最後の最後。僕は挨拶をした。ファンの皆にスタッフの皆に。そしてメンバーに。関係者皆に。感謝の言葉しか出てこなかった。ありがとう。僕は自然に涙が出ていた。メンバーも。ユノも。僕は泣いているユノを見て、ユノは何を悲しんでいるんだろう。と思う。僕が卒業するから?そうだよね。泣いているユノをこれからも励ますのはケイさんなの?それともケイさんとは別れたからもしかしたら僕の知らない他の誰か?そんなの………。そん...
最後の最後。僕は挨拶をした。ファンの皆にスタッフの皆に。そしてメンバーに。関係者皆に。感謝の言葉しか出てこなかった。ありがとう。僕は自然に涙が出ていた。メンバーも。ユノも。僕は泣いているユノを見て、ユノは何を悲しんでいるんだろう。と思う。僕が卒業するから?そうだよね。泣いているユノをこれからも励ますのはケイさんなの?それともケイさんとは別れたからもしかしたら僕の知らない他の誰か?そんなの………。そん...
ラストの曲が終わって、ファンの子達に見送られて僕がステージを降りる。男だから泣きたくもないのに目が潤む。情けないけれど。このステージが最後だと思うとそれは仕方がなかった。僕達が居なくなった会場ではアンコールが起こっていた。僕達はアンコールに応える為に準備をする。ユノとは話もせずに背中合わせで着替えをした。僕は考える。ずっと頭からユノとケイさんの事が離れなかった。歌っていても、踊っていても。別れてい...
会場中が泣いてた。俺とチャンミンの歌を聞いて泣いていた。そして俺も泣いてた。チャンミンが好きだった。それなのにチャンミンを選べないのは自分がケイさんを裏切った罰。あんないい人を。あんな素敵な人を。傷付けただろう俺だけが幸せになんてなれない。あの人が俺を自分のものにすると言うなら俺はそれでいい。チャンミンが好きだけど……。俺はチャンミンを選べない。歌の間ずっとチャンミンの視線を感じた。そして向かいあっ...
なんなの!いったいなんだったんだ?!ケイさんは言いたいこと言って帰ってしまうし。ザワついた会場のフォローもしないで。なんなんだって、僕は立ち直るのにしばらくの時間を要した。それでもケースケ達が上手く会場を盛り上げてくれて事なきを得たんだけど。僕はユノとケイさんが別れたって事が頭から離れなくてコンサート中であるのにユノの事ばかり気になった。一旦ステージを降りた時にユノを捕まえて話をしようとしたけど、...
恐らく、挑発したんだろうケイさんと、挑発されたんだろう僕は睨み合った。「………チャンミンっ……。」そんな僕を見てユノは心配そうに声をあげた。そしてケイさんの事も抑えようとする。「ケイさん……っ。」ユノはケイさんに肩を抱かれたままだった。僕は思わずイラついてケイさんの手をユノの肩から離した。。「ステージの上ですよ。」チャンミンがケイさんにマイクを外して言った。「ユノ大丈夫?」「え?あ……はい。」ユノはケイさ...
コンサートは凄く盛り上がった。チャンミンは動けないながらも一生懸命、ファンの子達を喜ばそうと移動する。松葉杖を使って器用に歩いた。自分達の汗で滑りやしないかと俺は気が気でない。スタッフがチャンミンの後をついて歩きフォローしていた。「ありがとう~~~~~!!」チャンミンがそう言えば観客席から叫び声が上がる。松葉杖を振り回したりしてチャンミンはノリに乗っていた。コンサートも終盤になると、チャンミンのフ...
僕は脱退後に、合宿所を出て住むための既に用意されているマンションに1人で向かう。今日からは1人でそこに住む事になる。そして明日ファイナルコンサートを迎えて僕のmusee活動は終わる。その後、事務所を退所して1人になり、役者活動を続ける訳だけど、既にスケジュールはいっぱいだったし、寂しさに浸る時間はなさそうだから良かったと思ってる。僕が荷物を持って合宿所を出ようとした所で、エントランスの自動ドアが飛来てケイ...
