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2013/07/17

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  • 高野和明「踏切の幽霊」

    文藝春秋2022年12月第1刷発行289頁予備知識無しで読み始めましたタイトルの『幽霊』は何かの比喩だろうと思っていたのですが、「本物」で、夜一人で読んでいると何とも気味の悪い恐ろしさに襲われて困りました表紙カバーやプロローグに描かれる特急の最終電車の運転士から見た踏切の様子からして怖い!でも、読むのを止められません1994年冬東京・下北沢にある踏切で撮影された一枚の心霊写真同じ踏切では列車の非常停止が相次いでいました雑誌記者の松田は読者からの投稿をもとに心霊ネタの取材に乗り出しますが、やがて彼の調査は幽霊事件にまつわる思わぬ真実に辿り着きます妻を亡くし、希望のない生活をしていた松田心霊写真に写り込んでいると思われる24歳で殺された女性の身元を探りながら、40代で亡くなった妻は幸せだったのだろうか、考え続...高野和明「踏切の幽霊」

  • おうち映画(海外)・クーリエ:最高機密の運び屋

    「クーリエ:最高機密の運び屋」原題THECOURIER2021年イギリス、アメリカ【ムービープラス】キューバ危機の舞台裏で繰り広げられた実話を基に、核戦争を回避すべく奔走する男たちの葛藤と決断をスリリングに描きます1962年10月、アメリカとソ連の対立は頂点に達し、キューバ危機が勃発英国人セールスマンのグレヴィル・ウィン(ベネディクト・カンバーバッチ)は、スパイの経験など一切ないにも関わらず、CIAとM16の依頼を受けてモスクワへと飛びます彼は、GRU(ソ連軍参謀本部情報総局)の高官ペンコクフスキー(メラーブ・ニニッゼ)との接触を重ね機密情報を西側へと運び続けますその凄まじいほどの緊張感をカンバーバッチさんがリアルに演じています商談を装い何度か接触するうちに友情が芽生える2人ソ連当局にバレそうになりペンコ...おうち映画(海外)・クーリエ:最高機密の運び屋

  • おうち映画(海外)・秘密の花園

    「秘密の花園」原題THESECRETGARDEN1993年アメリカ【ムービープラス】原作フランシス・ホジソン・バーネットイギリスの植民地・インドで官吏の一人娘として裕福な暮らしをしていたメアリー・レノックス(ケイト・メイバリー)仕事に忙しい父親と毎日パーティに遊び惚ける母親から放任され、我儘で気難しい孤独な少女に育ってしまいますそんなある日、インドを襲った大地震で両親が亡くなり、イギリスに住む伯父・クレイヴン伯爵(ジョン・リンチ)の元に送られます霧雨の降るリヴァプールの港に迎えにきたのはクレイヴン家の家政婦・メドロック婦人(マギー・スミス)全てにおいて躾に厳しいメドロック婦人と、荒涼としたムーアの風景を見て、益々自分の殻に閉じこもるメアリーでしたそれでも、世話役のマーサ(ローラ・クロスリー)やマーサの弟・...おうち映画(海外)・秘密の花園

  • アンソロジー「どうした、家康」

    講談社文庫2023年1月第1刷発行302頁織田家の人質から大阪夏の陣まで天下人となるまで、何度も訪れる人生の節目で、都度難しい選択を迫られた家康大河ドラマを観ながら楽しむ歴史短編アンソロジー矢野隆「囚われ童とうつけ者」風野真知雄「悪妻の道」砂原浩太朗「生さぬ仲」吉森大祐「三河より起こる」井原忠政「徳川改姓始末記」谷津矢車「鯉」上田秀人「親なりし」松下隆一「魔王」永井沙耶子「賭けの行方神君伊賀越え」山本巧次「長久手の瓢」門井慶喜「塩を納めよ」小栗さくら「点睛」稲田幸久「燃える城」本能寺の変の急を聞き、本能寺へ向かうか、岡崎に戻るか岡崎へ戻るとしたらどのルートを選ぶべきか迷う家康本多忠勝の「して、殿はどうなさる」に対し「どうしようか…」その答えに、忠勝は驚かない。これまでに家康の人生に幾度となく訪れてきた分か...アンソロジー「どうした、家康」

