悲観論を丁寧に説明しても誰も喜ばない
前3回にわたって、「賃上げ圧力の低い社会では生活は良くならない」ことを説明してきたつもりです。「矢っ張りそうですね」とご理解いただいた方もおられますが、お読みいただいた方も、書いた私自身も、少しも面白くないと思います。それならどうすればいいのか考えますと、「こうすれば良いでしょう」との提案が、実現可能かどうか別にしても、付け足されるべきだと気付きました。アメリカやヨーロッパの労働組合は、先ず自分たちの生活を考えて、目いっぱいの要求をします。労使関係は元々敵対的なのです。経営側と交渉してお互いの徹底的に突っ張って、最後に妥協したところがベストの結論というのが労使交渉の哲学です。人間中心でコンセンサス社会の日本では、企業は人間集団、我儘より皆の事を考えて一致したところがベストの結論なのです。労使関係でも当然相...悲観論を丁寧に説明しても誰も喜ばない
2023/10/31 17:44