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  • Know what I mean

    Sは言う。「進学相談で、家に行ってきた」―― どうだった?「コタツのテーブルにポンとライターを先生は置いた」―― ほう、それで?「ムニャムニャ・・ と英語をしゃべったので、家でそれを調べたらさ~ 」―― なん

  • 金の意味する音

    前項の気仙沼の客人に、「いつ頃から、どうしてタンノイ、なのですか」当方のノウミソをズバリ探る質問があったので、思い出した。鯛焼きが20円の頃に、当方は毎日大町で暮らし、隣のパチンコ店の流す軍艦マーチを

  • 炭焼藤太墓碑に登る

    フッサールは、あらゆる数は「数える」という志向に状態があるという。それなら当方は、考える。あらゆる人間の志向は「金」に向いている状態ではないか。1オンスの金貨をしばらく玩んだが、志向は必ずしも現実的で

  • 人間たち

    薔薇の木に薔薇の花咲く 何事の不思議なけれど薔薇の花何事の不思議なけれど照り極まれど木よりこぼるる 光りこぼるる 問題は次である。 病気の人に付いていったマスクで車のドア越しに病状を聞かれまもなく電話で

  • 干し柿を買う

    モンテーニュと織田信長は同時ころに、ともに領主の子として生まれた。一方はルネサンス期の人道主義者でボルドー市長になり、信長は安土桃山文化の覇者となって、人道突破を断行した。車で走っていて、鹿やイノシシ

  • 真柴の客

    真柴の住人が喫茶に来た。音楽に興味は無いが、見学に来たのである。つまり、見聞を広め、暮らしの爪楊枝にしようということか。ガッカリさせても悪いので、最近見た映画を活弁ふうに話したら、あっというまに時間が

  • バッハホール巡礼

    1983.3/15発行のBRUTUSは相鉄ジョイナス4階の書店で370円であった。東京街歩き特集で、P71にクラリネットを構える北村英治氏の勇姿がある。当方が注目したのはこの和装の腕にひときわ輝く腕時計である

  • アバンギャルドを鳴らす客人

    悠揚迫らざる風格でいながら、キビキビした所作の矛盾するところを見た。ロイスのタンノイを三曲聴いておいて、「非常に好い。レコードでこのように安定した再生を聞くのは初めてです」「スピ-カーは一千万のを鳴ら

  • パリのレジスタンス

    サガンの小説の出だしは、エリュアールの詩から始まる。その時、定休日に遅く起きて、カウンターから道を眺めると、真っ直ぐ近寄ってくる人がいる。むかし急な用事で、喫茶の店番を頼んだ人だが、15年も前のことで

  • 春を待つ衣川路

    月見の晩に、磐乃井酒造のトラックに堤防のススキを満載して、渋谷ハチ公前でワンカップと一緒にゲリラ販売をやる、と話すと、「それ、やりましょう」芦名沢氏はアイデアに応じた。ジャズは、そこまでで演奏は終りで

  • 春を待つ奥州路 その2

    前沢と水沢の中間に「折居」の駅が有る。周囲はむかしセールスの販路で良く通ったところで、前沢牛の肥育農家や神社遺跡が多く有った気分の良いところである。1点、解決していなかった10万分の1地図の地名に、か

  • 春を待つ芭蕉の細道 その8

    珈琲を沸かしているとき、ふいに脳裏をフレーズが流れた。何だっけと考え、昨日のジャックルーシェのバッハか。50年前に、教会のオルガン弾きになると言った人物から貰った30枚の1枚だが、つまらなくて聴かない

  • 春を待つ芭蕉の細道 その6

    朗報か。テレビのニュースは、いつからこうなった、「きょうのコロナ患者数グラフ~ 」 これがなんと、「きょうの、日経株価過去最高値~ 」 にかわっている。23000円になった世界を見てみたい、という願望

  • 春を待つ芭蕉の細道 その5

    プラモデル造り時代から、いよいよ目黒の工場でオカネを稼ぐ時が来た。要するに月給は1日700円で、タンノイは容赦のない17万円である。右も左もわからない年末の夜勤に電話が来て、二階の事務室に呼ばれた。声

