人それぞれに思わず『大発見!』と叫びたくなるような事が生涯のうちに一度はあると思います。他人から見れば”それが何?”と何の関心も持たれない事でも、自分にとってはとても大切な発見。だから、記事のタイトルも”世紀の大発見!”と大仰に書いてしまいました。その大発見とは、タイトルの通り、幕末公家町の拝領地絵図(屋敷絵図)が大量に見つかったのです!。百数十のお公家さんの屋敷絵図、それに門跡寺院の里坊絵図など、長い...
人それぞれに思わず『大発見!』と叫びたくなるような事が生涯のうちに一度はあると思います。他人から見れば”それが何?”と何の関心も持たれない事でも、自分にとってはとても大切な発見。だから、記事のタイトルも”世紀の大発見!”と大仰に書いてしまいました。その大発見とは、タイトルの通り、幕末公家町の拝領地絵図(屋敷絵図)が大量に見つかったのです!。百数十のお公家さんの屋敷絵図、それに門跡寺院の里坊絵図など、長い...
先日、25,26日と宮内庁書陵部へ閲覧のため行ってきました。今年になって同書陵部へ赴くのは六回目、4月上旬にも予約を申請中で、都合、八回通うことになります。こんなにも多く書陵部へ通うのは初めてで、おそらく今後二度とこんな機会はないと思います。それほどまでして行く目的、それは前も書きました幕末・公家町の屋敷絵図が大量に見つかったからです。その数、約百邸ほど、これほどの公家邸が見つかるのは驚きであり、今後...
二年前から知っていた映画『陰陽師O』がいよいよ2024年4月19日(金)から劇場公開されます! 原作・夢枕獏、監督・脚本:佐藤嗣麻子、呪術監修:加門七海。安倍晴明生誕1100年記念アニバーサリー作品、配給:ワーナー・ブラザース映画。映画『陰陽師O』のYouTube予告画面、陰陽師Oオフィシャルサイトより転載。平安時代に実在した陰陽師・安倍晴明の活躍を描いた夢枕獏のベストセラー小説「陰陽師」シリーズを原作に、晴明が陰陽師...
チャート式で知られる大手教科書会社の数研出版㈱さんが国語の百科全書ともいえる『改訂版 プレミアムカラー 国語便覧』を今年二月に改訂し新しく出版されました。同書は520頁オールカラーのプレミアム版で価格はなんと破格の¥990円! 店頭販売もされアマゾン等のネットでも購入できます。また、4月にはデジタル版も新発売されるとのことで、より鮮明なオールカラーの内容を手に入れることができます。数研出版(株)刊 改訂版 プ...
公家屋敷の指図を探し求めて、宮内庁書陵部へと通っていますが今月も行く予定です。というか予約済です。で、史料が徐々に集まっていくのはいいのですが、それに見合った公家町の3Dパーツを追加作成する必要が生じてきました。そこで、ここ、しばらくパーツ作りをしていました。今回は出来上がった分をブログで紹介したいと思います。作るにあたっては、省く意匠もありましたが、出来るだけ建物の雰囲気を壊さないよう努めました。...
先の記事で、史料収集のため宮内庁書陵部へ赴いたことを書きましたが、実はその折に旧知の方から和歌の『披講』の会の新年の歌会始があるから一度、参加してみませんか? とのお誘いを受け初参加させていただく機会を得ました。そのときに初めて見学した『披講』の素晴らしさにいたく感銘を受け、その思いを記事にしたく書きました。新参者の私が”披講のどこがわかる?”と誹りを受けるかもしれませんが、実際に参加してみて感銘を...
実は先月、公家屋敷の指図について気になっていることがあって実際に宮内庁書陵部に確認しに行ってきました。そしたら、新たな公家屋敷の指図を複数を見つけ、しかも内容も良かったため「これは何回か書陵部に通わないといけないなぁ」と思い昨日の2月1日、改めて同書陵部へ閲覧しに行ってきました(閲覧予約済)。今回の資料の発見は自分的にはかなりな出来事で、その内容の概要についてブログでも書こうと思っていますが、まずは指...
遅ればせながら明けましておめでとうございます。本年最初のブログ記事になります。いつもながら遅筆にてすみません。今、オーダーいただいた3D制作もほぼメドが立ち、現在、頑張って公家町の3Dを作っています。今月中には絶対に完成させる! の、意気込みで作っています。制作途中ですが、公家町の進捗状況を一枚アップ。上空から見た俯瞰CGです。制作中の公家町。地割図はTOPPAN株式会社(旧名:凸版印刷)の文化事業推進本部で制...
