兼題のページで、高橋将生さんに選んで貰った佳作の一句。お題は、「写」でした。■携帯の写真見せ合ふ日向ぼこ気軽に、誰でも携帯でパシャパシャと写真が撮れる時代で…
飴細工のおじさんが、棒の先の丸くて白い飴を、和鋏で器用に切って挟んで伸ばし、食紅で目を入れ、今にも飛び跳ねそうなウサギを作るのを、食い入るように見ていた少年…
夏の蝶の『う』■浮世絵の女に止まる秋の蝿季語/秋の蝿夏の間はうるさかった蝿も、涼しくなって元気の無くった蝿です。次は、秋の蝿の『え』
《閉まるドアにご注意下さい。ドアがしまりま〜す》俺は慌てて、電車に乗り込んだ。座席は、ほとんど埋まっている時間帯のようだ。あれ?お婆さんの周りだけ、座席が空…
西瓜好きの『き』■気まぐれな叔母に似ており夏の蝶季語/夏の蝶あっちへ寄ったり、こっちに寄ったり、気まぐれな叔母でした。次は、夏の蝶の『う』暦の上のではもう秋…
トゥルル トゥルルカチャ「お待たせしました。天地コールセンターです。ご用件をどうぞ」「私ね、散歩をしていたら車が突っ込んで来て、死んでしまったらしいの」「で…
兼題のページで、高橋将夫さんに佳作でとって貰った貴重な一句です。お題は「満」でした。■満タンの心と体夏来る待ちに待った夏が来たって感じの一句でした。
コンビニのバイトに採用され研修を終えた彼は、レジを任される事になりました。「えーと、レジの所にボタンが3つあります」「ええ」「これは、応援を呼ぶボタン。忙し…
あめんばうの『う』■うちの妻誰にも負けぬ西瓜好き季語/西瓜西瓜以外の食べ物に、興味の無い妻です。マジです!次は、西瓜好きの『き』
カランコロン♪女性が雑貨店にやって来た。「いらしゃいませ」「あの……ロシアの……ほら、木の人形が重なって幾つも入っていて……」「ああ、マトリョーシカ人形です…
サングラスの『す』■水上を誰より速くあめんばう季語/あめんばう(アメンボ)水上を滑って獲物を捉え、針のような口を刺して体液吸います。ああ見えて、なかなかのア…
真夏の午後の3時頃。「ナッちゃん、お昼寝しなさい」「ママ、ナッちゃん眠くないもん」「ナッちゃん。ばあばとお昼寝しようか? 昔話してあげるから、おいで」「うん…
時刻表の『う』■海へ行くバスに乗り込むサングラス季語/サングラスサングラスに、アロハシャツ、半ズボンにゴム草履の爺ちゃんです。次は、サングラスの『す』
僕は、親友の待つ公園の土管へ急いだ。「よッシゲ」「遅かったね」「母さんが水筒を持って行けって。ほら麦茶」「俺も婆ちゃんに、麦茶を持たされたよ。そうだ、飲み比…
夏休みの『み』■みんみんや指で確かむ時刻表季語/みんみんミーンミンミンミンミーと鳴く、みんみん蝉のの事です。次は、時刻表の『う』
捕虫網を持った男の子が、雑貨店の扉を開けた。♪カランコロン「いらしゃい」「虫カゴある?」「肩に掛けているのは?」「これ。アリさんを入れても、出て来ちゃうの」…
つける子らの『ら』■ランドセン逆さに干さる夏休み季語/夏休みランドセンは、基本的には丸洗いできないので、頑固な汚れは固く絞った布で拭くくらい。後は陰干しです…
男が雑貨店の扉を開けた。♪カランコロン「いらしゃいませ」「あっ、オジさん。ヤクルト1000飲んだら?」「何処へ行っても、品切れだとか」「ほら、あるんだなぁコ…
次元逝くの『く』■海月舞ふ水槽に顔つける子ら季語/海月(くらげ)これは、水族館の風景。海月って、響きだけで涼しい気がする。次は、つけるこらの『ら』
「みんな、お早う!はい、席に着いて。では、出欠を取りますね。青井さ〜ん」「はい」「はい」「青井さん、返事は一回でいいですよ」「はい」「はい」「だから、返事は…
缶ビールの『る』■ルパン逝き五右衛門逝つて次元逝く季語/無季ルパン三世の俺には馴染みだった声優の山田康雄、井上真樹夫、小林清志……みんな逝ってしまいました。…
「明後日の遠足のおやつは、300円までとします」「ええ〜」「まじかぁ」「少なくない?」「せめて、500円でしょう」「みんな、静かに」「先生」「はい、まちおかさ…
炎天下の『か』■かに蒲に父は満足缶ビール季語/ビール本物の蟹は高くて買えません。でも近頃の蟹蒲鉾はなかなかどうして、旨いです!次は、缶ビールの『る』
雨あがりの日曜日の朝。親友のシゲがTシャツの胸に、大きなカタツムリを2匹着けてやって来た。「捕れたてほやほやだぞ」「わぁー元気そう」「やるか!」「うん」僕は…
