抱負

一年の抱負を書いた。あまり高い目標を掲げてしまうとかえってモチベーションが下がるかもしれないと抑えめなものにした。そこで、寝坊しないで初仕事に出掛けると記した。しかし、残念ながら初日から寝坊し一年の抱負を達成できなくなった。もっとハードルを上げておけば良かった。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2014, 1月 6

いろんな気持ち

初詣の賽銭は空中を舞っている間に鳥が咥えて持ち去ってしまった。してやられたという気持ちと珍しい出来事を見られたという気持ちが涌き上がった。帰り道で先程の鳥が頭に小銭を落としていった。嬉しい気持ちと腹立たしい気持ちが涌き上がった。多感な一年となりそうな気がした。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2014, 1月 5

おとしだま

正月に実家に帰った。親からサブライズで貰ったお年玉は金額はそのままでぽち袋だけを変え、自分の元から甥っ子の所へと移ってしまった。しかし、こちらもサプライズで用意されていたビールサーバから飲んだアルコールは休みが明けても自分の元に体重という数値で残ったままでいる。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2014, 1月 5

ピアノの練習

「ピアノの練習行きたくない」娘が愚図った。先生から与えられた課題曲がうまく弾けないらしい。「もう、ピアノやめる」そう言って娘は部屋に行ってしまった。しばらくして妻が居間でボカロの曲を弾き始めた。すると部屋から娘が戻ってきて「ママ、これどうやって弾くの」と尋ねた。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2014, 1月 3

冬の動物園

「動物園に行きたい」「何でこんなに寒い時期に動物園？」彼女の要望に僕は疑問を呈した。「寒い中でも頑張っている動物たちを見て私たちも冬を過ごすためのモチベーションを高めるの」動物園に行くと真っ先に、柚子を浮かべた温泉にぬくぬくと浸かっているカピバラ達と遭遇した。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2014, 1月 2

お誘い

「学生時代の女友達とかと家で鍋やるけど来ない？」素敵な誘いを受けて胸が高鳴ったが、女性だけの所に一人で行くのは緊張すると、すぐに返事ができなかった。ようやく勇気を出し参加を伝えたら、他の同僚達が替わりに参加することになっていた。そして今日、家で一人鍋をしている。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2014, 1月 1

冬眠

「今日寒いね」妻が言った。「ほんとに」そう言うと僕は晩酌のおつまみだったピーナッツを噛み、野菜ジュースを飲んだ。「こんな寒いのによくそんな冷たいもの飲めるね。それに朝からピーナッツなんてリスみたい」「じゃあ、冬眠してくるよ」僕はそう言って二度寝しに部屋へ戻った。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 31

隣人

雪掻きをした後でかまくらを作った。部屋に戻り熱燗を持ってきてかまくらのなかで一杯やった。自分の新しい家を作ってもらったと勘違いしたのか、犬がなかを覗きにきた。「よう隣人」そう声を掛けたが、犬はプイと向こうに行ってしまったので、後で餌を持って犬小屋へ挨拶に伺った。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 31

違和感

「長い間言えなかった事がある」男は言い難そうに続けた。「実は俺、年齢を十歳若く言ってたんだ」女は俯いたまま「そう」と呟いた。「実は私も十歳若く言ってたの」「ええ、マジかよ〜？」「マジウケるっしょ〜？」一瞬、二人の会話は弾んだが、若者言葉に違和感を感じ口を噤んだ。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 30

季節外れの水着

「なんでこんな季節に水着買ったの？」買ったばかりの水着を妹に見せたら呆れられた。「だってさ、シーズンオフだと安いんだよ」「でも、流行があるじゃん」「水着なんてそんなに変わらないよ」「まあね、変わるのはお姉の体重だけか。来年までそっちが変わらないように頑張りな！」 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 27

クリスマスバイト

準備中にクリスマスソングを口ずさんでいたバイト仲間に「クリスマスにバイトなのに陽気だね」と尋ねた。「そんなの気にしててもね」確かに今更どうしようもないと僕も気持ちを入れ替えた。閉店近くに女性客が現れた。「お疲れさま！店の外で待ってるね」彼が陽気な理由が判明した。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 26

穏やかな生活

クリスマスの日は一日中穏やかに過ごそうと妻と決めた。僕はとりあえず一日中ニコニコすることにした。妻がネットで誤発注したとか、飲み過ぎでリバウンドしたとか、帰省の新幹線予約忘れたと言った事に対し全てにこやかな表情を浮かべていたら「何ずっとニヤけてるの」と怒られた。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 25

クリスマスホワイト

ハンドベルの音を聴きながら僕らは手を繋いだ。二人とも毛糸の手袋をしてたので子ども同士が手を繋いでいるような感覚だった。「今夜、クリスマスホワイトになるかな？」彼女は言い間違えたのだろう。でも、そんな色があったらいいなと僕はクリスマスツリーを見上げ、色を想像した。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 24

ゲレンデ

「スキーに行きたい」寒い所は苦手と言っていた娘がお願いしてきた。「どうしたの急に？」私は尋ねた。「オフィスで働いている時の私とゲレンデの私のギャップを見せるの」娘はマセた発言をした。「それならまずオフィスで働けるように勉強をしなさい」私は宿題をやるように促した。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 23

優雅な時間

たまには優雅に時間を過ごそうと、普段はしないようなお洒落もしてクラッシックコンサートに行った。しかし、公演最中に思いきり寝てしまった。「せっかくおめかしまでして来たのに寝るなんて」一緒に行った母は呆れ顏だった。「でもね、おかげでとても優雅なひとときを過ごせたわ」 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 22