『貴方は龍の聲を聴いたことはありますか?』 突厥にそんなことを伺ってもおそらく”ある”という方は居ないと思います。もちろん、小生も聴いたことはありません。ただ、”ひょっとしてこの鳴き聲は龍かもしれない?”と思わせるような良い響きの聲を偶々聴いたので、そのことについてきょうは書いてみたいと思います。龍は想像上の動物で、その姿は大蛇や大蜥蜴に似ていると言われています。神話・伝説上の生きものとして、また、神...
キャンパー3D京都号改め『Camper 京』号が納車されました! ”京”と書いて”けい”と呼びます。京の字を少し崩し”Camper”と釣り合うようにしました。もっとも納車は既に一週間前に済んでいたのですが、ブルーベリーの苗木の定植に向けた準備に追われていました。今年の夏も猛暑のせいもあって枯れてしまったブルーベリーも多く50本ほど新しい苗を購入しました。『Camper 京』号 地元の神社でその雄姿?を撮りました。そのブル...
ここ数年、まったく短歌ができません・・・、この前も室町期の絵巻物に出てきた青竹の美しさに感動を覚え歌にしようと思ったのですが五七五の後の七七の部首がどうしても思い浮かびません、齢とともに感性が鈍ってきたのでしょうか? お気に入りの小さな湖にも最近は行っていません。一周廻れば短歌の一、二首ができた魔法の湖なのに・・・、暇でいてそうでもないような最近の身辺事情は寂しくもあります。『ガウディの憂鬱』とは...
キャンパー3D京都号の製作もいよいよ景況を迎える段となってきました。取り敢えずダイネット、キャビン周りの形が出来上がってきたので報告がてら、また、これからオーダーメイドでのキャンピングカー購入を検討している方に多少でも参考になればとも思い画像や記事にしてみますね。フロント側から見たダイネットとキャビン。だいぶ形が出来てきました。もう少し拡大しますね、同じくフロント側から見たダイネットとキャビン。ダイ...
今、依頼を受けて明治の近代洋風建築群を3Dにて製作していますが、それに関連して以前から漠然と思っていた和風と洋風建築の違いについて、一つ、”軒周り”から焦点をあてて書いてみたいと思います。とくに資料もなく自分の頭に未整理のまま終っておいたものなので話が飛ぶかもしれませんがご承知おきのほどを。「反りと龍とモールディング」とは何ぞや? ということなんですが。それは、まず反りは日本の社寺建築に代表される屋根...
キャンパー3D京都号、絶賛製作中! ということで今日も冷凍ブルーベリーを差し入れに持って地元ビルダーさんを訪ねてまいりました。訪れたのは10日振りほど、3Dを製作中でブルーベリー農園の摘み取り後の後処理もあったりして何かと忙しいのです。生まれて初めて腱鞘炎になってしまいました・・・。ブルーベリーなど小さい実でも摘み取り作業をずっと繰り返したりしてると腱鞘炎になる時もあるそうです。治すのは休息が一番ということ...
先日、ずぶ濡れになって素材の撮影・取材旅行から帰ってきました。と言っても日帰りの強行軍でした。ブルーベリーの収穫後の夏剪定もやり残していたので。電車はあまり好きではないのでマイカーで行こうと思いましたが肝心のマイカーがない・・・、買取業者さんに売ってしまったものですから。農作業用の軽トラしかありません。なんで売ったかと言いますと、ジャ〜ん、キャンピングカーを買うことにしたからです。この突然、降って...
今月、8月17日木曜夜9時放送のBS朝日『あなたの知らない京都旅 1200年の物語』に3D京都の作品が出ることになりました。今回の放送では「秀吉が創った京都」と題して俳優の水谷豊さんと檀れいさんが”京都の町の大改造プロジェクト”の全貌を探ります(番組レビューより引用)。BS朝日「あなたの知らない京都旅」_番組HPより引用。風情ある京都の街並みは、豊臣秀吉が戦で荒れ果てた京都を復興させるために作り上げたものでした。今回...
記事の更新がかなり遅れ申し訳ありません。急遽、中編を差し込み三部作となりました。後編では「寝殿造」の規範ともなった『本槐門新槐門図』の本家本元、九條家の寝殿造、そして特に天明の大火以後、裏松固禅(光世)による平安内裏の考証を基に復古様式で造営された寛政度内裏(1790年)の影響を受け、その後、幕末にかけ復古寝殿造に情熱を注ぎこんだ鷹司家についても寝殿造巡りをしてみたいと思います。江戸期の復古寝殿造に対する...
