chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • 「教授、なぜヤケドしないんですか?」

    私が名古屋大学の工学部、学生時代のことである。 当時私は学部4年生で研究室の輪講で、キッテル固体物理学の内容について説明することになった。私が説明する箇所は結晶の種類についての部分でイオン結晶とか共有結合による結晶とかに触れている部分だった。周りの学生の発表を事前に聞いていた私は,発表では教科書に述べている内容を文字通りに言葉にするような説明だけでは、教授や他の聴講している学生を満足させられない…

  • シュレディンガー方程式からいえること

    シュレディンガー方程式は理工系の学生なら1、2年生の頃に習うと思う。私の場合はそうだった。 言わずと知れた量子力学の基礎方程式で、量子は次の基礎方程式に従うとされる だ…

  • エネルギー準位の形成

    バンド理論などでよく学ぶのが、結合性軌道、反結合性軌道にエネルギー準位が分裂していくことで エネルギーギャップが生じ、電気伝導性などの特性の変化が生まれることを習うと思う。 これを図を用いて説明してみた (図が煩雑であるのはすみません) Fig1は結合性軌道の場合で青丸は原子核である、電子が描く波動は節の数がエネルギーを波の高さが存在確率を表している。青丸、つまり原子核の近くにいるときはクーロンポテ…

  • 表面で起こる物理

    少し、表面で起こる物理現象が気になったのでまとめようと思います。何か皆さんの好奇心を刺激することができれば幸いです。とくにやろうと思った特別なきっかけがあったわけではないです。 (すくなくとも現時点ではです、この記事は表面に関する物理化学に関して書きたいことが出てきた際、また随時更新することになると思います。) 内容はいわゆる触媒などの表面化学というより「表面の影響を考慮しなくてはいけない、ある…

  • 白人の前で発表するということ

    僕が今から5年ほど前、大学2年生の頃の話だ。 僕は理工系の大学の材料系の学生だったが、電磁気学は必修だったので授業をとって受けていた。 ある日、講義を受ける時間になると教授が講義室に入ってきたにもかかわらず学生たちがガヤガヤと騒いでいる。(まぁ大学2年生なんてこんなものだ。) 教授は突然「白人は—」と話し始めた。続けて 「みんなもいずれ人前で発表することになると思う。白人たちの前で発表する際にやっ…

  • Skypeの接続がつながらないなどのトラブルに関して

    Skypeの接続がつながらない場合の対処法ですが、一つの解決方法としてInternet Explorerの再起動で直ることが確かめられました。 (トラブル内容) インターネットに接続しているのにSkypeに接続できない(ログインできない)と表示される。 (解決法) Skypeを終了させる。 IEを立ち上げて、インターネットオプションの詳細設定のOKボタンをクリックする。 →しばらくSkypeは正常に動作するが、そのうちID検索機能がおかし…

  • なぜ光の速度は一定だとアインシュタインは考えたか推測する

    アインシュタインは青年時代,自分が鏡を正面に向けた状態で光の速度で進むと自分は鏡に映るのかということに対して疑問をいだき,彼は鏡に自分は映ると考えた。 これこそが相対論建設に必要であった「光速度不変の原理」である。 だが、相対論以前のガリレイ的な速度の合成則に基づけば光の速度で移動する限り光は鏡に映らないと考えられていた。理論的にはマクスウェルによって電磁力学が統一され光速度が一定な値しかとらない…

  • 重たいものも軽いものも同時に落ちるか

    「重たいものほど速く落ちる」というのはギリシャの賢人アリストテレスが唱えて以来ガリレオの登場まで2000年もの間信じられていた学説である。現在でこそ羽や木の葉と同じ重さの砂を落とすと空気抵抗などの影響で落ちる速度に差が出るが空気抵抗などの特殊な要因を考えなければ落ちる速度は同じだと多くの人が知っている。ガリレオは思考実験で重たいものと小さいものをひもで結びつけて落としたときどうなるかを考えた。重たい…

