パナソニックの4K有機ELテレビが届いて、大喜びしていたのだが、その夜、BSと4Kが受信できなくなった。衛星放送のケーブルの接合部を締め直したときに、一部を破損してしまったらしい。 ヤマダ電機に電話して、担当の人に来てもらった。破損した部分を取り除いたら、すぐに映るようになった。接合部は繊細にできているので、素人が下手に触るものではないようだ。パナソニックの保証が3年、さらにヤマダ電機の保証…
舟橋聖一顕彰青年文学賞を受賞した高野敦志が、書きためた作品を無料で公開していきます。
ブログの方はほぼ毎日、更新しています。文学の他、コンピューターやジャズ、旅行関係の情報も出しています。podcastでePubおよび、pdf形式の電子本も配布しています。iTunes Storeで探してみてください。 http://itunes.apple.com/jp/podcast/qing-kong-wen-ku-no-zuo-jia/id504177440?l=en
最近、ワクチン報道でようやく、真実が流れるようになってきた。モデルナ社のワクチンに金属片が入っていた問題で、金属片が認められたロットはすでに50万回接種され(https://twitter.com/tho9vY5gIpCmPbw/status/1431212091088642049?s=20)、接種した30代の若者が2名死亡している。自身の打ったロットが同じ場合、不安に苛まれている人が多いという。 さらに、モデルナのワクチンでは、問題とされたロット(https://twi…
「君のまだ見ぬOGASAWARA(小笠原)+1」(ePub)
「僕の人生観を変えかねないような世界を、垣間見せてくれたのは海そのものである」 小笠原諸島の自然と接した体験を、詩的な文体で印象的につづったエッセイ「君のまだ見ぬOGASAWARA」をアップロードします。「東洋のガラパゴス」にあるジャングル、海の生物、島々のたどった歴史に触れてみませんか。 改版にあたり、巻末にエッセイ、リュック・ベッソンの『グラン・ブルー』を加えました。 以下のリンクからダウンロー…
渋谷で予約なしのワクチン接種を始めたところ、行列が出来て打ち切りになったとか、大勢集まったので抽選になったとかいう話が報道された。わざわざ若者を集めて密集させるとは、と呆れる声が出る一方で、あそこに集まったのはエキストラで、客寄せのサクラだったという情報もある。 若者の多くが、果たしてワクチンを打ちたがっているのか。これについては、人によって異なるというのが実態だろう。大学生や留学生でワクチ…
19世紀フランスの詩人、小説家であるジェラール・ド・ネルヴァルをめぐるエッセイ集です。シュルレアリスムの先駆者であり、プルーストにも影響を与えたとされるネルヴァルは、夢と現実の世界を生きて珠玉のような作品を残しました。 ここでは代表作の「シルヴィ」「オーレリア」をはじめ、奇妙な寓話「緑の怪物」や、フランス革命で処刑されたカゾット、プルーストとネルヴァルのテキスト、無意識の世界に触れる方法などに…
山本剛トリオの《Misty for Direct Cutting》(2)
どの曲も聴き応えのある演奏だが、このアルバムについては、口コミの評価が分かれている。DSD11.2MHz同録CDという触れ込みが、誤解を生んでいるようである。これはDSD11.2MHzで録音した音を、加工など一切経ずにアルバム化したもので、e-onkyo(https://www.e-onkyo.com/music/)では、DSD11.2MHzのまま配信されている。一方、CDとして売られている方は、それをCDの容量に入る形に変換し、MQA-CDとして販売した物である。 …
日本詩人クラブ、俳人協会の会員だった父、高野邦夫が、生前に行った詩と人生に関する講演を文字起こししたものです。軍国少年として予科練に志願し、終戦を境に価値観の崩壊を体験したこと、教員生活や闘病生活を通して、詩とは何か、いかにすれば詩が生み出されるかについて語っています。講演のほかに、若い頃の写真や略年譜、自身の青春について述べた肉声も収録されています。 以下のリンクから、ダウンロードできま…
山本剛トリオの《Misty for Direct Cutting》(1)
このアルバムの冒頭を飾るミスティは、ジャズのメローなスタンダード曲で、男女の愛の語らいを感傷的に歌い上げている。僕はもっぱら、ハンク・ジョーンズの演奏で聴いてきたが、山本剛トリオのミスティは、ハンク・ジョーズの演奏に倣いながらも、よりダイナミックで華麗な演奏に仕上げている。ミスティ最高の演奏だと讃えられるのも分かる。 2曲目のミッドナイト・シュガーは、ピアノとベースの低音部を響かせ、スリリン…
僕の青春時代から数年前に至るまでの全4回、東北を旅した紀行文です。東北は江戸時代までは、広大な地域が、陸奥・出羽の2国にしか分割されていませんでした。長らく日本人にとっては、最果ての地だったからです。 ここには、旅の先々で感じた思いやイメージがつづってあります。エキゾチックな感覚にとらわれるのは、僕だけではないでしょう。そこには寡黙ながらも、懐の深い自然があります。気軽に読めるものと思います…
新型コロナウイルスの騒動以来、スポーツセンターに行っていない。感染者が来ていたという噂があったからだが、過度の恐怖は抱く必要がないと知ってからも、マスクをしながらの運動を強いられるのは、熱射病の危険を考えると好ましくないと思った。。 当然、運動不足になる。そこで、ブルワーカーなど、若い頃に使った器具でのトレーニングもやってるのだが、結構音がするので、真夜中にはやっていられない。 そこで、腕…
沖縄本島、久高島、宮古諸島、石垣島、竹富島、西表島と巡った若き日の記録です。中国と日本の文化が融合し、本土とは異なる歴史を歩み、亜熱帯の自然が広がる沖縄は、日本であって本土にはない光景が広がっています。青春が終わりかけた頃に訪れた沖縄への思いがこもっています。 今回はパソコンですぐに開けるpdfをアップロードします。Adobe Acrobat Readerの「フルスクリーンモード」だと、バーチャルな書籍がモニタ…
