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飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」 https://blog.goo.ne.jp/eurasia-candy

ロシアを中心に旧ソ連・東欧に関するホットなニュースを取り上げ、分かりやすく解説します。国際ニュースは

飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」
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2014/10/16

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  • 岸田首相は、なぜこの時期にあえて渡米するのか?

    岸田文雄首相が8日から米国を訪問し、バイデン大統領らと会談すると発表された。安全保障分野などで日米の連携がさらに深まっていることを示し、強固な日米同盟をアピールするため、と日本政府はピーアールしている。だが、自民党の裏金問題でズタズタになっている現状を改善し、政権浮揚につなげるのは困難な情勢だ。今回は2015年の安倍晋三元首相以来、9年ぶりの公式訪問で、日本の防衛力強化に向けた取り組みを共有し、防衛装備品に関する新たな協議体の創設で合意する予定だ。さらに、ロシアによるウクライナ侵攻などで脅かされる「自由で開かれた国際秩序」を日米両国がパートナーとして維持・強化する姿勢を示す方針という。自民党総裁である岸田首相にとって今一番肝心な仕事は、自民派閥の政治資金パーティー券を巡る裏金事件を解明し、国民にきちんと説...岸田首相は、なぜこの時期にあえて渡米するのか?

  • ロシアのプーチン政権、今夏にもウクライナへ大攻勢を仕掛ける?

    プーチン・ロシア大統領は3月の大統領選で通算5選を達成し、今後6年間、大統領の地位を維持できる態勢ができた。だが、後継者が育っていないうえ、ロシアでは高齢の71歳だけに、先行きへの不安も指摘されている。このため、プーチン大統領は今夏にもウクライナへ大規模攻勢を仕掛けるとの見方が出ている。プーチン氏はロシア初代大統領であるエリツィン氏の推薦で2004年3月、大統領選に立候補して圧勝、2代目大統領に就任した。平和的な政権交代は、ロシア史上、初めてといわれている。当初は前大統領の方針を踏襲して民主的な政策を実行していたが、その後、暴力と恐怖で押さえ込むソ連時代のスターリン流統治に変化している。特に近年は、プーチン氏を批判する政敵が謀殺される事件が相次いでいる。中でも、リベラル派の旗手だったネムツォフ元副首相や、...ロシアのプーチン政権、今夏にもウクライナへ大攻勢を仕掛ける?

  • プーチン氏、15日からの大統領選で当選が確実視されているが・・・

    プーチン大統領の通算5選の是非を問うロシア大統領選が3月15日から3日間、行われる。ロシアはウクライナとの戦争の渦中にあるが、プーチン氏の当選はすでに確実視されている。とはいえ、反体制派の有力者、ナワリヌイ氏の急死が国民の間に影を落としていて、選挙に微妙な影響を与える可能性もある。プーチン氏は2000年、エリツィン氏の後を継いで大統領選に当選。その後、4年間、大統領職を後輩に譲ったものの、それ以降はずっと大統領を務め、毎回危なげなく当選を続けている。今回の選挙前の2月下旬に発表された世論調査でも、80%以上の支持率を維持している。プーチン氏の長期政権の理由は何だろうか。毎日新聞のモスクワ支局員が市民にインタビューした結果でも、長期安定政権を評価する声が多かった。68歳の男性は「西側の絶え間ない挑発に対抗す...プーチン氏、15日からの大統領選で当選が確実視されているが・・・

  • 露のウ侵攻から2年、ウ在住のロシア語作家はこう考える!

    ロシア軍がウクライナに侵攻して2年が経過し、各紙誌が色々な角度から今日の状況を伝えている。その中で印象に残った記事は、22日付けの毎日新聞朝刊が掲載したウクライナ在住の国民的作家、アンドレイ・グルコフ氏のインタビューだ。両国を知り尽くした作家だけに両国民の感情をズバリ突いていると感じた。グルコフ氏はソ連時代にロシアのレニングラードで生まれ、子どもの頃、ウウライナの首都キエフ(現キーウ)へ移住した。ロシア語で小説を書き、『ペンギンの憂鬱』(新潮社刊)で一躍有名になった。両国の国民感情を知り尽くした作家だけに、両国民の気持ちをうまく代弁していると思い、要旨をまとめてみた。グルコフ氏はウクライナ軍が昨年6月に始めた「反転攻勢」に大いに期待した。だが、夏には早くも期待がしぼみ、ウクライナの人々は現実を直視する段階...露のウ侵攻から2年、ウ在住のロシア語作家はこう考える!

  • ロシアの反体制派、ナワリヌイ氏が極北の刑務所で急死!

    ロシアの反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏が2月16日、北極圏のヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所で死亡した。47歳だった。プーチン大統領を厳しく批判し続け、反体制派の中でも最もプーチン大統領を追い詰めた人物だった。3月の大統領選前の急死だけに、プーチン政権への批判が強まるのは必至だ。弁護士のナワリヌイ氏は、若い頃からプーチン大統領の独裁政治を批判し、国民の支持を得た。このため2020年、毒を盛られて重体になるなど、政権側の迫害を受け続けた。翌年、いったん回復したが、2023年には過激派団体を創設したなどとして新たに懲役19年の判決を受け、北極圏の刑務所に移送されていた。ロシアのインタファクス通信によると、矯正施設で散歩した後、気分が悪くなり意識を失った。医療機関関係者が現場に到着し蘇生措置を施したが、...ロシアの反体制派、ナワリヌイ氏が極北の刑務所で急死!

  • ロシア・ウクライナ戦争は今後どうなるのか、目が離せない!

    プーチン露大統領は3月中旬に予定されている大統領選を前に、ウクライナとの戦争を「できるだけ早く終わらせたい」と述べている。だが、あくまで「ロシア側の条件下であれば」という”しばり”を付けている。これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領はロシア側の撤退が条件との立場を変えず、歩み寄りは見られない。プーチン氏は毎年年末に多数の記者を集めた大規模記者会見を開いている。昨年12月14日の会見では、ウクライナの「非ナチ化」や「非軍事化」の目標が達成されていないとして、戦争を継続する意向を示していた。ただ、国民に不評な軍への徴兵に付いては「新たな動員は必要ない」として予備役などの招集は行わないことを明言した。その一方、プーチン氏は昨年末と今年始め、北朝鮮のミサイルを使用してウクライナを攻撃した。使用されたミサイルは...ロシア・ウクライナ戦争は今後どうなるのか、目が離せない!

  • ロシアとの戦闘で苦境に立つウクライナは2024年中にも正念場を迎える?

    ロシアとの戦闘で追い込まれたウクライナは、2023年6月から「反転攻勢」を開始したが、欧米諸国の支援が思うように増えないうえ、軍部との関係にもほころびが出ている。一方のロシアは、2024年3月の大統領選で5選を目指すプーチン大統領を先頭にウクライナに軍事攻勢を掛けていて、同年中にも正念場を迎えるという見方が出ている。ウクライナが苦境に陥っている最大の理由は、ウクライナを全面的に支援していた米国、ドイツなど欧米諸国の間で乱れが生じ、統一した支援が成り立たなくなったことが挙げられる。特に最大の支援国の米国が2024年1月から始まる大統領選の予備選を契機に、バイデン民主党政権と野党・共和党保守強硬派との間で支援を続けるかどうかを巡って対立が起きているからだ。米国防総省は米軍のロケット砲などの在庫が減っていて、現...ロシアとの戦闘で苦境に立つウクライナは2024年中にも正念場を迎える?

  • 著者は男性か女性か?新刊『ロシア 奪われた未来』は話題がいっぱい!

    ウクライナとの戦争を続けるロシアのプーチン大統領への批判が国内外で強まっている中、「プーチンのロシア」がソ連崩壊後つくられた過程を克明に描いたノンフィクション『ロシア奪われた未来』(白水社発行、訳・三浦元博・飯島一孝)が好評発売中だ。著者のマーシャ・ゲッセンはロシア人男性だが、名前が女性に多いマーシャなので、専門家でも女性と間違える人が少なくない。著者は1967年、モスクワで生まれた。ソ連末期のブレジネフ政権当時、家族とともに米国へ移住した。その後、ソ連崩壊直前の1991年にロシアへ帰国、作家、ジャーナリストとして活動していた。だが、LGBT運動の活動家でもある著者は、反同性愛キャンペーンが激しくなった2013年、家族と自らの身の危険を感じて再び米国へ戻っている。マーシャ・ゲッセンは、これまでにプーチンを...著者は男性か女性か?新刊『ロシア奪われた未来』は話題がいっぱい!

  • 「核戦争の危機」の高まりを深刻に受け止めるべき時ではないか!

    ウクライナと中東のガザでの戦闘で、核戦争の危機が目前に迫っていることに警鐘を鳴らす演説が相次いだ。とりわけ唯一の被爆国・日本の被爆者が行った演説の中で「犠牲者は一瞬で人生を消し去られた」と語った言葉が参加者の胸を打った。11月27日からニューヨークの国連本部で始まった、核兵器禁止条約の締約国会議でのことである。この会議は昨年6月に続く第2回会議で、非核保有国や市民団体などが参加している。当然ながら米国・英国・フランス・中国・ロシアの核保有5カ国は条約に加わっていない。今回はウクライナとガザで行われている戦争で、核兵器が使われかねないという危機感が迫っているため、日本の被爆者団体のほか、北大西洋条約機構(NATO)加盟国のドイツ、ベルギーなどがオブザーバーとして参加している。「ウクライナとガザから伝えられる...「核戦争の危機」の高まりを深刻に受け止めるべき時ではないか!

  • 中東情勢の悪化でウクライナのロシアへの反攻が厳しい情勢に!

    ロシアが昨年2月にウクライナへ侵攻してから、両国間の戦闘が続いている。その一方で、今秋からイスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃が始まり、ウクライナに厳しい情勢になりつつある。特にイスラエル側に立つ米欧と、それを非難する中東諸国などに国際世論が二分されてきたのが大きな要因だ。中東情勢に変化が起きたのは、ガザを支配するイスラム組織ハマスが10月7日、イスラエルを越境攻撃したのがきっかけだった。これに対し、イスラエル軍はガザへの空爆や地上侵攻を開始したため、中東諸国はイスラエルへの批判を強めた。特に欧米諸国が民間人を巻き込んでガザを攻撃するイスラエルを擁護したため、中東諸国は「二重基準だ」と強く反発した。当初、イスラエルを擁護していたウクライナのゼレンスキー大統領もその後、「紛争地域の全ての側が民間...中東情勢の悪化でウクライナのロシアへの反攻が厳しい情勢に!

  • 日本政府はプーチン露大統領の対話の呼びかけにどう応えるのか!

    ロシアのウクライナ侵攻に対し、日本政府は米欧の主要国と足並みを合わせ、ロシアに批判的な立場を続けている。これに対し、プーチン大統領は国内外の有識者を集めた10月5日の「バルダイ会議」で、日本側が対話姿勢に転じれば「応じる用意がある」と表明した。この呼びかけに岸田政権はどう答えるのか。会議の参加者は、各国の学者、研究者が多く、大統領と比較的自由に意見交換する場になっている。大統領に質問したのは、日本から参加した笹川平和財団の畔蒜(あびる)泰助主任研究員。毎日新聞によると、大統領は「私たちは日本に制裁を科しておらず、『窓』を閉ざしたわけでもない。閉ざしたのは日本の方だ」と述べた。さらに、大統領は「もし日本が(ロシアと)対話する必要があると考え、何らかのイニシアチブを発揮することが可能だと思うのであれば、それは...日本政府はプーチン露大統領の対話の呼びかけにどう応えるのか!

  • ロシアとウクライナの停戦に向け、日本も行動すべき時ではないか?

    ロシアがウクライナへ侵攻してから早くも1年半が経過し、ウクライナ国民の窮状と西側諸国の「支援疲れ」が目立っている。肝心の米国も与党・民主党と野党・共和党の足並みが乱れつつある。このままでは、二度目の冬を目前にして、ウクライナの敗戦が現実的にならないとも限らない。ウクライナのゼレンスキー大統領は先週、侵攻開始後、2回目の米国訪問を行い、バイデン米大統領を始め、有力者と会談して窮状を訴えた。バイデン大統領は会談で「ウクライナの主権と領土保全を尊重し、恒久的な和平を支持している」と強調したが、共和党トップのマッカーシー下院議長は、ゼレンスキー氏とテレビカメラの前に一緒に立つことさえ避け、支援継続に懐疑的な姿勢を見せた。米国の世論も徐々にウクライナ支援に批判的になっている。CNNの7月の世論調査では、ウクライナ支...ロシアとウクライナの停戦に向け、日本も行動すべき時ではないか?

