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  • 高校生でも、中学生でも

    「小中高でも」8月24日『就活イベント、サッカー練習…カルト学生勧誘巧妙』という見出しの記事が掲載されました。『世界平和統一家庭連合と政治の関りが問題になる中、カルト団体による勧誘の実態が注目されている。専門家によると相手の不安に漬け込むのが常とう手段(略)さまざまな誘い文句で忍び寄る。その手口とは』ということで、大学で横行しているカルト勧誘の実態を報じる記事です。ここでは詳細は触れません。記事では大学が取り上げられていましたが、これは小中高では関係ないと無視してよいことなのか、不安に感じました。いわゆる「宗教2世」は、小中高にも多数在籍しているはずだからです。彼らの中には、保護者の信仰に疑問をもち、悩み苦しんでいる人も多いでしょうが、まだ判断力が未熟なうちに、保護者から教義を刷り込まれ、熱心な信者になり...高校生でも、中学生でも

  • 民主主義だから「民」が戦う?

    「望ましいのは?」8月24日論点欄のテーマは、『戦争と平和あなたは戦えますか』でした。『ロシア軍に「専守防衛」で抗するウクライナの状況は、思いもよらなかった問いを突き付けた。私たちは戦えるのか』という問題意識の下、3人の識者が自説を展開していました。偶然なのかもしれませんが、その中の2人が言及していたのが、『第7波世界価値観調査(17~20年)』でした。この調査によると、『「戦争になったら国のためにすすんで戦うか」という質問に対し、「戦う」と答えた日本人は13.2%で57ヵ国中、最低だった』ということです。さもありなんという数字です。この結果を基に、元陸将山下裕貴氏は、『日本が外国の軍に侵攻されたのは、第二次大戦の沖縄の例があるが、その後、日本を占領したのは民主的な米軍だった(略)何度も戦火に巻き込まれ侵...民主主義だから「民」が戦う?

  • 案の定

    「案の定」8月23日『実行の決意「最近」渋谷刺傷容疑の中3』という見出しの記事が掲載されました。『渋谷区円山町の路上で母と娘が刺された事件』についての続報です。私はこの事件の犯人が中3の少女だと知ったとき、「出るぞ」と思いました。案の定、記事の中に『少女の通う中学のある戸田市教育委員会は22日、会見を開いた』という記述が出てきました。教育長は、『事件を防ぐ手立てはなかったのか。原因究明と子どもたちの心のケアに務めていきたい』と話しています。この内容も「案の定」でした。何で、教委が会見を開く必要があったのでしょう。教委、即ち学校には関係のない事件である、というのが私の考えであり、会見は必要ないと思います。また、仮に会見を開くとしても、「事件を防ぐ手立てはなかったのか。原因究明~」は必要のない発言です。教育長...案の定

  • 総論で反対する人はいないだろうが

    「同じ?」8月22日『外国籍教員続く差別待遇』という見出しの記事が掲載されました。『公立の小中学校、高校では、外国籍の教員は管理職になれず、日本人と異なる待遇を強いられている』ことを、『「多文化共生」理念と逆行』しているという問題意識で報じる記事です。記事の中に、『外国人や障害者、性的少数者など多様な人で地域社会は成り立っています。公立学校はその縮図であり、いろいろな教員がいて当たり前』という記述がありました。私も、このブログで、教員の男女比の問題、特に女性管理職が少ないことなどについて取り上げ、社会と同じであるべきという主張をしてきました。ですから、「公立学校はその縮図」という考え方には基本的に賛成です。ただ一方で、社会の縮図というのであれば、誰でも教員として採用されるべきかというと、ちょっと待てよと思...総論で反対する人はいないだろうが

  • 似ているから、嫌ということも

    「鏡を見るようで」8月21日心療内科医海原純子氏が、『真夏の世の夢』という表題でコラムを書かれていました。その中で海原氏は、『趣味や考え方が全く異なるように見えても共通点を探そうとしていると何か見つかったりする。見つかるとちょっとした微笑みが生まれ相手との間に親密感が生まれる』と書かれています。また、『普段の生活の中では、相手との違いや相手の許せないことに注目しているものだから共通点など見つかるわけはなく~』とし、『「共通点がないか」ということを念頭に置いて会話していないと見つかることがない』と、常に共通点探しを意識して人と接することの人間関係構築における大切さを説いていらっしゃるのです。海原氏の指摘が正しいのであれば、共通点探しという手法は、教員が子供や保護者との信頼関係をつくる上でも有効だということに...似ているから、嫌ということも

  • 最近の教員は熱意がない?

