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新・世界ブラボー日記 http://nacchann0904.blog115.fc2.com/

音楽、美術、文学、映画・・・ 世界の名作について。古い記事でも長く楽しんでいただけるようにします。

米アカデミー賞全作品、ヒッチコック全作品、マンガ「ガラスの仮面」全巻レビューを。ほかクラシック音楽やジャズ、古典文学や美術など。お気軽にどうぞ。

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2014/09/08

  • 桜のカクテル

    よく行くバーで、桜のリキュールを使ったカクテルを作ってもらいました。ベースはスパークリング・ワイン。もう1杯はジンと割って。ほのかな花の苦みと、おとなの上品な香りと。日本酒と割っても合いそう。桜だけだとおとなしすぎるので、桃なりパインなり甘いシロップも加えると、ぐっとゴージャスに締まるんだそうです。何ていう名前のカクテルなのかはいつも聞かない(聞いても覚えない)ので、次もマスターまかせでつくっても...

  • 漱石に枕し、ダチョウに漱(くちすす)ぐ

    (新潮文庫)夏休みに毎年恒例、家の大掃除をしました。家族そろって時間はとれるし、年末と違ってお湯を使わずにすむし。読まなくなった本を整理していたら、夏目漱石の 『草枕』 が出てきました。 「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。 とかくに人の世は住みにくい。」 (⇒青空文庫)地方の温泉郷を訪ねた画家という設定で、漱石の東...

  • ジョアン・ミロ展

    『 Haha ue sama - iq 』 (2005頃)東京・大丸百貨店の 『ジョアン・ミロ展』 に行ってきました。ピカソ、ガウディ、ダリらと並ぶ、20世紀スペインが生んだ美の巨人のひとり (1893-1983)。バルセロナ五輪の主舞台になった 「モンジュイックの丘」 にたたずむミロ美術館。以前 「もののついで」 程度で立ち寄ったところ、その旅一番の思い出になって以来のファンです。「カタルーニャの遺伝子」 とでもいうべき、極彩色の野性と洗...

  • 愛と青春の旅立ちを、愛と米国のカラオケで

    卒業シーズンだからという訳ではありませんが、先日、あの洋楽の名曲 『愛と青春の旅立ち』 をカラオケで歌いました。正題は 『Up Where We Belong』。 歌うは御大ジョー・コッカーと、実力派ジェニファー・ウォーンズのおふたり。そのご本家の足もとには及ぶべくもありませんが、酒の勢いではりきってェどうぞ! 「愛は私たちを持ち上げてくれる あるべき場所へ 鷲が鳴く山の高みへ」 ウォーンズさんの歌いかたや曲調・...

  • オリーブの枝・・・ノア様、陸地ですよ!

    ベランダにオリーブの葉っぱが落ちていました。旧約聖書の有名な 「ノアの箱舟」 のお話では、大海をさまようノアが放った鳩がオリーブの枝をくわえて帰って来たので、陸地が近いことを知った――ことから、オリーブと鳩は 「平和の象徴」 になりました。おぉ、わが家にも平和と繁栄がもたらされるのか!・・・と思ったけど、半年前に買ったオリーブの鉢植えをもう忘れていました。⇒もう飲んで裸で寝ます。 ...

  • いとしのトム・ジョーンズ (濃い味シンガー大集合!その3)

    魅惑のシャウト、黄金のハスキー。イギリスの至宝トム・ジョーンズさん。 若い頃は相当~女を泣かしてきたという、下がりまくった目尻と伸ばしまくった鼻の下がたまらなくセクシイ。 これで 「ウォー」 とか 「イェー」 とかやられたら、そりゃ女の子は黙っていられないでしょう。 後年、ティム・バートン監督のSFコメディ 『マーズ・アタック('96米)』 に、本人役で出演したのがおもしろかった。歌うはもちろん大ヒット曲 ...

