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ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (臨床心理士・赤坂正人) https://blog.goo.ne.jp/red777slope

こころの困りごと・悩みごと相談でじーじ臨床心理士が公園カウンセリング、訪問カウンセリング、面会交流の相談・援助などをやっています

赤坂正人 1954年生まれ 家庭裁判所調査官として司法臨床に従事 放送大学大学院臨床心理学プログラム修了 心理カウンセリング個人開業 臨床心理士 新潟市西区 心理療法、家族療法、遊戯療法、面会交流の相談・援助など 精神分析学会、遊戯療法学会会員 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006,『臨床心理学』)「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011,『遊戯療法学研究』)ほか

ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (臨床心理士・赤坂正人)
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2015/02/19

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  • 菅佐和子『思春期女性の心理療法-揺れ動く心の危機』1988・創元社-こまやかな心理療法に学ぶ

    2022年秋のブログです*菅佐和子さんの『思春期女性の心理療法-揺れ動く心の危機』(1988・創元社)をかなり久しぶりに読む。じーじが若いころ、家庭裁判所で非行少女の援助に苦労していた時に参考に読んだ本。しばらく若い女性のカウンセリングをしていなかったので(?)、ご無沙汰していた(菅さん、ごめんなさい)。しかし、読み返してみると、とてもこまやかな心理療法で、今でも勉強になる。菅さんは、河合隼雄さんが京大の大学院の先生になった時の一期生。それまでロジャース派の来談者中心療法を勉強されていた菅さんが、河合さんの指導を受けて、さらに力をつけていった様子がうかがわれる。もっとも、河合さんのお考えもあって、コチコチのユング派ではなく、あくまでも菅さんの個性を活かしたていねいなご指導を受けたようで、かなり柔軟で、こま...菅佐和子『思春期女性の心理療法-揺れ動く心の危機』1988・創元社-こまやかな心理療法に学ぶ

  • あかちゃんとも遊びながらの訪問カウンセリングは、こころもウーウーにっこりします

    こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が訪問カウンセリングや公園カウンセリング,海岸カウンセリング,里山カウンセリング,メールカウンセリングを新潟市と北海道東川町(夏期)でやっています。また,面会交流の相談・援助もやっています。訪問カウンセリングは,屋内で行なう個人カウンセリングや親子・夫婦の家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,ご自宅やお近くの屋内施設で,じっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。料金・時間は1回50分3,000円で,隔週1回あるいは月1回などで行ないます。公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリングは,屋外で行なう個人カウンセリングや家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,お近くの公園や自然の中で,ゆっくりとご自分やご家族のこ...あかちゃんとも遊びながらの訪問カウンセリングは、こころもウーウーにっこりします

  • 木村敏『臨床哲学講義』2012・創元社-こころ・自己・生命を考える

    2020年秋のブログです*木村敏さんの『臨床哲学講義』(2012・創元社)を再読しました。なんと8年ぶり。ご無沙汰してしまいました。木村さんはご精神科医で精神病理学者。このブログでも何冊かの本を紹介させてもらっていますが、人と人のあいだ、とか、自己論、とかで有名です。じーじは、きっかけをよく記憶していないのですが、家裁調査官になって少しして、河合隼雄さんや土居健郎さんらに続いて、木村さんの本を読んだように思います。難しい内容でしたが、わからないなりにも頷けるところがあり、調査官研修所の修了論文は大胆にもユングと木村さんのことを書きました(今考えると、若気の至りで恥ずかしいです)。その後も木村さんの本を追いかけていますが、とにかく難しいので、どこまで理解できているか心もとありません。今回の本は、連続講演の記...木村敏『臨床哲学講義』2012・創元社-こころ・自己・生命を考える

  • 渡辺一枝『チベットを馬で行く』2003・文春文庫-馬でのんびり巡るチベット紀行

    2021年11月のブログです*渡辺一枝さんの『チベットを馬で行く』(2003・文春文庫)を久しぶりに読む。一枝さんは、ご存じのかたもいらっしゃるだろうが、シーナさんの奥さん。シーナさんが世界中をズンガズンガと歩くのと対照的に、一枝さんはチベットを集中的に旅する。子育てに一段落してからの一技さんの熱狂的なチベット訪問は、シーナさんのエッセイを読んでいてもよくわかる。そんな一技さんが半年をかけて広大なチベットをテント生活で旅した記録だ。荷物や食料を同行する1台のトラックにサポートしてもらうが、案内人と馬や徒歩でのキャンプ旅行である。すごい!の一言。本当に好きでないとできないことだ。わざわざ馬で旅行をすることについて一技さんは、車の移動では気がつかないチベットの自然や人々の生活を知りたいため、という。たしかにそ...渡辺一枝『チベットを馬で行く』2003・文春文庫-馬でのんびり巡るチベット紀行

  • 岩宮恵子『フツーの子の思春期-心理療法の現場から』2009・岩波書店-「フツー」という子どもの心理を考える

    2019年夏のブログです*岩宮恵子さんの『フツーの子の思春期-心理療法の現場から』(2009・岩波書店)を再読しました。なかなか面白い本で、読むのはもう何回目かですが、感想文を書くのは初めてです。「フツー」の子どもたちが、何をきかれても、「フツー」とか「ビミョー」とか、口癖のように言う現象を事例を紹介しながら、描いています。確かに世の中に、そういう子どもたちがいますが、それを臨床心理学的に、しかも事例を交えて分析をするところが岩宮さんのすごさです。岩宮さんは、こころの内側のことを言葉にしろと言われても無理なので、「フツー」と返すのではないか、という解釈をされます。うなずけます。じーじの経験では、ワカラナイ、を連発する子どももいます。総じて、こころの内側を見るのが苦手な子どもが増えていて、うわべの人間関係が...岩宮恵子『フツーの子の思春期-心理療法の現場から』2009・岩波書店-「フツー」という子どもの心理を考える

  • 野田知佑『北極海へ』1995・文春文庫-野田さんのカナダ・マッケンジー川のカヌー単独行

    2021年11月のブログです*野田知佑さんの『北極海へ』(1995・文春文庫)をかなり久しぶりに読む。野田さんはジーナさんや立松和平さんのカヌーの師匠。シーナさんや太田和彦さんらと一緒にあやしい探検隊の中年部である「いやはや隊」のメンバーとして、世界各地でカヌーに乗ったり、キャンプ生活を楽しむ。また、カヌー犬「ガク」を育ってたことでも有名。本書は、その野田さんが1985年夏に、カナダ北部のマッケンジー川をカヌーで単独行した71日間の記録。マッケンジー川はカナダ北部から北極海までを流れる全長4240キロの川で、その流域はインデアンやイヌイットがポツポツと住む地域。そのマッケンジー川をキャンプをしながらカヌーの単独行で下るという、旅行というよりは冒険だ。テントのそばにはクマをはじめとして、いろんな動物が顔を出...野田知佑『北極海へ』1995・文春文庫-野田さんのカナダ・マッケンジー川のカヌー単独行

  • 河合俊雄編著『ユング派心理療法』2013・ミネルヴァ書房-ユング派の臨床に学ぶ

    2018年のブログです*河合俊雄さん編著の『ユング派心理療法』(2013・ミネルヴァ書房)を再読しました。たぶん2回目だと思うのですが(?)、例によってあまり自信はありません。以前読んだ時には当時のじーじの力不足のせいで、あまり理解できたとはいえなかったように思うのですが(河合さん、ごめんなさい)、今回は少しだけ以前より理解できた箇所もあったように思います。解説編と事例編の二部構成で、解説編では、心理療法における第三のもの、という論点に興味をひかれました。精神分析のウィニコットさんのいう中間領域やオグデンさんや藤山直樹さんのいう第三の主体、あるいは、クライン派の考えなどをめぐって、ユング派から見たイメージの考えなども含めて、考察がなされます。イメージから物語、象徴との関連など、考察は広がって、こちらの想像...河合俊雄編著『ユング派心理療法』2013・ミネルヴァ書房-ユング派の臨床に学ぶ

  • 柚月裕子『慈雨』2019・集英社文庫-元刑事の組織と個人との軋轢を熱く描く

    2020年夏のブログです*柚月裕子さんの『慈雨』(2019・集英社文庫)を読みました。すごい小説です。組織と個人の問題。それをとても熱く、しかし、重く、描きます。主人公は元刑事。組織と個人の問題を抱えています。あらすじは、例によって、あまり詳しくは書きませんが、新たな事件の発生で、主人公は自分の過去の妥協に直面することになります。しかし、思いを同じにする仲間の存在で、やはり真実に向き合うことになります。仲間や家族の存在の大きさを考えさせられます。じーじは、この小説を読んで、自分がいかにわがままか、思い知らされました。いい小説です。思えば、組織と個人の問題は、学生時代からのじーじの大きなテーマ。ファシズムや全体主義と民主主義の問題、国家と国民の問題、会社と社員の問題、そして、地域と住民の問題など、今も拙い思...柚月裕子『慈雨』2019・集英社文庫-元刑事の組織と個人との軋轢を熱く描く

  • 河合隼雄編『ユング派の心理療法』1998・日本評論社-ユング派の臨床に学ぶ

    2018年のブログです*河合隼雄さん編集の『ユング派の心理療法』(1998・日本評論社)を再読しました。このところ、なぜかユング派が気になっていて、この本も本棚の隅に見つけて、読みました。ちょうど20年前の本で、じーじも2~3回読んでいるはずで(?)、付箋も2種類の付箋があちこちに貼られ、アンダーラインも引かれているのですが、例によって、記憶はあいまいで、またまた新鮮な(?)気持ちで読んでしまいました。面白かったです。古い本なので、今は大家になった人達の中堅時代の論文が多いですが、みなさん、当時は日本に13人しかいなかったユング派の資格を取った人たちで、当時の熱意みたいなものが伝わってきます。もちろん、中身もそれぞれ多彩で、深く、今読んでも勉強になりますし、いろいろと刺激されるところが多いです。今回、印象...河合隼雄編『ユング派の心理療法』1998・日本評論社-ユング派の臨床に学ぶ

  • 川上弘美『東京日記5 赤いゾンビ、青いゾンビ。』2017・平凡社-電車で読むのは危険な本です

    2017年のブログです*川上弘美さんの『東京日記5赤いゾンビ、青いゾンビ。』(2017・平凡社)を読みました。すごーくおもしろかったです。おもしろすぎて、何度か大笑いしてしまい、この本は電車の中で読むのは危険(!)だな、と思いました。シリーズ5作目で、実は去年に出ていたのにチェックし忘れで、今頃読んでしまいました(川上さん、ごめんなさい。でも、文庫本になる前に買ったので許してください。ちなみに、じーじが文庫本や古本以外の新しい本を買うのはきわめてまれなことなのです)。さて、本書、今回も本当に面白いです。川上さんが読者を笑わせようと構えて書いているわけではなく、ふだんの日常生活を淡々と書いているだけなのに、結構、奇想天外なことが出てきて、すごくおかしいです。あるいは、川上さんの周りでは、笑いの神さまがさまざ...川上弘美『東京日記5赤いゾンビ、青いゾンビ。』2017・平凡社-電車で読むのは危険な本です

  • じーじのカウンセリングを再考する

    じーじのカウンセリングを少し再考したい。公園カウンセリング、あるいは、海岸カウンセリング、里山カウンセリング。公園や林や森、海辺などのベンチなどでカウンセリングをする。ベンチの配置によっては90°対面で面接をするが、普通はベンチに横並びに座って、同じ景色を眺めながらクライエントさんのお話を聴く。たまにベンチの後ろを散歩中の人が通ることもあるが、イメージとしては何か空気のカプセルの中でお話を聴いているような感じで、秘密も保持されている印象を受ける。精神科医の神田橋條治さんが、ベンチに座ってのカウンセリングの有用性を述べておられるので、悪い方法ではないと思う。赤ちゃんやちびっ子も一緒だと、彼らの様子を見ながらのカウンセリングになり、クライエントさんがあまりに急激な退行をせずに、現実感覚を保ってお話をすることが...じーじのカウンセリングを再考する

  • 木田元・計見一雄『精神の哲学・肉体の哲学-形而上学的思考から自然的思考へ』2010・講談社

    2015年5月のブログです*じーじが大好きで尊敬をしている哲学者・木田元さんの対談本『精神の哲学・肉体の哲学-形而上学的思考から自然的思考へ』(2010・講談社)』を読みました。木田さんはハイデガーさんを研究しながら,その著『存在と時間』の未完さを指摘し,従来のいわゆる西洋哲学全般の限界にも論及をして,「反哲学」を唱えた人。ギリシャ哲学からデカルトさんに至る西洋哲学をもっと広い視野から捉えなおした哲学者といえると思います。そして,本書でも紹介をしているニーチェさんやメルロ・ポンティさんなどの西洋哲学を超えようとした哲学者の考えを「肉体」の哲学として捉え,本書の中で紹介し,その本質に迫っていると思います(これで間違っていないと思うのですが…)。これは従来の心身二元論の限界から新しい総体的,総合的な一元論への...木田元・計見一雄『精神の哲学・肉体の哲学-形而上学的思考から自然的思考へ』2010・講談社

