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粛々堂 http://syukusyukudo.blog.jp/

エンタメ小説の感想を粛々と述べるブログ。ミステリとホラーが中心です。

上から偉そうに評している時もあるのであしからず。

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2013/05/17

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  • SF本格ミステリ『名探偵に甘美なる死を』方丈貴恵

    感想 ★★★★★SF本格ミステリの三冊目。今回も持ち味が遺憾なく発揮された力作となっています。面白かったというよりも感嘆したと言うべきでしょうか。密室トリックを一作の中にここまで詰め込んだ作品は、そうそうないと思います。SF設定を活かしているのはもちろんのこ

  • 物理波矢多シリーズ三作目『赫衣の闇』三津田信三

    感想 ★★★☆☆シリーズ三作目となる本作は戦後の闇市が舞台。そこで起きる怪異と殺人事件に物理波矢多が関わります。今回はミステリーよりの作品でした。ミステリーとして凄いトリックとかはないのですが、当時の習俗を描いた読み物として楽しめました。闇市、売春、戦災

  • シリーズ二作目はホラー色が強め 『白魔の塔』三津田信三

    感想 ★★★☆☆物理波矢多シリーズの第二弾。前作『黒面の狐』は王道の本格ミステリでしたが、今回はオカルト色が強め。ホラー作品と言っても過言ではないと思います。ただ、それは読んでいる最中の印象で、真相を知ると景色が一変。三津田信三のミステリ作品を読んでいる

  • 炭鉱が舞台の本格ミステリ『黒面の狐』三津田信三

    感想 ★★★★☆表紙の雰囲気からてっきりホラーと思っていたのですが、がっつりミステリでした。それも刀城言耶シリーズに引けを取らないレベルで、最後はどんでん返しの連続。ただプロレタリアート的な側面があるので、どういう話かある程度知っておいた方がいいかもしれ

  • 『今昔百鬼拾遺 天狗』京極夏彦

    感想 ★★☆☆☆中禅寺敦子と呉美由紀が活躍するシリーズ三作目。事件に不思議さがあって興味を惹かれたものの、トリックというか方法が強引過ぎて納得感はなかったです。そして男女平等とかLGBTについての主張が多く(というかその手の問題がテーマとも言えます)、僕には

  • 『今昔百鬼拾遺 河童』京極夏彦

    感想 ★★★☆☆中禅寺敦子が活躍するシリーズの二作目。前作よりは百鬼夜行シリーズっぽさを感じられる作品でした。飛び抜けた面白さはないながら、雰囲気は感じられます。事件の結末にも納得できて、ミステリとしても楽しめると思います。あらすじ雑誌記者の中禅寺敦

  • 『今昔百鬼拾遺 鬼』京極夏彦

    感想 ★★☆☆☆百鬼夜行シリーズのスピンオフに当たる作品。京極堂こと中禅寺秋彦が活躍する百鬼夜行シリーズは、著者の代名詞ともいえる大人気シリーズ。その妹である中禅寺敦子が本作の主人公です。敦子は本家シリーズにも登場していて、好感を持っていました。そんな彼

  • 『下山事件 最後の証言 完全版』柴田哲孝

    戦後間もない日本を揺るがせた大事件・下山事件。迷宮入りしたこの事件の真相に迫ったノンフィクション作品です。著者の柴田哲孝氏は、事件に深く関係していた人物のお孫さん。そしてジャーナリストでもあります。客観的な資料や取材を元にし、さらに親族だからこそ知り得た

  • 新年のご挨拶

    皆様あけましておめでとうございます。本だけ読んで生活したいと夢想しつつ、仕事に追われる日々を送っている管理人です。年も明けたことだし、2021年の個人的読書の振り返りをやってみたいと思います。昨年販売の小説でなく、僕が昨年に読んだものですね。2021振り返り

  • 五冠達成の話題作『medium』相沢沙呼 ネタバレあり

    感想 ★★★★☆ミステリ賞五冠を達成したことで話題となった作品。終盤までなぜこれほど評価されたのか疑問でした。でも読み終えて納得。なるほど、確かにこれはミステリ小説として評価されますね。ミステリ好きな人だけに好評なのかと思ったら、世間的な評判もいいようで

