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元役者崩れ
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2012/04/07

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  • 暴れ獅子・遠藤蛇一 物語 完結編

    蛇一は、全ての銃からサイレンサーを外した。追われている立場では、隠密裡に事を運ぼうとしている相手に対して、それが有効だからだ。要は逃亡のタイミング、行動あるのみ、後は運に任せるしかない。尾行は続いた。高速上、彼らは撃ってこなかった。千葉の外れで車を止めた時、奴らは間髪入れず撃ってきた。銃声でM16とわかる。間隙ないフルオートの雨に伏せながら、蛇一は手榴弾を遠投、二台の車の間に落下し、奴らを沈黙させた。手配した密航船は既に着いていた。出航には間があり、車中でカウントダウンする。30秒前、車を降り、残りの手榴弾を車内に投げる。爆風を背に、船に乗り込む。顔なじみの船員オーウェンに符丁を渡し、共に船室へ向かう。音もなく、蛇一の左腕に何かが刺さった。クロスボウの矢だった。蛇一は伏せる。不用意に矢は抜かない。が、体内の異変...暴れ獅子・遠藤蛇一物語完結編

  • 蛇三郎2

    菊井医師と蛇三郎の付き合いは、味わい深い男同士のものだ。エロとシリアスが渾然一体となっている。今日は、甲州街道沿いの風景を見ながら、ドラム缶の上で立ち飲みだ。野外じゃなく店の中。蛇三郎のテンションが上がり、会話はマシンガンのフルオートの如く展開する。文学、人の世、文化の奥深さから膣の奥の奥の話まで、止めどなく脱線して行くのだった。二人は、インテリであり、スケベだった。つづくにほんブログ村蛇三郎2

  • 蛇三郎登場

    遠藤蛇三郎歌謡ショー~昭和・やさぐれ男のバラード曲目ー山の音、灰色の街・・・、シャドーシティ、ルビーの指環、恋の予感、ワインレッドの心、真夜中過ぎの恋、夏の終わりのハーモニー、ジェラシー、リバーサイドホテル、いっそセレナーデ、東京、ねじれたハートで、身も心も、欲望の街、積木の部屋、シクラメンのかほり、LOVE抱きしめたい、時の過ぎゆくままに、見上げてごらん夜の星を、ロングバージョン・・・。ゲストードクター菊井ご期待下さい!にほんブログ村蛇三郎登場

  • 暴れ獅子・遠藤蛇一 物語 第2章-9

    蛇一は、眠りを分断された。ヘリのローター音が、窓越しに響いている。蛇一が、ベッドからカーペットに飛び降りると同時に機銃掃射でベッドが踊り狂う。毛と綿が浮遊する中、蛇一は平常心でクローゼットに匍匐前進し、扉を開け、中に這い入り、ウィンM70と予備弾を取り、窓越しのヘリの輪郭をスコープに収め、引き金を落とす。初弾は操縦士を、二弾目はプロペラの芯を撃ち砕いた。ヘリは蛇一のマンションを逸れて、ハイアット・リージェンシーのロータリーに墜落、爆破の炎はホテルに燃え移った。ヘリはダークブルーで塗り固められ、何の標もなかったが、蛇一はアメリカの登場を確信しながら手早く装備を揃え、部屋を出た。革ジャンの下に特殊部隊用防弾ベスト、ショルダーホルスターにSW、右肩にAK47のスリングを掛け、左肩にウィンM70を入れたゴルフバッグを掛...暴れ獅子・遠藤蛇一物語第2章-9

  • 暴れ獅子・遠藤蛇一 物語 第2章-8

    資金を提供していた軍事会社から、提供中止、撤退の勧告の通知有り。田尻の実績に対し、諜報費の援助を得ていたわけだが、会社が遠藤隊の活動の実態を知ったのだ。掃除は一段落したが、手持ちの資金、武器で公的機関を相手にしなければならない。田尻が言う。ーブルーフォース社は、俺の処分について触れなかったが、ノコノコ、ロンドンに戻ったら捕らわれるのは間違いない。CIAと結託して、東京に刺客を放つこともあり得る。ー蛇一が応じた。ーCIAどころか、USAは威信に賭けて特殊部隊を寄越すと考えていい。パキスタンの例もあるしな。ー田尻は頷く。日本の機関を相手にしながら、それに対するのは、厳しい。切り抜けるしかない。米英の軍人OBがフリーで非合法活動を繰り広げたのだから、いずれ反応があるのは折り込み済みだったが、緊迫の時を迎えた。にほんブ...暴れ獅子・遠藤蛇一物語第2章-8

