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  • 大蔵省全盛期の吉野次官の死去が物語る官僚像

    後輩の次官を怒鳴りつけた硬骨漢2022年8月4日大蔵省(現財務省)の事務次官だった吉野良彦氏が91歳で死去しました。財務省のドン(ボス)といえば、長岡実氏(事務次官を退官後、最後は東証理事長)が有名で、吉野氏はその後を継ぐドンでした。1928年の入省、86年から二年間、事務次官を務め、「吉野悪彦(ワルヒコ)」という異名がつけられていました。最近の官僚の相次ぐ不祥事が意味する「ワル」でなく、高度の駆け引きに長けた「ワル」でした。「ワルヒコ」と呼ばれても、本人は嫌な顔をしたことはありません。大蔵省が差配する財政から、寄ってたかってカネ(予算)を引き出そうとする政治に対して、譲って花を持たせる一方、財政の背骨は守り抜く。譲歩したようでも、長期的には財政規律に寄与させる「仕掛け」「悪知恵」が中途半端ではありません...大蔵省全盛期の吉野次官の死去が物語る官僚像

  • 「朝日新聞政治部」は新聞協会賞にのめり込み墓穴

    利害関係者が身内で決める協会賞のおかしさ2022年7月30日朝日新聞の記者だった鮫島浩氏が福島原発事故をめぐる「吉田調書」報道(2014年)の責任(誤報に近い誇大報道)の責任を取らされて結局、21年に退社しました。同氏は近著「朝日新聞政治部」(講談社)で朝日新聞の内情、本人の記者意識を克明に書いており、痛快でもあります。朝日新聞は「新聞界のリーディング・カンパニー」を自称してきました。部数では読売新聞に劣っても、ジャーナリズムとしては日本を代表するのは朝日新聞という自負があってのことです。一読すると、代表的な新聞社の意思決定方法、筆者の意識がこの程度なのかと、驚きもしました。ひどいなと思うのは、日本新聞協会賞の過大な評価、それに対する異常なのめり込みです。(写真は浅沼稲次郎・社会党委員長の刺殺事件、196...「朝日新聞政治部」は新聞協会賞にのめり込み墓穴

  • 金融政策の実験台として名乗りを上げた日銀総裁

    世界が注目する孤高の大規模緩和2022年7月23日欧米を始め、世界の63か国が今年前半、インフレ抑止のために、金利を引き上げている中で、日本は大規模緩和政策の維持、金利の据え置きを決めました。円安も1㌦=140円突破に向かい、消費者物価は上昇しています。孤高の異次元緩和政策を続けていくと、日本経済はどういうことになるのか。「やってみなければ分からない実験みたいなことに挑戦しているのだから」が日銀の本音でしょう。各国は異形の金融政策の結果を興味深々と見守っているに違いない。日本に「実験」をさせている。21日の金融政策決定会合の結論をみると、アベノミクスの操縦者である黒田総裁の発言は「日本は異形の金融政策の実験台になる」と宣言したに等しいと思います。主要国の中央銀行は慎重に熟慮を重ね、リスクを避ける。黒田総裁...金融政策の実験台として名乗りを上げた日銀総裁

  • 中国の経済停滞を懸念する日本メディアのおかしさ

    人口減少も歓迎すべき変化2022年7月18日中国の経済社会問題で日本のメディアが大扱いしているのは、経済成長の失速と人口減少です。いままでのペースで中国が経済成長し、人口もどんど増えていったら日本はおろか世界の脅威であり続けます。むしろ中国の経済低迷と人口減少は、日本や世界にとって歓迎すべきことです。ロシアのウクライナ侵略を傍観、黙認している中国を批判しながら、経済低迷、人口減の問題になると、日本のメディアはまるで中国政府の視点に立ったかのような捉え方をする。「ちょっと待てよ」です。中国の4-6月期の実質経済成長率は0・4%に失速し、22年度の成功率目標の5・5%の達成は難しくなりました。共産党独裁政権の長期化を目指している習近平政権にとっては、重大事です。それを日本のメディアはどうみているのか。日経新聞...中国の経済停滞を懸念する日本メディアのおかしさ

  • 与党大勝は国内、国外の巡り合わせがもたらした結果

    それにしてもおかしな朝日新聞社説2022年7月11日争点が隠され、盛り上がりを欠いていた参院選は、「与党大勝、改選過半数」「改憲4党が2/3を超す」という結果に終わりました。岸田首相は力強く胸を張り、満面に笑みを浮かべました。「検討するだけ」「参院選前までは安全運転に徹する」「語る口はあるのか」と、迫力のなさが指摘されてきた岸田首相の政治手腕で、勝利を得たのではありますまい。大雑把にいえば、「結束できず、有権者の受け皿にならない野党」「日本にも危機感を与えれているロシアによるウクライナ侵略」「安倍元首相の銃撃、殺害事件による同情票」などが勝因でしょう。岸田首相自身が作り出したわけでない勝因で参院選に勝ち、最も得をしたのは岸田首相という結果だと思います。岸田首相は、これら巡り合わせを「決められる政治」に変え...与党大勝は国内、国外の巡り合わせがもたらした結果

  • 安倍元首相殺害の銃撃事件にみる粗暴・粗雑さの連鎖

    「まさか」が容易に起きる時代2022年7月9日「安倍元首相が撃たれ出血、心肺停止」の速報がスマホに流れてきて、テレビをつけてみると現場中継をしていました。「日本ではまさかそんなことは起きまい」は通用しなくなりました。犯行の動機の解明はこれからで、すでに無数の論点、視点、解説が流されています。その多くはそれぞれポイントを突いているのでしょう。安倍氏は強気、強引、強行突破、挑発型の政治家で、それが持ち味にもなる反面、いろいろな意味で標的にされやすい。だからといって犯行が許されるわけで全くない。「民主主義の破壊を許さぬ」(朝日新聞)、「卑劣な凶行に怒りを禁じえない」(読新聞)は本質を突いた社説です。早く知りたいのは、犯行の動機です。「特定の宗教団体を恨む気持ちがあった。とのトップを狙おうとしたが難しく、安倍氏が...安倍元首相殺害の銃撃事件にみる粗暴・粗雑さの連鎖

  • 連日の日銀批判で日経紙が危機感をむき出し

    日銀に緩和政策の転換を迫る2022年7月3日日銀をめぐる報道で、これほど異様な光景はまずありません。経済専門紙の日経が連日、海外市場の波乱、一向に重い腰を上げない日銀、進む円安、2%超の消費者物価の上昇率、国内所得の海外流出などを大々的に報道しています。重大な異変の前ぶれなのででょうか。日銀が政策転換に追い込まれたら、日経、傘下のフィナンシャル・タイムズ紙の勝利です。そして日銀の敗北です。メディアによる日銀史上初の敗戦となります。「日銀敗戦」の処理費用は財政、さらに国民負担に降りかかり、海外勢は巨額の利益を得ることになるのです。日経は名門の英経済紙、フィナンシャル・タイムズ紙を子会社として買収していますから、海外経済情報にも通じています。海外ファンドが日本国債を売り浴びせ(金利上昇要因)、日銀が買い回る(...連日の日銀批判で日経紙が危機感をむき出し

  • 前日銀副総裁が回顧録で異次元緩和の出口論の私案

    異形の政策に苦悩が滲む2022年6月25日黒田東彦氏と中曾宏氏は13年2月、日銀の正副総裁に就任し、アベノミクス・異次元金融緩和政策を推進しました。中曾氏は18年3月、5年の任期が切れて退任しました。同氏による回顧録「最後の防衛線/危機と日本銀行」(日経出版)が出版されました。バブル崩壊(1990)後の金融危機対策から書き始め、異次元金融緩和の出口論に至る700頁もの大著です。難しい金融政策論を達意の文章で優しく説明しており、日銀マンの教科書にもなりうると思います。政治家にとっても、金融、政策の限界を知るうえで、有益な著書です。作家の井上ひさしが「難しいことをやさしく、やさしいことを深く・・」という名言を残しています。それに従えば、この本は「やさしく」書かれていて、中曾氏の心象風景も随所で書き込まれ、人柄...前日銀副総裁が回顧録で異次元緩和の出口論の私案

  • 「黒田日銀総裁会見」で新聞社説はみな惨敗

    パニックが起きるまで待ちの姿勢2022年6月19日世界がインフレ防止で一斉に金利を引き上げている中で、日本だけ一国が動かず、円安が1㌦=150円程度まで進むとの観測です。景気後退を覚悟しても引き締めにかかっている欧米とは真逆のスタンスです。異次元の金融緩和と財政出動を続けてきた日本は、「進むも地獄、退くも地獄」という出口のない泥沼に陥っています。黒田総裁の記者会見の写真は、身振り手振りで必死の説明する姿には哀れささえ感じます。重要な問題ほど「何も決められない日本」の姿を象徴しているのが、今の政府、日銀です。金融政策もパニックが起きないと、決断できない。そこまで追い込まれないと、動けない、動かない。総意が成立しない。大転換期を迎えているこんな時こそ、新聞社説は健筆をふるってほしいのに、主要紙を読んで失望しま...「黒田日銀総裁会見」で新聞社説はみな惨敗

  • 出口論を封じてきた日銀総裁の不作為の結末

    日銀史上で最大のミステークの恐れ2022年6月14日NYダウの1000㌦下落に続き、14日の東京市場は寄り付きで500円安、2万6500円という波乱の展開です。米国は金利引き上げ路線を走っているのに対し、日本は日銀総裁、官房長官、政策担当機関は「急速な円安を憂慮する」との発言を繰り返しているだけです。そのことこそ憂慮します。欧米は金融緩和の出口戦略を展開しているのに、日銀の黒田総裁はこの10年、出口論のシナリオを匂わせることすらしてきていません。欧米が金利引き上げに向かっているのに、日銀は「大規模な金融緩和(ゼロ金利)を続ける」と述べ、世界の流れとは真逆のスタンスです。日銀が不作為を決め込んでいる間、あっという間に一㌦=135円という98年以来の円安です。日本経済の安売りです。異次元緩和と一体になった財政...出口論を封じてきた日銀総裁の不作為の結末

  • 独立財政機関を否定する日本の非常識が歳出膨張の一因 

    主要国は設立し政治を監視2022年6月9日政府は経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)と、「新しい資本主義」の実行計画を閣議決定しました。「骨太」とはよくいったもので、その中身に対しては「野放図な財政支出」(読売新聞社説)、「歳出拡大の圧力が増大」(日経社説」の悪評が聞こえてきます。中央銀行が独立性を失い、財政と一体化してしまいました。主だった国ならどこでも設けている独立財政機関が日本にだけありません。設けようという動きもありません。日本の常識は世界の非常識なのです。「骨太の方針」のタイトルには「改革」の一文字がついています。財政状態を「改革」するのかというとそうではない。低迷する経済、景気情勢を「改革」するとのが先というのが本意で、そのためには財政に犠牲を強いる。財政状態は二の次という位置づけです。...独立財政機関を否定する日本の非常識が歳出膨張の一因

  • 効果が分からない出費が急増する高コスト社会

    「費用対効果比」を黙殺する世紀2022年6月5日どの程度の費用をかけ、どの程度の効果(成果)を得ようとするのか。この「費用対効果比」の原則を守らない企業は倒産、淘汰されます。それが国家予算・社会保障、安全保障・防衛、地球環境・脱炭素など、国家や社会全体の問題になると、「費用対効果比」の原則が黙殺される時代です。必要な金額(コスト)だけが算出され、財源をどう調達するのか、どのような効果(成果)を生んでコストが回収されるのか考えなくなっています。「必要なカネは惜しまずに出す」という原則が多くの国で大手を振っています。日本が最もそれがひどい国なのです。日本は危機感が乏しく、財政状態は主要国で最悪なのに、安倍元首相は「国債は国の子会社の日銀が引き受けるから心配はない」と連呼しています。国家が消えることはないとして...効果が分からない出費が急増する高コスト社会

