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  • 天橋立

    城崎温泉に向かう途中、宮津湾にある「天橋立」を初めて訪れてみた。ご存知の通り、陸奥の「松島」・安芸の「宮島」とともに、日本三景とされている特別名勝のひとつである。平日であるにもかかわらず、さすがに観光客が大勢来ている。車を止めると、係員がリフトに乗って展望台へ行くように勧めてくれる。言われた通りリフトに乗ると、たちまち標高が131mの「天橋立ビューランド」というところにたどり着いた。そこから眺める天橋立は、天気も幸いして、青い海と青い空とが一体となり、そこに横たわる美しい緑の松並木は、まさに天へと昇る龍の姿である。そのため、天橋立ビューランドは「飛龍観」とも呼ばれているという。幅が約20~170m・全長約3.6kmの砂洲に約5000本もの松が茂っている珍しい地形で、その形が、天に架かる橋のように見えることから「...天橋立

  • 天空の城

    車で岩国から城崎へ向かうルートは、山陽道を走るか山陰道を走るかの何れしかない。往きは山陽道を走ることにし、ちょっと赤穂市に立ち寄ったあと姫路に1泊する。翌朝8時に出発し、一般道を使ってまずは天橋立を目指した。真っ直ぐに北に伸びる国道312号線を130km走ると天橋立に着く。姫路から75kmくらいの、河沿いの田舎道を走っているとき、奥さんが「何かしら、あの山の上に要塞のようなものが見えるわ」と言って、窓の左上の方を指差す。ちょっとした広場に車を止めて見上げると、確かに幅広く石垣が築かれているように見えた。地図で確認すると「朝木市」である。図らずも、かの有名な竹田城のふもとであった。竹田城跡は、標高353mの古城山の山頂に築かれた山城で、山全体が虎が伏せているように見えることから、別名「虎臥城」とも呼ばれている。東...天空の城

  • 城の崎にて

    志賀直哉は、「城の崎にて」という5千字程度のごく短編の小説を30歳の時に書いている。1913年、東京に滞在していた直哉は「出来事」という小説を書き上げた晩に、里見弴と一緒に素人相撲を見に行くが、その帰り道に、山手線の電車にはねられ重傷を負い入院する。その養生のために城崎温泉に3週間滞在した。その時、蜂・鼠・イモリという3つの小動物の死を目撃する。事故に際した自らの体験から、徹底した観察力で生と死の意味を考えて書いたものが「城の崎にて」で結実する。簡素で無駄のない文体と適切な描写で無類の名文とされている。城崎温泉といえば、平安時代以前から知られる温泉で、7つある外湯めぐりを主とした温泉である。筆頭とされる「一の湯」は、江戸時代中期の漢方医が泉質を絶賛し、「日本一」の意味を込めて後に「一の湯」と命名したものだという...城の崎にて

  • 線香占い

    忙しいわけではないが、毎日は仏前で手を合わせてはいない。仏壇の花瓶に挿した花が、しおれかけたのを見て慌てて水を替える。先祖に対し、私は少し失礼をしているかもしれない。毎日拝んでいる人を知っているが、本当に頭が下がる。時々仏前に座り、線香を立てて先祖に近況の報告をする。火災予防のため、線香は半分に折って立てる。お坊さんがしていることを見習ってやっているが、この時私がこだわっていることがある。まず、1本の線香の端を左手で水平に持つ。そして、真半分だと思うところを、右手の親指の爪で折る。2本になった線香の背丈を比べるが、全く同じ長さということはまずない。調子の悪いときには、1センチ以上も異なっている。そんな日は言動を慎み、なるべくおとなしくしている。ところが今朝のことである。いつものように仏前で線香を折った。なんと2...線香占い

  • 線香占い

    忙しくしているわけではないが、毎日仏前で手を合わせてはいない。仏壇の花瓶に挿した花が、萎れかけたのを見て慌てて水を替える。先祖に対して、私は少し失礼をしているかもしれない。毎日拝んでいる人を知っているが、本当に頭が下がる。時々仏前に座り、線香を立てて先祖に近況の報告をする。火災予防のため、線香は半分に折って立てるようにしている。これはお坊さんがしていることを見習ってやっていることであるが、この時私がこだわっていることがある。まず、1本の線香の端を左手で水平に持つ。そして、ここが真半分だと思うところを、右手の親指の爪で折る。2本になった線香の背丈を比べてみるが、全く同じ長さということはまずない。調子の悪いときには、1cm以上も異なっているときもある。そんな日は、言動を慎み、なるべくおとなしくしているように心がけて...線香占い

