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うてん通の可笑白草紙 https://blog.goo.ne.jp/shortshort001/

心に響く、思わず涙ぐむ、ほのぼのとするお勧め時代小説

時代小説の中には、奇麗な情景や素敵な日本語が生きています。

うてん通
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2012/03/11

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  • 青瓜不動 三島屋変調百物語九之続

    2023年7月発行江戸は神田の袋物屋・三島屋で続く、一風変わった百物語。 これまで聞き手を務めてきた三島屋主人・伊兵衛の姪のおちかが、神田多町・貸本屋の瓢箪堂勘一に嫁ぎ、聞き手は伊兵衛の二男・富次郎へと受け継がれた。神田袋物屋三島屋の黒白の間で、明かされる不思議な話。「三島屋変調百物語事始」の第9弾。序第一話青瓜不動第二話だんだん人形第三話自在の筆第四話針雨の里計4編の中・短編連作序恐ろしくも暖かい百物語に心を動かされ、富次郎は決意を固める。第一話青瓜不動行く当てのない女達のため土から生まれた不動明王。第二話だんだん人形悲劇に見舞われた少女の執念が生んだ家族を守る人形。第三話自在の筆筆に魅入られた絵師。第四話針雨の里捨て子、迷い子を引き取る里の秘密。百物語の内容も、ますます面白くなり、作者の文才に脱帽。本...青瓜不動三島屋変調百物語九之続

  • いつまで

    2023年7月発行大妖である皮衣を祖母に持つ事から、妖や付喪神が見えるが、滅法身体の弱い若旦那と、若旦那命の妖たちが織りなすファンタジー小説第22弾。いつまで長編1からくりで、薬を調合し、薬種問屋・長崎屋の手伝いとなれば。一太郎は、知恵を捻る。そんな折に、町医者として働く火幻の住まいに、西国からの妖が押し掛けて、大変迷惑していると言う。一方、噺家の場久が、住まいにも、一太郎の住む離れにも、寄席にも姿を見せない日が続き、一太郎は、夢の中に場久を探しに出かけようとするが…。2以津真天の策略により、悪夢の中に入り込んでしまった一太郎。幸い抜け出し、そこは江戸ではあったが、5年後だった。その江戸で長崎屋は、薬種屋・大久呂屋の台頭や嫌がらせにより、経営難に。このまま、5年後の世界で生きるか、危険を承知で5年前に戻る...いつまで

  • おやごころ

    2023年5月発行お気楽な、名主の跡取り麻之助と、家督を継いで名主となった清十郎。そして八丁堀見習同心の吉五郎。3人の悪友たちが繰り広げる人情物語「まんまこと」シリーズ第9弾。たのまれごとこころのこりよめごりょう麻之助走る終わったことおやごころ計6編の短編連作たのまれごとさる旗本から、嫡男の素行の悪さを調べて欲しいと、相馬家に依頼があった。吉五郎から相談を受けた麻之助は、早速調べに入るが、そこには、二男の結婚話しが絡んでいるのだった。こころのこり三つの江戸店の大番頭から、失せ物探しの依頼が舞い込んだ。どれもが身体極まる重要な品である。似たような話に麻之助は不思議な思いだが、妻・和歌の実家の西森家や朋友・八木清十郎のところにも同じような話しが舞い込んでいると言う。麻之助は和歌の助力もあり、難題解決に挑むのだ...おやごころ

  • 忍びの副業

    2023年3月発行太平の世の中で、活動、活躍の場を失っていた甲賀忍びに、次期将軍・家基の警護役として白羽の矢が立った。忍びの副業上巻第一章忍びの副業第二章天女の笑み第三章闇の中にあり第四章斑猫の毒第五章甲賀と伊賀将軍・家治の唯一の実子・家基の警護役となった弥九郎ら3人は、一族復活の期待を担い、忍びの技を駆使して、職務に励む。忍びの副業下巻第六章家を継ぐ者第七章死の一報第八章くノ一の花嫁第九章毒の噂第十章鷹狩り家基に、裏切者が出没しているという噂が流れ、「若君殺しの毒」とされる斑猫の毒が売買されているらしい。折しも家基の鷹狩りに先駆け、剣呑な事件が重なって…。キャラ説明が丁寧な、畠中氏らしくないと感じた。状況が浮かびにくいのと、内容も推理が先立ち、わざわざ忍び物にする意図が(当方未熟なため)読み取れなかった...忍びの副業

  • よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続

    2022年7月発行江戸は神田の袋物屋・三島屋で続く、一風変わった百物語。 これまで聞き手を務めてきた三島屋主人・伊兵衛の姪のおちかが、神田多町・貸本屋の瓢箪堂勘一に嫁ぎ、聞き手は伊兵衛の二男・富次郎へと受け継がれた。神田袋物屋三島屋の黒白の間で、明かされる不思議な話。「三島屋変調百物語事始」の第8弾。第一話賽子と虻第二話土鍋女房第三話よって件のごとし計3編の中編連作第一話賽子と虻幼い時から笑い方を忘れた、老人とも若者とも分からぬ異形の餅太郎。玉の輿に乗ることになった姉に、虻が憑いたことから、姉を救うために、呪いを肩代わりし、八百万の神々の里に迷い込んだと言う。第二話土鍋女房水神の住まう粂川で、代々、三笠の渡しの船頭を家業としているおとびは、兄の喜代丸が土鍋に住まう神に魅入られてしまったことを話し…。第三話...よって件のごとし三島屋変調百物語八之続

  • 子宝船 きたきた捕物帖 二

    2022年6月発行江戸深川で、下っ端の岡っ引きの見習いだった北一だが、千吉親分の急逝により、岡っ引き見習いを廃業し、千吉親分の本業だった文庫売り(本や小間物を入れる箱を売る商売)で生計を立てているのだが、何故か事件に巻き込まれてしまう、痛快時代ミステリー第二弾。第一話子宝船 第二話おでこの中身 第三話人魚の毒計3本の中編連作第一話子宝船 赤子を亡くした家の宝船の絵から弁財天が消えていた。大騒動が起きるなか、北一が、絵を描いたという男の家へ行ってみると……。第二話おでこの中身 弁当屋の一家三人が殺された――。悲惨な現場を見ていられず、外に出た北一は、見物人のなかに怪しげな女がいるのに気づく。「ぼんくら」シリーズの政五郎親分やおでこが主要な役割で登場。第三話人魚の毒北一が、検視の与力・栗山のもとで弁当屋の事件...子宝船きたきた捕物帖二

  • こいごころ

    2022年7月発行大妖である皮衣を祖母に持つ事から、妖や付喪神が見えるが、滅法身体の弱い若旦那と、若旦那命の妖たちが織りなすファンタジー小説第21弾。おくりものこいごころせいぞろい遠方より来たる妖百物語計5編の短編連作おくりもの長崎屋の主人・藤兵衛は、取引先の料理屋・三野屋の息子・庄一郎が、瀬戸物問屋・伊和野に麻疹をうつしてしまい、そのお詫びと見舞いの品を送りたいが、良き案がないかと、相談を受けた。しかし、これには藤兵衛も困り果て、跡取り息子の一太郎へとお鉢が回ってきたのだ。妖たちも奔走しての「おくりもの」とは…。こいごころ一太郎の夢の中に、狐の妖の中でも霊力に優れた、狐仙の地位にある老々丸と、その弟子であるが、能力が満たず、このままでは生命も覚束ない、小狐の笹丸が現れた。老々丸が言うには、笹丸を生かすた...こいごころ