  • フランス絵画 『割れた卵』~N.Y.メトロポリタン美術館展より

    (参考) 18世紀フランスの画家ジャン=バティスト・グルーズによる 『割れた卵』。来日していたN.Y.メトロポリタン美術館蔵からの一作です。絵は何かで見た記憶があったけど、グルーズという名前は初めて知りました。 「割れた卵」はいうまでもなく「処女喪失」の暗喩。娘のふてくされた表情が最高! 怒れる老婆は娘の母親だろう。相手の男(服装からしていいとこの身分)に 「どうしてくれるんだい、責任を取れ」 と口角...

  • O・ヘンリー×歌舞伎

    (2014年公演ポスターより) 少し前にテレビのBS松竹東急でやっていた、『上州土産百両首』 という歌舞伎がおもしろかった。みなさんご存じであろう 『最後の一葉』 や 『賢者の贈り物』 で有名なアメリカの小説家、O・ヘンリーの短編 『二十年後』 を原作にした、昭和生まれの世話物・人情歌舞伎。 主演は市川猿之助と坂東巳之助。 四代目猿之助さんがまだ“亀治郎”だった頃の、2014年の公演です。 やくざな生活からきっぱり...

  • 【JAZZ】 ハンク・モブレーの 『ロール・コール』

    (1960/61年) '50年代 “ハード・バップ” ジャズのサックス奏者、ハンク・モブレーの 『ロール・コール』。比較的マイナーなアルバムではありますが、共演者は豪華! アート・ブレイキー(ドラム)とフレディ・ハバード(トランペット)は “ジャズ・メッセンジャーズ(JM)” から。ポール・チェンバース(ベース)とウィントン・ケリー(ピアノ)はマイルス・デイヴィスのバンドから。どちらもモブレー自身が在籍していたこともあっての縁だ...

  • 2021年6月の画像一覧

    ≪2021年6月の画像一覧≫ ガラスの仮面37巻≪マヤと真澄の一夜≫ 『方丈記』全訳⑤/養和の飢饉(1) 【イヤーワーム現象】 無限ブラームス地獄・・・ 『方丈記』全訳④/福原遷都 ...

  • 川瀬巴水と「新版画」

    「新版画」――――明治の文明開化以降、時代遅れの芸術としてすたれていた浮世絵版画を、新しい題材や技法、感性でよみがえらせた運動・ジャンルです。この1、2年であちこちの美術展に行ってきました。川瀬巴水 『東京二十景・芝増上寺』。1925年。雪の増上寺。吹きつける寒風に、傘をつぼめて歩く女性。巴水は女性の顔を描かず、観る者に想像させる。平安絵巻から受け継がれる「粋」。木の幹を画面手前に置くのも、浮世絵おなじみの...

  • 新春!プロレスいろはカルタ

    構想ウン年、ずっと前から考えていた「プロレスいろはカルタ」。猪木さんの訃報を機に、不完全ながら急ぎ何とかまとめました。絵札はごめんなさい。 真面目でかっこいいプロレス哲学・人生訓ではなく、みんなに親しまれている名場面や名・迷ゼリフが中心です。それが俺の、俺の、邪道プロレスじゃあ (おめぇはそれでいいや)。 昭和&新日が多めですが、読み手の方はぜひモノマネしながら読んでください。いくぞー!い/いち、に...

  • レモン・ジャムをつくりました。

    黄色やグリーンなど、いろんなレモンの詰め合わせを段ボール箱でいただきました。ふつうに食べても食べきれないだろうから、新鮮なうちにジャムにしました。ジャムはよく作っているので、慣れたものです。適当です。洗って、外皮をむいて、鍋にぶっこんで、砂糖と水少々でぐつぐつ煮ます。糖度が高いほど保存度も上がるそうなので、甘めか控えめかは食べきる期間を計算して決めます。種と、内皮の白いホワホワには、ジャムをとろりと仕...

  • 古都鎌倉へ・・・脳内バーチャル旅行!

    (Googleマップより。クリックで拡大) 今年の秋は日本のあちこちに行くことが出来たのですが、紅葉の見頃はことごとく外してしまった。くやしまぎれに、地図上・路線図上・時刻表上で、バーチャル小旅行してきました。 今年は錦秋の古都、いざ鎌倉の旅へ! とくに2022年の鎌倉は大河ドラマ関連で混雑してるから、ブームが落ち着くまで地図上でガマン。日本史の授業で習った 「鎌倉五山」、5つの重要な寺を一気にめぐります。◆...