  • プーチン露大統領、「ワグネル」創設者、プリゴジン氏の暗殺を指示か!

    ロシア・ウクライナ戦争の背後で、民間軍事会社「ワグネル」の創設者プリゴジン氏が乗った自家用ジェット機が墜落し、プリゴジン氏が亡くなった。米メディアなどは、機内に仕掛けられた爆発物が炸裂した可能性が高いと報じている。このため、プーチン氏が暗殺を指示した可能性が出ている。ロシア連邦捜査委員会は25日、プリゴジン氏ら10人が搭乗していた墜落現場で、飛行状況を記録するフライトレコーダーを回収したと発表、レコーダーを解析すれば全容が明らかになるとみられる。プーチン大統領は24日夜、「犠牲者の家族に哀悼の意を示したい」と語っており、暗殺指示を事実上否定している。暗殺か事故かを巡っては、米メディアとロシア当局の見方は食い違っている。米メディアは、爆発説を取っていて、機内に仕掛けられた爆発物か、あるいは不燃物が混入した燃...プーチン露大統領、「ワグネル」創設者、プリゴジン氏の暗殺を指示か!

  • ウクライナとの戦闘続くロシアで、民間軍事会社が反乱起こす!

    ロシア軍が昨年2月、ウクライナへ侵攻してから約1年4カ月間、戦闘が続いているが、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」がついにロシア軍に反旗を翻す異例の事態となった。その後、ワグネルはモスクワへの進軍を中止したと伝えられているものの、ロシア国内で内乱に発展する恐れも出ている。ロシアからの報道によると、ワグネル創設者のプリゴジン氏は6月23日夜、ウクライナ侵攻に加わるワグネル部隊の拠点がロシア軍の攻撃を受けたと批判し、「軍幹部の悪事を止めなければならない。抵抗するものは壊滅する」との声明を発表し、ロシア軍への反乱を宣言した。これに対し、プーチン大統領はテレビで演説し、「我々は裏切りに直面している。内部の混乱は国家にとって致命的な脅威だ」としてワグネル部隊に投降を要求した。その後、プリゴジン氏はモスクワへ向けて進軍...ウクライナとの戦闘続くロシアで、民間軍事会社が反乱起こす!

  • G7サミット、焦点の核軍縮、対露戦争とも具体策打ち出せず!

    米国など主要7カ国の首脳が参加して開かれた「広島G7サミット」は21日終了したが、ゼレンスキー・ウクライナ大統領が参加した以上の成果はなく、期待外れに終わった。被爆地・広島でのサミットだけに被爆者団体の期待も大きかったが、「失敗だった」と落胆する声が目立った。最大の焦点だったロシア・ウクライナ戦争については、ウクライナへの支援を継続するとして、戦車に続いて戦闘機の供与も行うことで合意しただけで、具体的な停戦への方策にまでは至らなかった。これでは今後も戦争が激化する一方で、平和への道筋は一層遠のいた感じだ。核軍縮に関しても、サミット首脳らが現地で核兵器の惨状を見ることはできたが、それを見てどう思ったか、今後どうすべきかの議論にまでは進まなかった。カナダ在住の被爆者、サーロー節子さんが「核軍縮に関して市民と政...G7サミット、焦点の核軍縮、対露戦争とも具体策打ち出せず!

  • G7サミットでロシア・ウクライナ戦争はどうなる?

    広島市で19日から3日間開かれるG7サミットで、ロシア・ウクライナ戦争が大きなテーマになっている。議長を務める岸田首相は関係各国を回って事前協議を行ってきたが、停戦への方向性が見いだせるかどうか注目される。結果いかんによっては、岸田政権ばかりか、日本自体に傷がつかないとも限らない。岸田首相がG7の議長を務めるのは初めてで、政治手腕に世界の注目が集まっている。特に首相が何回も会談しているバイデン米大統領との間で、事前にどんな合意ができるかだ。最大の関心事は、核軍縮に向けて有効なメッセージを発信できるかどうかで、米国に気兼ねした中途半端な内容では効果がない。また、ロシア・ウクライナ戦争では、欧米諸国からウクライナへの戦車やロケット砲システムの兵器供与が進められている。最近、供与参加国が増え、ウクライナは軍事的...G7サミットでロシア・ウクライナ戦争はどうなる?

  • 露・ウ戦争、「クレムリン攻撃」で今後どうなる?

    ロシア大統領府を狙ったと見られるドローン2機が5月3日未明、クレムリンを襲撃したことから2年目を迎えたロシア・ウクライナ戦争がさらにエスカレートする可能性が強まっている。双方とも攻撃を否定しているが、和平への道筋は依然定まっていないため、戦争のさらなる長期化が懸念されている。今回のドローン攻撃に対し、露・ウとも自軍の攻撃を否定しており、真相は明らかではない。ただ、ロシア側はプーチン大統領を標的にしていると主張していて、それを理由にウクライナへの攻撃をさらにエスカレートさせる危険性がある。9日には対独戦勝記念日の式典を控え、報復措置を取る姿勢を見せている。一方、ウクライナのゼレンスキー大統領も4月30日の国境警備隊の式典で「重要な戦いが控えている」と述べ、大規模な反転攻勢に移ることを示唆していた。すでにNA...露・ウ戦争、「クレムリン攻撃」で今後どうなる?

  • 旧満州のハルビン学院記念碑祭、開校百年を限りに幕引きか?

    (ハルビン学院記念碑祭であいさつする麻田恭一・同窓会連絡所長)日露戦争後、旧満州(中国東北部)に設立されたハルビン学院を偲んで続けられてきた記念碑祭が開校百年の今年限りで見直しを迫られることになった。記念碑祭はコロナ禍で3年間、中止となり、ようやく4月21日、4年ぶりに開催されたが、支えてきた人たちが引退するなどして、開催が難しくなったためだ。この日、午前11時から始まった慰霊碑祭に参加したのは64人。卒業生は26期の奥田哲夫さん一人で、そのほかは卒業生の遺族と関係者だった。前回の参加者は98人だったので、3割以上減ったことになる。あいさつに立った奥田さんは「私は昭和20年に入学したが、学校の先輩は全員戦争に駆り出された。8月に終戦と聞き、ホッとしたのを覚えている」と当時を振り返っていた。4日前に妻がガン...旧満州のハルビン学院記念碑祭、開校百年を限りに幕引きか?

  • 旧満州のハルビン学院、開校100年の記念碑祭を4月21日に開催!

    (2019年4月の記念碑祭の時の写真)旧満州(中国東北部)にロシア専門家養成の専門学校として1920年に創立された「日露協会学校」(その後、「ハルビン学院」と改称)の開校100年を祝う記念碑祭が4月21日、東京・八王子の高尾霊園で開催される。当日は全国から卒業生やその家族らが集まり、亡くなった卒業生らの霊を弔う。この学校を異郷の地につくったのは満鉄(南満州鉄道株式会社)の初代総裁だった後藤新平だ。満鉄は日露戦争で勝利した日本が、ロシアから譲渡されたシベリア鉄道の南満州支線と附属地を経営する会社。後藤はロシアと共存する道を探るため、ハルビン学院を創設したという。同学院は、日本国内から広く学生を集め、ロシア語をベースに幅広い教養を身につける教育を進めた。だが、第二次大戦で日本は連合国に敗れ、満州国はソ連軍に進...旧満州のハルビン学院、開校100年の記念碑祭を4月21日に開催!

  • ロシア・ウクライナ戦争で欧米諸国はウクライナに入れ込み過ぎでは?

    ロシア軍がウクライナに攻め込んでから1年2ヶ月が過ぎたが、戦闘は激しくなるばかりで、停戦の動きが見えてこない。米国など欧米諸国がこぞってウクライナの支援に回っているから、との見方が根強い。日本も例外ではない。岸田首相はウクライナを訪問して多額の援助を約束したが、これでいいのだろうか。プーチンは2001年に大統領選に当選してから、与党独裁体制を敷き、垂直統合型の制度改革を推進した。当初は親欧米路線を目指し、米国とも信頼関係を築こうと努力していた。だが、二期目に入ってから、ソ連崩壊による国力低下を実感するようになり、ロシアを復興させ、再度大国にしようとした。だが、欧米はロシアを二流国に止めようとしているように見えた。その最大の指標は、NATOの東方拡大だった。2004年には、バルト3国とスロバキア、ブルガリア...ロシア・ウクライナ戦争で欧米諸国はウクライナに入れ込み過ぎでは?

  • 旧満州のハルビン学院、100年目の創立記念日祭を4月21日に開催!

    ロシアとウクライナの戦争が2年目に入り、戦闘の長期化が懸念されているが、日本も約100年前、ロシアと戦争し、勝利した歴史がある。日露戦争だ。それを契機に満鉄の初代総裁、後藤新平がハルビンに創立したのが「日露協会学校」、後のハルビン学院である。創立100年を祝う記念碑祭が4月21日に行われる。本来なら記念碑祭は4年前の2019年に行われるはずだったが、コロナ禍のため延期に延期を重ね、ようやく実現する運びとなった。21日には、全国からハルビン学院の卒業生やその家族が東京・八王子の高尾霊園に集まり、カロートと呼ばれる地下の墓所の前で参拝する。ハルビン学院は1920年(大正九年)9月、旧満州のハルビン郊外にロシア専門家養成の学校として創立された。当時はロシアの領内だったが、日本が1932年に満州国を建国し、その後...旧満州のハルビン学院、100年目の創立記念日祭を4月21日に開催!

  • ロシアの核兵器、ベラルーシへ拡散で危険度高まる!

    ロシアのプーチン大統領がベラルーシへの核兵器配備を表明したため、核使用の危険度が高まっている。ソ連時代には、ロシアがウクライナなどへ核を配備していたが、ソ連解体をきっかけに全てロシア国内に移していた。ベラルーシは軍事面でロシアと足並みをそろえていて、核拡散が現実味を増しつつある。ベラルーシは、ロシアの西部に位置していて、面積は約20万平方キロで日本の約半分。人口は約1000万人とされる。ソ連時代は白ロシアと呼ばれていたが、ソ連解体後は一般的にベラルーシと呼ばれている。ロシア、ウクライナと合わせ、ロシア系民族を構成している。。ベラルーシを有名にしたのは、ルカシェンコ大統領で、独特の風貌と激しい発言で「ヨーロッパ最後の大統領」の異名を持っている。1994年に大統領に就任し、その後任期を延長したり、3選禁止条項...ロシアの核兵器、ベラルーシへ拡散で危険度高まる!

  • ロシアとウクライナの戦争、どうなる春の陣!

    ロシアとウクライナの戦争は、いよいよ二度目の春の陣に突入する。ロシアはウクライナ東部のドネツク州を制圧し、一気に東部全域を勢力下に収めたい方針とみられる。だが、ウクライナ側も欧米諸国の支援を得て、反撃する構えを見せていて、どちらが春を制するかで情勢が変わって来そうな状況だ。両国の戦闘は、二年目に入り、激しさを増している。特にウクライナが米国から高機動ロケット砲システム「ハイマース」を供与されたことからロシア軍の弾薬庫が狙われ、前進が止まった状態になった。そのため、ウクライナは東部ハルキウ州や南部ザポリュージャ州の一部を奪還し、双方は膠着状態になっている。春になると、ウクライナがザポリュージャ州に攻勢を掛けると見られている。その際、大きな戦力になるとみられるのが、欧米諸国から提供されることになっている戦車部...ロシアとウクライナの戦争、どうなる春の陣!

  • ロシアとウクライナの戦争は帝国崩壊につきまとう悲劇?

    ロシアがウクライナに攻め込んでからちょうど1年たった。戦争はいまも止むことなく続き、さらに続くとみる識者が多い。いったいなぜそうなるのか、われわれ島国の民族にはわかりにくいことだが、世界ではこうした帝国の崩壊後にほぼ必然的に起こる現象らしい。こうした現象をわかりやすくまとめた記事が、24日付けの毎日新聞の2面に掲載された。「帝国の崩壊復讐の紛争」という見出しで紹介されている英国ケンブリッジ大学名誉フォローのドミニク・リーベン氏のインタビュー記事だ。これを読んで納得することが多かった。読んでない人に、この概略を紹介したい。ソ連はレーニンという思想家が指導して建国されたイデオロギー国家だった。世界一広い地域から構成され、高度な文化も持っていた帝国だった。その国家が崩壊して30年以上経ってから戦闘が起きたのは、...ロシアとウクライナの戦争は帝国崩壊につきまとう悲劇?

  • われわれ人類は世界の平和を守れるのか?