    「元凶」8月21日『指導者の質確保が課題』という見出しの記事が掲載されました。教育専門家原田隆史氏に、『(部活が)地域移行されることによる課題などを聞いた』記事です。正直、がっかりするとともに、怒りが沸き上がってくる内容でした。特に問題だと感じたのは、原田氏の次の言葉でした。『部活を通じて、生徒指導で人間力を高めるためにやっている教師と、そこまでの熱意はない教師とにはっきり分かれてしまった。昔は部活で生徒指導を頑張ると教員の誇りや、やりがいといったところにつながっていたと思う』という言葉です。原田氏のような価値観が、部活問題を深刻化させ、教員の疲弊化を招く元凶だと言えます。原田氏の説に従えば、部活に消極的で、部活が教員の過重負担につながっているという主張をする教員は、熱意がなく、生徒指導に誇りもやりがいも...最近の教員は熱意がない?

  • おしゃべり

    「おしゃべり」8月19日特集ワイドは、評論家與那覇潤氏へのインタビューでした。『濃淡ない社会の危うさ』というタイトル通り、濃淡のグラデーションなく、白か黒か、善か悪か、敵か味方かと決めつける風潮に懸念を示す内容でした。とても興味深い内容でしたが、私が注目したのは、最後に付記された次の記述でした。『人の心を知るのに、インタビューはどうなのだろう。尋問みたいで、聞き手がいつも物欲しそうだ。最善はその人がポツリと漏らした独り言だが、盗み聞きなどそうそうできない。だとすれば残るのはおしゃべり。テーマを決めず、浮かんだ言葉をキャッチボールしていると、時に、その人の本音がこぼれ落ちる。結論や成果を考えず、ひたすらおしゃべりしていたい。そんな人たちを訪ねるしりーずです』。教員の仕事は、授業でも、学級経営でも、生活指導で...おしゃべり

  • 定説化?

    「定説となった?」8月18日『メタバースで授業没入』という見出しの記事が掲載されました。『「メタバース」について、教育界でも活用を模索する動きが始まっている』ことを報じる特集記事です。記事の本筋とはあまり関係がないのですが、とても気になる一文がありました。『今後のメタバース教育の可能性について、「技術的問題よりは日本の社会で『対面でないと伝わらないものがある』という価値観がまだ強いため、すぐに普及はしないだろう」』という一文です。この一文は、私の言語感覚では、「対面でないと~」という価値観は時代遅れで間違っているが、我が国では古い価値観を捨てきれない人が多く、そうした人々はメタバース教育を問題視し、その進展を拒もうとするので、その妨害により普及には時間がかかる、という意味に受け取れたのです。つまり、「対面...定説化?

  • それは学校には無理

    「政治家を批判できない?」8月18日『旧統一教会団体小学校で講座大阪・箕面の1校』という見出しの記事が掲載されました。『大阪府箕面市の市立小学校1校で17年前から、世界平和統一家庭連合の関連団体が子ども向けの科学実験講座を開いていたことが分かり、学校や地域住民で作る運営委員会がこの講座を取りやめることを決めた』ことを報じる記事です。起こるべくして起きた事件だと思います。30年ほど前から、「開かれた学校」が推奨されてきました。いろいろなレベルでの「開かれた」がありましたが、その初期段階が、地域の人を学校に招き入れその教育力を活用するという考え方でした。分かりやすく言えば、地域の人を講師として招き、子供たちに話をしたり、技術を伝えたりするということです。私も、地域の人に地域に伝わる昔の話をしてもらったり、地域...それは学校には無理

