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孤独の箱 http://29656157.at.webry.info/

私の孤独を詰め込みました。 貴方の孤独もみつかりましたか?

詩の為だけのブログです。

百葉箱
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鴨川市
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2011/12/03

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  • ある日の朝のこと

    車に轢かれたネズミを見た アスファルトに張り付いた毛皮 まだ生々しい血の赤さ 見事に圧迫され薄っぺらくなった命の 魂まではぺったんこにはなるまい お前はまだソコにいるのかい? なんとなく地上50センチ程を見つめてみる いや素朴な魂は浄化も昇華も早かろう 人間なんぞより純粋だもの キリスト教も仏教も神道もごった煮の脳みそで 勝手にネズミの成仏を祈る 毛皮と血の赤さ…

  • 百花繚乱

    季節の神は女神だと 思い込まされているけれど 本当は男神だと思う 熱い吐息で口説かれたのに あっちこっち浮気して すっかり忘れ去られてしまう かと思えば長居をしてプレゼント攻撃 気づけば辺り一面が春で埋まってしまって その馬鹿な手口に呆れて溺れる 清々しい沈丁花 清楚な雪柳 艶やか爛漫の桜 匂い立つジャスミン 猛々しい藤 自信ありげな薔薇の花 待たされ…

  • オリオンの誓い

    ナニモノにもなれた少女が仰いだ夜空は 冬の厳しさを凌駕する星の煌めき 幾千億の星を従えつ 天空を駆るオリオンの向こうに 遠く未来に瞬く夢を見てた ナニモノにもなれて ナニモノにもなれなかった私は 悠久の時に比べるもなく 瞬きのような四十年を貼り付けて 今も夜空を仰ぐ 幾千億の星も届かぬ都会の空でも オリオンは孤独を纏って私を見つめる ナニモノにもなれなくて 何…

  • 半月と微笑む

    いつも通り慌ただしく勤務先へ向かう元旦 青空を仰げばまだ半月が貼り付いている 大掃除もサボったから 新年のめでたさも半分と月が嗤う 元旦から仕事するワタシッテバエライ 自分を励ましながら歩を進める ガンバッテルナ ワタシ 宇宙は真っ暗なのに空は青い 恩恵の光も冬は遠く高く その分青が透き通ってる ヨッ キミモガンバッテルネ 白く薄い半月に微笑む 新年の風は…

  • 自分の幸せを捜せ

    道に迷った時は 「自分の幸せ」を考えろと 攻略本には裏ワザが出てたけど 「私の幸せ」ってなんだったっけ 結婚して子供が生まれて 夢は時間を食べてしまうから 少しづつ閉じ込めていった 自由を削り家事に代えて 家庭に幸せを塗り込めた長い年月 誰のせいでもないけれど 「自分の幸せ」なんて言われたら もっと迷ってしまう 幸せな家庭を作る事が幸せだと思ってた 自由は憧れだ…

  • 休日

    何かやらなくちゃいけなくて やることを忘れた休日 もしくはやりたくなかった休日 昼を過ぎると時の逃げ足は加速して 外はあっという間の夕暮れ 心もあっという間の憂鬱 溜息は日本海溝より深くなる こんなに仕事が面倒に思えるのに 「毎日が休日」だと幸せを感じる事が出来ない 人間って複雑で悲しい生き物 抑圧が幸福を拡大する ホント不思議よね 振り返って猫に問えばしっぽ…

  • 美しい季節

    何気ない庭先の紅葉が燦然と燃えて 公園の銀杏は黄金の炎のように輝いて ああ 美しい秋だな 上手くいかない時に存在を呪い 世界が消えてしまえばいいと 呪いをまき散らかして通る道でも そこかしこに美しい季節の結晶があって こんなにも素晴らしい物を見せてくれる ああ 本当に日本は美しいな

  • 儚くて

    温度の失せた冬の朝 私は怠惰と化す 傍らの守り神は 緩んだ精神と弛んだ日常を 瞳に閉じ込めた眠り猫

  • 秘密 その1

    可愛い笑顔を貼り付けて 残酷な感情を隠す 美しい言葉を繰り返し 罵りを押し殺す いつか私は壊れて 溢れだしてしまうのだろうか あの静かな川の氾濫のように 溜まり溜まった言葉の汚泥と 荒れ狂う感情の嵐に耐え切れず 見上げれば真夏の太陽 吹きだす汗と戦いながら 眩暈の中必死に積み上げる石 生きて行く為に堤防を固める 高く もっと高く

  • 世界ガ消エテシマエバイイ

    世界ガ消エテシマエバイイ 自分の矮小さを思い知らされる 卑怯な自分を知ってしまう 色々理由をこじ付けて正当性を捜すが 切羽詰って棚上げする 消エテシマエ 今この瞬間どれだけの人間が 世界を消そうとしているのだろう そんな念が溜まって溜まって もしかして 私の一押しで世界が消滅したら 申し訳ないけど 世界ガ消エテシマエバイイ ソシテ私ガ消エテシマエバイイ

  • 1%の健気さ

    テレビから天気予報士の声 「今日は湿度99%です」 朝の元気も99%の憂鬱に打ちのめされる 私は残り1%の健気さを吸い込むために深呼吸する 猫の柔毛もペタペタ貼り付き せっかく顔を洗ってもうっとおしい こんな日にも出かけなきゃならない 自分の身の上を一応呪ってみては 諦めながら陽水の鼻歌 レインコートをかぶりながら さあ 行かなくちゃ♪ 今日…

  • 小鬼の夢

    薄桃色の宵の口 この木の下で会いましょう はらりはらりと散る花びらと 春の夜風に舞いましょう 時はリボンの輪になって くるりくるりと回りだす 赤いホッペの幼馴染 笑い転げたあの頃の 白いリンゴの花の下 乙女のピンクの膝小僧 制服からも飛び出して 真澄の空に高らかに 響くソプラノ夢語る 世界のすべてが輝いて 未来の扉に続いてる 何度も越えた春霞 いつのまにやら傷…

  • 紙人間

    薄っぺらい人間だから 自信の裏に透けるコンプレックス 俺はぺらっぺらの紙人間 自分以外の人間が 皆偉く見える交差点 チクショー つむじ風に舞う汚れた新聞紙のように ばっさばっさの心 なんとか日常をこなす 印刷した笑顔の面に 「普通」という文鎮を置いて チクショー 重いな 俺みたいな 俺なんか ダメだわ俺 春はヤバイ こんなに風が吹いたら びりびりになりそうだ …

  • 優しい雨

    いつの間にか心が乾いていたのね 春の雨が優しく沁み込む だから私は傘もささず歩くの 優しい雨に癒されて 古ぼけた公園のベンチも 少しだけ輝いて見えるわ 気が付いたら下を向いて歩いてた 脚を引きずる戦士のように 守る為の戦いでも 相手を傷つければ自分も傷つく もういいの もう戦わなくていい 雨がそっと囁いていく 花びらも水路を揺蕩う 微笑みながら死にゆくオフェ…

  • 人間が夜光虫に思えた夜

    春の夜を彩る幾千万の窓明かり その何倍もの人々の思いを閉じ込めて 燃え上がる愛と深い憎悪 暖かな団らんと凍てつく寂しさ このイルミネーションには 様々な生活があって 幾多の事情があって 夜の海で腐乱した魚に喰らいつく夜光虫の様に その一つづつが長い時をかけて 地球を浸食している 我もその一つ 春らしく緩んだ夜風の中 ぼやっと想う 宇宙の永き時間軸の中では 星…

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