  • 国際情勢を直視し、岸防衛相は辞任を申し出るべきだ

    国防意識の感度の鈍さを証明2022年5月29日国会の委員会で着席のまま答弁するなど、岸防衛相の弱々しい姿を見せつけられるにつけ、日本は激動する国際、軍事情勢を乗り越えられるのかと心配になります。要するに日本の国防意識の感度の鈍さを証明しています。岸田政権はこの問題の扱いに手を焼いてはいるのでしょう。安倍家と岸家の後継者問題も絡むので、様子見の構えをとっています。国際情勢は日本の政界の思惑と無縁に展開していきます。そうした認識がないのです。安倍氏は退陣後の菅政権発足の際、実弟の岸信夫氏を防衛相に押し込みました。安倍氏も防衛相人事を主導した手前、岸氏に「身を引け」といえば、自らの責任に波及してきます。安倍家と岸家の後継者問題も絡んでいますから、健康状態を理由に簡単には辞められないのでしょうか。岸氏自身が防衛相の役割...国際情勢を直視し、岸防衛相は辞任を申し出るべきだ

  • 悪文が目立つ朝日新聞の「日米首脳会談」の社説

    苦し紛れに「だが」「だた」を乱用2022年5月24日社説の読者は減っていても、新聞社の考え方を知るのに役立ちます。日米首脳会談を扱った各紙(24日)を読み比べると、「朝日新聞がまたやっている」と改めて感じました。悪文が多いのです。今回に限らず、朝日の社説には「だが」、「ただ」がしばしば登場します。首脳会談の場合、一応その意義を評価する文章を書いておき、すぐその後に「だが」「ただ」「しかし」などと続け、せっかくの意義を否定してしまうのです。「日米首脳会談、対中、力に傾斜の危うさ」という見出しの社説も、朝日スタイルの典型的なケースです。下の段の社説「米の拡大抑止、核戦争のリスク直視を」では、「べきだ」「べきだった」がなんと6回も使われ、なんとも息苦しい。教えを垂れている感じです。これも朝日スタイルの典型です。最初の...悪文が目立つ朝日新聞の「日米首脳会談」の社説

  • 中国経済の減速は「中国経済の正常化」ではないのか

    軍事大国への歯止めになる景気後退2022年5月20日バイデン米大統領が日韓両国を訪問し、首脳会談に臨みます。インド太平洋地域で存在感を増す中国をにらみ、米国は主導権を確保しようとしています。ロシアのウクライナ侵略から学んだのは、暴虐に走る専制主義国家への備えを固めておかなければならない時代に入ったことです。日本のメディアも軍事外交面での対中政策の強化は最重要課題と考えているのに、経済面では対中依存の意識から抜け出ていない記事が少なくない。軍事、外交、経済を総合的に把握する報道姿勢が必要です。日経新聞の一面トップ(20日)は、「日本の自衛隊が運用する早期警戒管制機(AWACS)と同じ形状をした構造物(実物大の模型)を中国はウイグル自治区の砂漠地帯に設置していることが判明した」という記事です。3枚の衛星写真が添えて...中国経済の減速は「中国経済の正常化」ではないのか

  • マイナカードのデジタル対応に遅れる役所の窓口に怒り

    電子証明の更新手続きで来庁を要求2022年5月15日「マイナンバーカードに書き込まれた電子証明書の有効期限(5年)が切れたので、役場の窓口に来て、更新の手続きをして下さい」という書類が郵送されてきました。読めば読むほど腹が立ってきて、デジタル時代だというのに、役所の窓口業務に色濃く残るアナログ対応に怒りを覚えました。「マイナンバーカードを普及させる」、「デジタル庁を設置する」と政府の掛け声は大きくても、市役所などの窓口業務の刷新は時代のテンポにあっていません。デジタル庁と対峙する”アナログ庁”を刷新すべきです。ロシアの侵略に耐えているウクライナの戦いぶりをみると、デジタル技術を駆使した戦闘、情報戦に長けていることが分かります。ウクライナの電子戦略は31歳の副首相兼デジタル相が率いるチームの担当です。戦争もそうで...マイナカードのデジタル対応に遅れる役所の窓口に怒り

  • 円安でも身動きとれない日銀の本音の解明が必要

    社説も物言わぬ日本のメディア2022年5月10日連休明けから、株価が急落し、9日は680円安、10日も470円安で始まりました。輸入物価の上昇を招いている円安は1㌦=130円が続き、4月の消費者物価は1・9%という7年ぶりの大幅な上昇です。日銀の黒田総裁も、円安容認の発言をやっと「急速な円安はマイナス」と修正するようになりました。ではゼロ金利政策から転換するのかといえば、そうではなく、大規模金融緩和を継続する方針です。金利を引き上げたくても、身動きがとれない泥沼状態を自ら招いてしまっているのだ思います。米国のFRB(中央銀行)は4日に金利を0・5%の利上げに踏み切り、パウエル議長は「インフレ抑制」を明確にしています。日本でも「円安が続くと国民の暮らしが苦しくなる」、「日本の労働力の安売り」、「一人当たり国民所得...円安でも身動きとれない日銀の本音の解明が必要

  • ブログ「防衛研究所のメディア出演の急増」に集中したコメントの意味

    ネット社会における議論の難しさ2022年5月4日ブログ「ウクライナ解説で防衛研究所の突出したテレビ出演を懸念」(4月30日)を投稿したところ、たくさんのアクセス、コメントをいただきました。多くの人にとっては私と同様、無名に近い存在だった防衛研が突然のようにメディアに浮上したのはなぜだろうと思ったのでしょうか。私の問題提起の本質的な部分とかみ合わないコメントも多く、ネット論壇における議論の難しさを痛感しました。コメントはポータルサイト・goo、言論サイト・アゴラ、ツイッターなどに寄せられております。無名の私には日頃、あまりコメントはきません。ウクライナ情勢の報道姿勢に関心が集まっていためでしょう。コメントをいくつか紹介します。「懸念されていることはもっともだと思います」、「ご意見に賛同します。防衛省(機関)の方が...ブログ「防衛研究所のメディア出演の急増」に集中したコメントの意味

  • ウクライナ解説で防衛研究所の突出したテレビ出演を懸念

    防衛職員が連日のコメンテーターの異様2022年4月30日ロシアのウクライン侵略の報道で、連日連夜、防衛研究所のスタッフがテレビ番組に登場するを見て、「ジャーナリズムの一環に食い込んてしまったようで、やりすぎではないか」と、思ってきました。国家・国家機関とメディアは適度の距離を置いた存在でならなければならないのです。防衛研の存在は知る人は知っていても、私を含め、多くの人々は「そんな研究所があったのか、しかも防衛省の一組織とは」でしょう。防衛省側に「この際、防衛研の名前を売り込みたい」という明確な方針がなければ、国家公務員が専属コメンテーターのように連日、メディアへに登場できるはずはありません。ウクライナ情勢、ロシア包囲網の現状、推移、展望は国民、経済社会の最大の関心事です。防衛研の情報取集活動と分析は不可欠な任務...ウクライナ解説で防衛研究所の突出したテレビ出演を懸念

  • 不法占拠の北方領土は「ウクライナ人が住民の4割」のなぜ

    100年以上前にロシア極東に大挙移住2022年4月24日外務省は22年度版の外交青書で北方領土について「日本固有の領土であるのに、ロシアに不法占拠されている」と記述し、19年ぶりに「不法占拠」という表現を復活させました。北方領土返還を期待して、ロシアを刺激したくないとの遠慮があったのでしょう。そんな気遣いと無関係に、ロシアのウクライナ侵略で返還交渉は断絶しました。ロシアは極東で軍備増強を進め、北方領土に軍事基地を設営してます。国際情勢のよほどの激変がない限り、返還はありえません。それとの関連で「北方領土の住民(1・7万人)の4割がなんとウクライナ人(ウクライナ系)」という指摘が聞かれるようになりました。北海道新聞が「島民の3人に1人がウクライナ出身」(15年8月)という記事を書いているそうですから、以前から知る...不法占拠の北方領土は「ウクライナ人が住民の4割」のなぜ

  • ウクライナの地下要塞を見て思う安全保障感覚の大差

    政府はシェルターの有無を示せ2022年4月19日(写真はスイスの地下要塞)ブログ「首相官邸に緊急事態に備えた地下シェルターはあるかーウクライナ戦争からの教訓」(4/14)を書きましたら、19日に「マリウポリ抗戦/製鉄所に地下要塞」(読売新聞)という記事が掲載されました。マリウポリの市長顧問がSNSに地下施設の見取り図を投稿し、「戦闘は難しくなり、ロシア軍は地下施設を破壊するために、大きな威力の爆弾を使うことになろう」との書き込みがあったそうです。つまり堅固な要塞なので、破壊するには核兵器などを使うかもしれないとの警報なのでしょうか。一方、親露派幹部が「地下には大きな空間が広がっており、通路やトンネルが掘られている。市内にも同じような地下施設があり、製鉄所の施設と地下通路でつながっている」と語っていると、記事にあ...ウクライナの地下要塞を見て思う安全保障感覚の大差

  • ピアノ教室で段位の取得審査に挑戦してみた結果は?

    少子化でシニア受講生が増加2022年4月18日若い頃、遊び半分で習っていたピアノ演奏を45年ぶりに再開、音楽教室に通い始めて数年になりました。ボケ防止のためです。指、腕、聴覚、視覚、頭など全部を使う。6、70歳を過ぎたシニアには、なによりもいいのです。やってみますと、指が思うように動かない、美しい響きにならないという不満が募るばかりでした。そこで思い切った決断に踏み切りました。演奏技術を評価してくれる審査会があり、20段階ある等級から自分に合うレベルを選び、専門家の審査を受けるのです。一体どのレベルに達しているか知りたいし、緊張感を失いがちな日頃の練習にとって、いい刺激材料になると考えたからです。目標があったほうが頑張れる。囲碁や将棋でいう段位の取得を目標にしたのです。正式には「ヤマハピアノ・コンサートグレード...ピアノ教室で段位の取得審査に挑戦してみた結果は?

  • 首相官邸に緊急事態に備えた地下シェルターはあるか

    ウクライナ戦争からの教訓2022年4月14日ロシアのウクライナ侵略に刺激され、「憲法に非常事態条項を明記すべきだ」との主張、さらに「核シェア(共有)を」との声が聞かれます。その前にはっきりさせておくべき重大な問題が忘れられていると思います。それは非常事態の発生や核戦争の懸念が生じた場合などに備え、首相官邸の機能をそっくり移して指揮をとれる地下シェルター(避難所)が準備されているのかどうかという問題です。それがないようなのです。堅固な造りによる地下シェルターがなければ、現在の官邸(写真)が爆撃を受けて機能不全に陥った場合、緊急事態に対して指揮をとる司令塔さえない。また、いくら米国と核シェア(共有)したところで、核攻撃に耐えられるよう地下に設置した作戦本部を用意しておかなければ、意味がない。ロシアによる残虐なウクラ...首相官邸に緊急事態に備えた地下シェルターはあるか

  • 安倍氏の依頼で出版社に掛け合った朝日記者の軽率さ

    記者は政治家の代行業ではない2022年4月9日新聞協会賞も受賞している朝日新聞の著名記者の行動が批判の的になっています。安倍元首相の核シェア(共有)論を巡るインタビュー記事が絡んだ問題ですから、SNSやネット論壇でも賛否が沸騰しています。ネット社会では断片的なコメントが飛び交います。ネット論壇のアゴラでも、ツイッターなどのコメントを集めて特集をしています。それを読んで、私の体験をもとに何か述べてみることも必要だろうと思いました。私は新聞社、系列の出版社に在職した経験があります。新聞のインタビュー記事を取材相手と意見交換しながら調整したこともあります。月刊言論誌については、主なゲラには目を通し、チュックしておりました。業界紙のインタビューを受けた時は、ゲラをもらい全面的に手を入れました。新聞、出版(特に雑誌)とい...安倍氏の依頼で出版社に掛け合った朝日記者の軽率さ

  • ロシア専門家の大間違いが目立つウクライナ侵略の予測

    橋元批判などより大事なこと2022年4月5日ロシアのウクライナ侵略の残虐ぶりは目を覆うばかりです。首都キーウ近郊で地元住民ら何百人もの遺体がみつかり、地雷を仕掛けられていた遺体もあった。次々に流れてくる映像が示すのは、歯止めがかからず人間とはいえなくなった独裁者の恐ろしさです。プーチン大統領によるウクライナ併合というより、正気を失った独裁者個人の集団虐殺(ジェノサイド)、戦争犯罪という位置づけに変わりました。侵略前にロシアに詳しい専門家が何を言っていたか振り返ってみました。ロシア問題といえば、ソ連の崩壊(1991)をいち早く予言し、著名になった仏の歴史人口学者のエマニュエル・トッド氏です。以来、日本でもベストセラーが多く、人口動態などをもとにした長期的分析で有名です。同氏は「問題はEUなのだ/21世紀の新・国家...ロシア専門家の大間違いが目立つウクライナ侵略の予測