8月24日のゴッドチャンネルでは、真言宗の僧侶になった人が、心霊現象について語っていた。お寺の住職自身が死を恐れ、悟っていない場合には、墓地に心霊が出てくる。それに対して、住職が悟っている場合は、死者が成仏しているから、心霊は出てこないという。 その僧侶は体外離脱や臨死体験もしているので、死は恐れていないという。死者にとっての供養は、その人の存在を思うことである。墓参りは行事であって、むしろ、…
俳句,句集,多摩丘陵,澁柿,高野邦夫
新型コロナウイルスの騒動は、ますます長期化しそうである。恐ろしいのは、新型コロナウイルスそのものではなく、恐怖心をあおり続けるマスコミと、ワクチン接種後の犠牲者の増加である。厚生労働省の発表では、八月現在、919名の死者が出ているが、実態は28000人にも上るという。ワクチン接種後28日を過ぎると、医師には厚生労働省への報告義務がなくなるかららしい。 ワクチンを2回接種すると、免疫力が6分の1まで低下…
山田洋次の映画『男はつらいよ』の最新作「お帰り 寅さん」をはじめ、「少年寅次郎」とそのスペシャル版、「贋作 男はつらいよ」など、最近の情報を増補しました。 山田洋次の『男はつらいよ』は、葛飾柴又を舞台にテキ屋稼業で全国を旅した車寅次郎を描き、国民的な人気を博したシリーズです。寅次郎が訪れた土地や、ヒロインについて感じたこと、思い浮かんだことをまとめてみました。制作された全作品を年代順に並べ、…
智寂坊の隣は信徒研修道場である。夜の勤行なのだろう。しきりと団扇太鼓の音が聞こえてくる。日蓮宗は太鼓の持つ呪術的な響きと、日蓮聖人の強烈な個性、南無妙法蓮華経のお題目で、庶民を引きつけてきた。いかにも民衆的で、熱烈な信者を生み続けてきた。 夜が明けても、早朝から団扇太鼓の音が聞こえてくる。五拍子の太鼓の響きに、南無妙法蓮華経のお題目を数十人で唱えている。日蓮宗の霊山は、静かというのとはほど遠…
古来、九州は西海道と呼ばれていました。火山が作り出した壮大な自然と、早い時期から流入した外国の文化・文明、それによる繁栄と歴史の悲劇、九州が日本の他の地方と異なるのは、外に開かれた国境の土地だったということです。 僕が三十代から五十代にかけて九州各地を旅して、忘れられなかった記憶を一つの紀行としてまとめてみました。旅をして何を感じたか、それが人生に意味を与えてくれるのです。 今回はパソコ…
タリバンがアフガニスタンを制圧し、アメリカ軍がアフガニスタンから撤退することになった。対米協力者は報復を恐れて、アフガニスタンから脱出しようとして、大混乱に陥っている。中には飛行機の翼にしがみつき、墜落して死亡した人までいる。一連の不手際に関して、バイデン大統領への批判が高まっている。 トランプ前大統領は、バイデン氏を激しく批判し、ただちに辞任するように要求している。フロリダ州などで大統領選…
芥川龍之介の「河童」「蜘蛛の糸」「藪の中」の三篇を中心に論じたものです。芥川の作品がお好きな方は、ぜひ目を通して下さい。 今回はパソコンですぐに開けるpdf版をアップロードします。Adobe Acrobat Readerの「フルスクリーンモード」だと、バーチャルな書籍がモニターに再現されます。 akutagawaron.pdf iTunesからダウンロード…
ヘンリー川原といっても、若い世代は知らないだろう。数々の実験的な音楽で、人間の意識の変容を試み、二十一世紀ではごく当たり前となった3D音楽や脳波誘導の作品を、数多く手がけていた。 今回発売されたアルバムは、時代の先端を駆け抜けていった故・ヘンリー川原の、ミニマル・ミュージックや電子ドラック、熱帯のエスニック音楽など、多彩な系統の音楽を集めたアンソロジーの性格が強い。ヘンリー川原を知らない世代…
臨死状態から生還した男は、シリウスから来た宇宙人だと主張する。当惑する妻の愛情で、かつての記憶を取り戻していくが、夜の間に見る夢は、日本の危機的状況を警告するというSF風の現代小説です。 ファイルは11メガあります。環境によっては、ダウンロードに多少時間がかかります。以下のリンクからダウンロードしてください。 Sirius.epub …
富士駅から甲府行の特急に乗った。静岡発なので、席は余り空いていない。富士宮までは立っていた。身延駅に着いたのは午後七時過ぎだった。すぐに身延山行きのバスに乗った。 なぜ身延山に詣でたか。それは先祖代々日蓮宗の信者だったことから、総本山に詣でることが、家の信仰について考えるよすがとなると考えたからだ。久遠寺の三門は総ケヤキ造りで、重厚な屋根瓦を支える二階建の門である。しだれ桜はすでに散ってしま…
日本が元気だった昭和の後期、遠いふるさとへの思いに駆られた母は、家を出たまま戻らない。認知症を発症した老母を見守る息子の記憶は、軍靴が高鳴る混乱期に生きる、まだ若かった母の面影を追っていく。 自作の小説をePub形式の電子書籍で提供します。ほのぼのした世界を描きましたので、ぜひご覧になってください。 以下のリンクからダウ小説「海に帰る日」(ePub)ンロードして下さい。
8月17日のゴッドチャンネルでは、先日開局したGOD MEDIA(https://portal.godmedia.info)の今後の展開について述べていた。 現在、新型コロナウイルスのワクチン接種後に亡くなった人は、厚生労働省の調査では919人だが、実際は28000人が死亡しているという。しかし、日本政府はワクチンとの関連を認めていない。接種前まで元気だった家族が、脳出血や心不全で死亡しても、大手マスコミは報道していない。 そこで、ワク…