  • 国家と国旗・国歌の関係、そして戦争-じーじのひとりごと

    2017年秋のブログです*アメリカで国旗・国歌に対する姿勢が問題になっています。トランプ大統領が、彼独自の愛国観を国民全体に押し付けようとしたことが発端です。もちろん、国旗と国歌が国を象徴するものとして大切なのは理解できますが、力づくで従わせるようなものなのでしょうか。国家だって、時には間違った政策を行なうことがあります。いろいろ理屈をつけて他国を侵略することもあります。そんな時に、そういう政府に反対し、他国を侵略する軍隊への徴兵拒否や他国民を殺すことを拒否する自由は認められるべきでしょう。そうでないと、他国を侵略する政府が倒れるまで、国民は他国の人々の殺人を続けなければならなくなるのですから…。そういう意味で、国民には、今の政府や国家に反対し、異議を示す権利と自由が保障されることが、民主主義の基本となり...国家と国旗・国歌の関係、そして戦争-じーじのひとりごと

  • 河合隼雄・中沢新一『仏教が好き!』2003・朝日新聞社-仏教・科学・哲学を考える

    2015年6月のブログです*河合さんと中沢さんの仏教と臨床心理学に関する対談の本ですが,10年ぶりに再読しました。河合さんはユング心理学を基本に臨床心理学全般を深めたかたですが,晩年は仏教,特に,華厳経にも関心をもたれていたようです。本書はそんな時期の河合さんが宗教学者の中沢さんに仏教全般に関する講義をお願いし,それを臨床心理学の観点から深めたものと言えます。内容は多岐にわたりますが,西洋哲学と仏教,キリスト教と仏教,深層心理学と仏教,医学と仏教,科学と仏教などなど,どれもお二人の真摯な対話が続きます。10年前には読み落としていた点がいっぱいあり,とても刺激になりました。じーじもさらに謙虚になって,もっともっと勉強を深めなければならないと思いました。(2015.6記)*2021年6月の追記です久しぶりに再...河合隼雄・中沢新一『仏教が好き!』2003・朝日新聞社-仏教・科学・哲学を考える

  • 中沢新一『虎山に入る』2017・角川書店-じーじの読書日記・セレクト

    2018年6月のブログです*中沢新一さんの『虎山に入る』(2017・角川書店)を読みました。中沢さんの本を読むのは久しぶり。「縄文と現代とを結ぶ思考の稜線」というキャッチフレーズになんとなく魅かれて読み始めたのですが、最後の文章などは、縄文どころか、ホモサピエンスの誕生にまで話が遡るという、中沢さんらしく壮大なものでした。主な内容は、河合隼雄さん(臨床心理学)や山口昌男さん(文化人類学)への追悼の文章や折口信夫さん(民俗学)や井筒俊彦さん(宗教哲学)などの仕事についての論文などで、河合隼雄さんへの追悼文を読むと、お二人の絆の深さがうかがわれて、涙が出そうになって困りました(お二人の本については、2015年6月のブログに少しだけ書いています)。また、山口昌男さんとのことでは、中沢さんの若き日の学者姿が垣間見...中沢新一『虎山に入る』2017・角川書店-じーじの読書日記・セレクト

  • 田中千穂子『障碍の児のこころ-関係性のなかでの育ち』2007・ユビキタスタジオ-ユーモアのちからに学ぶ

    たぶん2017年のブログです*田中千穂子さんの『障碍(しょうがい)の児(こ)のこころ-関係性のなかでの育ち』(2007・ユビキタスタジオ)を再読しました。この本もずいぶんいい本なのにかなりのひさしぶりで、自分の勉強不足を反省させられます。この中では、知的障碍で何らかのご事情から困難に陥ってしまった人たちへの田中さんの心理相談などの援助の様子が描かれています。かなりの事例が描かれ、その困難さを障碍者の人と一緒に少しずつ解決をしていく、あるいは、馴染んでいく田中さんの粘りとていねいなアプローチは感動的です。また、何かとたいへんなご家族にもていねいにより添う田中さんの姿もすばらしいです。そして、それらの援助活動の底には、やはりユーモアの力の大きさを感じさせられる場面が数多く描かれています。たくさん学ぶべきところ...田中千穂子『障碍の児のこころ-関係性のなかでの育ち』2007・ユビキタスタジオ-ユーモアのちからに学ぶ

  • 沢木耕太郎『勉強はそれからだ-象が空をⅢ』2000・文春文庫-知らないということを知っていること

    2019年秋のブログです*このところ、沢木耕太郎さんにはまっていて、本棚を眺めていたら、『勉強はそれからだ-象が空をⅢ』(2000・文春文庫)が目につきましたので、再読しました。最近は、作家さんの執筆の順番などは無視して、見つけた順に読んでしまうことが多いのですが、一応、再読なので(といっても、記憶がなくなっているのですが)、それで勘弁してもらっています。しかし、それはそれで、また面白味があって、今の興味と年齢と経験が混然一体となって(?)、なかなかスリリングな読書ができる気もしています。さて、本書、例によって、今回、印象に残ったことを一つ、二つ。一つめは、知らないことを知っていることの大切さ。なんだか、ソクラテスの言葉みたいですが、沢木さんはこのことを何度も強調しています。へんに知っているつもりになると...沢木耕太郎『勉強はそれからだ-象が空をⅢ』2000・文春文庫-知らないということを知っていること

  • 松木邦裕『こころに出会う-臨床精神分析 その学びと学び方』2016・創元社-精神分析に深く学ぶ

    2016年のブログです*松木邦裕さんの『こころに出会う-臨床精神分析その学びと学び方』(2016・創元社)を読みました。松木さんの研究会での講義や学会誌の論文などを集めた本ですが、充実した内容です。総論的な論文もありますが(少し難しいですが、とても勉強になります)、じーじが今回、特に勉強になったのが、「喪失ということ」と「不毛ということ」という文章。いろいろと考えさせられました。このところ、なぜか「対象喪失」のことを考えることが多いのですが(老人になったせいでしょうか)、やはり精神分析の中心テーマの一つだろうと改めて思います。老人だけでなく、若い人や子どもさんであっても、新しい出会いとともに対象喪失が常にあるんだろうなと思います。そうして、うまく対象喪失をしていくこと、さらには、それを周囲からうまく支えて...松木邦裕『こころに出会う-臨床精神分析その学びと学び方』2016・創元社-精神分析に深く学ぶ

  • 帚木蓬生『風花病棟』2011・新潮文庫-真の医療とは?

    2019年夏のブログです*帚木蓬生さんの『風花病棟』(2011・新潮文庫)を読みました。2011年の作品ですが、旭川の本屋さんで本を眺めている時に、偶然、目にしました(帚木さん、遅くなってごめんなさい)。いい本です。10篇の医師と患者さんを描いた短編集ですが、いずれもなかなかの力作で、読み応えがあります。帚木さんは精神科医で作家さん。『三たびの海峡』『閉鎖病棟』などなど、いい小説を書かれています。本書に登場するお医者さんは精神科医だけでなく、さまざまな分野の専門医やさらには研修医などですが、いずれもが真の医療とは何かを問いかけます。例えば、問診だけで医学部の学生をうならせるほどの診察をする市井の老医師、アルコール依存症の患者さんと真摯につきあう若手医師、看護師に、現場から離れるな、と教わる研修生、その他、...帚木蓬生『風花病棟』2011・新潮文庫-真の医療とは?

  • 小此木啓吾『精神分析のおはなし』2016・創元こころ文庫-人と人との関係をていねいに見る視点

    2016年のブログです*小此木啓吾さんの『精神分析のおはなし』(2016・創元こころ文庫)を読みました。単行本は1999年に出ていたらしいのですが、読みそびれていて、今回、文庫本で初めて読ませていただきました。研究会などでの講演をまとめたものですが、人生全般の心理的な課題を、いくつかのテーマに分けて、細かく、ていねいに解説をされています。甘えと自立、対象喪失と喪、さらには、懐かしい、シゾイド人間や自己愛人間のお話なども出てきました。シゾイド人間と自己愛人間が裏表の関係にある、という指摘は、今回、初めて、気がついて、なるほどと思いました。このところ、気になっていた対象喪失と喪の問題もさらに考えることができました。学ぶところの多い本ですが、今回、個人的に一番印象に残ったのは、親が生き残るというテーマ。幼年期や...小此木啓吾『精神分析のおはなし』2016・創元こころ文庫-人と人との関係をていねいに見る視点

  • 椎名誠『あるく魚とわらう風』2001・集英社文庫)-シーナさんの映画『白い馬』上映奮闘記

    2021年秋のブログです*本棚の上のほうにシーナさんの『あるく魚とわらう風』(2001・集英社文庫)を発見、読む。シーナさんの1995年から1996年にかけての日記で、集英社の『青春と読書』に「よれざれ旅日記」という題で連載されたもの。これがまあすごく忙しい本で、当時のシーナさんの超多忙ぶりにはびっくりさせられる。ちょうどシーナさんの映画『白い馬』が完成して、全国上映をしていた時期。新潟での上映会の時には、じーじも観にいって、シーナさんが映画の後にぼそぼそと挨拶をするのを聞いていたことを懐かしく思い出す。今から25年前、シーナさん52歳、じーじ42歳。若かったなあ!この頃、シーナさんは小説の執筆や文学賞の選考委員としても多忙で、その合間にあやしい探検隊としてのキャンプなどもこなしており、すごい!の一言につ...椎名誠『あるく魚とわらう風』2001・集英社文庫)-シーナさんの映画『白い馬』上映奮闘記

  • こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリング,訪問カウンセリングなどをやっています

    こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリング,訪問カウンセリング,メールカウンセリングを新潟市と北海道東川町(夏期)でやっています。また,面会交流の相談・援助もやっています。公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリングは,屋外で行なう個人カウンセリングや親子・夫婦の家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,お近くの公園や自然の中で,ゆっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。料金・時間は1回50分3,000円で,隔週1回,あるいは,月1回などで行ないます。訪問カウンセリングは,屋内で行なう個人カウンセリングや家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,ご自宅やお近くの屋内施設で,じっくりとご自分やご家族...こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリング,訪問カウンセリングなどをやっています

  • 藤山直樹『落語の国の精神分析』2012・みすず書房-藤山直樹さん版・精神分析入門を読む

    2016年ころのブログです*藤山直樹さんの『落語の国の精神分析』(2012・みすず書房)を再読しました。2012年に一度読んでブログを書いていますから(すみません、なぜか(?)消えてしまいました)、おそらく今回が2回目の再読です(たぶん?)。実はこの間に1回読んだような気もするのですが、記憶があいまいではっきりしません(藤山さん、ごめんなさい)。しかし、やはりとても面白かったです。そして、いい本です。前回のブログで、「藤山さんの精神分析の概念の説明がとてもすばらしいです。特に、エディプスコンプレックスの説明は、じーじがこれまでにいろいろ読んだり、聞いたりした中で、一番わかりやすい説明だと思いました。ほかの概念の説明も、とてもわかりやすく、しかも、レベルは高い水準をキープしているところがすごいと思いました。...藤山直樹『落語の国の精神分析』2012・みすず書房-藤山直樹さん版・精神分析入門を読む

  • 樋口有介『風少女』1993・文春文庫-本の帯に、さわやか青春ミステリー、とあります

    2021年夏のブログです*またまた樋口有介さんを読んでしまいました。本棚の横に積んであった『風少女』(1993・文春文庫)。だいぶ前の本です。年寄りのじーじがご紹介するのは少し恥ずかしかったのですが、とても面白かったので、ついパソコンに向かってしまいました。このところ有介ワールドにはまってしまっていて、ずっと読んでいるのですが、さすがに感想文を書けるのは、限られます。おそらくは、単に面白いだけでなく、生きることの切なさや哀しみが感じられるからではないかと思うのですが、そういう分析はなかなか難しいです。主人公は男子大学生。あらすじは例によって詳しくは書きませんが、昔のガールフレンドが亡くなり、なぜかその妹と一緒に亡くなった事情や周辺をさぐることになります。若い人には若いなりの悩みや苦しみ、嫉妬やねたみが出て...樋口有介『風少女』1993・文春文庫-本の帯に、さわやか青春ミステリー、とあります

  • クリストファー・ボラス(館直彦訳)『終わりのない質問-臨床における無意識の作業』2011・誠信書房-自由連想の大切さを学ぶ

    2012年1月のブログです*ボラスさんの『終わりのない質問-臨床における無意識の作業』(館直彦訳・2011・誠信書房)を読みました。精神分析の初心者のじーじにとってはなかなか難しい本でしたが、著者が精神分析において解釈よりも自由連想を大切にしたいという思いは(それで間違っていないと思っているのですが…)、ひしひしと伝わってきました。これはひよっとすると全く的外れの感想かもしれませんが、じーじなりには、最近の精神分析が解釈よりも「もの想い」を大切にしていることとどこかでつながるのではないかなとも思いました(当たっているといいのですが…)。とはいえ、まだまだ理解できていない面も多いと思います。二度三度と読み込んでいきたい本だと思いました。(2012.1記)*2018年の追記です久しぶりに再読をしました。なんと...クリストファー・ボラス(館直彦訳)『終わりのない質問-臨床における無意識の作業』2011・誠信書房-自由連想の大切さを学ぶ