    新年明けましておめでとうございます。今年は第二次世界大戦の終戦から78年。この間、人類は世界を揺るがすような戦争を起こさず、概ね平和でこられたが、ロシア・ウクライナ戦争をきっかけに世界平和が大きく揺さぶられつつある。この危機的状況を、われわれ人類はどうやってしのげるだろうか。昨年2月から始まったロシア・ウクライナ戦争はまもなく2年目を迎えるが、両国とも戦いを止めるような状況にはない。ロシアのプーチン大統領は核兵器こそ使わない方向を示しているが、自ら戦争を中止させようという動きは見せていない。むしろ中国との連携を強め、あくまで戦い抜く意向を示している。一方、ウクライナもゼレンスキー大統領が訪米し、徹底抗戦を表明するとともに、軍事支援を要請した。米国のバイデン大統領も「ウクライナが必要とする限り、支え続ける」...われわれ人類は世界の平和を守れるのか?

  • ロシアとウクライナの戦争、冬本番迎え、来春まで様子見か?

    ロシア軍がウクライナへ侵攻してから10カ月目に入り、本格的な冬の到来を迎えている。このため戦闘自体は減ってきているが、両国とも来春を目指して戦略を練っているとされる。一方、ロシアと米国など西側諸国は表向き、対話を求めているが、ともに気が熟していないとして来春まで様子見の状態が続きそうだ。本格的な冬を迎えるにあたり、ウクライナは停電が深刻な状態だ。ウクライナ当局は首都キーウなどの都市がロシア軍の巡航ミサイルの攻撃を受け、各地で電力インフラが破壊されたとしている。ゼレンスキー大統領はオンラインを通じた演説で、「インフラへの攻撃はエネルギーテロだ」とロシアを批判した。こうしたロシアの攻撃に対し、米国のミリー統合参謀本部議長は「双方とも完全な軍事的勝利を達成するのは困難だ。他の手段を検討しなければならない」と発言...ロシアとウクライナの戦争、冬本番迎え、来春まで様子見か?

  • ウクライナ、重要拠点を奪還、ロシア軍への反撃なるか!

    ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、南部ヘルソン州の州都ヘルソン市に入り、8ヶ月に渡ってロシア軍に占領されていた領土の奪還を市民らと祝った。一方、ロシア軍は東部ドネツク州で激戦を展開しており、戦線を変えて占領地の拡大に全力をあげる方針とみられる。ゼレンスキー大統領はヘルソン市で兵士や市民を前に「これは戦争の終わりの始まりだ。我々は一時的に占領された全ての領土に一歩一歩進んでいる」と演説した。また、ロシア軍が撤退する前に破壊した水や電気などのインフラの復旧を急いでおり、ロシア軍の戦争犯罪の捜査に乗り出したことを強調した。これに対し、ロシア軍はすでに、ヘルソン市などドニエプル川西岸地域に駐留していた部隊を東岸地域へ移動した。ドネツク州での占領地域を拡大し、ウクライナ軍の勢いをそぐ作戦と見られる。このため米...ウクライナ、重要拠点を奪還、ロシア軍への反撃なるか!

  • ロシア、ウクライナ戦争の年越しは必至の情勢。共に越冬対策を急ぐ!

    ロシアの侵攻から始まった対ウクライナ戦争は9ヶ月目に入り、このまま年越しを迎える可能性が高まりつつある。このため、両国とも越冬対策を急いでおり、国民は厳冬の中、耐乏生活を続けることになりそうだ。このところ、ロシア軍の戦死者や逃亡者が増加しているとの海外からの報道が急増している。特にロシア側が危機感を示しているのは、戦死者の多くが同士打ちによるとの見方が強まっていることだ。米政策研究機関「戦争研究所」によると、ロシア軍部隊の相互の連携不足と、司令官の相次ぐ交代による指揮命令系統の混乱が同士打ちの頻発に繋がっているという。戦争が起きると、戦場での同士打ちは珍しくないが、対ウクライナ戦でのロシア軍側の同士打ちは全体の6割に上るとの見方も出ている。この数字が事実だとすれば、異常な高さといえる。一方、ウクライナでは...ロシア、ウクライナ戦争の年越しは必至の情勢。共に越冬対策を急ぐ!

  • ロシア・ウクライナ戦争を速やかに停止する努力を!

    ロシアが今年2月、ウクライナへ侵攻してから満8ヶ月たったが、いっこうに戦闘が終息する兆候は見えてこない。これから冬に向かって、厳しい戦いが続きそうな状況だ。とりわけ、ウクライナが戦争の長期化に耐えられるかどうか心配される。第二次大戦後、国家間の戦争が長期化したケースは少ない。大半は短期で終結しているが、戦争が半年以上続いたケースでは、そのうちの7割が1年以上の長期戦になっているという。ウクライナの場合、米国など欧米諸国の支援に頼っているので、長期化すると、今のまま支援が続くかどうかは不透明だ。一方のロシアも、兵員の部分的動員が終了し、ミサイルなどの兵器も枯渇状態となっており、戦闘は今後、小規模化していくとみられている。世論もプーチン大統領を支持する熱狂派が減っていて、戦争が長期化することに否定的な雰囲気が...ロシア・ウクライナ戦争を速やかに停止する努力を!

  • ロシア軍はこのまま敗北するのか、それとも盛り返すのか?

    このところロシア軍の必死の反撃が続くが、ウクライナと西側の共同戦線に打ち負かされ、敗色が濃くなっている。特に、プーチン大統領が推進してきた弾道ミサイルによる攻撃が枯渇しつつあり、打ち止めになりそうだ。プーチン政権はこの先どうするのか、決断の時期が迫っている。最近、西側の通信網には、ロシア軍の戦局不利を指摘する内容が目立っている。それを列記してみよう。(1)ウクライナ侵攻におけるロシア軍の損失が9万人を超えている可能性がある。一方、ロシア国防省の発表によると、ロシア軍の9月の戦死者は5937人という。(2)ウクライナのレズニコフ国防相は、ロシア軍が保有しているとされるミサイルのうち、すでに3分の2を使い果たし、残っているのは609発だけと公表。特に高精度のミサイルが少なくなっていると指摘した。(3)ゼレンス...ロシア軍はこのまま敗北するのか、それとも盛り返すのか?

  • ロシア、ウクライナ領の4州編入を強引に宣言したが!

    プーチン大統領は9月30日、ウクライナの東部・南部の4州を一方的にロシア領に編入すると宣言、無条件の停戦を呼びかけた。だが、ウクライナや欧米諸国は「疑問の余地のないでっち上げだ」と非難しており、ロシアとウクライナとの戦闘はさらに激化しそうだ。プーチン大統領はこの日、大統領府のあるクレムリン(城砦)に、ロシアの上・下両院議員やウクライナ4州の親露派代表を招き、約40分間演説した。ここは帝政時代、ロシア皇帝の居城があったところで、国家的行事に使われる宮殿だ。演説の模様は世界中にテレビ放映されるだけに、大統領の気合いが入っていた。その意気込みは、演説の中盤で米国が第二次大戦末期、広島と長崎に原爆を投下したことを引き合いに出した時、顕著に表れた。「その目的は一つだけだ。我々(当時のソ連)を脅すためだった」と述べ、...ロシア、ウクライナ領の4州編入を強引に宣言したが!

  • プーチン大統領、ロシア軍30万人を動員、反撃に出るというが!

    ロシアのプーチン大統領は21日、ロシア軍の予備役30万人をウクライナへ投入、起死回生の反撃に出ると演説した。東部、南部の激戦地域でウクライナ軍の攻撃に遭い、苦戦しているためだ。これを受けて、ウクライナの東部と南部の4州で住民投票を強行し、「ロシアの領土」に引き込む作戦だ。プーチン大統領はこれまで、「特別軍事作戦」と銘打って軍隊の一部を動員してウクライナの「非軍事化」と「非ナチ化」を目指してきた。これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領は戒厳令を発動し、18歳から60歳までの男性に動員令を出して対抗してきた。両国の人口と兵力を比べると、ロシアの人口約1億4500万人に対し、軍人は約85万人を擁する。一方、ウクライナの人口約4400万人に対し、軍人は約20万人だ。今回、ロシアは予備役30万人を動員するとして...プーチン大統領、ロシア軍30万人を動員、反撃に出るというが!

  • ロシア、対ウクライナ戦争で「大敗北」の可能性も!

    ロシア軍はウクライナ東部と南部の激戦地帯で、ウクライナ軍の攻勢を受けて後退を続けており、戦局の潮目が大きく変わったとの見方が強まっている。このため、ロシア国内で「反プーチン」の動きが活発化していて、今後冬に向かって事態が大きく変わる可能性も出てきた。ロイター通信などによると、ウクライナ軍は9月11日までに、ウクライナ北東部のハリコフ州の都市、イジュームをロシア軍から奪還した。この都市は、ロシア軍が戦略拠点として利用している東部の軍事的要衝で、ロシア軍にとって3月の首都キーウ(キエフ)からの撤退以来の「大敗北」と伝えている。ゼレンスキー・ウクライナ大統領は「反撃開始以来、約2000平方キロの領土を奪還した」と主張している。また、米シンクタンクは「ウクライナ軍が奪還した領土の面積は、4月以降にロシアが占領した...ロシア、対ウクライナ戦争で「大敗北」の可能性も!

  • 冷戦終結に導いたソ連初代大統領のゴルバチョフ氏が死去!巨星墜つ!?

    旧ソ連大統領・ミハイル・ゴルバチョフ氏が8月30日、病気のためモスクワで死去した。享年91。1980年代半ばに機能しなくなったソ連型社会主義を立て直す「ペレストロイカ」政策を推進。米国との冷戦状態を解消し、民主化を進めたが、1991年8月のクーデター未遂事件で失脚した。ゴルバチョフ氏はロシア南部のスタブロポリ地方に生まれた。秀才が集まるモスクワ大学法学部を卒業し、郷里で共産党官僚の道へ進んだ。1971年、中央委員に引き上げられ、85年に54歳の若さでトップの党書記長に登りつめた。当時ソ連はアフガニスタンへの軍事介入が泥沼化し、政治、経済とも疲弊していた。ゴルバチョフ氏は個人営業を認めるなど、経済改革を推進する一方、チェルノブイリ原発事故が引き金になった情報公開(グラスノスチ)路線を進めた。一方、外交では「...冷戦終結に導いたソ連初代大統領のゴルバチョフ氏が死去!巨星墜つ!?

  • ソ連を崩壊に導いたゴルバチョフ氏死去。一時代を画した英才!

    ゴルバチョフ氏は、ソ連が米国と並んで二大大国の時代だった1990年代に、ソ連の最高指導者である大統領に就任、共産党政治を民主的政治に舵を切った人物である。国内では旧来の共産党を中心に批判が強かったが、生来の知恵と人なつこい笑顔で、ペレストロイカ(立て直し)を推進した。そして、米国など西側の指導者とひんぱんに会談し、東西冷戦の解消に尽力した。ゴルバチョフ氏は1991年8月の保守派クーデターで失脚したが、その後も欧米の国家首脳らと会い、新生ロシアのアピールに務めた。筆者はクーデター直前にモスクワ特派員になったが、ソ連は解体され、ゴルバチョフ氏を引き継いだエリツィン氏がロシア初代大大統領に就任、ゴルバチョフ時代は終わった。しかし、その後もゴルバチョフ氏は記者会見などに出席、新路線のアピールに尽力した。会見などで...ソ連を崩壊に導いたゴルバチョフ氏死去。一時代を画した英才!

  • ロシアとウクライナの戦争状態はいつまで続くのか?

    ロシア軍がウクライナに侵攻してから半年が経過したが、依然として激しい戦争状態が続いている。少し前までは双方ともかなり消耗していて、早ければ秋にも停戦へ動くのではとの見方が強かった。だが、半年経っても戦闘はレベルダウンしないどころか、激しさを増しているところもある。このため、戦争状態の長期化は避けられず、双方とも勝利の見通しが立たない、最悪の状況に向かうとの見方が強まっている。ロシアとウクライナの戦線は、今年2月下旬の開始以来、ウクライナのほぼ全土に広がり、全体状況が見えにくくなっている。当初はウクライナの首都キーウ(旧キエフ)の攻防から始まり、ロシア人の多い東部戦線から南部のヘルソン州などに拡大。現在はロシアが強制編入したクリミヤ半島も主戦場の一つになっている。ロシア軍の投入した地上兵力は、正規軍や武装兵...ロシアとウクライナの戦争状態はいつまで続くのか?

  • ウクライナ戦争開始から半年、今秋以降の停戦交渉がヤマ場に!