  • ネタバレ感想『六番目の小夜子』恩田陸

    感想 ★☆☆☆☆直木賞など数々の文学賞を受賞している人気作家・恩田陸のデビュー作。豊富な作品の中でも、『六番目の小夜子』はドラマ化されたりして知名度の高さはトップクラス。初めて読んだのは随分前で(十年以上前なのは間違いない)、すっかり内容を忘れていました

  • 18世紀ミステリ完結編 『インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー』皆川博子 あらすじと感想

    感想 ★★★★☆『開かせていただき光栄です』から始まる三部作の完結編。前二作の舞台はイギリスでしたが、今回は独立戦争中のアメリカ。この激動の舞台で、エドたちの物語は完結を迎えます。ミステリとしては広義のミステリ。ある謎があって、それを軸に話は進んでいきま

  • 驚きのトリック 『螢』麻耶雄嵩 ネタバレあり感想

    感想 ★★★☆☆クローズドサークルものの本格ミステリ。山奥の屋敷に集まったメンバーが、自然災害で閉じ込められ、殺人事件が発生します。そんな王道の設定を使い、麻耶雄嵩らしさが存分に発揮されていました。トリックは面白く基本的には満足。ただ、ハチャメチャな部分(

  • 世にも奇妙な遺体『ネジ式ザゼツキー』島田荘司 あらすじと感想

    感想 ★★★☆☆記憶喪失の男が描いた童話と、不可解な死体を巡る本格ミステリ。最大の特徴は死体の異常性です。これほど奇妙な状態はなかなかお目にかかれません。本格ミステリだと不可解な死体はたびたび登場しますが、その中でもトップクラスに特殊。それが論理的に解決

  • 本格ミステリ大賞受賞『蝉かえる』桜田智也 あらすじと感想

    感想 ★★★★☆好評を博した前作『サーチライトと誘蛾灯』の続編で、第21回本格ミステリ大賞を受賞しました。今作も連作短編集で五編が収められています。昆虫好きのエリサワが各地で事件に遭遇し、謎を解決します。どの話も一定以上のクオリティを保っており、安定感が

  • 連作短編ミステリ『サーチライトと誘蛾灯』櫻田智也 あらすじと感想

    感想 ★★★★☆五編が収められたミステリ短編集。表題作『サーチライトと誘蛾灯』は、ミステリーズ!新人賞を受賞しています。昆虫好きの青年が探偵役を務める連作短編形式で、どの話にも昆虫が絡んできます。これがデビュー作のようですが、書き慣れている印象を受けまし

  • 江戸を舞台に描かれる人間の業 『化け物心中』蝉谷めぐ実

    感想 ★★★☆☆とても興味深く印象に残る作品でした。ただ、かなり人を選ぶと思います。大絶賛する人がいるのも頷けるし、合わない人がいるのも頷けます。というのも、世界観がかなり特殊なんですよね。物語の舞台は江戸時代の歌舞伎座、しかも主人公以外ほぼ全員、女形で

  • ディストピアSF 『雨の庭』友浦乙歌 レビュー

    いつもと違って、今回は依頼を受けてのレビューとなります。なので、普段のように星による採点はしていません(依頼を受けた身でそれをするのは、失礼と思ったので)。僕なんて、ただ好き勝手に駄文を書き散らかしてるだけなのに、ありがたいことです。物語から幸せな時間を

  • 刀城言耶シリーズ最新作! 『忌名の如き贄るもの』三津田信三 あらすじと感想 ネタバレなし

    感想 ★★★★☆心待ちにしていた刀城言耶シリーズの最新作。さて今回はどんなお話なのか。期待を込めて読み始めました。これまでの長編作と比べると大人しい印象。異常な事件が次々と巻き起こるような派手さはないです。主となる事件は一つで、それに付随してもう一つ事件