ファイナルコンサートは間近に迫っていた。卒業が決まってから、ずっとmuseeでの活動を中心に行ってきた。ドラマだったり、演技の稽古だったりの活動は一旦休止し、アイドルとして最後の最後は、メンバーとの時間を大切にした。一緒に居ると賑やかで。それが鬱陶しい時もあった。男ばかりが集まって、そりゃ会話もない時もあった。でも今になって見れば燥いで過ごした時間はかけがえのない時間で。韓国から来た僕は特にユノしか心...
「ごめんなさい………っ。」「気にしなくていいって言ってるのに。」「だって………。」「ユノはそういう所が真面目だって言ってるんだ。」俺は確かに真面目なところはあるけど。それは抜きにしてこれは俺が悪いだろ。「チャンミンは骨折してるから落ち込んでいるだろ?一緒にいてあげなきゃ。」頭をポンポンされてしまう。ケイさんはいい人過ぎてそれはそれで罪だ。そんな事言われてじゃあなんて行ける訳がない。それじゃあ、あんまりだ...
チャンミンとは違う。ケイさんの華奢な体。それを僕は抱かれるじゃなく抱く。「……ユノ………。」「ケイさん………。」「ユノ……なんか。いつもと違う。」ケイさんにそう言われて俺は驚いた。チャンミンに抱かれたからって抱き方を変えたつもりはない。でも自然に変わってしまったんだろうか。ただ自分がされて気持ち良かった事をケイさんにもしてあげたいと思った。ケイさんはいつもより感じていたかも知れなかった。俺はいつも通りケイさ...
チャンミンは頭は打った様だったが、そっちに異常はなかったとは言え、右足を骨折した。不幸中の幸い。そう言われたけれど。完治はファイナルコンサートには間に合わない。それでもチャンミンは一生懸命リハビリに勤めた。けれどあまりいい効果は表れなかった。「………丁度いいんです。museeは辞めるし。踊れなくたってかまいません。」思う様に踊れなくて、そう言ったチャンミンを俺は慰めた。「そんな事……言うなよ。もう踊れないっ...
2023年12月26日同じ夢を見て走り続け僕達は20年がたった。「チャンミン、ありがとう。」20周年記念のアルバムが発売し、カムバックであちこち忙しかった僕達。僕は月を見上げる余裕もなかったのにユノが呑気に月を見上げて言うんだ。「なんですか急に。」「今日はコールドムーンなんだって。チャンミンなら知ってる?」「あぁ。聞いた事ありますね。そうか。今年最後の満月ですか?」僕も改めて月を見上げた。もう既に...
俺は何をやっているんだろう。ケイさんを裏切って、チャンミンと体の関係を続けるなんてどうかしてる。チャンミンはセフレでもいいとか言っていたけど、とんでもない事だ。やめなきゃってわかってるけど、初めて感じた快感は俺を狂わせた。チャンミンに夢中にさせた。このままじゃいけないって思ったのはケイさんの声を聞いたから。冷静になって溺れてた沼から這い出した。「チャンミン………ごめん。俺。チャンミンとはやっぱり付き...
やめられなかった。欲望が、ユノを抱きたいって欲望が押し寄せて。あの快感を忘れられなくて。何度も何度もユノを抱いたけど。満足するどころか、その快感はするだび増して、更に快感を求めるくらいだった。ほぼ毎日の様に抱き合っていた僕達が、裸でベットに横たわっていた時だった。電話が鳴り、それがケイさんだった時。どうしようってユノが慌てて、結局電話に出れなかった。僕はそれでもユノを求める。「ユノ………。」「ダメ………。」...
俺は何度もチャンミンに抱かれた。時間がないって言うぎりぎりまで。もう体がチャンミンを覚えてしまうくらい。情熱的なセックスを。朝まで。「…………。」気持ち良かった……。俺はしみじみ思い出して、じんわり熱くなる体を自分で抱きしめてしまう。抱かれる側ってあんなに気持ちいいのか?でもケイさんは俺みたいに乱れたことがあっただろうか……。自分の抱き方の問題か?だとしたらどうしてこんな差がある?単なる体の相性の問題だと...
