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弁護士によるマンション問題解決の手引き https://shinryokutoranomon.hatenablog.com/

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2013/04/03

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  • マンション標準管理規約改正案に関するパブリックコメント開始

    国土交通省が,平成27年10月21日,最後に開かれた「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」から約半年の時間を空け,「マンションの管理の適正に関する指針」及び「マンション標準管理規約」の改正(案)に関するパブリックコメント(意見公募)を開始しました。なお,意見・情報受付締切日は平成27年11月19日となっております。 「マンションの管理の適正に関する指針」及び「マンション標準管理規約」の改正(案)に関する意見募集について(案件番号:155150730)

  • マンション内の騒音問題~部屋で歌を歌うと騒音!?

    マンション内の騒音問題に関する裁判例(東京地裁平成26年3月25日判決・平成23年(ワ)第35604号,平成25年(ワ)第16760号)をご紹介します。 マンション内の生活騒音に関する裁判例では階上の音を問題とするものが多いですが,本裁判例は階下の音を問題としています。本裁判例において問題となった音は,階下住人の歌声でした。階上の住人は,階下の住人に対し,受忍限度を超える騒音を発生させたとして,慰謝料等の損害の支払いを求めると共に,騒音の差し止めを求めました。 裁判所は,原告側から主張されていた東京都の「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」(以下,「環境条例」といいます。)136条が示…

  • マンション管理費滞納者の名前の公表は名誉毀損?

    マンション内における名誉毀損事例の多くは,理事長等役員の職務執行行為を問題とするものですが,今回はマンション管理費を滞納している区分所有者(控訴人)が,同人の未収金対策を議案として管理組合総会に提出し審議に付すことで管理費未払の事実を公表した理事長(被控訴人)の当該行為をもって名誉毀損に該当するとして損害賠償を求めた裁判例をご紹介します(広島高判平成15年1月22日・平成14年(ネ)第391号)。 管理費の滞納といっても,本裁判例の場合は,毎月の管理費の内の一部(2000円)の支払を留保するなど滞納額としては合計で数万円という金額でした。控訴人は,経費節約を条件に修繕積立金の値上げに賛成したが…

  • マンション管理組合のコミュニティ活動に対する総務省の評価

    総務省は,平成27年5月12日,各都道府県に対し,各地方公共団体において取り組むべき事項として,「管理組合が管理の一環として行うコミュニティ活動が,自治会・町内会等の地縁による団体(以下「地縁団体」という。)が行う地域的な共同活動と同様に,良好なコミュニティの形成に資するものと評価できる事例もみられる…ことを踏まえ,各地方公共団体において,地縁団体を対象に各種の連絡・支援を行う際には,その内容に応じ,管理の一環としてこれらのコミュニティ活動を行っていると認められる管理組合等に対しても同様の取扱いを行うこと」などを通知しました(総行住第49号・平成27年5月12日「都市部をはじめとしたコミュニテ…

  • マンション内における防犯カメラの設置・運用の方法(総会決議の種類など)

    最近のマンションでは,防犯カメラが新築段階から設置・導入されていることが多いように思えます。 では,新築段階で防犯カメラが設置されておらず,これから設置しようとする場合,管理組合としては,どうすれば良いのでしょうか。 まず,防犯カメラの設置行為は共用部分の変更に該当することから,総会決議が必要となります。 問題は普通決議で足りるのか,特別決議まで必要なのかですが,通常の設置工事であれば「その形状又は効用の著しい変更」(区分所有法17条第1項,標準管理規約47条3項2号)は伴わないでしょうから,普通決議で足り,特別決議を要するケースはほんどないでしょう。 ただ,撮影被対象者のプライバシー・個人情…

  • マンションの新たな管理ルールに関する検討会②~管理費等の滞納に対する措置について

    国土交通省が,平成27年2月26日に引き続き平成27年3月27日に,マンションの新たな管理ルールに関する検討会(第11回)を開催しました。今回配付された資料(「マンションの新たな管理ルールに関する検討会 報告書(案)平成27年3月」)には,パブリックコメントの素案も盛り込まれておりました。テーマとしては大きく14項目に分類され,外部専門家の活用方法,管理組合総会における議決権割合の定め方や,いわゆるコミュニティ条項の削除といった話題となっているテーマはありますが,今回も「管理費等の滞納に対する措置」を以下に取り上げたいと思います。参考までに末尾に「管理費等の滞納に対する措置」についてのパブリッ…

