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峰野裕二郎ブログ https://blog.goo.ne.jp/yuriko1950/

夫婦・親子・家族、コミュニティー、教育、将棋等について、日々の暮らしの中で感じたことを記しています。

最近、私の暮らす長崎県佐々町まで西九州自動車道が延伸されました。 「佐々千年桜の里」を目指す佐々町は、清流・佐々川流域に広がる人口1万3千5百人前後の美しい町です。 どうぞ、お出かけくださいませ。

yuri
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住所
佐々町
出身
佐世保市
ブログ村参加

2011/10/06

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  • 2023 私たち夫婦の家族のゴールデンウイーク

    先日のゴールデンウイークを、いつもは離れて暮らす子供たちや孫たちと共に過ごした。現在、大阪に住む三女は、コロナが一段落したところで、待ってましたとばかりに海外旅行に出かけたため不参加。今回の旅行の目的地はニュージーランド。いつものように気ままな一人旅とのことだった。その三女を除き、福岡の長女家族と広島の次女家族が久しぶりに顔を揃えた。ただ、中学校に勤める次女のところの婿どのは、ゴールデンウイーク中も部活の指導があることから来るのが叶わなかった。長女の婿どのが娘や姪っ子たちと楽しそうに遊んでいるのを見るに付け、ワークライフバランスやジェンダー平等が叫ばれる昨今、教員という職業がいかに遅れているのかを改めて思った。それは単に、今働いている教員が気の毒だというだけの問題ではない。そんなブラック的な職場に好んで飛...2023私たち夫婦の家族のゴールデンウイーク

  • 記録的な大雪の日に

    昨夕4時頃に降り出した雪は、夜の9時を過ぎた頃にはしっかり積もるまでになっていた。そして、今日。早朝5時過ぎに目が覚めた。昨夜、眠りに就くまで薪をくべていたおかげで寝所は、ほんのり温かい。すぐさま、その薪ストーブに火を入れる。いい出会いがあり、薪ストーブを昨年11月に設置した。薪ストーブを備えるためには、いくつかの条件を満たす必要がある。幸いにもこの地はそれに適っていた。薪ストーブに火を入れた後、再び布団に潜り込み、テレビが伝える各地の雪の様子を見聞きしていたが、いつの間にかうとうとしていた。1時間程そうしていたのだろうか。やがて、キッチンの方から聞こえてくる物音で目を覚ました。寝床から起き出し、リビングに行き「おはよう」と女房どのに声を掛けると「おはよう。きれいよ!」と庭を望むキッチン横の窓に顔を向けた...記録的な大雪の日に

  • 欲張りもほどほどに

    1日は24時間。あれもこれも出来るはずはない。何かを行えば、やりたくても出来ない何かがでてくる。至極当たり前のことだ。それが分かっているようで、その実、全然分かっていない。ブログを記す際、パソコンを用いるのだが、パソコンが立ち上がるのにそこそこ時間を要する。その点、スマホはスピーディーだ。さらに、写真をアップするにも容易ということもあり、このところ専らInstagramばかり利用している。とにかく、やりたいことが多すぎる。どうして、こうも欲張りなのだろう。我がことながら困っている。欲張りもほどほどに

  • 新風を

    午後から雨の予報だったので、午前中のうちに、それに備える作業に励んだ。昼食の用意が出来たことを知らせる「いつでもいいよ!」の女房どのの声に昼になったのに気付くと同時に、パラパラと雨が降り出した。昼食は、北海道展が開かれていたからと「花畑牧場」のピザ、それに野菜の付け合わせと野菜スープ。食事を済ませると、女房どのは美容室に出かけて行った。1人お茶を飲み、ゆっくりしているところに電話が入る。区長からだった。振興協議会の会合を来月16日にもう一度開き、紅葉祭りについて検討することになったとのこと。予期しない展開に驚きつつも、ほくそ笑む思いだった。区長とゆっくり話をする機会もなかったので、この際、振興協議会について、また、地域の状況について意見交換した。電話の最後に、思ったことは口に出さないと気が済まない性分なので、今...新風を

  • 私が私に期待するもの

    久し振りにパソコンを開いた。近頃は、といってもずっとそうなのだが、日ごとに移り変わっていく周囲の樹木や草花、小動物の様子にうっとりしつつ、草花・樹木・野菜の手入れに勤しんでいる。ところが、それらに加えて、ちょっと前からDIYにまで手を伸ばしてしまう強欲ぶりで、1日が24時間では足りませんなどと罰当たりなことをFacebookでつぶやいたりする始末。こんな調子でいいのだろうかと、ふと省みたりもする。ところで、近隣の4地区からなる「三国地区振興協議会」という、まぁ過疎化・高齢化の著しいこの地域を何とか盛り上げていこうとする組織がある。結構なことだが、自治体主導というところが気になる。少なくとも私が見聞きしている限り、この類の話は、そこに暮らす人たちが主体的に行動を起こさない以上、それが機能することはない。それはさて...私が私に期待するもの