  • 新井満『尋ね人の時間』1991・文春文庫-おとなの哀しみと父娘の面会交流を描く

    2020年9月のブログです*本棚を眺めていたら、読んで、読んで、と言っている本があった、ような気がして、新井満さんの『尋ね人の時間』(1991・文春文庫)を読む。新井さんは新潟市出身の作詞家で、小説家。今は北海道に住んでいるらしい(なんだか身近な感じ)。『尋ね人の時間』は1988年の芥川賞受賞作。おそらく20数年ぶりに読んだが、例によって、当然、あらすじも忘れていて、新刊同様に読む。これがなかなかいい。落ちついたおとなの小説という感じ。びっくりしたのだが(一度読んでいて、びっくりした、もないが)、離婚で別れた小学生の娘との面会交流の場面が出てくる。面会交流の場面が出てくる小説としては、かなり早いほうではないだろうか。父娘の派手ではないが、しんみりとした交流がとてもいい。小説全体もおとなの哀しさがよく描けて...新井満『尋ね人の時間』1991・文春文庫-おとなの哀しみと父娘の面会交流を描く

  • 山本コウタローとウィークエンド「岬めぐり」を聴きながら-臨床の難しさと厳しさに思う

    2018年のブログです*「青春のフォークソングス名曲集」という口にするとちょっとはずかしくなるCDアルバムを聴いていたら、山本コウタローとウィークエンドの「岬めぐり」が聴こえてきて、つい聴き入ってしまいました。この歌には思い出があります。辛い思い出です。じーじが大学を卒業して、家裁調査官に採用された40数年前、採用後すぐに東京の研修所で同期が全員集まって3か月の研修を受けました。昼間は、心理学や精神医学、教育学、社会福祉、法律などの勉強でみっちり(?)、夜は、みんな貧乏だったので、研修所で安いお酒をのんでは、いろいろなことを議論していました。そして、酔いがまわってくると、当時はまだカラオケが出てくるまえで、伴奏なしで大声で好きな歌を歌っていました(隣近所から、うるさい、と苦情が来ると、みんな少しだけ小さい...山本コウタローとウィークエンド「岬めぐり」を聴きながら-臨床の難しさと厳しさに思う

  • 村上春樹 『遠い太鼓』1993・講談社文庫-村上さんのギリシャ・イタリア滞在記です

    2019年3月のブログです*村上春樹さんの『遠い太鼓』(1993・講談社文庫)を再読しました。村上さんの1986年から1989年にかけてのギリシャとイタリア滞在記です(村上さんはこの間に『ノルウェイの森』と『ダンス・ダンス・ダンス』を書いています)。この本はかなり前から再読をしたかったのですが、やはり本棚の脇の文庫本の山の中に埋もれていて、背表紙は見えているのになかなか出せず、今回ようやくなんとか引っ張り出して読めました。面白かったです。30歳後半の若い村上さんと奥さんの姿を見ることができて、とても楽しいです。先日、ご紹介をした村上さんのアメリカ・プリンストンの滞在記である『やがて哀しき外国語』の少し前の外国滞在記になりますが、村上さんの行動や考え方がやはりかなり若い感じがして、これはこれで好ましいです。...村上春樹『遠い太鼓』1993・講談社文庫-村上さんのギリシャ・イタリア滞在記です

  • 下坂幸三『心理療法のひろがり』2007・金剛出版-ていねいな心理面接に学ぶ

    2011年のブログです*このところ、何だか自分の面接がやや雑になっていたような気がして、下坂幸三さんの『精神療法の条件』(1988・金剛出版)や『心理療法の常識』(1998・金剛出版)、『フロイト再読』(2007・金剛出版)、『心理療法のひろがり』(2007・金剛出版)、そして、成田善弘さんの『新訂増補精神療法の第一歩』(2007・金剛出版)などを再読しました。少し修正ができたような感じがしています。やはり時々、振り返りが必要なようです。特に、下坂さんの「家族面接」の技法は参考になります。じーじも同席面接をする時には、下坂さんの技法を真似て実践をしているのですが、まだまだ上手にはできません。しかし、時々、手ごたえのある面接ができることもあるような気がしています。もっともっと面接の質を上げていきたいなと思っ...下坂幸三『心理療法のひろがり』2007・金剛出版-ていねいな心理面接に学ぶ

  • 地元・犠牲・「日本」の国-じーじのじいじ日記・セレクト

    2019年7月の日記です*辺野古の工事が中止にならない。あれだけ住民投票で地元の人たちの意見が示されたのに、何もなかったかのように政府は軍事基地の建設を進めている。地元の意見は無視され、地元の犠牲のもとに、「日本」の国を守る(?)という軍事基地が造られようとしている。しかし、地元の人たちを犠牲にして、「日本」の国は守れるのだろうか?地元の人たちを守れない「日本」の国って、一体何なのだろう?そういう政府は一体何を守るというのだろう?ことは辺野古だけでない。イージス・アショワ基地、減らない原発、増える税金、心配な年金、などなど。不安はつきない。住民を本当に守る人たちが少しでも増えてくれないかなと思う。(2019.7記)*2023年9月の日記です最高裁も、沖縄の人たちの声に配慮をせずに、自民党政府の推進する辺野...地元・犠牲・「日本」の国-じーじのじいじ日記・セレクト

  • 藤山直樹ほか監修『事例で学ぶアセスメントとマネジメント-こころを考える臨床実践』2014・岩崎学術出版社

    2015年春のブログです*藤山さんらが監修をされた『事例で学ぶアセスメントとマネジメント-こころを考える臨床実践』(2014・岩崎学術出版社)を再読しました。やはり勉強になる本です。精神分析的心理療法の初学者がベテラン2名にスーパーヴィジョンを受ける形式ですが,分析的な理解がとてもわかりやすく書かれています。同じ現象をベテランはこんなに深く広く捉えられるんだと感動さえさせられます。毎年参加させてもらっている精神分析学会で,同じ資料から先生がたは本当に多様で幅広く,そして深い理解を示されて唖然とすることが多いのですが,その一端がこの本でも体験できると思います。もっともっと勉強をして,患者さんに役立つ理解を適切な形でうまく伝えられるようになりたいなと思いました。(2015.5記)*2020年3月の追記です久し...藤山直樹ほか監修『事例で学ぶアセスメントとマネジメント-こころを考える臨床実践』2014・岩崎学術出版社

  • NHK・Eテレの「いないいないばあっ!」がおもしろいです!-じーじのひとりごと

    2018年秋のブログです*テレビでおもしろい番組がない時や暗いニュースが続く時、じーじはNHKEテレにチャンネルを回して、「おかあさんといっしょ」や「いないいないばあっ!」を見ることが多いです。「おかさんといっしょ」もなかなかおもしろいのですが、さらにおもしろいのが「いないいないばあっ!」。思わず、引き込まれます。「おかあさんといっしょ」よりさらに小さい子どもたちが対象の番組ですが、子どもたちが本当にかわいい!恐竜のぬいぐるみのコスチュームで出てくる1~2歳の子どもたちが、おぼつかない足取りで、しかし、元気いっぱいに走り回ります。あっちでもこっちでも、ころんだり、ぶつかりそうになったりして、たいへん。体操が始まっても、みんなてんでバラバラで、1~2歳らしいです。なかでもびっくりするのが、ぬいぐるみのワンワ...NHK・Eテレの「いないいないばあっ!」がおもしろいです!-じーじのひとりごと

  • 成田善弘『セラピストのための面接技法-精神療法の基本と応用』2003・金剛出版

    たぶん2017年のブログです*成田善弘さんの『セラピストのための面接技法-精神療法の基本と応用』(2003・金剛出版)を久しぶりに再読しました。この本も、とてもいい本なのに、じーじの怠慢ゆえに、かなり久しぶりになってしまいました(成田さん、ごめんなさい)。四十台後半、じーじが家族療法学会や思春期青年期精神医学会、さらには、精神分析学会などで学びはじめた頃に読み、以後、参考にさせていただいてきている基本的な本です。内容はとても深く、今でも学ぶところがいっぱいありますし、今回も勉強になったところがたくさんありました。いい本というのは、こちらの経験が深まるにつれて、学べるところも多くある本のようです。懐かしかったのは、成田さんが編者のお一人だった『転移/逆転移』(1997・人文書院)と『共感と解釈』(1999・...成田善弘『セラピストのための面接技法-精神療法の基本と応用』2003・金剛出版

  • 佐藤多佳子『明るい夜に出かけて』2019・新潮文庫-その2・深夜ラジオをめぐる青春物語です

    2023年秋のブログです2019年夏にブログを書いているのをすっかり忘れていて、また書いてしまいました。少しでも違った視点が出ていれば幸いです。*佐藤多佳子さんの『明るい夜に出かけて』(2019・新潮文庫)を再読する。佐藤多佳子さんはご存じのように、『一瞬の風になれ』で2007年本屋大賞を受賞している実力派。じーじは映画にもなった『しゃべれどもしゃべれども』も大好きだ。その佐藤さんが、深夜ラジオのリスナーの青春を描いた小説だ。青春といっても、しかし、主人公も周りの人間も少し変(?)。主人公は、女性恐怖症(?)の男子大学生で(じーじと同じ)、大学を留年し、コンビニでアルバイトをしている。バイト先の先輩や店長などとの生活がリアルに描写されて、とてもおもしろい。主人公は、深夜ラジオのファンで、投稿者でもある。し...佐藤多佳子『明るい夜に出かけて』2019・新潮文庫-その2・深夜ラジオをめぐる青春物語です

  • 木かげでのんびりしながらの公園カウンセリングは、こころもらくらくゆったりします

    こころの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリング,訪問カウンセリング,メールカウンセリングを新潟市と北海道東川町(夏期)で行なっています。また,面会交流の相談・援助も行なっています。公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリングは,屋外で行なう個人カウンセリングや親子・夫婦の家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,お近くの公園や自然の中で,ゆっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。料金・時間は1回50分3,000円で,隔週1回,あるいは,月1回などで行ないます。訪問カウンセリングは,屋内で行なう個人カウンセリングや家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,ご自宅やお近くの屋内施設で,じっくりとご自分やご家族のこ...木かげでのんびりしながらの公園カウンセリングは、こころもらくらくゆったりします

  • 土居健郎『新訂・方法としての面接-臨床家のために』1992・医学書院-基本書をていねいに熟読する

    たぶん2017年のブログですこの時に初めて詩人キーツさんの重要さに気づいたようです(2019.1記)*土居健郎さんの有名な『新訂・方法としての面接-臨床家のために』(1992・医学書院)を再読しました。もう何回目になるでしょうか。本は付箋とアンダーラインで大変な状態です。初版本はじーじが家庭裁判所に就職をした翌年の1978年に購入していますから、かれこれ40年近いおつきあいです(うちの奥さんより長いおつきあいです)。新訂本も25年のおつきあいで、じーじは両方の本に大変お世話になっています。今回は、付箋とアンダーラインの中でも、また何か新しい発見があるのではないかと思って読んだのですが、やはりありました。自慢には全くならないのですが、これまでノーチェックの箇所がやはりいくつかありました。ひとつは、有名な、わ...土居健郎『新訂・方法としての面接-臨床家のために』1992・医学書院-基本書をていねいに熟読する

  • あらすじを書くことと行間に漂うものを書くこと-じーじの考えること

    2021年12月のブログです*本を読んで感想文を書く時、じーじはできるだけあらすじは書かずに感想文を書きたいと思う。そう思っても、なかなかそのようには書けないことも多いが、気持ちとしてはそういう気持ちでいる。なぜあらすじを書かないかといえば、ネタバレになってしまうことをできるだけ避けたいと思うからだが、それ以上に、本を読むことは、あらすじをたどることよりも、行間を読むことに意味があると思うからだ。あらすじをたどるだけなら、厚い本を最初から最後まで読む必要はない。厚い本を最初から最後まで読むのは、行間に漂っているものを感じ取りたいためだ。このことは特に小説や詩、童話などにおいて重要だと思うが、しかし、ノンフィクションや専門書でも同じことがいえると思う。作者が訴えたいこともあらすじではなくて、行間にあるのでは...あらすじを書くことと行間に漂うものを書くこと-じーじの考えること