  • 金属と自由電子

    金属が他の物質と際立って異なる性質を示す代表として電気,熱伝導性の高さと延性,展性があげられる。いずれの性質も高校の教科書では金属には原子の束縛を比較的うけない「自由電子」が存在しておりこれが伝導性を担い,また圧力を加えられても木材などのように破断せず伸びたり曲げられたりする(延性,展性)のは金属結晶に外から力が加わることで結晶中の金属原子同士の位置にズレが生じても、自由電子の移動により結合は切れず…

  • 我々が電子スケールになるとどうなるか

    「われわれ人間が電子スケールになるとどのような現象がわれわれにおこるか」という問題を以前投稿した記事「量子力学Aのテスト」で紹介した。この問題は正解ってのはなくて(明らかな間違いはあるだろうけど)いわゆるサイエンティフィックな発想が問われる問題。問題作成した教授は自分なら、人間スケールでは電磁気力より重力が日常生活の行動を制限する主な要因になっているけれど電子スケールならローレンツ力のほうが支配…

  • 核力は単距離

    原子核物理学での演習。 物体にはたらくあるいは及ぼす力は人類の発見したところによると重力、電磁気力、強い力、弱い力の4つがあげられる.このうち強い力と呼ばれるものが核力である.この核力があることによって陽子同士がクーロン斥力があるにもかかわらずくっついていられる.さて、核力の及ぶ範囲は単距離であるが核力が短距離であることを確認してみよう。核子(陽子と中性子が結合したもの)において核子が仮に遠距離ま…

  • 量子力学Aテスト

    量子力学Aのテスト.担当教授の方は情熱がみなぎっており講義以外のことに関して学生へ喝をよく入れてる。講義自体も量子力学のみならず多様な話題に触れるがその多くが幾分か私の知的好奇心を満たしてくれる.というの彼が紹介する知識は理屈があり知識の階層構造が正しく成り立っているから、受け手としても関連のない知識を学ぶより心に残るのだ。本当に理解していることを喋っているとああいうふうになるのだろうと思った.…

  • 数学の奇妙な発想

    数学は本質に迫る学問だがその迫り方は現実的な感覚とやや乖離していると思われる.たとえばニュートン(あるいはライプニッツ)によって創始された微分の発想はまずゼロに限りなく近いがゼロではないと前提で置いた数 Δxを用いて割り算をした後のこったΔxの関数(これはΔxの2乗以下)はゼロとみなしている。最初においた前提と矛盾するように思えるような気がするのは妥当だろう.だが極限下ではΔxはゼロとみなしてよいは…

  • HPGe検出器を用いたγ線測定

    HPGe検出器はGe半導体を用いたγ線検出器である。検出器内部は正孔により正に帯電したP層と電子で負に帯電したn層が存在しその間に両者が結合することによって生まれた電荷の存在しない空乏層によって成り立っている。 γ線が検出器内に入射すると光電効果、コンプトン散乱、電子対生成などの相互作用が起きる結果、空乏層で電荷電子ー正孔対を生成しそれぞれ電子は正極へ正孔は陰極へ移動することで発生する電気信号を検出す…

  • 不確定性関係

    原子核と電子の存在が確認された20世紀初頭、電子がどのように原子内に分布しているかを科学者は考えた。惑星の周りを周回する衛星のように電子が原子核のまわりを回っていて遠心力とクーロン力がつりあっているのか?それともパンに散りばめられたレーズンのように広く埋め込まれているのか?前者では電子の回転による放射でエネルギーを失い瞬時に電子は原子核と結合し安定な物質はこの世に存在しないだろう。後者はラザフォ…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、にのさんをフォローしませんか?

ハンドル名
にのさん
ブログタイトル
日々の想い〜科学を中心として〜
フォロー
日々の想い〜科学を中心として〜

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用