■■ はじめに・・・ ■■ *当ブログは2人組で運営しております。*内容は男性同士の恋愛等をメインに取り扱った一次創作です。 BLなどのご理解を頂けていない方、嫌悪感を抱かれる方は回れ右でお願い致します。 ま
オリジナルBL小説です。主に高校生の恋愛(R-18)。管理人は2人で文と絵、基本ハピエン。毎日更新
CP傾向はドS×ネガティブ天然・後輩×先輩・弟×兄中心に展開です。 どんな形であれ受け溺愛。 S/鬼畜/わんこ/ツンデレ/ネガティブ/天然/不憫/小悪魔/クール/男前/など
そんなエルヴィンに困惑したのか、慌てたように手を離すとニルスは「じゃあ」と部屋を出て行こうとする。「待って」 思わずエルヴィンはニルスを引き留めようとした。 まだ熱はあるようだが、薬も飲んだらしいだけあってずいぶん楽になっている。気持ちだ
水琴をリビングに放置したまま慌てて自室へ入った春海は、とりあえず目についたものを片付け始めた。もの自体はさほどあるわけではないが、家族以外の誰かを部屋に入れる想定ではなかったのもあり数少ない持ち物は散乱している。 適当に読んでいたいくつか
写真の中の春海はバスケットボールを持ち、ユニフォームを着て他の仲間だろうか、と一緒に楽しそうな顔をして写っている。思わずそれに見入っていると「春海が中学の時。バスケ部だったんだ」と聡美が教えてくれた。「バスケ部だったんですね」 振り返って
以前、大勢で遊ぶのは得意ではないといったことを春海が口にしていたのもあり、水琴は最初遊びに誘うのを少しだけ躊躇していた。だが五人くらいなら大勢とも言わないかもと誘ってみた。嫌なら断ってくれたらいいと思ったのもある。 とりあえず春海もところ
何故あんな光景が頭によぎったのかはわからない。 願望? いやまさか。それこそおかしいだろ。 俺とニルスが……あんな、あんな……。 ニルスにキスされ、エルヴィンは受け入れるどころかニル
次に目が覚めた時には少し楽になっていた。エルヴィンはぼんやりと辺りを見る。 ……ここは……どこ、だ? 一瞬また別の夢かと緊張しそうになったが、体が少し楽になったからだろう、そこまで悲
また同じような夢を見ていた。実際に起こったことでもないだろうに、何故また見るのか。 目を覚ますとそこにニルスがいた。最初はまだ夢の延長かと思っていたが、ホッとすることに夢から醒めた上に本物のニルスのようだ。ハンノの代わりにいてくれたらしい
十二月に入ると桜の木は完全に葉を落として冬の表情となっていた。そんなある日、春海は水琴から次の休みに皆で遊ばないかと誘われた。「結構前に、何人かで騒ぐのあまり得意じゃないみたいなこと言ってたから、嫌だったら嫌って言ってくれていいからな」
昼休みに春海があの桜の木をそばで見上げていると、そこへ水琴がやって来て「桜の木、好きなのか?」と声をかけてきた。春海はこくりと頷く。「春の桜も好きだけど、こうして季節ごとに変わる感じがすごく好きなんだ」 春先、蕾をつけた枝からやがて目を奪
水琴は春海が気になっていた。 受験の日、春海はとても嬉しそうに受験票を受け取った。入学式の日、とても楽しそうに桜の木を見上げていた。だから水琴の春海へのイメージは『伊桜 春海』という名前がぴったりの、明るくてほのぼの温かそうな雰囲気の人と
「先ほどまでここで仕事をしていたんだけどね、相当具合が悪そうで、休むように言ったんだ」 ウーヴェがため息をつきながら教えてくれた。いわく「休めばいいのに真面目でいい子だから休もうとしない。本当にいい子だけど変なところで真面目過ぎるんだろうな
父親、ウーヴェに心配されながらも、エルヴィンは一緒に王城へ向かった。元々今日は騎士としての訓練などではなくウーヴェの補佐として仕事をする予定だった。 まだ少し夢が尾を引いているのか、体がとてつもなくだるい。「エルヴィン。やはり休んだほうが