  • アンソロジー「小説の惑星 オーシャンラズベリー篇」

    編・伊坂幸太郎ちくま文庫2021年12月第1刷発行307頁伊坂幸太郎さんが読んできた小説の中で、本当に面白いと思ったものを集めたもの「ノーザンブルーベリー篇」と合わせて読むことをお薦めします永井龍男「電報」絲山糸子「恋愛雑用論」阿部和重「Geronimo-E,KIA」中島敦「悟浄歎異」島村洋子「KISS」横光利一「蠅」筒井康隆「最後の伝令」島村荘司「大根奇聞」大江健三郎「人間の羊」理解し難い作品もあれば、軽く頭に入ってくるものありバラエティに富んだアンソロジーです自分の好みはさておき、小説家・伊坂幸太郎を作った作品群という理由で親しみが持てました大江健三郎「人間の羊」は2012年に読んでいますキツイです…他作品は全て初読筒井康隆さんの素材の意外性、島村洋子さんの思春期少年の心の動き、中島敦さんの意外な角度...アンソロジー「小説の惑星オーシャンラズベリー篇」

  • 06/24 自己流街中ウォーキング(西区)

    愛知県図書館に出かけたついでに少しだけ歩いてきました名古屋市営地下鉄鶴舞線、丸の内駅から西へ堀川・五条橋慶長15年(1610年)、名古屋城築城とともに開削された堀川にかかる五条橋清須の五条川にかかっていたものを清洲越の際、橋材とともにその名も移したそうです本物の擬宝珠は名古屋城天守閣に保存されているとのこと美濃路道標伊藤家住宅慶長19年(1614年)に移住した清須越の商家浅間神社創建年は不明名古屋城築城以前からある古い浅間社のひとつ正保4年(1647年)に現在地へ勧請四間道名古屋市町並み保存地区に指定されている堀川に沿って土蔵が建ち並ぶ地区元禄13年(1700年)の大火の後、堀川端の問屋筋の裏を四間(約7m)に広げたことが語源ともいわれています住宅と今どきの飲食店が混在する素敵なエリアです屋根神様と子安地...06/24自己流街中ウォーキング(西区)

  • 荻原浩「ストロベリーライフ」

    朝日新聞出版2016年10月発行349頁東京でグラフィックデザイナーとして働く望月恵介事務所から独立した当初は羽振りが良かったものの、今では注文ゼロ厳しい生活を強いられていますそんな時、静岡のいちご農家である実家から父親が倒れたと知らせが入り、急遽妻・美月と息子を連れて帰省することに老いた母親から手渡されたのは『農業相続人の手引き』と『いちご白書』後を継ぐことを迫る母親に対し、父親と反りが合わず、農業なんてかっこ悪い、と東京へ出た恵介には家業を継ぐなど考えられないことでしたしかし、3人の姉たちは長男の恵介に何とかせよと迫りますどうせグラフィックデザイナーの仕事は開店休業状態なので、しばらく単身赴任で家業の手伝いをすることにする恵介いちごの収穫が終わったら東京に戻るつもりが、次第に、いちご栽培の奥深さ、面白...荻原浩「ストロベリーライフ」

  • おうち映画(海外)・いまを生きる

    「いまを生きる」原題DEADPOETSSCIATY1989年アメリカ【BSプレミアム】名門全寮制学校の型破りな教師と生徒たちの交流と成長を描いたヒューマンドラマ1959年、アメリカの全寮制学校ウェルトン・アカデミーに同校のOBである英語教師ジョン・キーティング(ロビン・ウィリアムズ)が赴任してきます厳格な規律に縛られてきた生徒たちは、キーティングの型破りな授業に戸惑いますが、次第に触発され自由な生き方に目覚めていきますキーティングが学生時代に結成したクラブ「デッド・ポエツ・ソサエティ」を再開させ、自らを語り合うことで自分が本当にやりたいことは何かを自覚していく生徒たちでしたが、ある日、親との確執に絶望した生徒の一人が自殺してしまいます展開は予想通りキーティングは生徒たちを混乱させたかどで学校を追放されます...おうち映画(海外)・いまを生きる

  • 中山可穂「娘役」

    角川書店2016年4月初版発行211頁宝塚歌劇団の若手娘役・ほたるは新人公演でヒロインに抜擢され、一期上の憧れの男役・薔薇木涼をコンビを組むこととなりますほたるの娘役としての成長と薔薇木とのコンビ愛そして、そんな彼女を遠くから密かに見守り続ける孤独なヤクザ・片桐ほたると片桐のそれぞれの10年を切なく濃密に描きます前作「男役」のような恋愛幻想譚を想像していたのでやや拍子抜けでした序盤では荻原浩さんのヤクザものを連想してしまい、違和感も…片桐の『組』のパートよりタカラジェンヌたちの日々が興味深かったですラストがちょっとアレでしたが、ほたる一筋の片桐が可愛くて中山可穂さんには珍しく『面白い』作品でした宝塚シリーズ、続きもあるようなのでボチボチ読んでいこうと思います一度、生舞台を観てみたくなりました中山可穂「娘役」

