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ミステリ/純文学/SF/ビジネス/ノンフィクション国内外問わずなんでも読みます。

ほぼ読書記録。

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2012/12/16

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  • 【本の感想】桜庭一樹『私の男』

    桜庭一樹『私の男』読了。親娘のタブーを扱った作品だが、嫌な感じがしない。現在から、過去に遡って親娘それぞれの罪が明らかになるという趣向。語り手が変わるので、映画で描かれていない登場人物たちので心模様が明らかに。この作品を […]

  • 【本の感想】ハーラン・コーベン『ステイ・クロース』

    ハーラン・コーベン 『 ステイ・クロース 』は、ある男の失踪事件を契機に、パパラッチくずれの写真家と過去を隠す元ストリッパーの主婦、二人の過去が明らかになるというミステリ。失うまで幸福の大きさに気付かない。そんな危うさが上手く表現されています。

  • 【本の感想】中村文則『私の消滅』

    小塚亮大、成り代り 手記、きっかけ少女誘拐死の葬式、クラスメイトの妹 手記、私、母の連子、妹告げ口、理不尽な祖母の叱責、 妹崖から突き落とし、怪我で済んだものの、母と私追い出され 母生活の乱れ、暴力を感受する、私性衝動、 […]

  • 【本の感想】ダン・ライオンズ『スタートアップ・バブル 愚かな投資家と幼稚な起業家』

    ダン・ライオンズ 『 スタートアップ・バブル 愚かな投資家と幼稚な起業家 』は、52歳のおじさんのスタートアップ企業での奮闘記です。ビジネス書というよりギョーカイ暴露本に近いでしょうか。スタートアップの錬金術のカラクリと、一部に富の偏在する実態が良く分かります。

  • 【本の感想】原田マハ『楽園のカンヴァス』

    原田マハ 『 楽園のカンヴァス 』は、アンリ・ルソーを取り上げたアート・ミステリです。ルソーについては、ヘタウマ絵ぐらいの認識でしかなかったのですが、本作品を読んで考えを新たにしました。著者のアート系の作品は、刺激的であり勉強にもなるので、恋愛小説や成長小説よりも好みです。

  • 【本の感想】長嶋有『佐渡の三人』

    長嶋有 『 佐渡の三人 』は、死にまつわるお話4作品を収めた連作短編集です。亡くなった親族の納骨に向かう、ある家族の”ゆるゆる”とした日々が描かれています。この”ゆるゆる”感は、著者ならでは。さしてドラマチックな出来事は起こりませんが、それが良いのです。

  • 【本の感想】ビル・プロンジーニ『脅迫』

    ビル・プロンジーニ 『 脅迫 』は、作中に主人公の名前が表れないハードボイルド、名無しの探偵シリーズの第7弾です。これまでとは違った趣となっています。密室トリックとしてはイマイチだし、犯人もインパクトが少ないのですが、地味な探偵小説に多様性を与える意味はあったと言えるでしょう。

  • 【本の感想】スティーヴン・キング『クージョ』

    スティーヴン・キング『クージョ』は、狂犬病を患った巨大な犬が、車に立て籠もった母子をひたすら襲うというごく単純なストーリ―です。短編ですら間が持たないシチュエーションでしょう。これを、読み手を飽きさせるどころか、息もつかせぬ極上のパニック長編に仕立て上げるのが巨匠キング。

  • 【本の感想】ジェイン・アン・クレンツ『ガラスのかけらたち』

    ジェイン・アン・クレンツ 『 ガラスのかけらたち 』は、ロマンティックミステリです。恋愛+殺人ミステリに加え、サイドストーリが絡み合って読み応えはあります。事件の結末はあっけなくて肩すかし気味なので、愛憎と癒しのドラマとして理解した方が良いかもしれません。

  • 【本の感想】中薗英助『闇のカーニバル スパイミステリィへの招待』

    中薗英助 『闇のカーニバル スパイミステリィへの招待』は、スパイをテーマとした評論集です。著者の幾つかの作品を読み終えていれば、著者の主張に首肯したり、反発を覚えたり、感慨を深めることができるのでしょうが、残念ながら目が滑って時間ばかりかかってしまいました。

  • 【本の感想】横山秀夫『ノースライト』

    横山秀夫 『 ノースライト 』は、再生の物語です。D県警シリーズ、F県警シリーズといった、事件をとりまく男たちが沸騰する警察小説・・・とは全く異なります。本作品は、ミステリとしては、サスペンスフルな展開よりも、叙情的なシーンが勝っているのです。

  • 【本の感想】エドワード・D・ホック『ホックと13人の仲間たち』

    エドワード・D・ホック『ホックと13人の仲間たち』は、著者のシリーズキャラクターが13人を集めた短編集です。こう並べてみると、作風はキャラ先行型と言えますか。物語が、キャラクターを際立たせるためにあるような印象を受けます。これは!という作品がないのが残念です。