  • 悪知恵合戦

    「宿題は?内申点は?」8月18日東洋大INIAD学部長坂村健氏が、『AIにできないこと』という表題でコラムを書かれていました。その中で坂村氏は、ミッドジャーニーという作画AIを取り上げていらっしゃいました。ミッドジャーニーは、『キーワードや情景描写の文章などのテキストの「お題」を与えると、それに沿った絵を描いてくれる(略)生成された「作品」は人間のプロが描いたと言っても見分けがつかない美麗さだ』なのだそうです。坂村氏はここから人とAIのできることできないことという議論を進めていくのですが、私はもっと低レベルのことが気になりました。それはこうしたAIが広く普及したとき、学校の図画工作・美術の授業はどうなっていくのかということです。例えば、長期休業日の課題として風景画を描いてくることを指示したとして、子供が自...悪知恵合戦

  • 恋を語れるか

    「常識とは違う」8月16日連載企画『14歳への君へ』は『全国の中学生に、様々な分野で活躍する人が語る「授業」』です。今回は歌人俵万智氏でした。俵氏の語られる内容は、常識とは少し違う見方・捉え方があり、とても面白いと思いました。まず、『短歌ならいつでも始められます。あるのは「五七五七七」に言葉の数をそろえる決まりだけ。定型に流し込めばいいから意外に便利』です。定型があり、自由に書けないから面倒臭い、型にはめられて不自由、そんな考え方が一般的ですが、俵氏は、定型があるから便利と真逆のことを言うのです。図工の時間や作文の授業で、何でも自由に好きにかいていいんですよ、と言って子供を困らせている未熟な教員に聞かせたい言葉です。次に、『SNSは便利だけど行き違いも生まれがちです。だから、短い言葉を的確に読み書きする力...恋を語れるか

  • 大校長

    「常に課題を」8月16日精神科医香山リカ氏が、『難しい「適度な慣れ」』という表題でコラムを書かれていました。その中で香山氏は、ご自身が携わっているコロナ診療について、『毎日、何件も子どもの検査をするうちに、「いやがる子ども」や「涙ぐむ母親」にもどこか慣れてきてしまっている(略)こちらにとっては「今日の10人目」でも、その子どもや母親にとっては「初めて」のこと。怖いし痛いし、「これからどうなるんだろう」と心配で仕方ないのは当然だ。「初心に帰れ」という言葉があるが、本当はどんな患者さんに対しても「今日の1人目」として~』と書かれています。一方で、『いつまでも慣れずに緊張ばかりしているのも、医療者として問題だ(略)「適度な慣れ」はなかなか難しい』とも述べていらっしゃいます。全くその通りです。香山氏がかかれている...大校長

  • 結局は得なはず

    「子供と保護者が」8月15日ヌードルライター氏が、『守れ“絶メシ”』という表題でコラムを書かれていました。ちなみに絶メシとは、『今、愛すべき地域の飲食店が全国でどんどんその数を減らしている。気前の良さが全開な安くてうまい絶品グルメ、地元っ子に「おやっさん」と親しまれる名物店主、その町の風景の一部になっている歴史のある建物』というような飲食店のことだそうです。コラムの中に気になる記述がありました。『(跡取りができた)からといって、このちゃんぽんが絶滅から回避されたわけではない。レシピを受け継げば、その味が残るという簡単な話ではないと思うのだ。何度も実際に調理し、時間をかけて体得してこそ、本当の意味で継承される。そのためにはお客が店に足を運び、注文することだ。絶メシは店とお客の両者があってこそ残る』という記述...結局は得なはず