  • 『魔眼の匣の殺人』今村昌弘 あらすじと感想 ネタバレ無し

    感想 ★★★★★大人気となったシリーズの2作目。前作『屍人荘の殺人』が大ヒットを記録したため、今作のハードルはかなり上がっていたはず。その期待を裏切らない作品に仕上がっていました。『屍人荘の殺人』の方がインパクトはあるかもしれませんが、本格ミステリとして

  • ミステリ賞4冠『屍人荘の殺人』今村昌弘 あらすじと感想

    感想 ★★★★☆近年まれに見る大ヒットを記録した本格ミステリ作品。出版不況と言われて久しい昨今、ミステリ小説――しかも本格ミステリでこれほど売れたのは、本当に凄いと思う。この小説の存在は当然知っていたのですが、読むのは今回が初めて。というのも、発売されて

  • 特殊設定ミステリ 『孤島の来訪者』方丈貴恵 あらすじと感想

    感想 ★★★★☆特殊設定ミステリの第二弾。今回は孤島が舞台です。閉ざされた状況で不可能殺人が連続して発生し、それを自分たちで解決します。まさに王道のクローズドサークル。ただし一筋縄ではいきません。一風どころか、かなり変わった設定が加味されています。僕は映

  • 小学生、子供が主人公のおすすめミステリー・ホラー小説10選

    今回は子供が主人公のミステリー・ホラー小説を紹介したいと思います。児童書ならもちろん子供が主人公ですが、大人が読んでも楽しめるもの、大人向けに書かれた小説で選びました。大人にとっては何でも無い出来事でも、子供にとっては大問題だったりしますよね。そんな子供

  • 『ベルリンは晴れているか』深緑野分のあらすじと感想

    感想 ★★★★☆第二次大戦直後のベルリンが舞台の小説。謎と解決はあるものの、ミステリとしてではなく、戦争小説として読むべきですね。同じく第二次大戦を舞台にした前作、『戦場のコックたち』は連作短編ミステリの形式でした。謎と解決に興味を惹かれるものもありまし

  • ミステリーランド 『虹果て村の秘密』有栖川有栖

    感想 ★★★★★人気本格ミステリ作家・有栖川有栖が書いたジュブナイルミステリ。ジュブナイルと言えども、有栖川有栖らしさが存分に発揮されています。ロジックは本格ミステリのそれ。なので、子供にとっての本格ミステリ入門として最適ですね。もちろん大人が読んでも面

  • ジュブナイルミステリ 『ぐるぐる猿と歌う鳥』加納朋子

    感想 ★★★★★ミステリとしても楽しめるジュブナイル小説。登場人物は小学生の子供たちで、ジュブナイル小説に求めるものが詰まっています。子供はもちろん、大人が読んでも懐かしい気持ちになれて、ジュブナイル小説としては申し分ないと思います。あらすじ小学生の

  • ロボット三原則に挑んだSFミステリ小説 『ジャンヌ』河合莞爾

    感想 ★★★★☆近未来の日本が舞台のSFミステリ。あらすじに興味を惹かれ読んでみました。SFとしては満足ですが、謎解きに関しては予想していたタイプと違ったので、ちょっと残念でした。あらすじ西暦2060年代の日本。ロボット技術が発達し、人型の家事ロボット

  • 小学生が主人公のミステリ小説『僕の神さま』芦沢尚

    感想 ★★★★☆登場人物が小学生の連作短編ミステリ。主人公の周りで起きる様々な謎を、皆から神さまと呼ばれている頭脳明晰なクラスメイト・水谷くんに相談します。謎に遭遇するのは学校内がほとんどで、二人で謎の解決に乗り出す。小学生の探偵ものというと、ほのぼのし

  • ほのぼのした気分になれるコージーミステリ10選

    今回は手軽に読めて明るい気分になれるミステリを紹介したいと思いますトリックの凄さよりも、ほのぼの感を重視して選びました。なので日常の謎が多めですね。殺人事件を扱ったものでも、基本的には明るいテイストで陰鬱さはないのでご安心を。グロいのが苦手の方や、重いの