  • 春を待つ芭蕉の細道 その4

    聖地巡礼にタイミングがあって、天啓のようなもの。うっ、先にやってきたのは関が丘下のJBL氏である。毛糸の帽子をシャレに決めて、なにやら適当な話をしている客人だが、どうやら2001年5月の若葉の頃に、「

  • 春を待つ芭蕉の細道

    一関街道を花泉に向かうと、「大門」という地名を通る。ブランデンブルグ門、凱旋門、天安門、昔の都や領土に門が有り、この場所に平泉藤原都の結界を示す大きな門があったという。芭蕉は元禄2年の5月に自宅を旅費

  • 春を待つ里山

    厳美街道を須川岳に向かうと、やがて右手に骨寺村荘園遺跡の神社が見えてくる。拝殿の下で弁当をいただいて、再び車のハンドルを握ると、さらに道の奥が衣川、安倍の砦に向かって伸びている。里山の見事な景観は、ク

  • 春を待つニューヨーク その2

    あの冬一番の寒さが来る前のこと、♀が夜分に喫茶に現れたのは2006.1月である。印象に残っているのは、「もらってきたオカネの二倍働いたワ」「このお店はよく停電するんですか?」「これから温泉に行きません?二万

  • 春を待つニューヨーク

    レッド・ガーランド・トリオも良いが、マッドデニス・トリオにて聴く。最近の歌枕聖地巡礼に、非常に感銘を受けた一つの、カプリチョス氏は2003.5/8に初めてロイスにおいでになって、それが最後になった。婦人がクリ

  • 小春日和の小松の柵

    谷起島橋右手奥の白い標柱は、縄文遺跡の発掘の跡であるが、かって東北地方を戦乱で染めた安倍元総理のご先祖の古戦場城柵跡とも言われている。ロイスの近所にあるところなので散歩がてら、佐藤弘弥先生の現代語訳に

  • 志津川湾へ

     聖地を巡る旅を、芭蕉は句に詠んでいる。オーディオの世界で、巡礼という言葉を使ったのは、五味康佑氏が初めてであるが、先日当方は、陽射しのまぶしい海に旅をし、志津川の歌枕聖地『セレナーデ』を訪ねた。当方

  • コンタックスの激写

    子楚は秦国のために趙に人質となった。世の中には感心なひとが大勢居る。ふと思い立って松島T氏を10年ぶりに訪問し、 記憶のご自宅を駅前の不動産店にお尋ねすると、「個人情報なので、ちょっと 」しかし当方は

  • 録音技師

    菅野沖彦氏の録音レコードを片端から聴いていくと、やがて音の作り方がわかってくる。ジャズの録音技師はルディ・ヴァンゲルダー、グラモフォンのレコーディング・エンジニアはギュンター・ヘルマンスが有名である。ヘ

  • タンノイ・レッドの客

    2022年と23年の5月に、高速道を走って茨城に行った。沿線の浪江町、双葉町の赤い森はしだいに緑を回復してきたようだが、むかし記事で読んだ、「フランスのアレバに、1トンにつき2億円をかけて放射能を除去

  • お正月

    ​春なれや 名もなき山の 朝がすみ 芭蕉は1685年の正月開けに奈良に向かった。二月一日から十四日まで、二月堂のお水取りがあり、諸行事の先にはいずれ、奥のほそみち紀行がまっている。先日、一関から宮城境の

  • 鹿鳴く里

    閑さや 鹿鳴く里に 秋の風 四季の散策の道に、このあいだ、エゾ鹿はあきらかに車を遮って、三枚屋敷の路上にしばらく立っていた。家に帰って、ふと1か月まえのことをやっと思い出した。薮陰で膝を折って草を食べ

  • GEでもムラードでも

    ロシアのスヴェトラーナ工場製ではない真空管に、「Svetlana」のロゴをプリントして販売している業者が存在するという。Cマークの純正スヴェトラーナとSマークのスヴェトラーナ。ロシアペテルスブルグに現存するスヴ

  • オーストリアの客人

    オーストリアの客人がロイスに来られたとき、看板の文字を誉めてくださった。かたりえないものについては沈黙しなければならないと、ウィトゲンシュタインは言うが、饒舌こそ人生賛歌だというケースの、くだんの主の