  • ノルスタジー故か

    北京・冬季オリンピックが閉幕した。とかく問題のあるオリンピックではあったが、それはさておき、冬季オリンピックならではの各種競技を堪能した。そんなことで、朝から晩までアスリートたちの妙技に酔いしれ、女房どのと2人して、声援を送り、歓声を上げ、時に、ため息をついたりしていたのだが、その合間を縫い、精を出していたのが薪割りだ。令和元年に現在住んでいる築75年の古民家を購入した。購入の決め手は、先ずは古民家であったこと。さらにはリノベーションされていてすぐにでも住むのが可能だったこと。水洗トイレだったこと。集落から程よい距離にあり、広大な庭・畑・雑木林が家屋と一体となって繋がっていたこと等々あるが、風呂を薪で沸かすという点もポイントが高かった。今のキャンプブームが起こるずっと前から、焚火を趣味と公言するほど炎を眺めるの...ノルスタジー故か

  • 棋士の昼食から見えてきたこと

    昨日の記事の中で、棋士に昼食の注文を取りに来たのが将棋連盟の女子職員だったと記した。将棋連盟の職員かどうかは定かではないのだが、女性であるのは確かだった。いや、それも定かではないのだが、そんなことを言っていては切りがないので先に進めよう。順位戦は持ち時間が長いので、勝負が決着するのは大抵その日の深夜に及ぶ。したがって、対局者は、昼食も夕食も対局をいったん中断してとることになる。この日も夕方、再び連盟の職員と思われる方が対局室に現れ、両対局者から注文を受けた。その方は、昼食の注文を取りに来た職員とは異なってはいたが、やはり女性だった。何度となく、この場面を目にしているが、少なくとも私が見ている限り男性が注文を取りに来たことはない。男女共同参画推進に関する話の中で「固定的な性別役割分担意識」という言葉がしばしば出て...棋士の昼食から見えてきたこと

  • 将棋ワールド その5 食事の注文

    将棋順位戦B級1組、藤井聡太竜王対阿久津主税八段戦が今日午前10時から東京千駄ヶ谷の東京将棋会館で始まっている。藤井竜王は今期、これまで8勝2敗で待望のA級入りまであと一歩のところまで迫り、対する阿久津八段は3勝7敗で降級の危機に瀕している。両者、何が何でも勝ちたい一局だろう。いつものように、対局開始時刻前からAbemaTVで視聴しているのだが、フルで観ていると色々面白いことに出会う。先ほど両対局者、昼食休憩を終えて対局室に戻って来た。きょうの2人の昼食の献立は、藤井竜王が「日替わりカレー」で阿久津八段が「山椒ポークカレー」と「パッションフルーツラッシー」と紹介があった。面白いのが昼食を注文するときの様子だ。きょうは、午前10時半頃、対局場に将棋連盟のおそらくは女子職員が献立表を抱えて現れた。先ずは、藤井竜王の...将棋ワールドその5食事の注文

  • 住民自治の危機

    先月27日に予定されていた第5回備前市男女共同参画推進審議会が新型コロナウイルスの感染再拡大により書面会議となった。事実上の中止だ。明日、第4次備前市男女共同参画基本計画案が会長・副会長によって答申されることになっている。この審議会に、私は公募に応じて参加しているが、まともに意見を述べられる機会を得たのは第1回目の会議の時だけだった。第2回目は書面会議。第3回目はオンラインで参加した。そして、第4回、第5回と書面会議になってしまった。さらに、今月8日には「備前市まち・ひと・しごと創生懇談会」が開かれる予定になっていたが、こちらも中止の連絡が入った。やはりコロナの感染が広がっているからというのがその理由だ。この会は、2020年度末で計画が終了した備前市まち・ひと・しごと創生総合戦略の評価について意見交換する場とし...住民自治の危機

  • その先へと

    NHK杯将棋テレビトーナメント・佐藤康光九段対佐々木大地五段戦は、私の思い違いで、先週の金曜日ではなく先週土曜日の深夜に放送された。結果は佐々木大地五段の負け。残念ながら、多くの将棋ファンの注目が集まるNHK杯の、それも準々決勝という大きな舞台での長崎県出身者による師弟対決はならなかった。「師匠と対決するのが恩返し」と語っている大地五段にとって悔しい一戦となったことは想像に難くないが、師匠の深浦九段はどんな思いでこの勝負を見守ったのだろう。大地くんの奮起を期待している。その先へと

  • 思わぬ余波

    一昨日の日曜日に放送が予定されていたNHK杯テレビ将棋トーナメント本戦・佐藤康光九段対佐々木大地五段の一戦は、トンガの大規模噴火に伴う津波警報、注意報に関する報道のため、放送を見合わせた旨、案内があった。 NHK杯は録画なので、既に結果は出ているのだが…。さてさてお楽しみは、今週金曜日の深夜に持ち越された。あらためて、ガンバレ大地くん!思わぬ余波