ユノは、とても可愛くて、愛しくて。そしてエロくて、僕は無我夢中でユノを抱いた。ユノの中はきつくしまって僕に絡みつき、その快感と言ったら自分でイくものとは比べ物にならな気持ちよさで、何度もイきそうになるのを堪えたくらいだった。ユノも凄く乱れていた。気持ちいいって言ってくれた。忘れられないって言ったユノが信じられなかった。忘れないでいてくれたらいい……って思った。いつまでも。僕と抱き合った事。ユノの中に...
俺からのキスにチャンミンがねっとりと絡みつく。本当にチャンミンはいやらしいキスをする。俺は応えるので精一杯だ。自分から仕掛けたくせにあっと言う間に飲み込まれる。「んン………っ。」「ユノ……ユノ……僕もう……。」チャンミンは自分の勃起したペニスを自分で摩りながら俺のアナルを見下ろす。その視線は熱くて俺のアナルはチャンミンに解されすっかりいやらしくチャンミンを欲しがった。「あ……ぁ……チャンミン………俺も………もう、」...
チャンミンは俺を四つん這いにさせにして背中から腰に舌を這わす。俺はその擽ったい様な快感に体を震わせた。「あ………や………っ。」腰まで行った舌は又背中を通り首筋に。そして俺の顎を捉えて後ろ向きにキスをされると俺はゾクゾクした。あぁ……喰われるって感覚。俺は上半身を起こすとチャンミンに抱き締められた。「ユノ………かわいい。」ゾクゾク……。チャンミンに可愛いって言われて俺は今まで感じた事もない快感を味わう。そのまま...
いい?って僕が聞くとユノは照れながら頷いた。いいんだね?僕に抱かれてくれるんだね?ユノ。僕は少しも余裕がなかった。ユノを抱きたくて。抱きたくて。もう体は熱く火照り、頭はユノでいっぱいになり、僕はユノをベッドに連れて行くと、勢いよく唇を奪い、体を重ねる。「ん……っ。チャンミンっ……っ。」「ユノ……ふ……ぅん……ユノ………っ。」何度も啄み、何度も舌を絡ませ、吸い上げた。「チャンミンっ……待って……っ。」ユノが抵抗すれ...
チャンミンがローションを手に出しているの見て俺はドキドキしてしまう。手を合わせ、くちゅくちゅと音を立てるチャンミンがとてもいやらしく見えるのだ。俺はローションを使うのを許した事を後悔していた。でもそれは本の序の口で、俺のアソコにそのローションを塗り付けられるとその音は更にいやらしさを増した。チャンミンの指が孔を広げるように解し出すと孔に流れ込んだローションが空気と一緒に溢れてはコプコプと音を立てた...
移動スーパーの依頼ってどう言う事?はてなマークがいっぱいの俺にチャンミンが説明してくれる。「無闇に移動したってそうお客はつかないでしょ?だったら来てほしい人を探したらいいんじゃないかと思って。店に来る高齢の人に声をかけたんです。そしたら来て欲しいって依頼を受けたんです。そこら辺には高齢者が多いからきっと皆喜ぶって言ってました。」チャンミンはなんでもない事の様にサラリとそれを俺に伝えたけど、俺には驚...
移動スーパーの方は着々と準備を進め、10月のオープンを目指していた。大変だった準備は俺の睡眠も削ったし、ほぼ奉仕残業ではあったけどオープンに向けてやり甲斐があって充実した毎日だった。そしてオープンの日はやってきた。今日は出発式だった。いよいよ出発を迎えるにあたって、買い物難民をサポートするために開業した移動スーパーは地元の課題解決型ビジネスとしてうちの店が最初に注目した事業だ。沢山報道もされたし、期...
俺はチャンミンの顔を見れずにいた。自分が恥ずかしくて顔を赤くしてるせいもある。でもそれ以上に視線を絡めたら流されてしまうそうな事を恐れた。だってチャンミンは俺をじっと見詰めて、その雰囲気は明らかにキスをしたそうで、なんて言うか…。求められてるのがわかる。だから俺はチャンミンを見ないって思った。「久しぶりに会ったんだから、キスくらいいいでしょ?」チャンミンは普通にキスとか言うから俺は誰かに聞かれても...