山田洋次の映画『男はつらいよ』の最新作「お帰り 寅さん」をはじめ、「少年寅次郎」とそのスペシャル版、「贋作 男はつらいよ」など、最近の情報を増補しました。 山田洋次の『男はつらいよ』は、葛飾柴又を舞台にテキ屋稼業で全国を旅した車寅次郎を描き、国民的な人気を博したシリーズです。寅次郎が訪れた土地や、ヒロインについて感じたこと、思い浮かんだことをまとめてみました。制作された全作品を年代順に並べ、…
幕末に日本がイギリス領になったこと、明治天皇は即位直後に、イギリスに留学していた箕作奎吾にすり替えられたことを明らかにした『もう一人の「明治天皇」箕作奎吾』の著者水原紫織氏は、広島・長崎の原爆が、日本軍による水上起爆であることを証明した『特攻兵器「原爆」』を、この八月に刊行した。 日本が独立しているのは見せかけに過ぎず、日本の主権を握ってきたのはイギリス女王である。こんな日本の恥部を明らかに…
外国人が日本語を学習するとき、戸惑うことの一つは類似した表現である。英語圏の学生が和英辞典を引いて、英語で違いを理解しようとしても限界がある。やはり、典型的な例文を覚え、違いがどこにあるのか教師に質問するしかない。 以前、「は」と「が」の違いについて、「と」「ば」「たら」「なら」の区別について書いた。今回は逆接の表現を取り上げることにする。日本人のように完璧に違いを使いこなすのは難しいので、…
以前、一太郎に付属する「詠太」について書いた。かなり精度が高いので、入力した原稿を読み上げさせることで、誤植のチェックばかりでなく、文章を耳で聞いてどんな印象が得られるか確かめている。文章の善し悪しは、耳でも確認しておく必要がある。 ただ、「詠太」でも読み間違えることがある。一太郎で主語にルビをつけると、係助詞の「は」を「ワ」ではなく「ハ」と読んでしまう。「行う」と「行く」は、テ形がともに「…
19世紀フランスの狂気の詩人、ジェラール・ド・ネルヴァルの短編「緑の怪物」を新訳でお送りします。夢と現実の間をさまよいながら、シュルレアリスムの先駆的作品を生み出し、20世紀になってから再評価されたネルヴァルですが、今回紹介するのは、ネルヴァルの狂気の側面がうかがえる怪談です。 作中には多数の固有名詞が出てきますが、余り気にせずに読み進めて下さい。注釈は最低限にとどめました。今回はパソコンですぐ…
父が亡くなったとき、自分のルーツをたどりたくなった。本家は静岡県の富士市にあるのだが、僕のうちは分家の分家なので、一度も訪れたことがない。ただ、先祖の墓参りはしておこうと思った。 日蓮宗の本光寺に墓地はあった。幸い、墓碑もあったので、天明の頃までたどることができた。名主をしていたそうで、院号がついた立派な戒名だった。中には妻が三人もいた人もいる。どうやら僕は、三人目の妻の子孫らしい。 ただ…
沖縄本島、久高島、宮古諸島、石垣島、竹富島、西表島と巡った若き日の記録です。中国と日本の文化が融合し、本土とは異なる歴史を歩み、亜熱帯の自然が広がる沖縄は、日本であって本土にはない光景が広がっています。青春が終わりかけた頃に訪れた沖縄への思いがこもっています。 以下のリンクからダウンロードしてください。 Ryukyu.epub iTun…
まだ八月なのに、豪雨となったら急に気温が下がってきた。半袖で寒気がしてくしゃみが出たら、長袖を着ればいいのだが、鼻水が止まらなくなり、繰り返しかんでいるうちに、くしゃみも止まらなくなる。 寒いからくしゃみが出るのだが、くしゃみをしては汗をかき、またひやっとしてくしゃみの繰り返しになる。こうなったらもう大変。くしゃみを早く止めないと、本当に風邪を引いてしまう。 その場合、上半身裸になって、タ…
現在本州に停滞する前線に向かって、南側から暖かく湿った空気が流れ込んでいる。これが「大気の川」を形作り、同じ場所で長時間雨が降り続く要因となっている。巨大な「線状降水帯」が、九州から関東にかけて横たわっている感じである。 ただ、「線状降水帯」「特別警報」などは、以前にはなかった用語で、地球温暖化の影響による異常気象が関係していると言われている。その一方で、HAARPという気象や地震を操作する兵器…
ビーバップBebopとは、1940年代に起こったジャズのスタイルで、神業とも思える速さで原曲をアレンジし、即興演奏するジャズの一派です。チャーリー・パーカーをはじめとするミュージシャンのアルバムについて、恣意的な好みで選んだエッセイ集です。これを読んで好きなアルバムを、ぜひ見つけて下さい。今回パソコンですぐに開けるpdf形式でアップロードします。Adobe Acrobat Readerの「フルスクリーンモード」だと、バーチャ…
インターネットでは、アメリカ大統領選挙での不正が明らかになり、トランプ大統領が復活するという情報が流れている。その一部始終をニュースで伝えるように、アメリカ軍はマスコミ各社に通告したが、期限が切れても報道する気配はない。 そこで、世界緊急放送が流れるのではないかという期待が、ツイッターなどで高まっている。すでに緊急放送の試験放送が、アメリカ国内で受信されたという情報が流れているが、緊急放送と…
本州にもこんな美しい風景があったのか! 立山、室堂高原、黒部峡谷鉄道の旅を、写真とエッセイで紹介します。現地で撮影した峡谷や高山の画像を、多数収録しました。 ただし、pdfに加工する過程で、画像がかなり圧縮されています。高解像度の写真をご覧になりたい場合は、ePub版をiPadのiBooks(https://itunes.apple.com/jp/app/ibooks/id364709193?mt=8)などでご覧ください。 pdf版をダウンロードするには、以下の…
放光寺を出た後、近くのはやぶさ温泉に入った。ここは規模こそ大きくないが、強アルカリで、石和温泉以上に泉質がなめらか、肌に優しい湯である。内風呂よりも、ややぬるい露天風呂の方がリラックスできる。 行きは塩山駅から来たが、帰りは山梨市駅行きのバスに乗った。終点に着いたとき、昨日下り立った時点、ふりだしに戻ったような気がした。ここから、西沢渓谷入口行きのバスに乗ったわけだし。 その後、甲府に出る…