    ロシアがウクライナへ2月下旬に侵攻してから間もなく半年になる。ロシアは当初、短期決着を目指したが、ウクライナの思わぬ抵抗で戦線が拡大してきている。双方とも激戦が続き、体力が低下しているとの見方が強い。そこで、これまでの経過を振り返りながら、これからの展開を探ってみた。今回の戦闘開始のきっかけになったのは、2021年7月12日、ロシア大統領府のホームページに掲載されたプーチン大統領の「ロシア人とウクライナ人の歴史的一体性について」と題する論文だった。この中でプーチン氏は、ロシア人、ウクライナ人、ベラルーシ人の三つの民族は基本的に同一のルーツから発生した。だから同じ民族なんだ」と主張した。ロシアでは帝政時代からある議論で、ロシア人は「大ロシア人」、ウクライナは「小ロシア人」、ベラルーシは「白ロシア人」と呼ばれ...ウクライナ戦争開始から半年、今秋以降の停戦交渉がヤマ場に!

  • ウクライナ大統領、政権内部の引き締めに窮余の一策?

    ロシア軍がウクライナへの侵攻を開始してからまもなく5カ月目に入るが、主戦場のドンバス地域ではロシア系住民が多い上、ロシア側が重要なポストを抑えているため、ウクライナ側は思うように制圧できず、難航している。こうした状況下で、ウクライナのゼレンスキー大統領は7月17日、同国の検察庁と情報機関(保安局)のトップを更迭する人事を発表した。更迭されたのは、ウクライナ検察庁のトップであるベネディクトワ検事総長と、保安局のバカノフ長官の2人。その理由としてゼレンスキー大統領は、ロシア軍に制圧された東部ハリコフ州や南部へルソン州で、今も検察と内務局の職員らが職務を続けていることを「ロシアへの協力」とみなし、国家反逆罪として、それぞれのトップに責任を取らせた形。この背景には、ロシアは自分たちが制圧した地域に親露的な「軍民行...ウクライナ大統領、政権内部の引き締めに窮余の一策?

  • ロシア軍、ウクライナ東部のルガンスク州を制圧したが・・・!

    ロシア軍とウクライナ軍との戦闘は4カ月目に入り、ウクライナ東部のドネツク州をロシア軍が制圧できるかどうかが焦点になってきた。ドネツク州は、ルガンスク州と並んで、ウクライナ東部の中でロシア系住民が最も多い地域である。この州を制圧すれば、ドンバス地方全体を抑えることになるため、ロシア軍は残る部隊を大量動員して戦いを仕掛けて来ると見られる。プーチン大統領は一時、今年9月にも開催される第二次大戦の終戦記念日集会で、対ウクライナ戦での勝利を宣言する考えではないかと見られていた。そのため、ウクライナ東部のドネツク州に続いて、ルガンスク州も制圧し、その成果をこの集会で大々的に発表し、対ウクライナ戦争の幕引きを狙っているのではないかとの見方が出ていた。だが、その見方も、ウクライナ東部の戦闘が長引いたため、今やすっかり消え...ロシア軍、ウクライナ東部のルガンスク州を制圧したが・・・!

  • ウクライナ東部の要衝陥落、ウクライナはロシアとの停戦交渉に入るべき時ではないか!

    ロシア軍と激戦が続いたウクライナ東部の要衝都市セベロドネツクが陥落し、ウクライナ軍部隊は撤退しつつある。ウクライナのゼレンスキー大統領が「この戦いにドンバス地方の命運がかかっている」と指摘していた戦いに事実上敗れたことから、ウクライナは今後、ロシアとの停戦交渉に動くか、それともさらに戦い続けるかの岐路に立たされている。現地からの報道によると、セベロドネツクのストリュク市長は6月25日、「市は完全にロシアの占領下に入った」と述べ、ウクライナが同市の支配権を失ったことを認めた。すでにウクライナの大半の部隊がセベロドネツクから撤退し、ドネツ川対岸の都市リシチャンスクなどに合流しているという。ウクライナの治安関係者は「撤退は兵士らの命を守るためで、将来のロシア軍への反抗に備えることができる」と指摘している。一方、...ウクライナ東部の要衝陥落、ウクライナはロシアとの停戦交渉に入るべき時ではないか!

  • ロシアとウクライナの戦闘、東部・ドンバス地方の「命運」掛かる!

    ロシアとウクライナの戦闘は100日を越えたが、依然として停戦の見通しが立たず、ウクライナ東部のドンバス地方の支配圏を巡って激戦が続いている。ロイター通信によると、ロシア軍が現在、要衝のセベロドネツクの9割を掌握していて、ドネツ川を挟んだ対岸の都市リシチャンスクにも激しい攻撃を加えている。ウクライナのゼレンスキー大統領は「ドンバス地方の命運がかかっている」と述べている。一方、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、ウクライナから国外に脱出した避難民は6月8日までに700万人を越えた。このうち、ポーランドへは369万人が入国し、ロシアへは104万人が移ったという。また、2月末からウクライナへ入国した人は231万人に上っている。ウクライナの人口は2021年には4159万人だったので、人口の約4分の1がウ...ロシアとウクライナの戦闘、東部・ドンバス地方の「命運」掛かる!

  • ロシアのウクライナ侵攻は、ロシア周辺国のNATO”駆け込み”で終わるのか?

    ロシアによるウクライナ侵攻はまもなく3カ月になろうとしているが、戦闘がこのまま進むと、ウクライナが勝利する可能性が強まっている。こうした情勢を受けて、ロシアの周辺2カ国が相次いでNATO(北大西洋条約機構)への加盟を申請した。これにより、世界は平和を取り戻すことができるのだろうか。この問題について考えてみたい。ロシアのプーチン大統領は、数カ月以内にウクライナ軍を破って勝利するとみてウクライナへ攻め込んだが、ウクライナ軍の思わぬ善戦でロシア軍の敗色が濃くなっている。こうした動きを受けて、西欧とロシアの間で非同盟・中立政策をを維持してきたフィンランドとスウェーデンが、米欧の軍事同盟であるNATOへの正式加盟を申請した。申請が認められると、NATOはバルト海沿岸をほぼ勢力圏に収めることになり、ロシアは出口をふさがれる...ロシアのウクライナ侵攻は、ロシア周辺国のNATO”駆け込み”で終わるのか?

  • ロシアを追い詰める米・欧州は本当に正しいのか?

    ロシアがウクライナへ軍事侵攻してから2カ月以上経過しているが、ロシア側の作戦は思うように進んでいない。それどころか、ロシア軍の非人道的対応に対し、プーチン大統領への批判が強まっている。その一方、米国や欧州の対応にも疑問の声が上がっていて、「ロシアは悪、米欧は善」との見方に懐疑的な論調も出てきている。最近の報道を参考にしながら、双方の対立点を考えてみた。まず第一に、欧州の安全保障の枠組みであるNATO(北大西洋条約機構)への加盟問題である。ソ連時代は旧ソ連と東欧諸国によるワルシャワ条約機構があったが、1991年のソ連崩壊で後者の枠組みがなくなり、ソ連を継承したロシアはNATOも解体されると期待した。ところが、旧東欧諸国などが「ロシアは信用ならないから、我々もNATOに入れてくれ」と言い出し、NATOは2008年に...ロシアを追い詰める米・欧州は本当に正しいのか?

  • どうしたらロシアとウクライナの戦争を止められるのか?

    ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始してから2ヶ月たったが、いまだにプーチン大統領はウクライナ東南部を中心に戦闘を続けている。これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領も、停戦案が受け入れられまで戦い抜く決意を示している。この戦闘が終わるためには、まずプーチン大統領の考えを突き止めなければならない。そこで、ロシアの専門家である東郷和彦・元外務省欧亜局長と亀山郁夫・前東京外国語大学学長の発言をチェックしてみたい。2人の発言は、いづれも最近の毎日新聞夕刊に掲載されているので、それを読みながら考えてみた。まず、東郷さんは外交官としてソ連課長、欧亜局長、オランダ大使などを歴任したロシアの専門家である。その結論は「ロシアは強いリーダーによる統治」であり、ロシア国民もそれを求めて来たので「アングロサクソンの作り上げた民主主...どうしたらロシアとウクライナの戦争を止められるのか?

  • 単行本『国境を超えたウクライナ人』を読んで!

    <imgsrc="https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/21/8889897812994f70462627010acee3a7.jpg"border="0"ロシアとウクライナの戦闘が始まってから、間もなく2ヶ月になろうとしているが、依然として停戦の見通しが立っていない。こうした最中に、ウクライナ人の著者による単行本『国境を超えたウクライナ人』が群像社から出版された。外国に飛び出し、それぞれの分野で活躍した人10人の生き方、考え方を描いており、ウクライナ人の思考傾向をつかむのに大いに参考になりそうだ。著者のオリガ・ホメンコさんは、首都キーウ(キエフ)生まれ。キエフ国立大学文学部を卒業後、来日し、東京大学大学院地域文化研究科で博士号を取得した。その後、、ハーバード大学ウクラ...単行本『国境を超えたウクライナ人』を読んで!

  • 国境を超えたウクライナ人

    国境を超えたウクライナ人<scriptlanguage="javascript"char<imgsrc="https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/21/8889897812994f70462627010acee3a7.jpg"border="0">国境を超えたウクライナ人

  • ロシアとウクライナは、どうしたら停戦できるのか?

    ロシアがウクライナに侵攻してから5週間経ったが、ロシアは攻めあえぎ、予想以上に苦戦している。プーチン大統領は明らかにウクライナの力を過小評価し、政権上層部は混乱状態に陥っているようだ。一方のウクライナは、いまの状況を推し進めて、停戦にこぎつけられるだろうか。今後の両国の展開を、明らかになっている情報を元に考えてみた。侵攻から1カ月の段階で、ウクライナ側はロシアが求める「中立化」を条件付きで受け入れる提案をした。この提案は、米英仏露中などがウクライナの安全を担保する多国間条約の締結を条件に、北大西洋条約機構(NATO)加盟を断念するというものだ。これに対し、ロシア側はウクライナの首都キエフ(ウクライナ語では「キーウ」)などで軍事行動を縮小する方針を表明したが、実際には首都周辺から東部に軍隊を「再配置」しているとみ...ロシアとウクライナは、どうしたら停戦できるのか?

  • 半世紀前の「チェコ事件」を想起させるロシアの暴挙!

    今回のロシア対ウクライナ戦争は、今やロシア軍によってウクライナ人が皆殺しにでもされかねないような事態に至っている。学生時代にロシア語を習い、未熟ながらロシア語を精一杯使って30年前、ソ連解体を特派員として現地から伝えた一人として残念としか言いようがない。この事態を前にして思い出すのは、約50年前に「プラハの春」に沸き立つチェコに、ソ連を中心とするワルシャワ条約機構の軍隊が侵入し、民衆の声を戦車で弾圧した「チェコ事件」である。この事件は、1968年4月、チェコスロバキア共産党のドプチェク第一書記を中心に自由化が進み、「党の権威を押し付けてはならない」とする<党行動綱領>が採択された。特に注目を集めたのは、自由化推進を要求する知識人・青年の「2000語宣言」が発表され、自由化が国民レベルにまで広がったことだ。この事...半世紀前の「チェコ事件」を想起させるロシアの暴挙!

  • 欧州第二の大国・ウクライナを見直す良い機会だ!

    プーチン露大統領が隣国・ウクライナへ軍事侵攻して以来、ウクライナが色々な意味で脚光を浴びている。ウクライナ人からすれば、欧州ではロシアに次ぐ大国(面積では2番目の広さ)なのに、何を今さらという思いがあるだろう。逆にいうと、ウクライナを見直し、身の丈のウクライナを世界が見直すいい機会である。ソ連崩壊前の1990年代からウクライナを訪問して来た筆者の体験を元に「ウクライナの実像」を考えてみたい。筆者はモスクワ特派員としてソ連の地を踏んだが、その頃ロシア人の一部はウクライナを「ウ・クライナ」と呼んでいた。クライは端とか地方という意味で、ウは「・・・の近くで、傍で」を表す前置詞。いわば、地方の国という意味の一種の差別語だった。1991年暮れのソ連崩壊でウクライナは独立国になったが、大半のロシア人からすれば、いわば「端っ...欧州第二の大国・ウクライナを見直す良い機会だ!

  • 新刊本『外交官になるには』出来ました!

    <imgsrc="https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/19/ぺりかん社の「なるにはBOOKS」シリーズ4冊目の『外交官になるには』が出版されました。私自身は外交官経験はありませんが、毎日新聞社で特派員を経験しているので、その時の体験を活かせるかも知れないと思い、執筆に挑戦しました。現役の外交官8人にインタビューして、外交官を志望した動機、海外で苦労したこと、外交官の資質、適性とは何かを中心にまとめました。外交官の人選は外務省にお願いし、男女4人づつリストアップして頂き、オンライン形式でインタビューしました。現役の大使から国連代表部参事官、儀典外国訪問担当まで様々な職種の方々とお話しすることができました。その中で、女性職員があらゆる職種で活躍していて、男女の違いを感じさ...新刊本『外交官になるには』出来ました!

