chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
まださよならじゃない https://lastg00d8ye.jugem.jp/

大学四年生、パンセクシュアル。 就活停止、卒業延期、南米一周中。 旅行記・小説・考えなど。

http://lastg00d8ye.jugem.jp/?eid=11 はぐくむ http://lastg00d8ye.jugem.jp/?eid=10 まなこ http://lastg00d8ye.jugem.jp/?eid=9 愛すること祈ること http://lastg00d8ye.jugem.jp/?eid=3 就活失敗 http://lastg00d8ye.jugem.jp/?eid=7 ハッピー・カミングアウトデー http://lastg00d8ye.jugem.jp/?eid=4 世界の真ん中

りかこ
フォロー
住所
杉並区
出身
未設定
ブログ村参加

2012/10/12

arrow_drop_down
  • 15歳の君へ

    ラッシュアワーの銀座線、車内に押し寄せる人の波に足元をすくわれた瞬間、昔付き合っていた人のにおいが強く鼻先をかすめた。最後に会ったのはもう10年近く前なのに。7年前に亡くなったのに。嗅覚の訴えは一番鋭敏だ、と考えながら、そういえば昨日は彼の

  • 生きていれば27歳

    強くなったなあ、と思う。自分のことを。うろのように真っ暗な過去をとつとつと語ってくれる人に、深い同調の視線ではなく、微笑みを返すたびに。泣きはらした目した親友にアイスクリームを渡して、その顔がくるしそうに、でもほんのすこしの喜びにゆがむの

  • We Cannot Hurt Together

    (We Cannot Hurt Together) 週末のドラゴンは、きっと東京で一番愛にあふれた場所だと思う。ここに来る人たちが、ふだんどんな思いで日々をつむいでいるのか私には知る由もない。でもここにいるときだけは、誰と手をつないでいて

  • Hへ

    Hへ お前が死んでから7年が経った。お前が生きるはずだった7年を私は余分に生き、お前が永遠に生きることのない25歳を私は生きている。亡くなったとき、お前はまだ19だった。二十歳にさえなっていなかった。お前が誕生日を迎えるうららかな

  • ラジエ

    イスファハンから夜行バスに揺られ、ヤズドに着くと、空を引っかいたような三日月がまだ夜の底に浮かんでいた。 琥珀のような目をした、無口の運転手に連れられ、ボロボロのタクシーは道をゆく。道路をはさむようにして飲食店や洋服屋が並んでいる。きっと

  • 見る側 見られる側

    イスラム教の国、女性が抑圧されている国、というイメージが強いであろうイランだけれど、イスラム教徒たちが跪いてお祈りをする姿を見たのは、ようやくヤズドに着いてからだった。イランの中でも特に敬虔なイスラム教信者たちの多い、土レンガでつくられた建

  • イラン色

    のぼりのレーンにはもの売りたちがいた。後ろ姿を見ただけなのではっきりとしたことは言えないけれど、腰や脚の細さから判断すると、10代のまだ若い子たちがほとんどだったのだろう。少女たちはスカーフで頭を隠していた。もの売りの多くは花を売っていた。

  • トロイメライ

    トロイメライ 進路のことも学校のこともいじめのことも家族のことも大体全部話し終わった後、あたしたちは同時に言葉を失い、逃げるように、そうすることでこの降り積もる沈黙から脱出できるかのように手をつなぎながら空を仰いだ。あたしのこの怠惰な右手

  • まことであること

    英語で好きな言葉に、pristineとauthenticという言葉がある。pristineは原始的、初期の、または汚されていない、純粋なままの、という意味。authenticは本物の、信ぴょう性のある、真の、という意味。ミャンマーは、この二

  • カリブの赤い島

    ずっと夢見ていたキューバに行ってきた。濃度の異なるあおが何層にも重なるカリブ海に浮かぶ、社会主義の小さな国。陽を受けてきらめくカリブの海、口の中にさわやかに残る出来立ての葉巻、陽気な人々に軽やかなサルサ。かの有名なカクテルのキューバリブレの

  • ビッグイシュー

    私が世界で一番好きな雑誌について。ビッグイシュー。ペラペラの30ページ弱のこの雑誌に350円を払うのは、きっと高いと思う人もいるでしょう。単純計算で1ページ約12円するわけだから。駅の近くで、どちらかといえばみすぼらしい格好をした人が掲げて

  • サヨナライツカ

    愛する第二男子寮で過ごす、最後の1日だった。日曜日から3日間連続で泊まっていて、着替えたり仕事をしたりするために自分の家と一応は往復していたけれど、あまりにも濃密な時間を過ごしたから、まるでちょっとした旅行から帰ってきた気分だ。ただ、この旅

  • アダルト

    とても、とても懐かしい小説が出てきた。高校二年生だか、三年生くらいの時に書いたもの。せっかくだから、ここに載せようかと。-------- 元恋人と初めて寝た朝、私は遠くに住む恋人のことを考えていた。窓からは場違いに明るい光がとろとろと注ぎこ

  • メッカ、ベツレヘム、パレスチナ

    安息日に参加する前はパレスチナ自治区に行ってきた。とはいっても、分離壁のあるベツレヘムだけだけれど。イスラエルパレスチナ問題に関しては、きっと私がここで書くよりも調べた方が確実な情報を得られるけれど、実際にベツレヘムに足を運ぶとただただ意外