北海道各地にあったユースホステルに泊まりながら、大自然に触れた心の旅をつづりました。成人して間もない大学生が、初老に至るまでの全8回の旅の記録をまとめました。 第三版では、広尾線や士幌線、砂原支線など、鉄道をめぐる旅や、冬の北海道の美しさ、消えつつある風景など、過去と現在に思いを馳せる全10章を増補しました。 今回はパソコンですぐに見られるpdfをアップロードします。Adobe Acrobat Readerの「フ…
8月10日のゴッドチャンネルでは、新しいメディア、GOD MEDIA(https://portal.godmedia.info)の開局が告げられた。民放やYouTubeにはさまざまな制限があるのに対し、GOD MEDIAは、言いたいことは何でも言える総合メディアで、エンターテインメントなども扱っていくが、当面は新型コロナウイルスのワクチン問題などの情報を発信していくのだという。 厚生労働省はワクチン接種後の死者を919名と公表しているが、実際の死者…
日本人が何気なく使っている「は」と「が」は、外国人の日本語学習者には、なかなか習得することが難しい。同様の区別がある韓国語の話者なら、すぐに理解してもらえるが、中国人や欧米人には、煩雑すぎてなかなか理解してもらえない。読んだり聞いたりする分には問題なくても、いざ表現する段になると、上級レベルの学生でも間違えてしまうことが多い。 古代の日本語では主題の「は」は、用いられていたが、主格の「が」の…
僕は大学時代、早稲田大学にあった文芸専修に属していた。小説を書きたかったからだった。創作の指導を受けたのは、ヌーヴォー・ロマンの研究家で、作家、評論家の平岡篤頼教授だった。フランス文学の授業では、マルグリット・デュラスの『愛』という小説を、原文で読む授業をされていた。 平岡先生が宮本輝の『螢川』について触れたのは、芥川賞を受賞したこの作品が、雑誌の応募作品の下読みの段階では、落選になっていた…
日本詩人クラブ、俳人協会の会員だった父、高野邦夫が、生前に行った詩と人生に関する講演を文字起こししたものです。軍国少年として予科練に志願し、終戦を境に価値観の崩壊を体験したこと、教員生活や闘病生活を通して、詩とは何か、いかにすれば詩が生み出されるかについて語っています。講演のほかに、若い頃の写真や略年譜、自身の青春について述べた肉声も収録されています。 今回はパソコンですぐに開けるpdfを公開…
戦後間もない大阪を舞台に、食堂の息子信雄の家族と、川舟に住む喜一と姉の銀子、体を売って姉弟を養う母親の物語である。貧しいながらも、自由に生きることを知っていた庶民が、遠慮ない付き合いをしていた時代が、生き生きとした筆致で描かれている。 人情のしがらみなどがあるにしても、当時の人々は気ままに、それぞれの道を生きていた。個性なんてこと気にする現在の方が、よっぽど画一的な、人間らしくない生き方をし…
チベット旅行記『懐かしのチベット』の続篇です。2000年(平成12)の夏に、チベット人が居住する青海省から甘粛省にかけて旅した記録です。今回は日本人は僕一人で、中国人のガイドと運転手の三人で行動しました。『青海の白い雲』と名づけることとし、エッセイ「チベット人との語らい」を加えました。パソコンですぐに開けるpdf版を公開します。保存してからご覧下さい。Adobe Acrobat Readerの「フルスクリーンモード」だと…
僕たちは七年間、暗い穴蔵で暮らしてきた。父や母が誰だかも分からない。兄弟がいたというのも、先ほど知ったばかりだ。どんな姿をしているかというのも、お前の顔を見てはじめて知ったんだ。同じ木によじ登り、同じ葉っぱの上に乗ったとき、体の中から盛り上がる力を感じた。体がはじけそうになり、自分が死んでしまうと思ったとき、羽を持った新しい体が出てきた。 僕らは十日ほどの短い青春を味わうんだ。彼女と巡り会え…
チベットの自然と文化に触れた心の旅を、紀行文の形でまとめました。古代チベット王の霊廟や宮殿、ヤルツァンポ川の流れ、チベット仏教の寺院、神秘の湖、ポタラ宮とダライラマの離宮などを巡りました。付録として西安の大雁塔、楊貴妃で有名な華清池、始皇帝陵についても触れました。 今回はパソコンでもすぐに開けるpdf版を公開します。Adobe Acrobat Readerの「フルスクリーンモード」だと、バーチャルな書籍がモニタ…
澁澤は文学者を、長篇型と短篇型に分けて、自身を短篇型と位置づけていた。短篇型の人間がいくら長篇を書こうとしても、全体としての構成がうまくいかない。細部の完璧さを狙うなら、短篇を書いていくしかないのである。ただし、売れる作家への道は遠ざかるばかりだが。澁澤の場合は翻訳者であり、博物学者のような広範な知識も持ち合わせていたから、短篇のようなエッセイを組み合わせて、一冊の書物を構成していくことに長け…
伊豆で過ごした梶井基次郎の生と死への思い、宇野千代や三好達治との交友関係を、美しい伊豆の自然を背景に描いた小説「厚い掌」を、パソコンですぐに開けるpdf形式で配信します。以下のリンクをクリックすると、すぐにpdfが開きますので、パソコンに保存してご覧下さい。Adobe Acrobat Readerの「フルスクリーンモード」だと、バーチャルな書籍がモニターに再現されます。
これは澁澤龍彦のエッセイから、エッセンスのみを取り出した詞華集であり、一冊読むことで、ドラコニア(澁澤龍彦の世界)が分かってしまった錯覚に陥らせるものである。勿論、それは錯覚であって、この本を紐解くことで、ドラコニアのどこから探索すべきか示唆する手引きとなるのである。 澁澤龍彦の文章を読み始めたのは、高校生の頃だから、本書に接することで、若い頃の自分に再会したような気がした。サド侯爵の小説も…
20世紀フランス文学の重要な作家・思想家のジョルジュ・バタイユ Georges Batailleを、文学と哲学の両面から紹介した「バタイユ試論」を、電子本のePubで配信します。バタイユは「私は哲学者ではない聖者だ。でなければ狂人だろう」と書き、サルトルから「新しい神秘家」として批判されながらも、フランス思想文学の作家として多くの著作を残しました。 本書はバタイユの短編『マダム・エドワルダ』の紹介に始まり、ニーチ…