  • 日経の調査報道の新手法が示唆する新聞の生き残る道

    データ分析ジャーナリズムに活路2022年4月1日読者の新聞離れが急速のうえ、コロナ対策の影響で情報源との接触が細り、新聞記者の取材力が低下し、新聞社は四苦八苦です。コロナ危機やロシアが仕掛けるウクライナ戦争の記事を満載し、かろうじて紙面を作成してきたものの、読者には飽きがきています。そうした中で経済専門紙・日経が新手の調査報道に活路を見出そうとしているようです。新分野の開拓では他紙に明らかに先行しています。公開、未公開の情報、映像、データを活用し、事実、真実に迫る調査手法が効果を挙げてきたと思います。3月31日の一面トップは、「プーチン氏、侵攻で『緊張』。ストレスが平時の4割増。声で心理分析」でした。前文に「日経新聞はプーチン氏の大統領演説などから音声を解析し、心理状態を探った」と明記し、独自の調査報道であるこ...日経の調査報道の新手法が示唆する新聞の生き残る道

  • 権威なんかないのに露大統領を「権威主義」と呼ぶ大新聞

    強権主義か専制主義がよい2022年3月28日バイデン米大統領が26日、欧州訪問を締めくくる演説でウクライナ危機を民主主義と強権主義の戦いと断じ、プーチン露大統領を「この男が権力の座に居座ってはならない」と強い調子で非難しました。連日、ウクライナから流れてくる映像、情報は、民間人に対するロシアの非情な殺戮、都市・住宅への爆撃、破壊であり、ナチによるホロコースト(大量虐殺)を想起させます。多くの新聞がプーチンの政治体制に対し、批判を込めて「専制主義」「強権主義」「独裁主義」と呼んでいます。それが正解です。その中で読売新聞は異色で、プーチン体制を穏やかな語感を持つ「権威主義」という呼び方を続けています。「学会の権威」、「芸術界の権威」のように、日本語の「権威」には批判がましい語感がありません。読売は意図的にそうしてい...権威なんかないのに露大統領を「権威主義」と呼ぶ大新聞

  • 人生の最終段階では「病院に行くな」と医師が助言

    点滴、人工呼吸器は意味ない2022年3月24日医師兼作家が自分の体験を踏まえて書いた「上手な死に方」を説く新刊を読み、「うーん」と、何度もうなりました。「医師がそんなことまで言っていいのだろうか」、「でも本当はそうなのだろう」と思いました。書き出しから「医師として患者さんの最期に接し、人工呼吸器や透析器で無理やり生かされ、チューブだらけになって、あちこちから出血しながら悲惨な最期を迎えた人を、少なからず見てきました」と、遠慮がありません。「死ぬ間際にする点滴は、場合によっては患者さんを溺死させるのに等しい。酸素マスクな猿ぐつわ、胃ろうは活ける屍への第一歩で、本人を苦しませるだけ」と。われわれが感覚的に考えている常識をひっくり返されます。著者の久坂部羊(くさかべ・よう)氏は阪大医学部卒、大きな病院での勤務経験を持...人生の最終段階では「病院に行くな」と医師が助言

  • 日銀は「物価目標2%達成」の公約を守り、利上げで円安に歯止めを

    金利機能の回復で財政膨張も修正を2022年3月19日米国がインフレ抑制に向けて金利引き上げに踏み切り、今年7回の利上げを想定しているとの姿勢を示しました。市場に大胆かつ明瞭な方針を伝えました。一方、日銀は18日の金融政策会合で「現在の金融政策を修正する必要はない」ことを確認し、欧米とは真逆な政策を継続する構えです。米国との金利差が広がれば、1㌦120円以上にまで円安が進むとの観測がなされています。円の実質為替レート(複数通貨での加重計算)はすでに50年ぶりの低水準です。高騰している原油などの資源価格は円安でさらに上がり、一般的な輸入品も円安で値上がりし、暮らしに与える影響はさらに深刻になっていく。黒田日銀総裁による異次元金融緩和(ゼロ金利政策)は13年3月から始まり、「2%の物価上昇」を2年で達成すると公約しま...日銀は「物価目標2%達成」の公約を守り、利上げで円安に歯止めを

  • プーチンの侵略戦争が民主主義陣営を覚醒させる

    脆弱な政治体制を再建する好機2022年3月17日プーチンの侵略戦争の暴虐ぶりをリアルタイムでテレビ、ネットを通じて、世界が注視しています。戦争映画でも見るように、独裁政権による戦争の非道さを目の当たりにするのは人類史上、戦争史上、初の体験です。世界全体を見渡すと、民主主義国家の数を専制独裁政治国家の数が上回ったとされます。その最中に民主主義の脆弱性をあざ笑うようなプーチンの侵略戦争は、民主主義陣営に覚醒をもたらす局面に入ったと思います。専制独裁政権は独裁者の意思一つで、主権国家の領土を侵略し、自由と人権、市民の平和な生活を奪い取り、殺戮をいとわない。その生の姿に接して、民主主義国家の抱く危機感は最高レベルに達したようです。ウクライナのゼレンスキー大統領が16日、米連邦議会でビデオ演説し、「ウクライナを助けること...プーチンの侵略戦争が民主主義陣営を覚醒させる

  • ウイルス感染の偽装警告詐欺にあわやの体験記

    片言の日本語で怪しい2022年3月11日ウクライナ情勢が緊迫化する中で、米欧機関やアノニマス(匿名のハッカー集団)がロシアにサイバー攻撃をかけ、政府や軍組織の機能マヒを狙っています。一方、ロシア側はフェイク・ニュースをネットに流し、ウクライナのイメージ・ダウンを画策しています。パソコンでウクライナ情勢をチェックしていましたら、突然、トップページの6割くらいの大きさの画面が割り込んできました。ガーガーと何かを叫んでいる音声付きです。ハッカーにやられたかと思い、画面を凝視しました。「Windowsからの警告メッセージ」というタイトルです。「あなたのパソコンはウイルスに感染しました。至急、下記の番号に電話をして、対策を講じて下さい。講じないと、クレジットカードの番号、預金口座番号などの個人情報が盗まれます」と。同じこ...ウイルス感染の偽装警告詐欺にあわやの体験記

  • 台湾情勢を展望し、中国経済の成長鈍化を歓迎する

    経済記事に安全保障感覚が必要2022年3月8日中露の関係強化に後押しされ、ロシアのウクライナ侵略が続く一方で、中国経済の減速が報じられています。私は歓迎すべき傾向だと思っています。日本のメディアには、例えば「人口の少子化は中国の経済成長を抑制しかねない」といった記事が掲載され、安全保障感覚のなさに失望しています。ロシアの侵略、暴虐が続き、ウクライナは地獄のような悲惨な状況に陥っています。中国は「必要なら仲裁を行う用意がある」(王毅外相)と言いながら、様子を窺いつつ、中国に最も有利な情勢に持ち込もうとしているに違いない。そうさせてはなりません。習近平指導部はウクライナをめぐる展開を注視しながら、次は台湾支配をどう進めていくかに思いをめぐらせている。対露経済制裁で日米欧も返り血を浴び、西側経済は足を引っ張られる。最...台湾情勢を展望し、中国経済の成長鈍化を歓迎する

  • 侵略直前に載った駐ウクライナ日本大使の無神経な挨拶文

    前例踏襲で天皇誕生日のお祝い2022年3月3日ロシアのウクライナ侵略という情勢下で、各国の大使たちの活躍も報道されています。日本の駐ウクライナ大使は何をしているのだろうかと、日本大使館のホームページを覗いたところ、あまりの無神経さに驚きました。「日本国大使として、皆様と共に本年の天皇誕生日をお祝いできますことは、大きな喜びであり、光栄に思います」(2月23日付)という書き出しの挨拶文が目に飛び込んできました。ロシア軍の侵攻が迫っている直前に、この挨拶文をどういう判断で載せたのかと、絶句しました。ウクライナの駐米大使は2月28日、「ロシアが燃料気化爆弾を使用」と、激しく非難したと外電が報じました。戦術核兵器の次に殺傷能力が強い爆弾で、ジュネーブ協定で禁止されています。ホワイトハウスは「事実とすれば、「戦争犯罪にな...侵略直前に載った駐ウクライナ日本大使の無神経な挨拶文

  • プーチン排除のシナリオを練ることこそ必要だ

    政権崩壊の始まりを予感2022年2月27日「誰もプーチン大統領を抑えることができない」、「プーチンは批判に動じていない。19世紀の帝国時代を復元した21世紀の皇帝になりたいと願っている」、「過去の多くの侵略者のように致命的に行き過ぎた」。聞こえてくるのは、プーチン大統領への声高な非難ばかりです。新聞の社説も「撤兵を求める国際圧力を」(朝日)、「国連憲章を踏みにじる重大な暴挙」(読売)、「プーチンには停戦しか道はない」(日経)と、声をそろえています。指摘は全て正しくても、虚しく聞こえてきます。いつか停戦になっても、暴挙はウクライナにそのまま残される。イラク、リビアの独裁者は最後は葬られ、戦前ならヒトラーです。プーチン大統領も同じ運命をだどるかもしれないという道に踏み込んでしまったとの予感を持つ人もでてきています。...プーチン排除のシナリオを練ることこそ必要だ

  • ウクライナへの派兵、進駐、進軍、侵攻、侵略のどれ

    入り乱れるジャーナリズムの表現2022年2月23日ウクライナ情勢が緊迫し、各新聞とも1面トップの扱いです。軍事情勢についての表現は、これまで見られなかったほどまちまちで、読者や視聴者が混乱しています。派兵、進駐、侵攻、進軍、侵略などが見出しで踊っています。さらに「本格侵攻」「実効支配」などの説明をつける新聞もあります。現地情勢を直接、取材できないための結果でもあります。読者や視聴者は混乱するばかりですから、用語解説を掲載し、どのような判断基準でそうした言葉を使っているのかを明らかにしてもらいたい。一覧表を掲載し、新聞社の立場を分かりやすく説明してほしい。簡単にできることです。まず1面の見出しを比べてみました。最も穏やかな表現は、「露、ウクライナ派兵へ/親露地域の独立承認」(読売)です。「ウクライナ東部/派兵命令...ウクライナへの派兵、進駐、進軍、侵攻、侵略のどれ

  • 朝日新聞OBの主導で珍しく安倍政権を称賛する検証本

    長期政権維持の政治手法に焦点2022年2月19日朝日新聞の元主筆が主宰するシンクタンクが「検証安倍政権/保守とリアリズムの政治」と題する本(文春新書)を出版しま。400㌻の分厚い検証本で、安倍氏をはじめ54人の政治家、官僚にヒアリングをしたそうです。元主筆の船橋洋一氏らはこれまで福島原発事故、民主党政権の失敗、新型コロナ対策など日本の国家的な課題、公共政策について民間臨調(民間による行政調査会)の手法で取り組み、厳しい提言を重ねてきました。それが一転、安倍政権については高い評価を下しているとの印象を受けます。中北一橋大教授を座長に、8人の大学教授を執筆者にそろえ、アベノミクス、選挙・世論対策、官邸主導、外交、通商問題などをテーマにしています。船橋氏は検証の統括者として序文と後書きを書いています。中北座長は「本書...朝日新聞OBの主導で珍しく安倍政権を称賛する検証本

  • 将棋のタイトル戦は五冠とか八冠とかなぜ多いのか

    全盛期の新聞が競って創設した歴史2022年2月15日藤井聡太竜王が王将戦で4連勝し、史上最年少の19歳6か月で5冠を達成しました。「藤井時代、比類なき強さ」「八冠が視野に」「全タイトル制覇への夢が膨らむ」と、新聞は絶賛しています。人工知能(AI)を駆使し、「AI超え」という妙手を繰り出す将棋の天才です。経済紙の日経までが「多くの棋士が数十万円~百数十万円の高性能のパソコンを購入し、研究に励む。ただ、AIを導入したからといって、全ての棋士が強くなるわけではない」(15日)と、連載を始めました。藤井聡太さんの強さに驚嘆する一方で、私の周辺では「なぜ将棋界には五冠も八冠もあるのだろう。囲碁も七冠と多い。多すぎるのではないか」という素朴な疑問を持つ人が少なくありません。競馬の三冠馬は、皐月賞、日本ダービー、菊花賞を独占...将棋のタイトル戦は五冠とか八冠とかなぜ多いのか

