重要なお知らせ

うちのパソコンちゃんが物言わぬようになってしまいました！という事で、更新が出来ません（涙）大変申し訳ないのですが、暫くお休みすることになります。パソコンを修理なり買い換えるとして、パパがいないと出来ないのですが、そのパパがいつ帰って来るのか未定なの

千年の孤独と永遠の誓い 134

大叔父とギャビーの二人の世界を壊したのは、ハルの呻くような低い声だった。「部屋に戻ってもいいですか？」「あ、あぁ、いいが、彼女たちの事は理解してくれただろうか？そして許してくれるだろうか？」 ギャビーは顔を引き締めて、ハルへと視線を向けた。「少し、考え

千年の孤独と永遠の誓い 133

黙り込むハルの様子を窺いながら、大叔父は自分が今何をしていたのかを話し出した。「食事の時の様子で分かると思うが、リョクは私がいないと何も出来ない。今もぐずるリョクを寝かしつけてきた所だ。」「リョクって？」 大叔父の話がいまいち掴めず、カズイは疑問を投げ

千年の孤独と永遠の誓い 132

旅に出る前に”運命を間違えた人”について色々と聞いて知っていたカズイは、ギャビーの説明に得心の表情を浮かべていた。 トキにとってはああする事が当たり前で、ああするしか出来なかったのだろうと、渋々だが納得はいった。 だがほとんど何も知らなかったハルは表情

千年の孤独と永遠の誓い 131

息せき切ったハルと共に部屋に通され、カズイとハルはソファに腰を下ろした。 そこに大叔父の姿はなく、ギャビーだけが二人の目の前に座った。 ギャビーが何かを言うよりも早く、ハルが腰を浮かせて焦った声を出した。「あの、ハナさんがいきなり来て、それで、あの、…

千年の孤独と永遠の誓い 130

だがカズイの横にトキがいるのを見て取ると、ギャビーにはすぐ状況が理解出来た様で、トキに向かって低く冷たい言葉を発した。「トキ、そう言う事をするなと言った筈だ。何故言い付けが守れない？」 トキの身体がビクンと大きく震えた。「だ、だって……」 ギャビーは冷

千年の孤独と永遠の誓い 129

何事も無かったかのようにトキは部屋を出て行こうとした。 少し長めの前髪に瞳を隠されて、その表情を読む事が出来ない。「ちょっと待って。」 意味が分からないカズイはトキの腕を掴んで混乱したままに問い掛けた。「一体何なんですか？」「…？ 接待？おもてなし？」

千年の孤独と永遠の誓い 128

長かった一日が終わり、ベッドに横たわりカズイはホッと息を吐いた。 何だかとても疲れた。 荷解きなど、しなければならない事が残っていたが、美味しい料理に胃を満たされて、今日はもうこのまま寝てしまおうと意識を放棄しかけた時、ドアを小さくノックする音が聞こえ

千年の孤独と永遠の誓い 127

そんな重苦しい沈黙を破ったのはロッタの朗らかな声だった。「皆さん、どんどんおかわりして下さいね。スープも料理もまだまだ沢山ありますからね。」「ロッタ、頼む。」「はい、ただいま！」 ギャビーの差し出すスープ皿を受け取ると、ロッタはすぐにおかわりを持ってき

千年の孤独と永遠の誓い 126

「みなさ～ん、お食事の準備が出来ましたよ～。」 ロッタの元気な声が家中に響き渡った。 その声を合図に人々が食堂に集まってきた。 ギャビーを先頭に女の盛りを少し越えた女性と線の細い色白な男性、そして先程馬の世話をしてくれた右目と左足の無い男性が顔を現した。