  • 名物「かきおこ」

    日曜日のお昼に「かきおこ」をいただいた。「かきおこ」とは広島風でも関西風でもない備前市日生(ひなせ)町特有の牡蠣入りお好み焼きの名称だ。移住して間もない頃に参加した市の総合計画審議会の席で、この「かきおこ」が話題に上ったことがあった。それまで「かきおこ」の名前すら知らなかった私は、いったい何の話をしているのだろうと、それの想像もつかないまま、話を聞いていた。「かきおこ」は、備前市日生町のいわゆるご当地グルメだ。日生地区を中心に15軒ほどの店で季節限定メニューとして提供されているらしい。その後、「かきおこ」が何たるかを知ることになるが、食する機会はなかった。この日、昼食に登場した「かきおこ」は、冷凍食品として販売されているもので、製造は、地元・日生町「幸徳堂」さん。「瀬戸内日生カキオコ」「岡山県内屈指の牡蠣の名産...名物「かきおこ」

  • 夢の師弟対決に向けて

    先週日曜日放送のNHK杯将棋テレビトーナメント本戦において、深浦康市九段が広瀬章人九段に勝利した。今から12年前、深浦九段は、第51期王位戦でタイトルホルダーとして広瀬九段を挑戦者に迎え、番勝負に臨んだ。結果は、2勝4敗で敗れ、それまで3期連続して防衛してきた王位のタイトルを失うことになった。広瀬九段は因縁の相手だ。そんな難敵を破り勝ち上がった深浦九段は、一昨年度の優勝を始め、このところNHK杯戦で好調だ。これでベスト8入りを決めた。さて、今週日曜日のNHK杯テレビトーナメント戦は、師匠の後を追いかけるように弟子の佐々木大地五段が登場する。対戦相手は佐藤康光九段。佐藤九段は、ばりばりのA級棋士、佐々木五段にとっては格上の相手だ。しかし、今後のことを考えても、ここは何としても勝たなければならない。佐藤九段に勝てば...夢の師弟対決に向けて

  • 導かれるように

    改めてだが、私が住む所は「加賀美」であり、隣接して「都留岐」に「多麻」とある。「加賀美」は「鏡」に通じ、「都留岐」は「剣」、「多麻」は「玉」に通ずる。鏡・剣・玉と揃えば、日本神話において、天孫降臨の際に天照大神が瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に授けた3種類の宝物・「八咫鏡(やたのかがみ)」「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」すなわち、三種の神器に通じる。さらに、我が三国地区の隣は「神根(こうね)」地区だ。「神根神社」も存在する。何故、このような地名が付いているのか定かではないのだが、この地域の雰囲気からして、私の暮らす一帯は、何とも神々しさに満ちている。ちなみに、私の父方の祖父である峰野佐久馬は宮司である。したがって私は神道なのだ。(明治22年【1890年】川内在住・峰野佐久馬宮司の発...導かれるように

  • 新たな役目

    「おひまち」で集会所に出向いた際、新年度から「三国地区振興協議会」に出てくれるよう、改めて区長から要請を受けた。前任者の任期が今年度で切れるとのことで、既に昨春からその話をいただき、私でよければと受諾していた。私が暮らす所は「加賀美」という地域だが、この集落のほとんどが「都留岐(つるぎ)」に属する。その他、近接して「多麻」・「笹目」という地域がある。明治の頃に出来た「町村制」施行により、かつてのこの4つの村が合併して「三国村」となり、その後、昭和の大合併で吉永町・神根村・三国村が新・吉永町となった。さらに、先の平成の大合併で備前市・日生町・吉永町が合わさり、新・備前市となっている。現在の三国地区は、8つの集落からなっているようだが、その人口は合わせても200人ほど。日本各地の中山間地域同様に少子高齢化・過疎が進...新たな役目

  • 信仰と共にある暮らし

    土曜日、午前10時から地区の集会所で、五穀豊穣・地区の繁栄・家内安全を祈願する「おひまち」という神事を皆さんと共に行った。現在、この地区に専業農家は無いが、元々は農業で生計を立てていた家がほとんどの地域だ。コロナ禍で地区の総会や運動会等の行事は取り止めているが、信仰的な集会だけは欠くことなく開かれている。人間の力だけではどうすることもできない、天変地異の影響を大きく受けざるを得ない農業を中心とする暮らしにおいて、神や仏に頼らざるを得なかった先人の思いが強く今に伝わっているのを感じる。当地に移り住み、野菜作りの真似事を始めてみて、そのことが少しだけ分かるような気がする。もっとも、神事の後に開かれていた酒席は、この2年間、開いていない。当地のことを、もっともっと知りたいと思っているのだが、その貴重な機会が奪われてい...信仰と共にある暮らし