  • 【本の感想】山内昌之『嫉妬の世界史』

    山内昌之 『 嫉妬の世界史 』は、嫉妬の視点で世界史を切り取ったものです。歴史は夜作られる、でななくて、歴史は嫉妬で作られるを、洋の東西の文献から証明を試みています。ただし、嫉妬があったんじゃね?ぐらいの想像の範疇ではありますね。

  • 【本の感想】樺沢紫苑『学びを結果に変えるアウトプット大全』

    樺沢紫苑 『 学びを結果に変えるアウトプット大全 』は、精神科医である著者が、心理学や脳科学に言及しつつ、「話す」「書く」「行動する」によるアウトプットを、ノウハウとしてまとめたものです。テーマ毎に見開きページで完結する体裁で解説を進めており、読み易くはあります。

  • 【本の感想】ロバート・ゴダード『日輪の果て』

    ロバート・ゴダード 『 日輪の果て 』は、名品『蒼穹のかなたへ』の続編です。前作から6年後、引き続き文芸作品もかくやという重厚さを期待すると、大きく外してしまいます。例えるならば、まるで下手くそなドナルド・E・ウェストレイクの作品を読んでいるようです

  • 【本の感想】原田マハ『たゆたえども沈まず』

    原田マハ 『 たゆたえども沈まず 』は、フィンセント・ファン・ゴッホ、テオ兄弟と、パリの日本人美術商の物語です。美し過ぎる兄弟愛と友情がつづられていますが、そこはフィクションということで。フィンセント・ファン・ゴッホの生涯に、林忠正を絡ませて、よりドラマチックに仕上がっています。

  • 【本の感想】米澤穂信『愚者のエンドロール』

    米澤穂信 『 愚者のエンドロール 』は、省エネ男子高校生が、日常の謎を解く、古典部シリーズの第二弾です。一つの事件に様々な探偵が推理を述べ、二転三転しながら真相を導き出すという点で、アントニイ・バークリー『毒入りチョコレート事件』のまさにオマージュとなっています。

  • 【本の感想】氏家幹人『江戸人の老い』

    氏家幹人 『 江戸人の老い 』は、文献を紐解き、江戸時代の老人の姿から老いを考え直す試みです。本書は、鈴木牧之、徳川吉宗、敬順、江戸時代の3名の老人を取り上げています。三者三様の老後から、自分の老い先にも思いを馳せてしまいました。

  • 【本の感想】ジョー・ゴアズ『狙撃の理由』

    ジョー・ゴアズ 『 狙撃の理由 』は、自身を狙撃した犯人を追う追跡劇です。本作品で際立っているのは、キャラクターの心の機微が、微に入り細を穿つが如く描かれている点です。クライマックスは、多いに盛り上がるのですが、さてさて、ラストは・・・こういう結末も嫌いじゃありません。

  • 【本の感想】ジョー・ゴアズ『狙撃の理由』

    ジョー・ゴアズ 『 狙撃の理由 』は、自身を狙撃した犯人を追う追跡劇です。本作品で際立っているのは、キャラクターの心の機微が、微に入り細を穿つが如く描かれている点です。クライマックスは、多いに盛り上がるのですが、さてさて、ラストは・・・こういう結末も嫌いじゃありません。

  • 【本の感想】ハンス・ロスリング 、 オーラ・ロスリング 『FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』

    ハンス・ロスリング 、 オーラ・ロスリング 『 FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 』は、データから真実を読み解く術を与えてくれます。本書は、あくまで自身のマインドセットを変化させるためのものでしょう。

  • 【本の感想】野坂昭如『火垂るの墓』

    野坂昭如 『 火垂るの墓 』は、戦時中を舞台に少年と幼い妹の死を描いた、あまりに有名なアニメ作品の原作。文字として読むと悲しいより辛いという印象です。クセの強い文章で、慣れるまで苦戦を強いられましたが、読み進めるうちに作品のトーンと絶妙にマッチしていることが分かります。

  • 【本の感想】グレゴリー・マクドナルド『フレッチ 死体のいる迷路』

    グレゴリー・マクドナルド 『 フレッチ 死体のいる迷路 』は、元新聞記者フレッチが活躍するミステリー シリーズ第二弾。本作品は、フレッチの捜査行に殺人事件が絡んで、というまっとうなミステリです。前作と比較すると物足りなさが目立ちます。

  • 【本の感想】大谷羊太郎『悪人は三度死ぬ』

    大谷羊太郎 『 悪人は三度死ぬ 』は、人体消失、死体の瞬間移動といったトリックが堪能(?)できる本格推理小説です。ややこしいトリックにイライラが募ってしまいました。タイトルに込められた意味には、フ~ムとはなるのですが。