  • 新刊本『外交官になるには』が出来ました!

    javascript:void(0)ぺりかん社の「なるにはBOOKS」シリーズの1冊として「外交官になるには」がこのほど出版されました。毎日新聞社の元特派員として、海外取材の経験を活かした本が書けるのではと思い、執筆しました。大使や領事として海外の最前線で活躍している8人の現役外交官にズーム方式でインタビューし、外交官を志望した動機、海外で働くことの難しさ、外交官に必要な資質などを聞いてまとめました。外交官は、将来大使になるかも知れない総合職、通訳などで活躍する外務省専門職員、その他の一般職に分かれていますが、まず第一に外国語を徹底的にたたき込むという外務省の教育方針が見えてきます。そのため、総合職と外務省専門職員は原則として2年間、海外の教育機関で外国語を学ぶことになります。最終的には、ネイティブの学生たちと...新刊本『外交官になるには』が出来ました!

  • 米国、ロシアの要求を拒否、軍事侵攻は避けられるのか?

    ロシアがウクライナへ侵攻するかどうかが世界的な関心の的になっている中、米国は26日、ロシア側が求める「NATO(北大西洋条約機構)を拡大しない」との確約要請を正式に拒否した。ブリンケン米国務長官が会見で明らかにしたもので、これにより、米露の対立が抜き差しならない状態になりつつある。ロシア側はウクライナ国境周辺に軍隊を派遣して米国や欧州諸国に対し、NATOへの新規加盟を認めないよう確約を迫っている。だが、米国が正式に拒否を回答し、他の加盟諸国もこれに同調するものと見られ、ロシア側が昨年来、続けて来た軍事的圧力も効果なかったことになる。さらに、バイデン米大統領は25日、記者団に対し、ウクライナ侵攻が実際に起きた場合、プーチン大統領個人への制裁も辞さない考えを示している。こうなると、プーチン大統領も簡単には引き下がれ...米国、ロシアの要求を拒否、軍事侵攻は避けられるのか?

  • 今年は一触即発の危険性が増す世界になる?

    2022年の新春が明けました。いつもなら、お目出度いムードが漂う時期ですが、今年は新年を祝うというより、祝えない空気が蔓延している状況です。世界は今「米国一強」から「米中対立」、そして「欧米対中露」という激しい対立の時代になっていて、緊張状態がいつ爆発するかわかりません。軍事兵器がますます高度化、多様化している現在、それがいつ世界平和を破壊するかも知れません。世界で今、最も不安定な地域は「ソ連崩壊30年」を迎えたロシアとウクライナなど、旧ソ連諸国周辺です。旧ソ連の宗主国だったロシアがソ連解体で失った「領土」を再結集し、西側諸国に対抗しようとしているからです。これに対し、ウクライナは親欧米派のぜレンスキー大統領を先頭に、ロシア軍をウクライナ周辺から追い出してNATO(北大西洋条約機構)に加盟しようとしています。こ...今年は一触即発の危険性が増す世界になる?

  • ウクライナ情勢、NATO加盟問題の決着がカギ!

    7日のプーチン露大統領とバイデン米大統領とのオンライン会談は、平行線のまま終わったが、ウクライナ問題の協議を継続することになり、当面の危機は回避された。だが、プーチン大統領はウクライナのNATO(北大西洋条約機構)加盟問題に決着をつけるまで、ウクライナへの軍事攻勢を辞める考えはないと見られ、緊張状態は年を越しそうだ。今回の問題は、ロシアが2014年にクリミア半島を強制編入して以来、ウクライナとの間で続いている軍事紛争の延長線上にある。ウクライナ東部でのロシアとウクライナの紛争では、すでに1万3000人以上が犠牲になっている。このため、ウクライナでは、2019年に紛争解決を求めて立候補したぜレンスキー氏が大統領に就任したため、紛争が解決に向かうかと見られていた。だが、ウクライナからの移民が多い米国で、ウクライナを...ウクライナ情勢、NATO加盟問題の決着がカギ!

  • ソ連崩壊から30年、再び旧ソ連の国境で緊張高まる!

    人類初の社会主義国家・ソ連が崩壊したのは、1991年12月25日だった。それから30年後の現在、再び旧ソ連国境で軍事的緊張が高まり、ポーランド国境などに移民が殺到している。ソ連崩壊後、独立した国々では今も旧ソ連時代の民族対立や独裁政治が続いており、政情不安が深刻になっている。私が記者としてモスクワに駐在していた30年前、ソ連は15カ国の共和国で構成され、ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連の正式名称)と名乗っていた。だが、1991年8月のソ連共産党首脳部によるクーデター失敗をきっかけに崩壊に向かい、ソ連中枢のロシア、ウクライナ、ベラルーシ3国首脳による「ソ連解体宣言」で事実上、ソ連は解体された。この背景には、リトアニアなどバルト3国の民族主義、ウクライナ、グルジアなどの反ロシア主義など、様々な要素が絡まって爆発し、...ソ連崩壊から30年、再び旧ソ連の国境で緊張高まる!

  • 「弁護士になるには」出版、司法関係のハウツー本3冊揃う!

    ぺりかん社の「なるにはブックス」シリーズのハウツー本『弁護士になるには』がこのほど刊行されました。すでに『検察官になるには』『裁判官になるには』の2冊は出版されていて、司法関係のハウツー本3冊が出揃うことになります。資格試験の最難関と言われていた司法試験のハードルが下がりつつあり、法律のスペシャリストとして活躍の場が広がっている弁護士は、これからますます注目を浴びそうです。この本は、日本弁護士連合会の協力を得て、私がインタビューを重ねて「弁護士の今」を切り取った本で、中学生、高校生にも読みやすい記事と写真が満載されています。特に注目されるのは、弁護士の活躍の場が法廷から社会にどんどん広がっていて、企業から官公庁、地方自治体、各種団体まで弁護士を必要とする職場が増えていることです。その中でも、民間企業に所属する「...「弁護士になるには」出版、司法関係のハウツー本3冊揃う!

  • ロシア下院選、開票結果の正式発表は週末にずれ込む!

    ロシア下院選は19日、3日間の投票が終了、中央選管は開票作業に入った。暫定結果は20日、発表されたが、中央選管は「開票作業中に不正の情報などが入っていて、それをチェックしてから開票結果を発表する」としている。このため、正式発表は今週末にずれ込む公算が強い。ロシアの有力紙コメルサントの21日付け電子版によると、下院選の暫定結果は与党「統一ロシア」が1位を占め、投票総数の49・82%を獲得した。定数450の3分の2の議席(300議席)を維持するのは確実と見られる。これにより、「統一ロシア」は単独で憲法改正ができる議席数を確保、安定政権は維持される見込みだ。だが、与党の今回の得票率は前回2016年の54・2%を下回り、前回議席数343議席を割り込む見通しだ。「統一ロシア」の支持率が過去最低の水準にまで下がっていること...ロシア下院選、開票結果の正式発表は週末にずれ込む!

  • プーチン政権の存続を左右する下院総選挙がスタート!

    ロシアでは4年に一度の下院総選挙が17日から3日間の日程でスタートした。プーチン大統領は初当選した2000年以来、21年間に渡って事実上、政権を維持している。だが、与党の「統一ロシア」は過去最低の26%まで支持率が落ち込み、プーチン大統領はかつてないほどの危機庵を募らせている。選挙結果によっては、プーチン政権の存続が問われることにもなりかねない。与党「統一ロシア」の支持率がこれほど下がった要因には、いくつ化の見方があげられている。その主な要因を列記すると、①年金支給年齢の引き上げなど不人気な政策②実質所得の減少や食料品の高騰など国民生活の悪化③プーチン政権の長期化に伴う飽き、または厭世気分の高まり、などだ。このため、プーチン政権は態勢立て直しのため、以下の政策を約束した。主な政策は①全ての年金受給者に約1万五千...プーチン政権の存続を左右する下院総選挙がスタート!

  • もう30年経つのか?旧ソ連の保守派クーデター未遂事件!

    当時、モスクワで毎日新聞特派員として取材していた自分が、記念すべきこの日を忘れるとは!他社の報道を見て、この日を思い出した自分が情けなく思った。何しろ、モスクワ特派員として現地に到着して1カ月以内に起きた大事件である。そして、この日からソ連は消滅に向かって走り出し、70数年の歴史を破壊してしまったのだから。1991年8月19日午前6時(モスクワ時間)、ソ連のテレビは突然、通常番組を中止し、バレー組曲「白鳥の湖」を流し始めた。ゴルバチョフ大統領の健康状態が容易ならざる状態にあることを暗示していた。モスクワと東京の時差は5時間あったので、第一報が毎日東京本社に飛び込んだのは正午すぎ。外信部の夕刊デスクがモスクワ支局に連絡、直ちに原稿を送るよう指示してきた。このとき我が家は妻と子ども2人がモスクワに到着した直後で、東...もう30年経つのか?旧ソ連の保守派クーデター未遂事件!

  • 帰国拒否のベラルーシ選手にポーランドが人道ビザ発給!

    東京五輪のベラルーシ代表で、陸上短距離に出場する予定だったクリスチナ・ティマノフスカヤ選手(24)がコーチ陣を批判したとして強制的に帰国を命じられた。これに対し、同選手は「帰国すれば投獄の恐れがある」として亡命を希望。ポーランドが人道目的でビザを発給し、8月2日、ポーランド在日大使館に保護された。タス通信などによると、クリスチナ選手は陸上の100、200メートルに出場する予定だったが、1600メートルリレーに出場予定だった選手のうち、2人がドーピング検査を十分行わず、出場を認められなかった。このため、コーチ陣は代わりにクリスチナ選手を出場させると決めた。これに対し、クリスチナ選手は「その種目の経験がないのに、一方的に決められた」とコーチ陣を批判した。その後、同選手は「強制的に帰国を命じられた」と訴え、羽田空港で...帰国拒否のベラルーシ選手にポーランドが人道ビザ発給!

  • プーチン露大統領、米国の1極世界の時代は終わったと語る!

    ロシアのプーチン大統領は6月30日、恒例のテレビ番組「プーチンとの直通回線」に出演し、国民からの質問に直接答えた。この中で、「ロシアに対するいかなる制裁行為が取られようとも、我々を驚かせるようなことはない」と語り、米国による1極世界の終わりを強調した。タス通信によると、プーチン大統領は世界情勢に言及し、「ロシアは全ての面で発展しており、経済の独立性が増加している。国防の可能性も高いレベルに達し、世界の多くの国を超えている。米国との関係でも、いくつかの面では米国を超えている」と、自信を示した。さらに、米国との関係が正常化することを期待し、「より良い世界の秩序を望んでいる」と述べた。また、ロシアが編入したウクライナ南部のクリミア沖で英国駆逐艦に対し、6月23日、ロシア軍機などが警告爆撃や射撃をしたとされる問題につい...プーチン露大統領、米国の1極世界の時代は終わったと語る!

  • 初の米露首脳会談、核軍縮に向けた対話を開始することで合意!

    米国のバイデン大統領とロシアのプーチン大統領は6月16日、スイスのジュネーブで対面による初の首脳会談を行い、核軍縮に向けた戦略的対話を開始することで合意した。ウクライナ情勢やサーバー戦争などについては合意できなかったが、世界平和を左右する核軍縮問題で対話を始めることで合意した意義は大きい。タス通信などによると、ブリンケン米外相、ラブロフ・ロシア外相を交えた四者会議と拡大会合を含め、首脳会談は約3時間に及んだ。その後、バイデン大統領とプーチン大統領が別々に記者会見し、合意事項などを明らかにした。バイデン大統領は「新しく、洗練された兵器を管理する枠組みを作る」と意欲を示した。また、プーチン大統領は「2月に延長することで合意した新戦略兵器削減条約(新START)が5年後に期限が切れるため、将来どうするかという問題があ...初の米露首脳会談、核軍縮に向けた対話を開始することで合意!

  • ロシア有力紙、日本の国民投票法成立を平和憲法改正への動きと警戒!

    ロシアの有力紙コメルサントは5月11日の電子版で、日本の国民投票法改正案成立を「戦後の平和憲法改正に向けた決定的な動き」と警戒する記事を掲載した。同紙はこの中で「インド太平洋地域での米国との軍事協力を活発化させる試み」とけん制している。この記事は「日本は再軍備しつつある」という刺激的な見出しが付けられていて、中国や北朝鮮の脅威に対抗するため、憲法改正に向けて動き出したと論評している。国民投票法改正案は自民、立憲民主などの主要政党との合意によるもので、今国会中に成立する見通しだ。この記事の中で、第二次大戦で天皇国家・日本の敗戦後、初めて憲法改正に関する国民投票にゴーサインを出すものだと指摘。改正を指導するリーダーは、戦争の放棄、戦力及び交戦権を否認した憲法九条を「復古主義」とみなしており、今回の国民投票法の成立に...ロシア有力紙、日本の国民投票法成立を平和憲法改正への動きと警戒!