  • テレ朝社長が「経費の私的流用で辞任」に絶句と驚愕

    またもお座なりの内部調査2022年2月11日テレビ朝日の亀山慶二社長が突然、辞任したと発表されました。巨額とはいえない経費の私的流用、社用車の私的使用などが解任の理由です。社会倫理を訴える報道機関で起きた不祥事に「何これ」と絶句します。新聞、テレビの報道はほとんど同じ内容で、テレ朝が発表した広報資料のをなぞってしか書いていまません。何度、読んでも「この程度の不正行為で、テレビの社長の首が飛ぶ本当の理由は何か」と、私は驚きます。私の率直な疑問は、「私的使用に60万円、私的な贈答品に5万円、社用車の私的利用などだけで解任できるのか」、「昨年11月の私的流用などしか明らかにしていないのはおかしい」「発表文をホームページに載せただけて、記者会見もしない。報道機関として失格だ」などです。テレ朝クラスの社長ともなれば、関連...テレ朝社長が「経費の私的流用で辞任」に絶句と驚愕

  • 高梨沙羅ちゃん失格の全責任はコーチ陣にある

    お涙頂戴のスポーツ・ジャーナリズムに失望2022年2月8日北京冬季五輪のスキージャンプ混合団体で、高梨沙羅ちゃんがスーツの規定違反で失格となり、日本にとっては反省すべき点が多いはずです。私もテレビ観戦中に失格を知り、「どういうことか」と驚きました。テレビ放映は、「何があったの」「なぜ防げなかったの」という肝心の疑問は素通りし、今朝の新聞を見ても、スポーツ・ジャーナリズムの底の浅さを感じました。ファンに与えた衝撃を即座に解析する力が欠けています。開会前から優勝候補に挙げられていました沙羅ちゃんは、ノーマルヒルでもメダルに届かず、ツキから見離されていましたから、あまりにも悲劇的な追い討ちです。これこそ背景を掘下げて伝えるべきテーマです。翌朝の新聞は十分に解説しているだろうと思っていました。朝日新聞は「2日前のノーマ...高梨沙羅ちゃん失格の全責任はコーチ陣にある

  • 隠れ値上げ加えた物価はもう前年比2%上昇

    実態との誤差がある政府統計2022年2月5日駅前のスーパー、西友は品揃えが豊富、価格も安く、週に何回か買い物に行きます。セルフレジ(店員でなく、お客が自分で決済)の流れはよく、しかもカード決済をすると、3%OFFだからうれしい。コロナ対策を兼ね、セルフレジの愛用者が増えていました。その西友から昨日、「割引終了のご案内」という知らせがきて、「えっ。何でまた」と思いました。西友はクレディセゾンとの提携をやめるので、「ウオールマートセゾン・カード」限定のカード決済による割引も終えるとのことでした。西友が楽天と提携するので、そちらのほうとの関係重視に切り替えるということなのでしょう。それはそれとして、「毎日3%OFF」、「感謝デー5%OFF(月4日)」の停止で、4月から3%ないし5%、消費者の支払いが増える。つまり実質...隠れ値上げ加えた物価はもう前年比2%上昇

  • 権威主義という政治用語は誤解を生む

    「強権的な政治国家」と呼ぼう2022年1月31日新聞、テレビ、書物によく登場する権威主義という政治用語が気になって仕方がありません。「中国、ロシアなどの権威主義の国」というのは止めて、「強権的な政治国家」と呼ぶようにすべきです。政治学では権威主義をある程度、定義していますから、使うのをやめるわけにはいかないでしょう。せめてメディアが使うときは「権力主義政治」か「強権的政治」という表現に一本化したらよい。権威主義は「authoritarianism」の直訳です。権威を意味する「authorithy」からきています。日本語の「権威」には、肯定的なニュアンスが強い。「権威主義の国家」と呼ぶと、「いいんじゃない」というイメージをつい持ってしまう。メディアは直訳でなく「超訳」でやるのが正解です。「権威ある賞」「心臓外科の...権威主義という政治用語は誤解を生む

  • 未成年皇族をめぐる週刊誌報道を叱る宮内庁の未熟

    「いかがなものか」は的外れ2022年1月27日秋篠宮の長男、悠仁さまの高校進学先について、週刊誌報道が騒がしく、宮内庁が苦言を呈する見解を公表しました。悠仁さまは現在、お茶の水付属中3年です。伝統的な進学先の学習院ではなく、提携関係にある筑波大付属高校に進まれるのではないかとの週刊誌報道がしきりです。宮内庁は「受験期を迎えている未成年の進学のことを憶測に基づいて、毎週のように報道するのはメディアの姿勢として、いかがなものか」と。新聞広告やネットで自分の進学問題の報道を知らされるでしょうから、悠仁さまは落ち着いていられません。一般の未成年に対しては、あり得ないことです。「皇族報道には公益性がある。将来の天皇の可能性もある人物だから」にしても、度が過ぎています。週刊誌は「売れればいい」の編集方針です。幼すぎる。海外...未成年皇族をめぐる週刊誌報道を叱る宮内庁の未熟

  • 黒田日銀総裁に向けた財務官OB2人の指摘

    金融緩和の出口はあるのか2022年1月22日米欧がインフレを警戒して、長期にわたる大規模な金融緩和から抜け出そうとしています。日本では、史上空前の財政拡大が異次元金融緩和と直結しており、日銀は身動きが取れず、もがいています。13年4月から異常な金融緩和を積極的に続けてきたのは、黒田総裁の個人的な金融政策思想によるところが大きく、安倍・元首相がそこに目をつけ、アベノミクスのパートナーとして引き込んだとみるのが正解でしょう。異次元金融緩和は当初から、正統派からの否定論と、安倍氏寄りからの肯定論が真っ向から対立してきました。黒田氏個人の金融政策思想の特色が論じられることが多く、その一部を紹介したいと思います。黒田氏は財務省出身の財務官経験者です。国内の財政政策のトップである事務次官、国際金融・通貨政策のトップである財...黒田日銀総裁に向けた財務官OB2人の指摘

  • 政治とメディアが増幅するオミクロンの不安

    世論調査の動向に過剰に反応2022年1月18日政府は新型コロナウイルス感染が拡大している東京を含む首都圏など11都道府県に「蔓延防止等重点措置」を適用する方針を決めました。感染が広がる変異株オミコロン対策です。新潟、熊本への適用も検討しています。コロナ危機がまるで振り出しに戻ってしまった感じです。16日の感染者数は2万人を超えたのに、重症者は8人、死者は4人です。米国は17日の感染者数25万人、死者は440人です。その日本で対策が逆戻りです。オミコロナは感染力が強くても、重症化しにくいという報告がなされています。それなのになぜ、振り出しに戻ってしまうのか。営業時間の短縮、酒類の提供の有無で多大な影響を受ける飲食店の怒りが分かります。私なら複数でなく、声を出さない「おひとり様」なら規制なしにします。ネット論壇のア...政治とメディアが増幅するオミクロンの不安

  • 日経の「SDGs教」企業広告は新聞用紙の浪費

    連日の大展開は異常2022年1月13日経済専門紙の日経を開くと、SDGs(持続可能な開発目標)、ESG(環境・社会・企業統治)、脱酸素などの大特集記事、全面広告が連日、溢れかえっています。40㌻を超す紙面の何㌻もこれらが占める異常さです。周辺の知人は、「SDGsにはプラス面もマイナス面もがあるのに、この御旗が見えないのかと言わんばかり」「目標と実現可能性には乖離があるのに、理想に到達しうるとの幻想を振りまく。まるでSDGs教」「一般読者は読まない特集、広告、宣伝の分をせめて値下げすべきだ」と立腹しています。紙の新聞が読まれなくなり、部数が減ると広告を集めにくくなる。一般紙も広告単価の低い通販、健康・食品の全面広告が目立ちます。日経はこの種の広告と相性が悪く、イベント企画、会議広告などをかき集め始めた。数年前から...日経の「SDGs教」企業広告は新聞用紙の浪費

  • 1000円を超す新書が示す出版物の値上がり

    再販制が招く悪循環2022年1月7日手頃な価格で買いやすかった新書が最近、1冊1000円を超すようになり、税込み(消費税10%)だともっと高くなる。安かった文庫も7、800円台が目立ち、買うのをためらう読書家も多いでしょう。新聞社には出版局や系列の出版社があるせいか、出版物の値上がりについて触れる意欲はないようです。そこで手元にある本を手にとり、定価の動きをチェックしてみましたら、「上がっている、上がっている」です。10年ほど前は「新書は1000円を超さない。1000円を超すと、売れなくなる」が出版業界の常識でした。それが様変わりです。消費税が10%になったこともあり、税込みで1000円超は少なくない。昨年の「新書大賞」をとった「人新世の『資本論』」(斎藤幸平著、集英新書)は定価1020円(税別)です。380㌻...1000円を超す新書が示す出版物の値上がり

  • 経済理論の安直な政治利用を戒める近刊の名著

    単純化したモデルの限界を指摘2022年1月4日10年以上にわたり、日本は経済理論をよりどころに、異常に膨張的な金融財政政策を展開し、コロナ禍による経済停滞からの脱出のためにとして、さらに拍車がかかっています。経済理論を我田引水、都合のいいように掲げる「日本的政治現象」にとって、必読の書ともいえる名著が出版され、注目されています。猪木武徳・阪大名誉教授による近著「経済社会の学び方」(中公新書)です。貨幣数量説、FTPL理論、MMT理論などに直接言及はしていなくても、これらを現実の政策に生かす際に留意すべことが的確に指摘されているように思います。黒田総裁、安倍元首相、岸田首相らは読んでほしい。国内で経済理論を巡り論争が起きています。正統派が「財政出動は一時的な効果しかないのに、長期化している」(小林慶一郎氏)と批判...経済理論の安直な政治利用を戒める近刊の名著

  • 香取慎吾の結婚相手の「一般女性」は変な日本語です

    「一般男性と結婚」にも違和感2021年12月30日タレントで俳優の香取慎吾が「一般女性と結婚」との発表がありました。フリーアナウンサーの加藤綾子(通称カトパン)の時も「一般男性と結婚」でした。この「一般女性」」や「一般男性」は妙な日本語です。タレント、有名人が結婚する場合、同業のタレントだとすると、「歌手の○○さんと結婚」とか「俳優の○○さんと結婚」とか、職業を紹介します。男性タレントの場合「女性タレントの○○さんと結婚」とか、女性タレントの場合「男性タレントの○○さんと結婚」とか言いません。「女性」「男性」の表記をわざわざしていないはずです。相手が同業者でない場合でも、「実業家と結婚」「プロスポーツ選手と結婚」「医師と結婚」のように、肩書を書きます。2005年前後から、「一般女性と」とか「一般男性と」とかの表...香取慎吾の結婚相手の「一般女性」は変な日本語です

  • 米軍基地支援は「思いやり」との錯覚が続く新聞

    死語にして使用停止に2021年12月26日政府は来年度予算案を過去最大の総額107兆6000億円、防衛費も過去最大の5兆4000億円(1・0%)とすることを決めました。防衛費の一部である米軍駐留経費の日本側負担は5年間で1兆円超(来年度分2100億円)です。この日本側負担の通称は「思いやり予算」で、40年以上もそう呼ばれてきました。貿易黒字の増大、物価高、日米安保ただ乗り論を背景に、当時の金丸防衛庁長官が1978年、「円高でもあるし、米軍に対する思いやりというものがあっていい」と、浪花節的な発言をし、妙な俗称が定着しました。これに対し「安全保障は思いやりの範疇には入らない」「国民も米軍への思いやりだと錯覚する」「米側の文書ではホストネイション・サポート(HNS)となっており、思いやり予算は英訳ができない日本語に...米軍基地支援は「思いやり」との錯覚が続く新聞

  • 絞首刑による死刑執行の残虐性は正視できない

    多くの国では薬殺も選択肢2021年12月22日法務省は21日、3人の死刑を執行したと発表しました。日本では「死刑は絞首刑による」(刑法11条)と規定しています。メディアが絞首刑という表現を使わないのは、残虐なイメージが伴うからでしょう。古川法相は「いずれの事件も極めて残忍。慎重に検討した上で、執行を命じた。国民の多数は極めて悪質、凶悪な犯罪については死刑はやむおえないと考えている。廃止は適当でない」と、述べました。死刑執行が伝えられる度に、私は「残虐な殺人犯に対するものであっても、絞首刑とは残虐すぎる」と思ってきました。薬物注射による薬殺という安楽死を認めている国も少なくありません。絞首刑というと、かつてのギロチン、断頭台を思い出します。フランス革命における処刑で有名になり、「受刑者の苦痛を和らげる人道目的で採...絞首刑による死刑執行の残虐性は正視できない