  • 06/18 中日落語会

    中日落語会日本特殊陶業市民会館ビレッジホール中日落語会プロデューサー・山本益博さんによる挨拶の後開口一番はなくハイテンション過ぎる白酒さんに始まり続いて輪をかけたようなハイテンション喬太郎さん中入り後まで気力が続くのか心配になるほど熱気に溢れた2席でした3月以来の落語会久しぶりで、落語は頭をフル回転させて想像しながら聴くものだと改めて感じ入りました笑って顔の筋肉がほぐれ、ほどほど頭も疲れて、気分爽快です!06/18中日落語会

  • おうち映画(海外)・ノマドランド

    「ノマドランド」原題NOMADLAND2020年アメリカ【ムービープラス】原作ジェシカ・ブルーダー「ノマド漂流する高齢労働者たち」アメリカ西部の路上に暮らす車上生活者たちの生き様を大自然の映像美とともに描いたロードムービーネバダ州の企業城下町で暮らす60代の女性ファーン(フランシス・マクドーマント)は夫亡き後、リーマンショックによる企業倒産の影響で町そのものが消え、長年住み慣れた家を失ってしまいますキャンピングカーに全てを詰め込んだ彼女は“現代のノマド”として過酷な季節労働の現場を渡り歩きながら車上生活を送ることに毎日を懸命に乗り越えながら、行く先々で出会うノマドたちとの心の交流を重ね、誇りを持って自由を生きる彼女の旅は続きますどうにも暮らしに困って姉の家を訪ねるファーン姉は迷惑そうな様子を見せながらも別...おうち映画(海外)・ノマドランド

  • 06/16 セ・パ交流戦 中日ドラゴンズvs日本ハムファイターズ バンテリンドームナゴヤ

    バンテリンドームすぐ前にあるイオンナゴヤドーム前店内にあるドアラ神社で勝利を祈願していざ!先発は中日、小笠原投手5月の試合観戦の時も小笠原投手でした日ハムは上沢投手ヤワなイメージですが好投手とのこと2回裏には細川選手のソロホームランで1-0とリードしますが中日はこの1本のみ7回裏、ノーアウト満塁のチャンスに得点できず…いつものパターンで終わってみれば1-2で敗戦でした日ハムに献上した2点目なんてアマチュアか!なお粗末な守備で情けないことこのうえなし今日も先発投手を見殺しにした中日でした疲れた~日ハム、新庄監督はカッコイイ!ダイエットした清宮選手や中日から移籍したマルティネス捕手に大きな拍手が送られていましたこの日は杉下茂さんの訃報が入り黙祷を捧げました元・広島の北別府さんも闘病の末亡くなられましたね杉下さ...06/16セ・パ交流戦中日ドラゴンズvs日本ハムファイターズバンテリンドームナゴヤ

  • 大森兄弟「ウナノハテノガタ」

    中央公論新社2019年7月初版発行215頁あるルールのもと、古代から未来までの日本を舞台に、ふたつの族が対立する歴史を描いた競作企画、螺旋プロジェクト作品のうち『原始』、およそBC3000年の世界を描きます神話に登場するようなカタカナの人名、わからない言葉に慣れるまでが難儀でしたが徐々に慣れてきて楽しく読み終えました互いを知らなかった海族と山族が大地震をきっかけに出会い、共存を図ろうとするも対立は避けられず…時と場所を易々と越えるウェレカセリの存在がキーとなりますただ、彼自身、自分がいつどこへ行くのかは選べないらしく…少なくとも、原始の時代からはもう消えてしまったのでしょう彼を失った後、海族と山族にさらに降りかかる困難の果てに希望はあるのでしょうか競作企画と知らないとラストに不満が残るかもしれませんある程...大森兄弟「ウナノハテノガタ」