  • ロシアの反体制派が呼びかけた21日の大規模デモ不発!

    ロシアの反体制派指導者、ナワリヌイ氏の陣営が呼びかけた4月21日の大規模抗議デモは、モスクワ市当局の規制などにより事実上、不発に終わった。一方、プーチン大統領はこの日の国会での年次報告演説で、新型コロナウイルスに打ち勝つため、全力をあげるよう関係当局に指示した。ロシアの主要紙コメルサント電子版によると、ナワリヌイ氏の陣営が呼びかけた首都モスクワでの抗議集会は、モスクワ市当局がマネジ広場の集会を許可せず、周辺での抗議デモに止まった。このため、参加者はラジオ「エホ・モスクワ」(モスクワの声)によると約1万5千人、ロシア内務省によると約6千人に止まった。モスクワのデモ隊の逮捕者も23人だった。ナワリヌイ氏の陣営によると、本人は現在、モスクワ東方のウラジーミル州の刑務所にある結核病棟の独房に収容され、ブドウ糖の点滴を受...ロシアの反体制派が呼びかけた21日の大規模デモ不発!

  • ロシア反体制派、21日に大規模デモでプーチン大統領と対決へ!

    ロシアのプーチン体制に反旗を翻している反体制派指導者、ナワリヌイ氏の陣営は18日、同氏への連帯を訴えて21日に全国の主要都市で大規模な抗議デモを行うと警告した。この日はプーチン大統領が国会で年次報告演説を予定しており、双方の陣営が激突する事態も予想される。ナワリヌイ氏は今年1月、神経剤で何者かに襲撃されて治療を受けていたドイツから帰国したが、当局に逮捕・収監された。ナワリヌイ氏は背中の痛みを訴え、3月31日から抗議のハンストに入り、治療などの措置を求めている。だが、プーチン陣営はそうした措置を拒否しているため、ナワリヌイ氏の体調が悪化、危機的状況にあると伝えられている。一方、バイデン米大統領のサリバン補佐官は米CNNテレビのインタビューに、「ナワリヌイ氏が死亡したら、ロシアは結果を伴うことになる」と制裁措置の発...ロシア反体制派、21日に大規模デモでプーチン大統領と対決へ!

  • 女子フィギュア世界選手権でロシア勢が表彰台独占!

    ロシアのメディアは26日の女子フィギュア世界選手権で、ロシア3選手が表彰台を独占したと大々的に報道した。世界の女子フィギュア界をリードするロシアにとっても、世界選手権の表彰台独占は初めてで、来年2月、北京で開かれる冬季五輪への期待を膨らませた。ロシアの有力紙コメルサントは、3人の活躍をたたえながらも、「3人とも演技ではミスなく終わらなかったが、外国選手の演技のレベルが少し低かったためメダルを独占できた」と報じた。ライバルの日本を名指しこそしなかったが、日本選手の得点の低さに助けられたとの評価が感じられた。一方では、ロシアの北京五輪での出場枠3が確保されたことを大きな成果と伝えている。ロシア3人娘のうち、優勝したアンナ・シェルバコワ選手と3位のアレクサンドラ・トルソワ選手は共に16歳と若い。2人とも転倒するミスが...女子フィギュア世界選手権でロシア勢が表彰台独占!

  • バイデン米大統領、プーチン露大統領を「殺人者」呼ばわり!

    バイデン米大統領は17日、プーチン露大統領を「殺人者」呼ばわりし、米大統領選への介入を試みた代償を払うことになると言い切った。米ABCテレビのインタビューに答えたもので、ロシア政府はこれを受け、直ちに駐米大使を本国に召還させた。このため米露関係は最悪の事態に陥った。ロシアの有力紙コメルサントによると、テレビ・インタビューはコロナとの闘いからサウジアラビアとの関係など、国内外の問題に及んだ。その中でもロシアとの関係が最もスキャンダラスで、「プーチン大統領は殺人者と思うか」との質問にバイデン氏は「殺人者だと思う」と断言した。さらにバイデン氏は「米大統領選への干渉に対価を払うべきだ」と決めつけた。これに対し、ロシアのペスコフ大統領報道官はタス通信を通じて声明を発表。「ロシアが米大統領選に干渉したとの発言は根拠も証拠も...バイデン米大統領、プーチン露大統領を「殺人者」呼ばわり!

  • ゴルバチョフ元ソ連大統領、90歳の誕生日に語る!

    ゴルバチョフ元ソ連大統領は3月2日、90歳の誕生日を迎え、タス通信のインタビューに答えた。その中で、プーチン政権に向け、旧ソ連諸国との関係修復を求めるとともに、バイデン米大統領に対し、ロシアとの関係正常化への期待を語った。政敵だったエリツィン元ロシア大統領とは同じ年生まれだが、すでに13年も長生きしている。タス通信によると、ゴルバチョフ氏はまずロシアのプーチン政権に対し、EU(欧州共同体)との関係を強化し、現在不和になっている旧ソ連諸国との関係を修復するため全力を尽くすよう求めた。さらに、就任したばかりのバイデン米大統領に向け、ロシアとの関係正常化に努力するよう期待すると述べ、「それが米露双方の利益になると確信している」と強調した。ゴルバチョフ氏は旧ソ連時代、レーガン米大統領と4度のサミットを通じて東西冷戦のデ...ゴルバチョフ元ソ連大統領、90歳の誕生日に語る!

  • プーチン大統領、北方領土返還に改めて厳しい姿勢!

    ロシアのプーチン大統領はロシア・メディアの編集長との会見で「ロシアは日本との関係を発展させるが、ロシア憲法の範囲内に限定される」と述べ、日本側の北方領土返還要求を受け入れない姿勢を強調した。ロシアのテレビが14日、流したもので、菅政権に対し、領土問題で厳しい姿勢で臨む方針を改めて示したと言える。プーチン大統領は昨年7月、ロシアの憲法を改正し、領土の割譲を禁止する修正を行う一方、隣国との「国境画定交渉」については認めるとの例外規定を盛り込んだ。タス通信によると、憲法改正と日本との関係についての質問に対し、プーチン大統領は「憲法に対立する手段は一切取らない。北方領土の主権と日本との関係については、ラブロフ外相の担当だ。日本との境界線がどこにあるかは彼に聞いてくれ」と答えた。ロシア外務省は、北方領土はあくまでロシア領...プーチン大統領、北方領土返還に改めて厳しい姿勢!

  • 露反体制派指導者の拘束で抗議デモ拡大、プーチン政権に危機感!

    ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の拘束に抗議するデモが23日、モスクワからウラジオストクまで全国112カ所で行われ、3千人以上が拘束された。主催者側は「これまでで最大の逮捕者だ」とプーチン政権を非難している。今年9月の下院選を控え、政権側は危機感を募らせている模様で、ロシア国内で早くも「政治の季節」が始まったといえそうだ。ロシアの有力紙コメルサントの23日付け電子版によると、首都モスクワでは目ぬき通りのプーシキン広場で23日午後、無許可の集会が開かれ、主催者の人権監視団体「OVDインフォ」は約1万5000人が参加したと公表。一方、警察当局は参加人数を4000人と発表している。取り締まりに当たった内務省は特殊部隊を出動させてデモ隊の排除に乗り出し、警棒などで参加者を会場から追い出そうとした。これに対し、デモ参加...露反体制派指導者の拘束で抗議デモ拡大、プーチン政権に危機感!

  • 新年明けましておめでとうございます!

    javascript:void(0)コロナ禍に振り回された2020年が終わり、新しい年がやってきましたが、コロナ禍の中で暮らさざるを得ない状況は変わりそうもありません。幸い親戚や知り合いの方に感染された方はいませんが、いつ自分や家族が感染するかわからない状況が当分続きそうです。昨年はぺりかん社から「検察官になるには」と「裁判官になるには」、それにユーラシア文庫の群像社から「ハルビン学院の人びとー百年目の回顧」の3冊を出版することができました。私自身、この年になってこれほど本が出せるとは思ってもいませんでした。今年もぺりかん社の法曹シリーズの続編として「弁護士になるには」の出版を目指し、取材を始めています。なんとか年内に出版できれば幸いです。フリーライターとして仕事を始めて今年で3年目ですが、これからも仕事がある...新年明けましておめでとうございます!

  • ぺりかん社から『裁判官になるには』を出版!

    人気の職業への道をわかりやすく紹介する”ぺりかん社”の「なるにはBOOKS」シリーズの1冊として『裁判官になるには』がこのほど出版されました。今年5月に出版された『検察官になるには』に続く、私の法曹界シリーズの2冊目です。現役の裁判官や書記官にインタビューし、仕事ぶりややりがいを詳しく聞き出したドキュメントをメインに、裁判所の仕事が丸ごと分かる入門書です。このところ検察官の定年延長問題や無罪率99%の裁判など、法曹界の話題がメディアやお茶の間を賑わせています。でも、どういう組織なのか、どうして問題になるかがわかりにくいと思います。そこでぺりかん社では、中高生に焦点を当て、写真やイラストをふんだんに使ってわかりやすく編集しています。将来こういう仕事について見たいと思っている人には、格好の本だと思います。この本の取...ぺりかん社から『裁判官になるには』を出版!

  • プーチン大統領「露米関係はこれ以上悪くならない」と言い切る!

    米大統領選の選挙結果がほぼ出そろい、各国がバイデン新大統領への祝意を表明後も沈黙を守っていたプーチン露大統領が11月20日、ようやく重い口を開いた。「露米関係はすでに悪いのだから、公式な祝意の表明が遅れても、さらに悪化することはない」と言い切った。諦めとも、開き直りとも取れる口ぶりだった。プーチン大統領は22日夜、ロシア国営テレビの「モスクワ・クレムリン・プーチン」と銘打った番組に出演、インタビューに応じた。タス通信によると、プーチン大統領は米露関係について「すでに台無しになっているので、さらに台無しにすることはできない」と述べる一方、「われわれはトランプ大統領ともバイデン候補とも尊敬し合う関係を持っているので、われわれには特に問題がない」とも語った。さらに大統領は「ロシアの指導層は、選ばれたどの大統領とも一緒...プーチン大統領「露米関係はこれ以上悪くならない」と言い切る!

  • バイデン氏の勝利で米露関係の好転につながるか?

    米大統領選の開票が進み、ようやくバイデン民主党候補の勝利が確実な情勢になったが、ロシア大統領府は9日、「プーチン大統領は米大統領選の正式結果が出るまで待っている」と発表、バイデン候補の勝利をまだ認めていないことを表明した。米露関係はバイデン氏が副大統領だったオバマ政権当時、最悪と言われたが、バイデン新大統領の就任で両国の関係に変化が来るだろうか。ロシアのペスコフ大統領報道官が明らかにしたもので、「正式結果が出るまで待つのが妥当だとわれわれは考えている。強調しておきたいのは、プーチン大統領は米国民の選択を尊重するとくり返し述べているということだ」と語った。前回の大統領選でトランプ氏が勝利した時は、プーチン氏は速やかに祝意を表明している。前回との違いについて報道官は「トランプ氏が敗北を認めることを拒否し、不正投票が...バイデン氏の勝利で米露関係の好転につながるか?

  • ロシアのプーチン政権は今どうなっているのか?

    ロシアで憲法が改正され、プーチン大統領は2024年の任期満了後も大統領を続けることができるようになってから4カ月。隣国ベラルーシで大統領選挙後に政権側の不正が明らかになり、プーチン大統領がルカシェンコ大統領と反体制派との仲裁に乗り出したが、事態解決の見通しは立っていない。さらに、ロシア国内でも反体制派指導者、ナワリヌイ氏が意識不明の重体に陥る事件も起きている。順風満帆のはずがプーチン政権は、いまどうなっているのだろうか。ロシアの政治情勢が不透明な今、それを解き明かすカギとも言える記事が10月28日付けの毎日新聞「記者の目」に掲載された。すでにこの記事をご覧になっている方には余計なことかもしれないが、まだ読んでいない人には貴重な情報を与える記事と思い、ご紹介したい。記事を書いたのは、私の元同僚の大木俊治・元モスク...ロシアのプーチン政権は今どうなっているのか?

  • ロシアのプーチン政権に何が起こっているのか?