  • 黒田章史『治療者と家族のための境界性パーソナリティ障害治療ガイド』2014・岩崎学術出版社

    2015年5月のブログです*黒田さんの『治療者と家族のための境界性パーソナリティ障害治療ガイド』(2014・岩崎学術出版社)を読みました。いい本です。境界例の治療に詳しい黒田さんの丁寧な実践が紹介されていて,とても参考になります。こまやかで温かく,かつ冷静な黒田さんの面接はすごいと思います。実は,じーじの記憶に間違いがなければ,黒田さんがだいぶ以前に家族療法学会にデビューされた時に,たまたまその発表の場に私もいました。黒田さんが哲学者のヴィトゲンシュタインさんの考えをもとに境界例の患者さんの治療について発表をされ,その丁寧で刺激的な内容にずいぶん感心させられました。そしてその会場にいらっしゃった下坂幸三さんが,いつもは厳しくてとても怖い先生なのですが(下坂さん,ごめんなさい),黒田さんの発表を大絶賛をされ...黒田章史『治療者と家族のための境界性パーソナリティ障害治療ガイド』2014・岩崎学術出版社

  • 沢木耕太郎『バーボン・ストリート』1989・新潮文庫-今も色あせない素敵なエッセイたち

    2019年秋のブログです*本棚を眺めていたら、懐かしい本を見つけました。沢木耕太郎『バーボン・ストリート』(1989・新潮文庫)。じーじが30代の頃、沢木さんも若い時の本です。講談社エッセイ賞受賞とあります。どのエッセイも面白いのですが、今回、特に印象に残ったエッセイを一つ、二つ。一つは、北海道日高のコテージで高倉健さんらと語らうエッセイ。モハメド・アリさんの貴重な試合のチケットを健さんが沢木さんに譲ったというエピソードなど、健さんの男気のある行動が明かされます。健さんがアイヌの人から教えてもらったという、木を見て、方角を知る方法も興味深いです。もう一つは、沢木さんが若い時にお世話になっていたという古本屋さんのお話。お金のない沢木さんが欲しい本を取りのけておいてもらったというエピソードは、人のよい古本屋さ...沢木耕太郎『バーボン・ストリート』1989・新潮文庫-今も色あせない素敵なエッセイたち

  • 噴水を眺めながらの公園カウンセリングは、こころもキラキラきれいになります

    こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリング,訪問カウンセリング,メールカウンセリングを新潟市と北海道東川町(夏期)で行なっています。また,面会交流の相談・援助も行なっています。公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリングは,屋外で行なう個人カウンセリングや親子・夫婦の家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,お近くの公園や自然の中で,ゆっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。料金・時間は1回50分3,000円で,隔週1回,あるいは,月1回などで行ないます。訪問カウンセリングは,屋内で行なう個人カウンセリングや家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,ご自宅やお近くの屋内施設で,じっくりとご自分やご...噴水を眺めながらの公園カウンセリングは、こころもキラキラきれいになります

  • 中井久夫『「つながり」の精神病理』2011・ちくま学芸文庫-ていねいな精神科治療のお手本に学ぶ

    たぶん2016年ころのブログです*中井久夫さんの『「つながり」の精神病理』(2011・ちくま学芸文庫)を再読しました。単行本の『個人とその家族』(1991・岩崎学術出版社)の時も含めるとたぶん5~6回目だと思いますが、もの忘れのせいか(?)、今回も全く新鮮な気持ち(!)で読めました。読んでいると、ところどころにアンダーラインや付箋の個所に出会うのですが、ほとんど内容を記憶していません。全く新しい本を読んでいるようで、なにか得をした気分のようでしたが、しかし、よく考えると、うれしいような、かなしいような、複雑な気分でした。そんな中で、今回、一番のインパクトがあったところ、それは精神病者の人格についての考察の文章でした。このところ、同じようなことを考えていたので(でも、ひょっとすると、以前、中井さんの本で読ん...中井久夫『「つながり」の精神病理』2011・ちくま学芸文庫-ていねいな精神科治療のお手本に学ぶ

  • 椎名誠『にっぽん・海風魚旅 怪し火さすらい編』2003・講談社文庫-シーナさんのフォトエッセイです

    2021年秋のブログです*本棚を眺めていたら、読んで!読んで!と訴えられているような気がして、つい読んでしまいました。シーナさんの『にっぽん・海風魚旅怪し火さすらい編』(2003・講談社文庫)。かなり久しぶりです。週刊現代に「海を見にいく」と題して連載されたシーナさんのフォトエッセイをまとめたもの。本の帯には、旨いモノ、そして原色の子供に出会った、とありますが、日本各地の子どもたちの生き生きとした表情がとても魅力的で、じーじはこれを見ているだけで、じわーんとしてきました。旅をした場所は、土佐、能登、西表、瀬戸内、五島列島、北陸、甑島、そして、野付半島、などなど。シーナさんがあとがきで、海を見にいく、じゃなくて、海を食いにいく、だった、と書いていますが、おいしいものをたくさん食べ、当然、おいしいビールもたく...椎名誠『にっぽん・海風魚旅怪し火さすらい編』2003・講談社文庫-シーナさんのフォトエッセイです

  • 藤山直樹・伊藤絵美『認知行動療法と精神分析が出会ったら-こころの臨床達人対談』2016・岩崎学術出版社

    2016年のブログです*藤山直樹さんと伊藤絵美さんの『認知行動療法と精神分析が出会ったら-こころの臨床達人対談』(2016・岩崎学術出版社)を読みました。とてもおもしろかったです。そして、とても勉強になりました。この中で藤山さんが精神分析のエッセンスを講義されているのですが、おそらくじーじが今まで読んだ精神分析の説明の中で、一番わかりやすくて、かつ、一番深いものではないかと思います。もちろん、それは藤山さんなりの「精神分析」なのですが、だからこそ、藤山さんファンのじーじには宝物のような講義でした。ここで、じーじがうれしかったのは、治療者がたとえ失敗をしても厳然と「そこにいること」の大切さが述べられていて、このところ、このことを考え続けているじーじにはとても勉強になりました。そして、失敗は必須のものではない...藤山直樹・伊藤絵美『認知行動療法と精神分析が出会ったら-こころの臨床達人対談』2016・岩崎学術出版社

  • 新潟のじーじのお部屋は孫娘たちも大好きなお砂場ルーム(?)-遊ぶことのちから

    たぶん上の孫娘が6歳、下の孫娘が3歳の時のブログです*週末、孫娘たちが遊びに来てくれました。二階のじーじのお部屋でいつものようにお絵かきや風船遊びをしていたのですが、じーじがあることを思いついて、押し入れから一つの箱を出してみました。二人とも興味津々な中、じーじがふたを開けると、そこには色のついた砂が入っています。二人が、ワ~、と声をあげ、目が、キラリン、とあやしく光ります。じーじが新聞紙を敷いて、いいよ、と声をかけると、さっそく砂を型に入れて、遊んでいます。じつは、この砂遊びは新潟のばーばが何年か前に孫娘たちのために買ってあったのですが、下の孫娘がまだ小さかったので封印をしていたもの。今回、じーじが封印を解いてしまいました。案の定、心配したとおりに、下の孫娘は砂を新聞紙に関係なく、あちこちに盛大にばらま...新潟のじーじのお部屋は孫娘たちも大好きなお砂場ルーム(?)-遊ぶことのちから

  • 入道雲を眺めながらの公園カウンセリングは、こころももくもく元気になります

    こころの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリング,訪問カウンセリング,メールカウンセリングを新潟市と北海道東川町(夏期)で行なっています。また,面会交流の相談・援助も行なっています。公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリングは,屋外で行なう個人カウンセリングや親子・夫婦の家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,お近くの公園や自然の中で,ゆっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。料金・時間は1回50分3,000円で,隔週1回,あるいは,月1回などで行ないます。訪問カウンセリングは,屋内で行なう個人カウンセリングや家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,ご自宅やお近くの屋内施設で,じっくりとご自分やご家族のこ...入道雲を眺めながらの公園カウンセリングは、こころももくもく元気になります

  • 統合失調症のひろば編集部編『こころの科学・中井久夫の臨床作法』2015・日本評論社

    2016年のブログです*なぜか読みそびれていた雑誌「こころの科学」の特集号『中井久夫の臨床作法』を読みました。精神科デイケアでボランティアをしながら読んでいたのですが、久しぶりに、雑誌を読みながら、笑いそうになったり、涙ぐみそうになったりして、困りました。いい本です。それほど厚い雑誌ではないですし、値段もそれほど高くはないですが(ちなみに値段は1,800円です)、中身がすごいです。中井さんと一緒に仕事をしていた精神科医のみなさん(それぞれのかたがたが今では一流の先生たちです)が中井さんを囲んで行なった座談会と、中井さんの仕事ぶりをよく知る臨床家の先生がたの思い出話、それと中井さんの主要論文の三本立てですが、いずれも読みごたえがあります。特に、じーじは、村瀬嘉代子さんと青木省三さんの思い出話を読んだ時には涙...統合失調症のひろば編集部編『こころの科学・中井久夫の臨床作法』2015・日本評論社

  • 堀江敏幸『雪沼とその周辺』2008・新潮文庫-のんびりと懐かしい感じの物語

    2019年秋のブログです*堀江敏幸さんの『雪沼とその周辺』(2008・新潮文庫)を読みました。夏休みに東川町にいる時に、なんとなく堀江さんの世界にはまってしまい、ずいぶん小説やエッセイを読んでしまったのですが、今もその余韻が続いていて、またまた読んでしまいました。特別大きな出来事もなく、ドラマチックでもなく、淡々とした日常が綴られるのですが、きれいな映像を見ているかのように、気持ちが落ちつきます。懐かしさ、のんびり、おっとりとした世界、なんとなく心が澄んでくるような世界、しかし、一方で、切なさや寂しさ、哀しみがにじんでいるような世界。おおげさではないものの、生きることのいろいろな場面がめぐります。大きくはないけれど、小さい喜び、しかし、哀しみや苦しみも伴ないます。基本にあるのは愚直な真面目さ。真面目さだけ...堀江敏幸『雪沼とその周辺』2008・新潮文庫-のんびりと懐かしい感じの物語

  • 9月です,公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリングなどをやっています

    こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリング,訪問カウンセリング,メールカウンセリングを新潟市と北海道東川町(夏期)でやっています。また,面会交流の相談・援助もやっています。公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリングは,屋外で行なう個人カウンセリングや親子・夫婦の家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,お近くの公園や自然の中で,ゆっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。料金・時間は1回50分3,000円で,隔週1回,あるいは,月1回などで行ないます。訪問カウンセリングは,屋内で行なう個人カウンセリングや家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,ご自宅やお近くの屋内施設で,じっくりとご自分やご家族...9月です,公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリングなどをやっています

  • 河合隼雄『私が語り伝えたかったこと』2014・河出書房新社-河合隼雄さんの「熱い」思い

    2014年春のブログです*河合隼雄さんの最新刊『私が語り伝えたかったこと』(2014・河出書房新社)を読みました。河合さんの晩年のインタビューや講演,論文などを集めた一冊です。一言で感想を述べると,「熱い」です。静かに,穏やかに,また,いつものようにユーモラスに語っていらっしゃいますが,中身はとても「熱い」です。その「熱さ」は熱いことで有名な山中康裕さんよりも「熱い」かもしれません(山中さん,すみません)。もっとも,河合さんは若い時から熱かったと思います。それでないとあんなに臨床心理学に命を懸けられないと思います。河合さんはそれで命を縮められたような気もしています。しかし,男の生き方としては最高なのかもかもしれないとも思います(勝手なことを言って,河合さん,すみません)。河合さんの渾身の語りを受けて,じー...河合隼雄『私が語り伝えたかったこと』2014・河出書房新社-河合隼雄さんの「熱い」思い

  • 荻原浩『海の見える理髪店』2019・集英社文庫-家族を見つめる小説たち

    2019年夏のブログです*荻原浩さんの『海の見える理髪店』(2019・集英社文庫)を読みました。この本も旭川の本屋さんで見つけました。買ってから、直木賞受賞作と知りました(荻原さん、ごめんなさい)。荻原さんの小説は結構好きで、『オロロ畑でつかまえて』とか『なかよし小鳩組』『さよならバースディ』などなど、いくつか読んでいますが、なかなかいいです。いい本で、読ませる本が多いのですが、ユーモアも効いていて、プッ!と笑ってしまうことも多く、電車の中で読むのはやや危険です。さて、本書、家族を見つめる短編小説6作からなります。父子関係、母子関係、親子関係、夫婦関係、などなど、さまざまな家族関係の綾が描かれます。じーじは、亡くなった娘の代わりに父母が成人式に出席をする「成人式」と虐待を扱った「空は今日もスカイ」が気に入...荻原浩『海の見える理髪店』2019・集英社文庫-家族を見つめる小説たち

  • 吉田類『酒場詩人の流儀』2014・中公新書-類さん,北海道と新潟の魅力を語る!