  • スピーカーどーーん!

    (御茶ノ水のランドマーク、聖ニコライ堂)10万円くらいする高っかいスピーカーを買いました。楽器店の街、東京・御茶ノ水の専門店へゴー。いま円安なので、ドルであれこれ工面すればお買い得です。(めんどくさいのでその方法は省略。)音の厚みや透明感、やっぱり違います。でもCDを聴いていちばん感激したのは、オーケストラでもロックでもなく、意外にもパコ・デ・ルシアのフラメンコ・ギター、ビル・エヴァンスのジャズ・ピ...

  • 合唱の大作 『スターバト・マーテル(悲しみの聖母)』

    (ドヴォルザーク=シノーポリ盤) キリスト教の宗教曲 『スターバト・マーテル』。 わが子イエスを失った “悲しみの聖母” を歌う合唱の大作。同じ題材で、歴代の名作曲家たちが競って作品を残しています。 ぼくが持っているCDはその中でも有名な3作曲家の3枚だけ。そのかんたんな感想です。 ≪ペルゴレージ作曲版/デュトワ指揮&モントリオール響、1991年≫ 伊バロック期の作曲家ペルゴレージが、26歳の若さで病死する直...

  • 生誕500年~『千利休・本覚坊遺文(1989西友)』

    今2022年は千利休生誕500年。BSで 『千利休・本覚坊遺文』 という映画をやっていました。 利休の弟子だった本覚坊(奥田瑛二)の視点から、利休切腹の真相に迫る。熊井啓監督、1989年・西友。 千利休役に三船敏郎、織田有楽斎役に萬屋錦之介と、日本映画のラスト・サムライが濃い~競演! 利休や茶人と聞いてわれわれがイメージする侘び寂びた隠遁者ではなく、生き死にが隣り合わせにあるリアルな戦国の気風が伝わってきた。...

  • ベランダの秋

    (在りし日のトマト)ベランダのトマトのプランターを片付けました。早め早めに駆け抜けていった今年の夏にあわせるかのように、8月の終わりにはもう実らなくなった。けっきょく苗2本で計10個くらい。不作。水か、それとも肥料のやりすぎでしょうか。トマトは涸(か)れた、やせた土地でも育つというから。『ゴッドファーザー』 のマーロン・ブランドみたいに、鈴なりのトマト畑でぶっ倒れてみたかった。あの最期のシーン、トマト...

  • 『白い恐怖 (1945米)』

    (ヒッチコック全作品) ≪感想≫ 開いていく心の扉、飲み干すミルク、ラストのピストル・・・、一般受けする凝った映像表現の多用は、ヒッチコック初心者のころは感心させられました。 ダリと作った悪夢のシーンは、さすがに今見ても色あせることなく刺激的です。 半世紀前の古いフロイト心理学なので、謎解きが夢診断のゲームっぽすぎるのが弱い。 しかし何と言っても 「バーグマン3部作」 の最初。 バーグマンは(ヒッチの趣...

  • 仮面ライダー、ブイスリャー!!!

    東京ローカルのMXテレビで再放送中の昭和 『仮面ライダー』 シリーズ。1号2号ときていま、『仮面ライダーV3』 が佳境です。 主人公・風見志郎役の宮内洋さん! バイク手放し運転での変身ポーズや、クセが強い 「ブイスリャーァ!」 の掛け声は、「立花のおやっさん」 こと小林昭二さんら大人のひとからは怒られたそうですが、やっぱりセクシーでカッコいい! 主題歌がちょっぴり音痴なのはご愛敬。歳が近い水木一郎さんが...

  • 松本清張 『天城越え』 を読みました。

    (短編集『黒い画集』より)松本清張の短編小説 『天城越え』 を読みました。1959年。映像化も多い人気の作品ですが、初めて読みました。(ネタバレ注意)伊豆の天城峠で起こった、ある小さな殺人事件。何十年も昔の、未解決のまま忘れ去られた小さな事件。その現場に居合わせた家出少年の、淡くほろ苦い恋の記憶・・・。◆それは、川端康成の名作 『伊豆の踊子』 へのある種のオマージュであることは、よく知られているところです。年...