  • 【本の感想】中島京子『小さいおうち』

    中島京子 『 小さいおうち 』は、戦中から戦後にかけて女中を勤めた老女の回顧録です。赤い三角屋根の小さな洋館で、主人公が秘かに憧れを抱く奥様を中心とした日々がつづられていきます。奥様が身を焦がした密やかな恋愛に、主人公は心穏やかではありません。

  • 【本の感想】東野圭吾『赤い指』

    東野圭吾 『 赤い指 』は、加賀恭一郎シリーズの第7弾です。息子の殺人を隠蔽しようとした家族に、加賀が寄り添い解決に導くという、ホロリとくる作品に仕上がっています。サイドストーリーを含め、泣ける東野圭吾といったところでしょうか。

  • 【本の感想】上遠野浩平『恥知らずのパープルヘイズ ―ジョジョの奇妙な冒険より― 』

    上遠野浩平 『 恥知らずのパープルヘイズ ―ジョジョの奇妙な冒険より― 』は、第5部『黄金の風』の途中退場キャラ フーゴが主役のスピンオフです。ジョルノがフーゴをつかって残党狩りをおこなうという展開に違和感あり。ジョルノは、権力志向的なストイックさと無縁と思いたいのです。

  • 【本の感想】ジョーナ・バーガー『インビジブル・インフルエンス 決断させる力』

    ジョーナ・バーガー 『 インビジブル・インフルエンス 決断させる力 』は、人は物事を決める時に、知らず知らず見えない影響力に左右されている、という主張を科学的な観点から繰り広げるものです。記載されている実証実験の内容とその結果は興味深いのですが、でそうする?が知りたいところ。

  • 【本の感想】ルトガー・ブレグマン『隷属なき道 AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働』

    ルトガー・ブレグマン 『 隷属なき道 AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働 』は、お金を配ってしまえば、現代の課題は全て解決するんだよ、という主張を展開します。荒唐無稽ともとれるアイディアですが、著者の自信のほどを見せつけられました。

  • 【本の感想】戸川昌子『大いなる幻影』

    戸川昌子 『 大いなる幻影 』は、まさに読者をも幻影に包み込むミステリです。絶望のうちに妄執に取り憑かれた独身老女たちの描写が、素晴らしいですね都合良すぎなところも感じてしまうけれど、どんでん返しは成功しています。読みに難い点はありますが、それを差し引いても傑作と言って良いでしょう。

  • 【本の感想】アイラ・レヴィン『ステップフォードの妻たち』

    アイラ・レヴィン 『 ステップフォードの妻たち 』は、ウーマンリブ(死語)全盛期の1972年(発表時)を背景とした、奇妙な物語です。貞淑な妻たちの姿に、著者を含めた当時の男性の願望を反映したものと見るべきでしょうか。そういう意味では、本作品は、御伽噺なのでしょう。

  • 【本の感想】小倉昌男『経営学』

    小倉昌男 『 経営学 』は、クロネコヤマトの名を一躍世に知らしめた名経営者 小倉昌男氏の自著です。収益確保が難しくなってきたトラック運送業から撤退し、ヤマト運輸を宅配業への転身させたプロセスが著されています。出逢ってみたい経営者像ではありますね。

  • 【本の感想】佐賀潜『華やかな死体』

    佐賀潜 『 華やかな死体 』は、若き検事の姿を描いたミステリです。弁護士でもある著者自身のキャリアを生かした法廷物で、さすがに臨場感がたっぷり。検事四年目の主人公と、法廷戦術に長けた弁護士の攻防戦が見所です。法廷劇が好きな方にはおススメできます。

  • 【本の感想】エドワード・D・ホック『怪盗ニック登場』

    エドワード・D・ホック 『 怪盗ニック登場 』は、金品に値しないないものだけを盗む風変わりな泥棒が主役の短編集です。全作品30頁前後ながら、ラストには必ずサプライズが用意されています。パターン化された筋立てなれども、ホックの名人芸が堪能できます。

  • 【本の感想】パトリック・ルエル『長く孤独な狙撃』

    パトリック・ルエル 『 長く孤独な狙撃 』は、元暗殺者を主役に据えたミステリです。恋人の父親は、殺しのターゲット。ラストは、ちょっとした驚きの真相が待っているので、じっくりと読み込むべき作品なのでしょうね。余韻を残す幕の引き方が素晴らしい、人間ドラマに仕上がっています。

  • 【本の感想】柳広司『贋作『坊ちゃん』殺人事件』

    柳広司 『 贋作『坊ちゃん』殺人事件 』は、夏目漱石『坊ちゃん』のその後を描いた、何と!ミステリです。オマージュと言っても良いでしょう。赤シャツ殺人事件の真相を追う坊ちゃん。思わず本家を再読したくなるくらいに優れた作品に仕上がっています。

