5ドルを支払いムキムキで宿を出た。さらに何故かどこの銀行もラオスキープを変えてくれず、仕方なくバスターミナルで生活用品を全額分買い足して国境行きのバスに乗り込んだ。今の所持金は330バーツ(1100円)と、3ドル(330円)。 国境でスタンプを押してもらいタイへ入国すると、すでに日が暮れかけていた。ここから歩いて30分のところにあるトレインステーションへと向かいたいのだけれど、それだとバンコク行きに乗り遅れるので、ここでも仕方なく100円払いバイクタクシーを使ってしまった。 ノンカイ駅からバンコク行きの最終列車は19時15分。そして車両ごとに分けら…

  • 祭りのあと

    ラオニューイヤー恒例のイベントが無事終了した。歩道に飛び出たホースはたたまれ、大きなスピーカーも全て消えていた。おかげで久しぶりに静かな路上で歌えたけれど、道行く人もどこかおさえたような足音で通り過ぎていった。 それでもたくさんの人が栄養を分けてくれたので、俺はビザが切れる明日中に列車に乗ってバンコクへと行ける。そしたらもうカオサンで電柱にちんちん擦り付けながらみゆきを歌わないと。固形石鹸もあと親指の爪くらいしかないし、とりあえず生活用品をまた一通り揃えたいな。 ビエンチャン最後の路上を終え、近くのコンビニで一番いい固形石鹸とパイナップルの輪切りを買って帰る途中、ミラというお姉さんに声をかけら…

  • 水浸しのビエンチャン。

    ラオスは今、狂っている。 そういえばイタリアでは街中でトマトを投げつけあう祭りが有名だけれど、イタリア人がトマト投げるなんてアウトだろ。お前らもうピザ食うなよ。 メコン川沿いの広場には大きな特設ステージが組まれ、ラオスのヤング達が服を脱いで踊っていた。女の子でさえも自らパンツの中にホースを突っ込んでイェエエエエイ!!と雄叫びながら顔は失神している。 そして角を一つ曲がれば音楽は変わり、おばちゃんたちもビールを浴びながら腰をふってカモーン!!とベンツにバケツをぶちまけていた。 これまでにみたことのないラオスの愉快なお祭りに一緒に参加したい気持ちはもちろんあるけれど、オレはこの服しかないし、パスポ…

  • ラオスで濡れる。

    ビエンチャンへくると、どうしてかいつも長居してしまう。この町のどこにそれほどの魅力があるのか全然分からないけれど、7回目。 ラオニューイヤーという言葉を聞いたのはこの日がはじめてだった。どうやら今宵カウントダウンがあるのかは知らないけれど、日付けが変わればラオスの新年初日となるそうだ。それを祝っての恒例なのか、水鉄砲やホースを使って現地人達が水をぶっかけあっていた。通り過ぎるレクサスにも容赦なくぶっかけていたので、腐った薄いチーズみたいな俺はどうなんだろうと思っていたら、実に容赦なかった。 満足に吸い抜けぬままタバコが4本も死んでしまった。しかしこの時俺は初めて現地人の笑顔を見たような気がして…

  • 暮らしを覗いて、ごはんを食べる。

    行きつけの中華料理屋でアルバイトしているオカマが坊主になっていた。何があったんだろうと急に怖くなってしまい、通り過ぎたらいいお店を見つけた。 とりあえずメニューがラオス語なのでそっと閉じ、ふと周りを見渡すとみんなこれを食っていたので俺も同じものを頼んでみた。レタスにシソの葉やニンニク、ココナッツを焦がしたものや熱々の肉団子などをのせて包み、手前のタレをつけてみんな食べていたのでマネをしてみた。 口にした直後、李忠成の伝説ボレーが蘇った。遅れて長友のセンタリングも完璧だったよなと焦げたココナッツがニンニクにのって飛んできた。 久しぶりに口にした野菜はとてもフレッシュで、おそらくそこらへんで採れた…

  • ギターショップ

    今日もチャリンコを借りて、ギターショップを探しに宿を出た。ホーチミンで弦が死んで途方に暮れていた時、宿のスタッフのベトナム人に貰ってマジ大事に弾いていたその弦が昨日とうとう死んでしまったから弦を買いに行く。もうビエンチャンは7度目だというのに、ギターショップの場所も知らなかったなんて。 天井かい。ほんで試しに半笑いで弾いたら俺のよりいいてどおゆうことだちきしょー スーパーの天井につる下がったギターよりノーグッドな俺のヘッドウェイは、間違いなく早急に修理が必要だ。この一年数ヶ月の間にはいろんなアクシデントがあった。その度にギターのあちこちに亀裂や変形がおこり、もう初めて手にした時の綺麗な音は忘れ…