  • 【替え歌】 阿斗 『うっせえわ』 【三国志】

    「クイズ!この替え歌のタイトルは何でしょう?」後編。第3問は令和のヒット曲から、曲名じゃなくて歌ってる人の名前を当ててください。(・・・すでに答え出てるけど・・・。) 正しさとは 愚かさとは それが何か見せつけてやる!ちっちゃな頃から劣等生気づいたら蜀の後主になっていた青龍刀の様な思考回路持ち合わせる訳もなくでも遊び足りない 何か足りない困っちまうこれは親父のせいあてもなくただ放浪する玄徳〈ゲントク〉...

  • 『我等の生涯の最良の年 (1946米)』

    第19回アカデミー作品賞~~戦勝国アメリカの傷あと ≪感想≫ ちょっとしたきっかけで喜怒哀楽が変わる、人間生活の機微の描写はさすがに上手いです。 軍服を脱いだ途端に平凡な男に戻ってしまうフレッドと、それを一瞬で見抜く妻マリーの表情。 大量復員で仕事のイスは奪い奪われ(*)、国の英雄も企業にとっては宣伝材料でしかない現実。そして生活力のない色男にほれる優等生の娘・・・。 今回(2014年)はこの生活力のない、ちっ...

  • 【クイズ】この替え歌のタイトルは何?【カプリティオ】

    クイズ王・古川洋平さんらのYouTube 『カプリティオ・チャンネル』 で、替え歌を作ってそのタイトルを当てましょう、というクイズをやっていました。少し前の配信ですが、さっそくパクらせてもらいました。 カプリティオさんから例題として拝借・・・「(いつもいつも胸の中 励ましてくれる人よ) 遠藤周作 中島らも 園田賢*も (*プロ麻雀の人だそう) 想い出のある 出身校 神戸の名門 西の横綱 ( ? )」 こたえ...

  • E・ドルフィーとB・リトル、幻のジャズ名コンビ

    (『vol.1』より、ドルフィー(左)とリトル) まだまだ続く真夏の熱帯夜のお供に、『エリック・ドルフィー at the ファイブ・スポット』vol.1、2。プラス、未収録集 『メモリアル・アルバム』 ――。1961年7月16日、ジャズの名店での熱い夜を収めた歴史的傑作3枚です。 名義こそサックス奏者エリック・ドルフィーの単名になっていますが、実際はトランペットの新星ブッカー・リトルとのコンビ作と呼ぶのがふさわしい。♪ ドルフィー...

  • 『走れめろちゅ』 最終話≪勇者メロス≫

    (終)第1話から 「待て。その人を殺してはならぬ。めろちゅが帰って来た。約束のとおり、いま、帰って来た。」 めろちゅは、大声で刑場の群衆にむかって叫んだつもりであったが、セリヌンティウスに気をとられて、群衆は、ひとりとして彼の到着に気がつかない。すでに磔の柱が高々と立てられ、縄を打たれたセリヌンティウスは、徐々に釣り上げられてゆく。めろちゅはそれを目撃して最後の勇、先刻、セリヌンティウスが、濁流を泳...

  • プランターのトマト収穫!

    (これでプチトマト大)プランター栽培のトマト、いよいよ収穫です! (⇒前回記事)実がついて1ヶ月、カラ梅雨の夏空なのになかなか赤くならなかったけど、熟しはじめたらあっという間でした。ただいま、苗2本で10個ほど。大きさはプチと通常トマトの中間くらい。食べた実の種を蒔いた「食べ蒔き」なので、すでに元は取れました。錬金術じゃ。余は金持ちじゃ。# # #元が元なのであまり甘くもないし皮は厚めだけど、採...