  • 【本の感想】デイヴィット・L・ リンジー 『噛みついた女』

    デイヴィット・L・ リンジー 『 噛みついた女 』は、ヒューストン警察 スチュアート・ヘイドン シリーズ第1弾です。ジャンルで言うと所謂、サイコパスものです。特徴的といえば、時たま精神的に不安定となる主人公の、キャラクター設定でしょうか。

  • 【本の感想】夏目漱石『坊ちゃん』

    夏目漱石 『 坊ちゃん 』は、中学の新任教師が、嫌味な教頭に一矢報いて辞めた話ぐらい記憶しており、すっかり読んだ気になっていました。今更ながら手に取ってみたら、あら不思議。一度も読み通したことがなかったようです。

  • 【本の感想】花田菜々子『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと 』

    花田菜々子 『 出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと 』は、タイトルそのまんまで、おススメ本をお初にお目にかかった方にご紹介する、という試みです。本を人に薦めるには熱意が必要なのだ実感しました。

  • 【本の感想】山崎ナオコーラ『美しい距離』

    山崎ナオコーラ 『 美しい距離 』は、がんで余命いくばくもない妻と、その妻の介助を行う夫の姿を描いた作品です。登場人物には、名前はありません。読者の物語でもあるという意図とするなら、これは成功していると言えます。すっかり感情移入してしまったのです。

  • 【本の感想】姫野カオルコ『謎の毒親』

    姫野カオルコ 『 謎の毒親 』は、著者の実体験を相談形式でつづった相談小説(!)です。大人になった主人公が、毒親っぷりに翻弄された子供の頃からを振り返り、そのワケを第三者に相談するという体裁になっています。なるほど、相談小説ねぇ・・・。未踏のジャンルではありますか。

  • 【本の感想】フレドリック・ブラウン『復讐の女神』

    フレドリック・ブラウン 『 復讐の女神 』は、創元推理文庫『まっ白な嘘』に続く、 推理小説短編集 第二弾です。前作が傑作だっただけに期待し過ぎてしまったようで、ちょっと平凡な印象を受けてしまいました。とは言っても、これは!という傑出した作品がないだけで、十分に楽しめるでしょう。

  • 【本の感想】結城昌治『夜が終わる時』

    結城昌治『夜の終わる時』は、いわゆる暗黒小説です。刑事の生き様を描いた警察小説でもあります。殺人犯が吐露する苦悩の日々。絶望という言葉がふさわしい締めくくりは重苦しい余韻を残します。犯人探しだけに終始しない構成の妙が効いています。

  • 【本の感想】今村夏子『星の子』

    今村夏子 『 星の子 』は、謎の宗教に傾倒する両親の元に育った少女の物語です。本作品は、新興宗教にのめり込むことの恐ろしさを描いたものではありません。このような家庭に育った少女の姿を通して、価値観が違うものへの向き合い方へ一石を投じているように、自分は受け止めました。

  • 【本の感想】青木雨彦『課外授業 ミステリにおける男と女の研究』

    青木雨彦 『 課外授業 ミステリにおける男と女の研究 』は、海外ミステリ作品における男女の関係に着目したエッセイです。タイトルには”研究”と入っていますが、学術的なものではなくて、著者の視点で捉えた一つの意見でしょうね。

  • 【本の感想】西成活裕『東大の先生! 文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!』

    西成活裕 『 東大の先生! 文系の私に超わかりやすく数学を教えてください! 』は、東大教授が、物書きを生業とする文系人間を生徒として、最短で中学数学をレクチャーするというものです。数学嫌いにもモチベーションをアップさせてくれます。

  • 【本の感想】藤沢周『死亡遊戯』

    藤沢周 『 死亡遊戯 』は、風俗のキャッチの男のアブナイ話。そして、同時収録された『DS(ドミネーション・サブミッション)』は、変わった性癖の男に執着されるアブナイ話。要するにアブナイ話二作品です。J文学という徒花の一冊です。

  • 【本の感想】マーシャ・ガッセン『完全なる証明 100万ドルを拒否した天才数学者』

    マーシャ・ガッセン 『 完全なる証明 100万ドルを拒否した天才数学者 』は、数学の難問「ポアンカレ予想」を証明したロシアの数学者グリゴーリー・ペレルマンの評伝です。あまりに純粋で、あまりに偏屈な男の人生が、つづられています。

  • 【本の感想】佐藤義典『ドリルを売るには穴を売れ』

    佐藤義典 『 ドリルを売るには穴を売れ 』は、タイトルで想像がつく通りマーケティングの本です。穴そのものを売ることができるかはさておいて、目を引くタイトルは、まさに本書で主張するところの、顧客の価値への訴求を実践していることになりますか。

  • 【本の感想】海野十三『十八時の音楽浴』

    海野十三 『 十八時の音楽浴 』は、音楽で国民を統治する独裁国家を描いたSF小説です。独裁者の哀れな末路というのはありふれた話し。注目は、男性が身体改造して女性になるというエピソード。1949年発表からすると、かなり進んだジェンダー感ですね。