  • マンション敷地売却制度の新設

    マンション敷地売却制度は2014年12月24日施行の「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」(2014年改正法・法令名も微妙に変わっております。2014改正以前は「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」でしたので,「等」の位置が変更されています。)により新設された制度です。 国土交通省(平成26年2月28日付プレスリリース)によれば,マンションのストック総数約590万戸の内,旧耐震基準により建設された者が約106万戸存在し,それらの多くは耐震性不足であると考えられているものの,マンションの建替えは1万4000戸の実施にとどまっている状況です。 建替えの必要性を感じているマンション管理組…

  • マンションの新たな管理ルールに関する検討会~管理費等の滞納に対する措置について

    国土交通省が,平成27年2月26日,マンションの新たな管理ルールに関する検討会(第10回)を開催しました。前回である第9回検討会の開催が平成24年8月29日であったことから約2年半ぶりの開催となりました。 検討会では主な14項目の論点について,各論点の検討の方向性と考え方が整理された資料を元に検討が行われていますが,「管理費等の滞納に対する措置」が論点の1つとして取り上げられており,以下のように検討の方向性案が資料として示されていますので,以下に紹介しておきます。 『○管理費及び修繕積立金(以下「管理費等」という。)の確実な徴収は,管理組合がマンションの適正な管理を行う上での根幹的な事項であり…

  • 東洋ゴム工業(株)による免震材料についての不正

    国土交通省のプレスリリース(平成27年3月13日)によれば,東洋ゴム工業(株)による,①大臣認定の内容に適合しない免震材料の販売,②不正な申請による建築基準法に基づく性能評価・大臣認定の取得が発覚しています。 国土交通省プレスリリース(平成27年3月13日) 平成27年3月13日の発表によれば,大臣認定不適合が判明した免震材料が設置された建築物の内,25棟は共同住宅です。国土交通省の対応として,大臣認定不適合が判明した免震材料が設置された建築物の所有者に,その旨を早急に説明することなどが東洋ゴム工業(株)に指示されていますが,説明を受けた住人の方々の心情は察するに余りあるところです。 東洋ゴム…

  • 管理組合様のために支払督促申立のサポートをはじめます

    これまでにも,当ブログ内で支払督促の申立書の作成方法,遅延損害金の計算方法などを紹介したことがありましたが,遅延損害金の計算方法も含んだ支払督促の申立(作成)に関するお問い合わせを頂くことも多いことから,この度,支払督促の申し立てに関し,以下のサポート行うことに致しました。 滞納管理費等「支払督促」申立サポート 手数料1件 4万円(税別) 管理費・修繕積立金,駐車場使用料遅延損害金,違約金などの金額算出,裁判所に提出する支払督促申立書の作成,資格証明書など申立に必要な添付書類の準備,支払督促発付後の仮執行宣言申立書の作成など,支払督促の申立をサポートします。もちろん滞納状況の聴取,資料のご提供…

  • 管理費滞納者に転嫁できる弁護士費用とは

    滞納管理費等の回収に掛かる弁護士費用は,滞納者に負担させることができます。もちろん管理規約での定めは必要です。 管理規約でどのように定めればいいのか,これについては国土交通省作成にかかる標準管理規約第60条2項に規定があります。 「組合員が前項の期日までに納付すべき金額を納付しない場合には,管理組合は,その未払金額について,年利○%の遅延損害金と,違約金としての弁護士費用並びに督促及び徴収の諸費用を加算して,その組合員に対して請求することができる。」 最近は,相談にみえる管理組合さんの管理規約に,弁護士費用等を滞納管理費等に加算して滞納者に請求することを可能にするための違約金条項が,標準管理規…

  • 理事会の機能不全 複合用途型マンション 住居部分と店舗部分との対立

    ある複合用途型マンションでの事件です。 管理組合が,店舗部分の区分所有者に対して,各店舗で使用している電気・ガス・水道等の料金を求めた事件です。 この事件の背景には,「理事会の機能不全」の原因がありました。 若干脱線します。 複合用途型マンションでは,居住部分の区分所有者と,店舗部分の区分所有者とが混在しています。 標準管理規約では,複合用途型マンション独自の規定があります。 一つは,「住宅一部管理費」「店舗一部管理費」という概念があります。 住宅一部管理費については,住宅部分の区分所有者が, 店舗一部管理費については,店舗部分の区分所有者が負担するという具合です。 店舗部分のゴミ処理費用につ…