  • SF本格ミステリ 『時空旅行者の砂時計』方丈貴恵

    感想 ★★★★☆鮎川哲也賞を受賞した著者のデビュー作。鮎川賞なのでもちろん本格ミステリ。そしてSF作品でもあります。設定がSFというだけでなく、トリックにも組み込まれていて受賞したのも納得の作品でした。あらすじ雑誌記者の加茂は妻の余命が残り少ないと知

  • 現実逃避に最適! 冒険感を味わえるファンタジー小説11選

    何もかも忘れて物語の世界に没入したい時が、誰にでもあると思います。今回はそんな時におすすめの小説を11作紹介します。ファンタジーからミステリ、歴史小説まで様々なものをチョイスしました。重視したのは、壮大なスケールで冒険感を味わえること。どれも読み応え抜群

  • ディズニー映画好きにおすすめの王道ファンタジー 『これは王国のかぎ』荻原規子

    感想 ★★★☆☆こちらはティーンエイジャー向けに書かれたファンタジー小説。世界的名作の『果てしない物語』や『ナルニア国物語』と同じように、別世界を舞台に少女が大冒険を繰り広げます。主人公の年齢と同じ15歳くらいの読者を想定していると思います。ひらがな多め

  • イヤミス好き必見。後味の悪いおすすめミステリー小説10選

    ミステリー小説は殺人など犯罪を扱う性質上、負の要素があるのは否めません。今回はそんなミステリーの中でも、格段に後味の悪い小説を10作紹介したいと思います。嫌な気分になると言っても、小説としては面白いものばかりなのでご安心を。ミステリの醍醐味を存分に味わえ

  • 貴志祐介のおすすめ作品紹介。ホラー好きの人は必読

    ホラー小説が好きな人で貴志祐介を知らない人はいないでしょう。それぐらい有名な作家さんです。映像化も多くされているので、作家は知らなくても作品は知ってるという人はかなり多いはず。『青の炎』、『黒い家』、『悪の教典』などの原作者です。今回はそんな貴志祐介氏の

  • 民族学ミステリ『まほり』高田大介

    感想 ★★★☆☆恐ろしい因習が残る山間の村を舞台にした民族学ミステリー。ミステリーというより、サスペンスとかホラー寄りですね。民族学がテーマの小説としては、とても満足度が高く星5つなのですが、エンタメ小説としてみると平凡かなあという気がします。民族学に興

  • ファンタジー巨編 『図書館の魔女』感想 後半

    後半になると、いよいよ大国ニザマの思惑が明らかになります。マツリカに対し手練れの刺客が送り込まれたりと、物語が本格的に動き出す。あらすじ後編でも序盤の方は書物や言葉に関する蘊蓄が開陳されます。そして、それと同時に新たに仲間に加わった衛兵たちの紹介がさ

  • ファンタジー巨編 『図書館の魔女』感想 前半

    感想 ★★★★☆とある国で巻き起こる陰謀劇を描いたファンタジー巨編。設定をみると、魔法とか特殊能力が出てくるライトノベル的なファンタジーのように感じますが、実際は各勢力のパワーゲームを描いた政治小説です。大雑把に言うと、覇権獲得を目論む敵国の陰謀をいかに

  • このどんでん返しが凄い! おすすめ小説20選

    ミステリの醍醐味といえば、最後に訪れるどんでん返しですよね。そこで今回は今まで見ていた景色が一変するような、どんでん返しが待っている小説を20作集めてみました。この手の作品はネタバレされている可能性も高いので、あまり調べずに読んじゃった方がいいと思います

  • 青春ミステリー小説のおすすめ10選

    ミステリーと青春小説は相性が良くて、学生を主人公にしたミステリー小説を、多くの作家さんが描いています。そしてシリーズ化する傾向が強い。学生時代は誰もが経験することなので、他の職業のように取材する必要がなく描きやすい、というのがあるのかもしれませんね。デビ