  • 【本の感想】辻村深月『家族シアター』

    辻村深月 『 家族シアター 』は、家族をテーマとした7作品が収められた短編集です。自分は年齢のせいか、父親やじいさんのお話にはホロリときてしまいます。やっぱり、家族は色々あっても、やっぱり家族なのだと、再認識した次第です。

  • 【本の感想】吉田修一『愛に乱暴』

    吉田修一 『 愛に乱暴 』は、夫を掠奪された女性の日々が綴られた作品です。そのまんま読み進めるとあるある話で、退屈極まりません。しかし、物語の合間に、主人公の日記、そして不倫をしている女性の日記が挿入されるという本作品の構成が、後半になってから(軽い)驚きを与えるのです。

  • 【本の感想】山口雅也『日本殺人事件』

    山口雅也 『 日本殺人事件 』は、著者による翻訳の体をとり、異次元の日本を舞台にした本格ミステリです。何が真実で何がほら話か分からなくなる語り口が、本作品集の魅力でしょう。外国人から見た日本をパロディにしており、ニヤっとなるくらいのずれ加減が良いですね。

  • 【本の感想】金城一紀『SPEED』

    金城一紀 『 SPEED 』は、女子高生の冒険譚です。彼女は、落ちこぼれ高校生集団ゾンビーズと共に、自殺した家庭教師の死の真相に迫ります。クライマックスはお決まりの対決シーン。毎度のことではありますがスカっとすること請け合いの一冊です。

  • 【本の感想】森雅裕『椿姫を見ませんか』

    森雅裕 『 椿姫を見ませんか 』は、芸術大学を舞台にした殺人ミステリです。音楽、美術についての造詣の深さが表れたものとなっています。謎解きとして面白く、くわえて、芸術に専心する学生たちがリアルに描かれており、読み進めるにつれて作品の世界に惹き込まれてしまいます。

  • 【本の感想】長江俊和『出版禁止』

    長江俊和 『 出版禁止 』は、七年前に起きた心中事件の真相を解明せんとするジャーナリストの姿を描いた作品です。ノンフィクションの如きフィクションで、所謂フェイクドキュメンタリーと言われるもの(らしい)。ラストのどんでん返しで、猟奇的なサイコミステリーと気付かされるのです。

  • 【本の感想】セバスチアン・ジャプリゾ『シンデレラの罠』

    セバスチアン・ジャプリゾ 『 シンデレラの罠 』は、主人公が被害者であり、加害者であり、証人であり、探偵でもあるという、一人四役を演じるミステリです。結末は、予想が付くので驚きは大きくありません。英米ミステリとは違う、おフランスらしい味わいは堪能できるでしょう。

  • 【本の感想】グレゴリー・マクドナルド 『フレッチ 殺人方程式』

    グレゴリー・マクドナルド 『 フレッチ 殺人方程式 』は、口八丁手八丁の如何にもアメリカンな新聞記者が主人公のミステリです。スピード感があり爽快感は味わえるものの、このご時世ではタブーなエピソードがてんこ盛りですね。

  • 【本の感想】原田マハ・みづき水脈『ラブコメ』

    原田マハ・みづき水脈 『 ラブコメ 』は、米作り体験エッセイです。レポートといっても良いでしょうか。原田マハと漫画家 みづき水脈がご一緒して、自然農による米作りに励んだとのことで、本書の前半は原田マハのエッセイ、後半はみづき水脈のコミックという体裁です。

  • 【本の感想】福井晴敏『Twelve Y.O.』

    福井晴敏 『 Twelve Y.O. 』は、日米間に繰り広げられる謀略戦を描いた冒険小説です。テイストは、デビュー作『川の深さは』に似ていますが、スケールとアクションの派手さは本作品が上回りました。クライマックスからの怒涛の展開は無邪気に愉しめます。

  • 【本の感想】重松清『十字架』

    重松清 『 十字架 』は、いじめ自殺をテーマとした作品です。とは言え、本作品の主人公は、いじめの被害者でもなく、いじめの加害者でもありません。自死を選んだ被害者から、親友と名指しされた少年なのです。しかし、長く苦しみ過ぎだろうというのが拭い去れません。

  • 【本の感想】エド・レイシイ『ゆがめられた昨日』

    エド・レイシイ 『 ゆがめられた昨日 』は、殺人事件に巻き込まれた私立探偵の奮闘を描いた作品です。主人公は、アフリカ系アメリカ人。本作品は、人種差別が色濃く残る1950年代のアメリカが舞台です。犯人当てというより、人種差別の真っ只中で真実を追い求める男の姿を見るべきなのでしょう。