  • 暴れ獅子・遠藤蛇一 物語 第2章-7

    アルが、ランクルもろとも火だるまとなるのを、蛇一は見届け、射撃を数秒止め、黙祷した。自衛隊の装甲車列が対抗車線に現れ、残り全ての手榴弾を目眩ましに使った。都内に無事戻ったメンバーとボタンマイクで連絡を取り合い、この日は解散、各々のヤサに戻ることになった。その後、遠藤配下は、前保守、現野党、自在党末期三総理の天寿を縮めた。麻岡、福井、阿南、蛇一は何事もなく終わった任だった。世論、警察、自衛隊は騒々しいが、野党の政治家に気を配っていなかった。眉間を穿たれた麻岡の枕元に、彼が討論で読みを間違えた漢字と振り仮名を綴った便箋を置いた。福井は、レイが処理し、記者に暴言を吐いたことを揶揄する書面、阿南はゲイリーが処分し、正露丸とストッパを彼の傍らに置いた。文は蛇一が数秒で書いた物だった。政治家では、あと一人鴫原現保守初代総裁...暴れ獅子・遠藤蛇一物語第2章-7

  • 暴れ獅子・遠藤蛇一 物語 第2章-6

    倉庫前で、正面に蛇一とスティーブ、蛇一がSWを3連射、錠は外れたが扉が動かず、スティーブのライフルフルオートも漆喰を撒き散らすだけだった。誉成会は堅牢な物を作った。予定は変わる。手榴弾3発を置く。入り口破壊と、ワンテンポ置いて、中の物が誘爆した。誉成会が貯めていた武器弾薬類がドミノ状に火を伝え、倉庫自体が吹っ飛んだ。隣接の食品、衣料会社の倉庫にも火の手は広がった。想定内で、ロンドンからギリシャ経由で送り主がわからぬように、その損害に見合う額を振り込んでいた。火だるまの誉成会の者たちの乱舞、濁った叫びを聞きながら、蛇一たちは引き返す。埠頭が火の塊になろうとしていた。警察の一陣とアルが撃ち合っている最中、蛇一らは車中に戻り、車を発進する。蛇一は警察車両群の中程に手榴弾を一発投げる。爆破、誘爆、倉庫の火とそれは繋がり...暴れ獅子・遠藤蛇一物語第2章-6

  • 暴れ獅子・遠藤蛇一 物語 第2章-5

    成城、周囲を圧する威容の邸宅。蛇一は、スティーブ、ボブ以外に3名引き連れ、邸に入る。今回は正面から門扉にバズーカを撃ち込み、突入。警護は十人以上いたが、全て射殺、会長の小田切は取り乱すことなく、蛇一の一発を眉間に受け、事切れた。非道の限りを尽くした消えるべき男だが、死の前に冷静な物腰だったのに敬意を払った。ランクルのドライバー、アルが、GTR、Z越しに6人の戦士の背を見送る。彼も選り抜きのソルジャー、倉庫の爆破で付近の警察、自衛隊は迅速に反応することを想定し、ここに留まる人員に選ばれた。ショルダーにシグザウエル、助手席にグレネードランチャー付きM4A1カービンを置いている。戻る6人と公的機関が鉢合わせした時、アルが矢面に立ち、フルオート射撃で敵を食い止め、6人を援護する任に当たる。にほんブログ村暴れ獅子・遠藤蛇一物語第2章-5

  • 暴れ獅子・遠藤蛇一 物語 第2章-4

    蛇一が完に引導を渡した夜、ほぼ同時刻に各グループが、元幹事長小木、政調会長前沢を、天の川の先に送った。蛇一は昼近くまで寝、夜の指定暴力団誉成会ドン本宅、並びに横浜埠頭武器倉庫の殲滅に備えるべく、トレーニングの後は女を呼んだ。蛇一は、一部のボクサーとは逆に真剣勝負の前は腰を軽くし、内奥がスカッとしていなければならなかった蛇一の女は、篠原涼子に少し似ていた。彼女は蛇一の好きなようにさせてくれた。蛇一は、思いつく限りの行為をして、女と共に喚いた。すっきりした蛇一は女をディープキスで送り出し、隠し部屋に入る。グレネードランチャー付きライフル、バズーカ砲一式、手榴弾12発を用意、特殊部隊用装備と共に身に付け、残りはスポーツバッグに入れた。にほんブログ村暴れ獅子・遠藤蛇一物語第2章-4

  • 暴れ獅子・遠藤蛇一 物語 第2章-3

    仰向けに倒れた完の屍に妻は泣いてすがりついた。蛇一はスティーブを促し、部屋を後にする。ジョギングほどの歩速で塀の下へ、ワイヤーで上に行き、路上が無人なのを確認し飛び降りる。通りを抜け、ボブが寄せて来たGTRに乗り、住宅街を出た。窓外の夜景に目をやりながら、蛇一はマルボロのミディアムに火をつけて一息つく。蛇一の口上は、完の妻によりマスコミに伝わるように吐いたこと、本来、殺しは無言で速やかに行うものだが、いつまで続くかわからない長期テロにはメッセージが必要だ。こちらの主義を貫くだけでなく、それを庶民に伝え、世を動かす試みがあってよかろう、と蛇一は思っていた。にほんブログ村暴れ獅子・遠藤蛇一物語第2章-3

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