  • 名作から問題作までいろいろ。おすすめホラー短編小説17選

    今回は心から冷たくなれる短編ホラー小説を紹介したいと思います。どういうタイプか分かり易いように、便宜的に怪談系とホラー系にわけました。怪談系は心霊などゾッとするタイプのもの、ホラー系はミステリ要素があったり、グロ要素があったりといろいろです。独特な設定や

  • トリックが話題『予言の島』澤村伊智

    感想 ★★★☆☆ホラー作家として有名な澤村伊智がミステリー小説を書いたということで、興味を惹かれ読んでみました。そうはいってもホラー作家だからミステリー風ホラーだろうと思いきや、がっつりミステリーしてました。大掛かりなトリックが仕掛けられています。ミステ

  • 『火のないところに煙は』芦沢央

    感想 ★★★☆☆実話怪談テイストの連作短編集です。よくある事とはいえ、帯にある宣伝文句は大袈裟に感じましたね。〝驚愕の展開とどんでん返しの波状攻撃〟と書かれてますが、別にどんでん返しというほどではないので、肩すかしを食らう人も多いはず。各話の怪談エピソー

  • 夏にピッタリなホラー短編集『ついてくるもの』三津田信三

    感想 ★★★★★七つの話が収められたホラー短編集。これからの時期にぴったりな怖い話ばかりで堪能しました。表題作の『ついてくるもの』と『八幡の藪知らず』は一読の価値あり。三津田作品で僕が読んでいるのはもっぱらミステリーで、ホラー作品はほとんど手を着けていな

  • 民族学ミステリーシリーズ第二弾『触身仏』北森鴻

    感想 ★★★★☆民族学がテーマの本格ミステリーシリーズ、通称・蓮丈那智シリーズの第二弾。本作も前作同様、民族学が好きな人間には堪らない一冊になっています。探偵役の蓮丈那智は大学で教鞭を執る民俗学者で、相棒役の内藤三國は彼女の研究室の助手。このコンビが民族

  • 民族学ミステリーシリーズ 『凶笑面』北森鴻

    感想 ★★★★☆今は亡き北森鴻の民族学ミステリシリーズ、通称〝蓮丈那智シリーズ〟の第一作目。民族学についての蘊蓄が豊富なので、その手の話が好きな人には最適のシリーズになっています。その反面、興味が無い人にとっては冗長に感じるかもしれません。僕は民族学が好

  • ホラー短編感想『眼球綺譚』綾辻行人

    感想 ★★☆☆☆本格ミステリ作家として有名な綾辻行人の、初期作品を集めたホラー短編集。収録されている七つの話は、怪談テイストのものやミステリ的な驚きがあるものまで様々。男女関係を描いたものが多かったですね。表題作の『眼球綺譚』と『再生』が面白かったです。

  • 小さい子供とも一緒に見られる癒やし系アニメ 『ハクメイとミコチ』

    今回ご紹介する『ハクメイとミコチ』は漫画を原作としたアニメシリーズ。かわいらしい絵柄通りのほのぼのとした内容で、子供と一緒でも安心して見られるし、大人が見ても楽しめるのでおすすめです。アマゾンレビューを見てみると、アニメと漫画、共に星5つが圧倒的多数。その

  • アニメ化もされたハルチカシリーズの読む順番や設定など

    アニメ化されたこともあって、シリーズの存在は知っている、もしくは、アニメなら見たことがあるという人は多いかも知れません。そこから興味を持って原作小説を読みたいけれど、読む順番がわからないという人のために、小説版の紹介をしたいと思います。読みやすいし、青春

  • 面白いと評判の刀城言耶シリーズ 設定や読む順番などを解説

    じっくり腰を据えて読めるミステリーを読みたい、思いもよらないトリックに驚愕したい、そんな人におすすめなのが、今回ご紹介する刀城言耶シリーズです。民族学、因習、怪異、呪い、これらに感心がある人には特におすすめ。舞台が戦後なので横溝作品や京極堂シリーズの空気

