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風の記憶 https://blog.goo.ne.jp/yo88yo

風のように吹きすぎてゆく日常を、言葉に残せるものなら残したい…… ささやかな試みの詩集です。

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2014/10/31

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  • 月天心貧しき町を通りけり

    先日は中秋の名月だとかでフォローしているブログの多くにきれいな満月の写真がいっぱい載っていたのでそうなんやとばかり夜空を見上げたらほんまやまん丸で綺麗な月がぽつんと輝いており月はどこで見ても同じなんやみんな同じ月を見てるんやと久しぶりにしみじみと眺めるうちそうそう写真を撮らねばと思いたったがなんせ月は近いようで遠いようでケータイではなかなかピントも合わず埃だらけの三脚を出すのも億劫で物干し竿を支えにしてシャッター押すも画像はくずれた目玉焼きのような名月いや迷月になってしまい気まぐれ雲もまだらにボケてすこし怪しげな月スナップになったかも取り敢えずはこんなものかとこんやの月見を終わりにしようとしたら月天心貧しき町を通りけり柄にもなく蕪村の句が思い浮かんできてそういえば子どもの頃のわが町も貧しき町だったかなあとしみじ...月天心貧しき町を通りけり

  • 見知らぬ街を歩いていると

    夢の中でしばしば屋根や塀の上を歩いていたりするがこれって猫にでもなってるんかなあ昔の人なら前世はきっと猫だったよと言いそうだが周りは見知らない街や人ばかりでとりあえず駅までの道順を尋ねたりするところはまるっきりの猫でもないらしく猫が迷子になったりもしないだろうからいやいや猫以下になってるのかもしれないがそれにしてもなんでこんな夢を見たりするんだろうか見知らぬ土地の初めての街を歩いたりするのって楽しいことのはずなのに迷子になって歩き回った感覚は疲労感ばかりが残ってしまい目覚めたあともまだ迷いの感覚が漂っていてその朦朧としたなかでキーボードを叩きながら言葉を探っていると夢と現実が混濁したり過去と現在が交錯したりしてその混沌としたものをそのまま言葉に変換しようとしたり浮かんだ言葉を繋げたりしながらそのときどきの記録を...見知らぬ街を歩いていると

  • 古い記憶の断片を拾ってみると

    6歳まで大阪で育ったので幼児期の記憶は大阪にあるがその時期の古い記憶というものは断片しかなくてそれでいて鮮やかに存在していて何故こま切れのその部分だけが蘇ってくるのかもはやそれはスナップ写真に似たものかもしれなくて何らかの深い意味が含まれているとも思えないのに1枚の写真のようなものが幾枚かあって1枚目の記憶の写真は2階に上がる階段の一番上で父とふたりで黙って座っているもうすぐ妹が生まれるらしかったそれだけの静かなシーンがぽつんとある祖父に押さえつけられ灸をすえられて泣き叫んでいる祖父の家に泊まると敷布の糊がばりばりに効いていてそれが嫌だった小さなボートに乗っていて父は魚釣りをしているらしくぼくはボートの縁で水中を覗いている船べりに小さな蟹が無数にへばりついているそれをじっと見つめているそれだけのことで前後は何も...古い記憶の断片を拾ってみると

  • あしたの朝顔 はないちもんめ

    朝顔の花には朝がある朝顔姫の挨拶はオハヨーだけもしもし姫よ花さんよ花はどこからやって来るのかよくもぱあっと突然に次から次と咲けるもの日ごとに小さくなってはいるがそれでも形は朝顔のまま空に向かって花びら全開そのアンテナは何を受信するのか混線模様で開けないのもあり閉じた傘のような蕾のままで大事な朝が終わってしまうのもあり誰かの一日もそんな朝顔で天気が気になって咲けなかったり茂みのなかで閉じこもったまま大きな葉っぱを押しのけられずこの朝はこれっきりの朝なのに咲けない朝顔が哀れになってすこし手助けしてやろうとしたが花には花の道理があるようでうまくいかずに気分一新といつものウォーキングへいざ発進さくら落葉の遊歩道黄色い帽子の通学路黒猫にゃんこの池畔の道の水面には亀の頭がポカリスエッとよくよく見ると周りでいくつもどれも揃っ...あしたの朝顔はないちもんめ

  • ふと星の数をかぞえてみたら

    夏の夜はベランダに出て夜空を見上げることもしばしばこの街では星はたったの三つしか見つからなくて満天の星なんてすでに死語で星明かりの下でなんていうほのかな情緒もなくなった都会は地上ばかりが明るすぎて天空の光は消えてしまって暗い夜空の奥の方でいまも星の時間が流れているとしたらそんな星の過去へと舞い戻って記憶の中の星を拾い集めてみたくなっていつだったかは言葉の遊びでガラス玉のように星を集めてポケットをいっぱいにしたこともあり夜道を自転車に乗って友人に会いにいった頃は星空なんてとんと関心もなくぼくらは夜の深みに溺れていたのかやはりホントのことは見えていなくて美しすぎて神秘すぎてなんて全部うそばっかりだと友情も壊してしまいそうになってそれきり星のことなど忘れてしまっていたが初めて本物の星空を見たのは23歳のぼくが初めて登...ふと星の数をかぞえてみたら

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