  • スウェーデンの客

    スウェーデンの男女旅行客が、日本語がわからない。絵ならわかるだろうと、三枚お見せしたら喜んでくださった。京都、東京、平泉と観光したところまでなんとなく理解した。タンノイで、アントンカラスとウイーンフィ

  • カメロット

    カメロットへ行く道は賑わった皆お祭りに行くのだジンジャの花を愛する女のあの眼に 杉並のKG先生は、西脇順三郎氏とタクシーに乗り合わせたことが有る、そう、一言に済ませるのが、奥床しい。迫SA氏が、ロイ

  • 逗子の別荘の義兄

    先日逝去された神奈川の義兄は。週末にひとり別荘でクラシック オーディオに浸る時間を楽しみにされていた。 当方のロイス喫茶が完成したとき、千葉の大先生に喜んで頂く、 ほかにぜひ聴いていただきたかったのが

  • 午後の珈琲

    ​​ そうこうしているうちに、 季節は8月 コンビニのレジのキャッシャー口は 1円5円硬貨を、どんどん黙って 幾らでも呑み込む。 芭蕉が旅の道を進んでいくと、 シュウカイドウの花がスイカ色に咲いてい

  • 涌谷町の客

    誰でも知っている、逸話 アフリカのシバの女王が、 ソロモン王の噂を聞いて、 宝物を沢山持って旅をして、宮殿に到着する。 水晶の貼られた床が水たまりに見え、ドレスの裾を上げた。 女王はたいそう美人であっ

  • 加古川の客

    成島毘沙門堂のある岩手の東和町は、 宮城の東和町と74キロ離れている。 地形的には二点を直線で結んだ中間点に、 大船渡線の柴宿駅があり、地図を折れば同じ町名は重なる。 岩手の東和町にある歴史的兜跋毘沙

  • 宮城東和町へ

    分類学(taxonomy)において、 戦争と病気と昔の話は、昭和者の三大テーマで、 賢い者は、ジャズとタンノイの挨拶で、ごまかす。 小学校にあがると間もなく、先生が言った。 「女の子は、あしたタオルを持ってく

  • 芭蕉の道々

    風の音や鳥や虫の音を聞いて、 芭蕉も、じっとしていられないと書いている。 困ったものであるが、曽良はいとわず従った。 先日も資料の新発見が報じられたが、 発行書籍をすべて蒐めると重量で 家が傾くほどで

  • 5月の平泉の客

    そうこうしていると登場された客人に 電話であらかじめ、当方は言った。 ―― わざわざおいでになるほどの装置ではありません。 御公務を長年こなされて人生の要諦か、 三割は妥協し、二割はあいまいに拘らず、

  • Windows3.0

    分類学(taxonomy)においても観察される 先祖返り、つまりデグレードは 「前の方が良かったんじゃね? 」 な状態になることである。 プログラミングの分野では、作ったはずの機能がなくなったり、 直したは

  • 気仙沼のご兄弟

    ​ ジョーンズ氏の鍵盤から生み出される個性的な美しいハーモニーとソロ、 優しく、時に力強い繊細なタッチは雄弁であり、リリカルで、 非の打ちどころがないという評判である。 弟達サドのトランペットも

  • 尾花沢と玉野軍道

    ​ アッピア街道を通り、アウトバーンを通り、 街道は人間の痕跡がすばらしい。 奈良時代天平九年に造成した「玉野新道」とはどのような風景であろう。 多賀城柵と出羽柵の軍事上の連携をはかるため、 色

  • 芭蕉の尾花沢へ

    ​​ 夏の日、朝寝していたら、 スイカ売りのトラックが通った。 「買っておいて、 」 布団の中からタダコさんに、頼みました。 しかし様子がおかしいので、パジャマのまま外に出ると、 婦人が必死にトラ

  • 宇宙人

    ​​ 「珈琲を呑みたい 」 マスクをして、竹市早苗と似た♀が、 手早くコロナ検査履歴を話している。 はてな、 ―― どこから来たのですか? フィレンツェから着いたばかり、と申されている。 宇宙人

  • ロシアの古典書イワンのばか

    ​​ 子供の時、町の外から初めて来る人間は、 みな、宇宙人に見えた。 言葉使いや、仕草でそうわかったのである。 紙芝居を街頭でやった進駐軍婦人隊は、 目の色が違って、宇宙人であった。 竹から出てきた