  • 新しい日記帳

    移住を考えるようになった時、地域での全ての役目を引退する決意をした。私自身の責任ではあったが、長く続けていたことから、それはそう簡単なことではなかった。時間をかけて丁寧に説明し、理解を得るよう努めた。説得したと言った方が正確かもしれない。いよいよ移住が決まった後、生業である学習塾を閉じなければならなくなった旨を、先ず、通って来てくれていた塾生に伝え、理解を求めた。結果的に中途で彼らを放り出すことに後ろめたさがあった。それはともかく、これらの仕事を行うに日記は不可欠だった。いついつに何々をしたと記録するのは次の年の計画を立てる上で大いに役立った。移住後、日記帳を購入しなくなった。気楽なその日暮らしを楽しむだけで事足りるからだ。ところが、野菜作りを始めて、再び日記の必要を感じ始めた。それぞれの野菜に合わせての苗の植...新しい日記帳

  • 我が家で餅つき

    12月29日に次女家族が帰って来た。その夜は、いつものようにシャンパンから始まりワイン5本が空いた。5歳になる糸葉さんは「絶対、寝ない!」と張り切っていたが、さすがに日付が変わる頃には眠りに落ちた。アルコールが駄目な女房どのも、その後に床に就いたようだった。かく言う私も、前日の寝不足がたたり、早めにダウンしてしまった。残った3人は深夜の3時位まで、飲み、且つお喋りしていたそうだ。明けて30日、この日、午前中から餅をつくつもりでいた。だが、女房どのと糸葉さんを除く4人が見事に二日酔い。布団から起きられなかった。ようやく、みんなが居間に揃ったのが午前10時頃。遅い朝食をとり、重い腰を上げて火をおこし始めたのは午後2時を回っていた。そこから、もち米5Kg、蒸籠4枚を、皆でワイワイガヤガヤ、日が落ちる前までにはつき上げ...我が家で餅つき

  • 争いのない世界へ

    新年あけましておめでとうございます。新年・新しい年、なんて清く爽やかな響きの言葉でしょう。この1年も、私自身の在り方を問うていく所存です。お付き合いの程、宜しくお願い申し上げます。核保有5か国が、核戦争に勝者はいないとして、軍縮に努めていく旨の共同声明を発表したと報じられました。そうであれば、各国は一刻も早く核廃絶に向けての取り組みを始めるべきでしょう。全ての国の軍備が解かれ、地球上から戦争が消滅する日が来るのを夢見ています。今しばらくは、屠蘇に酔っています。争いのない世界へ

  • お帰りなさい

    性分というのは、そう簡単には変わらないようだ。少なくとも私の場合。昨日、丸々一日かけて、ようやく年賀状を仕上げることが出来た。布団に入ったのは深夜3時半を過ぎた頃だっただろうか。滅多に使わないプリンターの不具合などもあり、閉口した。今年こそは早目に済まそう。毎年そう思うのだが、そうはならない。年末年始を我が家で過ごすため、昨日の午後、徳島に住む三女が帰って来た。夕食時、シャンパンを開けて三女・くるみさんの帰省を皆で喜んだ。お帰りなさい

  • 頼もしい走り

    毎年、この時期に京都で開催されている全国高校駅伝を楽しみにしている。今年も昨日、午前中に女子、午後から男子のレースが時折、小雪の舞う中で行われたのをテレビで視聴した。子供たちが巣立ち、仕事の関係などでそれぞれがそれぞれの土地に根を下ろしている。また、私たち夫婦も新たな土地で新しい暮らしを始めたことから声援を送るチームが増え、観戦する楽しみが増えた。長崎、山口、広島、岡山、徳島、各県男女チームとも、精一杯の走りで応援に応えてくれた。頼もしい走り

  • 2人だけのクリスマス

    クリスマスイブを女房どのと2人で過ごした。もっとも今に始まったことではないのだが。我が家の子供たち3人共が、中学を卒業するとともに親元から飛び立っていった。それは、私が仕向けたことではあったが、子供たちにとっても、ごく自然な流れだったように思う。それは、寂しいとか悲しいという話ではなく、親としての務めだと考えていた。この夜、女房どのがクリスマスの日らしい夕食を用意してくれた。キャンドルに灯を点し、シャンパンを開け、いつものようにクリスマスの夜を2人で楽しんだ。そして、成長した子供たちが営むそれぞれの家庭では、私たち夫婦の子供たちが親元を飛び立つ前に行っていたように、楽しいクリスマス会が開かれただろう。2人だけのクリスマス