  • そんな子供ばかりではないはず

    「平均的な反応?」8月15日『「誰も戦争知らない」迫る』という見出しの特集記事が掲載されました。『戦争を知り世代が自身の体験を語れるのはあと5年』という調査結果を受け、戦争記憶の継承の難しさについて述べた記事です。その中に、次のような授業風景についての記述がありました。『被爆者が小、中学生らに「家族の安否が分からず、焼け野原の中を探し続けた」といった話をした際「電話できなかったのか」などと尋ねられる場面を何度も目にしていた。携帯電話で連絡できる時代しか知らない子供たちが当時を想像するのは難しい』という記述です。正直なところ、もっともらしいけど嘘くさい、という感じがしてしまいました。国語の授業でも、戦時下に限らず歴史の授業でも、携帯電話のない時代を学習の対象にすることは珍しくありません。例えば、秀吉の中国大...そんな子供ばかりではないはず

  • 何でも~はさすがに

    「前提がある」8月12日新宮達記者が、『16歳からの起業塾』という表題でコラムを書かれていました。『中小企業の経営者らでつくる公益社団法人関西ニュービジネス協議会のメンバー』が開いている『「16歳からの起業塾」と銘打った出前授業』の様子について書かれたものです。その中に次のような記述がありました。『発言を求め、どんな回答でも褒めて周囲に拍手を促していいる。「発言を否定されないと分かると、子どもたちの顔は次第に上がり、目も輝いてくる」』という記述です。普段の授業では、発言を否定されてしまうことが多いこと、そのことが子供たちの前向きな意欲を削いでいることへのアンチテーゼという意味で、同意できる内容です。しかし、同時に気になることもありました。私はこのブログで、かつて教委勤務時に担当した指導力不足教員の授業の様...何でも~はさすがに

  • 詰込みの方が学力は上がる?

    「考えられるのは」8月10日『学力テストと格差教師のスキル底上げ急務』というタイトルの社説が掲載されました。その中に気になる記述がありました。『学校や児童生徒を対象に実施したアンケートの結果から、教育現場の課題が浮き彫りになっている。「理科では、自分の予想や仮説をもとに、観察や実験の計画を立てられるよう指導している」と答えた学校で、正答率が高いとは必ずしも言えなかった。実際には、新指導要領に対応した授業ができていないケースが少なくないということだ』という記述です。違和感を覚えたのは私だけでしょうか。社説を書いた方の論理構成は、学習指導要領に対応した授業をしていれば正答率は高いはず→正答率は高くなかった→学習指導要領に対応した授業ができていなかった、というものです。もし、この推論が正しいとするならば、推論と...詰込みの方が学力は上がる?

  • 窓口職員の悲哀

    「コロナ禍の病院」8月10日『「教員ありき」指導続く文化系地域移行を提言』という見出しの記事が掲載されました。文化庁有識者会議が、中学校の文化系部活を地域移行させるべきという提言をまとめたことについて報じる記事です。記事では、練習時間が長く、教員の負担が大きい吹奏楽部についての問題が中心に取り上げられていました。その中に、『親からのプレッシャーも強い学校現場では「担い手がいないなら部活をなくそう」という発想にならない。結局やりたくない先生も関わらざるを得なくなるのではないか』という記述がありました。私はこのブログで何回も部活のことを取り上げ、地域移行できない部活はなくす、という決断こそ重要だと主張してきました。この記述を目にし、改めて自分の考えが間違っていないことを確認しました。そう思いながら、最近似た話...窓口職員の悲哀

  • 戦争を止める人

    「神はいない」8月7日読者投稿欄に、茨城県M氏の『祖父の戦争知った帰郷』というタイトルの投書が掲載されていました。夏になると、各メディアで特集される「戦争物」企画の一つでした。M氏はその最後に、『戦争は起こしてはならない。祈りの夏が、またやってきた』と書かれています。投書の内容は、戦争に悲惨さをよく伝えているものでしたが、この最後の一文に複雑な気持ちになりました。M氏は、私が20代の頃に担任した子供たちと同じ世代、学校における平和教育の不十分さを再確認させられたきがしたからです。「戦争は起こしてはならない」と「祈りの夏」の間の乖離にこそ、我が国の平和教育の問題点が集約されています。いくら祈ったって戦争はなくならない、ということです。現に、ロシアのウクライナ侵攻を目にして、ほとんどすべての日本人が、「この戦...戦争を止める人