  • 論語読みの論語知らず

    ​​ 「私は十五歳のとき学問を修めようと志した 」 論語の一章であるが、日本では7才から学校がはじまり、 ああ言えばこう言う、生活の知恵のデイベートも学ぶ。 孔子やソクラテスは、まことに上手である

  • 春の里山

    ​​ 他人の懐中ながらきょうの株価は27093円である。 交番の駐在さんに横目で挨拶し、 観光協会をパスし、ギリギリ、商工会室に入った。 商人、コロナをかいくぐって生計をさぐる、 適切な覚悟を教わ

  • 薄衣舞川街道

    ​​ 川崎のほうから市内に向かうときの薄衣舞川街道は、 北上川に沿って籔も枯れて、眺めがすばらしい。 謙遜しているのか自慢しているのか、 大河は、静かに流れていた。 1933年にヒトラーが政権成立した

  • 春日和

    ​​ 日本の昨年2021年の GDPは、 541兆円であった。 紛争地において、銃の弾、一発百円。 スティンガーミサイル1発4百万円、 壊れたロシア戦車は一台四億四千万円、 もったいない。 戦車の床に丸

  • 万物は流転する

    ​​ 2011.3.11 福島.栗原 震度7 2011.3.12 長野中越 震度6強 2011.3.16 静岡東 震度6強 2011.4. 7 宮城沖 震度6強 2011.4.16 福島

  • 3.16地震

    ​​ 「Sです、Sです 」 一昨日の大地震の興奮が早くも収まっている時、 客人は車輪の小さな自転車で登場された。 マスクで顔が隠れ、15年振りに見る姿が誰かわからない。 3度ほど名前をくり返されて、

  • 早春の弥栄道

    ​​ 北上川を高みから見下ろして走る白崖弥栄道は、 植物の籔が景色を遮ることのない春先がすばらしい。 どんどん走って日形を越え、ポカポカした陽気に あっというまに藤沢町のサファリパークまで到達した

  • 雫石町の記憶

    ​​ 風光明媚で、のんびりリラックスできる、 狐禅寺リバーサイドリゾートであるが、 あまりオタクになっては、留守にした喫茶が心配でもある。 「きょうのご用件は? 」 ♀ガードマンが殺菌スプレーに誘

  • 風の街

    ​​ 曇りガラスの むこうは 風の街 ルビーの指輪を唄った寺尾聡氏の父は、宇野重吉氏である。 鷹番の社員寮から清水町に向かうと、清水池公園が有り、 宇野氏の鄙びた平屋の住まいが低い塀で、 路から中

  • ジャズ喫茶写真集 Vol.2

    ​​ 先日、後編が届いた。 しかも贈呈であるとは、なんと気前がいいんだろう。 ニューヨーク近代美術館永久保存誌に準ずるものである。 当方の記憶で印象の雑誌といえば、1963年に初版の出た 雑誌太陽

  • タンノイでルマンレースを聴く

    ​​ 当方のプレィリーは庭に停めたままであり、 代わりに1967年に武蔵小山アーケードのレコード店で購入の 森の中を走るルマン24Hレースの実況盤を2日にわたって聴いた。 ミルサンヌストリートを6

  • 長安白日照春空

    ​​ 20年前、敷地にロイスを造るスペースのため、 やむなく母屋を移動した。 庭の中央にあった築山を更地にしないで、 半分をショベルカーで削ってみた。 左側いっぱいに犬走りと雨水溝がある。 陽春の

  • 一月中旬

    ​​ 続 煩悩の数 眼・耳・鼻・舌・身・意、六根のそれぞれに 好・悪・平(へい:どうでもよい)があって18類、 18類それぞれに浄・染の2類があって36類、 この36類を前世・今世・来世の三世に配当して108

  • 雪が降る

    ​​ 降る雪や 誰が雪かき するのやら 道から戸口までを、当たり前のように20年、 欠かさず、20歩であるが雪を払ってきた。 正月はコロナも有り、外に出なかったら、 誰かが道を作っていた。 当方