「チャン…ミン。」それでも俺は、チャンミンを何とか押し退けようとしたけど、意外に力の強いチャンミンに俺はどうすることも出来ない。全く逃げられないのだ。「カメラ回ってるだろっ!馬鹿。」「カメラはもう切りました。」そうだ。閉店15分前には監視カメラの映像は切られる。「だからって回ってるんだぞっ!」「あ…そうなんだ。」そうなんだって。当たり前だろう。映像が切れるだけでカメラは回ってる。じゃなきゃ何かあった時...
結局、移動スーパー事業の件を任された俺は予想通り立ち上げの準備で忙しい毎日を送るようになっていた。俺が抜けた店ではチャンミンが俺の代わりにマネージャーをやってると聞いている。酷く頑張ってる事は噂で耳に届いていた。俺が頑張ってる事はチャンミンの耳に届いているだろうか。届いていればいいなぁ……と思いながら俺はチャンミンに負けないように頑張る日々だった。その日も俺は遅くまで仕事をしていた。そろそろ店が終わ...
「移動スーパー?!」チャンミンが何それって感じで目を丸くした。移動スーパーはまだここら辺ではあまり浸透していなかったしうちが先陣を切る形だ。「移動スーパーってその名の通り移動するスーパーですよね?」「そう。商品を車に積んでこっちからお客様のところに行くって感じ。そう言う事業をこれから展開するらしい。それでその全てを俺に任せたいって。」「びっくりした。」チャンミンは心なしか安心した様な顔をしてる。「...
なんだかんだとチャンミンと付き合う事になってから1ヶ月がたった。だからって何か変わったことがあったかと言うとそうでもない。チャンミンは相変わらずだったし。多分俺も相変わらずだ。仕事にだけは支障をきたしたくなくて、俺はチャンミンに嵌まり過ぎない様にしていた。だけど、チャンミンのスパダリぶりは以前にも増していて、俺は好きにならずにはいられない。それで本当に困ってた。「ユノ?お前最近調子悪いな。」店長に...
「チャンミンっ!挿ってるっ!」俺はお尻の方に感じた異物感にびっくりしてチャンミンの方を見る。チャンミンはすかさずキスをして来て俺は一瞬事の重大さを忘れそうになった。「お、おいっ。」俺がチャンミンを押し返して距離を取ると挿込まれててる部分の角度が変わって俺は思わず声を漏らした。なんだこの感覚。「挿ってますね。すんなり挿っちゃって。ユンホさん素質あるんじゃないですか?」「な……なんの素質?!……っ。」「キ...
眠れない………。俺はベッドで1人、いつまでも眠れなくて何度も寝返りを打っていた。どうして眠れないのか。原因はわかってる。だからチャンミンには、散々文句を言われながらも何とか別の部屋に寝かせたのに。それでも寝れない。結局チャンミンが気になる……。チャンミン寝たかな?そんな風に思うのはなんで?一緒に寝たら寝たでチャンミンが近くて気になるし、別々で寝たら寝たでチャンミンが遠くて気になる。一体どうしたらいいんだ...
俺は休憩室でチャンミンが作ってくれた弁当を食べた後、机に突っ伏して少し目を閉じて休んだ。寝不足もあってうとうととしていると誰かが休憩室に入ってきて俺は頭を上げる。「ユンホさん、お疲れ様です。」「お疲れ。お前も休憩か?」「はい。大丈夫ですか?」「おぉ。大丈夫大丈夫。後半頑張るから。」休憩に来たのはチャンミンがで、チャンミンは心配そうに俺の横に座った。チャンミンがお昼にと開いた弁当は俺が食べたサンドウ...
朝になってチャンミンの寝顔を横で眺めながら、俺はため息をついた。結局眠れなかったんだ。チャンミンの無駄に整った横顔。見てしまった筋肉。重なった唇の感触。イケメンのコイツはキスもサラリとやってのけやがって。おかげで俺は寝不足だ。チャンミンを横にして寝れる訳が無い!!それなのにコイツはグースカ寝やがって。「……………。」俺はマジマジとチャンミンを見る。はァ。やっぱり綺麗な寝顔………。オマケに寝相も良くて真っ直...