  • またあおう しゃばけシリーズ外伝第2弾

    2021年11月発行長崎屋あれこれはじめての使いまたあおう一つ足りないかたみわけ計5編の短編連作「しゃばけ」20周年!記念は、7年振りになる「しゃばけ外伝!」。一太郎を取り巻く妖や人。それぞれが大活躍。長崎屋あれこれ広徳寺の高僧・寛朝が、伽藍の屋根で同じく寛永寺の高僧・寿真と般若湯と称して呑み過ぎ、足を滑らせて落ちたと、師を嘆く秋英。たわいも無く、長崎屋のいち日は過ぎてゆく。はじめての使い戸塚宿の猫又・とら次と、藤沢宿猫又・くま蔵が、一太郎に白狐に秘薬・きつね膏薬を届ける重責を担った。初めて己の宿を出るとら次と、くま蔵。やはり、街道筋には悪い輩がいるもので…。またあおうひょんなことから、連仲間・大亀屋の付喪神となっている草双紙の修理を請け負った長崎屋の妖たち。何とか、付喪神を助けようと必死になるも、その草双「紙...またあおうしゃばけシリーズ外伝第2弾

  • 御坊日々

    2021年11月発行時は、明治20年。僧冬伯の元へは困りごとの相談に日々客人が訪れる。僧侶兼相場師の型破りな僧侶と弟子の名コンビが、檀家たちの悩みを解決しながら、亡き師僧・宗伯の死の謎解きと、寺の再興を願う。色硝子と幽霊維新と息子明治と薬お宝と刀道と明日計5編の短編連作エンターテイメント小説の決定版。面白さと、そこに広がる情景に引き付けられ、一気に読み終えた。続編を期待する。主要登場人物冬伯…浅草寺町・東春寺住職兼相場師玄泉…冬伯の弟子敦久…東春寺隣接の玉比女神社宮司、元冬伯の兄弟子一久・真次…敦久の弟子八仙花の女将…上野の料理屋辰馬…檀家、上野貧民窟の頭→役者夢屋昌太郎…檀家、小間物屋の主人、元小間物屋・井十屋の跡取り西方…檀家、警官→上野貧民窟の住人→本所の寮の番人大山…檀家、氏族・斬られ役役者御坊日々

  • しゃばけごはん

    2021年11月27日発行しゃばけシリーズ20周年を記念して、若だんなが食べた「あの味」を楽しめる「しゃばけ」初のレシピブック発行。一、若だんなの食卓卵焼き/雷豆腐/あげと葱のうどん/胡椒飯/鰯の照り焼き/茶巾たまご/焼茄子/小豆粥/湯豆腐二、豪華!お花見弁当鯛の塩焼き/帆立貝の串焼き/たけのこの木の芽和え/蒟蒻の辛味煮転ばし/さやいんげんの胡麻和え/海老の酒煮/三種の混ぜ飯/豆腐田楽三、江戸の料理屋にて魚の白和えと蕪の風呂吹き/蜆の飯と蜆汁四、妖たちとの宴会やなり稲荷/味噌漬け豆腐/葱鮪鍋五、しゃばけグルメ奈良茶飯/炒り豆と醬油豆/夜鷹蕎麦と焼き味噌/味噌漬けの牛肉六、お待ちかねのおやつ三春屋の茶饅頭/栄吉の辛あられ/いつものお団子若だんなも妖も大好きな卵焼き、仁吉や佐助が給仕してくれる小豆粥。豪華な花見弁当...しゃばけごはん

  • もういちど

    2021年月発行大妖である皮衣を祖母に持つ事から、妖や付喪神が見えるが、滅法身体の弱い若旦那と、若旦那命の妖たちが織りなすファンタジー小説第20弾。もういちどおににころもひめわこ帰家これからも計5編の短編連作もういちど夏にはまだ早い四月。いつにない猛暑で一太郎は寝付いていた。町々では、雨乞いの祈祷を行うほどで、あちこちで呼び出された龍神たちが、大川から神田川にうじゃうじゃいるのだった。その川を船で、根岸の寮まで療養に赴こうとしていた一太郎たちだったのだが、龍神の反乱で一太郎は船から放り投げられ、あわや川の中。無事引き上げられはしたが、その姿は、赤子へと変化していたのだった。おににころも僅かの間に健康な5歳児へと、成長した一太郎。兄やたちからはキツく外出を禁じられていたが、たまたま野草探しをしていた勘助なる少年の...もういちど

