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  • 日曜日の散歩-その7 /散歩小説

    ☆前回から続く 一羽のカラスが、さっきから彼の後を追うように電線に止まっては、ギャーギャーと耳障りな鳴き声を馬場に浴びせかけてくる。一部始終を目撃していたカラスにせせら笑われているような気になってくる。ひょっとして仕掛け人はこの忌々しいカラスではないか

  • 日曜日の散歩-その6 /散歩小説

    ☆前回から続く馬場の足は散歩の時に時々立ち寄る神社に向かっていた。今、彼の顔には今朝の雨上りの空のように晴れ晴れとした表情が浮かんでいる。柏手を高らかに打ち鳴らし、件の1000円札を賽銭箱に入れた。(拾ったお金を着服することなど、とても私には出来ません)

  • ラジオイタリア語講座とイタリア語レッスン日記 その17

    ◎ラジオイタリア語講座の落穂ひろい・「本当になんとかなるんだね」」「もちろんやりますよ」・Sei sicuro di farcela? Certo che ce la faccio!◎映画「道」La stradaよりザンパノとジェルソミーナが街角で大道芸をしている。周りには大勢の人だかり。

  • 日曜日の散歩-その5 /散歩小説

    ☆前回から続くかくして馬場はパトカーに乗せられ、いわゆる現場検証の主人公となるであろう。初老の男が警察官に囲まれ、地面を指さしながら説明しているさまは地元の人の目には犯罪者にしか見えないではないか。やがて物見高い連中が集まってきて、中には馬場の姿をス

  • 日曜日の散歩-その4 /散歩小説

    ☆前回から続く(いや、使用感を出したニセ札ということだってありうる)人間を若く見せる美容整形があるくらいだから、新札の見栄えを老けて見せるくらい知恵者にとっては朝飯前の仕業だろう。これを使えば馬場はニセ札使用の容疑者として警察の取り調べを受けることに

  • 日曜日の散歩-その3 /散歩小説

    (前回から続く)しばらくすると、馬場は川沿いの遊歩道に出た。春には見事な花を咲かせる桜並木だが、今はその緑が目に染みるようだ。川の中州にコロニーを作っているカワウが朝の漁を始めている。しじみ漁の川舟がエンジン音を響かせて川上へと遡っていき、それが生ん

  • 日曜日の散歩-その2 /散歩小説

    (前回から続く)事件現場から逃亡する万引き犯のように、ほとんど小走りになりながら、10分は歩いたろうか。馬場の顔からは汗が噴き出ている。眼鏡をはずしてハンカチで顔の汗をぬぐいながら、彼はさっき視界の隅でサッと閉まったカーテンが気になり始めた。(これは罠

  • 日曜日の散歩-その1 /散歩小説

    夜半まで降っていた雨のなごりで歩道にも車道にもあちこちに水たまりが出来、鏡のようなそこには空や建物が映っている。馬場は水たまりをよけながら住宅街を抜け、散歩コースの途中にある川沿いの雑木林に入っていった。太陽は山の端からのぞいたばかりだ。赤みを帯びた光

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