  • 安息日

    金曜日の日没と共に彼女たちの安息日ははじまる。最も古典的なユダヤの方法の一つである、キャンドルに炎をともすことによって。高校の約3年間を過ごした親友と初めて過ごす安息日だった。Shabbatと呼ばれるこの日とそのしきたりを、かたくなに守り続

  • 約束された土地

    私はあまり計画をたてるのが得意な性質ではなくて、だから旅行をするときも計画を緻密にたてるタイプではまったく無い。行きたい国にそれぞれ行きたい街と場所をぼんやり考えておいて、あとは流れに身を任せるのみ。旅先で確かなものは何一つ無いからだ。スト

  • 塩分濃度30度

    イスラエル、と聞いて人はどんな言葉やものを連想するだろう。強く照る太陽、乾いた土地、テロにがんじ絡めの規則。交差する宗教。ユダヤ人たちが、自分たちの土地を、居場所を確立するために、かつて神様から約束された場所。死海。ダビデの星。実際人々が連

  • 振り返る

    日付感覚が未だ曖昧なまま、気が付いたら2014年を迎えていた。今日から仕事が始まったおかげで、時差ぼけも順調に回復していて、11日ぶりに食べる日本の食べ物は、やはりカロリーも低くて健康的だなあとつくづく思う。生クリームの値段が日本の1/3し

  • ふるさと

    2年ぶりに、ふるさとに帰ってきた。真珠の街に。ドイツ北部のハンブルグに。4年半ほど前にこの土地を離れた時は、まさか自分の故郷と呼ぶようになるとは思っていなかった。私のドイツ語はおそろしく拙く、渡独するまではドイツとほとんど縁さえなかったから

  • 南米まとめ

    計74日。8ヶ国。1人旅。エクアドルのキトで始まり、ペルー、ボリビア、チリと南下し、アルゼンチンから日帰りでウルグアイ、そしてパラグアイ経由でブラジルに入り、とうとう旅が終わりました。本当は帰りはブエノスアイレスからサンパウロを経由して南米

  • みどりときいろ

    Matinhos、Paranagua、そしてここMorretes。ブラジルは肌の浅黒い人ばかりなのかと思っていたらそんなことは決してなくて、海に面したこれらの街に住む人たちは肌こそ日に焼けてはいるけれど、遥か昔に南米大陸にやってきたイタリア

  • パラグアイで休息を

    パラグアイと聞いても、パッとしない人がほとんどだと思う。アルゼンチンの隣、ウルグアイの上に位置する、南アメリカのなかでは小さめな国で、大豆の輸出裏が世界の中でもかなり上位に入る国。南米バックパッカーの多くが、ブラジルビザを取得するため、ここ

  • 富と貧しさ

    アルゼンチンの首都、ブエノスアイレス。某ガイドブックには「南米内でも治安の良さはトップレベル」のようなことが書かれていたけれど、残念ながら、インフレが始まってだいぐ経つブエノスアイレスは、「治安がいい」とは程遠い街になってしまっている。富と

  • 旅する理由

    アルゼンチンの北の方に位置するサルタから、約16時間。ワインの街、メンドーサに行ってきました。他の宿の多くもそうであるように、バスの隣席だったイスラエル人と向かった欧米人の多い宿は、毎晩一時間ワイン飲み放題の時間がある。レセプションの隣に設

  • 愛と音楽と

    標高1200mに位置するアルゼンチンのサルタは、チリ・ボリビア・パラグアイの国境に挟まれた、亜熱帯に属する街で、この時期はなかなか天気が優れない。18時間近くかけて、サンペドロアタカマからこの街にやってきたわけだけれど、エクアドル・ペルー・

  • 生きのびて。

    アルバイトでお金が溜まるようになって、大学二年生の夏から長期休暇の都度、旅や旅行に出た。大学生になって初めての外国はドミニカ共和国。そして東南アジア含むアジア諸国を中心として何カ国か周り、今は南米にいる。 期間も、今までは最長三週間と割りと

  • カノオプスを待っている

    チリのサンティアゴ中央駅の隣には、メリーゴーランドがあった。メトロ以外の電車が発着する場所に、突如現れるメリーゴーランドで、周りはポップコーンやカラフルな帽子を売る屋台で賑わっている。メリーゴーランドはひと気が少ないんじゃないかと思ったらそ

  • 生き方じょうず

    チリの首都、サンティアゴにいます。エクアドルペルーボリビアと下ってきたけれど、今のところ、ここが一番都市らしい街。海辺の街、ラ・セレナに着いたとき、バスターミナルの目前に大きなモールドがあることに感動したけれど、サンティアゴはモールもデパー

  • 塩と砂漠と山肌と

    在学中にどうしてもしたいことがいくつかあって、その一つが南米大陸を訪れることだった。理由は四つ。一つは、南アメリカそのものに対して抱いていたイメージ。ラテンのおおらかなイメージが先だって、南米の人たちも和やかで、解放的で、大雑把で優しくって

  • 私の愛する家族の話

    私には、多くの大学生がきっとそうであるように、家族がいる。50代になったばかりの両親と、大学受験を控えた弟。「子どもたちのことで苦労するようになって」、近頃数本ばかりの白髪が焦茶色の髪に混ざるようになった母は、観察力が鋭く、我が母ながら、年

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、りかこさんをフォローしませんか?

ハンドル名
りかこさん
ブログタイトル
まださよならじゃない
フォロー
まださよならじゃない

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用