    2015年5月のブログです*吉田類さんのテレビ番組・酒場放浪記ならぬ新書『酒場詩人の流儀』です。類さんのすてきな旅紀行とお酒紀行が満載です。読んでいると,なんだか北海道と新潟のお話が多く,どさんこで新潟暮らしのじーじにはとてもうれしい本なのですが,よく読んでみると,新潟の地元の新聞である「新潟日報」と北海道の地元紙である「北海道新聞」に連載された記事をまとめたものとのことで,納得!ひいきめなしに,大自然と山と水とお酒のすばらしさがいっぱい述べられており,いい本です。もちろん,俳句もすばらしく,「グッバイを鞄に詰めて冬の旅」にはしびれました。最近,テレビで,類さんが北海道の女子アナや新潟の女子アナと旅をしている番組を時々観ますが,こういう旅行の成果(?)もあるのでしょう。うらやましい!とにかく,楽しく読めて...吉田類『酒場詩人の流儀』2014・中公新書-類さん,北海道と新潟の魅力を語る!

  • ベティ・ジョゼフ(小川豊昭訳)『心的平衡と心的変化』2005・岩崎学術出版社-こころにていねいにより添うこと

    たぶん2016年ころのブログです*イギリスの精神分析家ベティ・ジョゼフさんの『心的平衡と心的変化(2005・岩崎学術出版社)を再読しました。この本も10年ぶりくらいの再読で、今回がようやく2回目です。なかなか難しい内容の本で、10年間の経験で以前よりどれくらい理解が進んだのかな、と思いながら読んだのですが、やっぱりとても難しくて、正直なところ2割くらい理解できているのかな、といった感じですが、あまり自信はありません。こういう本は、精神分析的心理療法をきちんと実践して、スーパーヴィジョンを受けて、少しずつ、ここがそうか、と理解できるようなものなのかもしれません。しかし、初学者のじーじでも、できるところから、わかるところから、少しずつでも勉強をしていきたいと思っています。もっとも、ジョセフさんの本は、症例の紹...ベティ・ジョゼフ(小川豊昭訳)『心的平衡と心的変化』2005・岩崎学術出版社-こころにていねいにより添うこと

  • セミくんの声を聞きながらの公園カウンセリングは、こころもみんみんにぎやかになります

    こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリング,訪問カウンセリング,メールカウンセリングを新潟市と北海道東川町(夏期)で行なっています。また,面会交流の相談・援助も行なっています。公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリングは,屋外で行なう個人カウンセリングや親子・夫婦の家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,お近くの公園や自然の中で,ゆっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。料金・時間は1回50分3,000円で,隔週1回,月1回などで行ないます。訪問カウンセリングは,屋内で行なう個人カウンセリングや家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,ご自宅やお近くの屋内施設で,じっくりとご自分やご家族のこと...セミくんの声を聞きながらの公園カウンセリングは、こころもみんみんにぎやかになります

  • 霜山徳爾『素足の心理療法』1989・みすず書房-真摯な臨床への姿勢に学ぶ

    たぶん2015年ころのブログです*霜山徳爾さんの『素足の心理療法』(1989・みすず書房)を再読しました。この本もものすごく久しぶりになってしまい、おそらく10年ぶりくらいです(霜山さん、ごめんなさい)。いい本で、何度も読む価値のある本なのですが…。まったくの勉強不足です。とても中身の重い本ですので、軽々しくは読めない思いで、読むときには姿勢をただして読もうと思っているうちに年月がたってしまいました。今回はボランティアでおじゃまをしている精神科デイケアで、自分の対応を考えながら読みました(メンバーさん、ありがとうございました)。内容は心理療法に大切なことがらを一つ一つていねいに述べられているのですが、いずれもがご自身の実践や体験に裏づけられているので、ひと言ひと言がすごく重いです。例えば、沈黙ということ。...霜山徳爾『素足の心理療法』1989・みすず書房-真摯な臨床への姿勢に学ぶ

  • 樋口有介『八月の舟』1999・ハルキ文庫-高校男子のやるせなさ、切なさ、不安を描く

    2021年8月のブログです*樋口有介さんの『八月の舟』(1999・ハルキ文庫)を久しぶりに読みました。何度か読んでいるのですが、感想文は初めて。高校生のやるせなさや切なさ、不安などが淡い恋と一緒にうまく描かれています。主人公は母子家庭で育つ男子高校生。高校生にしてはニヒルな人生観を持っていますが、好きな女の子にラブレターをうまく書けないでいて悩むという、高校生らしさ(?)もあります。例によってあらあすじはあえて書きませんが、不良の親友やその女友達、その周りの同級生やおとなたちとのやりとりが、軽妙でかつ少しだけ哀しいです。解説の諏訪来人さんが、樋口さんの小説は、世の中の人間はすべてが努力をしても成功するわけではないが、でも悪いことばかりでもないと励ましてくれる、と述べておられますが、うまい表現だと思います。...樋口有介『八月の舟』1999・ハルキ文庫-高校男子のやるせなさ、切なさ、不安を描く

  • 池内紀編『ちいさな桃源郷-山の雑誌アルプ傑作選』2018・中公文庫-素敵な山の雑誌を楽しむ

    2018年秋のブログです*池内紀さんが編集した『ちいさな桃源郷-山の雑誌アルプ傑作選』(2018・中公文庫)を読みました。本の帯に、山河と人と生きものを小声で語りつづけた伝説の山の雑誌「アルプ」、とあります。雑誌「アルプ」は登山家でエッセイストの串田孫一さんが中心となって出されていたちょっとおしゃれな山の雑誌で、解説によれば、1958年(昭和33年)から1983年(昭和58年)までの25年間に300号が発刊されています。じーじがまだ子どもの頃から若い頃のことで、じーじにはめずらしく勉強一筋の時期であり(?)、ライブで読んだことはなかったのですが、なぜかその後、古書店や文学資料館、郷土資料館などで何回か見た記憶があります。本書にも、深田久弥さんや上田哲農さん、更科源蔵さん、宮本常一さん、畦地梅太郎さん、尾崎...池内紀編『ちいさな桃源郷-山の雑誌アルプ傑作選』2018・中公文庫-素敵な山の雑誌を楽しむ

  • 加藤周一『私にとっての20世紀』2000・岩波書店-「いま,ここで」起こっていることを冷静に把握すること

    2016年のブログです*加藤周一さんの『私にとっての20世紀』(2000・岩波書店)を久しぶりに読みました。2000年に書かれた本ですが,16年後の今年の状況をほぼ正確に予測しています。日米軍事同盟,安保法制,自衛隊の海外派兵,法律の拡大解釈,憲法改悪の動き,沖縄の基地問題の固定化,日の丸・君が代の強制,死刑存続,マスコミ統制,などなど。すごい読みだと思います。国家と権力の目指すところがよく見えていたのだと思います。時代は急速に悪化の方向をたどっているように見えます。つぎは徴兵制でしょうか。政府は徴兵制は苦役で憲法違反と今はいっていますが,その憲法が危うい状況です。ちなみに,じーじが加藤周一さんを初めて読んだのは大学2年の時。ある先生から夏休みの課題として加藤さんの『羊の歌』(岩波新書)を読むようにいわれ...加藤周一『私にとっての20世紀』2000・岩波書店-「いま,ここで」起こっていることを冷静に把握すること

  • 小倉清『児童精神科ケース集-小倉清著作集別巻1』2008・岩崎学術出版社-正直さのちからに学ぶ

    たぶん2015年ころのブログです*小倉清さんの『児童精神科ケース集-小倉清著作集別巻1』(2008・岩崎学術出版社)を再読しました。この本もかなり久しぶりの再読になってしまいました。いい本なのにもったいないというか、全くの勉強不足です。内容は11の症例報告と1つの公開ケーススーパーヴィジョンなどですが、やはりいずれも相当に「熱い」です。症例は多少の失敗も含めて、正直にていねいに検討がなされていて、とても参考になります。いい治療者というのは、本当に正直に失敗を含めて報告し、検討をするのだな、と改めて尊敬をさせられます。症例全体を読んで感じたのは、家族との関係がうまくいった症例で予後がいいな、ということ。症例の病理の深さによって仕方がないことだと思うのですが、家族の抵抗に遭い、治療が困難になるケースが多いよう...小倉清『児童精神科ケース集-小倉清著作集別巻1』2008・岩崎学術出版社-正直さのちからに学ぶ

  • 小此木啓吾『対象喪失-悲しむということ』1979・中公新書-悲しみをこころから悲しむことの大切さ

    2015年6月のブログです*小此木さんの『対象喪失』を久しぶりに読みました。たぶん10年ぶりくらいだと思うのですが…。なかなか勉強になりました。最近,「うらみ」やその解消などについて考えていて,ふと「対象喪失」や「喪」の作業との関係に思い当たって読んでみたのですが,当たり!でした。「対象」を喪失するのは人生では当然のことですが,その時に「断念」や「諦め」,「喪」の作業が十分でないと辛いことになりそうです。逆説的ですが,「対象喪失」を時間をかけて十分に「悲しむ」ことが大切になります。きちんと悲しめないと,うらんだり,すねたり,ねたんだりすることになるようです。また,今回,小此木さんが,対象喪失とウィニコットの移行対象との関連を指摘していることに今さらながら初めて気づきました。言われてみればもっともなのですが...小此木啓吾『対象喪失-悲しむということ』1979・中公新書-悲しみをこころから悲しむことの大切さ

  • 村上春樹『おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2』2011・マガジンハウス-世間との違いを大切にすること

    2011年のブログです*村上春樹さんの『おおきなかぶ、むずかしいアボカド村上ラヂオ2』(2011・マガジンハウス)を読みました。面白かったです。あまりこの欄には関係がないと思うかもしれませんが、河合隼雄さんと夢についての章もあります。あらためて思ったのは、村上さんの小説やエッセイに惹かれるのは、ひょっとするとじーじと趣味、嗜好が似ているのかなと思いました。一番頷けたのは、村上さんが気に入った店がつぶれてしまうという話。実はじーじもまったく同じで、うちの奥さんには、疫病神では?と言われています。きっと、世間一般大衆が熱狂するものと違ったものが好みなのかもしれません。そういえば村上さんはヤクルトファンでしたね。じーじは日ハムファンです。しかし、このことは臨床心理家にとっては大切なことかもしれません(小説家にと...村上春樹『おおきなかぶ、むずかしいアボカド村上ラヂオ2』2011・マガジンハウス-世間との違いを大切にすること

  • くまさんにはまだあっていませんが、りすくんにはあえましたよ-じいじからのおてがみ

    2022年7月、小6と小3の孫娘たちへのおてがみです*さーちゃん・あーちゃん、げんきですか。じいじはげんきです。ばあばもたぶんげんきです(?)。ほっかいどうにきて3しゅうかんになりますが、ことしのあさひかわのくまさんは、いつもよりおとなしいようです。きょねんはあつくて、くまさんもかわでみずあそびをして、おおさわぎになりましたが、ことしは山であそんでいるようです。それで、じーじのなつやすみのじゆうけんきゅうの、くまさんとのかくれんぼもまだおわっていません。くまさんだけなく、しかさんやきつねくんもことしはまだあっていません。やまにたべものがいっぱいあるのかな?りすくんとは1かいだけあいました。いつもいくろてんぶろの木の上からおりてきて、走りまわっていました。さーちゃんやあーちゃんのように、すばっしっこくて、か...くまさんにはまだあっていませんが、りすくんにはあえましたよ-じいじからのおてがみ

  • 夢はなかなかかなわないと思う、でも生きていくことはできると思う-じーじのひとりごと

    2022年3月のブログです*朝ドラを観ていて考えた。夢と挫折。スポーツ選手のインタヴューなどで、努力をすれば、夢は必ずかなう、という人がいる。確かに、努力をして、メダルを取る人はすばらしいと思う。ただ、そういう恵まれた人は少数ではないかとも思う。その陰には、努力をしても夢がかなわず、別な道に進んだりする人も多いだろう。夢はかなうものではなく、なかなかかなわないものだと思う。じーじの拙い文章で、青少年の夢を奪うことは避けたいが、人生とはそういう厳しいものだ。挫折は人生の常だ。でも、挫折をしても、そこで、また新しい夢を見つけることができるのも人間だ。新しい夢に向かって生きていくことは誰にでもできる。ひょっとすると、いろいろな夢を創造できることが、イコール、生きることなのかもしれない。夢に挫折をして、死んだ人生...夢はなかなかかなわないと思う、でも生きていくことはできると思う-じーじのひとりごと

  • 小倉清『思春期の臨床-小倉清著作集2』2006・岩崎学術出版社-子どもの精神科医のていねいな面接に学ぶ

    たぶん2015年ころのブログです*小倉清さんの『思春期の臨床-小倉清著作集2』(2006・岩崎学術出版社)を再読しました。この本もずいぶん久しぶりで、ところどころにアンダーラインや付箋があったのですが、例のごとく(?)ほとんど覚えておらず、またまた新鮮な気持ちで読ませていただきました。思春期の患者さんに対する小倉さんの思いもとても「熱く」、生半可な気持ちで関わることを戒められている箇所が多くあり、襟をただされる思いでした。また、この本では懐かしい論文に出合うことができました。例によって覚えてはいなかったのですが(?)、まずは「弱い父親-臨床ケースをとおして」という論文。これはずいぶん前に出た『父親の深層』(1984・有斐閣)という論文集に載っていたらしいのですが、まったく気がつきませんでした(小倉さん、ご...小倉清『思春期の臨床-小倉清著作集2』2006・岩崎学術出版社-子どもの精神科医のていねいな面接に学ぶ