  • 1階テナントでのパチンコ店の営業を禁止できるか?裁判例から 複合用途型マンション

    1階テナントでのパチンコ店の営業を禁止できるか,争われた事例がありました。 はたして,裁判所はどのように判断したのでしょうか。 「共同の利益」に反する行為かどうかが争点です。 「諸事情を比較衡量して社会通念で決するのが相当である」とこの事件の判例は述べます。 諸事情を検討するポイントをいくつか上げると, ・マンションが,繁華街にあるか,閑静な住宅街にあるか, ・店舗部分と住戸部分と間に物理的な区別があるか, ・テナントのネオンサインの有無,騒音への配慮の有無, ・住宅部分を販売する際にテナントに風俗営業をする業種が入る可能性の言及の有無, ・そして,管理規約の規定で,風俗営業可否規定の有無 ち…

  • 1階にテナントが入っているマンションでのトラブル

    1階にテナントが入っているような,いわゆる複合用途型マンションの話題です。 このようなマンションでは,住宅部分のみのマンションに比べると,トラブルの種が多い傾向にあります。 例えば,1階のテナントさんが飲食店の場合 考えられるトラブルとしては,騒音,臭気,喫煙,安全面の不安等などです。深夜の営業がなされている場合には,そのトラブルは深刻化することが容易に想像できます。 そこで,複合用途型マンションでは,「テナントに関する使用規則」などを設けることで,トラブルを回避しようとする試みが必要であると考えられます。 ルールに違反した場合には,「共同の利益に反する行為」に該当する場合があり,区分所有法で…

  • 競売請求が認められなかった事例~弁護士に求められる役割

    今回紹介する競売請求訴訟の裁判例(東京地判平成22年5月21日・平成20年(ワ)第900号)は,結論としては請求棄却となっております。管理費等の滞納や迷惑行為等が問題となった事件で,弁護士が果たすべき役割を考えさせられる事件でもあったこから,以下にそれが分かる範囲で紹介します。 前提として,競売請求(区分所有法59条)が認められると,管理組合は,被告所有の区分所有権及び敷地利用権について競売を申し立てることができるようになりますが,競売請求が認められるには以下の非常に厳しい必要をクリアする必要があります。この要件に沿って以下に判決内容を紹介します。 ①「第6条第1項に規定する行為による区分所有…

  • 理事長の利益相反取引は,違法?

    理事長がおこなう利益相反取引は,違法なのでしょうか。 具体例を挙げます。 例えば,マンションの駐輪場を改造する工事を行うときに, 理事長が代表取締役に就任している会社に工事の発注をする場合。 理事長の善管注意義務に違反して,違法になるのでしょうか。 ①仮に工事の内容が値段に相応でない不適切なものであることが立証された場合には,違法になる可能性があります。 ②また,理事長の会社が下請けに出した際,多額のリベートを受け取っていた場合には,管理組合に損害が生じたと判断される場合があり,違法になる可能性があります。 このように,①②の事実が立証された場合に違法と認定されうるのであり,必ずしも,必ず利益…

  • マンション大規模修繕工事の際に理事長が権限濫用したと判断された事例

    マンション大規模修繕工事の際に,理事長が権利濫用をしたとして,裁判になった事例の紹介です。 あるマンションで大規模修繕工事を実施するにあたり,大規模修繕工事をする業者を選定することになりました。 理事長が知り合いのX氏の紹介で,Y社の社長を紹介してもらい,Y社を工事の業者の選定に加えました。見積が一番安いY社が工事を請け負うことになりました。 工事の「予備費」として,800万円が計上されていました。 理事長が,理事会の承認を得ることなく,Y社を経由して,X氏に対して,「業務調整費」として,「予備費」の範囲内で,約700万円を支払ってもかまわないと判断し,理事長はY社に約700万円を支払い,Y社…

  • 弁護士費用 ~法律相談料 初回1時間無料です。お気軽にお電話ください。

    初回の法律相談については,1時間無料で行っております。 法律相談予約はお電話,或いはメールでお願いします。 お電話での予約は,平日月曜から金曜,午前9時から午後6時まで受け付けています。 電話番号は 03-3500-4366 弁護士加藤,或いはもしくは,事務局渡辺 宛にご連絡下さい。 事務所の所在地は, 東京都港区虎ノ門1-11-14 第2ジェスペールビル202号室 最寄り駅は,銀座線の虎ノ門駅です。 虎ノ門駅の出口,1番か4番を利用すると便利です。 そこからゆっくり歩いて2分程度です。 初回1時間は無料なので,お気軽にご連絡ください。 どのような感じか,お試しの気持ちでお電話いただいても結構…