  • 魂手形 三島屋変調百物語七之続

    2021年3月発行江戸は神田の袋物屋・三島屋で続く、一風変わった百物語。 これまで聞き手を務めてきた三島屋主人・伊兵衛の姪のおちかが、神田多町・貸本屋の瓢箪堂勘一に嫁ぎ、聞き手は伊兵衛の二男・富次郎へと受け継がれた。神田袋物屋三島屋の黒白の間で、明かされる不思議な話。「三島屋変調百物語事始」の第7弾。第一話火焰太鼓第二話一途の念第三話魂手形計3編の短編連作第一話火焰太鼓美丈夫の勤番武士の、国元の不思議な「火焰太鼓」の話し。第二話一途の念団子屋の屋台を営む娘の亡き母親の念。第三話魂手形鯔背な老人は、実家の木賃宿に泊まった「お化け」と、その案内人との不思議な縁を。シリーズ最高傑作。完全に「三島屋の黒白の間」に引き込まれる。読み出したら止められず、一気に読破。主要登場人物三島屋富次郎...伊兵衛、お民の二男三島屋伊兵...魂手形三島屋変調百物語七之続

  • おいしくアレンジ!まいにち使える江戸レシピ/図解でスッと頭に入る江戸時代/江戸移住のすすめ/大名の「定年後」

    一気に読んだ、お勧め4作。詳細を書いている時間がなくてご免なさい。是非、ご一読ください。おいしくアレンジ!まいにち使える江戸レシピ/図解でスッと頭に入る江戸時代/江戸移住のすすめ/大名の「定年後」

  • いわいごと

    2021年2月発行お気楽な、名主の跡取り麻之助と、家督を継いで名主となった清十郎。そして八丁堀見習同心の吉五郎。3人の悪友たちが繰り広げる人情物語「まんまこと」シリーズ第8弾。こたえなし吉五郎の縁談八丁堀の引っ越し名指しえんむすびいわいごと計6編の短編連作こたえなし富籤に当たった3人の若者。その金子で旅に出ようと約束をしていたらしいのだが、行く先が三者三様にもめ出し、その仲裁役を押し付けられた麻之助。旅先を決めればいいだけと安易に考えていたのだが、その実、3人共、それぞれに金子違った入りようがあり、もはや旅立とうとする気のある者は居なかった。麻之助は、縁組の話の出ている相手・花梅屋のお雪と共に、彼らの望みを叶え流べく、動くのだった。するとどうしたことか、三人三様の夢が…。吉五郎の縁談吉五郎の縁談がまとまり掛け、...いわいごと

  • いちねんかん

    2020年7月発行大妖である皮衣を祖母に持つ事から、妖や付喪神が見えるが、滅法身体の弱い若旦那と、若旦那命の妖たちが織りなすファンタジー小説第19弾。いちねんかんほうこうにんおにきたるともをえる帰宅計5編の短編連作いちねんかん父・長崎屋藤兵衛と母・おたえが、連れ立ち一年ほど、別府温泉に湯治に行くと言う。その間、長崎屋の身代を任されたのは一太郎。この間に、何か新たな商品を売り出そうと考えるのだった。だが、先走った番頭・久郎兵衛が、とんでもない失態にて五十両を盗み取られてしまった。一太郎は、これをどう裁くか…。ほうこうにん長崎屋の主人・藤兵衛不在の間、一太郎が寝付かないように側に仕えることを目的に、屏風のぞきと貧乏神の金次がそれぞれ、薬種問屋と廻船問屋の手代として奉公することになった。そんな折、取引のある京の十ノ川...いちねんかん