  • 岸田首相の「新しい資本主義」で思う断片的な見聞記

    日本は世界を見ようとしない国2021年12月17日岸田首相は国会における所信表明演説で、「成長も分配も実現する『新しい資本主義』を具体化する。世界、そして時代が直面する挑戦を先導していきます」と、強調しました。ぜひそうして頂きたい。それで、私が見聞する「新しい資本主義」の現状について、身近なところで拾った断片的な見聞記を書いてみました。先日、私は就寝前にスマホを開き、アマゾンのホームページを覗いてみました。気に入った商品をみつけ、「注文」をクリックすると、翌日には配送される便利さにすっり引き付けられているからです。好みのスポーツシャツが目に入り、正札は4500円でした。実商店の半値に近い。夜の11時なのに、「翌日配送」との表示です。「本当かな」と思いながら、注文を確定すると、本当に翌日夜10時に配送されました。...岸田首相の「新しい資本主義」で思う断片的な見聞記

  • 五輪の外交ボイコットという言葉のゲームを恐れるな

    社説も主張が曖昧模糊2021年12月9日北京冬季五輪に対する「外交的ボイコット」という言葉だけが踊っています。中国は痛くもかゆくのないというふりをしています。実際に、米英などから閣僚や政府関係者が来なくても、五輪開催に全く支障がでない。中国のイメージ悪化に多少の影響が出るくらいでしょう。中国は「断固とした対抗策をとる」と叫んでいます。実際は、あまり実害の生じない「言葉の空中戦」に終わる。実弾を使わない「言葉の空中戦」です。日本も「五輪担当相ら派遣中止」の表明を決断したらよい。本当に抗議するのならば、選手団の派遣中止です。そこまでいくと、五輪の政治的利用の領域に踏み込みます。そこで米英豪などはそれは避け、「外交的ボイコット」と、実害が生じない方法を選んだのでしょう。五輪は「平和の祭典」です。同時に「商業主義の祭典...五輪の外交ボイコットという言葉のゲームを恐れるな

  • 神風が吹くと思っている日本の財政政策は「世界の例外」

    独立監視機関の設置を毛嫌い2021年12月6日臨時国会が6日、召集され、新型コロナ対策などを盛り込んだ21年度補正予算案が主な議題です。20年度は3回の補正を組み、年間で総額175兆円、しかも今回の補正予算35兆円の財源は全額が国債発行です。主要国は増税を含めた財政健全化、金融緩和政策の正常化に向かおうとしているのに、逆コースを走る日本の政府、与党はもちろん、野党にも危機意識はほとんどありません。将来、日本経済が大混乱に陥れば、与党が陥没し、野党に政権が回ってくることを期待していると疑いたくなる。背筋が寒くなどの空恐ろしさです。「日本は例外」という空気が支配しています。窮地に陥れば、神風が吹くとでも思っているのだろうか。「30年以内に70%の確率」と言われている大震災が起きたら、財政負担が何十兆円に上るかの試算...神風が吹くと思っている日本の財政政策は「世界の例外」

  • 「愛子さま20歳」で女性天皇の容認派が増えよう

    「男系男子」では皇室はもう限界2021年12月1日天皇、皇后陛下の長女愛子さまが1日、20歳の誕生日を迎えました。御所内庭におけるスナップ写真は清々しく、落ち着き、気品に溢れています。眞子さま騒動で悪化した皇室のイメージを、一気に拭い去ったという印象を受けます。学習院初等科の生徒だった時、「通学に強い不安感を訴え学校を休んでいる」(宮内庁)時期を忘れさせる立派な成人です。安定的な皇位継承のあり方を議論する政府の有職者会議が30日、開かれ、12月6日の次回会合で骨子を示し、年内に報告書をまとめるそうです。女性宮家の創設、旧宮家の男系男子の皇族復帰の案が検討されています。皇室の担い手の高齢化、結婚による女性皇族の離脱が進めば、皇室そのものの存続が危ぶまれます。最も重要なのは女性宮家の創設、女性・女系天皇の容認、具体...「愛子さま20歳」で女性天皇の容認派が増えよう

  • みずほ首脳総退陣で思い出す私の体験記

    交渉中に専務が胸の盗聴器を操作2021年11月27日みずほフィナンシャルグループ、みずほ銀行の首脳が総退陣します。日本興業銀行、富士銀行、第一勧業銀行というトップクラスの大合併で、すごいメガバンクが誕生したものだと思っていましたら、度重なるシステム障害を起こし、金融庁から経営刷新を求められました。「発足から20年、合併前の旧3行への帰属意識が強く、風通しの悪さは組織の病だった」(日経社説/27日)、「旧行間の対立を避けようとして、積極的に意見をいわない『ことなかれ主義』に陥っていた」(読売社説)。合併して20年も旧行意識を引きずっている。日本企業の典型的な事例です。世界ランキングから日本企業がどんどん姿を消していく。カネ余りを背景に企業統合が加速しても、こんなことではメリットが生きてこない。真実は細部に宿るとも...みずほ首脳総退陣で思い出す私の体験記

  • 言葉が心に響いてこない立憲民主党代表選

    どういう国を目指すかの理念不在2021年11月23日立憲民主党の代表選の議論、発言を聞いていて、候補者の言葉が心に響いてこないという印象を受けました。政策立案の方法論や、政治家としての心構えは語っていても、国家像のグランドデザインが見えてこないのです。逢坂誠二・元総務政務官(62)、小川淳也・元総務政務官(50)、泉健太・政調会長(47)、西村智奈美・元厚生労働副大臣(54)は、自民党総裁選の候補者より年齢が10歳ほど若く、清新さだけは感じられます。小川淳也氏が「総理になれなかったら、国会議員をやめる」と、タンカを切るなど、歯切れはいいようです。歯切れがいいのは、政治の方法論、政治家の心構えについてであって、骨太の政策は曖昧模糊です。小川氏は「人々の希望や安心を作りたい。そのために必要なのは、本当の対話型の政治...言葉が心に響いてこない立憲民主党代表選

  • 国家資金による選挙買収まがいの55兆円経済対策

    財政を食い物にする政治2021年11月20日政府は財政支出が過去最大の55兆円となる経済対策を決めました。国費約30兆円の財源は国債で手当てする見込みです。最悪の財政状況にかかわらず、先の総選挙で与野党を問わずバラマキ合戦をした結果です。来年夏の参院選も控え、バラマキ財政に拍車がかかりました。野党が与党をけん制するどころか、所得税や消費税率の大幅引き下げなどを主張するものですから、刺激された与党は負けじと財政膨張に走りました。総選挙の期間中、茨城6区における岸田首相の応援演説会で、トラック協会の関係団体絡みで参加者に5000円の日当が支払われ、市民団体が有権者の買収に当たると告発をしました。公職選挙法違反の疑いです。一方、最大派閥の会長に就任した安倍元首相が17日、事務所を訪れた岸田首相に「経済対策では、今すぐ...国家資金による選挙買収まがいの55兆円経済対策

  • 岸田政権が乱造する政府会議は国家資本主義を目指すか

    「新しい資本主義」の落とし穴2021年11月14日岸田首相は「新しい資本主義実現会議」など5つの政府会議を新設し、主なものは9つになりました。そのうち首相は6つの会議の議長ないし会長を務めます。「やっている感」を出すための演出が過剰です。竹中平蔵氏の「アーリー・スモール・サクセス」(早期に小さな成功例を示す)という助言を受け、菅前首相は「携帯電話料金の値下げ」「ハンコの廃止」から着手しました。それに対し、菅氏には「日本をどうするかというグランド・デザイン」が欠如しているとの批判が噴出しました。岸田首相はそこで「新しい資本主義実現」と、大上段に構えたのでしょう。首相の持論は「自分の持ち味は聞く力」です。「聞く力」があっても、こんなにたくさんの会議を主宰していたら、聞ききれないでしょう。官房長官や主要閣僚に任せ、自...岸田政権が乱造する政府会議は国家資本主義を目指すか

  • 欧米に逆行する経済政策を警告しない社説に失望

    与野党とも危機感なし2021年11月8日米国の中央銀行(FRB)が量的金融緩和の縮小を開始します。新型コロナ禍による経済危機が収まる一方、物価上昇が目立ってきたからです。カナダは量的緩和の終了を決め、英国も24年度までに、コロナ対策で赤字が膨らんだ財政再建をするそうです。主要国はコロナ危機で傷んだ金融財政を正常化する方向に向かっていきます。岸田政権は「新しい資本主義実現会議」を設け、「成長と分配の好循環」を目指す。その前提として、日本の金融財政政策の方向をどう転換させるかが最重要の問題なのに、危機感が全くありません。今が金融財政政策の国際的、歴史的な転換点なのです。こういう基本的な国家路線のあり方が問われる時ほど、新聞の社説の価値が問われます。主要紙を一読してみると、失望するばかりです。朝日新聞は「コロナ禍の下...欧米に逆行する経済政策を警告しない社説に失望

  • 衆院選で完敗した新聞・テレビの議席予測を採点する

    やはり強い自民世襲党2021年11月1日衆院選で自民党が大幅に議席を減らすとの予想が多かったのに、結果は狂いました。「自民、過半数割れも」のはずが「絶対安定多数を確保」です。新聞、テレビの選挙予想は惨敗です。昨晩、テレビの選挙速報を見ていると、早々に最終議席予想を流したのは、池上彰氏が陣取るテレビ東京でした。ずばり「自民240、公明30、立民111・・」と、打って出ました。思い切りの良さが裏目にでました。逆にNHKは「自民212~253、公明27~35、立民99~141・・。ぎりぎりで自民単独過半数」と、これなら狂いようがないとの思いをこめました。結果は自民は261ですから、大外れです。他局はどうかというと、日本テレビが「自民、過半数確保も」、フジが「過半数、微妙」と、慎重な出だしでした。どこかの時点でフジは「...衆院選で完敗した新聞・テレビの議席予測を採点する

  • 週刊誌の「眞子さま」集団的過熱報道は反省が必要

    爽やかだったお二人の会見2021年10月26日秋篠宮家の眞子さまが小室圭さんとの婚姻届を提出し、結婚が成立しました。「やっとたどり着いた。憲法違反にならないですんだ」とほっとする人から、「母親の金銭スキャンダルがあり、今後も許せない」という人まで様々でしょう。結論からいうと、「皇族とはいえ、人権にお構いなしに、叩きやすい対象ならば叩き続ける。売れさえすればよい」という週刊誌文化が根を張る日本を離れ、米国で暮らすのは賢明な選択」だと、私は思います。お二人は会見で「互いにかけがえのない掛け替えのない存在です」「結婚は必要な選択です」と述べました。口頭での部分は「言語明瞭で、爽やかだった。しっかりしている。決断に満ちている」が私の印象です。お二人が強調されたのは、「誤った情報、いわれなき中傷」でした。眞子さまを「複雑...週刊誌の「眞子さま」集団的過熱報道は反省が必要

  • 中国経済の減速を歓迎するのがむしろ正解

    膨張にブレーキが世界のため2021年10月22日中国の経済成長率が2四半期連続で低下しました。私は中国経済が減速し、各国経済の過度な中国依存度が下がり、中国の軍事的な膨張にもブレーキがかかるならば、世界にとって好ましいと思います。日本の新聞を見ていると、「黄信号が灯った中国経済の減速」(日経社説、10/19日)、「不動産大手、恒大集団の株急落」(読売、22日)のように、中国の当局や国民と同じ目線で心配している様子が分かります。確かに中国経済が減速すると、貿易や直接投資の対中依存度が高い諸国は困るでしょう。恒大の経営破綻をきっかけに、不動産バブルが崩壊すると、世界の株価下落につながります。「電力、不動産危機に共通するのは、中長期的に必要な措置でも、性急で強権的な手法が混乱をもたらした点だ」(読売)はどうでしょうか...中国経済の減速を歓迎するのがむしろ正解