  • 『サマーバケーション』モーニングコーヒーを買いに

    モーニングコーヒーを買いに宿でレンタルしたみっともないチャリンコにギターをくくりつけてペダルを漕いだ。 三日前に国境を突破してそのまま流れ着いたラオスの首都ビエンチャン。観光地はたぶんそこらじゅうにあって、宿やホテルからピックアップバスに乗っていくのが一般的。チケットの値段は知名度によって異なるだろう。おそらくビエンチャンは寺や歴史博物館みたいなのが人気なんだと思う。ジェットコースターひとつでもあれば俺も行きたいんだけどな。 あまりにもみっともなかったチャリをチェンジして、タラートサオバスターミナルへとやってきた。ここ最近は一カ月ベトナムコーヒーばかり飲んでいたので、最初なかなかラオコーヒーが…

  • 国境でイマジンを歌えば

    早朝、フエからバスに乗り込み、とうとう俺はベトナムの国境へとやってきた。いくつかある窓口にはすでに列が並び、みんな出国のスタンプを待っていた。しかし俺はどうせどこかに連れていかれるだろうと諦めていたので、あらかじめ近くの警官に12日間オーバーステイしていると告げた。すると原付の後ろに乗せられて、少し離れた建物の中へとぶちこまれた。 そこには同じくオーバーステイでぶちこまれたオーストリア人のピーターというタイル職人がいた。 彼はたった1日のオーバーステイだったので、50万ドン(2500円)の罰金を支払い、自分のパスポートが返ってくるのを待っていた。「1日で2500円」というのを俺はふーんと聞いて…

  • 国境へ。

    ダナンからバスに乗ってフエという町に着いた時、俺の所持金は0だった。アジアに入ってから本当の日暮らしがこのようにして続いている。もちろん路上の稼ぎは必要になるが、でも稼ぐだけの毎日ならどこかに勤めて給料を稼いだ方がいい。 俺の1日は0からはじまる。ならば今夜の飯をどれだけ豪華にできるか、それが路上の結果だ。 『ファッキンチアーズ!!』 一夜明け、俺はこれから国境へと向かう。オーバーステイが12日間なのでどうなるかは分からないけれど、そんなことはどうでもいい。 二日酔い。にほんブログ村

  • 国境越えに立ちはだかるベトナム警察24時。

    ホーチミンを出発したバスは24時間かけてベトナム中部の町[ダナン]へと到着した。早速有り金をはたいてバイクタクシーを30分借りて、ダナンの町をぐるっと見てまわった。 橋を越えると海があった。その海沿いにはこれぞリゾート地といったようなホテルや高そうなレストランがわっしょいと並ぶ。しかしどこも活気がなく、明らかに廃れていた。歩行者の姿はちらほらといるが、みんな原付に乗ってどっかへ行ってしまう。高級レストラン街に到着するバスからぞろぞろと外国人ツーリストの姿がみえるが、予約済みなのか、まっすぐ自分のレストランへと向かってしまうので、俺の前を通る人もいない。 再び橋を超えてダナンの旧市街で見つけた市…

  • ラストナイト。

    朝、宿のママにバスチケットの値段を聞いた。 俺はオーバーステイ (不法滞在) しているので、一刻も早く国境へと向かう必要があった。ホーチミンから一番近い国境はカンボジアなのだが、カンボジアへ入国するためのビザが高すぎて買えないので、道を引き返してラオスの国境へと向かう。ラオスは15日間ならタダで入れるからだ。 しかし本当に問題なのは、ベトナムを出れるのかどうか。俺はこれまでも国境で止められた時は、おたくの国で歌って生きると宣言し、時間はかかっても受け入れられてきた。お金もないのに入国してどうやって3ヶ月生き抜いたんだと聞かれても、おたくの路上で稼いだと報告し、褒められたりもした。じゃあきっと今…

  • 棒と玉と穴。

    『Yes we beans.』 地元の駅前にパピーというデパートがあった。今は石井組だかなんだか書かれたバリケードが張り巡らされているただの跡地だけれど。 どうして解体されたのかはもう覚えてないけれど、あのパピーにはなんでも揃っていた。ゲームセンターも映画館も紳士服もコナカも何もかもあった。自然とその場所はあらゆる人達が集う場へと変わり、俺たちのたまり場は秀のおばあちゃんがやってる美容院オギノ側の入り口前だった。その場所は代々先輩達から受け継がれる謎のスペースで、1時間に1度警備員が注意に来ては追い返されるという流れを一般人に披露して楽しむのが粋なヤンキーレペゼン富士。 俺はパピーという夜の学…

  • くよくよするな、つって。

    昨日俺はいろいろあったホーチミンを出てブンタウという海沿いの町へ行く予定だった。早速朝6時、荷物を背負ってバスターナルへと向かった。 しかしそのターミナルからブンタウ行きのバスは出ておらず、仕方なくそこからもう一つのターミナルへとバスに乗ろうとしたらお金が足りなかった。やむをえず俺は宿に戻り作り笑いで今ベトナム語を勉強していると前置き夜払うからもう一泊させてと頼んだらまたかよって言われた。 そして宿に警察から電話が来ていたらしい。ママが言うには、チェックインした時にパスポート情報が警察の元に届くんだと。え、ベトナム凄って思いながらも、忘れようとしていたオーバーステイという毒が一気に体にまわった…

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