  • ミルト・ジャクソンの、ルパン三世ふうジャズ

    ミルト・ジャクソン 『レヴァレンス (1993)』ぼくにとってジャズの原体験、そのひとつはまぎれもなく 『ルパン3世』 のテーマです。(追記・・・いちばん知られた第2シリーズ。通常版、歌つき版と、ジャズ版がありました。)つややかなヴァイブ(ビブラフォン=鉄琴)と、華やかなホーン・セクションの掛け合いがセクシーでゴージャス。ジャズに興味ない人も、この曲をかっこいいと思っている人は少なくないはず。明治 『きのこの...

  • 『走れめろちゅ』 第6話≪とどけメロス≫

    (6)「ああ、めろちゅ様。」うめくような声が、風と共に聞えた。「誰だ。」めろちゅは走りながら尋ねた。「フィロストラトス・イーツ・デリバリーでございます。貴方がご注文になった食事出前サービスでございます。」自転車に乗ったその若い店員も、めろちゅの後について走りながら叫んだ。「こちら、ご注文のナポリタンのかたちになりますねー。1200円になります。領収書はいりますか。こちら、食品なのでー、返品は出来ません。...

  • 秋山翔吾、カープ入団!

    (うろおぼえ「カープ坊や」) プロ野球・広島東洋カープに、秋山翔吾選手が電撃移籍! かつて首位打者やシーズン安打数記録などに輝く日本を代表する打者。米メジャーでは結果を残せずの日本復帰とはいえ、古巣の西武でも金持ちソフトバンクでもなく、縁もゆかりもないカープを選ぶなんて。これまでスターは出ていく一方で大物獲得競争とは無縁だった地方の貧乏球団(失礼・・・)カープの大英断に、「慣れてなくて喜びかたが分から...

  • 『走れめろちゅ』 第5話≪走れメロス≫

    (5)(太宰治“桜桃忌”に寄せて――) 草原にまどろむめろちゅのふと耳に、潺々(せんせん=さらさらと)、水の流れる音が聞えた。すぐ足もとで、水が流れているらしい。よろよろ起き上って、見ると、岩の裂目から滾々(こんこん)と、何か小さく囁きながら清水が湧き出ているのである。その泉に吸い込まれるようにめろちゅは身をかがめた。水を両手で掬って、一くち飲んだ。ほうと長い溜息が出て、夢から覚めたような気がした。歩ける...

  • 『走れめろちゅ』 第4話≪たたかえメロス≫

    (4)(太宰治“桜桃忌”に寄せて・・・) 若いめろちゅは、つらかった。村を出て、野を横切り、森をくぐり抜け、隣村に着いた頃には、雨も止み、日は高く昇って、そろそろ暑くなって来た。ここまで来れば大丈夫、まっすぐに王城に行き着けば、それでよいのだ。そんなに急ぐ必要も無い。ゆっくり歩こう、と持ちまえの呑気さを取り返し、好きな小歌をいい声で歌い出した――。 ――濁流を突破したセリヌンティウスは、馬のように大きな胴震い...

  • 『走れめろちゅ』 第3話≪めざめよメロス≫

    (3) セリヌンティウスは、磔になったまま、飯も食えず、眠ることすら叶わず、大雨に打たれながら、無二の親友の帰りを待った。いまは、自分のからだで、自分のものでは無い。ままならぬ事である。セリヌンティウスは、もはや故郷への未練は無い。妹たちは、きっと佳い夫婦になるだろう。私には、いま、なんの気がかりも無い筈だ。 しかし、二日目の夜も更けた頃、降って湧いた災難、セリヌンティウスの目は、はたと、とまった。...

  • 『ウィーンからのワルツ (1933英)』

    (ヒッチコック全作品) (※白黒作品) ≪感想≫ 著作権切れのインターネット動画で見ました。字幕なし。 ヒッチのカメラは正面に据えたっきりで動きはなく、人物の内面に迫ろうとする気持ちが入っていないことが分かる。 言われているほど退屈・駄作でもなかったが、このくらいならヒッチコックじゃなくてもザラに見られる。 ただ、ヒッチ自身は 「音楽のない音楽劇」 と皮肉っていたが、楽聖の物語を安易な演奏シーンに頼らず...