俺は汚れたチャンミンを家に連れて帰り、シャワーを貸し 着替えを洗面所の洗濯機の上に置く。チャンミンを連れてくるつもりなんかなかった俺の家はいつも通り散らかっていて、チャンミンを驚かせる。俺はチャンミンがシャワーをしてる間に少しでもと思い片付け始めた。「ありがとうございます。着替え借りました。」「おぉ。上がった?」シャワーから上がってきたチャンミンは、バスタオルを頭に乗っけたまま、何故か上半身裸だっ...
特招会当日は開店からいつもより延長された閉店時間までお客さんが沢山で大忙しだった。色々トラブルもあったけど大賑わいに終わった特招会。問題は売り上げだけ。目標に達してれば大成功だ。俺は全てのレジを締めて売り上げとレシートを集める。順番に計算して行きトータルを出す。すごい。今日は絶対すごい。チャンミンも隣で計算が終わるのを待っていた。「どうなんですか?行ってるんですか?」「ちょっと待って。」俺は間違え...
その日仕事が終わる頃チャンミンが俺の所に来た。俺はチャンミンを無視して仕事を片付ける。仕事が終わったら話しましょうと言ったの。あれ本気だったのか?チャンミンはどう見ても俺の仕事が終わるのを待っていた。「おいユノ。お。チャンミンもいるじゃん。丁度良い。」そこで事務所に入って来たのは店長だった。店長は俺達を見ておいでおいでと手を振った。俺とチャンミン?何?俺は不審に思いながら、店長のところに行く。そし...
今日は広告が入ったのと、シルバーデーが重なって大忙しだった。休憩時間に俺は少しぐったりしていた。そこにチャンミンが休憩室に入ってきた。「ユンホさん今日はヤバいですね。」「うん。ヤバいな。」シルバーデーとは60歳以上の人に1000円毎にスタンプを一つ押している。スタンプを集めると500円の商品券として使えるんだけど、これが結構年配の人の利用が多いうちの店では好評で、利用してるお客さんが多い。今日はその日でお...
俺はチャンミンの告白を断る理由がなくて迷っていた。付き合うのは嫌じゃない。勿論チャンミン自身を嫌いでもない。でもお互い男である事。同じ職場で働いてる事。問題はそこであって、チャンミンはゲイだと公言してるし、うちの職場が恋愛禁止な訳でもなく、断る理由にはならない。じゃあどうするんだ。付き合えばいいじゃないか。という事になる。俺は職場恋愛をした事がなかったし、どうなるんだろうなぁなんて事も考えてしまっ...
チャンミンとラーメンを食べに行った先で俺はチャンミンからの質問攻めにあい、そうこう話てる内に意外と気が合う事を知った。仕事の事も。プライベートの事も。話してみるとチャンミンはとても普通だったし、とても興味が湧く奴だった。「なぁ、チャンミン。お前さぁ。もっとこうにっこり、笑ってたらどうだ?」「笑う?」「うん。今もそうだけどお前普通に笑ってたらいい感じだし。仕事にももっといい影響になると俺は思うけどな...
俺はチャンミンが何を言ってるのかわからなくて思わず聞き直す。「何だって?」「美人ですねって。」聞き直してもやっぱり同じ事を言ってくるチャンミンに俺は少し固まってしまう。「………な……何を言ってるんだ?俺は男だけど。」「見ればわかります。」「じゃあ美人とかおかしくないか?」「僕ゲイなので。」俺はいきなりチャンミンにそんな事を伝えられて驚く。でも俺は咄嗟にゲイだからって偏見は良くないと何とか繕う。「そ…そう...
ここは地元で愛されるショッピングセンター内にあるスーパー。ここの施設そのものはそう大きいものでは無いけれどウチの会社は県内にいくつも店を構えていて 、それは大きものから小さなものまであった。店の中には専門店も出店していて地元では便利が良く賑わいを見せていた。俺はそこでレジ部門のマネージャーをしていた。「マネージャー 、お客様がレシートが出ないって。」「今行くー。」俺はサービスカウンターから出てお客様...