  • ナキウサギくん・北海道・開発-じーじのじいじ日記・セレクト

    2019年6月の日記です*今日のニュースを見ていたら、ナキウサギくんが出てきた。最近は北海道でもあまり山に行かないが、少し前までは北海道の山や湖の近くに出かけて、ナキウサギくんとよく会ったものだ。ウサギとはいうものの、ネズミのような大きさで、とても可愛い。小さいものはウサギでも人間でも可愛い(?)。有名なジャーナリストがナキウサギ裁判を担当した弁護士夫妻と一緒にナキウサギくんに会いにいって、会えた映像が微笑ましい。弁護士夫妻は昔、ナキウサギくんを原告とした山岳道路開発反対の裁判を起こしたという。そういえば、そういう話があった。裁判所が、ナキウサギくんには原告資格がない(?)、といって、もめていた記憶がある。そして、そこからナキウサギファンクラブが誕生して、ナキウサギくんの天然記念物への指定を目指していると...ナキウサギくん・北海道・開発-じーじのじいじ日記・セレクト

  • じーじ、図書館でナンパをされる(?)ーじーじの2023北海道の旅

    事件(?)は東川の図書館で起こってしまった。朝から何やらカメラを持った外国人が多いなあ、と思っていたが、東川ではよく写真コンテストがあるし、まあ、関係ないや、とじーじはパソコンを眺めながら油断をしていた(?)。ところが、突然、美人のアメリカ女子(たぶん)が話しかけてきた(と思う。以下は、じーじの想像である)。なにしろ、英語だけは大の苦手のじーじが、英語を聴き取れずに、???、と混乱をしていると、フォト、・・・、プリーズ、・・・、と続く。写真を撮ってもいいか、と聴いているらしい。写真甲子園などでは、豆腐職人のかたしkし、や農家の人の写真を見ることがあるが、年取ったよぼよぼのじーじの写真を撮ってもなあ、と、しかし、言葉も出ずに、思わず、ダメダメダメと首を横に振ってしまった(アメリカ美人ちゃん、ごめん)。アメリ...じーじ、図書館でナンパをされる(?)ーじーじの2023北海道の旅

  • 小倉清『子どもの臨床-小倉清著作集1』2006・岩崎学術出版社-子どもの精神科医のていねいな面接に学ぶ

    たぶん2015年ころのブログです*小倉清さんの『子どもの臨床-小倉清著作集1』(2006・岩崎学術出版社)を再読しました。この本も前に何回か読んでいますが、今回はたぶん5年ぶりくらいです。いつものことながら(?)、多少の記憶はあったのですが、内容をほとんど忘れていて、時々、アンダ-ラインのところや付箋のところに出合うと、懐かしさを覚えながらも、また新鮮な気持ちになって読ませてもらいました。論文集なので、いつもの「熱い」小倉さんが、それを内に秘めながらも、冷静に論述しているところが印象的です。巻頭論文は精神分析学会の学会賞受賞記念講演の論文。しかし、臨床現場第一主義の小倉さんらしく、ほとんどを事例のお話で通しているところがすごいなと思いました。論文はいずれもていねいな面接風景の描写とそれへの具体的な治療者・...小倉清『子どもの臨床-小倉清著作集1』2006・岩崎学術出版社-子どもの精神科医のていねいな面接に学ぶ

  • 田中千穂子『母と子のこころの相談室』2009・山王出版-こまやかで丁寧な母子面接に学ぶ

    2013年3月のブログです*今年は新潟も大雪で、しばらく冬眠をしていました(冬眠をするなんて、クマさんのようですね)。ようやく目覚めました。転勤の荷物整理の中で、田中千穂子さんの『母と子のこころの相談室』を再読しました。とてもよかったです。このすごさは読んでみなくてはわからないだろうなと思います。じーじが今回、読んでいて特にすごいなと思ったのは、プレイセラピーの時に砂をかけてきた子どもに対して、田中さんが、砂かけばばあが来た!、と言って、砂をかけられるという困難な事態の時に、それを砂かけばばあごっこという遊びにしたという事例。美人の田中さんでも時にはばばあ(?)になるんだと妙に感心をしてしまいました。また、じーじも尊敬をしている精神分析の藤山直樹さんの論文からの引用がたくさんあることに改めて気づき、これも...田中千穂子『母と子のこころの相談室』2009・山王出版-こまやかで丁寧な母子面接に学ぶ

  • 涼しいはずの東川も30℃を超えて暑いです!-じーじの旅・セレクト

    2020年夏のブログです*しばらくは涼しかった東川も、昨日、今日と、30℃を超えて、暑いです。新潟から北海道に「避暑」に来たはずが、さすがに暑い!しかし、湿度が低いので、じとじと、べたべたはしないので、木陰に入ると風がさわやかです。旭川の本屋さんで村上春樹さんの新しい短編集を買ってきたので、木陰で読んでいたのですが、午後になるとさすがに暑くて、じーじはダウン気味、いつも利用させてもらっている図書館に避難しました。しかし、考えてみれば、これだけの暑さになるので、おいしい「東川米」ができるのでしょうね。ありがたいことです。お百姓さんに限らず、外で仕事をしている皆さん、ごくろうさまです。じーじも現役時代には、暑いさなか、家庭訪問であちこち歩き回りました(あの頃は元気だったなあ)。元気に仕事ができるのは、なんにし...涼しいはずの東川も30℃を超えて暑いです!-じーじの旅・セレクト

  • 神田橋條治『精神科講義』2012・創元社-患者さんを大切にする精神科医に学ぶ

    たぶん2017年ころのブログです*神田橋條治さんの『精神科講義』(2012・創元社)を再読しました。神田橋さんは、じーじが若い頃、名著といわれている『精神科診断面接のコツ』(1984・岩崎学術出版社)や『精神療法面接のコツ』(1990・岩崎学術出版社)などという面接技法の本を読ませていただいて、心理療法の勉強をさせていただいたかたで、じーじにとっては、土居健郎さんや河合隼雄さんなどとともに重要な先生です。その神田橋先生の精神科医療についての本で、この本もじーじにとっては中井久夫さんの精神病についての何冊かの本と並んで大切な本です。今回がたぶん3回目の再読ではないかと思うのですが、アンダーラインでにぎやかなだけでなく、付箋があちこちにあって、本がだんだんと膨らんできてしまいました。それでも、今回、初めて気づ...神田橋條治『精神科講義』2012・創元社-患者さんを大切にする精神科医に学ぶ

  • ことしのなつやすみのじゆうけんきゅうは、エゾユキウサギくんにへんこうかな?-じいじからのおてがみ

    2021年7月、小5と小2のまごむすめたちへのおてがみです*さーちゃん、あーちゃん、げんきですか。じいじはげんきです。ほっかいどうもあつくて、きのうはじいじのいるひがしかわは36.4℃もありましたが、じいじはビールをたくさんのんでげんきです。なつやすみのしゅくだいはすすんでいますか。じいじもじゆうけんきゅうにがんばっています。クマさんとシカさんのじゆうけんきゅうはなかなかむずかしいですが、きょうはエゾユキウサギくんにあいました。ユキウサギくんなのでふゆはまっしろですが、なつはまっくろくろすけです。こうえんのなかをぴょんぴょんとはねていました。そのあと、ちかくのおうちのにわのなかにかくれました。にわのなかにエゾユキウサギくんのおうちがあるようです。ピーターラビットやシルバニアファミリーみたいですね。じいじの...ことしのなつやすみのじゆうけんきゅうは、エゾユキウサギくんにへんこうかな?-じいじからのおてがみ

  • じーじ、十勝岳の美しさにしばし茫然となる-じーじの旅・セレクト

    2022年7月のブログです*北海道上陸2日目の朝。涼しいので、東川の道の駅の近くを散歩をすると、いつもの旭岳は雲に隠れているが、十勝岳がきれい。モノトーンの感じで輝いていて、絵ごころのないじーじでも思わず足をとめて見入ってしまう。カレンダーなどで見るよりはるかにきれい。自然はすごいなあ、と思う。若いころ、山に登って、きれいな風景を写真に撮ったものの、いざ現像をするとその美しさが表現できず、以来、みずからの絵ごころのなさを棚に上げ、写真より、その場で見る風景を眼に焼きつけようと思ってきた。凡人ゆえに、いま、ここでの感動を大切にすることが、そのまま生きることに繋がると思ったがゆえだが、それでもいいのだ、と居直っている。それだけに、散歩の際の素敵な風景との出会いや動物との出会いを大切にしようと思う。それぞれの感...じーじ、十勝岳の美しさにしばし茫然となる-じーじの旅・セレクト

  • 大場登『ユングの「ペルソナ」再考』2000・創元社-ユング心理学に学ぶ

    2011年夏のブログです*放送大学大学院の大場登先生の『ユングの「ペルソナ」再考』(2000・創元社)を読みました。大場先生の博士論文ということで、じーじに理解できるかなと不安を抱きながら読みましたが、丁寧な論文で最後まで一気に読んでしまいました(内容をどれだけ正確に理解できているかは別ですが…)。最近読んだ河合俊雄さんの『概念の心理療法』(日本評論社)でも同じような印象を持ちましたが、ユング心理学の場合、概念が固定化してしまうことが問題で、イメージや考えが常に流動的になっていることが大切(河合さんの言葉では「弁証法的」になっていることが必要)なのかなと思いました。大場先生の論文は、引用文献が和辻哲郎さんや坂部恵さんなど、じーじも興味を持って読んでいた人達がたくさん出てきたのですが、同じものを読みながら、...大場登『ユングの「ペルソナ」再考』2000・創元社-ユング心理学に学ぶ

  • 北海道東川町はちょっとだけ秋の気配(?)-じーじの旅・セレクト

    2019年8月のブログです*今朝の気温14℃。涼しいです。日中の予想気温22℃。2~3日前から長袖、長ズボンになりました。すごしやすいです。読書が進みます。その前に景色のうつろいが素敵です。田んぼはいつの間にか黄色味を帯びてきました。もうすぐおいしいお米の収穫です。おいしいお米からはおいしい日本酒もできます。楽しみ、楽しみ。おいしい水のあるところ、こころあたたかな人たちがいます。だから子どもたちも元気いっぱい。楽しい。楽しい。いい町です、東川。(2019.8記)北海道東川町はちょっとだけ秋の気配(?)-じーじの旅・セレクト

  • 松木邦裕『耳の傾け方-こころの臨床家を目指す人たちへ』2015・岩崎学術出版社-ていねいなきき方を学ぶ

    2015年のブログです*松木邦裕さんの『耳の傾け方-こころの臨床家を目指す人たちへ』(2015・岩崎学術出版社)を読みました。初学者用かな?と思って読んだのですが,なかなか奥が深く,じーじの力ではまだまだ理解が十分でないところが多々あったように思います。しかし,とても面白く読めました。面接におけるクライエントさんの話のきき方をていねいに検討されています。特に、精神分析的な心理療法のきき方を学ぶうえではとても勉強になると思います。今後,何度もなかみを噛みしめながら読んでいきたい本だと思いました。全体的な印象としては,精神分析の大家のみなさんはそれなりに表現は違いますが,しかし,やはり,松木さんも大切なところでは,成田善弘さんや藤山直樹さんと同じようなお考えを述べられているような印象を持ちました。もちろん,細...松木邦裕『耳の傾け方-こころの臨床家を目指す人たちへ』2015・岩崎学術出版社-ていねいなきき方を学ぶ

  • 10℃・だいこん・アスパラ-じーじの旅・セレクト

    2020年8月のブログです*東川にいます。今朝の気温、10℃。涼しいです。「避暑」に来た甲斐がありました。でも、ちょっと涼しすぎて(?)、今回の旅で初めて毛布を出しました。毛布にくるまって外を眺めていると、バスを待つ高校生の列。土曜日なのに、部活でしょうか、ごくろうさんです。女子高生は東川でも短いスカート。スカートからは白いだいこ…、じゃなくて、えーと、あっ、アスパラのようなきれいな足。男子高校生との距離感も微妙で、とてもいいです。じーじはいつもより1時間遅れで散歩に出発。大雪山がきれいです。旭岳の中腹の噴煙もよく見えます。十勝岳の噴火口からも噴煙がもくもく。たんぼの稲穂は黄色くなってきました。おいしい水ときれいな空気の中で、おいしいお米ができそうです。散歩をするだけで元気になれる東川、いい町です。(20...10℃・だいこん・アスパラ-じーじの旅・セレクト