  • 弁護士費用~迷惑行為(不良入居者)に関する弁護士費用

    迷惑行為としては,騒音,悪臭,ペット,ゴミ問題が代表的なケースですが,その他にも建物を不当に毀損する行為や外観を不当に変更する行為などもあげられます。これらの迷惑行為に対する法的措置には,行為の停止等の請求,使用禁止の請求,競売の請求,占有者に対する引渡請求があります(区分所有法57条~60条)。 これらの各措置をとる場合の弁護士費用(全て税別)としては,以下のとおりです。 1 区分所有法57条~60条に基づく請求(交渉,訴訟など) (1)着手金 20万円~50万円 ※ 交渉から引き続き訴訟を受任する場合の着手金は半額となります。 (2)報酬金 50万円~100万円 2 損害賠償請求 上記措置…

  • 弁護士費用 ~滞納管理費等回収に関する弁護士費用

    【 弁護士が受任する滞納管理費等回収事件の特徴・傾向 】 滞納している管理費・修繕積立金がそれほど多額でない場合(滞納期間としては,1年~1年半程度まで),管理組合(管理会社)において自ら裁判外で督促を行ったり,支払督促を裁判所に申し立て滞納管理費等の回収を試みていることの方が多いように思われます。また,このような場合には,滞納金も未だ小額にとどまることから,管理組合による裁判外での督促や裁判上の支払督促により回収が実現する場合も多いように思われます。 しかし,裁判外での督促や裁判上の支払督促を受けてもなお支払を行わず,さらには今後の支払も期待できない区分所有者も残念ながらいます。中には,連絡…

  • インターネットを利用していないから,インターネット利用料金を支払わなくてもよいか?

    マンションの住民が,個別にインターネット回線契約やプロバイダ契約を締結することなくインターネットサービスの提供を受けることができるマンションがあるとします。 そのマンションで,インターネット利用料金と称して,管理組合が区分所有者から,お金を徴収する場合があります。 「インターネット利用料金」として,徴収されたお金はどのように使われるのでしょうか。 ①インターネット専用回線やインターネット設備の保守・管理に要する費用 ②インターネット接続回線契約,プロバイダー契約に基づき発生する費用 として,使われます。 ①については,マンションの資産価値の維持ないし保全に資するものなので,区分所有者が一律に負…

  • 水道料金に関する裁判例 水道料に関する決議が無効とされた事例

    水道料に関する判例の紹介です。今回は,水道料に関する決議の無効のはなしです。 水道・電気について,区分所有者らは水道会社等と直接契約を結んでおらず,建物全体で一括して全体の水道料・電気料を支払う仕組みとなっているマンションがありました。 そのマンションでの管理組合総会で,管理費の金額を決議しました。その管理費の内訳として,電気料・水道料が含まれていました。 電気料 管理者所定の基本料の他に消費1キロワット(個別メーター検針)あたり○円 水道料 管理者所定の基本料の他に1立方メートル(個別メーター検針)あたり○円 このような決議は,区分所有者を拘束するかということが争われました。 東京地裁平成5…

  • 水道料金に関する裁判例 「水道基本料」と「超過使用料」

    水道料金に関する裁判例は,いろいろなバリエーションに富んでおり,個々の事例で個別的に判断されてるような印象があります。 その中でも参考になりそうな裁判例がありましたので紹介したいと思います。 熱海市にあるマンションです。 管理規約に「水道供給規定」があり,各区分所有者が管理組合に水道料を支払わなければならないとされていました。 水道料には,二種類有り, 使用量いかんに関わらず支払義務が発生する「基本使用料」と, 使用量が一定量を超えた場合にのみ支払義務が発生する「超過使用料」に分けられていました。 この事例では,特定承継人が,滞納していた水道料の「基本使用料」について,承継しないと主張をしてお…

  • 水道料金・電気料金に関する裁判例 特定承継人に請求できる場合もあります。

    前区分所有者が管理組合に対して支払わなければならない滞納した水道料金及び電気料金等について,売買などでマンションを取得した者に対して,請求することができるでしょうか。 管理組合が,水道局や電力会社と一括契約をして,水道や電気の供給を受け, 管理組合が,一括して立替払いをし, 各専有部分に設置したメーターを元に各専有部分の使用料金を算出して, 管理組合が,各区分所有者に対して請求する という取り扱いをしているマンションで問題となります。 管理組合が,区分所有者から徴収する水道料金及び電気料金が, 区分所有法7条に規定された「規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して有する債権」であれば…

  • マンションの機械式駐車場浸水事故に関する裁判例 管理会社に責任はあるか?