食う女の『な』■南京錠錆びて動かぬ炎天下季語/炎天下空き家の物置に掛かったまんまの真っ赤に錆びた南京錠。次は、炎天下の『か』
カチャ♪「失礼します」「どうぞお座り下さい」「ありがとうございます」「さっそくですが、当社を選んだ理由から聞かせて下さい」「あっ申し訳ありませんが」「はい?…
扇風機の『き』■金魚屋の奥に干物を食う女季語/金魚金魚屋さんだって、魚を食べます。次は、食う女の『な』
男は、ため息をついた。「ハァ…運が悪いなぁ……ハァ…親は立て続けに死んじゃったし……ハァ…上司にミスを擦り付けられて、会社をクビなるし……ハァ…次の仕事は見…
夏ドラマの『ま』■前掛けを外して当たる扇風機季語/扇風機前掛けやエプロンって、結構暑いんです。次は、扇風機の『き』
♪カランコロン「オジさん、こんにちは」「いらっしゃ、あっ先日、双眼鏡をご購入されたお嬢さん。彼氏さんと仲良くされてますか?」「じつはね、彼とは別れちゃったの…
夏の風邪の『ぜ』■善人に見ゆる悪人夏ドラマ季語/夏つまらないな刑事ドラマは、一番犯人らしく無くて、まあまあ売れている役者が真犯人ですね。暑い夏は、単純なドラ…
若い女性が雑貨店にやって来た。カランコロン♫「いらしゃいませ」「私さ、直ぐにケンカになっちゃうの。彼のことが分からなくて」「あの……うちは雑貨店なんですが」…
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兼題のページで、高橋将生さんに選んで貰った佳作の一句。お題は、「写」でした。■携帯の写真見せ合ふ日向ぼこ気軽に、誰でも携帯でパシャパシャと写真が撮れる時代で…
1091句目……仕事せむの【む】■無理をして食ぶるパクチー冴返る季語……冴返る(さえかえる)俺は、「パクチー」が大の苦手です。初めて食べた時、身体中に悪寒が…
1090句目……スイートピーの【ピー】■ピーカンのゴールデンウィーク仕事せむ季語……ゴールデンウィーク『ピーカン』とは、快晴の空。映画業界用語何だとか。休め…
1089句目……春惜しむの【む】■むんむんの色気を隠すスイートピー季語……スイートピー別名は、麝香連理草(じゃこうれんりそう)、麝香豌豆(じゃこうえんどう)…
1088句目……目刺焼くの【く】■九時五時の五時の明るし春惜しむ季語……春惜しむ(はるおしむ)9時5時で働いている方は、明るいうちに帰宅出来るなんてあるかも…
1087句目……沈丁花の【げ】■現金を持たぬ時代や目刺焼く季語……目刺焼く(めざしやく)どんな便利な時代になっても、目刺を焼けばもくもく煙が出るし目は痛い…
1086句目……残る雪の【き】■気遣ひの出来る大人や沈丁花季語……沈丁花(じんちょうげ)薄い紅色の小さい花が、落ち着いた大人の香りを放ちます。次は、沈丁花…
1085句目……春の汗の【せ】■銭湯の壁画の富士に残る雪季語……残る雪季語としては弱いですね。銭湯の壁画に富士山が多い理由は、縁起が良いからだとか。逆に描…
1084句目……夏隣の【り】■リモートの句会で喧嘩春の汗季語……春の汗顔を見ながら句会。全国、何処に居ても出来るわけだけど、俺は人見知りだから無理だけど。次…
1083句目……花の冷【え】■駅前の巨大オブジェや夏隣季語……夏隣(なつどなり)「じゃ、駅前で会うか」「えっ北口? 南口?」「ほら、でっかいのあるじゃんか…
1082句目……眺め居りの【り】■理科室のカーテンは黒花の冷季語……花の冷(はなのえ)理科室のカーテンや机の天板は黒色なのは何故か?カーテンは遮光と防炎性…
1081句目……蓬餅の【ち】■散り急ぐ花をゆるりと眺め居り季語……花俳句では、花と言ったら桜の花を差します。ひと風吹けば、思うよりも沢山の花びらが舞い散り…
1080句目……合格すの【す】■好き過ぎてつい食べ過ぐる蓬餅季語……蓬餅(よもぎもち)子供の頃は香りが嫌いだったのに、何故か今はその香りが大好きな俺。次は…
1079句目……飛花落花の【か】■かつ丼を食べて自白す合格す季語……合格(ごうかく)カツ丼の力は偉大ですね。犯人は自白するし、受験生は合格します!!次は、…
1078句目……花見茶屋の【や】■止められぬ酒は絶対飛花落花季語……飛花落花(ひからっか)桜は散り始めが、一番美しいですね。呑まずにはいられない俺です。次は…
1077句目……蒲公英はの【は】■鉢合はす苦手のあやつ花見茶屋季語……花見茶屋(はなみちゃや)ばったり出会した大嫌いな奴。団子が不味くなるぜよ!次は、花見茶…