  • いつもクライエントのそばにいるということと,いつもクライエントにより添うということ-カウンセリングを考える

    たぶん2012年ころのブログです*ある研究会で,一人のカウンセラーのかたが,自分はクライエントに携帯の番号を教えて,いつでも連絡が取れるようにしています,と話していました。すごく熱心だな,と思いました。一方で,でも少し違うのではないかな,とも思いました。いつもクライエントと連絡が取れること,が,いつもクライエントのそばにいること,と同じかというと必ずしもそうとはいえない気もします。ましてや,いつもクライエントにより添うこと,とはまた違うような気がします。さらに,そのことがクライエントの自立に繋がるか,ということになると,さらに難しい問題となります。カウンセリングの目標がクライエントの精神的な自立や成熟だとすると,最終的にはクライエントがカウンセラーに頼らなくてもいいようになることが課題となります。それには...いつもクライエントのそばにいるということと,いつもクライエントにより添うということ-カウンセリングを考える

  • おおゆきやま、ってどこだ?カーナビに出ないぞ!-じーじの旅・セレクト

    2017年夏のブログです*北海道東川町にいます。散歩をしています。今朝も大雪山旭岳と十勝岳がきれいに見えて、特に今日は、十勝岳の噴火口から噴煙がモクモクと昇っている様子がよく見えました。東川町からは十勝岳も近いのですね。さて、東川の道の駅で休憩をしていると、大学生風の男女15人くらいのグループがレンタカーに分乗してやってきました。大学生はまだ夏休み中なのですね。雰囲気からするとお勉強をする真面目なお仲間ではなく、お遊びの中心のサークル仲間らしい雰囲気がプンプンです。その時、ある若者が、「おおゆきやま、ってどこだ?カーナビに出ないぞ!」と叫んでいます。おおゆきやま?そんな山あったっけ?と考えていると、仲間が、「それは、たいせつざん、と読むんじゃないかな?」と教えています。なるほど、おおゆきやま、では、いかに...おおゆきやま、ってどこだ?カーナビに出ないぞ!-じーじの旅・セレクト

  • 戦争に反対することといじめに反対をすること-じーじのひとりごと

    2015年のブログです*戦後70年ということで戦争反対のテレビ番組などを多く目にします。それはそれでとてもいいことだと思うのですが,そこに子どもたちが多く登場するのを見ると少し複雑な気持ちになります。もちろん,子どもたちが戦争反対について考えることはとても大切なことだとは思うのですが,個人的には,できれば子どもたちにはもっと目の前にある戦争,つまり,いじめなどの問題に反対をしてほしいと思うのです。いじめと戦争はつながっていると思います。弱いものをいじめるという点でまったく一緒です。もし,いじめを見ても,見ぬふりをしているようでは,とても戦争を防ぐことなどはできないと思います。いじめをとめようとすると,場合によっては自分もいじめられる可能性があります。いじめ反対を叫ぶことはとても勇気と正義感の必要な行為だと...戦争に反対することといじめに反対をすること-じーじのひとりごと

  • あさひかわではクマさんがかわでおよいで、おおさわぎになっています-じいじからのおてがみ・セレクト

    2021年7月、小5と小2のまごむすめたちへのおてがみです*さーちゃん、あーちゃん、げんきですか。じいじはげんきです。ほっかいどうにやってきましたが、ほっかいどうもあついです。○○とおなじくらいあついです。それで、さらにきたのほうにきています。クマさんとシカさんのじゆうけんきゅうはがんばっています。あさひかわではクマさんがかわおよいで、おおさわぎになっています。じいじもあいにいこうとおもいましたが、あぶないのでやめました。おみやげの、じゃがポックルとねこのぬいぐるみ(?)をさがしていますよ。おたのしみにね。にいがたのじいじより(2021.7記)*2021年8月の追記です今年の北海道の夏はとても暑かったので、クマさんが水遊びをしたくなった気持ちもよくわかります(?)。うまく共存できるといいのですが…。(20...あさひかわではクマさんがかわでおよいで、おおさわぎになっています-じいじからのおてがみ・セレクト

  • 河合隼雄『カウンセリングの実際』2009・岩波現代文庫-河合隼雄さんのカウンセリングに学ぶ

    2011年7月のブログです*河合隼雄さんの『カウンセリングの実際』(2009・岩波現代文庫)を再読しました。引越しのドサクサなどで原本の『カウンセリングの実際問題』(1970年・誠信書房)が行方不明となっていましたが、文庫本で再読できました。この本は、娘が大学生の時、カウンセリングのレポートの参考文献に図書館から借りてきて、なかなかいいセンスをしているなと感心をしたことがありました(その娘も結婚し、孫が生まれ、今ではじーじはじいじと呼ばれています)。前置きが長くなりましたが、今読んでもとてもいい本です。息子さんの河合俊雄さんが解説で書いておられますが、若い時の河合さんの体当たりのカウンセリングの詳細がわかりますし(ここまでするのかという驚きもあります)、受容するためには理解しなければならないという言葉など...河合隼雄『カウンセリングの実際』2009・岩波現代文庫-河合隼雄さんのカウンセリングに学ぶ

  • 全国中学校体育大会をテレビで見て、じーじ怒る!-じーじのじいじ日記・セレクト

    2023年夏の日記です*ビールを呑みながらテレビを見ていたら、じーじの好きな陸上競技をやっていた。全国中学校体育大会。じーじは子どもの頃、足は遅くて、陸上は苦手だったが、それでも、おとなになって、陸上競技を見るのは、なんとなくそのストイックなところに惹かれて好きだった。ところが、今は、選手紹介がまず、華々しく(たかが中学生ですよ!)、いろんなポーズをやっている。これは陸上に限らず、水泳やその他のスポーツでもすごく派手になっていて、じーじはこれが大嫌いでチャンネルを変えてしまうが、今では中学生の大会でも同じようで、じーじはここまでとは知らなかった。しかも、勝利者インタヴューもある。繰り返すが、たかが中学生ですよ(失礼かもしれないけれど…)。中学校のチャンピオンでも、高校に進めば、ただの普通の選手になる可能性...全国中学校体育大会をテレビで見て、じーじ怒る!-じーじのじいじ日記・セレクト

  • 中井久夫『世に棲む患者』2011・ちくま学芸文庫-ていねいな精神科治療に学ぶ

    たぶん2014年ころのブログです*中井久夫さんの『世に棲む患者』(2011・ちくま学芸文庫)を再読しました。中井さんはじーじがもっとも尊敬と信頼をする精神科医のお一人。一度だけ研究会で講演をお聞きしたことがありますが、流行のパワーポイントを使わずに、黒板に板書をしてお話をされたのが、新鮮な記憶として残っています。本書を読むのは、単行本だった『病者と社会-中井久夫著作集第5巻』(1991・岩崎学術出版社)の時も含めると4~5回目だと思うのですが、今回も勉強になりました。中井さんは統合失調症の治療で有名で、また、風景構成法などでは世界的に高名な精神科医ですが、その文章はまったく偉ぶったところがなく、やさしい語り口で、しかし、その内容は深く、広く、目配りの行き届いた文章です。中井さんの精神科治療もおそらくは同じ...中井久夫『世に棲む患者』2011・ちくま学芸文庫-ていねいな精神科治療に学ぶ

  • 3年ぶりにエゾユキウサギくんに会いました!-じーじの旅・セレクト

    2021年夏のブログです*朝、道の駅近くの公園の駐車場にタントくんをとめてぼーっとしていると、駐車場の入り口に黒い動物!犬かな?猫かな?と思って見ていると、なんか、ぴょん、ぴょん、しています。ぴょん、ぴょん?ぴょん、ぴょん、といえば、ウサギくん!そう、エゾユキウサギくんです。ユキウサギくんなのですが、夏なので真っ黒。3年前に会った時には茶色のユキウサギくんでしたが、今回は真っ黒くろすけくんです。駐車場の隣りが大きなとうもろこし畑なので、朝ごはんを食べにやってきたのかもしれません。じーじがなおもぼーっと見ていると、ユキウサギくんもじーっとしています。カウンセリングの時はしんぼう強いじーじですが、ふだんはどちらかというと短気なほうなので、じーじがタントくんから降りてみると、ユキウサギくんはあやしい気配を察知し...3年ぶりにエゾユキウサギくんに会いました!-じーじの旅・セレクト

  • じーじは「終戦の日」という言葉がきらいです-じーじのじいじ日記?セレクト

    2022年8月15日のブログです*今日は、「終戦の日」とのこと。しかし、じーじは、「終戦の日」という言葉がきらいだ。「終戦」ではなく、正しくは「敗戦」である。じーじの信頼する人々は、「敗戦」という正しい言葉を使う人が多い。「終戦」も「敗戦」もそんなに違わない、という意見もあるかもしれないが、事実は「敗戦」であった。連合国のポツダム宣言を受諾し、無条件降伏をしたわけである。軍国日本は瓦解した。どう考えても、「敗戦」である。しかし、自民党政府がお得意の、言葉の変更で、「敗戦」が「終戦」になっただけである。そのほうが、政府や自民党、そして、国民が受け入れやすかったのであろうと思う。しかしながら、事実から目をそらしていいけないと思う。事実を事実として、ありのままを歴史として記憶することが、本当の反省に繋がると思う...じーじは「終戦の日」という言葉がきらいです-じーじのじいじ日記?セレクト

  • 2019羽衣音楽祭に行ってきました-じーじの旅・セレクト

    2019年夏のブログです*昨日は東川町であった2019羽衣音楽祭に行ってきました。もう23回目になるのだそうです。以前にもおじゃましたことがあるのですが、東川町にあるかなり広くて立派な羽衣公園で行われます。野外ステージのある公園、大きな池や山もあって、ふだんから子どもたちが元気に遊んでいる公園です。そこで行われるアマチュアバンドの音楽祭、12組のバンドが朝の10時半から5夕方5時半までの7時間、素敵な演奏を聴かせてくれます。ふだんはあまり音楽とは縁がないじーじですが、生演奏はやっぱり違います。聴いているうちにこころがゆるやかになってきて、ひさしぶりにお昼から生ビールをいただきます。酔いもあって、こころがさらに浮き立ちました。アマチュアバンドといっても、あちこちでライブをしていたり、CDを出している人たちも...2019羽衣音楽祭に行ってきました-じーじの旅・セレクト

  • とうきび畑を眺めながらの公園カウンセリングは、こころもきびきび元気になります

    こころの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリング,訪問カウンセリング,メールカウンセリングを新潟市と北海道東川町(夏期)で行なっています。また,面会交流の相談・援助も行なっています。公園カウンセリングや海岸カウンセリング,里山カウンセリングは,屋外で行なう個人カウンセリングや親子・夫婦の家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,お近くの公園や自然の中で,ゆっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。料金・時間は1回50分3,000円で,隔週1回,月1回などで行ないます。訪問カウンセリングは,屋内で行なう個人カウンセリングや家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,ご自宅やお近くの屋内施設で,じっくりとご自分やご家族のことなどを考...とうきび畑を眺めながらの公園カウンセリングは、こころもきびきび元気になります

  • 井上靖『北の海』1975・新潮文庫-旧制高校に不合格になった青年の旧制四高柔道部体験記と青春

    2023年8月のブログです*旭川生まれの井上靖さんの『北の海』(1975・新潮文庫)を旭川の古本屋さんで見つける。かなり厚い本だが、110円。1975年(昭和55年)の文庫本、じーじが大学3年生の本だ。この青春もの(?)、なぜじーじはきちんと読まずにきてしまった。暇な夏休みでもないと(いつも暇だが…)、厚い本はなかなか読まないかもしれないと思い、清水の舞台から飛び降りる覚悟で読む。これが面白い。時は大正15年。青春小説だが、相当に男の世界。なにしろ、世の中にあるのは柔道のみ(!)、勉強も女子も関係のないという世界。これは相当に(?)、気持ちのいい世界だ。今の芸能界など、吹っ飛んでしまう。こういう世界があったんだなあ、と思う。しかし、この時代にも戦争の予兆はある。なにせ、主人公の父親は軍医で、台湾に赴任中だ...井上靖『北の海』1975・新潮文庫-旧制高校に不合格になった青年の旧制四高柔道部体験記と青春

  • 藤山直樹『集中講義・精神分析(上)』2008・岩崎学術出版社-上智大学の学生さんと精神分析を学ぶ

    たぶん2016年ころのブログです*藤山直樹さんの『集中講義・精神分析(上)』(2008・岩崎学術出版社)を再読しました。なぜか下巻の感想は2011年に書いているのですが、上巻の感想は初めてです。おそらく3回目の勉強だと思うのですが、3種類の付箋とたくさんのアンダーラインで本の中がとてもにぎやかになってしまいました。藤山さんの本は、読めば読むほど勉強になるところが多くて、いつも刺激的に読めます。ましてや、フロイトさんが相手ですから、こちらの経験に応じて、読みも深まってくるのだろうと思います。本書は藤山さんの上智大学での2006年の講義が元になっていますが、レベルはかなり高いと思います。こういう講義が学べる上智大学の学生さんがちょっとうらやましくなりました。さて、今回、印象に残ったことを二つ、三つ書きます。一...藤山直樹『集中講義・精神分析(上)』2008・岩崎学術出版社-上智大学の学生さんと精神分析を学ぶ

