第四話 春萌え(4) 俺に家内のことを聞いたくらいだから、おそらくカレシ関係の悩みなんだろうなと、大体のあたりはつく。だが、さすがにそっち方面は自分の分だけで…
物書きブログです。エッセイ、詩、短歌、俳句、ショートショート、小説、ギャグ。渾然一体。(^m^)
ショートストーリーの『えとわ(絵と話)』を中心に、ノンジャンルでいろいろ書いています。中・短編小説も公開してありますので、ご一読いただければ幸いです。(^^)
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第四話 春萌え(4) 俺に家内のことを聞いたくらいだから、おそらくカレシ関係の悩みなんだろうなと、大体のあたりはつく。だが、さすがにそっち方面は自分の分だけで…
第四話 春萌え(3) 変わらない野原はともかく、牧柵の外は大変だーとげっそりしながら一周して戻ったら。牟田さんが全く同じ姿勢で牧柵に寄りかかっていた。陽花と同…
第四話 春萌え(2)「いやあ、ひっさしぶりだなあ」 思わず口走る。子供らがまだ小さい頃は子供を連れて中を歩き回っていたが、それ以降は野原を訪れること自体数える…
第四話 春萌え(1)「参ったなあ……」 ぽよぽよと春萌えが始まった野原をぼんやり見渡しながら、細い溜息を春風に吹き流している。俺一人のはずの野原に予想外の先客…
太陽は増殖する(ノゲシ)薄暗いところでは華やかに燃え盛り(セイヨウタンポポ)明るいところでは炎熱をかじり取り(ノボロギク)火の粉を散らして次々に増え広がる(ヤ…
季節画像消化のための臨時増刊です。(^^)◇ ◇ ◇「どうしても花を咲かせないとだめなのかな」「そんなことはないと思うけど。ただ、目立たないだけ」「目立ちた…
《ショートショート 1462》『手水鉢』 (かうんたーぱーと 8)「おむすびころりんなら可愛げがあるが、これはないな」「勘弁してほしいです」 スタッフ全員で、…
「なんか、客からクレームが来てるんだが」「クレームぅ?」「そう。看板に偽りありだとめちゃめちゃ怒ってる」「知ったことか。俺たちゃまともに商売してるぞ」「だよな…
季節画像消化のための臨時増刊です。(^^)◇ ◇ ◇ 今年は桜の開花が遅かったので、画像が例年以上に溜まりました。お蔵入りさせてしまうのはもったいないので、…
読書ノートの263回めは、川上弘美さんの『蛇を踏む』(1996年発表。文庫版は文春文庫)です。電子本での読書。 川上さんの作品はこれまでも取り上げてきたので…
下を向いてぶつぶつ言うってのは。 アブナイ人か。ぼっちのコミュ障か。 いやそこまでは言わないにしても、あまり好印象にはなりません。 それが一人でなく大勢にな…
季節画像消化のための臨時増刊です。(^^)◇ ◇ ◇「民間でもロケットを飛ばす時代になったんだな」「目指せ、スペースXだ!」「いや、それはいいけど。なんかお…
《ショートショート 1461》『相棒』 (かうんたーぱーと 7)「合わない?」「合わない。徹底的に」「うーん、仕方ないな。代えるしかないか」「そうしてくれ」 …
さて。えとわ1400番代後半はフリーに書き始めましたが、随時サブテーマの虫干しをしていく予定です。これからの五話は、『かうんたーぱーと』というサブテーマでお…
季節画像消化のための臨時増刊です。(^^)花のようだが 花ではない花ではないようだが 花だ 葉を鑑賞するハボタンですが、春にはちゃんと花が咲きます。 葉の豪…
読書ノートの262回めは、樋口有介さんの『風少女』(1990年発表。文庫版は創元推理文庫)です。電子本での読書。 樋口さんは初読みの作家さん。推理小説畑の方…
「星がたくさん瞬く時は、人生で一番いい時だってよ」「電信柱に激突して目の前に星がいっぱい飛んでる俺に言わないでくれ」(ゴールデンクラッカー)「やっぱ、星一つよ…
季節画像消化のための臨時増刊です。(^^)◇ ◇ ◇「なんか、微妙だよね」「うん。すっごく微妙」「ほんの数センチの差だよね」「うん。微妙な距離の違い」「それ…