  • 映画化もされたホラー短編集 『赤々煉恋』朱川湊人

    感想 ★★☆☆☆五つの話が収められたホラー短編集。朱川湊人はノスタルジーを感じさせる優しい小説も多く執筆していますが、もともとはホラー作品でデビューした人。本書に収められているのはどれも救いのない話で、後味はよくないです。そういうホラーを求めている人には

  • 奇妙な味の短編集 『冷蔵庫より愛を込めて』阿刀田高

    感想 ★★★★☆短編小説の名手として知られる阿刀田高の処女短編集です。いわゆる〝奇妙な味〟と呼ばれる話が多いので、そういうのを探している人におすすめ。18作品も収録されているので、気に入る作品がきっと見つかるはずです。中でも僕が特に面白いと思ったのは、『

  • 今邑彩『よもつひらさか』は『世にも奇妙な物語』好きにおすすめ

    感想 ★★★★★12の話が収められたホラー短編集。それだけ多くの話があるのに、どれも面白くておすすめの一冊です。特に『世にも奇妙な物語』が好きな人は気に入ると思います。実際、『世にも奇妙な物語』で映像化された作品が二つ収録されているし、他の作品も同じよう

  • 吉岡暁『サンマイ崩れ』に収録された『ウスサマ明王』が秀作

    感想 ★★★☆☆日本ホラー小説大賞の短編賞を受賞した『サンマイ崩れ』と、書き下ろし長編の『ウスサマ明王』がセットになった一冊。正直『サンマイ崩れ』の方はそれほどでしたが、『ウスサマ明王』の方はなかなか読み応えがあって楽しめました。『サンマイ崩れ』あらすじ

  • 小説家のかっこいいと思うペンネームとその由来

    今回は個人的にかっこいいと思う作家のペンネームと、その由来についてご紹介したいと思います。現代作家は普通の名前のようなペンネームが多いですが、特に昭和初期の作家には、これぞ作家というかっこいい筆名が多い印象です。言葉をもじった駄洒落的な由来が面白くて好き

  • 一気見したいアニメシリーズ『ブラック・ラグーン』

    『ブラック・ラグーン』はダークな世界観が人気の作品で、広江礼威の漫画が原作。作品の性質上、グロテスクなシーンも多いため苦手な人にはおすすめしません。前回紹介したアニメの『サイコパス』が好きな人などにおすすめ。内容も設定も全然違いますが、事件の陰惨さなどに

  • 『村上海賊の娘』和田竜 下巻感想

    本屋大賞も受賞して話題となった和田竜の歴史小説、『村上海賊の娘』下巻の書評です。上巻の書評はこちら天王寺砦の戦い下巻は織田信長が天王寺砦にやって来たところから始まります。膨大な数の本願寺派の信者に囲まれ、陥落寸前だった天王寺砦でしたが、総大将の信長が来た

  • 海賊たちの生き様を描いた歴史小説 『村上海賊の娘』和田竜

    感想 ★★★★☆『のぼうの城』などで知られる和田竜の歴史小説。受賞すると爆発的に売り上げを伸ばすことで有名な、本屋大賞を受賞しています。『村上海賊の娘』もその例にもれず、大ヒット作となりました。漫画化もされいるし、映像化の噂なんかもあって知名度は高いと思

  • 昭和の未解決事件の真相とは 『罪の声』塩田武士 感想

    感想 ★★★★日本で起きた昭和の重大事件は何? と聞かれて、グリコ森永事件を真っ先に思い浮かべる人も多いと思います。本作『罪の声』はその事件を題材に書かれた小説。グリコ森永事件は未解決のまま時効を迎え、真相は藪の中です。もしかしたら、これが真相なのでは?