新型コロナウイルスの治療薬、レムデシビルが保険適用となる。感染した患者にとっては明るいニュースだが、点滴する薬であるため、入院している必要がある。自宅で内服できるアビガンやイベルメクチンは、いまだに特例承認されていない。 東京オリンピックの開催を強行し、感染爆発させた菅政権への怒りが、レムデシビルの保険適用につながったのだろうか。ただ、内服薬のアビガンやイベルメクチンが承認されていないのは、…
自由な空気が流れていた昭和の末、修学旅行で高校生が味わった生々しい感覚、若者が貧困化する以前のユースホステルでの光景を、四国の自然や風物とともに描きました。 今回はパソコンですぐに見られるpdfをアップロードします。Adobe Acrobat Readerの「フルスクリーンモード」だと、バーチャルな書籍がモニターに再現されます。以下のリンクからダウンロードしてください。
8月3日のゴッドチャンネルでは、今後の政局について述べていた。東京オリンピックを強行したのは、安倍前首相の顔を立てるためだという。新型コロナウイルスに対する失策の怒りは、菅政権に向かうので、内閣総辞職した後は、安倍前首相がまたもや復活するというのだが、いくらトランプ大統領の言いなりになる人物とはいえ、それだけは勘弁してもらいたい。言うこととやることがアベコベで、すべてが裏目にばかり出る人物の再々…
恵林寺を出た後、近くにある放光寺も参拝した。花が美しい寺として知られている。六月初旬なので、アジサイ、菖蒲が咲いていた。拝観料三百円を払うと、お坊さんが案内をして下さった。拝観後にと、お茶と茶菓子も用意して下さった。 甲斐源氏安田氏創建の寺で、安田氏滅亡後、武田氏の庇護を受けて、戦勝祈願の祈願所となった。織田信長の焼き討ちで全焼したが、徳川氏の保護を受け、仁王門、愛染堂は天正年間、庫裏は慶長…
SFが魅力的であるのは、現実世界の枠組みにとらわれず、人間の想像力の限界に挑んで、存在するかもしれない世界を探究させてくれる点です。ここでは狭義のSFに限らず、想像力で極限の世界を描いた作家にも触れました。エドガー・アラン・ポーやホルヘ・ルイス・ボルヘス、埴谷雄高に触れたのはそのためです。小説に限らず、SFの世界を描いた映画やドキュメンタリー番組も紹介しました。 今回はパソコンですぐに見ら…
原爆は水上起爆だったことを証明した労作 水原紫織氏は前著『もう一人の「明治天皇」箕作奎吾』において、日本が幕末にイギリス領になったこと、即位したばかりの明治天皇が、イギリスに留学した箕作奎吾にすり替えられたことを明らかにした。 本書では原爆がアメリカが投下したものではなく、日本軍の潜航艇が元安川、浦上川で浮上し、宇宙から降り注ぐ中性子で、ウランとプルトニウムを起爆させたという驚くべき仮説…
僕が幼児から成人するまでの思い出を元にした、「黄色いニワトリ 赤いニワトリ」「子どもの作り方」「インコのピーちゃん」の三篇を、パソコンですぐに開けるpdfでアップロードします。Adobe Acrobat Readerの「フルスクリーンモード」だと、バーチャルな書籍がモニターに再現されます。ごく短い作品ですので、気軽に読めると思います。ぜひ、ご覧になってください。ちなみに、表紙の写真は幼い頃の自分です。 なお、携帯…
イギリス領日本の科学者は、1940年頃に核実験に成功していた。中国大陸で採集したウランをもとに、朝鮮の咸鏡南道や、戦艦大和などで核実験を重ねていた。核兵器は決して高度な技術ではない。ある一定量のウランを二分し、カドミウムの箱に入れ、水中に沈めることで、地球に降り注ぐ中性子から遮蔽して誤爆を防ぐ。二分された箱から取り出したウランを一つに合わせて、水中から出すことで、中性子との反応で起爆させるというも…
古来、九州は西海道と呼ばれていました。火山が作り出した壮大な自然と、早い時期から流入した外国の文化・文明、それによる繁栄と歴史の悲劇、九州が日本の他の地方と異なるのは、外に開かれた国境の土地だったということです。 僕が三十代から五十代にかけて九州各地を旅して、忘れられなかった記憶を一つの紀行としてまとめてみました。旅をして何を感じたか、それが人生に意味を与えてくれるのです。 以下のリンクか…
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パナソニックの4K有機ELテレビが届いて、大喜びしていたのだが、その夜、BSと4Kが受信できなくなった。衛星放送のケーブルの接合部を締め直したときに、一部を破損してしまったらしい。 ヤマダ電機に電話して、担当の人に来てもらった。破損した部分を取り除いたら、すぐに映るようになった。接合部は繊細にできているので、素人が下手に触るものではないようだ。パナソニックの保証が3年、さらにヤマダ電機の保証…
NHKのBS4Kの放送を見たくて、4Kテレビを買うことになった。ソニーは映像、音ともに素晴らしいのだが、同じソニーでも液晶と有機ELでは鮮明さが明らかに異なる。液晶は明るく白っぽいのに対し、有機ELでは明暗のコントラストがはっきりしている。気に入ったものの、ソニーだと30万近くになってしまう。また、ソニーの4Kテレビは、モニターと同じ幅の台が必要で、さらに数万の出費となる。 そこで、パナソニックの55…
MQAはMaster Quality Authenticatedマスターテープと同等の音質を持つと認められたファイル形式で、サイズをコンパクトに圧縮できる技術です。MQA-CDのリッピングの方法とパソコンでの再生のほか、MQAが立たされている現状について説明しました。 今回はパソコンですぐに開けるpdfをアップロードします。Adobe Acrobat Readerの「メニュー」から「新しいAcrobat Readerを無効にする」をクリックして、Acrobat Readerを再…