拙ブログへご訪問の皆さま方、「暑中お見舞い申し上げます」。天候不順から急に暑くなりました。熱中症などくれぐれもご自愛ください。と書きながら、自分自身もその暑い日中のさなか、ブルーベリー農園にて毎日汗をかいております。ここしばらく記事をアップしていなかったので、暑中お見舞いに事寄せて一筆啓上いたします。私は会社を退職後はブルーベリーの農園を営んでおります。夏季は収穫の真っ最中で一日置きに摘み取りを行...
※ 前編、後編の二回に分けて記事をまとめる予定でしたがかなり難渋しました。結果、ただただ冗長な内容になってしまいました。ですので、今回は中編とし、次回の後編で九條家の寝殿造に触れ締めたいと思います。よろしくお願いいたします。前編で、「寝殿造という名称が使われるようになったのは、江戸時代の国学者・故実家である沢田名垂の著わした『家屋雑考』という書物が初見とされています」云々と寝殿造に関して一般的な通...
最近の学校教科書では「寝殿造」についてどう書かれているのでしょうか? 寝殿造は平安時代から中世にかけての上層住宅の建築様式であり、貴族当主の住居兼儀式の場である寝殿を中心に、①左右に90度傾けた東対と西対の御殿があって寝殿とは其々、透渡廊、渡殿で繋がっている。②透渡廊には反り橋があって鑓水が流れている。③寝殿の前には南面して大きな園池がある。④その園池に向けて東西の対から中門廊が園池まで伸びている。⑤中...
150年振り、京都御苑に公家町が甦りました!!環境省京都御苑管理事務所は、閑院宮邸跡収納展示館及び拾翠邸の改修工事を進めていましたが此度完成。同展示館に新設されたシアタールームにて『京都御苑|VR公家町』が4月よりオープン上映されることになりました。VRとは”バーチャル・リアリティー”の略で対象となるものを仮想空間を通じて疑似体験できるものです。今回は今はない公家町をVRで再現し在りし日の姿を横7m、縦1.5mの...
これは半分ネタだと思って、もう半分は3D京都管理人の鈍感?だと思って読んでみてください。昔から使われている諺に「馬鹿と煙は高いところへ上る」という言葉があります。意味は”お調子者は危険を顧みず目立つ場所に立ちたがること、愚か者はおだてにのりやすいこと”などの例えによく使われます。いつ頃からこの諺が使われるようになったのか定かではありませんが、昔の家の台所など煮炊きはみな薪でしたから煙がもうもうと出まし...
150年振り、京都御苑に公家町が甦りました!!環境省京都御苑管理事務所は、閑院宮邸跡収納展示館及び拾翠邸の改修工事を進めていましたが此度完成。同展示館に新設されたシアタールームにて『京都御苑|VR公家町』が4月よりオープン上映されることになりました。VRとは”バーチャル・リアリティー”の略で対象となるものを仮想空間を通じて疑似体験できるものです。今回は今はない公家町をVRで再現し在りし日の姿を横7m、縦1.5mの...
150年振り、京都御苑に公家町が甦りました!!環境省京都御苑管理事務所は、閑院宮邸跡収納展示館及び拾翠邸の改修工事を進めていましたが此度完成。同展示館に新設されたシアタールームにて『京都御苑|VR公家町』が4月よりオープン上映されることになりました。VRとは”バーチャル・リアリティー”の略で対象となるものを仮想空間を通じて疑似体験できるものです。今回は今はない公家町をVRで再現し在りし日の姿を横7m、縦1.5mの...
方広寺大仏殿といえば豊臣秀吉が京都に建てた巨大な大仏様として知られてますね。また秀吉亡き後に子の秀頼が方広寺に奉納した鐘の銘文を巡って家康から「国家安康、君臣豊楽、の2句について、前者は徳川家康の家と康を分断する呪詛、後者は豊臣を君主として楽しむ、という底意がある」などととんでもない言いがかりをつけて遂には大坂の陣で豊臣家を滅ぼしてしまう・・・いわゆる「方広寺鐘銘事件」でも有名なお寺ですね。以来、...