  • 外敵対策

    夏に日本本土で発生したアサギマダラの個体の多くは、秋になると南西諸島や台湾まで長距離を飛んで南下することが知られている。あんな小さな体で、よくも移動できるものであると感心するばかりである。このアサギマダラは、何故フジバカマの花にしか寄ってこないのか。疑問に思って調べてみた。アサギマダラの幼虫が食べる草は、ガガイモ科のキジョラン、カモメズルなどで、アルカロイドを含む有毒植物として知られているものである。幼虫時代に有毒物質を体内に蓄積させ、成虫になっても体内に蓄積され続けるので鳥などの捕食者に忌避される。成虫したアサギマダラが好むフジバカマを含むヒヨドリバナ属も、アルカロイドを含む有毒植物で、特に雄はフジバカマの花蜜からアルカロイドを取り込んで天敵から身を守るばかりでなく毒物を代謝し、性フェロモンとして分泌する。ア...外敵対策

  • 怪投乱魔

    「快刀乱麻」という熟語がある。「快刀」とは鋭利な刃物、「乱麻」とはもつれた麻のことで、「鋭利な刃物で、もつれた麻糸を断ち切るように物事を処理する意から、こじれた物事を非常にあざやかに処理し解決すること」をいう。昨日(17日)のプロ野球、広島対中日の試合である。広島の今期は優勝などは夢のまた夢。最下位だけは避けたいという淋しいリーグ戦を戦っているが、昨日の試合は、今期いやというほど見せてもらった試合内容であった。新人賞の最有力候補の森下投手が、まさに快刀乱麻の好投で、7回をわずかに1失点で投げ切り、2対1と1点をリードしているところで、このところ8回の中継ぎを任されている塹江がリリーフとして登板した。いつものことながら不安定な投球で、1アウトでランナーを1、2塁に残して抑えのフランスワと交代した。ところがと言おう...怪投乱魔

  • 一穴

    奥さんが運動がてら自転車に乗って、スーパーまで買い物に行ってくると言って玄関を出た。直ぐに戻ってきて「前輪の空気が抜けている」と言う。代わりに折り畳み式の小型自転車に乗って出かけた。先日、空気が抜けているのを見て、虫ゴムを調べてみると劣化して破れていたので取り替えておいたのに、また空気が抜けている。これはパンクしているに違いない。そう判断して、パンク修理に取り掛かった。パンクの修理なんぞ、ここ5、6年はやっていないが、要領はしっかり覚えている。まずタイヤを外しチューブを取り出す。そのチューブに軽く空気を注いで膨らませ、水を張った洗面器に浸ける。回しながら半周くらい調べたとき、ブクブクブクと小さな泡が出るところを見つけた。「ここだっ!」、刑事が指名手配の犯人を見つけた時のような気分でマジックで印をつけておく。かな...一穴

  • 林真理子ギネス認定

    文芸春秋は14日、作家の林真理子(66)が週刊文春に連載しているエッセイが「同一雑誌におけるエッセイの最多掲載回数」としてギネス世界記録(2020年7月2日時点で1655回)に公式認定されたと発表した。林さんの連載は1983年にスタート。連載タイトルは「こよいひとりよがり」「今夜も思い出し笑い」「マリコの絵日記」と変わり、現在の「夜ふけのなわとび」になってからは約17年で、通算37年もの長い間連載してきた。過去34冊が文庫化され、文庫累計部数は426万部に達している。林さんは「エッセイのネタがなくて辛いときもありましたが、37年間続けることができてうれしい」と話している。林さんといえば、日大芸術学部卒業後、コピーライターとして活躍。82年に刊行された初のエッセイ集「ルンルンを買っておうちに帰ろう」がベストセラー...林真理子ギネス認定