  • 財産

    昨夜、晩酌をしているところに電話がかかってきた。かつての教え子のK君からのものだった。K君は、現在、東京在住で奥さんと子供2人と一緒に暮らしている。年末、帰省する予定で、実家のお母さんとそのことでやりとりしていて、私の話になったと言う。佐々時代、彼が社会人になって後、帰省した際、2人で飲みに出かけたことがあった。彼が結婚する前だったから、もう10年前近くになるだろうか。いくつになったか尋ねると40歳になるという。現在の彼のこと、私のことをしばらく語り合ったが、あの時と比べ、互いの環境がすっかり変わり、話す内容も全く異なった。コロナ禍で上京する機会を失っているが、その折には湾岸エリアのタワーマンションに泊めてもらうのを約束して受話器を置いた。財産

  • お笑い

    私たち夫婦を始め、我が家の子供たち含めてみんなが「お笑い」好きだ。顔を合わせると、それぞれがその時の一押しの芸人を挙げ、その笑いについて語り合ったりするほどだ。次女の娘の5歳になる糸葉さんは一時、お笑い芸人になると言っていたほど。今でも、「ズコッ」とこけ、フリにはボケてくれ、一発芸で笑わせてくれたりする。そんな私たちが毎年、楽しみにしているのが漫才の日本一を決める「M-1グランプリ」。その決勝の様子をテレビで視聴した。ここ数年、M-1では「霜降り明星」「ミルクボーイ」「かまいたち」「ぺこぱ」「おいでやすこが」「マヂカルラブリー」と今、茶の間(ほとんど死語か)を沸かせているコンビが決勝の舞台で光を放っていた。今年の決勝に残った10組、正直、いずれもが平凡に思えた。あの「ミルクボーイ」や「おいでやすこが」が出て来た...お笑い

  • ボクシングを魅せろ

    プロボクサーで日本人初の世界タイトル3階級制覇を成し遂げた亀田興毅さんが会長を務める「3150ファイトクラブ」主催の第1回目のボクシング興行がAbemaTVで全試合生中継され、視聴した。世界タイトル戦を除き、ボクシングをテレビで観る機会がなくなって久しい。かつて毎週レギュラー放送されていた「三菱ダイヤモンドグローブ」が懐かしい。「三菱」と言えば、同じく毎週レギュラー放送されていた「三菱ダイヤモンド・アワー」を思い出す。こちらはプロレス中継だった。当時の「三菱」の首脳陣のみなさんは、よほどの格闘技好きだったか。試合の合間に三菱の電気掃除機がリングに登場し、マットを掃除するデモンストレーションはプロレスファンにはお馴染みの光景だった。メインイベントのベルトが懸かった試合では両選手に花束贈呈が行われたが、ヒールの選手...ボクシングを魅せろ

  • あなたのおかげで私がある

    岡山に移って来て住んでいる家屋は、直前まで住んでおられたご夫婦がリフォームされて間もない状態だったので、そのままで何の不都合もなかった。ただ、常日頃から、毎日、三度々々の食事を用意してくれる女房どのの大変さを感じている私は、台所だけは、出来る限り良い環境を用意してやらなければと考えていた。実際、移住する前の住居の台所は近年、システムキッチンを入れ替えたばかりのところだった。移り住んだ家の台所は、使いやすくまとまっているものの、十分な広さがなかった。また、南に面した部屋に隣接し、窓は東側の土間に向いて設けられているだけで、昼間でも灯りが必要だった。そこで、昨年のことになるが、リビングとダイニングを含めての大幅なリフォームを決行することにした。システムキッチンを一新し、素晴らしい景色の広がる南向きに設置した。女房ど...あなたのおかげで私がある

  • ビバ ボクシング

    土曜日、エディオンアリーナ大坂で開催されたキックボクシング「K-1WORLDGP2021JAPAN」を、午後1時から夜の10時近くまでたっぷりとテレビ観戦しました。将棋と格闘技、共にAbemaTVがフルで放送してくれるのでファンとしては有り難い限りです。放送の合間に入浴を済ませ、夕方からは晩酌しながらの視聴です。格闘技ファンとしては、なんとも贅沢な時間を過ごすことが出来ました。先の東京オリンピックで入江聖菜選手がボクシング競技・女子フェザー級で金メダルを獲得したのは歴史的快挙でした。それに関して「嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合って。こんな競技、好きな人がいるんだ」とテレビでコメントした方がおられました。嫁入り前であろうが、なかろうが、女性であろうが、なかろうが「こんな競技」好きな人いるんです。私も、その1人で...ビバボクシング