  • きたきた捕物帖

    2020年5月発行江戸深川で、下っ端の岡っ引きの見習いだった北一だが、千吉親分の急逝により、岡っ引き見習いを廃業し、千吉親分の本業だった文庫売り(本や小間物を入れる箱を売る商売)で生計を立てているのだが、何故か事件に巻き込まれてしまう、痛快時代ミステリー。第一話ふぐと福笑い 第二話双六神隠し 第三話だんまり用心棒 第四話冥土の花嫁計4本の中編連作第一話ふぐと福笑い富勘が持ち込んだ、ある商家の「呪いの福笑い」の一件は、出して遊べば必ず祟る。その祟りを治めるためには、誰かがこの福笑いで遊んで、一発で正しい場所に目鼻口を置かねばならないというのだ。 第二話双六神隠し手習所に通う仲良しの3人の男の子が、奇妙な双六を拾って遊んだ後、神隠しに遭う。その神隠しの真相とは。 第三話だんまり用心棒北一は、地主の屋敷の床下で発見さ...きたきた捕物帖

  • 黒武御神火御殿~三島屋変調百物語六之続~

    2019年12月発行江戸は神田の袋物屋・三島屋で続く、一風変わった百物語。 これまで聞き手を務めてきた三島屋主人・伊兵衛の姪のおちかが、神田多町・貸本屋の瓢箪堂勘一に嫁ぎ、聞き手は伊兵衛の二男・富次郎へと受け継がれた。神田袋物屋三島屋の黒白の間で、明かされる不思議な話。「三島屋変調百物語事始」の第6弾。第一話泣きぼくろ第二話姑の墓第三話同行二人第四話黒武御神火御殿計3編の短編・1編の長編連作第一話泣きぼくろ富次郎と再会した幼馴染が語り始める一家離散の恐ろしい運命。第二話姑の墓一家の女たちが決してに登ってはならぬ「絶景の丘」。その訳とは…。第三話同行二人流行病で妻子を失った、走り飛脚が道中巡り合った怪異。第四話黒武御神火御殿異形の屋敷に迷い込んだ、縁も所縁もない6名を待つ運命恐ろしい運命。兎に角面白い。読み応えあ...黒武御神火御殿~三島屋変調百物語六之続~

  • 猫君

    2020年1月発行猫君猫宿の長(おさ)猫宿始まるあわれみの令合戦の一合戦の二長編連作花のお江戸に隠された、猫又の陣地六つ。花陣・姫陣・祭陣・武陣・黄金陣・学陣。各陣の新米猫又は、将軍様の庇護のもと、江戸城内の学び舎「猫宿」で修業に励む。猫宿の長は、魔王と呼ばれたあの戦国武将。みかんたちの力を試そうと様々な試練が課せられて―。お江戸猫又ファンタジー。主要登場人物みかん(明楽)…祭陣。新米猫又ぽん太…祭陣。新米猫又白花…花陣。新米猫又鞠姫…姫陣。新米猫又猫宿の長(織田信長)…六陣を御する猫又界のトップ和楽(明智光秀)…祭陣。猫術の師夢花…花陣。化け学の師吉也…黄金陣。猫又史の師加久楽…祭陣。みかんの兄者由利姫…姫陣。鞠姫の姉者我治楽…祭陣の占い師猫君…猫又界の英雄。謎の存在徳川家斉…第11代将軍これぞ、お江戸ファン...猫君

  • わが殿

    2019年11月発行幕末の越前大野藩。土井家七代目藩主・利忠は、様々な藩政改革を断行し、多額の借金を抱える藩財政を立て直そうとする。その執行役として白羽の矢が立てられたのが、わずか八十石の内山家の長男・七郎右衛門。奇抜な作で大野藩の再生に奔走する。上序殿十五歳七郎右衛門十九歳一章殿二十七歳七郎右衛門三十一歳二章殿二十八歳七郎右衛門三十二歳三章殿三十二歳七郎右衛門三十六歳四章殿三十三歳七郎右衛門三十七歳五章殿三十六歳七郎右衛門四十歳下六章殿三十九歳七郎右衛門四十三歳七章殿四十四歳七郎右衛門四十八歳八章殿四十五歳七郎右衛門四十九歳九章殿四十六歳七郎右衛門五十歳十章殿五十歳七郎右衛門五十四歳終章殿五十歳七郎右衛門五十四歳上下巻長編幕末期、ほとんどの藩が財政赤字に喘ぐ中、莫大な借財を抱えた大野藩も例外ではなかった。時の...わが殿