  • 目的は反省を促すことだったはずなのに

    「目的は何?」8月7日放送タレント松尾貴史氏が、『マナー違反一旦恥をかかせるバーって』という表題でコラムを書かれていました。その中で松尾氏は、あるバーでの経験を紹介なさっています。『私の連れが、カウンターの上に小さなバッグを置いた。私もそれは行儀が悪いな、と思い注意をしようと思った刹那、「バッグ、下に置いて!」と高圧的な怒声が飛んだ(略)店中の客に聞こえるように叱るのはどうなのだろう』。その後松尾氏はそのバーには行かなくなったということです。また別のバーでは、『私の知人が、アポロキャップをかぶって入店したら、即座にジェスチャー付きで「シャッポ、シャッポ!」と叱責された』という話を紹介し、『それとなく「お荷物、お預かりいたします」「後ろの帽子かけをご利用ください」という案内では済まされず、一旦恥をかかせると...目的は反省を促すことだったはずなのに

  • 調整ではなく委ねることで

    「どちらの道を」8月5日『環境負荷高い牛肉はパス「クライマタリアン」という生き方』という見出しの記事が掲載されました。クライマタリアンとは、『地球環境に負荷が小さいものをなるべく選んで食べる人たち』のことだそうです。不勉強な私は初めて知りました。記事によると、『人為的に排出される温室効果ガスの3分の1は「食」に関係している。そのうち4割が畜産分野に起因する(略)精肉のたんぱく質100㌘あたりの温室効果ガス排出量では、牛が約50㌔で、羊(同20㌔)、豚(同8㌔)、鶏(同6キロ)を大きく上回る』ということで、環境問題の視点から、牛肉を食べることを減らす運動が、欧米で盛んになってきているのです。記事では、既に、『フランスでは学校給食で週に1度、肉を出さないことが義務化された』とあり、私は我が国における学校給食に...調整ではなく委ねることで

  • 恥か、誇りか

    「出発点が違う」8月5日『元気なシニア指導者に』という見出しの記事が掲載されました。部活の在り方について、日本スポーツ協会専務理事森岡裕策氏にインタビューした記事です。森岡氏は、地域移行後の部活指導者に『定年退職した教員の活用が重要』との考えを示していらっしゃいます。その考えについて、私は反対ですが、取り上げたいのはそこではありません。インタビューの冒頭で森岡氏が語っていらっしゃった次の言葉についてです。『部活は日本が誇る世界に冠たるシステムだ』。頭がクラクラしました。こうした認識からスタートする部活改革論議は、結局教員の過重労働を軽減し、教職を魅力あるものにして、意欲と能力のある人材を教職に誘導し、学校の教育活動を活性化させるという改革の目的を達成することなく終わってしまうのです。私は、部活は教員に一方...恥か、誇りか

  • 悪しき慣習

    「公開を」8月3日『厚労省依然残業続き国会答弁作成負担タクシー代年2.6億円』という見出しの記事が掲載されました。『働き方改革の旗振り役の厚生労働省で、依然長時間勤務が常態化している』ことを報じる記事です。記事ではその原因として、『省庁職員の残業が一気に増えるのは国会開会中だ(略)拍車をかけるのが国会議員における質問通告の遅れ。衆院によると、通告期限は2日前の正午までが原則と申し合わせている。しかし守られないことが多い(略)質問通告が出そろったのは平均で前の日の午後6時46分だった』をあげています。嫌でも思い出してしまいました。教委勤務時の議会対応を、です。そこでも全く同じ図式があったのです。質問通告の締め切りは2日前の16時でした。しかし、ほとんどの場合、そこで分かるのは、指導室関連の質問があるというこ...悪しき慣習