善光寺大門のバス停から、長野駅行きのバスに乗った。運賃は一九〇円。三十分以上余裕があったので、お昼の弁当を買った。信州山ごはん「あぶり豚の蕎麦みそ弁当」を。 十時四分発「リゾートビューふるさと」に乗った。椅子に長野のマスコット「アルクマ」の縫いぐるみが置かれていた。 長野を出て三十分ほどで姨捨の日本三大車窓が見えてきた。電車はまず坂道を直進し、スイッチバックして姨捨駅に入った。その後、ふた…
欧米では異文化や異教徒との対立が高まっている。日本人の感覚では、「郷に入ったら郷に従え」で、その国の文化を尊重し、習慣を守ろうとする。ところが、外国人の一部は、日本に来ても文化を尊重するどころか、日本人に不快感を与えても、全く気に留めようとしない。 日本人は我慢する。我慢するということは、外国では弱者だととらえられる。弱い者は徹底的に叩けばいいということになってしまう。日本人はただ、無用な対…
物理学者の立場から、時間とは何かを考察した本である。素粒子の方程式を見る限り、過去と未来を区別することはできない。にもかかわらず、過去と未来が感じられるのはなぜか。それは過去の方がエントロピー(乱雑さ)が低く、エントロピーが増大することで、時の流れが感じられるようになるというのである。これは宇宙の始まりとされるビッグバン以降のことを念頭に置いているのだろう。因果関係もエントロピーの低い状態から…
善光寺の本堂の本尊は、百済の聖明王が欽明天皇に献じた阿弥陀三尊像で、秘仏となっている。本堂の右方には地蔵菩薩の金像が立っている。その左側に、お戒壇めぐりの穴が見える。 死後の世界には太陽も月もない。真っ暗な隧道の中を、手探りで右回りに進んでいく。ところどころ、本堂の柱が立っている。人一人が進めるほどの穴を、壁を伝いながら、曲がり角の先に進んでいくと、丸い金具のような物に手が触れた。これが極楽…
4月8日はお釈迦様が生まれた日、花祭りですが、アメリカ合衆国では皆既日食が見られます。肉眼で見ると失明の恐れがありますから、安全に見る方法を事前に調べておく必要があります。 ネット上では、さまざまな情報が流れています。アメリカの実質的な大統領はトランプ氏ですが、バイデンの失脚かトランプ氏の復活が、公的に報道されるのかもしれません。というのも、EBS(緊急報道システム)の開始が予告され、アメリカ…
一太郎PadはiOS版とAndroid版があり、ワープロソフトの一太郎と連携したアプリである。旅先で感じたことなどを、以前はアプリの「メモ」に記していたのだが、これをパソコンに送る際にメールを使っていた。ただ、これだと他人に見られる恐れがある。 一太郎を使用しているなら、一太郎と一太郎Padの間で、Wi-Fiを利用してデータのやりとりができる。テキストとしてやりとりするので、送信した文章を他のソフトで編集するこ…
朝六時半に起床し、七時過ぎにはホテルをチェックアウトした。外はまだ涼しかった。これなら善光寺まで歩いていけそうだ。遠くには仁王門が見える。ゆるい坂道を上っていく。 「武田神社と同じだよ」と友人が言った。たしかに、平地からだらだら坂を上っていく感じは似ている。善光寺の門が彼方に見えるのだが、歩いても歩いてもまだ先にある。 バスは善光寺大門までしか行かない。手前にあるのが仁王門である。こちらは大…
小説作法の本は随分読んできたが、これは『大英博物館が倒れる』『交換教授』などで知られた作家、デイヴィッド・ロッジが、大学で小説の形式について講義したのち、新聞の文芸欄に連載されたものを、補筆して完成した著作である。 小説家の生の声は貴重だし、小説作法の本に書かれた経験などは、小説を書こうとしている人間には大いに示唆的だが、小説に関する種々の問題を、体系的に取り上げた書物は少ない。これは小説家…
広告を見て、高価だが買ってしまった。上巻・中巻・下巻から成り、A3変形判でかなり大きい。持ち運びには適さないので、自宅のテーブルで開いて見ている。 Google Earthがあるのに、どうして地図なんか買ったんだと友人に言われた。確かにそうかもしれない。これはお金に余裕があるが、パソコンを使いこなせない女性や老人向きの大型本かもしれない。 上巻は高校生が持っている地図帳を大型化したもので、それほど珍し…
小野清秀には『加持祈祷秘密大全』という本がある。真言秘密の巻、神仙霊蔵の巻、神法秘訣の巻から成る。秘密仏教、神仙道、神道の祈祷法に関する百科事典であり、一般に知られていない秘法の概要を知るには、不可欠というべき書物である。 今回紹介する『不動尊霊験祈祷法』は、加持祈祷の中で、特に不動明王について詳述している。本来は真言密教、天台密教、修験道の行者向けに書かれたもので、儀礼に関して事細かに説明…
突然、Amazon Echo StudioがWi-Fiにつながらなくなった。Bluetoothの接続も不安定になった。そこで、コンセントを抜いて再起動させても、Wi-Fiにはつながらず、セットアップを始めようとする。ルーターを再起動しても症状は変わらない。AmazonのAlexaアプリの指示に従ったのだが、インターネットに接続できないと言われて、それ以上進まない。 そこでAmazonのサポートに電話で連絡した。まず、Alexaのアプリを最新版にする…
かつてはMIDIを再生するために、ソフトウェア音源が用いられていたが、ヤマハはYAMAHA S-YXG50のサポートを終了してしまった。ローランドのSoundCanvasも、iOS版はサポートを終了し、Sound Canvas VAもWindows11には対応していない。 Sound Canvas VAはプラグインVSTであり、 YAMAHA S-YXG50にもVST版がある。VSTはシーケンスソフトのプラグインであり、MIDIファイルを作成するためのもので、再生するには曲ごとにプラグイ…