シリーズ公家町 「其八 京都御所の御殿に上がってみよう! 後編Ⅱ」が完成しYouTubeにアップしました。1月中にアップする予定でしたが一日逃した!シリーズ公家町 其七 京都御所の御殿に上がってみよう! 後編Ⅱ後編Ⅱでは皇后(中宮)の御常御殿を中心とした後宮をご案内します。まず、東西の対屋を後にして折廻り御廊下を進み御所の最奥にある後宮に入ります。そこで皇后の御常御殿を見学し、次に庭伝いに飛香舎へと歩を進めま...
シリーズ公家町 「其七 京都御所の御殿に上がってみよう! 後編Ⅰ」では帝の御常御殿から対屋廊下へと移動し、上皇様、摂家、宮家等の高貴な方が参内するときの玄関、応接間である参内殿と後宮の実務を取り仕切る匂当内侍の詰所兼住居である長橋局、高級女官の長局(住居)である東西の対屋、そして最後に対屋の上空から御所の周りと公家町を見渡す動画をYouTubeにアップしてみました。今回は廊下を進む時間が多くなりましたが、そ...
もう本年も後残すは二日ばかり、また間が空いてしまいましたが「シリーズ公家町 其六 京都御所の御殿に上がってみよう! 中編Ⅱ」の動画が出来ましたのでYouTubeにアップしました。どうぞご覧になってください。其六では小御所から学問所を通り帝の日常を過ごされた御常御殿へと至るルートです。この間、約8分、アニメーションで動かしていくと結構長い道のりです。シリーズ公家町 其六 京都御所の御殿に上がってみよう! 中...
150年振り、京都御苑に公家町が甦りました!!環境省京都御苑管理事務所は、閑院宮邸跡収納展示館及び拾翠邸の改修工事を進めていましたが此度完成。同展示館に新設されたシアタールームにて『京都御苑|VR公家町』が4月よりオープン上映されることになりました。VRとは”バーチャル・リアリティー”の略で対象となるものを仮想空間を通じて疑似体験できるものです。今回は今はない公家町をVRで再現し在りし日の姿を横7m、縦1.5mの...
お知らせです。来週の水曜日の夜8時(2022年11月30日)放送のBS朝日「ぶらり歴史探訪」に拙作のCG画像が出ることになりました。BS朝日「ぶらり歴史探訪」のサイト(直リンクはしていません)。今回の放送内容は、BS朝日さんの予告によれば、京都を代表する名所、三十三間堂は、時代によって様々な魅力で、人々を惹きつけてきました。今回は中村雅俊さんが、時代ごとに意外な歴史をひも解き、ふだん滅多に見ることのできない特別な風景...
※ 春と秋のCG画像を差し替えました(2022年11月23日)。公家町に緑が復活しました! などと実は喜んでいる場合でもないのですが・・・前記事を読まれた方はわかると思いますが、前回、公家町の植生、樹木データが全部消えてしまいました。そもそも、その樹木が生えている公家町のデータファイルそのものが失われたのです。失われた経緯も書きましたのでここでは原因については書きませんが一言言わせていただきますとデータが重す...
YouTubeにシリーズ公家町 其四「京都御所の御殿に上がってみよう! 前編」をようやくアップしました。たかが8分されど8分のそれなりの労作です? 冷汗。アップする前に少し愚痴を書かせてください。実は公家町のレンダリングしたデータファイルが読み込めなくなってしまったのです! ただ、今回、アップした動画はファイルが音信不通になる前に作ったものなのでこうしてアップできました(ただし修正箇所は未修正のまま、たとえ...
前の記事で京都御所の若き研究家のS君(20歳の大学生)をご紹介しましたが、そのS君と御所を見学した際に出た話題で露台から内侍所へ通じる御渡廊下の床高について、私がこの渡廊下は「高床だったんですよ」と解説しましたら後で彼からメールが来て「指図を確認したら普通の床で90㎝でした」とのこと。指図を見たら確かにそうです。私の間違いでした。そもそも床高が約2.4mある露台からこれまた高床の内侍所へと通じる御廊下なので...
まずはこの画像を見てみてください。青い空のもと、手前には大きな礎石らしきものが映っています。背景には何処かで見た立派な檜皮葺の屋根が見えます。その屋根はもうわかる方にはわかると思いますが京都御所の帝の御常御殿です。御所を見学された方はご存じかと思いますが見学コースの最後に御常御殿と御学問所の間を抜けると広い空地が広がっています。そこにこの礎石があります。この広漠な空地にはかつて御所でも最大の建物で...