  • てんげんつう

    2019年7月発行大妖である皮衣を祖母に持つ事から、妖や付喪神が見えるが、滅法身体の弱い若旦那と、若旦那命の妖たちが織りなすファンタジー小説第18弾。てんぐさらいたたりづき恋の闇てんげんつうくりかえし計5編の短編連作てんぐさらい寝付いていた一太郎の元に、国中から良薬が届けられる中、西の天狗姫・花風が、神薬を3粒携えやって来た。なんでも、一太郎の祖母(ぎん)で大妖・皮衣と、江戸の始まり頃に神が落とした7粒の神薬を多く拾う賭けをしたらしい。既に3粒集めた天狗姫・花風は、己が勝ったら仁吉と所帯を持つことを条件にしていたと言う。すなわち押し掛け花嫁だった。一方、一太郎の許嫁である於りんが、中屋共々神隠しにあったかの如く消えていた。一太郎、仁吉、佐助は、この二つの謎解きに奔走する。たたりづき一太郎の祖母(ぎん)で大妖・皮...てんげんつう

  • つくもがみ笑います

    2019年1月10日発行付喪神となり、話したり動き出したりする古道具たちと共に暮らす、古道具屋兼損料屋の出雲屋のちょっぴり不思議なファンタジー小説「つくもがみ貸します」の第3弾。第一話つくもがみ戦います第二話二百年前第三話悪の親玉第四話見つかった第五話つくもがみ笑います計5編の短編連作見知らぬ男たちに拐かされた出雲屋のつくもがみたち。そこで、久徳屋のつくもがみと知り合いとなった。その主人は、十夜を「兄さん」と呼ぶ不思議な若者・春夜。出雲屋のつくもがみたちは、「大江戸屏風」に迷い込み、二百年前にタイムスリップした理、旗本屋敷の幽霊退治に駆り出されたりと、大忙し。新たなキャラクターを迎え、面白さ倍増。今後の展開に期待大の同シリーズ。早くも次回作に期待を寄せている。主要登場人物十夜(とおや)...清次・お紅の養子出雲...つくもがみ笑います

  • かわたれどき

    2019年2月発行お気楽な、名主の跡取り麻之助と、家督を継いで名主となった清十郎。そして八丁堀見習同心の吉五郎。3人の悪友たちが繰り広げる人情物語「まんまこと」シリーズ第7弾。きみならずしてまちがい探し麻之助が捕まったはたらきもの娘四人かわたれどき計6編の短編連作きみならずして麻之助の元に、神田の塗り物問屋・楓屋を名乗るおりょうという娘が訪ないを入れた。その用件は、この度の縁組の下見だと言う。寝耳に水の麻之助だったが、どうやら、お由有の実父・札差の大倉屋、吉五郎の養父・北町奉行所同心の相馬小十郎、神田の高利貸し・丸三らが、競って麻之助の縁組をまとめようとしているらしい。麻之助は、誰がおりょうとの話を進めているのかを調べるうちに、「おりょうと縁のあった相手は皆不幸に見舞われる」といった剣呑な噂を耳にするのだった。...かわたれどき

  • むすびつき

    2018年7月発行大妖である皮衣を祖母に持つ事から、妖や付喪神が見えるが、滅法身体の弱い若旦那と、若旦那命の妖たちが織りなすファンタジー小説第17弾。昔合った人ひと月半むすびつきくわれるこわいものなし終計6編の短編連作昔合った人上野広徳寺の高僧・寛朝からの依頼で、出掛けた一太郎一行は、そこで、蒼く丸い玉である蒼玉を見せられた。どうやら付喪神になり掛けているらしく、「若」とだけ呟くらしく、寛朝は、長崎屋の若旦那である一太郎に心当たりは無いかと問いたかったのだ。だが、一太郎は蒼玉を見るのも初めてで、皆目見当も付かない、そんな中、貧乏神の金次が、遠い昔の記憶の欠片に思い当たると、回想する。ひと月半一太郎と、仁吉、佐助が箱根に湯治に出掛けてひと月半。留守居の妖たちが首を長くして一太郎の帰りを待っている折り、死神を名乗る...むすびつき