  • ちいさな、ちいさな、女の子の物語-じーじの旅・セレクト

    2018年夏のブログです*道の駅のベンチにすわっていると、近くの花壇に3歳くらいのちいさな女の子がやってきました。女の子は花壇のお花を眺めていましたが、やがて花壇に落ちているお花を見つけて、自分の髪の毛に飾りました。その姿はとてもかわいくて、3歳のちいさな女の子でも女子にはおしゃれ心があるんだなと感心させられます。と、そこにお父さんがやってきて、「お花をとっちゃいけないぞ」といいます。女の子は、「おちていたんだよ」といいます。さらに、お母さんがやってきて、「お花をとっちゃだめよ」といいます。女の子は、やはり、「おちていたんだよ」と話します。女の子は気のせいか、少しだけ哀しそう。こんな時、ここでお母さんが(あるいは、お父さんでもいいのですが)、「まあきれいなお花、わたしもさがしてみようかしら」といって、一緒...ちいさな、ちいさな、女の子の物語-じーじの旅・セレクト

  • 藤山直樹『集中講義・精神分析(下)』2010・岩崎学術出版社-上智大学の学生さんと精神分析を学ぶ

    2011年夏のブログです*藤山直樹さん(本当は藤山先生と書きたいのですが、河合隼雄さんも先生でなく、さんづけでしたのでそうします)の『集中講義・精神分析(下)』を再読しました。藤山さんんの上智大学での講義です。本が出てすぐに一度読んだのですが、今回はノートを取りながら読みました。一度目に読み落としていた部分がいっぱいあって、反省でした。上巻でもそうでしたが、藤山さんはフロイトさんの原典をより忠実に、しかもより深く読み込んで、自論を展開されていますが、それは下巻でも同様で、主にクラインさんとビオンさんとウィニコットさんの原典を忠実に読み込みながら、そこから現在の精神分析で議論されていることについて、ご自分の考えを展開されているように思いました。特にウィニコットさんの原典からの読み込みの深さとそこからの展開は...藤山直樹『集中講義・精神分析(下)』2010・岩崎学術出版社-上智大学の学生さんと精神分析を学ぶ

  • サロベツ原野に行ってきました-じーじの旅・セレクト

    2019年夏のブログです*旭川や東川町は最近、朝晩は少し涼しくなってきましたが、昼間はあいかわらず30℃を超える暑さで、暑さに弱いじーじはぐったり、そこで今度は北に行ってみることにしました。目的地はサロベツ原野。以前、2回ほど行ったことがあり、今回は5年ぶりくらいです。海が好なじーじは海沿いを行くことにしました。士別まで北上して、そこから西へ日本海をめざします。途中、昨年、お世話になった朱鞠内の近くを通過、思い出が蘇ります。日本海に出るとひたすら北上、天塩町を過ぎて、サロベツ原野に到着です。このあたりは、先日、火野正平さんが自転車旅で訪れたところ。正平さんが怖がっていた展望塔にも上りました。サロベツ原野は多くの沼と広い湿原が広がっていて、とても気持ちがいいです。残念ながら利尻富士は見えませんでしたが、新潟...サロベツ原野に行ってきました-じーじの旅・セレクト

  • 南木佳士『海へ』2004・文春文庫-山国暮らしの内科医と海沿いの街で暮らす親友の物語

    2023年夏のブログです*南木佳士さんの『海へ』(2004・文春文庫)を旭川の古本屋さんで見つける。今年の旭川では、古本屋さんめぐりばかりをしていて、そうすると一期一会というと大げさがだ、読みたい本に時々出会う。そんな貴重な古本が1冊110円で買えてしまうので、年金暮らしのじーじにはありがたい。もっとも、売る時はとっても安くてかなしくなるが…。南木さんの『海へ』は、昔、なんとなく読んだような気もするのだが、記憶があまりはっきりしていないので、読んでみた。読んでみたが、過去に読んだことがあるのか、それでもはっきりしない(?)。困ったものだ(こういう時に旅先だと本棚を確認できないのがつらい。じーじのばあい、確認しても見つかるとは限らないが…)。しかし、フロイトさんによれば、大切な夢は何度も見るから心配ない、と...南木佳士『海へ』2004・文春文庫-山国暮らしの内科医と海沿いの街で暮らす親友の物語

  • 北海道東川町で2017羽衣音楽祭がありました(その2)-じーじの旅・セレクト

    2017年夏のブログです*北海道東川町にいます。今日は東川町でのアマチュアバンドの音楽祭・羽衣音楽祭の日。人混みが大嫌いなじーじは、音楽祭に行こうかどうか、迷っていましたが、まずは朝早くからの練習風景を見学に行ったところ、駐車場にはまだあまり車がなく、いい予感(?)がしました(アマチュアバンドのみなさん、ごめんなさい)。演奏開始の午前10時半、人出はまあまあで、人混みの嫌いなじーじでもなんとか耐えられる程度。ステージからは少し離れてしまいますが、日陰のある池の近くのベンチに座ってくつろいでいると、音楽会はスタートしました。観客は子ども連れの家族が多く、和気あいあいの雰囲気で、子どもたちは音楽より、池のそばでトンボ捕りに夢中で、いい感じです。近くの保育園では、日曜保育もやっているらしく、保育士さんと子どもた...北海道東川町で2017羽衣音楽祭がありました(その2)-じーじの旅・セレクト

  • 藤山直樹『精神分析という営み』2003・岩崎学術出版社-藤山直樹さんの率直な語りに学ぶ

    たぶん2017年ころのブログです*藤山直樹さんの『精神分析という営み』(2003・岩崎学術出版社)を再読しました。何回目になるでしょうか、じーじはこの本を読んで藤山さんのファン(?)になったのですが、いざ感想を述べるとなると、じーじの理解不足、経験不足もあって、なかなか難しい本です。今回もうまくまとめられるかな、と思いながら読んでいましたが、とりあえず、印象に残ったことを一つ、二つ、書いてみます。まずは事例がすごいです。何回読んでも新鮮です。こんなことがあるんだとびっくりします。そして、多少の失敗も含めて、すごく正直に(おそらく)、率直に書かれていると思います。その中から、精神分析の考え方をていねいに検討しておられるので、説得力がありますし、初学者にも勉強になります。特に、印象的な事例は、一番最初の最初の...藤山直樹『精神分析という営み』2003・岩崎学術出版社-藤山直樹さんの率直な語りに学ぶ

  • 北海道東川町で2017羽衣音楽祭がありました(その1)-じーじの旅・セレクト

    2017年夏のブログです*北海道東川町にいます。朝夕、散歩をしています。今日の夕方は、久しぶりに大雪山旭岳がきれいに見えて、十勝岳もその噴煙がよく見えます。さらに散歩を続けていると、何やら音楽演奏が聴こえてきました。そういえば、北海道新聞に、明日、東川町でアマチュアバンドの音楽祭・羽衣音楽祭(町の羽衣公園という音楽堂もある広い公園で行われます。先日の大黒摩季さんの無料コンサートもここで行われました)と書かれていました。練習風景とはいえ、生の演奏はいいものです。しばし、聴き入ってしまいました。近くの保育園の子どもたちも散歩にやってきて、音楽にあわせて(?)、元気に走り回っています。新潟にも日本海夕日コンサートという大きな野外コンサートがあって、じーじも若い頃はビールを持って、家族と聴きに行ったものですが、最...北海道東川町で2017羽衣音楽祭がありました(その1)-じーじの旅・セレクト

  • 谷川俊太郎ほか編『臨床家河合隼雄』2009・岩波書店-河合隼雄さんの思い出を語る

    2011年夏のブログです*ここのところ、なんとなく元気が出なかったので、『臨床家河合隼雄』(2009・岩波書店)をまた読んでみました。元気が出ました!河合さんに教育分析を受けた方々の体験談を読むと、河合さんの厳しさと優しさと温かさがじんわりとこちらの心にも伝わってきます。今回は特に皆藤章さんの文章が心にしみました。だいぶ元気が出ました。また、谷川俊太郎さんと山田馨さん(編集者)の対談を読むと、いたずらっ子のような河合さんの姿とだぶって、「泣き虫ハアちゃん」の河合さんが目に浮かんできて、思わず私も涙が出てしまいました。河合さんの自然体の姿がいいなあと思いました。かなり元気が出てきました。さらに、遅まきながら、今回、気づいたのは、河合さんが「悪」の問題を相当深く考えておられたようだということ、晩年、チベット仏...谷川俊太郎ほか編『臨床家河合隼雄』2009・岩波書店-河合隼雄さんの思い出を語る

  • 朝の散歩で東川町の歴史を知る-じーじの旅・セレクト

    2019年夏のブログです*東川町にいます。毎朝、散歩をしていると、古い倉庫がたくさんあることに気づきます。レンガの壁には東川町農協とか東川村農協などと書かれていて、なかなか風情があります。小樽のようにうまく活用されたらいいのにな、と思っていたら、先日の写真フェスティバルの会場になったりして、素敵でした。今の中心街より少し外れたところに倉庫がいっぱいあって、なんとなく不思議に感じていたのですが、今朝の散歩の途中でひとつの石碑を見つけて、理由が判明しました。石碑を読むと、そこは旧旭川電気軌道という鉄道の東川駅の跡。そういえば、じーじが子どもの頃、旭川四条駅から東川まで電車が走っていたことを思い出しました。残念ながら50年くらい前に廃止になってしまったのですが、その東川駅の近くに倉庫があったようです。鉄道でお米...朝の散歩で東川町の歴史を知る-じーじの旅・セレクト

  • 岩宮恵子『思春期をめぐる冒険-心理療法と村上春樹の世界』2007・新潮文庫-その2・村上春樹さんの物語と心理療法

    たぶん、2016年のブログです*先日、河合俊雄さんの『村上春樹の「物語」-夢テキストとして読み解く』(2011・新潮社)を再読していろいろ考えるところがありました(2011年のブログがありますので、よかったら読んでみてください)。それで、今度は岩宮恵子さんの『思春期をめぐる冒険-心理療法と村上春樹の世界』(2007・新潮文庫)を再読しました。2011年10月のブログに一度書かせてもらっていますが、この間、たぶん1~2回は読んでいると思うのですが、やはりいつものように記憶があいまいです(?)。ただ、小さな文庫本はアンダーラインや付箋でいっぱいになってきて、たいへんな状況です。今回、あらためて感じたのは事例のすごさです。中学生の娘さんが不登校になって相談にみえたお母さんの事例です。お母さんとの相談が進むにつれ...岩宮恵子『思春期をめぐる冒険-心理療法と村上春樹の世界』2007・新潮文庫-その2・村上春樹さんの物語と心理療法

  • 大雪山旭岳ビジターセンターに行ってきました-じーじの旅・セレクト

    2019年夏のブログです*ここのところ、旭川も東川町も昼間は30℃を超える暑さが続き、暑さと寒さの両方に弱いじーじはぐったり。そこで涼しそうな旭岳のふもとに行ってみることにしました。去年、行った時には工事中だったビジターセンターを見てみたいという目的もありました。東川町の道の駅は朝なのにもう30℃近く、しかし、標高1000メートルに近い旭岳山麓まで行くとさすがに涼しく、半ズボンでは寒いくらい。とても快適です。生き返るような気分になりました。しかも、途中の道で、エゾシマリスくんとキタキツネくんに遭遇。旭山動物園に行かなくても(?)、無料の動物園のようです。どちらもまだ小さくて、子どものようで、そのために交通ルールがわかっていないらしく(?)、道路の真ん中で遊んでいたので、あやうく交通事故になりそうでした。北...大雪山旭岳ビジターセンターに行ってきました-じーじの旅・セレクト

  • 岩宮恵子『思春期をめぐる冒険-心理療法と村上春樹の世界』2007・新潮文庫-その1・村上春樹さんの小説と心理療法

    2011年10月のブログです*先日、河合俊雄さんの村上春樹論を読んだので、今度は久しぶりに岩宮さんの村上春樹論を読みました。もっとも、以前読んだのは日本評論社版(2004)だったので、こちらのほうは少し改稿があったらしいのですが、じーじはあまり気がつかずに読んでしまいました(ごめんなさい、岩宮さん。後で比べてみます)。岩宮さんは河合隼雄さんの教え子さんで、心理臨床にたずさわりながら、『生きにくい子どもたち-カウンセリング日誌から』(1997・岩波書店)や『フツーの子の思春期-心理療法の現場から』(2009・岩波書店)などのすばらしい本を書かれています。『思春期をめぐる冒険』もとてもすばらしい本なのですが、以前読んだ時は残念ながら浅く読んでしまい、本当に申し訳ないのですが、すごく感動をするところまでには至り...岩宮恵子『思春期をめぐる冒険-心理療法と村上春樹の世界』2007・新潮文庫-その1・村上春樹さんの小説と心理療法

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