中世の地域史を刻む板碑は歴史文化遺産─石巻市鹿又の板碑群と堤防工事(提言)
石巻市鹿又 堤防下の四板碑 2024.8.1 河北新報への投稿(「持論特論」)が本日掲載された。説明が必要なところを補正し、再構築したのが本ブログ記事です。よろしくお願いいたします。 石に刻まれた地域の歴史 多賀城碑(奈良時代)が国宝に昇格することになったという今年三月のニュースは、多賀城創建千三百年を迎える多賀城市の活性化に寄与する朗報であった。「石」はその耐久性と不思議なエネルギーを感じさせるところから、鎌倉時代から室町時代には「石塔婆(いしとうば)」(現代名「板碑」(いたび))が全国各地に多数造立された。仏の塔を立て、亡くなった人や自らの極楽往生と現世安穏を願った。 宮城県の板碑数は埼玉…
2024/08/08 08:41