  • 制御不能の財政に対し独立監視機関の設立を

    主要国で日本だけにない不作為2021年10月15日岸田新政権が衆院を解散しました。与野党そろって巨額の財政出動を選挙公約に掲げ、選挙戦を戦います。日本の財政はすでに、制御不能の状態に陥っているのに、無責任な話です。野党は与党の放漫財政策をけん制するどころか、消費税率の引き下げ(立民、、共産、維新、国民)、一律10万円の給付金など、与党並みかそれ以上の大盤振る舞いです。経済的計算は全くしていない。矢野財務次官が「日本はタイタニック号のように、氷山に向かって突進しているようなものだ。このままでは、日本は沈没する」との警告を雑誌に寄稿しました。その通りです。どうも日本の財政金融を破綻状態に追い込み、1000兆円を超える国債をチャラにするつもりではないのかと、疑いたくなる。国債がチャラになれば、多くの銀行も破綻し、銀行...制御不能の財政に対し独立監視機関の設立を

  • 財務次官の寄稿文で揺れる岸田内閣の迷走

    政策を検証しない政治のツケ2021年10月12日矢野財務次官の寄稿「このままでは国家財政は破綻する」(月刊文芸春秋11月号)が波紋を広げ、さらに岸田首相の総裁選公約である金融所得課税の強化先送りなど、岸田政権の経済政策は発足早々、動揺しています。財政拡大、金融膨張のアベノミクスを検証してこなかった政治が混乱を生み出しています。岸田首相の「新しい資本主義」も実体が不確かなスローガン政治の流れに乗っています。厳密な思考を避ける日本の悪習です。このままでは「新しい資本主義」にたどり着く前に、「動揺する資本主義」になってしまいそうです。他の先進主要国はどこも財政政策を監視する公的機関を設けているのに、日本にはない。検証が嫌いなのです。日本のシンクタンクの多くは金融機関や証券会社系で、規制権限を握っている政府を恐れ、辛口...財務次官の寄稿文で揺れる岸田内閣の迷走

  • 温暖化懐疑論者はノーベル賞級のモデルを示し反論を

    温暖化対策の難しさが議論を曲げる2021年10月8日米プリンストン大の真鍋淑郎氏ら3人がノーベル物理学賞を受賞します。地球温暖化を科学的に予測する研究が世界で評価されました。2、3度の気温上昇でも、気候の大変動がもたらされる。壮大な気候変動モデルは1967年、1989年などに発表されました。世界各地における異常気象の多発、国連のIPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル)の第6次報告書、脱炭素社会化の動きなどを背景に、ノーベル賞を授与し、国際社会の取り組みを加速したいと、選考委員会は考えましたか。6次報告書は「地球温暖化について、人間活動の影響は疑う余地はない」としております。「国際社会を動かした影響の大きさを考えると、受賞は遅すぎたくらい」「温暖化懐疑論もくすぶっていた。真鍋氏らの受賞で科学的に決着をつけた...温暖化懐疑論者はノーベル賞級のモデルを示し反論を

  • 大谷の本塁打王を阻んだ「米国らしさ」のなさ

    申告敬遠は二塁打の扱いにせよ2021年10月5日米メジャーリーグで大活躍の大谷翔平選手は、手の届きそうだった本塁打王を逃しました。断トツに多い申告敬遠(事前申告による故意四球)でバットを振らせてもらえなかったことが大きな原因でしょう。日本のプロ野球は、間延びさせ、相手をはぐらかす。米国メジャーの先発投手は100球目安に降板する規則があり、ムダな球数は投げず、真っ向勝負が基本です。大谷選手に対しては、違いました。大谷選手に対する敬遠が少なかったら、本塁打王をとっていたことでしょう。申告敬遠は、通常の四球(一塁まで進塁)の扱いではなく、二塁打とするとすべきです。ペナルティーが二塁打ならば、申告敬遠は減るはずです。米球界にルールの変更を要望します。申告敬遠を回避するために、4球続けてボール球を投げる投手がでてくるかも...大谷の本塁打王を阻んだ「米国らしさ」のなさ

  • 政治ジャーナリズムは世襲政治をもっと疑問視しよう

    政界に生き残る旧システム2021年9月30日自民党総裁選で岸田文雄氏が当選し、来月4日の臨時国会で第100代目首相に指名されることになりました。政界を支配する世襲政治の構造が今回も、はっきりみてとれました。政治、外交、経済、社会などの世界の枠組みが激動期に入っています。旧システムは新システムに置き換えられていく。政治ジャーナリズムは政界の内部情報ばかり取材せず、政治構造にもっとメスをいれてほしい。「将来の首相候補」人気ランキングで、岸田氏は下位グループでした。石破、河野、小泉氏らに上位を占められ、「優柔不断で迫力に欠ける岸田氏では首相は務まらない」の評価でした。それが河野氏に圧勝しました。派閥の岸田派は48人で、細田派(92人)、麻生派(65人)、竹下派(54人)などの後塵を拝しています。「軽量級だからいつでも...政治ジャーナリズムは世襲政治をもっと疑問視しよう

  • 選挙が民主主義を弱体化させていくという逆説

    空回りする金融財政政策2021年9月24日自民党総裁選の4候補はいずれも、「経済を成長軌道に戻すのが先で、成長あっての財政再建」の考えです。アベノミクスが経済成長をもたらさず、出口の見えない金融財政の悪化を招いたことへの検証も反省もありません。安倍前首相が20年春に「空前絶後の規模。世界最大の経済対策」と言い出し、21年度に30兆円の財政出動をしました。アベノミクスの8年間で、潜在成長率は上がらず1%程度で、停滞から抜け出していません。停滞というより、日本経済は1%成長するのが精一杯の時代に入ってしまい、いくら財政金融政策で後押ししようとしても、効果はでない。それにもかかわらず、無理な財政拡大策を重ね、異次元金融緩和がそれを可能にしてきました。財政状態は主要国で最悪です。高市氏は「サナエノミクス」を掲げ、アベノ...選挙が民主主義を弱体化させていくという逆説

  • 首相公選制で政治の活性化はできないものか

    総裁選を眺めるだけのもどかしさ2021年9月20日自民党総裁選は前年に比べ、様変わりしています。説明能力に欠けた菅首相を退陣に追い込んだのは世論の力でしたし、女性候補2人が加わったのも世論の反映でしょう。4人の候補の平均年齢は約60歳で、国の政治的リーダーの世代交代は進みます。11月の総選挙を意識して、若手議員が派閥の統制に反対し、自主投票が主流になったことも世論を反映しています。本当は野党がしっかりし、政権交代を実現することが政治に緊張感をもたらし、ひいてはG7(主要7か国)で最低の成長しかできていない日本経済の活性化にも役立つ。その野党は、枝野・立憲民主党代表が「議員の仕事は国会審議。総裁選は17時以降にやれ」と発言し、失笑を買いました。共産党の志位委員長の「政権交代は必要である」との発言もお粗末です。政権...首相公選制で政治の活性化はできないものか

  • そっと見守ってあげる皇室報道もメディアの役割

    宮内庁の調査不足は叩かない週刊誌2021年9月17日「小室圭さんが帰国し、来月に眞子様と共同記者会見に臨む見通し」とのニュースが昨日、流れました。NHKは「ニューヨークの大手法律事務所から就職の内定を伝えられた」とも報道しました。昨日は、「文春砲」の異名を持つ週刊文春の「小室さん、ニューヨークの就活先に送った『虚偽経歴書』。就活苦戦、複数の大手法律事務所から門前払い」の新聞広告が載っていました。どちらが本当なのか。加藤官房長官が「政府として静かに見守っていきたい」と、述べましたから、文春砲はどうやら誤爆か不発のようです。女性誌をふくめ、週刊誌の多くは懸命に眞子様、小室氏叩きを続けてきました。小室さん側には、母親の不透明な金銭スキャンダルという弱みがあるため叩きやすいし、反論もしてこないだろうとの読みだったか。少...そっと見守ってあげる皇室報道もメディアの役割

  • 政局報道で月刊文春が不発弾3発の惨状

    菅首相の挫折で読み筋が狂う2021年9月11日総合月刊誌の雄を自認する月刊文芸春秋10月号は、雑誌研究史に残る大失態を演じました。菅首相をめぐる総裁選という大テーマを満載したところ、少なくとも3本が不発弾ないし誤爆となりました。文春は10月号から、新聞時評「新聞エンマ帳」を復活させ、「コロナの無責任報道を叱る」という記事を載せました。タイミングが悪いことに、肝心の文春今月号は「月刊文春を叱る」とでも言いたい惨状です。新聞と違い、雑誌記事では、特に執筆者の責任が重い。そうはいっても、編集部がかなり前から企画立案し、原稿をチェックし、掲載の最終的な決定を下し、印刷工程に送り出します。月刊誌は新聞、テレビ、ネットと違ってハンディがあり、手直したくても「時、すでに遅し」となることがよくあります。そこは同情するにしても、...政局報道で月刊文春が不発弾3発の惨状

  • なぜパラリンピックで中国の国歌ばかりが流れる

    圧倒的に多い金メダルの政治学2021年9月6日東京パラリンピックが終わりました。メダル獲得数の一覧表を眺めていて、中国のメダル獲得数が群を抜いているのに驚きます。「表彰台から流れてくるのは中国の国歌ばかり」とやっていたのは、どこかのテレビでしたか。総種目数528のうち、中国の金は96個、5人に1人が金メダルリストになり、毎日、何回も中国の国歌を聞かされます。「障害の内容や程度は違っても、自らが秘めている能力を伸ばし、新たな世界を開く。選手たちの躍動を通じて、人間のもつ可能性を肌で感じ取った人は多い」と書く朝日新聞の社説に異論はありません。他紙も「社会を変える好機となるパラ選手の活躍」(日経)と似ています。社会部か運動部系の論説記者が書いているのでしょうか。五輪やパラリンピックを動かしている政治経済学に少しは踏み...なぜパラリンピックで中国の国歌ばかりが流れる

  • 眞子様の結婚はもうそっと見守るのが賢明

    女性宮家創設の障害なくなる2021年9月2日秋篠宮家の長女眞子さま(29)が小室圭さん(29)と年内に結婚することになりました。2人の固い決意と、「婚姻は両性の合意のみに基づく」とする憲法24条の規定を尊重する形に至り、「やれやれ」のニュースです。本当は、金銭スキャンダルにまみれた母親の扱い、皇室の伝統と品位の維持を考えると、小室さんが婚約を辞退すべきだったと思います。眞子さまの思いもあって、そうにはならず、一方、秋篠宮も「結婚の意思を尊重する」と表明(20年11月)したことで、今回の流れは固まりました。「1億4000万円もの一時金はもってのほか。支払うべきでない」との非難は今も半端ではない。実際はどうかというと、新聞によると「眞子さまは19年、すでに一時金辞退の意向を宮内庁に伝えていた」(2日の読売朝刊)との...眞子様の結婚はもうそっと見守るのが賢明

  • アフガン退避の失策は菅政権に重大な責任

    大使、大使館員は早々に海外に離脱2021年8月28日新型コロナ対策、東京五輪パラリンピック、自民党総裁選による政治空白が重なる中で、日本は信じ難い失策をまた重ねています。アフガニスタンからの邦人、外国人スタッフの退避作戦の出遅れによる失敗です。他国はすでに大規模な退避を実施しているのに、なぜ日本は出遅れたのか。官邸、外務、防衛省が連携して、早期に作戦を立て、実行すべきなのに、できていませんでした。コロナと五輪で頭がもう一杯なのか。菅首相らは早急に記者会見をして、救出失敗について、隠蔽せずに説明する義務を負う。昨夜、岸防衛相が「退避の努力を継続する」と釈明しました。説明になっていません。さらにペーパーの棒読みです。重大事案での発言は、記憶してから肉声で語ってほしい。菅政権は政策調整機能を喪失しています。退避できで...アフガン退避の失策は菅政権に重大な責任

  • 形だけの自民総裁選が選ぶのは「暫定首相」

    菅氏延命で喜ぶ野党連合2021年8月24日横浜市長選で自民党が惨敗しました。民意がこれほどはっきり、政権に「NO」を突きるつけることはそう度々、あることではありません。菅首相の地元、しかも首相が全面的に支援した小此木・前国家公安委員長の敗北は、菅首相の敗北と同義語でしょう。山中氏50万票、小此木氏32票、林氏19万票でした。ここまで大差がつくと予想した人は少ない。小此木氏と林氏の合計は52万票で、山中氏を上回り、自民党系が必ずしも負けてないとの解説もあります。どうでしょうか。小此木氏はカジノ誘致反対、林氏はカジノ誘致派ですから、足し算はできません。新聞報道も蛇行しました。読売新聞の世論調査では「山中、小此木、林氏が横一線」(15日)でした。さらに「一位の得票数が法定得票(有効投票数の4分の1以上)に届かない可能...形だけの自民総裁選が選ぶのは「暫定首相」

