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Moon Age https://blogmura.com/profiles/10454021

こころのなかに積まれた想い出や、触れ合った記憶。迎える日々の愛しさやもどかしさ。じょうずな感情の手放し方を探す旅をしています。

ふつふつときた時にだけ、書く。

ルーナ
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住所
斑鳩町
出身
鳥取市
ブログ村参加

2012/01/21

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  • ベストフィット

    目覚めた時のポーズ あたまの置き処 からだの沈み加減 ふとんの団子状態 それが たぶんわたしのベストフィットだ だから、 眼を開けたけど まだ動きたくない これを記憶しておいたなら、 形状記憶できたなら、 毎夜 あんなに寝返りを打つことないのに 溜め息をつくこともないのに ……と、いつも思う どうして忘れちゃうんだろう 今日在ったことのいいことを ひとつ ひとつ並べて 口の端っこをすこし 持…

  • 通り雨

    珍しく 私より早く 貴方が雨音に気付いた ふたりして 洗濯物リレーして 慌ただしく取り入れた 雷が地響きをたてて ガソリンスタンドの洗車みたいに 窓硝子を洗って 景色も流れていった ストローくらいの太さで 斜めに降り注ぐ雨を視ながら ふたりして お皿を並べて 遅い昼ご飯を食べた 「また、夏がくるんだなあ。」 私は 図書室から借りた本をかばいながら走った、 夏休みのプール帰りの道を…

  • あなたの居る部屋

    あなたとの空間は とても好き だけれど ひとりの部屋も 至極好き あたまの中でとりとめもなく 環状線に乗っているみたいに ぐるぐる ぐるぐる 明日のわたし 昔のわたし 巡っている 眠れるはずの睡眠誘導音楽を探して ネットの中をとりとめもなく 感情船に乗ってるみたいに ぐるぐる ぐるぐる 浅い眠り 忘れたはずの顔ぶれ 甦ってはじかれる ベッドから手を垂らして 空気をかいてみたい でも 誰かに…

  • 身ひとつ

    手放すことも楽しいんだ そう言えるまで、随分と月日がかかった 手に入れることの楽しさを追いかけていた もう弾かないギターが処分品といっしょに、 不用品回収トラックの幌に吸い込まれていった 「傷ついちゃいけないからなあ。」 って、クタクタの段ボール紙に幾重にもはさまれて 業者のおじいちゃんの口元は すこし上がってゆるんでいた 売り先に思いを巡らせていたのか かわいい誰かの喜ぶ顔を描いていたのか…

  • 万能なことば

    「ありがとう。」と、「ごめんなさい。」と。 そのふたつを憶えたなら きっと だいたいは上手くやっていける ……と、 あなたを視ていて そう思う それは 万能のことばなんだよ (覚えて 憶えて)” ポケットにいつも 入れておいてよ あなたが 「ありがとう。」って言ってくれたら わたしも嬉しい。 あなたから 「ごめんなさい。」があったら わたしは頷くよ。 そしたら だいたいは許してしまえるんだ …

  • 今日咲く花

    長い尾っぽをぶんっと振って、 電車みたいに連なって 修学旅行のバスが右折していく 開け放たれた窓から なだれ落ちそうに 眠っている制服の君たちを視ていた 幸せかい 愉しいかい ついこの前まで、 あの広い駐車場に バスは一台も停まってなかったんだよ 何気ない日常 決められた時間割のなかの予定 気だるいかい 味わってるかい 今日とおなじ日は二度と来ないこと知ってるかな 私はあの頃 わりとのほ…

  • 取越し苦労

    なんにも作れなかったあなたが 「もう 食べられる?」 と わたしを呼ぶ テーブルに あなた手製の朝ごはんが光っている すごく長い道のりのようでいて いつのまにか…の ようでもあって おいしいね と 微笑んで おいしいね と うなずき合う いつか どちらか一人の食卓になる日々も そんなに遠いことじゃない そんな時 ふたりで 陽のあたる山々を視ながら こうして食卓を囲んだこと 何気ない会話で盛り…