結婚式が終わってもしばらく様子を窺っていたが、やはりラフェド王は病に倒れることなく元気らしい。さすがに侯爵家子息とはいえ父親のように騎士団総長でもないため、気軽に王を見ることはできないが、話題は入ってくるので様子はわかる。 確かに様々なこ
復学後、思っていたよりスムーズに春海はクラスに溶け込むことができた。水琴の幼馴染だという章治のおかげもあるかもしれない。入学式以来初めて登校してきた春海に対し、周りは少し様子を窺うかのようにちらちら見たりする程度で遠慮している中、普通に昨
久し振りの登校に、春海はそこそこ緊張していた。それも仕方がないと思う。入学式に来て以来ずっと休んでいたのだ、きっとクラスではもう皆親しい相手などできているだろう。どうせならもう少し早めに復学すればよかったのかもしれないが、春海自身しばらく
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「私がそんなこと、言ったりしたりすると思うかい?」 ファインが何か言いかけるとナージフは苦笑しながらそっと頭を振っている。「まあ……確かにあなたはいい人だし頭もよさそうだし……」「はは
◆水晶の涙◆ ── とある王国 神の子が禁忌を犯し、居なくなってから長い年月が過ぎ去った……。 辺境の村で少年2人は、いつも通り平穏に暮らしていたはずだった。 *赤&ra
ナージフはその笑顔を「なるほど?」と怪訝に思っていたアルスにも向けてくる。「誘ってくれてありがとう、アルス。嬉しいけど遠慮しておくよ」「そ、そっか」 断られてホッとしている自分がいる。ファインはああ言ってくれたが、やはり自分は性格悪いので
数日滞在し、その間フォルアは一日何度か例の曲を弾き歌っていた。それが人づてで広まったのか、店はわりと盛況している。「あなた方は私の神様だ」 オーナーは心底嬉しそうにしていたし、宿泊や飲食がただどころか、報酬も上乗せしてくれていた。そろそろ
今のファインとしては、どう考えても自分の都合いいように考えてしまう気もする。 だってそうだろ。家族みたいであって、オレとアルスは実際本物の家族じゃねぇし……もしかしたらオレだってアルスとカースが急にやたら親密に
アルスと反対側で眠っているカースを気にしながら、ファインは背を向けていたアルスへそっと向き直った。くっつかれていたので寝返りを打ちにくいかと思ったが、ファインが動くとアルスは素直に腕を緩めてくる。 ……目は覚め
ファインがカースと言い合っていたら「もういいよ。とりあえず寝よう」とアルスがため息つきながら遮ってきた。「お、おぅ」 呆れられたのだろう。そういえばカースにアルスへの気持ちがばれてから、というかとっくにばれていたことを知ってから、ファイン
「演奏したがってた、ってよりはさ。ほら、フォルアって真実とやらを伝えるために吟遊詩人をしてるみたいなこと、セルゲイさんも言ってただろ」 ファインの言葉でアルスも思い出した。しばらく滞在させてもらっていた辺境伯セルゲイがモーティル教の話と共に
捕まった者たちをアルスもこっそり見せてもらったが、二人はファインやカースが言っていたようにその辺に溶け込みそうな目立たないおとなしそうな外見をしていた。こんな外見の人が人身売買のため誘拐を目論見、実行しているなど、実際捕まっていても信じら
「ぶは」 ファインの説明を聞いてカースはおかしげに笑っている。「そりゃアルスが疑うのも無理ないね」「いや、何でだよ。オレにその気ねぇっつーの」「でも、何でファインってそういう人から興味もたれやすんだろ」 ファインにその気がないというのなら何