  • 見て見ぬふり

    「見て見ぬふり」とは、実際には目撃しているが、見ていないために知らないということにして、やり過ごすことをいう。裏庭の菜園は、キュウリやナスなどの夏野菜が収穫できたあとは、暑さにかまけて雑草が伸び放題。バラ園までが、数株に秋咲きの花を咲かせてはいるものの、見る影がないほど草が繁殖しているのは知っていた。庭がそんな状態になっていることは、奥さんもよく知っている。真夏は暑すぎる、9月になっても残暑が厳しい、やっと涼しくなったと思ったら今度は台風だ。そんな言い訳めいたことを言いながらも時は過ぎていった。9月も終わろうとする頃、2カ月ぶりくらいに裏庭に出た。誰はばかることなく菜園もバラ園も雑草は膝の上まで伸び伸びと育っている。さながらサバンナでライオンが身を伏せることが出来るくらいの草原となっているではないか。気を取り直...見て見ぬふり

  • 独壇場

    今朝テレビで、女性アナウンサーが「独擅場」(どくせんじょう)のことを「独壇場」(どくだんじょう)という言い方をしているのを聞いた。「『擅』という文字は『壇』とよく似ていることから読み誤って生じた語が一般化し、誤った読み方と書き方が定着・慣用化したもの」である。意味は「その人だけが思いのままにふるまうことができ、他人の追随を許さない場所・場面。独り舞台」のことである。現在では,むしろ「独壇場」のほうが一般的となっている。「岩波国語辞典」では「独壇場」を本見出しにし、「独擅場」を、から見出しにしている。また,「NHK編新用字用語辞典」では「独壇場」しか見出しになく、「朝日新聞の用語の手引」では「独擅場」は「独り舞台や独壇場」に書きかえることになっているという。言葉や文字は世につれて変化していくものだと言う。一昔前ま...独壇場

  • 烏骨鶏の卵

    先輩の知人Hさんから電話がかかってきた。「今から珍しいものを持っていこうと思うけど家にいる?」という。物をもらえるのであれば、少々の用事は差し置いて待つしかない。間もなくするとHさんがやって来た。部屋に入るや「これ、烏骨鶏が産んだ卵。今朝と一昨日に産んだもの」と言って机の上に2個が入ったポリ袋を置いた。烏骨鶏の卵なんて、道の駅などで売られているのを見ることはあるが、じっくりと見たことはない。今年の春先のことである。Hさんが「烏骨鶏の有精卵を5個手に入れた。孵化させて、卵を生ませようと思う」と話をしたことがあった。直後、DIYで小さな鳥小屋を作り、白熱電球で37度に温度を保って孵化させたと聞いていた。5羽の内メスは2羽だけだった。そのうちの1羽が成長し卵を産み始めたのを持ってきてくれた。エサは、スーパーへ出向き、...烏骨鶏の卵

  • 傷心の名月

    昨夜(10月1日)、テレビでカープ対巨人戦を見ているとき、中秋の名月であることを思い出して、夜8時、デジカメをもって写真を撮りに出た。むら雲もなく、いい写真が撮れたが、昨年もこの日、ブログに「中秋の名月」をアップしたことを思い出し、どんなことを書いていたか読んでみた。「広島対巨人戦をテレビで見ていた。4回を終えて3対1と巨人がリードしていた。巨人に移籍した丸選手は相変わらず調子がよく、巨人優勝に向かっての立役者の1人として大活躍をしている。まるで、付き合っていた彼女が自分を振って、新しい恋人と結婚して幸せいっぱいの生活をしているのを垣間見るような気分とは、こんな気持ちのことかと思うほどである。人は悲しくなった時や、せつなくなった時には、何故か月や星を観たくなる。時まさしく中秋の名月であった。写真を撮りに外に出た...傷心の名月

  • Go To キャンペーン

    テレビを見ていると、毎日「GoToキャンペーン」を使って旅行に出かけよう」というような言葉をよく聞くようになっている。知っているようでよく知らない「GoToキャンペーン」とやらを、調べてみた。GoToキャンペーンとは、国内における観光などの需要を喚起して、新型コロナウイルス感染症の流行と、その流行による緊急事態宣言に伴う外出自粛と休業要請で疲弊した景気・経済を再興させることを目的とした政府による経済政策のこと。今年の4月発表した108兆円におよぶ「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」を実行するため、16兆8,057億円にのぼる2020年度補正予算案を閣議決定した。この内、1兆6794億円が「GoToトラベル」と称して、旅行などの観光関連産業に充てられるという。詳しいことを知らなかったが、こんなことがあるからだ...GoToキャンペーン

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