  • 海外警察小説『傷だらけのカミーユ』ピエール・ルメートル ネタバレ感想

    感想 ★★★★☆『悲しみのイレーヌ』『その女アレックス』と続いてきた三部作の完結編です。シリーズものの最後を飾るにふさわしい出来だったと思います。その理由は読んだ人なら明らかでしょう。このシリーズは順番に読む必要があって、言ってみれば三作で一つの作品のよ

  • 『悲しみのイレーヌ』ピエール・ルメートル ネタバレ感想

    感想 ★★★☆☆『その女アレックス』で日本でも一躍有名となったピエール・ルメートルのデビュー作。前作『その女アレックス』と同様、衝撃的な作品と評価されているようです。その証拠に海外の各種ミステリ賞を受賞していますし、日本での評判も上々のようです。『その女

  • 青春ミステリ 青崎有吾『早朝始発の殺風景』のあらすじと感想

    感想 ★★★☆☆本格ミステリの若き書き手として人気の青崎有吾の短編集。オムニバス形式で五つの話とエピローグが収録されています。どの話も日常の謎がテーマで、サクサク読めるので幅広い人におすすめできます。あらすじ『早朝始発の殺風景』まだ肌寒さの残る五月の早朝

  • インフルエンザの症状 味覚異常と治療薬イナビルについて

    現在インフルエンザが大流行しているようで、僕も先月の終わり頃に罹ってしまいました。幸い一週間ほどで回復し、年末年始に影響はありませんでした。よかったよかった。インフルエンザで年越しなんてまっぴらごめんだ。このブログは基本的に小説の書評ブログで、それ以外の

  • 刀城言耶シリーズ 『魔偶の如き齎すもの』三津田信三

    感想 ★★★☆☆刀城言耶シリーズの最新作となる本作は、四つの短編が収められた短編集です。どの話もあっさりしているというか、長編にみられるような濃密さはなかったですね。単純にページ数が少ないという理由だけで無く、内容についてもそう。ミステリとしてもホラーと

  • 連休中に一気見したいアニメシリーズ『PSYCHO-PASS サイコパス』一期

    気付いてみれば今年ももう終わりですね。一年が経つのは本当に早い。日付の関係で今年は正月休みが長い人も多いんじゃないでしょうか。そんな大型連休の時などに、一気見したいおすすめのアニメシリーズを紹介したいと思います。今回ご紹介するのは、2012年にフジテレビ

  • 前代未聞の犯人 『双蛇密室』早坂吝

    感想 ★★☆☆☆援交探偵の上木らいちが活躍するシリーズも、これで四作目となります。これまでの作品同様、一筋縄ではいかない結末が待っています。いや、一筋縄でいかないどころか、とんでもない結末ですね。この真相を当てられる人は、1%もいないんじゃないでしょうか

  • おすすめミステリ小説ランキング 2014年

    2014年に発売された小説ではなく、僕が2014年に初めて読んだ小説を対象にランキングにしてみました。長編と短編があわさったものになっています。新しく読んだミステリ小説はそれほど多くなくて、もっと読まなければなあと反省した次第。詳しい感想は個別記事に書い

  • 小説投稿サイトが舞台のメタ小説『異セカイ系』名倉編

    感想 ★★☆☆☆メフィスト賞を受賞した著者のデビュー作。メフィスト賞らしい奇抜さがあり、ミステリ要素もあって受賞したのも頷けます。小説投稿サイトを舞台にするというのも、時代性を表していますね。その着眼点も評価されたんじゃないでしょうか。

  • 『戦場のコックたち』 深緑野分

    戦場のコックたちposted with ヨメレバ深緑 野分 東京創元社 2019年08月09日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 感想 ★★★★★第二次大戦においてノルマンディー上陸作戦に参加した米軍の空挺部隊の話です。連作短編ミステ

  • 『グラスバードは還らない』 市川憂人

    グラスバードは還らないposted with ヨメレバ市川憂人 東京創元社 2018年09月12日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 感想 ★★★☆☆デビュー作の『ジェリーフィッシュは凍らない』から続くシリーズの第三弾。刑事のコンビが

  • 『碆霊の如き祀るもの』 三津田信三

    碆霊の如き祀るものposted with ヨメレバ三津田信三 原書房 2018年06月28日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 感想 ★★★★☆戦後が舞台の人気ミステリシリーズの最新作。今回も三津田作品らしさを感じられる良作でした。シ