  • 【本の感想】ドナ・M・レオン『死のフェニーチェ劇場』

    ドナ・M・レオン 『 死のフェニーチェ劇場 』は、日本の文学賞に応募した、アメリカ人の作家が描く、ヴェネツィアを舞台にした警察小説という変わり種です。当地の習俗に、どこくらい肉薄しているのか判然としないところではあるのですが、本作品は、異国情緒あふるるミステリとしては楽しめます。

  • 【本の感想】古川日出男『ロックンロール七部作』

    古川日出男 『 ロックンロール七部作 』は、七大陸を舞台にした20世紀ロックンロールの発展史です。語り手”あたし”がつむぐのは、まさにロックの精神に裏打ちされた破天荒なほら話。登場人物が次々にバトンタッチをして、ストーリーを作り上げていきます。

  • 【本の感想】深谷忠記『札幌・オホーツク 逆転の殺人』

    深谷忠記 『 札幌・オホーツク 逆転の殺人 』 は、数学者 黒江壮と雑誌編集者 笹谷美緒が探偵役のシリーズです。本作品の見るべきポイントは、謎解きよりも、入り組んだ人間関係を紐解いていく過程でしょうか。登場人物として捜査関係者がやたらと多くて、冗長さを感じさせるのはいただけません。

  • 【本の感想】辛淑玉『怒りの方法』

    辛淑玉 『 怒りの方法 』は、様々なシーンにおける怒りのあり方、そして怒りを表現する方法について著述したものです。本書では、著者の考える正しい怒り方が提案されていますが、反骨精神に囚われ過ぎているようで、全面的に賛同しかねます。気づきは与えられるのですが。

  • 【本の感想】戸梶圭太『燃えよ!刑務所』

    戸梶圭太 『 燃えよ!刑務所 』は、刑務所の民営化というワン・アイディアをぐいぐいと押し通した作品。カリカチュアライズされたお役人の痴態はちょいといき過ぎで笑うに笑えません。ハチャメチャな展開に結末への期待は高まっていくのですが不完全燃焼でした。

  • 【本の感想】拳骨拓史『日本の戦争解剖図鑑』

    拳骨拓史 『 日本の戦争解剖図鑑 』は、日本の対外戦争について図解したものです。一つのテーマ(戦争)について、解説、戦況図、データ、その時世界は、が一覧できる体裁で、資料として良くできています。小説を読む際に、ん?となったら、本書を引いて理解を深めるのが効果的でしょう。

  • 【本の感想】東野圭吾『危険なビーナス』

    東野圭吾 『 危険なビーナス 』は、巻き込まれ型のサスペンスです。とは言え、ハラハラドキドキはあまり感じられず、著者ならではのユーモアミステリのゆるゆるとした味わいがあります。自分としては、ハード系の東野圭吾が好みなので、本作品にはのめり込むことができませんでした。

  • 【本の感想】ジョン・ディクスン・カー『カー短編全集3 パリから来た紳士』

    ジョン・ディクスン・カー 『 カー短編全集3 パリから来た紳士 』は、著者のシリーズ・キャラクター H.M卿、フェル博士、マーチ大佐が、不可能犯罪の謎を解く短編集です。いやいや、これは無理でしょう、というお話はあるものの頭の体操には丁度良い読み物と思います。

  • 【本の感想】ベゴーニャ・ロペス『死がお待ちかね』

    ベゴーニャ・ロペス 『 死がお待ちかね 』は、中米を舞台とした異国情緒たっぷりのミステリです。心理学者の著者ならではで、つらつらと読み流していると、ラストのあたりで人間の心理に深く踏み込んだものであることに気付きます。

  • 【本の感想】島田荘司『北の夕鶴2/3の殺人』

    島田荘司 『 北の夕鶴2/3の殺人 』は、列車ミステリ+伝奇ミステリという贅沢な作品。刑事 吉敷竹史が挑むのは、義経北行伝説を絡めた奇々怪々なムード満点の不可能犯罪です。元妻のピンチを満身創痍になりながら救おうとする男の矜持の物語でもあります。

  • 【本の感想】舞城王太郎『淵の王』

    舞城王太郎 『 淵の王 』は、舞城流の怪談話し三作品が収録された短編集です。どの作品も、冗長ともいえる至ってフツーの会話が延々と続き、いつの間にやら不条理な怪異の世界へ誘われます。これまた舞城王太郎初心者にはキツめの作品集ですね。

  • 【本の感想】原田マハ『本日は、お日柄もよく』

    原田マハ 『 本日は、お日柄もよく 』は、スピーチライター見習い女子の奮闘を描いた作品。シンデレラストーリーですが、ここまで突き抜けると、ファンタジーですね。出来過ぎという感情がむくむくと湧き上がってくることは否めません。とは言え、ラストシーンはとても良うございました。