いい話が聞けたのもあり、ナージフが帰る時も店の入口までファインは見送った。「オレはもう多分あなたにつくことはないと思うけど、会えてよかったよ」 見送る時には声も戻っていたのもあり、ファインは敬語も取り払ってナージフに笑いかける。「&hel
「変な客? 最近よく来ていたごろつきのことですかね」 客の言葉にファインは首を傾げ聞いた。「最近来ていたとかは初めて来店しただけにわからないけど……姿は見えてないんだ。ほら、半個室のようなものだろう、ここって」「
本当なら裏方の仕事はファインがしていた。そして仕事しつつ聞き込みなどをするつもりだった。 だが実際は接客する羽目になり、裏方はアルスとフォルアだ。そちらからの情報は申し訳ないがあまり期待しないほうがいいだろうとファインは早々に諦めた。 ど
実際店の手伝いをすることになり、アルスはファインが何故不満そうだったのか理解した。「ファインって俺からしたらそれなりに綺麗でかわいい顔してると思ったんだけどな」 カースがおかしそうに笑っている。「……うるせぇ。
「……かえってご迷惑をおかけして申し訳ない……。全額支払うのは難しそうだけど、払える限りは……」 困り果てたようなオーナーに、よそ行き用の顔になったファイン
叫び声などが聞こえた途端、今までのどかに飲み食いしていたアルスたちは剣を手にしていた。これはもう、習性と言うものかもしれない。 だが普通に考えてこういった店内に魔物が出るわけもなく、おそらくは酔っぱらった客が暴れたか何かだろうと次の瞬間に
ギルドでいくつか仕事も請け、四人は派手な照明が目に優しくない店の一つに来ていた。その店を選んだことに理由は特にない。この辺にあるどの店も似たような雰囲気だったので、正直どれも同じだとファインは思ったくらいだ。 カースに「俺がおごってやるか
ルナール王国には二日後に到着した。砂だらけの砂漠の中にある王国都市は城壁に囲まれ、緑に溢れている。そしてとても活気があった。「ねえねえファイン、見た? さっきのお姉さん。あんな恰好しちゃってさ。布面積少なすぎだよね最高。顔もスタイルもよか
ところでさ、とカースがファインに笑顔を向けてきた。 船でこちら側に着いてからルナール王国へ向けて歩いているところだった。ただその日のうちに到着というわけにいかず、今日はテントを張って休むことにしていた。 海の近くはまだ緑があったものの、内
頷いたあと、気づけば結弦はあっという間に拓の家に連れ込まれていた。驚きの速さだったように思う。頷いた自分がどうにも居たたまれないというか恥ずかしくて少々上の空気味だったが、ほぼ抱えられるように移動したのではないだろうか。いや、少なくとも外
とはいえ大した怪我ではない。手のひらを少し擦っていたようで小さな擦り傷があるくらいだ。「怪我ってほどじゃないし」「ばっ、おま、俺に食いすぎとか言うならな、お前も配慮くらいしろよ」「は?」「前に言っただろが。つか前も手のひら怪我したんだよな
「……ああ、ごめんね。大丈夫。俺は何ともないよ」 相手はすぐ笑顔になりながら立ち上がる。そしてあちこち曲げてみせたりしながら「ほらね。君も立ってみて」とむしろ向こうが手を伸ばしてきた。思わずその手を取って立ち上が
突然給仕の女性を見て青ざめだしたエルヴィンにいち早く気づいたニルスは、無言のまま自分もその女性へそっと目を向けた。 ……ヒュープナー嬢? あの頃のようなきらびやかなドレスでなく質素なドレスにエプロン姿であり、あ
いきなり町へと言ってきたデニスを怪訝に思いながらも、一介の騎士としては「今恋人と大事な話をしようとしてたとこなんでパスで」など言えるはずもない。 エルヴィンは仕方なくニルスの腕を持つ手を離した。 俺をすごく好いてくれていて、もっと触れたく
リックやデニスが仕事をしている間、ニルスやジェムはそれが雑談だろうが商談だろうが当然のように側についている。だがエルヴィンとフリッツは王子付きの護衛騎士としてこの旅について来ているものの、城内というのもあり部屋までは入ってこない。一応部屋
