◎使い方

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【企業家戦略は四つある、イノベーションと企業家戦略（その1）】《ドラッカーマネジメント》

最近、企業の世界では「経営戦略」が流行し、文献も多く出ているが、「企業家戦略」について論じたものはお目にかかったことがない。だが「企業家戦略」こそ重要である。しかもそれはユニークである。他の戦略とは異質である。 （『コンサイス・オックスフォード辞典』

【総力による攻撃、イノベーションと企業家戦略（その2）】《ドラッカーマネジメント》

【1】総力による攻撃 「総力による攻撃」は、南北戦争において、南軍の騎兵隊将校が連戦連勝の秘密を明かしたときに使った言葉である。企業家は、この戦略において、新しい市場や産業の完全支配は無理にしても、トップの地位を得ようとする。それにそうとは限らないが、し

【リスクの大きさ、イノベーションと企業家戦略（その3）】《ドラッカーマネジメント》

【2】成功への道■七つの機会 「総力による攻撃」なる戦略は、必ず命中させなければならない。さもなければ失敗する。それは月を狙うのに似ている。わずかに狂うだけで、ロケットは宇宙の彼方に消え去る。ひとたび発射してしまえば、修正や調整は効かない。 したがって、

【創造的模倣・弱みへの攻撃戦略、イノベーションと企業家戦略（その4）】《ドラッカーマネジメント》

「弱みへの攻撃」もまた、南北戦争における南軍将校の言葉である。企業家戦略としては、創造的模倣と企業家的柔道という二つの戦略が、これに該当する。①イノベーターよりも創造的 創造的模倣は、ハーバード・ビジネススクールのセオドア・レヴィットの造語だが、明らか

【企業家的柔道・弱みへの攻撃戦略、イノベーションと企業家戦略（その5）】《ドラッカーマネジメント》

1947年、ベル研究所がトランジスタを開発した。ラジオやテレビの真空管に代わるものになることは直ちに明らかになった。誰もが知っていた。だが誰も何もしなかった。当時、アメリカの大手電機メーカーは、トランジスタへの転換を1970年頃に行うという計画を立てた

【ニッチ戦略の特徴、イノベーションと企業家戦略（その6）】《ドラッカーマネジメント》

総力戦、創造的模倣、企業家的柔道というこれら三つの企業家戦略は、市場や業界において、支配的とまではいかなくとも、トップの地位を目指す。これに対し、隙間（ニッチ）の占拠を目指す戦略は、目標を限定する。すでに述べた三つの戦略が、大きな市場や業界で支配的な地

【関所戦略・ニッチ戦略、イノベーションと企業家戦略（その7）】《ドラッカーマネジメント》

【1】関所戦略 （すでに述べたように、アルコン・ラブラトリーズは、老人性白内障の手術の流れに合わないプロセスを除去することのできる酵素を開発した。その酵素は、ひとたび開発し特許を取ると、関所の地位を得た。手術用の酵素小さじ1杯分は、いかに価格が高くとも

【専門技術戦略・ニッチ戦略、イノベーションと企業家戦略（その8）】《ドラッカーマネジメント》

【2】専門技術戦略 大手の自動車メーカーの名前を知らない人はいない。ところが、電気系統システムを供給する部品メーカーの名前を知っている人はほとんどいない。それら部品メーカーの数は、自動車メーカーよりも少ない。アメリカではGMのデルコ・グループ、ドイツではロ

【専門市場戦略・ニッチ戦略、イノベーションと企業家戦略（その9）】《ドラッカーマネジメント》

【3】専門市場戦略 専門市場戦略は、前術の専門技術戦略が製品やサービスについての専門知識を中心として構築されるのに対し、市場についての専門知識を中心に構築される。他の点については、両者はほとんど同じである。 （西側世界におけるクッキー用およびクラッカー