  • 【本の感想】キース・ピータースン『夏の稲妻』

    キース・ピータースン『夏の稲妻』は、新聞記者ウェルズ シリーズの第三弾です。シリーズを重ねる毎に、タフなシーンがパワーアップしてきました。若き美人記者ランシングのチャーミング度合いも右肩上がりです。ブレない、媚ない、一本筋の通ったウェルズの記者魂が見所です。

  • 【本の感想】W・チャン・キム、レネ・モボルニュ『ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する 』

    W・チャン・キム 、 レネ・モボルニュ 『 ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する 』は、競争のない「ブルー・オーシャン」を創造するための戦略行動を著したものです。読み進めていくうちにブルー・オーシャンを創造するぞ!という根拠のない自信が漲ります。

  • 【本の感想】古川日出男『MUSIC』

    古川日出男 『 MUSIC 』は、『LOVE』と同様、全体として何が語られているかを説明するのが困難な作品です。著者が何を意図しているのか分からないまま、疾走感に身を委ね一緒にゴールしてしまったようです。細かな意味を求めるのはナンセンスなのでしょう。

  • 【本の感想】ヤニス・バルファキス『父が娘に語る美しく、深く、壮大で、どんでもなくわかりやすい経済の話』

    ヤニス・バルファキス 『 父が娘に語る美しく、深く、壮大で、どんでもなくわかりやすい経済の話 』は、ギリシャの元財務大臣による分かり易い経済学。経済の一つの切り口として、興味を惹かれはします。しかしながら、娘に語り聞かせるなんてとんでもない。

  • 【本の感想】戸梶圭太『CHEAP TRIBE ベイビー、日本の戦後は安かった』

    戸梶圭太『 CHEAP TRIBE ベイビー、日本の戦後は安かった 』は、1957年から1995年までの5章からなる連作短編集で、その時々の世相を切り取ったかたちでストーリーは進みます。ひたすらヒトの暗い部分を目の前に開陳され、笑いがないから、どうにも疲れてしまいます。

  • 【本の感想】ジョー・ゴアズ『マンハンター』

    ジョー・ゴアズ『マンハンター』は、タイトルが表すとおり、マンハント=人間狩り、つまり追跡劇です。暴力に彩られたハードボイルド・・・なのですが、ラストは、あっ!と驚く展開に。油断していた分、このどんでん返しは予想外です。

  • 【本の感想】柳広司『虎と月』

    柳広司 『 虎と月 』は、良い子は読んでる中島敦『山月記』をモチーフ(オマージュ)とした作品です。本作品は、李徴の息子が主役で、父にまつわる怪異譚の隠された真実を探ります。対象となる読者は、良い子がちょっと大きくなったぐらいの年齢層でしょうか。

  • 【本の感想】ビル・プロンジーニ『死角』

    ビル・プロンジーニ 『 死角 』は、名無しの探偵シリーズの第6弾です。見所は、全く関係のないように見える2つの事件が、複雑に絡み合ってラストで収斂していくところでしょう。意外なラストも用意されているし、ボリュームが少ないだけに、スッキリとまとまっている印象です。

  • 【本の感想】桂望実『もしも、あと少し、幸せになれるとしたら。』

    桂望実 『 もしも、あと少し、幸せになれるとしたら。 』は、二十代から四十代、四人の女子の人生模様です。タイトルの通り、何かを手に入れようとしても、思うに任せない時が描かれています。これは男性にも通じるお話であると、読み進めながら感じ入っていまいました。

  • 【本の感想】辻村深月『光待つ場所へ』

    辻村深月 『 光待つ場所へ 』は、次の一歩へ踏み出す前の人々が主役の短編集です。中学生からオトナ女子まで、年齢は様々ですが、他人との距離の取り方が不器用なキャラが共通しています。どこか読み手に重なるところがあるんでしょうね。

  • 【本の感想】児玉光雄『勉強の技術 すべての努力を成果に変える科学的学習の極意』

    児玉光雄 『 勉強の技術 すべての努力を成果に変える科学的学習の極意 』は、勉強のためのノウハウ本。脳科学から経営のフレームワークまで、使えるものは使っちゃおうという論調です。書いている内容を全て実践するには、アスリートのようなストイックな精神力が必要でしょう。

  • 【本の感想】折原一『倒錯のロンド』

    折原一 『 倒錯のロンド 』は、心理サスペンスを予感させますが、さにあらず。語りそのものの巧妙な仕掛けを堪能するミステリです。この手の作品は好き嫌いが別れるのでしょう。事件の真相より本作品が三部作であることの方が驚きです。

  • 【本の感想】泡坂妻夫『しあわせの書 迷探偵ヨギガンジーの心霊術』

    泡坂妻夫 『 しあわせの書 迷探偵ヨギガンジーの心霊術 』は、シリーズ・キャラクター ヨギ・ガンジー主役の長編ミステリです。登場人物の会話が中心となってストーリーが展開するのでサクサクと読みすすめることができます。本書に仕掛けられた遊び心に気付くでしょうか。