    ロシアで憲法が改正され、プーチン大統領の半永久政権が可能になってから4カ月。このところ大統領の指導力が発揮されず、ロシアの存在感が低下しているように見える。隣国ベラルーシの反政府運動がプーチン大統領が仲裁に入っても沈静化せず、ロシア国内の反政府運動の抑え込みもパッとしないからである。プーチン氏の今後の体制が決まり、安堵してしまったのか、それとも体制派の「人質状態」になり、思い切った政策が打ち出せなくなったのか。ここで、毎日新聞時代の同僚が今年9月半ば、ロシアの高名な政治学者や評論家たちとのオンライン会見に参加し、意見交換した内容をまとめた10月28日付の「記者の目」を紹介したい。すでにこの記事を読まれた方には申し訳ないが、見られていない方には大いに参考になると思う。元同僚は大木俊治・新聞研究本部員で、2000年...ロシアのプーチン政権に何が起こっているのか?

  • ナゴルノカラバフ紛争の原点はロシア帝国以来の民族問題!

    9月下旬から始まったアゼルバイジャンのナゴルノカラバフ自治州を巡る紛争は、アゼルバイジャンとアルバニアに加え、トルコが介入して国際的軍事衝突に発展しつつある。このため旧ソ連の盟主・ロシアが懸命に停戦を呼びかけているが、軍事衝突は収まるどころか、拡大に向かっている。この紛争の原点は、ロシア帝国時代からの複雑な民族問題で、それを探らないと根本的な問題が見えてこない。黒海とカスピ海に囲まれたカフカス地方は、古来から民族構成が複雑だが、ロシア帝国・ソ連時代を通じて人為的に国境が決められ、民族分布と一致していないところが多い。特に、国境が隣接するキリスト教信仰のアルメニア人と、イスラム教信仰のアゼルバイジャンとは、古くから民族衝突を繰り返してきた。最大の対立は、ナゴルノカラバフ地方をどちらの帰属にするかだった。アルメニア...ナゴルノカラバフ紛争の原点はロシア帝国以来の民族問題!

  • 旧ソ連のナゴルノカラバフ紛争、死者100人超え戦闘激化!

    旧ソ連南部のアゼルバイジャンとアルメニアが領有権を争っているナゴルノ=カラバフ自治州で9月下旬、軍事衝突がに起き、民間人を含む死者数が100人を超えた。両国とも戒厳令を敷き、軍隊を動員して1994年の停戦以来、最大級の衝突になりつつある。両国と友好関係にあるロシアが戦闘停止を呼びかけているが、アゼルバイジャンの友好国、トルコも加わり、戦闘はさらに拡大する勢いだ。今回の衝突は9月27日朝始まったが、原因は未だにはっきりしない。アゼルバイジャン、アルメニアの双方が「相手が先に攻撃してきた」と主張している。ただ、今回の戦闘は今年7月、アゼルバイジャン北西部のトブス周辺で起き、十数人が死亡したのが始まりだ。これに対し、アゼルバイジャンのアリエフ大統領が「アルメニアが新たな戦争の準備をしてる」と非難、緊張が続いていた。そ...旧ソ連のナゴルノカラバフ紛争、死者100人超え戦闘激化!

  • プーチン露大統領、ベラルーシに15億ドルの緊急融資を約束!

    ベラルーシ大統領選後の混乱収拾を目指してロシア南部のソチで会談したプーチン露大統領とルカシェンコ・ベラルーシ大統領は9月14日、ロシアがベラルーシに15億ドル(約1580億円)の緊急融資を行うことで合意した。プーチン大統領はベラルーシを「ロシアの最も近い同盟国」と呼び、全面的に支援することを明らかにした。だが、ベラルーシの反政権派はあくまでルカシェンコ大統領の退陣を要求する構えで、事態の収拾には時間がかかりそうだ。タス通信などによると、首脳会談はプーチン氏とルカシェンコ氏のサシで行われ、プーチン氏はルカシェンコ氏の大統領選勝利を改めて容認、支援していくことを明らかにした。その上で、ベラルーシ支援のため、15億ドルの緊急融資を行うことを約束した。さらに、ルカシェンコ氏が混乱収拾策として国民に提案しているベラルーシ...プーチン露大統領、ベラルーシに15億ドルの緊急融資を約束!

  • ベラルーシの混乱激化、ルカシェンコ大統領がプーチン大統領とサシの緊急会談!

    8月9日のベラルーシ大統領選の結果に対する市民の抗議行動は首都ミンスクを中心に続けられ、1ヶ月たっても収まるどころか拡大する一方。このためルカシェンコ・ベラルーシ大統領は14日、急きょ空路ロシアのソチへ飛び、プーチン・ロシア大統領と会談することになった。現地からの報道によると、会談は一対一で行われ、両国の協力関係から国際関係まで幅広く協議する見通しだ。大統領選の結果についてベラルーシ選管は現職の大統領の当選を発表したが、反政権側は政権側による大規模な不正が行われたとして抗議行動を続け、ルカシェンコ大統領の退陣を要求して連日のように抗議集会やデモ行進を行なっている。9月13日夜にはミンスク市内で1万人以上が参加する抗議活動が行われ、タス通信によると、内務省治安部隊がデモ隊に向けて警戒射撃を行った。けが人などの被害...ベラルーシの混乱激化、ルカシェンコ大統領がプーチン大統領とサシの緊急会談!

  • プーチン大統領、ベラルーシ大統領の選挙の正当性を容認、混乱は長期化へ!

    8月9日の大統領選後、混乱が続く旧ソ連・ベラルーシで29日、新たな動きがあった。一つは首都ミンスクで女性たちが参加するデモがあり、約1万人が参加、これまでに拘束された人々を釈放するよう求めた。もう一つは、大統領選後、沈黙を守っていたプーチン・ロシア大統領が大統領選の正当性を明確に認め、ルカシェンコ大統領の当選を支持した。このためプーチン氏は不正選挙と認定したEU諸国と対立することになり、ベラルーシの混乱状態は長期化する見通しとなった。ミンスクでのこの日のデモは「女性の行進」と命名され、首都中心部に配備された多数の治安部隊員に対し、花束を手渡し、拘束されたり暴行を受けたりした人々への支援を訴えるのが目的だった。治安部隊員は花束を受け取らなかったが、現地で取材していたロシア人特派員は「デモ参加者はミンスクの有能な女...プーチン大統領、ベラルーシ大統領の選挙の正当性を容認、混乱は長期化へ!

  • ベラルーシで選挙不正への抗議行動が全国に拡大!

    8月9日に旧ソ連、ベラルーシで行われた大統領選で不正があったとして、6選したルカシェンコ大統領の退陣を求める抗議行動が全国に広がりを見せている。抗議行動の主役をつとめているのは選挙で2位になった女性のチハノフスカヤ氏で、政権側に経済的圧力を加えるため、全国的なストを呼びかけている。これを受けて欧州連合(EU)は選挙結果に改ざんがあったと認定、選挙結果や抗議行動への暴力に関わった責任者への制裁を行う方針を決めた。今回の選挙もこれまで同様、ルカシェンコ大統領の圧勝と見られていたが、選挙に出れなくなった夫に代わって立候補した妻のチハノフスカヤ氏が得票を伸ばし、自身の得票が6、7割に上ったとされる。このため、いったん国外に脱出する一方、市民社会代表らが参加する政権移行のための「調整評議会」を設置する準備を進めている。こ...ベラルーシで選挙不正への抗議行動が全国に拡大!

  • ハルビン学院9期生とロシア人女性との”世紀の恋”!

    私の近著『ハルビン学院の人びとー百年目の回顧』(ユーラシア文庫、群像社)を読んだ関西日露交流史研究センター代表、岩佐毅さんからメールを頂きました。そこに添付されていたメールには、ハルビン学院9期生の桜木新吾さんとハルビン在住のロシア人女性、ゾーヤさんとの世紀の恋の行方が綴られていました。このストーリーに感激したので、ぜひ皆さんに読んで頂きたく、ブログに添付しました。2人はソ連軍侵攻という不運にも負けず、戦後、日本で再会し神戸の異人館街で幸せな新生活を送りました。詳しくはメールをご覧ください。/Users/iijimakazutaka/Desktop/202007141446224482.pdfハルビン学院9期生とロシア人女性との”世紀の恋”!

  • ロシアのプーチン大統領、憲法改正案巡る全国投票に参加求め異例の呼びかけ!

    プーチン・ロシア大統領の音頭取りで憲法改正案の是非を問う全国投票は6月25日から始まっているが、29日夜の段階では投票率が半数に達していないため大統領は30日、テレビを通じて有権者に是非投票するよう異例の呼びかけを行った。投票は7月1日が最終日で、改正案の賛成票がどの程度に達するかにプーチン大統領の続投が掛かっている。中央選管が29日夜に発表した投票者数によると、全国で約4960万人が投票しており、投票率は45・7%だった。すでに投票開始から5日間経過しているが、投票者数はまだ過半数に達していないことになる。このためプーチン大統領は30日、改めて国民に投票をテレビで呼びかけた。大統領は「明日7月1日は最後の投票日だ。どの投票も極めて重要で、最も力強いものである。憲法改正案はすでに出来上がっており、皆さんの承認と...ロシアのプーチン大統領、憲法改正案巡る全国投票に参加求め異例の呼びかけ!

  • 駐日ロシア大使のガルージン氏、コロナ終結後の日露首脳会談に期待感示す !

    ガルージン駐日ロシア大使は6月5日、日本対外文化協会の研究会で、ロシアの対外政策と日露関係について約40分間講演した。ガルージン氏はトランプ米大統領が「G7は時代遅れで、世界で起きていることに適応していない」と述べ、ロシアや豪州を含めた拡大G7を提案したことに対し、「拡大G7は正しい方向と思うが、(中国を含めた)G20の方が今は効果的だ」と指摘した。講演会はオンラインで行われ、ガルージン大使らは都内のロシア大使館でロシア研究者やジャーナリストらと意見交換した。まず、ガルージン氏が新型コロナウイルスの拡大が起こした国際関係の変化についてロシア側の考えを明らかにした。コロナ禍により人的交流が大きな影響を受けており、全ての国々がコロナのテストに合格したわけではないと指摘した。その上で、「一部の国はパンデミックな状況を...駐日ロシア大使のガルージン氏、コロナ終結後の日露首脳会談に期待感示す!

  • 「日本政府はロシアとの平和条約締結を期待せず」と露紙報道!

    日本外務省は19日、2020年版外交青書の中で北方領土の主権を明記し、2019年版で削除した法的立場の記述を復活させたが、ロシア紙「独立新聞」は同日付の電子版で「日本政府はもはやロシアとの平和条約締結を期待せず」との見出しで伝えた。この報道は何を意味するのだろうか。独立新聞の電子版によると、日本外務省は毎年報告する外交青書の中で、北方領土の主権明記を定式化していたが、昨年の報告では「北方領土は日本に帰属する」との表現が削除され、ロシアとの平和条約締結への期待が含まれていた。ところが、今年の報告では北方領土の主権明記が復活し、「日本政府の平和条約締結への期待が消えたのだろう」と書いている。独立新聞はロシアの中でも政府寄りではない、中立的な新聞とみられている。独立新聞によると、ロシアとの領土問題が日本側に有利な条件...「日本政府はロシアとの平和条約締結を期待せず」と露紙報道!

  • カザフスタン・ナザルバエフ終身大統領の長女、上院議長解任!

    中央アジアのカザフスタンで5月2日、ナザルバエフ終身大統領の後継者とみられていたダリガ・ナザルバエワ上院議長が突然解任された。上院議長は大統領の長女で、昨年4月、ナザルバエフ氏の大統領辞任後に任命されていた。解任された理由は不明だが、事実上の任命権はナザルバエフ氏にあり、後継者争いが再燃化するのでは、との見方も出ている。ナザルバエフ終身大統領は、ソ連時代からカザフスタンの指導者として君臨し、独裁的権力を握っていた。だが、78歳になる直前の昨年4月、大統領職を退任し、トカエフ上院議長を後任に任命した。ダリガ氏はナザルバエフ終身大統領の3人姉妹の長女で56歳。3女のアリヤ氏はキルギス元大統領の息子と結婚している。ナザルバエフ氏は現在も大統領代行を務め、国家安保会議議長、さらに与党党首も兼務して院政を敷いている。3日...カザフスタン・ナザルバエフ終身大統領の長女、上院議長解任!

