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禅的哲学 https://blog.goo.ne.jp/gorian21

禅的視座から哲学をすると、こんな景色が見えてくるのではないだろうか。

私は禅者ではありません、仏教者でさえありませんが、多少ものを見る目はもっていると自負しております。

御坊哲
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2013/12/07

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  • ウィルスは弱毒化する?

    「長期的にはウィルスは弱毒化する。」と言われているが、この「長期的」がどの程度のものかが問題である。「感染者が皆死んでしまえばウィルス自体も生き残れない」というような、進化論的な話であるならば、人間の何世代にもわたる超長期であると考えた方が良い。つまり、「長期的にウィルスは弱毒化する」のは、私もあなたも死んだ後の話である。現実的には、ウィルスは弱毒化する可能性も強毒化する可能性もある。遺伝子の変異は無作為だからである。一般的に言って、現在生きている生物(ここではウィルスも生物とする)の遺伝子は「生存している」という意味で相当洗練されていると見るべきである。今「生きている」ということは、既に淘汰のフィルターを通り抜けてきたということだからである。だから一般に、変異すなわち遺伝子のコピーミスのほとんどは生存に有利に...ウィルスは弱毒化する?

  • 親ガチャ

    「〇〇ガチャ」という言葉を最近よく聞く。ガチャというのは、お金(硬貨)入れてレバーを回すとカプセルが出てくる、小さな自動販売機のことである。カプセルの中身はいろいろで、何が出てくるかは分からない。そういうところから、自分の意志で選択できないことがらについて、「〇〇ガチャ」と表現するらしい。つまり、親を選んで生まれてきたわけではない、そういう意味で「親ガチャ」だというのである。それを口にする本人は単なる軽口のつもりかもしれないが、自分の子に十分なことをしてやれなかったかもしれないという親にとっては、あまり耳障りの言い言葉ではないだろう。子は親を選べない、当たり前である、なにをいまさらという気がする。親も子を選べないのだ。それ以前に、そもそもなぜこのような世界があるのかということが分からない。要するに、何もかもみん...親ガチャ

  • 「海」 (長沢延子)

    2,3カ月前の新聞の読書欄に、17歳で自死した天才詩人として長沢は紹介されていた。昭和24年6月に彼女は亡くなっている。私(御坊哲)が生まれたのはその年の10月である。生きていれば私をよく可愛がってくれた叔母と同い年である。なにか因縁めいたものを感じてこの本を読んでみる気になったのだが、正直に言うと、読み通すにはかなり苦痛が伴った。天才はなかなか理解しがたいものである。副題には「友よ私が死んだからとて」とある。彼女の書きためた詩と友人の高村瑛子さんに宛てた書簡を集めたものである。「私は死ぬために生まれてきた。」というように、彼女の文章のいたるところに死への意志がちりばめられている。形状のし難い「激しさ」と幼い理屈っぽさが同居していて、生硬さを感じさせる。文学者として未完成なのだろう、もっと長生きして成熟した作品...「海」(長沢延子)

  • 歌うヴァイオリン

    毎週土曜日の朝8時から、BSテレビ東京で「音楽交差点」という番組が放送されています。進行役の春風亭小朝さんとヴァイオリニストの大谷康子さんが、毎回いろんなジャンルの演奏家を招いて大谷さんとコラボレートする、そういう番組です。大谷さんは本来クラシックの演奏家ですが、ジャズやカントリーだけでなく、世界中のどんなジャンルの音楽でも相手に合わせてヴァイオリンを演奏します。毎回、小朝さんが軽妙な会話を引き出して、和やかな雰囲気の中で楽しい演奏が繰り広げられます。そして、大谷さんはさりげなく超絶技巧を織り交ぜながら、本当に楽しそうに演奏するのです。一度見れば、なぜ彼女が「歌うヴァイオリン」と呼ばれているかが分かります。「弾いて」いるのではなく「歌って」いるのです。まるでヴァイオリンが肉体の一部であるかのように自在に歌ってい...歌うヴァイオリン

  • あるようにあるとしか言いようがない

    私達は言葉を使わなければ思考することが出来ない。なのでつい、言葉によってあらゆることを表現できると思いがちである。言語の限界は思考の限界でもあるが、現実の具体性は言語の限界には収まり切れないのである。所詮、言葉というものは抽象化されたものだからである。先日、「多様性と無差別智」という記事でも取り上げた、はるな愛さんの言葉をもう一度振り返ってみよう。≪私は「トランスジェンダー」と呼ばれますが、その言葉に当てはめられるのはちょっと違うかなという感覚もあります。「LGBT」と呼ばれる人の中でもいろいろなタイプの人がいて、みんな違って当たり前です。4文字ではとても表しきれません。「LGBT」が表す性的少数者のことを、全部知ることは大変で、私もすべてをわかってはいないと思います。わからなくていいとも思っています。≫私達は...あるようにあるとしか言いようがない

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