  • 二転三転

    「二転三転」8月1日読者投稿欄に、東京都の中学生S氏の『相手を気遣える人になりたい』というタイトルの投書が掲載されました。学校帰りのバスで隣の席にヘルプマークを付けた男性が座るという書き出しです。ここまで読んで私は、S氏が男性のヘルプマークに気付かず、後から気遣えなかった自分に反省する話だと思いました。ヘルプマークに対する認知度は高くありませんから。しかし、そうではなかったのです。男性はS氏に、『どこで降りますか』と聞いてきたというのです。何故そんなことを聞く?と訝るS氏。『私の降りるバス停についた。その時だ。隣に座っていた男性は、早めに席から立ち上がって体をよけてくれた。そしてお辞儀までしてくれた。やっとわかった。男性は体が不自由なため、私が下りることがわかってから自分が立ったのでは時間がかかってしまう...二転三転

  • 別の出会い

    「出会いの場はあるか」8月1日連載企画『学校とわたし』は、憲法学者南野森氏が、『先生との出会いで成長』というタイトルで語られていました。その中で南野氏は、『学校は、いい先生ばかりというわけではありませんよね。でも、いい先生は必ずいます。クラスの担任ではなくても付き合うことはできるし、学ぶこともできる(略)若い人たちには、それぞれの学校で待っている出会いを積極的に求めていってほしい』とお話になっています。そんなものなのかな、と思いました。私自身の経験を思い返してみても、小学校時代、担任の教員以外の教員とはほとんど話すことはなかったからです。授業を受けていた専科の教員、音楽のK教員、図工のK教員、家庭科のI教員ですら、ほとんど話した記憶はありません。同じ学年の他の学級の担任、1組のM教員、2組のF教員、3組の...別の出会い

  • 硬直

    「信頼」7月31日早稲田大教授中林美恵子氏が、『米最高裁揺らぐ権威』という表題でコラムを書かれていました。その中で中林氏は、『政治色が強まったことで、米国民が最高裁の判断を信頼しなくなっている可能性がある』と書かれています。『6月23日のニューヨーク州銃規制法に対する違憲判決、6月24日の人工妊娠中絶の権利を保障してきた1973年のロー対ウェイド判決の否定、そして6月30日の環境保護局が石炭火力発電所からの温室効果ガス排出規制権限を持つことを否定する判決』など、政治的対立を一刀両断するような判断が示され続けていることを受けての指摘です。ここで大切なのは、保守的な判決が続くことでリベラル派が憤慨し、保守派が喝さいを送るということではなく、多くの中間的な立場の人々の間で、最高裁に対する信頼が低下しているという...硬直

  • 新聞ファンとして

    「関係は、どっち?」7月29日『新聞読むほど好成績』という見出しの記事が掲載されました。全国学力テストの結果についての分析記事です。その中に『児童・生徒の新聞を読む頻度と各教科の平均正答率を分析したところ、中学校国語を除いて「ほぼ毎日」が最も高く、頻度が下がるにつれて正答率が低くなる傾向があった』という記述がありました。その後、具体的な数値が挙げられ、頻度と正答率が連動していることが詳しく述べられています。私が引っ掛かったのは、「新聞読むほど好成績」という見出しです。AほどBという日本語表記は、AとBの間に因果関係がある場合に多く使われます。しかし、新聞を読む頻度と正答率の関係は、因果関係とは言い切れません。相関関係にあるというのが正確だと思います。私は多くの人に新聞を読むメリットに気付いてほしいという思...新聞ファンとして

  • いつ、誰に、そして代わりには?

    「基本的なこと」7月29日論点欄は『三角関数を学ぶ意義』がテーマでした。三人の識者が語ることを拝見して、学校教育について語る際の基本的なこととは何か、について改めて考えさせられました。一番「基本」を踏まえていらっしゃると感じたのは、インターンプログラム運営会社経営の森山たつを氏でした。森山氏は、『三角関数は全員が学ぶべきだとは考えていない』と述べています。ポイントは、「全員が~」という部分です。私は典型的な文系人間で、高校時代、三角関数は苦手でした。だからといって、三角関数など無意味だとは考えていません。もっと言えば、学ぶ価値がないものなど、この世の中にほとんど存在しないと考えています。議論すべきなのは、学校教育でであり、義務教育とその他の教育で切り分けて考えることであり、全員が必修として学ぶか選択制かで...いつ、誰に、そして代わりには?