  • コロナ危機下で政策論争が不在の自民党総裁選が再び

    時代遅れの政治体質を変えよ2021年8月21日9月末の任期満了に伴う自民党総裁選に向け、岸田前政調会長、下村政調会長、高市前総務相らが立候補の構えを見せています。総裁候補の人気投票では下位か、泡沫扱いの人物ばかりなのが不思議です。しかも首相になったら、新型コロナ対策を含め、どのような政治をするのかの態度表明もありません。揺さぶってみるが目的ですか。新聞・テレビの政治ジャーナリズムも、そのことを指摘しません。部外者からみる妙な政治も、自民党政治に浸かっている政治ジャーナリズムにとっては「別に問題を感じるほどのことではない」のでしょう。有力候補は早期に挙手すると、潰されるのか、沈黙しています。まともな民主主義政治が機能していれば、河野、石破、小泉氏らもきちんとした政策綱領を明らかにして、党員を含めた投票をするのでし...コロナ危機下で政策論争が不在の自民党総裁選が再び

  • 帰省の自粛でなくUターン就職の契機にしたらよい

    「社会的実験」の視点を持とう2021年8月14日新型コロナの感染拡大は「予測不可能な大転換の時代を生きる」(世界の賢人が語る未来/講談社現代新書)契機ともなるはずです。お盆シーズンの帰省も、単純に自粛を求めるのではなく、故郷を見直し、東京一極集中を是正するチャンスにしたらいいのに、そうした発想が政府や知事らには極めて乏しいと思います。小池都知事は「今、新型コロナの感染拡大で最大級、災害級の危機を迎えている。お盆休みの帰省や旅行については、延期や中止をし、今年はもうあきられてほしい」(13日)と、人を驚かす言い方をしました。小池氏ばかりでなく、全国知事会は国への提言として、「人流の抑え込みに一刻の猶予も許されない。帰省抑制に加え、ロックダウンのような強い措置の検討を求める」(1日)としました。西村経済再生相は「お...帰省の自粛でなくUターン就職の契機にしたらよい

  • 五輪があぶり出した日本問題の検証が重要

    閉幕しても五輪問題は終わらない2021年8月9日東京五輪では、競技場内の選手たちの躍動美の素晴らしさに酔いました。一方、競技場外の運営では、多くの問題が浮上し、多くの論点が浮き彫りになりました。五輪史上に残る大会となるでしょう。運営側の不祥事の多発、コロナ危機、猛暑、政治的な思惑、経済的収支、開催都市の負担軽減、IOCの絶対的な権限への批判など、論点は拡散しています。それらを総合的に検証し、日本自身への教訓としてもらいたい。朝日新聞の社説は「政府、都、組織員会は問題を整理してこれまでの対応を検証し、国民に報告する責務がある。国会も目を光らせ、行政監視の使命を果たせ」(7日)と書きました。この指摘に決定的な誤りがあります。「政府、都、組織委員会」は東京五輪の当事者であり、自らに不利な検証結果を出すはずはありません...五輪があぶり出した日本問題の検証が重要

  • 少ないコロナ死者数に首相が言及しない不思議

    質問しない記者も不勉強2021年7月31日新型コロナ対策のために、緊急事態宣言の対象地域を拡大することについて、菅首相は30日、記者会見をしました。死者の減少に触れればいいのに、感染者数の拡大ばかり強調するため、国民の不安は増しています。記者たちもそのことを質せばいいのに、「医療崩壊して救うべき命を救えなくなったら、首相は辞職するのか」など、追及のポイントは的が外れています。首相も首相、記者も記者です。がっかりしました。首相は開口一番、「全国の新規感染者は1万人を超え、東京の感染者は3300人に上っている。これまでに経験したことがないスピードで感染が拡大している」と、発言しました。「これまでに経験したことがないスピード」と強調すると、国民の心理はますます委縮してしまいます。「若い世代にも感染が急拡大し、このまま...少ないコロナ死者数に首相が言及しない不思議

  • 無益な論争より東京五輪の総合的検証が必要

    コロナもあぶりだす日本の弱点2021年7月29日東京五輪がこれほど多くの日本問題をあぶりだすとは、想像を超えました。8月8日までの会期末まで、まだ半分に満たず、8月24日からのパラリンピック(13日間)を含めると、まだまだ問題が浮上してくるに違いない。新聞、雑誌、テレビのワイドショー、ツイッター、ネット論壇などが五輪ネタで埋め尽くされています。新型コロナ対策と不可分でもある五輪は、日本のガバナンス(統治と意思決定)を含め、論点が拡散しています。五輪が閉幕したら、東京五輪の総合的な検証が必要です。些末な問題がいかにも重大問題のよう論じられています。利害関係者であるIOC、JOC、組織委員会、政府は関与せず、論点を整理し、第三者組織で取り組みたい。一例をあげれば、「あれほど五輪開催に反対していた連中が、アスリートの...無益な論争より東京五輪の総合的検証が必要

  • 五輪含め国家の設計図を書けない日本人

    金融財政もエネルギーも2021年7月22日国家経済の基本は、最近、発表されたばかりの財政金融政策とエネルギー戦略(環境問題を含む)です。数字合わせにすぎないことをすぐに見抜かれる。菅政権はそんな設計図しか書けていません。そのことを中心のテーマにするつもりでしたら、東京五輪の開閉会式のショーのディレクター、小林賢太郎氏を組織委員会が突如、解任しました。五輪は国家総がかりの国際的イベントです。それを仕切れない日本の惨状がまた露わになりました。ユダヤ人大虐殺(ホロコースト)を揶揄した小林氏による動画が拡散した過去があり、ユダヤ系国際人権団体が非難する声明をだしました。ホロコーストは人類が懺悔すべき、歴史上、最大の汚点です。国際的な大問題で、廃刊に追い込まれた雑誌も日本にはあります。その意識がない人物、その人物を起用し...五輪含め国家の設計図を書けない日本人

  • 「白鳳復活の全勝」」という軽薄な報道に失望

    大谷絶賛の裏には米球界の計算2021年7月19日大相撲名古屋場所で、6場所連続休場明けの横綱白鳳が45度目の優勝を飾りました。新聞は「白鳳伝説まだ続く」「白鳳鬼の形相」(読売新聞)と、絶賛しました。白鳳と準優勝の照ノ富士は2人ともモンゴル出身です。日本人力士は大関貴景勝が4日目から休場、同朝乃山は全休、関脇高安は2休、前頭筆頭の遠藤は10休でした。上位力士がほとんど土俵に上がらず、不振極めました。技能賞の豊昇龍もモンゴルです。白鳳の全勝Vによる復活は立派です。それ以上に日本人力士が弱すぎた。どうぞモンゴル出身の力士が勝って下さいと、言わんばかりの場所でした。スポーツ・ジャーナリズムはどうしてそうした視点で記事を書かないのか。絶賛している場合ではないのです。報道に思慮や深みがない。米メージャーで大活躍の大谷選手は...「白鳳復活の全勝」」という軽薄な報道に失望

  • 迷走が続く新型コロナ対策の根源は菅首相にある

    何でもやれとの指示に逆らえない2021年7月15日新型コロナ対策で、菅首相はなりふり構わず、「できるものは何でもやれ」と連日、閣僚や関係省庁に檄を飛ばしている姿が想像できます。連日のコロナ対策の迷走は、焦燥感を強めている菅首相の指示の乱造に起因します。担当者が逆らえず、思いついた対策を提出して、首相の顔色を伺う。法的根拠が曖昧なまま実行するから、すぐ撤回に追い込まれる。NHKの世論調査では「政権支持が33%。不支持が46%で、政権発足以来の最悪」です。読売では「支持37%。不支持53%で、同じく最悪」です。数字に一喜一憂する首相ですから、焦燥感を強めています。本人は長期政権を願っているのに「次の首相に誰がふさわしいか」の問い(読売、7/13)に菅首相はたったの4%です。「河野20%、石破18%、小泉15%、安倍...迷走が続く新型コロナ対策の根源は菅首相にある

  • 東京五輪はまるで東京大空襲の警報下の運動会

    手遅れで中止できない2021年7月9日東京都に4度目の緊急事態宣言が発令される中で、東京五輪が2週間後に開催される予定です。まるで東京大空襲の空襲警報が鳴っている最中に、大運動会を強行開催する光景です。蔓延防止措置をとっていれば、新型コロナ感染が東京五輪を直撃することは防げるという菅政権の思惑が外れました。東京が緊急事態宣言下ということは、新型コロナの東京大空襲を連想します。新型コロナは抑えたと思ったらぶり返し、人類の予想が何度も裏切られています。不確かでしかあり得ない予想のもとに、五輪開催の時期を設定したことは危機管理上の大きな失策になります。予想不能のコロナが敵ですから、早期に五輪の開催を断念しておくべきでした。そうすれば、これほど慌てふためくことはなかった。政府の対応でよく分からないのは、新型コロナ感染に...東京五輪はまるで東京大空襲の警報下の運動会

  • 三菱電機の社長辞任が示す責任の取り方の官民格差

    国際競争にさらされない政界2021年7月3日三菱電機が鉄道車両向け空調設備などの不正検査を35年も続けていたことが分かり、杉山社長が引責辞任することになりました。記者会見で意向を表明した杉山社長は唇を噛みしめ、無念の表情を浮かべました。長期にわたる不正を自分の代になって、掌握しました。その責任をなぜ自分1人が背負うのか。見て見ぬふりの社長もいましたか。同社は16年度以降、3回社内検査を実施したものの、不正を見つけられなかったそうです。それが「6月14日に発覚し、社内調査に入った」(杉山社長)と言いますから、内部告発でもあったのでしょうか。「新しい社長に不正の解明に取り組んでもらう。そのためには、自分は辞任したほうがよい」と。スパッと辞める杉山社長は潔い。政界のトップが「責任は私にある」と言いながら、何ら責任も取...三菱電機の社長辞任が示す責任の取り方の官民格差

  • 天皇の五輪懸念に対する過剰反応の収束の仕方

    天皇の開会宣言文の修正を望む2021年6月29日東京五輪の開会が迫り、西村宮内庁長官が「天皇は新型コロナウイルスの感染状況を大変ご心配されている」(24日)と、記者会見で述べました。当然の懸念であるとともに、天皇の異例の発言です。さらに池田宮内庁次長が波紋の大きさに驚き「天皇が名誉総裁の務めをつつがなく、安らかになされるよう関係機関が連携して、感染防止対策を講じていただきたい」(28日)と、沈静化を狙った発言をしました。戦後の憲法では、天皇に政治的な権限を付与していないにもかかわらず、「五輪中止の御聖断が下された」を発言する著述家もおりました。からかい半分の「御聖断」ですから、黙殺するに限ります。「長官発言は大御心(天皇のこと)の本音を代弁している」という指摘もネット論壇で読み、驚きました。「大御心」とはまた古...天皇の五輪懸念に対する過剰反応の収束の仕方

  • 東京五輪があぶりだす政治、行政能力の劣化

    コロナ相手では休戦を頼めない2021年6月24日東京五輪の開催まで1か月を切るというのに、新型コロナとの戦いに翻弄され、政治、行政のドタバタ劇が激しさを増しています。政治、行政の対応力の劣化を暴いてくれているのは、コロナの功績の一つです。コロナ戦争が一段落したら、政治、行政の総点検にとりかかるよう勧めます。デジタル庁や子ども庁創設のように、菅首相が得意とする点を単位とした思考ではなく、危機対応力を強化するグランドデザインが必要です。古代五輪は、都市国家間の戦争があっても中止し、4年に1度、開きました。クーベルタン男爵が近代五輪として五輪の復活を提唱し、1896年に第一回(アテネ)が開催されました。「スポーツを通じて平和な世界の実現に寄与する」ことを目的に掲げました。新型コロナはウイルスですから、人類が交渉できる...東京五輪があぶりだす政治、行政能力の劣化