  • テレビドラマ(日本)・春、バーニーズで

    「春、バーニーズで」2006年WOWOWドラマW【AmazonPrimeVideo】原作吉田修一仕事先で出会った女性・瞳(寺島しのぶ)と付き合うようになった筒井(西島秀俊)彼女は離婚経験があり文樹(渋谷武尊)という息子がいました文樹にも慕われ、やがて結婚、瞳の実家で一緒に暮らし始め、瞳の母(倍賞美津子)や妹(栗山千明)ともうまくやれており何の不満もない平穏な生活を送っていましたある日、母親へのプレゼントを買いに街に出た2人は品物選びにバーニーズニューヨークへ向かい、瞳が別のフロアへ買い物に行っている間に筒井は昔の知人に再会しますその知人とは、一時生活の面倒をみてもらっていたオカマバーのママでしたこの日を境に日常生活に潜む何かに恐怖を抱き始める筒井自分は色々なことを諦めて今の生活を手に入れたのだろうか別の生...テレビドラマ(日本)・春、バーニーズで

  • 丸山正樹「ワンダフル・ライフ」

    光文社2021年1月初版第1刷発行316頁事故で重度の障がいを負った妻を自宅介護する中年男性の日常とその心理を描く「無力の王」30代後半の夫婦が1年限定で不妊治療に臨む様子を描く「真昼の月」不倫相手である上司の子を身ごもった20代の女性が別の男性と距離を縮めていく様子を描く「不肖の子」脳性まひの青年がネットで知り合った健常者の女性に恋をし、自分は健常者であると偽りの身分をまとって彼女とデートすることにする様子を描く「仮面の恋」語り手が変わることでさまざまな角度から見た介護や障がいへの偽善、差別、価値観の違い、普通とは何か、などに自分は何も知らない、何も知ろうとしていないことを思い知らされ、ぐうの音も出ないというのが率直な感想です最後に語られる「ありえたかもしれない結末」でホッとするのも束の間それは語り手の...丸山正樹「ワンダフル・ライフ」

  • おうち映画(日本)・すばらしき世界

    「すばらしき世界」2021年【チャンネルNECO】原作佐木隆三「身分張」人生の大半を裏社会と刑務所で過ごした男の再出発の日々を描きます殺人の罪で13年の刑期を終えた三上(役所広司)は目まぐるしく変化する社会からすっかり取り残され、身元引受人の弁護士・庄司(橋爪功)らの助けを借りながら自立を目指していましたそんなある日、生き別れた母を探す三上に、若手テレビディレクターの津乃田(仲野太賀)とやり手プロデューサーの吉澤(長澤まさみ)が近づいてきます彼らは、社会に適応しようと足掻きながら、母親を探す三上の姿を感動ドキュメンタリーに仕立て上げようとしていました番組を作るためなら何をやっても構わないというくらい強気な吉澤と、優しさが邪魔をするのか吉澤についていけない津乃田長澤さんと仲野さんがぴったりでした自分が短気で...おうち映画(日本)・すばらしき世界

  • ジェームズ・W・エリソン「小説家を見つけたら」

    訳・石川順子ソニー・マガジンズ文庫2001年3月初版第1刷発行2001年4月第3刷発行287頁ニューヨークのサウスブロンクスで生まれ育った16歳の高校生、ジャマール・ウォレス誰にも言えない内緒の楽しみは文章を書くこと学校では文学少年である一面は全く見せない彼でしたが読書から得た知識の豊富さと書くことへの熱意は誰にも負けないものがありましたそんな彼がある日偶然出会ったのは処女作でピューリッツア賞を受賞した後、姿を消した大作家ウィリアム・フォレスターフォレスターは自分のことを絶対に口外しないことを条件にジャマールへの文作指導を引き受けることにします2000年制作、ショーン・コネリー主演で公開された映画を観て興味を持ちました歳の離れた幻の大作家と才能あふれる黒人青年の友情物語映画が原作にほぼ忠実で嬉しかったです...ジェームズ・W・エリソン「小説家を見つけたら」

  • おうち映画(日本)・鳩の撃退法

    「鳩の撃退法」2021年【AmazonPrimeVideo】原作佐藤正午かつて直木賞を受賞した天才小説家・津田伸一(藤原竜也)は、アルバイト先の東京・高円寺にあるスナックで担当編集者の鳥飼(土屋太鳳)に執筆中の新作小説を読ませていましたその内容に心躍らせる鳥飼でしたが、津田の話を聞けば聞くほど小説の中だけの話とは思えず、舞台となっている富山市へ検証に出かけ、やがて驚きの真実にたどり着きます原作を忘れないうちに、と急ぎ鑑賞しましたいきなり、ここから始まるの?!原作より時系列が整えられているし、『親切な』説明もあり、混乱なく観ることができましたが、原作の面白さを知っていると物足りなさは否めませんねぇ映画ではこれが限界かもしれません最後の最後に、原作の冒頭文が出てきますこの物語は、実在の事件をベースにしているが...おうち映画(日本)・鳩の撃退法

