私はあなたの歯を狙う、イタズラ好きのキャラメル。甘くて美味しいからって油断してると、虫歯にしたり銀歯を取ったり、あなたの口の中で大暴れ。
私は食パンを薄く切り、どの厚さまで立つか挑戦中。うまく立たせることよりも、薄く切る方が難しい。
私はいちご牛乳を飲んでいる、湯上りに腰に手を当て飲んでいる。いつもは普通の白い牛乳、落ち込んだ日はコーヒー牛乳、今日はハッピーなので、ピンクのいちご牛乳を飲んでいる。
私はひとりで写真整理、思い出の写真をひとりで整理。いっしょに笑い合えないけれど、泣いてる顔も見られない。
私はデパ地下で試食する、断れないで試食する。食べたものは買わされる、断れないで買わされる。両手が荷物でふさがって、それでも「あーん」と試食する。
私は地球儀、斜に構えた青い地球儀。見た目は丸く穏やかだけど、心の軸は曲がってる。
あなたはピザのパイナップル、ひとつくれよと手を伸ばす。ピザにパイナップルとかありえねえ、あなたがそう言ったから、ハーフ&ハーフで頼んだのに、私のピザに手を伸ばす。
あなたは水族館の魚見て、美味しそうだとくり返す。きっと帰りは寿司かカニ、高まる期待をよそにして、なぜかファミレスのハンバーグ。
あなたはレンジを覗いてる、レンジの中を覗いてる。5分でも10分でも、温め調理が終わるまで。じっと電子レンジを監視している。
私は福引の当たり玉、黄金に輝く当たり玉。ガラガラ混ぜて出そうとしても、上へ上へと泳いで逃げる、いじわるな特賞の当たり玉。
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