そもそもケーキとして味わえないなら接点さえ持たないってどうよ。 憤りさえ感じたが、元々接点などほぼなかっただけにイラつくのは何だか違う気がする。とはいえ結弦もイラつこうとしてイラついている訳ではない。 でも、さ。理由はどうあれ、ケーキだと
そもそも何故自分がそこまでムキにならなければならないのかと、一晩眠った後で結弦は気づいた。 何故、拓のため心身を微妙に削ってまで食わせてやらなければならないのかわからないが「俺はお前の何」と聞く必要などなかった気がする。実際、拓からは当た
そろそろ断ってもいいのではと結弦はいい加減思っている。味がわからないことに対しては同情しかないが、だからといって何故自分がここまで身を削る思いで協力してやらなければいけないのか。 元々友だちでもないんだぞ。今だって俺ら、いったいどんな関係
朝、エルヴィンと一旦別れて部屋へ戻り、水を飲もうが何をしようが我慢ならずにニルスがひたすら柱に頭を打ちつけていると「二日酔いで頭痛するにしても、そんな対処ある?」と呆れた声が聞こえてきた。「あとニルスの力なら柱が壊れちゃうでしょ」「&he
そんなわけないでしょうと、パンをようやく飲み込んだ後にエルヴィンが言い放つと、リックは大いに不満そうだ。「何です?」「え、だって二人きりでしかもニルス、酔ってるんだよ? なのに何もないとか、そんなことある?」「ありますよ。酔ってる相手に何
朝食の席で顔を合わせたリックがにこやかに「あれ? エルヴィンってば寝不足?」などと聞いてくる。朝の柔らかな心地いい日差しにぴったりな爽やかな笑顔に対し、エルヴィンはじっとりとした顔を向けた。「あん……あなた、ニ
「なあ……、別に……そこまで頻繁に、食わなくても、よくないか?」 最近ますますアルバイト終わりに拓の家へ連れ込まれ味わわれている気がしている。今日も拉致されるかのごとくアルバイトを終え
拓と会うのはアルバイトの時だけだ。他で会うことは今までなかったし、多分これからもない。 だが拓がフォークだと知り、ついでに自分がケーキだと自覚してからはアルバイトの後に拓の家へ行くことが増えた。 俺はできれば行きたくないけどな&helli
あれ以来、拓によく絡まれるようになった。幸い大学が違うので四六時中顔を合わせる羽目にはならないが、アルバイト先へ行くと大抵いる。「……以前はここまで見かけなかったと思うんだけど」 更衣室で顔を合わせたら「おう」
「ニルス! 魔法引っ込めて!」 慌てて言うとニルスがこくりと頷いてすぐに火は消えた。恐る恐る絨毯を見ると焦げ跡は全くなかった。酔いながらも魔法の火力を調整できるほど、ニルスもそこそこ魔力があるのかとエルヴィンはつい感心していたが、すぐに「そ
部屋まで来た時も、ニルスなら「じゃあ……」と呟くくらいで手を上げてからそのまま去っていくだろうなという確信に近いイメージをエルヴィンは持っていた。キスくらいはしてくれるかもしれないが、紳士らしくそのまま去るよう
「そろそろ夜も更けてきた。君たちも部屋に戻るといいよ」 エルヴィンが切り出す前に、珍しくリックからそう言ってきた。もしかしたらリックもさすがに疲れているのかもしれない。 グラスなどをある程度片づけてから戻ろうとしていると、リックがニルスに「
*R-18指定あり注意今回のお話は性的表現が含まれる部分がございます。18歳以上でR指定大丈夫な方のみおすすみ下さい。
どうやら知らないうちにフラグを立てていたらしい。 その日、結弦は酒が回って少々鈍くなった頭をぐるぐるさせながら思った。 だって誰がそんなこと思う? そもそもこの飲み会も最初は行く予定なかった。飲み会自体が嫌いなわけではないが、あまり楽しめ