1076句目……花の頃の【ろ】■路駐車のタイヤに踏まる蒲公英は季語……蒲公英(たんぽぽ)あらあら、路地上駐車の上に、蒲公英を轢いてますよ~!次は、蒲公英はの…
1075句目……一年生の【い】■苛立ちも悩みも消ゆる花の頃季語……花の頃(はなのころ)東京のソメイヨシノは、見頃を迎えています。次は、花の頃の【ろ】
1074句目…さくらさくらの【ら】■ランドセルとりどり揺るる一年生季語……一年生ランドセルで通わないと、駄目という決まりは無いらしいけど、一年生と言えばね…
1073句目……花見酒の【け】■健康の為に呑む酒さくらさくら季語……さくら健康の為に、飲み過ぎはいけません。少しならOK!週に一日は、休肝日もある俺です。…
■作り笑いと作り泣きちっとも可笑しく無いのに、全然悲しく無いのに、そんなふりをしなくてはならない。それが生きると言う事です。……違うか?江戸いろはカルタの『…
先ずは兼題のページで、高橋将夫さんに選んで貰った佳作です。題は『勝』でした。■身勝手を笑ひて許す日向ぼこ大概の事は許してしまうぼど、気持ち良い日向ぼこ。あと…
■ソースカツ丼よりカツ丼が好き甘辛のタレが染み込んだ玉ねぎと豚カツを卵で綴じた、あのカツ丼を注文したのに、なぜかソースカツ丼が届いてしまい、悩ましいかぎり…
春惜しむの『む』■無茶苦茶に混みたる車内新学期季語/新学期新学期が始まり、新高校生、新大学生で、通勤のバスも電車も混み合います。次は、新学期の『き』
■冷食のこってりラーメン深夜2時真夜中に小腹を満たす、こってりラーメン。イケないことをしている背徳感があります。良い子は、絶対に真似をしないで下さい。江戸カ…
山遊びの『び』■ビー玉に映る景色や春惜しむ季語/春惜しむビー玉が凸レンズになって、逆さまに映り込む景色を眺めるのが好きです。次は、春惜しむの『む』
■辰年生れの河馬(たつどしうまれのかば)野生動物の中で、一番強いのはライオンでは無く、カバと言われています。特に辰年生まれのカバは、最強なんだとか……知らん…
春暑しの『し』■しつかりと縛る靴紐山遊び季語/山遊び歳のせいか、近頃何も無くても躓くので、スニーカーの紐は遊びじやなくても、ぎゅうっと縛っている俺です。類想…
■ようかんの踊り食い他に誰も居ない部屋で、ようかんを一本丸ごと、踊りながら食べる。最上級の至福の時です。似た言葉に、『ホールケーキの顔食い』なんてのもありま…
霾ぐもりの『り』■理屈屋の友は壮健春暑し季語/春暑し若い時から、ずっと理屈っぽい友がいます。次は、春暑しの『し』
■勝手に来た犬借りて来た猫みたいな人と、勝手に入って来て、一人で盛り上がっている犬みたいな人っていますよね。江戸カルタの『か』●癩の瘡うらみなんじゃコリャ?…
月おぼろの『ろ』■ロボットが運ぶ料理や霾ぐもり季語/霾ぐもり(よなぐもり)霾(よな)とは、モンゴルや中国から吹いてくる黄砂のこと。しかし、近頃のかファミレス…
■我は宇宙人だ俺も宇宙人だこの俺も、銀河系の地球という星の宇宙人です。みんなみんな宇宙人です!江戸カルタの『わ』●破れ鍋に綴じ蓋破れた鍋を縫い合わせるよに、…
うららけしの『し』■終電に揺られてあくび月おぼろ季語/月おぼろ終電の窓からぼんやりと春の月。次は、月はおぼろの『ろ』
■鴛鴦の蹴り合う水の中水鳥の鴛鴦(おしどり)、おしどり夫婦の鴛鴦です。見えない水面下では、蹴り合いの喧嘩をしているらしい。夫婦なんて、仲が良さそうに見えても…
歌舞伎町の『う』■浮世絵の美人不美人うららけし季語/うららけし浮世絵の美人画は美人もいれば、そうでもない美人もいますね。まぁ……美人の定義って何ぞやですが…
■類といえば吉田類 『吉田類の居酒屋放浪記』、大好きな番組です。吉田さんは、俳句もやる方なので、いつかお会いしたい。江戸カルタの『る』●瑠璃も玻璃も照らせば…
花の冷えの『え』■映画館出でて春一の歌舞伎町季語/春一春一とは、立春を過ぎて初めて吹く強い南風、春一番のことです。新宿歌舞伎町に、国内最大級のホテル•エンタ…
■ぬりかべにPele妖怪のぬりかべに、落書きが?木梨憲武が書いたのかは、定かではありません。似たことわざに、こんなのもあります。●ぬりかべにバンクシーさて、…
光る風の『ぜ』■贅肉だらけの体や花の冷え季語/花の冷え太った人は、暑がりで寒がりです。暑さも寒さも皮膚で感じるので、太っていると体内の熱が皮膚に伝わるのが遅…