  • 『探偵は教室にいない』 川澄浩平

    探偵は教室にいないposted with ヨメレバ川澄浩平 東京創元社 2018年10月11日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 感想 ★☆☆☆☆第28回鮎川哲也賞を受賞した作品。鮎川賞といえば本格ミステリの賞というイメージがあります

  • 『はてしない物語』 ミヒャエル・エンデ

    はてしない物語(上)posted with ヨメレバミヒャエル・エンデ/上田真而子 岩波書店 2000年05月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 感想 ★★☆☆☆『指輪物語』などと並んでファンタジー小説の傑作として有名な作品。映画『

  • 一風変わったラノベミステリ『虚構推理』 城平京

    虚構推理posted with ヨメレバ城平 京/片瀬 茶柴 講談社 2019年01月23日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 感想 ★★★☆☆本作はミステリに対して一風変わったアプローチをしている作品と言えるかもしれません。普通は犯人

  • クローズドサークル 『終末のシェルター』 三津田信三

    シェルター 終末の殺人posted with ヨメレバ三津田 信三 講談社 2015年01月15日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 感想 ★★☆☆☆人気のホラー・ミステリー作家の三津田信三による本格ミステリ作品です。核シェルター内で

  • 海外サイコミステリ 『髑髏の檻』 ジャック・カーリィ

    髑髏の檻 (文春文庫)posted with ヨメレバジャック カーリイ 文藝春秋 2015-08-04 AmazonKindle楽天ブックス楽天kobo 感想 ★★★☆☆ジャック・カーリィによるサイコミステリシリーズの六作目。特に不満はないけれど、読んでよかったと思

  • 『ブルーローズは眠らない』 市川憂人 ネタバレあり

    ブルーローズは眠らないposted with ヨメレバ市川 憂人 東京創元社 2017-09-21 AmazonKindle楽天ブックス楽天kobo 感想 ★★★☆☆話題となった『ジェリーフィッシュは凍らない』の続編にあたる作品。前作に登場した刑事のコンビが難事件

  • 古典部シリーズ 『いまさら翼といわれても』 米澤穂信

    いまさら翼といわれてもposted with ヨメレバ米澤 穂信 KADOKAWA 2016-11-30 AmazonKindle楽天ブックス 感想 ★★☆☆☆ 青春ミステリとして人気の古典部シリーズの最新作。本書には六つの短編が収められており、古典部メンバーの

  • 『14歳のバベル』 暖あやこ

    14歳のバベルposted with ヨメレバ暖 あやこ 新潮社 2018-02-22 AmazonKindle楽天ブックス 感想 ★★★☆☆新潮社から上梓されたファンタジー小説。タイトルの通り14歳の少年が主人公です。少年が主人公でファンタジー、おまけに

  • 『恋と禁忌の述語論理』 井上真偽

    恋と禁忌の述語論理 (講談社ノベルス)posted with ヨメレバ井上 真偽 講談社 2015-01-08 AmazonKindle楽天ブックス 感想 ★★☆☆☆新たな本格ミステリの書き手として頭角を現しつつある井上真偽のデビュー作。本作は数理論理学なるも

  • 『聖女の毒杯』 井上真偽

    聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)posted with ヨメレバ井上 真偽 講談社 2016-07-07 AmazonKindle楽天ブックス 感想 ★★★☆☆『その可能性はすでに考えた』の続編にあたる本作も前作同様、あらゆる可能性が議論

  • 『その可能性はすでに考えた』 井上真偽

    その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)posted with ヨメレバ井上 真偽 講談社 2015-09-10 AmazonKindle楽天ブックス 感想 ★★★☆☆著者の井上真偽は2015年にデビューしたばかりのメフィスト賞出身の作家で、本作はその受賞

  • 『ジェリーフィッシュは凍らない』 市川憂人

    ジェリーフィッシュは凍らないposted with ヨメレバ市川 憂人 東京創元社 2016-10-09 AmazonKindle楽天ブックス 感想 ★★★★☆第二十六回鮎川哲也賞受賞作。本格に特化した賞として有名なこの賞を射止めたのも納得の内容だった。二十

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