《ショートショート 1460》『上納と下賜』「のう、源太。同じものだよなあ」「そうじゃ。同じじゃ」 二人の百姓が、真新しい酒樽を神輿のように担いで畦道を歩いて…
「いやあ、どうにも釈然としないな」「なにがだ?」「冬には言われるんだよ。尽きせぬ生命力を感じさせてくれるから素晴らしいってね」「ほう」「でも、夏には暑苦しい、…
桜と幽霊 -レンタル屋の天使3-前章 桜を観る第3話 自己犠牲(2)「ルイは、自分を守るための幽閉やったとおかんをかばった。めーちゃんも、丈二に大嫌いだとか許…
桜と幽霊 -レンタル屋の天使3-前章 桜を観る第3話 自己犠牲(1) 少し早かったけどレンタルショップに戻って、店長とわいわい雑談している間に荷出しの時間近く…
桜と幽霊 -レンタル屋の天使3-前章 桜を観る第2話 過去への散歩(2) それでも。母、植田さん、前沢先生という極めて限られた人で固められていた鶏小屋の壁は、…
桜と幽霊 -レンタル屋の天使3-前章 桜を観る第2話 過去への散歩(1) 「うーん、まだ二時間もあるのかー」 ハンバーガーショップから出ると、途端に手詰まりに…
桜と幽霊 -レンタル屋の天使3-前章 桜を観る第1話 お嬢様、それはいかがなものかと(2)「あいつらも、極端から極端やな」 くわえたタバコに火を点けるのも忘れ…
桜と幽霊 -レンタル屋の天使3-前章 桜を観る第1話 お嬢様、それはいかがなものかと(1) なんちゃって女子寮こと第二梅花寮(実はただのおんぼろシェアハウス)…
桜と幽霊 -レンタル屋の天使3- 予告 さて。そろそろ長編を書きたいと思いつつ、なかなかモチベーションが上がらなくてずっと悩んでいたんですが。もういいや、いっ…
おかげさまで、えとわの話数が1400話に到達しました。 最近は作話のエネルギーを中・長編に多く割いている関係で、話数の増加速度がとても遅くなっています。まあ…
季節画像消化のための臨時増刊です。(^^)◇ ◇ ◇ 蛍の光が流れているのに、ずうずうしく居残りを決め込むやつがいる。さっさと退店してくれないと、あとの業務…
《えとわ(絵と話)》 (ショートショートシリーズ)その28(1351〜1400)1351.塩と抹茶1352.フラクタル1353.島々の掟1354.猫足プリント…
《ショートショート 1400》『長毛種』「ウィル。お客さんはこっちに着いたのか?」「到着したよ」「もう個室に入れたんだな」「ああ。入室してもらってる」 ベイツ…
「おっちゃん、聞いたか?」「なにをや」「俺らの中にサクラがおるらしいで」「何言うてんの。俺ら桜やん。おるのが当たり前やろ」◇ ◇ ◇ だだあっと桜が駆け抜けて…
季節画像消化のための臨時増刊です。(^^)◇ ◇ ◇ 美というのは儚いものである。 どれほど永遠の美を望んだところで、叶えられることはない。 過ぎゆく時と共…
読書ノートの221回めは、神戸遥真さんの『休日に奏でるプレクトラム』(2018年発表。文庫版はメディアワークス文庫)です。 神戸さんは初読みの作家さん。『ス…
「赤く咲くのは……なんだっけ?」「歌詞の話?」「いや、赤く咲くって言ったら、何が代表になるんだろうなあと思って」「薔薇あたりじゃないの?」「薔薇かあ……ひねり…
季節画像消化のための臨時増刊です。(^^)◇ ◇ ◇「じゃんけんでグーしか出せないのは致命的だ。困ったなあ」「安心しろ。俺たちのじゃんけんは進化する!」「ほ…
《ショートショート 1399》『迷路』「やっぱ、スタバで待ち合わせは無謀だったか」 若い女性ばかりが溢れかえるスタバの隅っこで、俺はものすごく肩身の狭い思いを…
「花が咲けば、実を結んで枯れる。別に不思議でもなんともないけど」「じゃあ、聞くけどさ。リンゴとかミカンとかが、年月かけて花が咲いて実がなって、そのあとすぐ枯れ…
季節画像消化のための臨時増刊です。(^^)「君、地味だね」「うん。新生児だから、もっと目立ちたいんだけどな」「大きくなっても地味だもんね」「そう。これと言っ…
読書ノートの220回め。近況と読書状況をちびっと。 ちょいと本業の方が忙しくなって、読書も執筆の方も滞り気味です。読む本がどんどん軽量級になっていくなあ。と…