  • 台湾の客人へ

    ​​ あけましておめでとうございます。 2019年末にロイスに来られたことは、 よく憶えております。 当方は、字を書くことを忘れたわけではありませんが、 禅の境地というか、この15年間、ハガキも手

  • ワルツ・フォー・デビイの陰影

    ​​ ワルツ・フォー・デビイの重量盤を聴いて、 やっぱり良いねと、 窓のむこうの曇り空を久しぶりに眺めているとき、 バッシーン! とポール・モチアンがスネアドラムを 鞭のように強く叩いて、ハッとし

  • 『混一疆理歴代国都之図』

    ​​ 島原の歴史史料館にある世界地図は、ビックリである。 千四百年代の、中国は『明国』の学者が知識を傾注した世界図らしい。 衝撃は、日本の位置が、東南に回転して描かれ、 魏志倭人伝のたどる邪馬台国

  • 師走なり

    ​​ 空港も封鎖されて、 新型ウイルスのオミクロンを睨んでいるのは、 花泉の狛犬である。 よろしくお願いします。 夜明けまえ、しののめの明りがひろがる前に、 遠くで、トンカチの音がしているので眼が

  • ジャズ喫茶写真集 Vol.1

    ​​​ ジャズ喫茶雑誌の取材があったのは、 2014年の七夕のころである。 せんだって、雑誌が完成したと、送られて来た。 ページを開くと、カナダバルサムのような香りがただよって、 方々の喫茶店の、

  • プラモの話のつづき

    ​​ 戦闘機「震電」の床の0.2ミリの穴に、 操縦桿を差し込んで接着する。 馬鹿げているような気もするが、楽しい。 そのとき鹿島台のジャズ喫茶「ワン」の店主から電話があった。 絶好調のご様子である

  • プラモの話

    ​​ 白服氏は、10年ぶりに登場した。 88の米寿になられ、古くからご近所の生き字引のひとである。 大型の乗用車をゆっくり乗り回し、玄関先に、 ぴたりといつも格納するところを見る。 当方は、コロナ

  • 「金斗雲」

    ​​ 16才にクラブが同じ♀生徒が、先般突然喫茶に現れて、 当方のなまえを言うからには、何かある。 竜宮土産の玉手箱を開けてしまったお互いさまは、 当時から相当に変容しており、誰かわからないのであ

  • ハドリアンのアーチ

    ​​ はたちのころに聞いたFMジェットストリームで、 城達也氏の楽器のようなナレーション、 『 何時が夏の終わりか、知る由も無く。 気づけば、蹌踉と日暮れの秋風の道を… 』 芭蕉も旅行案内を聞いて

  • 火鼠の皮衣

    ​​ 朝、うたた寝ていると、遠くから細く長い音が、 近づいてくる。 だんだんはっきりしてきたが、なんだろ。 「火鼠の皮衣」を着た一団であった。 飛鳥時代には、中国の伝説の衣服で、 かぐや姫が、求婚

  • 有名な名物大福

    ​​ 当方の経験によれば、タンノイが一関で 最も良く鳴るのは春の30日間と秋の30日間である。 もうご自分の装置は過去最高に完成されて 妙なる音色に浸って居られる那須の御仁は、 完全にロイスを凌

  • 旅の芭蕉の続き

    ​​ 風まかせに芭蕉の通った道を散策していると、 有名な大看板の辻がある。 方向はともかく、ここを通ったはずです、と書いてある。 よかった。 まちがいない、ひと安心。 あみだクジのようではあるが

  • ​​ 金成町を過ぎて岩ケ崎の手前は、 高速道と国道4号線が並行し、 栗駒山から吹き下ろす風が車を蹌踉めかせる。 おかげであらゆるものは吹き飛ばされて、 遠く山容がきれいだ。 仙台の帰り道は夜になっ

  • 津久毛橋の謎

    ​​ 橋の位置を、現地でやっとわかったときは、うれしい。 途中で、標識のない台地を調べようと写真に撮ったが、 付近は奥州街道の要衝で、戦国の砦と神社が数多く存在しており、 武運つたなく消えた各國の

  • 信玄の袋

    ​​ 大鵬も力道山もベーブルースも、 代役ができなかったのはなぜだろう。 ゴルゴは、膨大な過去の目のデータを使って、 作家のセンスを維持しながら、 あっと驚くようなストーリーの持続生産は可能か。