僕はヤマハのMU1000を持っているので、XGのファイルばかりでなく、GSファイルも再生することができる。ローランドのGSへの互換性があるからである。ただ、ローランドのハード音源にはSC-8820、SC-88pro、SC-88、SC-55などがあり、SOUNDCanvas for iOSなら、GSから拡張されたファイルも再生可能なのである。 ただ、このアプリは開発が終了しており、新たにダウンロードすることはできないし、iOSを16.6にアップデー…
河口湖には何度も行ったことがある。そのたびに富士急ハイランドの横を通ったのだが、入ったことはなかった。先日、学生を引率して初めて訪れることになった。 テロ対策なのだろう。入園には空港並みの身体検査が行われる。持ち物の中を開けさせられ、金属探知機でチェックを行う。購入したチケットと顔写真をリンクさせ、乗り物に乗るごとに、顔写真とチケットをチェックし、持ち物はロッカーに移動させられる。意図は理解…
高利貸末造の妾になったお玉が、東大生の岡田に片思いするという物語である。鳥籠に入った蛇を退治してもらったことで、お玉の岡田への思いは深まる。いい生活をさせてもらっていても、妾奉公しているお玉は、鳥籠に閉じこめられた小鳥である。そんな自分を外に連れ出してくれるのではという甘い期待に、お玉はとらわれているのである。 一方、岡田はお玉には興味がなく、片思いされても迷惑にしか感じない。ドイツ留学が決…
午後七時前に友人と合流し、長野駅前の中華料理店で、味噌ラーメンと炒飯、餃子、ビールなどを注文した。安かったのだが、信州味噌ラーメンは、味が薄めで野菜の味噌汁にラーメンが入っているような感じだった。 今夜泊まるホテルは、素泊まりで三千百円、友人はクーポンを使って、さらに千円安くなった。激安ホテルなので、部屋は狭く飾りっけがない。何だか隔離病棟の部屋みたいで、息が詰まりそうだった。 二人とも疲…
暑い日がまだ続く九月の初め、友人と長野に旅行することになった。ただ、自分は昼過ぎまで仕事があるので、先に出かけてもらって、夕方、大宮から北陸新幹線に乗ることにした。湘南新宿ラインは満員で身動きできない。疲れていたので、うちに帰りたい気分になった。 時刻表を見ると、十七時四十九分発の金沢行き、かがやき153号が間もなく発車するのが分かった。切符を買ってホームに駆け上がると、列車が入線してきた。乗…
カルタとはポルトガル語のcartaに由来し、本来はトランプを含めた広義のカードを言います。キリスト教が伝来した頃、西欧人が遊ぶゲームを見て、国産のトランプ「天正かるた」が作られました。その後、百人一首や花札など、日本独自の物が考案されました。 子供の頃に遊ぶ「いろはかるた」は、「犬棒かるた」の名で親しまれていますが、遊びとともにことわざを覚えさせる意図があります。平成の世もいよいよ終わりが近づい…
午後六時を回ったので、そろそろ出ようということになった午後八時。を過ぎると、列車の本数が極端に少なくなるからだ。 すでに真っ暗になっていた。着替えて外に出たのだが、ほったらかし温泉から離れると、山道には街灯がほとんどないため、足もとさえよく見えない。そこで、友人がスマホで足もとを照らしてくれた。 フルーツ公園の手前の坂を通って、下っていったのだが、公園の方が街灯があって歩きやすそうなので、…
著作権が切れた書籍を電子テキストとして公開している青空文庫は、当初はテキストやhtml以外に、ボイジャー社のエキスバンドブックでも書籍を公開していた。この形式は新潮社の電子書籍でも採用され、パソコンで読むには最適なスタイルだった。WindowsXPまでは対応していたが、その後のOSでは開けなくなった。 現在、青空文庫はテキストとXHTMLで書籍が公開されている。ただ、テキストの場合は解凍しなければならず、縦書き…
高野邦夫が1962年(昭和37)2月に、五月書房から出版した処女詩集『寒菊』を電子書籍化したものです。恋愛から失恋、工員の生活、妹への思い、やがて訪れるはずの死について描いています。 1928年(昭和3)に生まれた高野邦夫は、太平洋戦争末期に予科練に入隊し、復員後は自動車工場の工員を経て、日本大学に入学、卒業後は中学、高校の教員として働きながら詩作を続けました。日本詩人クラブ、俳人協会の会員でした。19…
あっちの湯は、洗い場の横に内湯があり、屋外の露天風呂は、斜面に二列に浴槽が広がっている。その点、こっちの湯と同じような構造だが、あっちの湯の方がはるかに広い。泉質に関しては、今日は強アルカリ性の滑らかさが確かめられたから、加水されているかどうかが問題なのだろう。こっちの湯でもあっちの湯でも、休日は加水されていて温泉成分が薄く、平日なら本物の温泉を楽しめるということだ。 友人の説明によれば、強…
映像化が難しいと言われてきた星新一の世界ですが、『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ』『星新一ショートショート劇場』などNHKで放送されたドラマやアニメを中心に、各作品の概要と感想をまとめました。 今回はパソコンですぐに開けるpdfをアップロードします。Adobe Acrobat Readerの「フルスクリーンモード」だと、バーチャルな書籍がモニターに再現されます。以下のリンクからダウンロードしてください。
ハイレゾをコンパクトにたたみ込むMQAの開発元が、経営破綻に陥ったと報じられた。MQAを再生するには、デコード用のDACが必要であり、それが普及を妨げたためと見られる。 MQAと言えば、海外の音楽配信TIDALがMQAストリーミングを行っているが、TIDAL側はハイレゾを、MQAからflacに切り替えて配信することを検討しているらしい。 一方、e-ONKYOはQobuz(コバズ)に統合されると見られ、準備段階としてWAV、MQA、MQA Stud…