  • 勝利の秘訣

    昨日、行われた将棋・順位戦B級1組9回戦、藤井聡太竜王対近藤誠也七段の一戦は藤井竜王の勝利で終わりました。長い勝負の決着がついたのは、日付が変わった深夜0時過ぎでした。AIの評価値では近藤七段が序盤からリード、森内九段他の解説陣の見解も同様でした。その後、AIの評価値は次第に広がり、夜に入ると近藤七段70%:藤井竜王30%前後に。ところが、午後11時頃に指した近藤七段の一手で流れが変わりました。近藤七段の一手により評価値は互角に。その局面をチャンスと捉えた藤井竜王が見事な手順で一気に形勢を逆転してしまいました。藤井竜王の必勝パターンは、序盤のリードをじわりじわり広げてそのまま勝ち切るというものです。滅多なことでは逆転を許しません。だが、この日の近藤七段のように往々にして終盤に逆転を許す棋士は少なくありません。さ...勝利の秘訣

  • 因縁の対決

    きょうは、午前10時から藤井聡太竜王が近藤誠也七段を相手に順位戦を戦っています。藤井竜王が属するB級1組は、ここまで佐々木勇気七段が7戦全勝と首位を独走、藤井竜王が7勝1敗と単独2位につけています。順位戦B級1組は、全12戦の総当たり戦で、成績上位者2名がA級への昇級となります。順位戦は持ち時間が各々6時間です。昼食・夕食の休憩時間もありますから、展開が一方的にならない限り、日付をまたぐような長い勝負になります。午後3時現在で、AIの評価値は近藤七段58%に対し藤井竜王42%です。ただし、まだ駒がぶつかっていない段階ですので、勝負の行方はまだまだです。藤井竜王にとって近藤七段は、C級1組の時に唯一黒星を付けられた相手です。それにより、藤井竜王は連続昇級を逃してしまいました。そんな因縁のある相手を前に、藤井竜王の...因縁の対決

  • 気概のランナー

    冬の風物詩とも言える駅伝競走のシーズンになりました。高校、大学、実業団、そして都道府県対抗と、それぞれ、馴染みのある企業や都道府県、あるいは母校の選手たちの力走を応援しながらレースを見るのは楽しいものです。一昨昨日・日曜日、宮城県仙台市周辺を舞台に「全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)」が行われました。注目したのは、日本郵政グループ所属の廣中璃梨佳選手です。廣中選手は、先の東京オリンピックの陸上女子5,000mと10,000mに出場し、共に決勝まで進出しました。その結果、5,000mでは日本記録を16年ぶりに更新するタイムで9位でゴール。また、10,000mでは日本人選手として、この種目25年ぶりとなる7位入賞と健闘しました。廣中選手は長崎県出身のランナーです。中学生の頃から頭角を現し、中学3年生の時に出...気概のランナー

  • 心地よい汗を流す

    昨日、朝8時から行われた地区のアダプトによる道路沿い、及び公園の清掃活動に参加しました。これで今年3回目になります。アダプトとは、道路や公園などの公共空間を住民や企業等が主体となって清掃等、美化活動を行うものです。何もかも自治体に頼り、任せるのではなく、住民に出来ることは住民自らやろうという考え方が基本にあります。自治体は、清掃道具等の購入経費として交付金等を出し、その活動を支えます。佐々町時代、連合町内会が主体となって住民に呼びかけ、清掃活動を行うことになりました。その際、このアダプトを検討しましたが、結局、採用しませんでした。理由は、わずかな交付金等を受けることで制約や束縛を受けたくなかったからです。もちろん、役員の総意によるものでした。全くのフリーハンドでした。しかし、町は、清掃活動参加者のためにボランテ...心地よい汗を流す

  • 非常識な野菜作り

    移住を機に野菜作りを始めました。といっても本腰を入れてやろうというのではなく、気の向くままにです。我が家の食卓に上る野菜は、基本的に無農薬栽培によるものです。直接口から身体に取り込む食べ物に関して、女房どのはなるべく自然なものをと、無添加の食品を、野菜に関しては無農薬栽培のものを求めています。そんなことから家で作る野菜は、当然のように無農薬でということになります。その上に無肥料でのトライです。無農薬、無肥料、加えて野菜作りの知識も無いというのですから無謀な試みにも程があるという話でしょうか。実際、農業を営んでおられる地区の方からは鼻で笑われています。しかし、昨年末に植えたタマネギ100本の苗は、そこそこ成長して収穫することが出来ました。それを吊るして保存し、長い期間に渡り、いただくことが出来ました。また、春に植...非常識な野菜作り

  • 師弟対決に向けて

    昨日記した将棋NHK杯テレビトーナメント、山崎隆之八段対佐々木大地五段戦は、佐々木大地五段が鮮やかに勝ち切りました。この結果、大地五段は、師匠の深浦康市九段と共にベスト16に進出しました。お二人が次戦を共に勝利すると準決勝進出をかけの直接対決となります。昨年でしたか、藤井聡太竜王と杉本昌隆八段の師弟対決が話題になりましたが、共に藤井竜王に勝ち越している佐々木大地五段と深浦康市九段の師弟対決も実現すれば話題を呼びそうです。ちなみに、藤井竜王に勝ち越している棋士はわずかに5名、深浦康市九段は2つ勝ち越している唯一の棋士として話題になっています。師弟対決、ぜひ見てみたいものです。ガンバレ、佐々木大地五段!ガンバレ、深浦康市九段!師弟対決に向けて