  • 芭蕉 夜の句会

    ​​ 江戸時代は行灯あんどんとロウソクや 灯心の明りで、 タンノイも、昼とは違うサウンドを聴かせていたであろう。 きょうの岩手は、コロナ感染者、ゼロの発表であるが、 人類に470万人の犠牲があった

  • 祭時の星座

    ​​ 写真はビルの屋上のヘリポートのようでもあるが、 ギネス記録の烈震で壊れた橋の、 かわりに新しく出来た祭時大橋である。 一関駅から須川山岳にむかって、30キロのところに、 春先に遠乗りしたとき

  • 旅の芭蕉

    ​​ 一関を早朝に出立した芭蕉は、片馬合、赤児から 一里塚のある深谷の道を里谷から岩ケ崎の末町へ歩いている。 当方はここまで2時間を車でウロウロしてもう十分に、 徘徊師を楽しんだ。 できれば、宿に

  • 庭石

    ​​ 郊外に自然石を商っている店が有った。 大きなものはクレーンで運んでくれるという。 難点は、我が坪庭が狭いので、大きなものは置けない。 それと、商品はどれも新しく、苔むしたものがない。 詫び寂

  • 下から見た

    昔の家が、圧倒的に広い記憶にあるが、 大人の腰の高さに、自分の目線があった。 注射針が、異様に怖かった。 お医者に、 「呑み薬のほうがいい 」 と提案をつけたら、イヤダヨォ と断られた。 音響だけが、

  • 岩出山宿へ

    ​​ 夢を、 アフリカのスワヒリ語は 「ンザート 」 バグダッドの盗賊は 「ホイモニ 」 と言った。 会社に遅刻するむかしを、きのう夢で見て、 廊下のウサギも、ブツブツ 夢を見ている。 盛岡の健康

  • オリンピック

    ​​ 問い、 イサイフミ、って何ですか? 答え、 委細文、です。 詳しくは手紙でのちほど。 と言うことです。 電話が一般家庭になかった戦後時代、緊急の用件は電報を打ちました。  けれど、電報代も

  • 清少納言に挑む

    ​​​ パンはあんパン。 メロンパン、クリームパン、こっぺパン、コロッケパン、蒸しパン、3色パン、 ジャムパン、カレーパン、レーズンパン、揚げパン、チーズパン。 ドイツで食べたものはドイツパン、 crois

  • 風あざみ

    ​​ 夏が過ぎ 誰のあこがれに 風あざみ サングラスの似合う陽水氏の歌声を初めて、 聴かせてもらったのが小田急豪徳寺駅から徒歩3分の、 NT氏のレコードコンサートで、1975年のことである。 誰

  • 芭蕉の岩出山藩宿場へ

    ​​ The answer is blowing in the wind 答えは、風に吹かれている と、ボブ・ディラン氏は禅のように唄っているが 芭蕉も江戸時代に、境地をのべている。 蛙 飛び込む 水の音 ―― であろうと。 さす

  • おにやんま

    ​​ 十二神区から芭蕉の苅又に車で向かうとき、 市野々の熊野神社下から、あっさり一里塚の入り口と交差する。 里山の小川はヤゴが繁殖するらしく、 オニヤンマが音も無く巡回していた。 このあたり めに

  • せみ

    ​​ 問い 東北の人間ですが、「すっかける」とは全国的に使いますか? 因みに一応書いときますが、「ちょっかいをかける」という意味です。  答え 同じ東北ですが、使ったことも聞いたこともありませ

  • 一関原人を探して。

    ​​ 南極大陸の空にも、チョウは飛ぶ、 我が坪庭に、出遅れたチョウが飛んだ。 当方も、飛んで、縄文の清水遺跡に行ってみた。 鳥兎ケ森の下、今泉街道基点に近く、 磐井川が北上川に注ぐY字の狐禅寺対岸に

  • マラルメ

    ​​​ 運転免許の更新は久しぶりである。 教官は平沢勝栄氏そっくりで笑った。 座学と視力と実車運転をおこない、麦茶のサーヴィスが付いている。 岩手で交通事故は日に80件あり、減少しているそうである