  • 忠誠心を競い合う

    「功名争い」7月28日『学校に半旗掲揚帯広市教委要請安倍氏の葬儀日』という見出しの記事が掲載されました。『帯広市教育委員会が、参院選の街頭演説中に銃撃されて死亡した安倍晋三元首相の葬儀があった今月12日、弔意を示すため市内の全小中学校に国旗の半旗掲揚を要請していた』ことについて報じる記事です。記事によると、『市や市教委によると(略)市役所内で協議をした。市本庁舎に半旗を掲げ、支所や市教委などにも同様の措置を求めることを決めた』とあります。つまり、教委独自の判断ではなく、市、つまり市長部局と市教委が話し合って決めたということです。どこの自治体でもそうですが、教委と首長部局とでは、圧倒的に教委の力が弱いのは常識です。後者は予算を握り、首長と直結しているのに対し、前者は職員のほとんどが後者から一時的に腰掛で異動...忠誠心を競い合う

  • なぜ個別限定か

    「なぜ個別?」7月26日『得意教科は個別指導才能持つ子への支援案文科省』という見出しの記事が掲載されました。『特定分野で突出した才能を持つ子どもへの対応を話し合う文部科学省の有識者会議は25日、得意教科の授業で一時的に別室でレベルの高い内容を勉強する個別学習を認めるなど支援策を進めるとの提言案を示した』ことを報じる記事です。教育基本法に定めるように「すべて国民は、ひとしくその能力に応ずる教育を受ける機会を与えられなければならない」のですから、ギフテッドの子供たちが、その能力に相応しい学びの場を与えられることは当然です。今回の提言はむしろ遅きに失したというべきかもしれません。ただ、一つだけ気になることがあります。それは記事に支援策が『個別学習』とあることです。具体例としても、『別室で勉強することや、大学のオ...なぜ個別限定か

  • 教室の中の人

    「教室の人」7月26日精神科医香山リカ氏が、『「病気の人」にならないで』という表題でコラムを書かれていました。その中で香山氏は、他所の病院から来た初めての患者との出会いの場面について書かれていました。『「はじめまして。ちょっと自己紹介していただけますか」その人は、ちょっと戸惑った顔をしてこんなふうに話し始めた。「えーと、私は高血圧で薬を飲んでまして。あと糖尿病予備軍、尿酸値も高いですね。それに認知症もそろそろ心配で…」私は「ありがとうございます」と言った後で、「次は病気のこと抜きで、あなたのことを教えてください。これまでのこと、いまの趣味などもお聞きしたいですね」(略)』。香山氏は、こうしたやりとりの意図について、『いくら診察室であっても、私も患者さんも一人の人間。特に長いお付き合いになるときは、なるべき...教室の中の人

  • 恥ずかしいと言われたら

    「どこまで?」7月25日『ラッシュガード授業でも着たい水泳紫外線対策見られる恥ずかしさ軽減』という見出しの記事が掲載されました。『紫外線防止などのために上半身を覆う「ラッシュガード」の着用を巡り、学校の対応に困惑する保護者もいる』ことを取り上げた記事です。記事の中に、『中学生になると、体形の変化から水着を嫌がって授業を見学する生徒が増えます。ある学校では『参加率が高まるなら』と長袖着用の許可を出したところ、見学していた生徒が授業に参加してくれた例もありました』という記述がありました。私は基本的に、学校の教育活動に支障がないのであれば、子供が望むことは許容していくべきだという考えです。この「ラッシュガード」着用問題についても、思春期の生徒が自分の体形等を見られることに対してもつ抵抗感を考えれば、認めていくべ...恥ずかしいと言われたら

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