ブレインマシーンの開発は、作家のウィリアム・バロウズが「ドリームマシン」を考案したことに始まりました。日本では1990年頃に発売された「メガブレイン」が一世を風靡しました。ここではMindPlace社の「カシーナ」を使用する際のヒントと、その文化的背景についてまとめました。 改版では《Journey to the Sun》《528ヘルツCD》《レムリアの記憶》の3つのプログラムについての解説を加えました。 今回はパソコン…
急坂を上っていくと、日が傾いたせいで、薄ら寒くなってきた。上着を着て先を急ぐと、フルーツ公園の近くのサーキット場の横に出た。そのままほったらかし温泉の方に行っても良かったが、公園で一休みすることにした。 売店の中はガラガラだった。寒いし、平日だし。フルーツタルトとコーヒーのセットを注文した。甘い物を食べたおかげで、すっかり疲れが取れた。 三十分ほどくつろいだのだろうか。四時半になるので出発…
人間は似ていることを区別するのが苦手である。フランス語を勉強していた頃、フランス語の単語を思い出そうとすると英語の単語が浮かび、英語でしゃべろうとすると、フランス語の単語が邪魔をした。 同じようなことは、中国人の日本語学習者が、日本語で文章を書いているときにも起きる。中国語の簡体字が混入してしまうのである。また、中国語で話しているのに、日本語の漢語が混じってしまい、国の友人に怪訝な顔をされた…
「僕の人生観を変えかねないような世界を、垣間見せてくれたのは海そのものである」 小笠原諸島の自然と接した体験を、詩的な文体で印象的につづったエッセイ「君のまだ見ぬOGASAWARA」に、当時撮影した多数の写真を収録しました。以前、ダウンロードされた方も、小笠原の風土、固有の植物、イルカが泳ぐ底なしの海を、写真で体験してください。 固定レイアウトで、文字も画像化されています。8メガあるので、環境によっ…
常磐ホテルを出た後、バスで甲府駅に行った。中央本線の上りに乗って、春日居町の駅で降りた。とりあえず、バーミヤンで昼食を取ることにした。僕は鶏の唐揚げチリソースの定食を食べた。友人は天津飯を食べていた。前回来たときは、強い雨が降り出していた。 外に出ると、雲が切れて太陽が顔を出していた。すでに空の半分は青空になっていた。昨日、太陽に向かって「明日は晴れにしてください」と亡き母に頼んでいたので「…
臨死状態から生還した男は、シリウスから来た宇宙人だと主張する。当惑する妻の愛情で、かつての記憶を取り戻していくが、夜の間に見る夢は、日本の危機的状況を警告するというSF風の現代小説です。 ファイルは11メガあります。環境によっては、ダウンロードに多少時間がかかります。以下のリンクからダウンロードしてください。 Sirius.epub …
いつも診てもらっている歯医者が、日曜日で休診だった。歯が激痛で夜も眠れなかった。そんな場合はどうするか。方法は二つある。日曜日でも診療を行っている歯医者に行く。もう一つは、痛みに耐えて月曜日まで待つである。 もし鎮痛剤が家にあれば、それを飲む。歯の痛みに効く薬には、ボルタレン、ロキソニンなどがある。ボルタレンは飲み薬としては市販されていない。ロキソニンは病院で出されるものと、市販されているも…
20世紀フランス文学の重要な作家・思想家のジョルジュ・バタイユ Georges Batailleを、文学と哲学の両面から紹介した「バタイユ試論」を、パソコンですぐに開けるpdfで配信します。バタイユは「私は哲学者ではない聖者だ。でなければ狂人だろう」と書き、サルトルから「新しい神秘家」として批判されながらも、フランス思想文学の作家として多くの著作を残しました。 本書はバタイユの短編『マダム・エドワルダ』の紹介に…
翌朝は空が曇っていた。最高気温は三度だという。これでは、昨日のようにサイクリングするのは無理だろう。朝食の前に温泉に入ることにした。今朝は女湯と交換だった。洗い場が狭いと思った。浴槽は広かったが、露天風呂が岩風呂ではなく、四角い浴槽で内風呂より小さい。岩風呂の醍醐味がないから、女性客が不満に思ったのも無理はない。 朝食は七時半からだったが、ちょっと遅れてしまった。焼き鮭のほか、刺身やステーキ…
映像化が難しいと言われてきた星新一の世界ですが、『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ』『星新一ショートショート劇場』などNHKで放送されたドラマやアニメを中心に、各作品の概要と感想をまとめました。 以下のリンクからダウンロードして下さい。 Hoshi.epub 「青空文庫」の作家、高野敦志の世界 https://podcasts.apple.com/jp/podc…
献立は以上の通りである。すべての料理に細かな心遣いがなされており、口に入れるごとに楽しみがある。美食家が随筆を書くのは、このような料理を口にしているからだ。 特においしかったのは、生本鮪のお造りで、赤身と大トロの厚切りの刺身が極上の味だった。醤油と山葵でもおいしいのだが、マヨネーズ入りの山葵ドレッシングは格別だ。富士桜ポークの角煮も、以前食べたことがあるが、箸で押すだけで崩れるほど軟らかく、…
北海道各地にあったユースホステルに泊まりながら、大自然に触れた心の旅をつづりました。成人して間もない大学生が、初老に至るまでの全8回の旅の記録をまとめました。 第三版では、広尾線や士幌線、砂原支線など、鉄道をめぐる旅や、冬の北海道の美しさ、消えつつある風景など、過去と現在に思いを馳せる全10章を増補しました。8.7メガありますので、ダウンロードには少し時間がかかります。 以下のリンクからダウン…
福島第一原発に関するニュースが、ほとんど報じられないのは、日本政府が情報統制しているからだろうか。それでも、地元福島の新聞が、原子炉の中がどうなっているか報じている。 予想していた最悪の事態が進行中で、原子炉内部のコンクリートは溶けて、鉄骨がむき出しの状態である。仮に福島県浜通りで震度6以上の強い揺れを観測したり、アウターライズ大地震による大津波が押し寄せた場合、原子炉が倒壊する恐れがある。…