  • 佐藤正午「鳩の撃退法」

    小学館2014年11月初版第1刷発行上巻476頁下巻477頁かつて直木賞も受賞した作家・津田伸一は、とある地方都市で銀行員の女性宅に居候しながらデリヘル嬢の送迎ドライバーをして糊口をしのいでいます以前から親しくしていた古書店の店主の訃報が届き、形見のキャリーケースを受け取ったところ、中には数冊の絵本と古本のピーターパン、それに三千枚を超える一万円札が詰め込まれていましたその中から行きつけの床屋で使った最初の一枚が偽札であったことが判明偽札の出所を探っているのは警察ばかりでなく、裏社会の“あの人”もらしい…“あの人”がじわじわと近づいてきたことから東京へ逃げることにする津田上巻は地方都市版、下巻は東京版で語られる物語キャリーケースの大金はどこから流れてきたものなのか忽然と姿を消した幸地一家妻である幸地奈々美...佐藤正午「鳩の撃退法」

  • 小川糸「キラキラ共和国」

    幻冬舎2017年10月第1刷発行251頁鎌倉を舞台にした代書屋の物語「ツバキ文具店」の続編です亡くなった夫からの詫び状母親への感謝の手紙川端康成からの葉書大切な人への最後の手紙鳩子の主な生業である代書屋の仕事と、前作の登場人物たちとのあれこれそして、何と!鳩子は蜜郎さんと結婚し、QPちゃんの母親になっていたのでしたはるばる高知県にある蜜郎さんの実家に行って家族の温かさに涙し、別居婚だったのが蜜郎さんとQPちゃんが鳩子の住まいに引っ越してくるにあたって前の奥さんの遺品を捨てようとしていることに怒ったり前作の鳩子はほどほど平穏な暮らしをしていましたが、本書では結構キツイことが起こりますまた、鳩子の実母が舞い戻ってきてお金を貸せと言ってきます怒り心頭の鳩子は追い返しますが、どうなることやら男爵のその後も気になる...小川糸「キラキラ共和国」

  • 堀江敏幸「オールドレンズの神のもとで」

    文春文庫2022年3月第1刷207頁色のない世界から色のある世界へ色と記憶をめぐる、記憶や風景に抱かれたシーンを繊細に描き出した18編表題作「オールドレンズの神のもとで」は砂丘を舞台にしたモノクロ写真で知られる写真家・植田正治氏の作品に想を得たもの、とのこと植田氏に関しては福山雅治さんが師匠と仰ぐ写真家、という知識しかありませんでしたが、堀江敏幸さんを読んで作品を見てみたいと思うようになりました回顧展のようなものがあったら嬉しいな日常のささやかな出来事が堀江さんの手にかかるとキラキラと輝くものになります定期的に堀江さんの美しい文章が読みたくり選んだ本書間違いはなかったですシンプルな表紙カバーも素敵♪本書に限っては電子より紙の本が合うと思います堀江敏幸「オールドレンズの神のもとで」

  • おうち映画(日本)・ムーンライト・シャドウ

    「ムーンライト・シャドウ」2021年【日本映画専門チャンネル】原作よしもとばなな導かれるように出会い恋に落ちたさつき(小松菜奈)と等(宮沢氷魚)等の弟・柊(佐藤緋美)と柊の恋人・ゆみこ(中原ナナ)も合わせ4人で多くの時間を共に過ごしますある日、突然、等とゆみこが交通事故で死んでしまい、突然の別れに打ちひしがれ、悲しみに暮れるさつきと柊愛する人を亡くした現実を受け止めきれない2人は、不思議な女性・麗(臼田あさ美)と出会い、彼女と関わることで少しずつ日常を取り戻していきます満月の夜の終わりに死者ともう一度会えるかもしれない、という不思議な現象「月影現象」や、川の水が等の実家の井戸と地下で繋がっているという話からファンタジーを想像していたのですが、そうでもなく、中途半端な印象で物足りなかったですでも、さつきと柊...おうち映画(日本)・ムーンライト・シャドウ

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