  • 孫正義も知らないソフトバンクの営業現場

    スマホを電波障害で一週間で解約2021年6月17日菅政権がスマホ料金引き下げの旗を振り、通信会社も必死の競争です。私は駅前の勧誘のセールストークに乗せられ、苦い経験をしました。今や世界的な投資家になった孫正義ソフトバンク・グループ会長は、3月期の決算発表で「グループ全体で純利益は5兆円になった」と胸を張りました。コロナショックの株価の暴落、暴騰の波に乗り、すごいことはすごい。さらに相当、気分が高揚していたか、「私は5兆円で満足する男ではない。10兆円でも満足しない」と。日本企業としては最大、さらに世界市場でトップ級を目指す意気込みにしても傲慢さを感じさせました。私は先週、NTTドコモからソフトバンクに乗り換えました。「今、あなたが払っている月額約9000千円の通信料が半額になります。地方や遠隔地でも通信障害は起...孫正義も知らないソフトバンクの営業現場

  • 自衛隊ワクチン接種センターに感謝の体験記

    はとバスの送迎は過剰サービス2021年6月11日ワクチン接種をやるという近くの開業医だと、予約は7月になる。もっと早くと思い、地元の自治体に申し込むと、6月下旬になる。自衛隊東京大規センター(竹橋の合同庁舎)をチェックすると、一週間前に6月10日の予約が直ぐ取れ、昨日、久しぶりに都心と自宅を往復しました。午後4時の予約の20前に会場に着き、長時間、待たされるのだろうと覚悟していましたら、もう流れ作業のコンベヤーに乗った感じです。地下鉄の竹橋駅で下車すると、案内板を持った誘導員が各所に配置され、指示に従うと、迷わず会場に到着できました。仮設プレハブの受付窓口で、地元自治体から送ってきた接種券、身分証明の自動車免許証を示した後、体温測定(私は36・5度)、問診票提出などいくつかチェック・ポイントを流れるように通過し...自衛隊ワクチン接種センターに感謝の体験記

  • 英貴族院で証言した白川前日銀総裁の鋭利な警鐘

    超金融緩和は緊急時に限れ2021年6月4日白川前日銀総裁(08~13年)が英貴族院(上院)の経済問題委の「量的金融緩和に関する公聴会」に招かれ、金融財政政策に対する鋭利な批判を述べました。本来なら日本の議会で検証すべき問題です。日本に向けた批判とともに、超金融緩和、ゼロ金利で先行した日本を欧米が後追いし、主要国が金融財政の拡張政策のワナにはまっていることに対する警鐘を鳴らしていると、言えます。日銀ウォッチャーといえる加藤出氏(東短リサーチ)がマンスリー・リポートで、白川証言を詳しく紹介しました。証言を読んで感じるのは、英貴族院では元中央銀行総裁も議員で、高度な知識を持った議員が少なくなく、日本と違い、堂々の政策論を議論をするという点です。貴族院の議員は非公選、終身ですから、目先の問題にとらわれず、長期的な国家利...英貴族院で証言した白川前日銀総裁の鋭利な警鐘

  • 五輪開催の世論調査は新聞によってなぜ大差

    質問の選択肢を意図的に調整2021年6月1日国際オリンピック委員会(IOC)、日本政府・組織委員会はコロナ危機に対する非常事態宣言の有無に関わりなく、東京五輪を強行開催する構えです。後戻りできないところに自らを追い込んでいく作戦です。朝日新聞が社説で、開催中止求める一方、広告収入などの経営的な見返りが大きいスポンサー(協賛社)契約は破棄しないと表明しました。腸ねん転を起こしそうな経営・編集方針の不一致です。他の新聞社はどうするかと、思っていましたら、読売新聞の記事(5/31)を見て「おやっ」です。都議選に関連した世論調査の結果、「五輪開催49%、中止48%。開催と中止が拮抗」になったそうです。僅差とはいえ、対象者が都民だけとはいえ、世論調査で開催が中止を上回ったのはコロナ危機下では初でしょう。菅首相は喜んだでし...五輪開催の世論調査は新聞によってなぜ大差

  • 社説が「五輪中止」なら朝日はスポンサー契約も解消を

    「経営と編集」の二分法を逆用2021年5月27日朝日新聞が社説で「東京五輪中止の決断を首相に求める」(26日)を書きました。五輪のスポンサー(協賛企業)の新聞社としては、初めて「中止」を表明し、海外でも関心をもって報道されています。社説は「中止」でも、今後も「オフィシャル・パートナー(協賛企業)を務める。五輪に関わる事象を公正な視点で報道していく。オフィシャル・パートナーとしての活動と言論機関としての報道は一線を画す」との見解(経営方針)をホームページで明らかにしました。編集と経営の二分法が朝日の信条ですから、そういう言い回しも不思議ではない。朝日新聞の経営判断は本音でいうと、「経営上、五輪事業からの撤退は痛手になるから、社説で『中止』にまで踏み込まれると会社(経営)としては困る」だったに違いない。だから、社説...社説が「五輪中止」なら朝日はスポンサー契約も解消を

  • 二流の政治が経済でも日本を二流国にする

    政府・日銀による官製経済化のツケ2021年5月25日高橋洋一・内閣官房参与(嘉悦大教授)が無責任なツイッター投稿を批判され、辞任しました。新型コロナ感染者を各国比較すると、「日本は『さざ波』程度。緊急事態宣言は行動制限が弱い『屁みたいな』もの」などの表現が物議を醸しました。日本の状況は相対比較すれば、欧米のような大波ではない。それを冷静な言葉で語るのならともかく、医療崩壊に苦しむ地域がある中で、政権の人間が小ばかにしたような言葉を投げつけるのはまずい。本人は言葉尻をあえて掴ませようとして、投稿したと想像します。高橋氏を擁護する識者もおり、ネット社会はそれがうれしいのでしょう。この上なく残念だったのは、菅首相の「これ以上迷惑をかけられないということで辞任された」との発言です。本人の意志のせいにしました。首相は「官...二流の政治が経済でも日本を二流国にする

  • 泥船の自民党、沈没船の野党、景気回復は最後尾

    「根堀り葉掘り聞くな」に絶句2021年5月20日自民党の泥船状態を示す材料が増えてきました。2019年の参院選における買収事件の原資になった政党交付金、迷走するコロナ対策、ワクチン接種を巡るドタバタ劇、議論を封じた東京五輪の開催強行などです。党内は混乱の度を増し、週刊文春(5/27)は「菅政権、壊れた/閣僚5人がNO」「首相批判が噴き出す」「できっこないことばかり」「対策がブレブレで酷い」と、政権の裏事情を伝えています。泥船状態の自民党が沈没するかというと、そうではありません。野党のほうが沈没船です。週刊誌情報に頼って、政権の失点ばかり追及し、日本沈没の危機もというのに、基本の政策論争を仕掛けられません。ですから、菅政権に対する支持率は30%台に低下したとはいえ、政権交代に追い込まれるという危機感は皆無です。泥...泥船の自民党、沈没船の野党、景気回復は最後尾

  • コロナによる出生率低下は地球環境によい

    子どもが減るとCO2は大幅減2021年5月18日5月は「日本は子どもの数が最小、40年連続の減少」「米国の出生数、40年ぶり低水準、6年連続減」「中国の出生数が2割減、最大の落ち込み」など、異常なニュースが続きました。晩婚化、若年層の所得減少、社会構造の変化に加え、新型肺炎コロナも影響しています。日経をみると、「コロナが押し下げ、成長の重荷に」(5/6、ワシントン)、「伸びぬ人口、縮む生産年齢層」(5/7、日米欧)、「若者の将来不安を拭え」(5/6、社説)など、総じて悪材料と判断しています。国連人口基金によると、「2020年の世界人口は78億人、前年に比べ8000万人増。日本は40万人減で世界11位」(3/23)です。さらに「今後30年で20億人増加し、50年には97億人と推計される」です。都市化の影響も大きい...コロナによる出生率低下は地球環境によい

  • 五輪批判ばかりで自己主張は欠く朝日、毎日新聞

    開催中止をとまでか書かない2021年5月13日最新のNHKの世論調査では、菅政権の支持率は35%まで下がり、不支持率は43%に上がり、不支持率が支持率を上回りました。読売の調査でも、支持率が43%、不支持率が46%で逆転しています。3月の支持率が9㌽も上昇(2月比、読売)した時、菅首相は上機嫌で「官邸執務室に入るや否や、『ほらみろ。こんな難しい時期に俺以外の誰も総理大臣を務められないということにみんながようやく気付いたんだ』と、こう言い放った」(月刊文春)そうです。「しかも自らぱちぱちと拍手しながら・・。はしゃぐ最高指導者の姿に秘書官たちは複雑な表情を浮かべた」と、記事は続けました。世論調査の数字に一喜一憂しすぎる軽量級首相への皮肉です。コロナ対策の右往左往、ワクチン接種の遅れに加え、最近では、東京五輪をコロナ...五輪批判ばかりで自己主張は欠く朝日、毎日新聞

  • 五輪中止論を唱えない日本の新聞に落胆する

    商業五輪の協賛企業となった新聞の限界2021年5月9日民主主義社会に不可欠な言論機関を自認しているメディア、特に新聞の東京五輪に対する論調は優柔不断です。開催国の言論機関であるからこそ五輪中止論を率先して提言すべきなのに逃げています。「無理に開催すれば、ごたごたが続く。開催中止の決断のほうが菅政権にとって大きな政治的功績になる」と、主張したらよい。強行開催より、開催中止のほうがはるかに決断力を要するのですから。米国のワシントンポスト紙、ニューヨーク・タイムズ紙、英ガーディアン紙の中止論を自分たちの紙面で紹介することには熱心です。開催国であるからこそ、海外紙に先駆けて論陣を張るべきなのです。菅政権の危機管理意識の欠如、意思決定の鈍さを日ごろ批判しているのに、自分たちが当事者になると、言論機関としての役割を放棄する...五輪中止論を唱えない日本の新聞に落胆する

  • こどもの日の社説読み比べで劣った朝日新聞

    子どもに読ませる工夫が不足2021年5月5日日経を除く新聞が5日、社説でこどもの日の問題を一斉に扱っていました。毎年のことで、社説を比較するいい機会になっています。私なら子どもも読んでくれる社説を書きます。書き出しは、小学生のお孫さんとその友達の会話の紹介から入ります。知人が聞いたお孫さんたちの会話です。「おとなになったら何になろうか」「日本はだめな国になっていく。いい仕事はない」「僕は医者になってニューヨークで開業する」。おとなが「まさか」と思う話を小学生がしているのです。いつまでも子ども扱いしてはいけない。コロナ危機下のニューヨークで活躍する日本人医師の姿をテレビで見て、そう思ったのでしょう。「おとなが信じられないほど、視野が広く、将来を考えている」。その芽を伸ばしてあげたい。導入部はそんな感じです。昨年か...こどもの日の社説読み比べで劣った朝日新聞

  • 感染症専門家による東京五輪部会を設置せよ

    政治判断の前に疫学的知見が必要21年4月年29日新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が東京五輪開催について「感染のレベルや医療の逼迫状況を踏まえて議論をやるべき時期にきている」と、国会で答弁しました。「こんな重要なことを今頃になっていうとは、どうなっているのか」と、思いました。それよりも驚いたのは、政府から意見を求められたかどうか問われ、「個人的に私に2,3度あり、つい最近もあった。分科会への正式の依頼はない」と述べたことです。「個人的」というのは、政府が「分科会の総意ではない非公式な見解」にしておきたからでしょう。政府と国民が情報を共有し、五輪開催への理解を国民に求める。それが民主政治の基本です。五輪の開催反対が世論の7、8割を占めています。だからこそ専門家の判断を共有することが必要です。菅首相は「...感染症専門家による東京五輪部会を設置せよ

  • 与党全敗で貧乏くじを引き続ける菅首相

    前政権の残務整理2021年4月26日広島、長野、北海道の衆参3選挙で、与党は全敗しました。「カネと政治」「後手後手のコロナ対策」が争点だったとされます。菅首相は「国民の審判を謙虚に受け止める」と語りました。選挙の敗北は菅首相の敗北であるにしても、全てが首相の責任かといえば、どうなのかなと思わざるを得ません。安倍長期政権の残務整理という損な役回りを引き受けさせられています。最大の山は大規模選挙買収事件を起こした広島の敗北で、「金権政治に対する有権者の厳しい姿勢の表れ」(朝日新聞社説)は確かです。買収事件の発端は、河井夫妻側に自民党から提供された資金にあります。19年参院選で自民党から、河井案里氏と溝手顕正氏の2人が立候補しました。選挙資金は河井氏に1億5千万円と桁外れの巨費、溝手氏の10倍だったといいます。溝手氏...与党全敗で貧乏くじを引き続ける菅首相

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