  • あやかし草紙〜三島屋変調百物語伍之続~

    2018年4月発行不幸な出来事で傷心のおちかは、叔父の袋物屋の三島屋伊兵衛に引き取られ、悲しい過去や不思議な出来事を体験した人たちの話に耳を傾ける。神田袋物屋三島屋の黒白の間で、明かされる不思議な話。「三島屋変調百物語事始」の第5弾。第一話開けずの間第二話だんまり姫第三話面の家第四話あやかし草紙第五話金目の猫計5編の短編連作第一話開けずの間塩断ちが元凶で、「行き逢い神」を呼び込み、家族が費えるといった身も凍る不幸を招いた三好屋の話。第二話だんまり姫不吉と言われる「もんも声」の老婆の波乱万丈な人生の語り。第三話面の家お家騒動から殺害されながら、その土地の災いを一身に集める「形代」となろうと城から離れられない、10歳の若殿・一国様の霊。第四話あやかし草紙複写することにより、己が寿命を知ってしまう曰く付きの草紙。白羽...あやかし草紙〜三島屋変調百物語伍之続~

  • 新選組 永倉新八外伝

    杉村悦郎2003年12月発行新選組の三番組隊長として、幕末を闘い抜いた永倉新八の曾孫(ひまご)・杉村氏による、維新後の永倉新八像。序章 第一章明治二年東京浅草第二章北海道松前第三章北海道小樽第四章東京浅草北清島第五章北海道樺戸第六章東京断章第七章晩年の小樽終章新選組本体と袂を分ってからの永倉の半生を、曾孫である杉村氏が、伝来の資料と、親族からの証言でつづり、永倉の生き方や家族との繋がりを描いている。明治維新となり、佐幕派として闘い抜いた剣客たちは、明治の時代をどう生きたのか。新選組の生き残りである永倉新八のその後がしっかりと描かれており、大変興味深く読んだと同時に、何故、永倉は幕府側の人間として、謹慎しなかったのだろうか?といった大いなる疑問も解けた。待っていた一冊である。新選組永倉新八外伝

  • この世の春 上下刊

    2017年8月発行宮部氏の作家30周年に当たる、21世紀最強のサイコ&ミステリー大作。上刊第一章押込(おしこめ)第二章囚人(めしゅうど)第三章亡霊第四章呪縛第五章暗雲第六章因果下刊第七章闇と光第八章解明第九章愛憎終章この世の春押し込めに合った元藩主を蝕む病い。村を焼き討ちされた青年の復讐。勾引しで消えた子どもたち。正体不明の悪意が怪しい囁きと化して、人々を蝕み…。冒頭「孤宿の人」を彷彿とさせる蟄居騒動に巻き込まれる主人公。だが、それは単なる乱心・蟄居といった物語ではなく、それに至までの過去の出来事に込められた怨念や怒りが人々を蝕む様子や、根底に潜む問題の解決など、とにかく絡み合う過去の繋がりに圧倒される。完成度は完璧。宮部氏の洞察力や文章力に今更ながら感銘を覚える作品。読み応え有り。主要登場人物各務多紀…元下野...この世の春上下刊

  • 和菓子を愛した人たち

    虎屋文庫著2017年6月発行誰にでも、思い出に残る和菓子がある。歴史上の人物100人と和菓子の繋がりを、現存する文献から解読。天下人、武将、文豪などから市井に生きる人々まで、時代に愛され続けた和菓子とその歴史を綴る。第1章文学の名脇役第2章あの人の逸話第3章心が通う贈り物第4章徳川将軍をめぐる人々第5章江戸の楽しみ第6章旅で出会う第7章我、菓子を愛す第8章茶人の口福第9章思い出は永遠に興味津々の和菓子に遭遇。あの人が食した和菓子を食べてみたい。食指も動く、一冊。和菓子を愛した人たち