  • 瞬間

    いつだったか… 「ボケるのはええで なんもわからんようになるんやで なあんも忘れてしまうんや こんな気楽なことがあるかあ なあんもやで 全部やで」って そんな言葉を聞いた あんまり何度も繰り返すから 困ったひとだなあ と 思った 計り知れない苦労を 誰かに負わせて そんな気楽は無いだろうって 私は ずっと自分を判って居たい 私を失くしたくないと思った 真夜中にふと よみがえり 顔を洗う手が止…

  • 初詣で

    大晦日の夜が 極まっていく 急かれるように 重ね着をして 雪だるまになって 人通りの捌けた夜を往く 信号の青は なかなか来ない 見上げれば 16番目の月が ずっと 私達の上で輝いている 造り酒屋の在る路地へと曲がり 猫坂を上がる時 ふと あなたが呟いた 「知らない町を 歩くようだ。」 現実的なあなたの口から 感覚的な言葉がこぼれた ぽかんと あなたの横顔を視た あなたの瞳が 闇を泳いでい…

  • 雲よ 流れろ

    風の神さまが走られるから お正月は 雲も忙しい お陽さまの前を横切るたんび ストンッと 部屋が夕昏になる 気持ちもズンッと 落ちていく 雲が捌けて 陽が降れば 窓辺の花も にっこり笑う ある時~ ない時~ の まだら模様に わたしの気持ちも忙しい 雲に傾いて 翳るのを予期して虚ろうか 陽に傾いて 晴れるのを予感して微笑むか 心配性と楽観的 どちらに傾く? 分度器の度数で きっと毎日はぜんぜん…

  • 仕切り直し

    もうすぐ 年が暮れるからって あなたが磨いてくれた窓のこちら側で 子犬のように並んで 鉢植えの花が寒空を視ている 後ろ姿が かわいい 冷たい風が吹けば 枯れて終うのは自然の摂理だけど そばに居て欲しくて 硝子の内側に入れた 我がまま 南国の花ブーゲンビリアは置き場所を変えると ほとんどの花と葉を落とすいつも いさぎよい どんなにこれからでも 蕾も若葉も…

  • 響き

    一軒の家を隔てて 前には 線路が走っていた 数分置きにやってくる 規則的な振動と騒がしさと 知らず知らずに 終電に始発は時計代わり ふくろうのため息と鶏の雄叫び あの頃は 憂いたこともあったけれど 今は 想いふくらむ 夜が更けて 街が寝静まると 懐かしい列車のリズムが 遠くから響いてくる 枕に 耳を着けて眼を閉じる ガタン ゴトン… ガタン ゴトン…… 眠るまで もう少し走っていて ああ…

  • 意識

    いつも 気になるもの 鳥の翼 プラスチックのような脚 魚のひれ うろこ エラの閉開 猫の瞳 しっぽのクネリ 犬の耳 心臓の鼓動 兎の鼻 背中の丸み ネズミの手 忙しい前歯 イルカの笑い顔 話し声 トンボの複眼 首の捻り などなど それから あなたの枯れた声 咳の音 わたしの脳トレ 筋トレ 人間の五感と 生物の五感 わたしよりずっと優れた耳が ぴくぴく動いてると 何処の音を聴いてるの?って…

  • シーラカンス

    「いつか解かるよ。」と 言ったら 「いつかの話ばかりする」って 苛立った顔をした 今はまだ 判らないことが沢山あるよ 発展途上の道半ばだもの 言葉だけじゃ 仕方ないんだ 時を重ね 少しずつ登り詰め 坂の上に立った時 初めて視える景色があるんだ 昔 やっぱり私も解らなかった 今だから解る感情がある みんな 待てなくなっていく 想像を頭の中でひろげる前に 答えが知りたい バーチャルで見せてよ 今…

  • 本能

    さっきから ぱんぱんっ!と音が鳴っている ビービー弾で狙われているみたい 身体を硬くして 辺りを窺う 逃げた方がいいのかな お隣で 焚火の薪が爆ぜてるのかな 家宅捜索をしたら 犯人は鞘のなかの花の種だ 窓際で陽を浴び 鞘がふたつに割れている お皿の上でくるくると カールしたマカロニだ 螺旋によじれて寝そべっている 種はジャンプして 床の上に着地している そうか そうだね 自分からだね 待…

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