  • 芭蕉の岩ケ崎宿へ 2

    ​​ ニュージーランドの映画監督がロイスに来て言う。 「自分は、ワビ、サビがわかる。日本の映画が大好きだ 」 それでリービ英雄氏の著した「最後の国境への旅」を思い出した。 リービ氏は、『奥の細道』

  • 芭蕉の岩ケ崎宿へ

    ​​ 探索の距離を伸ばして、 津久毛橋経由で岩ケ崎宿へ行った。 一関から24キロほど、栗駒山の麓に進むと、 田園の向こうに栗駒山が大きな勇姿を現し、 急に賑やかな鶴丸城という伊達の城下町に入る。

  • 想像の益澤院

    ​​ 一関から釜石や宮古に旅をするとき、 車をもってしても、遠い、と言ったりする。 芭蕉の時代と違い、数時間で行ける。 ナビを使わず第六感をさんざん外してウロウロすると、 地理がわかって楽しい。

  • 曽良随行記

    ​​​ 昭和18年に再発見された曽良の道中記録が関係者を驚かせ、 奥の細道の鑑賞に、余禄を提供し楽しませた。 一関においても、 芭蕉一行の歩んだ道筋を、現地で味わい楽しむ。 コロナを避け家にいれば

  • オバーリン氏の論文

    ​​​ オバーリン氏の「生命の起源」の書き出しに、 「生命は人工的につくることができない。 どうしても親が必要で、別の生命から生まれてくるよりしかたがない」 続いてジャコブ氏も言う。 「生命は高分

  • 黄砂

    ​​ 朝、庭のプレィリーに、ゴビ砂漠から飛んだ塵が積っている。 ロイスの七十二候では東風解氷、タンノイの音が変わる時である。 新聞の黄砂飛来図は、遣隋使遣唐使が帰国するときに、 中国で帆を張れば、

  • 歴史の値段

    ​​ 盛岡から仙台まで、時速120キロで走ると、2時間とすこしである。 走行する車に「歴史メーター」が付いて、金塊というボタンを押す。 高速道は、中間点に平泉の遺跡、芭蕉奥の細道にある「泉ケ城」を

  • 春まだ遠い衣川

    ​​ 庭の隅に残っていた掌形の雪も完全に溶けるのを見て、 好天の厳美街道を遠駆けに行った。 49号線の骨寺遺跡付近にある蕗の薹の群落は、 まだ雪の下に隠れ、 遠い須川岳の稜線がしだいに大きくなると

  • 滇王之印

    ​​ 雲南省滇池のように見える、登米市の伊豆沼では、 ハクチョウ、ガン、カモ、サギ、トビ、ヒシクイ、オナガ 渡り鳥の北帰行が始まっている。 滇王金印の発掘された石寨山は、滇池に浮かぶ小島であった。

  • 箱の中の音道

    ​​ 長方形の箱の左右に、 壁にそって廊下状の抜け道が有り、 壁面に本が詰め込まれて吸音材になっている。 オートグラフの箱の中の音道のようであるが、 あの構造を見たときは、心をうたれた。 やくに立たな

  • 飛翔する車

    ​​ 客人のポルシェ911は、メータに300と刻印があるな。 庭の、プレイリーは180である。 相対性理論では、スピードが増すほど、視界が狭くなるので、 静止しているときの眼球は、両手を広げた視界

  • 飛翔する音

    ​​ 「ヴェートーベンなどは、 そのうち誰も聴かなくなるでしょう」 そう言われて40年が過ぎた。 ところが、辻井伸行という若者が、 脳内で♪を組立る楽譜状の記憶媒体を駆使して、 ヴェートーベン5番皇帝

  • 地震、震度5

    ​​ タンノイの音とよばれるものは、 茫洋として、とらえどころがない。 聴くことをやめれば、悩みも消える、 しっかりと目標に向かって進んでいるのに, 融通が利かなくて不器用なままである。 その

  • その後の消息

    ​​ 客人を駅までお送りすること、やぶさかではない。 「車はロールス・ロイスですか?」 と、尋ねる客人も居おられるのが、ジャズである。 ・・・・。 うさぎのはるちゃんに借りている小型は、 お世話に

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