  • ネクタイ

    毎週日曜日午前10時半から正午の間、NHKTVで放送されている将棋NHK杯テレビトーナメントを楽しみに視聴しています。先の日曜日は、山崎隆之八段対佐々木大地五段戦でした。私たち夫婦にとって、お二人はご縁のある棋士です。お二人にとって、この対局が初手合いということもあり、どんな将棋になるのか、もちろん、どちらに軍配が上がるのか、いつもより数倍ワクワクしながら勝負の行方を見守りました。我が家では、次女と三女が小学生の頃から将棋を指し始め、小学・中学と県大会・全国大会などに出場する機会に恵まれました。そのことから、郷土の深浦康市九段始め、多くのプロ棋士のみなさんと交流させていただくご縁を得ました。山崎八段のことを、私たち夫婦は親しみを込めて「やまちゃん」と呼んでいます。もっとも、2人の間でだけのことですが。山崎八段は...ネクタイ

  • 落語家

    午後1時5分から放送された「令和3年度NHK新人落語大賞」を視聴しました。東京・大阪で開かれた予選を勝ち抜いた6名による若手落語家の日本一決定戦です。この日、最後に登場したのが大賞に輝いた桂二葉さん、演目は「天狗刺し」。圧巻の話芸でした。最初から最後まで声を出して笑っていました。落語を聴いて、こんなに笑ったのは本当に久しぶりのことでした。審査員5名の採点も全て満点という文句のつけようのないものでした。女性の大賞受賞というのは、50回を数える同大会の歴史の中でも初めてのようです。まさに快挙です。様々な分野で女性の進出、活躍が目立ってきましたが、それぞれの道の先駆者となられた方々には大変な苦労があったのだろうと想像します。芸能の世界も、ついこの間まで「女遊びは芸の肥やし」などと公然と語られたように男性中心の世界だっ...落語家

  • やはり 反骨の人

    痛快なニュースが飛び込んできました。メジャーリーガー・大谷翔平選手が国民栄誉賞を辞退したというのです。丁度、1週間前、大谷選手について「反骨の人」というタイトルで記事を書いたばかりのところでした。その記事の中で、イチローさんが4度に渡り、国民栄誉賞を辞退し続けていることについて、突出した反骨ぶりです、と記しましたが、大谷選手の反骨精神も相当なものだと、ひねくれ者の私などは痛快さを覚えるのです。やはり反骨の人

  • 私の責任

    午前中、居間に家族の賑やかな声が響いていました。時折、はじけるような笑い声が混じります。家族間のLINEのビデオ通話です。いつの間にか「なぞなぞ」が始まっていました。その中心にいたのが5歳になる糸葉さんです。きょうは日曜日ですが、お父さんが仕事で出かけたことからLINEをかけたのでしょう。私たち夫婦と三女がそれに応じたのでした。お父さんは、今日だけでなく昨日の土曜日も朝から出勤したそうです。糸葉さんのお父さんは、中学の数学の教員です。部活動・陸上部の顧問も務めています。土曜・日曜と競技大会に出場する生徒を引率するために出勤したとのことでした。私「昨日、お父さんは何時頃帰って来たの?」糸葉さん「早かったよ6時位だった。」父親の夕方6時の帰宅を「早い」と捉えているのです。そうなんです。平日、お父さんの帰宅は夜の9時...私の責任

  • 青い果実の恵み

    完熟前の青い果実を搾油したオリーブオイルを使い始めて何年経つでしょうか。この季節限定の、美しい若草色した貴重な有機栽培オリーブオイルのご案内を今年もいただくことが出来ました。我が家では、刺身を食べる際にそれを用います。刺身の上にこのオリーブオイルをかけ回し、塩を軽く振り、柚子胡椒でいただきます。また、朝食時のトーストやバゲットにかけてもいただきます。今朝も、トーストにかけていただいたばかりでした。ちょうど1年で使い切る量だけ、注文できるようになりました。子供たち3家族分、合わせて注文するのも恒例となりました。偉大な自然の恵みに感謝です。青い果実の恵み

  • 軽々と超えて行け

    大方の予想通り、メジャーリーグ・エンゼルスの大谷翔平選手が今シーズンのMVPに選ばれました。さしものメジャーリーガーたちも、ベーブルース以降、誰も成し得なかった二刀流での活躍でしたから当然だったように思います。ところで、大谷さんは、いつから二刀流を目指したのでしょう。高校野球の春・夏の甲子園大会を見ていると、近年は少なくなったように思いますが、チームのエースで4番打者という選手を見かけることがあります。それぞれの県を代表するような、身体能力がずば抜けて優れている少年たちなのでしょう。ところがそれも高校野球止まりです。プロ野球界入りすると、監督・コーチによってピッチャーでいくか、バッターでいくか、どちらかに決められてしまうようです。大学・社会人、いずれも同様でしょう。一方、選手たちも、それを当然のように受け止めて...軽々と超えて行け

