#32

「ももこ？」「わたしはね、ずっとずっと、昔の自分にすくわれてきたんだよ。最初は、目、覚めてから、かずなりくんのこと、また好きになったころとか、あのころは全部全…

6

「じゃあ、俺、そろそろかえるね。ごめん、きゅうに呼びとめたりして。」もっと前を向かなければいけないのは僕なんだ。好きだって気持ちを、上書きしなくちゃいけないん…

5

「え……いまなんて……」俺はどんな顔したらいい？「男と、つきあってる」もういちど、しっかりと言った。何にも負けないように、強く、強く。「にの、ごめんね、」これ…

4

その日は突然やってきた。俺はただ、何も見ずに、未来と、君への愛とだけを持って、生きていた。そんな俺の前に、君は現れた。3年ぶりであった。「！」それはいつもの帰…

3

大好きだった。大切だった。なによりも。だれよりも。それでも終わりにするのは俺の役目だった。まさきの未来を守るためだって、自分に言い聞かせて、突き放して、やさし…

しあわせってあいばまさき

しあわせってあいばまさきです。

2

彼とは小さい時から一緒だった。みんなと混ざって遊ぶのが苦手な俺の隣に、知らぬ間に君はいた。家が近いから一緒にいてくれているだけだと、あのころは思っていた。小学…

1

「だって雅紀をおいかけたって、どれだけ必死に追いつこうとしたって、どこにいたって結局、俺をおいて一年早くどこかにいくだろ。」君を傷つけるための言葉ではないとい…

#31

少しずつ少しずつ、本当に少しずつ大切なものが消えていく。なくしたくなかったことも消えていく。ももと笑いあったことも、つないだ手のぬくもりも、温かかった胸の内も…

5843日前から始まるストーリー

人を泣くほど好きになってみたい。傷つけられたいって思うくらい、その人のことを好きになってみたい。話を聞いてもらえないってだけで傷ついて、くだらないことでたくさ…