  • 【本の感想】ウィリアム・ベイヤー『すげ替えられた首』

    ウィリアム・ベイヤー 『 すげ替えられた首 』は、死体の首のすげ替えという猟奇的殺人事件の謎を解くサイコミステリーです。異常性に目が引かれていまいますが、捜査は足を使ったもので、本作品はいたって正統派の警官小説です。

  • 【本の感想】ジョナサン・ケラーマン『大きな枝が折れる時』

    ジョナサン・ケラーマン 『 大きな枝が折れる時 』は、アレックス・デラウェア シリーズの第一弾で、児童虐待をテーマとしています。ラストは、予測不可能。マザーグースの子守唄からとったタイトルが、深い意味を持っていることに気付きます。

  • 【本の感想】連城三紀彦『黄昏のベルリン』

    連城三紀彦 『 黄昏のベルリン 』は、冷戦時のベルリンの壁を舞台としたエスピオナージです。いくつかのエピソードが除々にひとつに収斂していタイプの作品です。突拍子のない物語ですが、単なる絵空事に終わらなせないところが良いです。

  • 【本の感想】キース・ピータースン『幻の終わり』

    キース・ピータースン 『 幻の終わり 』は、新聞記者ジョン・ウェルズが主役のハードボイルドシリーズ第二弾です。目の前で刺殺された海外通信員の事件を追うウェルズの活躍を描いています。前作より暴力沙汰が増え、ハラハラドキドキのハードボイルド感は高まっています。

  • 【本の感想】ビル・プロンジーニ『暴発』

    ビル・プロンジーニ 『 暴発 』は、名無しのオプシリーズの第四弾です。本作品の探偵は、精神面でかなりのヘナチョコなのです。人間味溢れるということになるのでしょうが、ここはかなりうざったいですね。ドロドロの愛憎劇が展開されるのですが、これまた読んでいてゲンナリしてしいます。

  • 【本の感想】辻村深月『ロードムービー』

    辻村深月 『 ロードムービー 』は、多感な少年少女らの、やるせない気持ちにグッとくる5作品からなる短編集です。おっ!となる起死回生の物語「ロードムービー」と、友情がか形づくられる時を描いた「トーキョー語り」がお気に入りです。

  • 【本の感想】湊かなえ『豆の上で眠る』

    湊かなえ 『 豆の上で眠る 』は、肉親に対する不信感から抜け出せない女性の、葛藤を描いた作品です。幼い頃、行方不明になり二年後発見された姉は、本当に実の姉なのか。大学生となった妹が、この事件を反芻するうち、遂に真実がっ!という展開です。さすがに、これはないでしょう。

  • 【本の感想】桂望実『平等ゲーム』

    桂望実 『 平等ゲーム 』は、住民皆が平等というルールが存在する瀬戸内海の島が舞台です。まさにユートピアなんですが・・・。皆が平等は、果たしてシアワセなのか?という考えさせる作品。人生とは何か、生きがいとは何かを問いかける成長物語でもあるんですね。

  • 【本の感想】ジョン・ディクスン・カー『カー短編集2 妖魔の森の家』

    ジョン・ディクスン・カー 『 カー短編集2 妖魔の森の家 』は、カーの不可能犯罪ものの短編集です。ちょっと長めの全5作品が収録されており、お気に入りはタイトル作「妖魔の森の家」と「第三の銃弾」。H・M卿、フェル博士が登場する、カー初心者には入り易い作品集です。

  • 【本の感想】桂望実『Lady,GO』

    桂望実 『 Lady,GO 』は、生活苦から逃れるためにギャバ嬢として働き始めた女子の成長物語です。タイトルからポップな内容を期待しましたが、水商売の裏っ側が描かれていてシリアスな展開です。その道のノウハウ本のような趣もあります。

  • 【本の感想】森治美『ドラマ脚本の書き方』

    森治美 『 ドラマ脚本の書き方 』は、テレビドラマとラジオドラマの脚本の書き方指南書です。お作法を含め、なるほど、となる基礎中の基礎の知識が述べられています。本書を読んでテレビ、ラジオのドラマの見方(聞き方)が、多少なりとも変わったのは収穫です。

  • 【本の感想】桂望実『明日この手を放しても』

    桂望実 『 明日この手を放しても 』は、突然全盲となった潔癖女子と、いい加減な兄の二人三脚の物語です。近くて遠い、遠くて近い男女の兄妹の心情が上手く描かれています。本作品を読んでいて、我がことのように共感してしまいました。

  • 【本の感想】伊藤たかみ『雪の華』

    伊藤たかみ 『 雪の華 』は、匂いを視覚的に認識する共感覚の持ち主を中心に、せつない系ラブストーリーです。共感覚で結びつけられた男女の出会いが登場人物たちの関係性を徐々につまびらかにするという趣向。共感覚の必然性は疑問でしょうか。

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