  • 番外編 ぺりかん社から『検察官になるには』出版!

    javascript:void(0)/Users/iijimakazutaka/Desktop/「検察官」本紹介.docxこのほどぺりかん社から『検察官になるには』を出版しました。これから職業を選ぼうという若者向けに、検察官とはどんな職業なのか、どうしたらなれるのかを詳しく書いた本です。検察官の元締めである最高検察庁の協力を得て、全国紙記者として司法記者を勤めた経験を元にまとめました。ご覧頂ければきっと役に立つと思います。この本は1冊1500円(税抜)で各書店、ぺりかん社ホームページ、アマゾンなどで購入できます。ぜひ手にとってご覧ください。番外編ぺりかん社から『検察官になるには』出版!

  • 『ハルビン学院の人びとー百年目の回顧』群像社から出版!

    javascript:void(0)日露戦争後、旧満州のハルビンに設立されたロシア専門家養成の学校「ハルビン学院」は今年、創立百年を迎えます。ロシアとの共存の道を探ろうと設立した満鉄初代総裁、後藤新平の願いとは裏腹に、日中戦争、第二次大戦に巻き込まれ、終戦と同時にわずか25年で閉校となりました。そんな激動のただ中で、卒業生1,514人はいかに学び、戦後の混乱期を生き延びたのか。その軌跡をわずかな生存者を探してインタビューしてまとめたのがこの本です。私は1991年のソ連崩壊前後に、モスクワで毎日新聞特派員として6年間駐在し、社会主義の盟主が倒れるのを目撃しました。日々の取材に追われる中、旧ソ連で活躍したハルビン学院卒の先輩たちの話を聞く度に、彼らの活躍の原動力は何だろうかと気になっていました。モスクワ駐在を終えて...『ハルビン学院の人びとー百年目の回顧』群像社から出版!

  • ロシア連邦自主労組、コロナ禍への連帯デモ行進を計画!

    新型肺炎コロナウイルスの感染が拡大しているのは、ロシアも例外ではない。4月7日現在、感染者数は7,497人に増え、首都モスクワでは外出を原則禁止する措置が取られている。こうした状況の中、労働者約2千万人が加盟するロシア最大の労働組合組織「連邦自主労組」は7日、5月1日のメーデーにあわせて、「強力な伝染病に対する連帯デモ行進」を実施する方針を決めた。ソ連時代、ロシアは社会主義の盟主を自認し、5月1日のメーデーは世界に存在をアピールするとともに、ロシアの春を告げる全国的な祭典と位置付けていた。1991年、ソ連崩壊後は一時の勢いを失ったものの、「連邦自主労組」は毎年、組織をあげてメーデーのデモ行進を続けている。今年は世界的に猛威を振るっているコロナウイルスと闘う労働者との連帯を掲げ、全国各地でデモ行進を行うことを打ち...ロシア連邦自主労組、コロナ禍への連帯デモ行進を計画!

  • プーチン大統領の任期延長改憲案が急きょ決まった背景は?

    プーチン大統領の2024年の再出馬を可能とする憲法改正案がロシア憲法裁判所で承認され、4月22日の全国投票にかけられることになった。投票により、改正案が可決されるのは確実で、プーチン氏は4期目の任期が切れる24年以降も大統領職を務めることが事実上決まった。プーチン氏自身、任期満了後は大統領以外の公職に就く考えを示していただけに、急きょ考えが変わったのは何故なのか、探ってみた。プーチン氏は大統領を24年の任期満了で退任し、国家評議会議長などの要職に就いて院政を敷くとの見方が大勢で、プーチン氏自身、それをほのめかしていた。その流れが変わったのは、元宇宙飛行士のテレシコワ下院議員が3月10日、下院の審議中に歴代大統領の任期を「セロ」に戻すという奇想天外な提案をしてからだ。それを受け、プーチン氏が下院で演説し、新型コロ...プーチン大統領の任期延長改憲案が急きょ決まった背景は?

  • ロシアの憲法改正改訂版、領土の割譲行為禁止を盛り込む!

    ロシアのプーチン大統領は、政治機構の抜本的改革を柱とした憲法改正を行う方針だが、3月2日に下院議会に提案した憲法改正の改訂版では、隣接国との国境画定交渉は認めるものの、領土の割譲を目指した行為は禁止する内容となっていることが分かった。この改訂案は、北方領土問題をめぐる日本への譲歩や交渉自体を禁止することを狙ったもので、この改正案が成立すると、北方領土の日本への返還は事実上不可能になりかねない。プーチン大統領は2024年に大統領の任期が満了となり、退任する意向を固めている。そのため、任期満了前に政治機構を改革し、実質的な院政を敷くとの見方が強い。こうした流れの中で、プーチン氏は北方領土返還に向けた行為や呼びかけを禁止する方針を打ち出したものと見られる。その一方、国境画定については認めるとしており、日本との北方領土...ロシアの憲法改正改訂版、領土の割譲行為禁止を盛り込む!

  • プーチン大統領の退任後も院政を望む国民は55%、年金生活者も25%に!

    ロシアの世論調査機関「レバダセンター」が、プーチン大統領の任期満了後、どんな役割を期待するかを調査したところ、一番多かったのは大統領の続投で27%、与党「統一ロシア」の指導者が9%で2番目に多かったことがわかった。そのほか、首相、ロシアとベラルーシの国家連合大統領、安保会議議長などを含め、何らかの形で院政を求める人が55%に上った。レバダセンターが1月末に発表したもので、世論調査は1月23日から29日まで、全国で1603人を対象に行われた。その結果によると、大統領の続投、与党の指導者に続いて多かったのは首相で11%、ついでロシアとベラルーシの国家連合大統領と安保会議議長で共に4%だった。その反対に、年金生活者を望む人が25%もあったのは意外だった。大統領の続投は、プーチン氏の憲法改正案によると現行の「連続2期」...プーチン大統領の退任後も院政を望む国民は55%、年金生活者も25%に!

  • プーチン大統領の政治体制改革案、任期満了後を考慮した布石か!

    プーチン露大統領は15日、議会への年次教書演説で政治体制を変革する必要性を述べ、憲法改正案を示した。これを受けて大統領と20年以上、コンビを組んでいるメドベージェフ首相が内閣総辞職を行い、国家の重要事項を決定する安全保障会議の副議長に任命された。大統領の狙いは4年後の任期満了を控え、大統領権限を抑え、なんらかの形で影響力を残したいための措置とみられる。この背景には、すでに20年間も指導者の地位に座り続け、国民に飽きられつつあることから、大統領の権限を弱める改革を行い、大統領辞任後の自らの安全を図るとともに、その後もなんらかの形で院政を敷く構えと見られている。そこで、すでに20年間、コンビで国政を支えてきたメドベージェフ首相を安全保障会議のナンバーツーに据え、今後も二人体制を維持していく方針と見られる。メドベージ...プーチン大統領の政治体制改革案、任期満了後を考慮した布石か!

  • 冷戦終結から満30年、ロシア国民に落ち着きと自信増す!

    東西の冷戦に終止符を打ったのは1989年12月。あれから2年後にソ連が崩壊し、新生ロシアが生まれた。冷戦終結から今年は満30年を迎え、各地で様々な行事や催しが行われている。この間、ロシアは世界最大の共産国家・ソ連から、市場経済に方向転換し、以前より小ぶりな国家に生まれ変わった。では30年後の今日、人々の暮らしや意識はどう変わったのだろうか。ここで、18歳以上のロシア人1,600人を対象に12月18日に行われた「暮らしの満足度」に関する世論調査結果を見てみたい。タス通信が12月24日付けで配信したもので、自分の人生に満足している人が約80%になり、約20年前に比べ、17ポイントもアップしていたという。この調査結果から、何が読み取れるか考えてみたい。調査結果のポイントは、以下の5つにまとめられる。⑴人生に満足してい...冷戦終結から満30年、ロシア国民に落ち着きと自信増す!

  • プーチン大統領が北方領土交渉で再び「引き分け」を持ち出した意図は?

    ロシアのプーチン大統領は19日、モスクワ市内でに恒例の年末会見を行い、国内外の記者の質問に答えた。その中で、共同通信記者の質問に対し、日露平和条約交渉について「柔道で言う引き分けを目指しているが、まだ解決策は見つかっていない」と述べた。大統領が日露間の交渉に関し「引き分け」と言う表現を使ったのは、2012年の外国メディアとの会見以来で、改めて大統領がこの表現を持ち出した意図はなんだろうか。前回、「引き分け発言」をしたのは、2012年の大統領選で当選した直後で、大統領がいよいよ領土問題を解決しようと本腰を入れたのではないか、と言う観測が広まった。そうした流れの中で、「引き分け」とは領土交渉の対象になっている北方四島を半々に分けると言うことではないかとの憶測を呼び、日本国内で解決機運が高まった印象がある。安倍晋三首...プーチン大統領が北方領土交渉で再び「引き分け」を持ち出した意図は?

  • ロシアとウクライナ、年内の完全停戦で合意したが・・・

    ロシアとウクライナの紛争は、2014年以来、6年越しとなっているが、12月9日にパリで開かれたロシア、ウクライナ、仏、独の4カ国首脳による和平協議で年内の完全停戦で合意した。ウクライナで今春就任したぜレンスキー大統領が紛争解決に積極的になり、プーチン大統領も話し合い路線に歩み寄ったため、2015年の停戦合意の実現に向け動き出した。だが、最大の焦点だった親露派地域での地方選挙の実施で合意できなかったため、4ヶ月以内に協議再開を目指すことになった。ウクライナとロシアはスラブ民族同士で、元々兄弟のような関係だった。特に、ウクライナに石油資源がないこともあって、石油の豊富なロシアと協調していかなければ、国家が成り立たない状態だった。ところが、ソ連崩壊で兄弟関係の”重し”が消え、対等な立場になってから紛争が起きるようにな...ロシアとウクライナ、年内の完全停戦で合意したが・・・

  • 北方領土観光ツアーは日露の平和条約交渉の成否に直結せず!

    日本の観光客と政府関係者が参加した北方領土観光ツアーは11月2日終了し、一行はチャーター船で根室港に戻ってきた。当初の計画では、10月に6日間の日程で北方領土の国後・択捉の両島を回るはずだったが、ロシア側が直前に延期を要請したため、2週間以上延期されたうえ、日程も1日短縮された。さらに、旅行途中で荒天のため1日繰り上げられ、観光客は「択捉島の滞在が2時間弱で、本当に残念でした」と帰国後、嘆いていた。どうしてこんなことになったのだろうか。この計画が決まったのは、6月29日の大阪での安倍首相とプーチン大統領との首脳会談でだった。安倍首相は当初、この会談で北方領土の2島返還にメドをつけようと目論んでいたが、プーチン大統領は会談前から「(北方領土を日本に引き渡す)計画はない」とロシアのテレビで発言しており、はじめから解...北方領土観光ツアーは日露の平和条約交渉の成否に直結せず!

  • 中村喜和・一橋大名誉教授、日本トルストイ協会で講演!

    ロシア文化研究の権威である中村喜和・一橋大学名誉教授は9月28日、東京・世田谷区の日本女子大学で開かれた日本トルストイ協会の総会で講演した。テーマは、ロシア正教の典礼改革に反対してカナダに移住したドゥホボール教徒と、ロシアの文豪・トルストイとの交流をめぐる物語で、会員ら数十人が熱心に聞き入っていた。日本女子大学は、レフ・トルストイの理想とする「愛と理解と調和」の教育に共感し、私塾「日本女子高等学院」を開講したのが始まり。今年は学園創立100周年記念プレイベントとして、トルストイの玄孫(やしゃご)ナターリア・トルスタヤの絵画展を12月8日から17日まで光葉博物館で開催する。日本トルストイ協会は、トルストイの作品や実践活動を通じて自分自身や時代を見つめ直そうと設立され、年2回、総会と講演会を開いている。講師の中村名...中村喜和・一橋大名誉教授、日本トルストイ協会で講演!

  • モスク市議選、与党「統一ロシア」は敗北、野党勢力が躍進!

    反プーチン勢力の抗議運動で注目を浴びたモスクワ市議選(定数45)の投票が9月8日に行われ、与党「統一ロシア」が前回の38議席から9議席に大幅に議席を減らし、事実上敗北した。今回の統一地方選は全体的に見ればプーチン大統領支持の与党が優勢だが、お膝元の首都で野党勢力が躍進する結果となり、政権維持に黄信号が灯った。現地からの報道によると、統一ロシアの議席獲得は9議席にとどまり、前回の38議席から大幅に減少した。象徴的だったのは、統一ロシアのモスクワトップであるアンドレイ・メテルスキー候補が落選したことだ。これに対し、野党では民主派の「ヤブロコ」が4議席を獲得したほか、左派の「公正ロシア」も3人が当選した。両政党とも前回は当選者がいなかっただけに、大躍進となった。残りの議席は無所属候補が獲得しており、与党の舵取りは厳し...モスク市議選、与党「統一ロシア」は敗北、野党勢力が躍進!

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