  • メトロポリタン美術館展、最終盤

    東京・国立新美術館で開催中の、ニューヨーク美の殿堂 『メトロポリタン美術館展』 も最終盤です。かんたんにその感想を・・・。 ヴーエ 『ギターを弾く女性』 (※以下、リンクはDuckDuckGo画像検索ページへ) 日本でいう江戸初期の人、シモン・ヴーエ(仏)はイタリアで学び、バロック絵画をフランスに伝えた人だそうだ。陰影を強調した輪郭の力強さと生々しい肉感。バロックの先駆者カラヴァッジョのもろ影響が分かる。本展の...

  • 【ドラクエ7冒険記】 2.ウッドパルナ

    (2.ウッドパルナ) プレステ(PS)版 『ドラゴンクエストⅦ~エデンの戦士たち』 の冒険記です。 攻略マニュアルにはせず、感想とお役立ちメモ程度にとどめています。詳細はリンクフリーの各攻略サイトを参照。 装備品一覧 (『DQ7⇔SIMPLE』さん) 入手アイテム一覧 (『Kira'sドラゴンクエスト完璧徹底攻略』さん) 町の情報&ダンジョン・マップ (『DQ-GH.COM』さん) 石板&ボス攻略 (『FNI』さん) 【ウッドパル...

  • 『走れめろちゅ』 第2話≪妹よ≫

    めろちゅは翌る日の午前、村へ到着した。陽は既に高く昇って、村人たちは野に出て仕事をはじめていた。めろちゅのママも、めろちゅの代りに羊群の番をしていた。よろめいて歩いて来るめろちゅの、疲労困憊の姿を見つけて驚いた。めろちゅは、間もなく床に倒れ伏し、呼吸もせぬくらいの深い眠りに落ちてしまった。 眼が覚めたのは夜だった。めろちゅは起きてすぐ、ママにたずねた。そうして、おなかがすいたから、今夜のごはんは...

  • 走れめろちゅ/第1話 「怒れメロス」

    『走れめろちゅ』 めろちゅは激怒した。 必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。めろちゅには政治がわからぬ。めろちゅは村のヲタニーである。ヘノモチンをやり、恥の多い生涯を送って来た。三十過ぎて、女房も無い。内気なママと二人暮しだ。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。「呆れた王だ。生かして置けぬ。」 めろちゅは、単純な男であった。買い物を、背負ったままで、のそのそ王城にはい...

  • ドラクエ6冒険記≪2.ダーマ廃墟~ミレーユ加入≫

    ②ダーマ廃墟~ミレーユ加入 スーパーファミコン(SFC)版 『ドラゴン・クエストⅥ/幻の大地』 の冒険記です。 大穴の下にも広がるもうひとつの世界。透明になった姿をなおすための冒険。新しい仲間ミレーユも加わります。 ≪外部攻略サイト≫入手アイテム (『D-navi』さん)武器装備① (『D-navi』さん) 武器装備② (『ドラゴンクエスト攻略情報』さん)町の情報 (『ドラクエ&パズル』さん) 【北の関所~川の抜け道】 ...

  • 『方丈記』全訳①/ゆく川の流れはもとの水にあらず

    ≪1.ゆく川の流れ~鴨長明 『方丈記』 原文と現代語訳≫ 行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。(※以下、原文は「青空文庫」版) 川は絶えず流れ行き、もとの水は残らない。淀みに浮かぶ水泡は、消えたり生まれたりと長く留まることはない。世の中にある人と住み家もまた、このようなものだ。 玉...

  • メダカ新水槽&トマト食べ蒔き

    ベランダ飼育のメダカちゃんたち、今年も無事に越冬してくれました。発泡スチロール箱の水槽が汚くなったので、新しいものと交換。 スーパーでもらってきました。毎度おなじみ貧乏くさいけど、暑さ寒さには強いはず。 がまんしてくれい。底に敷きつめた玉石もきれいに洗って、日光消毒済み。#そして、ベランダ菜園もシーズン開幕。いつものゴーヤは、同じ土では毎年 「連作」 できないので、今年はトマトを植えました。食べたトマ...

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