  • とるとだす

    2017年7月発行大妖である皮衣を祖母に持つ事から、妖や付喪神が見えるが、滅法身体の弱い若旦那と、若旦那命の妖たちが織りなすファンタジー小説第16弾。とるとだすしんのいみばけねこつき長崎屋の主が死んだふろうふし計5編の短編連作とるとだす上野広徳寺にて行われた、薬種屋の集まりで、長崎屋の主・藤兵衛が昏睡状態に陥った。見ていた者の話では、何やら薬を飲んだと言う。一太郎と妖たちは、「長崎屋の一大事」に、立ち上がる。そこには藤兵衛の、果てしない親心があった。しんのいみ病いに伏せる父・藤兵衛の枕を反転させた、枕返しを探す一太郎は、突如として江戸に現れた、蜃気楼に迷い込んでしまった。そこに長く居ると、次第に記憶が失せ、何もかも忘れてしまうと言う。一太郎も、鳴家の名を忘れるなどの記憶障害が起こり始めていた。一刻も早く、枕返し...とるとだす

  • ひとめぼれ

    2017年4月発行お気楽な、名主の跡取り麻之助と、家督を継いで名主となった清十郎。そして八丁堀見習同心の吉五郎。3人の悪友たちが繰り広げる人情物語「まんまこと」シリーズ第6弾。わかれみち昔の約束あり言祝(ことほ)ぎ黒煙心の底ひとめぼれ計6編の短編連作わかれみちお由有にひどい仕打ちをした、幸太の父親である横平屋の達三郎が何喰わぬ顔で江戸に舞い戻ったと知り、お由有の実父・札差しの大倉屋は、横平屋の取り潰しを画策する。その鮮やかな手管を目の当たりにしたばかりの麻之助たちに、今度は定町廻り同心・山本家に養子に入った又八郎が、襲われる事件に関わってしまった。そもそも又八郎は町家の出であり、実家の酒屋・高須屋の出見世を任されていたが、甲斐性がなく潰してしまったのだった。その当時の奉公人たちの恨みからではあるが、麻之助は裏で...ひとめぼれ

  • 江戸を愛して愛されて

    杉浦日向子2016年10月発行単行本未収録の、江戸に関するエッセイ集。全集に収められたまま読めなくなった漫画「横の細道」ほか、「呑々まんが」も全話完全収録。「新春・江戸之七景」など、イラストエッセイも多数収録した、貴重な一冊。ぉいち四季折々の江戸(吉原の初春/江戸の初春ほか)にぃ江戸のアレコレ(江戸の女たち/江戸の、時間感覚・金銭感覚ほか)さん旅ゆけば、江戸(旅ふたたび/甲賀お忍びの里右往左往ほか)しっ粋で泰平(風流といふ話/粋の達人ー衣・食・住ほか)ごぉ!漫画(ぶらり俳諧散歩まんが・横の細道/呑々まんが)江戸庶民の暮らしぶりが、学べる一冊。堅苦しくなく、読み易い。書評・レビューブログランキングへ江戸を愛して愛されて

  • 三鬼〜三島屋変調百物語四之続~

    2016年12月発行不幸な出来事で傷心のおちかは、叔父の袋物屋の三島屋伊兵衛に引き取られ、不幸な過去や不思議な出来事を体験した人たちの話に耳を傾ける。神田袋物屋三島屋の黒白の間で、明かされる不思議な話。「三島屋変調百物語事始」の第4弾。序第一話迷いの旅籠 第二話食客ひだる神 第三話三鬼 第四話おくらさま計4編の短編連作冬に贈る怪談語り、変わり百物語。語り部の客は、村でただひとりお化けを見たという百姓の娘。夏場はそっくり休業する絶品の弁当屋。山陰の小藩の元江戸家老。心の時を14歳で止めた老婆の4人。それぞれに、亡者、憑き神、家の守り神、とあの世やあやかしとの出会いから、切ない話、怖い話、悲しい話を語る。それぞれの身の処し方に感じ入ったおちかの身にもやがて、心ゆれる出来事が…。引き込まれ、かなり厚みのある本もあっと...三鬼〜三島屋変調百物語四之続~

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