影響

「黙ってたけど、俺は遥か彼方にある星から来たんだ」同級生が急に語り出した。そういや一昨日テレビでSF映画やってたなと思い出した。「昨日一日はそれ言いたいの我慢できたんだ」僕は尋ねた。「一日というのは地球でのことか、それとも我が星でのことか」と彼は続けたがった。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 22

伊達メガネ

花粉の季節はコンタクトをしたまま伊達メガネを掛ける時がある。ある日、コンタクトをし忘れて伊達メガネだけで出掛けてしまった。すぐに気付いたが家に戻る時間がなかった。メガネを掛けたまま、ものすごく顔を券売機に近づけて切符を買っていたら、周りに不思議な目で見られた。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 17

笑わせる

「期待はずれだった」彼女は言った。「もっと笑わせてくれる人だと思ってたのに」確かに付き合ってから試験勉強とバイトで毎日忙し過ぎた。「僕ら笑顔が少なかったね」「うん。ねえ、最後に思いきり笑わせて」僕は渾身の一発ギャグをやった。「やっぱり、つまんない」彼女は俯いた。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 16

仮装

「最近はここもカソッてきてね」久々の帰省で顔を合わせた友人は呟いた。「過疎ってという言い方するんだ？」「ああ、華やかな響きだろ」僕はその言葉に華やかさなど感じなかった。「これ、この間の町おこしの写真」そういって見せられた写真にはコスプレ大会の様子が写されていた。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 15

雰囲気改善

「共同キッチンから食材がなくなったりしてます。管理を徹底してください」とオーナーが言った。「誰そんなことするの？」シェアメートが不機嫌に呟いた。「それってねずみじゃない？」俺は気まずい雰囲気を和らげようと言っただけなのだが、キャーっとみんな慌てて足下を見渡した。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 14

自分の作品

造形作家がリンゴを2つ持ってきた。「片方は本物のリンゴで他方は私が作ったリンゴです。当てたら賞金を出すが、外れると罰を与えます」ある男が立ち上がった。「馬鹿げてる」男は靴を投げつけようとした。作家は咄嗟にリンゴの一つを庇った。男は言った。「そちらがあなたのだ」 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 13

とりあえず

家の近所を歩いていたら、かなり遠くから手を振ってきた人がいた。後ろを振り返ってみても誰もいない。知り合いかもしれないので軽く会釈したが、まだ手を振っている。もう一度会釈したが何だか気恥ずかしくなりその姿勢で横道に逸れた。すると向かいから来る人が会釈を返してきた。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 12

雰囲気作り

DVDを観る前にローテーブルにシャンパンを置いて準備し、蛍光灯を点けるか、スタンドの灯りだけにするか、それとも真っ暗で観るかと雰囲気作りにだいぶ悩んだ。しかし、映画開始後30分もしないうちに深く眠り込んでしまったので、結局、部屋がどんな明るさでも関係なかった。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 11

習慣

最近は滅多にしない腕時計を久々にはめた。今まではそんなこと感じた事もなかったが、腕時計をしている左腕が少し重い気がした。そこで、普段左ポケットに入れているスマホを右ポケットに移してバランスをとった。家に帰っていつもの左ポケットにスマホがなかったので大慌てだった。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 10

コンペイトウ

お土産にかわいいコンペイトウを貰った。せっかくなのでしばらくテーブルに飾っておこうと思いシャンパングラスに入れておいた。ある日、このままシャンパンを注いで飲んだらどうなるだろうと思い試したら、コンペイトウが一気に口に入ってしまい、口の中にも目の前にも星が舞った。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 9

包装紙

高級感のある包装紙が何かの役に立たないかと思い手で触っていたら、いつの間にかコヨリをたくさん作っていた。このコヨリがどれだけ高級感があるか出来映えを試そうと鼻に入れたら、大きなクシャミが出てコヨリが四散した。どうやら包装紙は私に掃除をさせる役に立ったようだ。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 8

前衛的

久々の日曜大工で椅子を作った。完成してニスを塗るという段階の時に、ニスを塗らずに木の素材感を出したままにしようか、良い木材を使用したわけではないのでニスを塗って高級感を出そうかと悩んだ。結局、前衛的になるかと一脚だけニスを塗って家族に見せたら極めて不評だった。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 7

工場見学

デートでお菓子工場へ見学に行った。工場萌えする彼と甘党の私の妥協点としてのデートコースだ。最初は甘い香りに満たされた空間が気に入りずっとここにいたいと思ったのだが、途中からは食傷気味になっていった。しかし、彼は見学後もしきりに興奮していた。萌えは強いなと感じた。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 6

寮生活

若い頃、寮生活をしていたなかでの一番の鬱陶しい思い出は、朝、洗面所で忙しく身支度をしている時に、ある寮生が「ドラ！イヤー」と言ってドライヤーの風を耳に当ててくることだったと語っていた同僚は、「当時は風にたなびくほど髪の毛があったな」と鏡の前で昔を偲んでいる。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 5

白い風船

白い風船をたくさん買ってきた。頬の筋肉が吊りそうになるほどたくさん風船を膨らませて部屋の四隅に飾った。夜に妻が帰ってきて「いったい何の記念日」と目を輝かせた。「たまにはこういうのいいんじゃない？」翌日、萎んだ風船の間から床が現れ、掃除をごまかしたことを怒られた。 #twnovel — ふだんうさぎ男 (@BitingRABBITs) 2013, 12月 4