    マンションの機械式駐車場浸水事故に関する裁判例(東京地裁平成25年2月28日判決)をご紹介します。 地下に収納される機械式駐車場の場合,台風などの影響で大雨が降ると,雨水が地下に流入して,地下に格納されていた自動車が浸水し,使い物にならなくなってしまう事故が発生することがあります。このようなときに,入居者(自動車の所有者)は,駐車場を管理する管理会社に対して,損害賠償請求をすることができるのでしょうか。 今回紹介する裁判例では,大雨により機械式駐車場に設置された排水槽の満水警報が作動したにもかかわらず,管理会社が委託する警備会社のパトロール員が,警備業法で設定される時間から倍以上遅れた1時間余…

  • マンション内の騒音問題~受忍限度とは?

    マンション内の騒音問題で,その騒音が違法と評価され不法行為を構成するか否かについては,いわゆる受忍限度論(一般生活上,受忍すべき限度を超えているか否かを基準に,超えていれば違法と評価する基準)によって判断されることから,当該騒音が受忍限度の範囲であるかどうかが裁判では争われることになります。 受忍限度といっても曖昧な概念で,事案によっては微妙な判断にならざるを得ません。 受忍限度を超えているか否かについて,参考となる裁判例の規範を紹介します。 「集合住宅における騒音被害・生活妨害については,加害行為の有用性,妨害予防の簡便性,被害の程度及びその存続期間,その他の双方の主観的及び客観的な諸事情に…

  • マンション内の騒音問題~損害と因果関係 治療費,ホテル代,タクシー代,調査費用など

    マンション内の騒音問題で加害者に対して損害賠償を請求をする場合,賠償を求める「損害」が,騒音を原因として発生した損害であること(因果関係)を立証しなければなりません。無限定に損害の賠償が認められるわけではありません。例を挙げて,みてみましょう。 例えば,騒音被害に遭った方が,幻聴などの症状があり,うつ状態にある旨の診断を受けた場合,通院費や治療費,慰謝料の支払いを求めることになると思いますが,当該損害の賠償を求めるにあたっては,医師に診断された「うつ」と「騒音」との間に「因果関係」があることを立証していかなければなりません。その為には,例えば,診断書上に,例えば,当該症状が騒音を原因とするもの…

  • マンション内の騒音問題~騒音の立証

    マンション内の騒音問題に関する訴訟においては,基本的には,不法行為に基づき損害賠償の支払を求めいくことになります。争点としては,受忍限度を超える騒音の有無です。では,受忍限度を超える騒音があると裁判所に認めてもらうためには,どのような立証をしなければならないのでしょうか。 受忍限度を超え不法行為が認められた事例では,騒音計マイクロホンを設置し,騒音を測定することで数値化し,騒音を目に見える形にした証拠が提出されております。何年何月何日,何時から何時まで,○○dBの騒音が測定されたという測定結果が証拠となります。これにより,客観的な騒音の有無,およびその程度を立証することができ,裁判所に対してア…

  • マンション内の騒音問題 ~裁判上なにを求めるか。慰謝料,損害賠償請求,管理組合が原告になった事例も

    マンションの騒音問題で,悩んでいる方は,騒音を出している人に対して,なにをいうことができるでしょうか。 まずは,「騒音をやめてほしい,」という請求が考えられます。 いきなり裁判ではなく,口頭,お手紙でお願いすることになります。 一向に解決できない場合には,場合によっては,訴訟や調停といった裁判で解決を図るということもあります。 裁判で請求するとすれば,例えば, 「午後9時から翌日午前7時までの時間帯は,40dB以上の音量を到達させてはならない,」 という請求です。 (ちなみに,法律構成としては,人格権ないし所有権に基づく妨害排除請求として差し止めが可能であると考えることができます(東京地裁平成…

  • マンション内の騒音問題~騒音の種類・分類 (生活騒音,工事騒音)

    マンション内の騒音についての話題です。マンション内の騒音問題というと何を思い浮かべるでしょうか。裁判沙汰になるケースもちらほら見受けられますが,騒音問題については騒音の種類によって大きく2つに分類することができます。 1つは,「生活騒音」です。上階の住人の音が気になるケースです。例えば,子どもが飛びはね,走り回る音であったり,ゴルフのパター練習でボールが転がる音であったり,トイレで用を足す音であったり,ミシンとか,工具類を動かす音であったり,奇声,怒鳴り声,壁などを叩く音であったり。こういったたぐいの音というのは,一度気になり出すと,その後もずっと気になってしまい,しまいには「うつ」等の精神的…

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