  • 感謝を胸に

    Facebookを開くと、2年前の投稿が表示されました。引越し業者に託した家財道具一式が、2年前の一昨日に長崎県佐々町の旧自宅から搬出され、昨日、現在の地に到着した旨、記していました。当時、その後も、向こうの家屋のリフォーム、そして土地・家屋の売却が残っていました。しかし、それらの処理をお願いした佐々町「ケント不動産」の上野さんは信頼に足る人でした。LINEと電話のやりとりで事はスムーズに運び、早々に土地と家屋の売却まで済ませることが出来たのです。佐々町の旧自宅は、両親から譲ってもらった土地に、夫婦で一から建てた家でした。そこで、仕事をし、3人の子供を育てました。私たち家族の大切な歴史が詰まった家です。私たち家族が育った家です。私たちにとって宝物と言えるその家は、まだ小さなお子さんがいらっしゃるご家族に引き継い...感謝を胸に

  • 西方浄土からのハガキ

    近親者が亡くなった翌年の正月は喪に服し、年賀状を出さないことを年賀欠礼と言い、喪中であることを伝え、年賀状を辞退するために送る書状を年賀欠礼状と言うそうですね。世の中、知らないことばかりです。11月に入り、その年賀欠礼状が、ぽつぽつ届くようになりました。そして今日、西方浄土から一葉のハガキが届きました。女房どのの伯父の長男、つまり従兄からのものです。「諸行無常私、現在地は西方浄土。旅も行くところがなくなり、ついに西方浄土にきております。」彼は、奥さんを早く亡くしたこともあり、退職後は年中、世界各地を旅していました。このように始まるハガキは、先生、同級生、仕事仲間、旅友や家族親戚に対する感謝の気持ちを表す言葉へと続き、さらに、「西方浄土には家内も親父もお袋も、先代も一緒におりまして、楽しい地であります。」「この地...西方浄土からのハガキ

  • 天使からの贈り物

    私たち夫婦にとって3番目の天使である糸葉さんから昨日、手紙が届きました。おばあちゃんへこんどみしんでふゆようのふくつくっておくってね。(絵が描いてあって)こういうふくきてみたいなー❤2枚目の便箋は私宛です。おじいちゃんってなんでこーひーすきなの。(絵が描いてあって)こーひーふろーと女房どのは、4人いる私たちの天使のために折々、服を作ってはプレゼントしています。女房どのにとって、嬉しいリクエストです。また、子供たち3家族は、私が焙煎したコーヒーを愛飲してくれています。そんなことから家族間のラインビデオでも、しばしばコーヒーの焙煎度合いや豆の粒度、ドリップする際の湯の温度や落とし具合などが話題になります。糸葉さんの耳にもしっかり入っているようです。糸葉さんは、このような手紙を時々、書いてくれます。それは、まさに天使...天使からの贈り物

  • 反骨の人

    午前10時から始まったメジャーリーガー・大谷翔平選手の記者会見は、1時間以上も続きました。ご覧になられた方もいらっしゃったと思います。大谷選手と記者たちとの一連のやり取りを聴いていて、ああ、この人も反骨の人なんだなと思いました。それにつれて、野茂英雄さんとイチローさん、2人の元メジャ-リーガーのことを思い出しました。日本人メジャーリーガーのパイオニアと言われているのが野茂英雄さんです。野茂さんは、メジャーリーグで2度のノーヒットノーランを達成しました。イチローさんの活躍は、野球ファンでなくても知らない方はいないでしょう。イチローさんも、メジャーリーグで数々の記録を残しています。中でも、2004年にそれまで84年間破られることのなかったメジャーシーズン最多安打記録257安打を更新し、最終的に残した262安打の記録...反骨の人

  • 失意の先へ

    ついにと言うか、やはりと言うべきか、将棋界史上最年少の四冠王が誕生しました。第34期竜王戦七番勝負の決着がついたのは昨日の午後6時41分、豊島前竜王が持ち時間をちょうど30分残したところで「負けました」と投了を告げました。敗者である豊島竜王はもちろんのこと、敗者の痛みを知る藤井三冠も無言のまま、ただ空調の音だけがわずかに低く響く、重苦しい時間がしばらく流れました。ややあって、なんとか気持ちの整理を付けたであろう豊島さんが口火を切り、勝負どころの感想を語り始めました。間もなく、取材陣が対局室に入って来て、インタビューが始まります。先ずは、勝者の藤井新竜王に対して、一局を振り返っての質疑応答に始まり、竜王位戴冠について、四冠の最年少記録について、一連の豊島前竜王との戦いについてと続きました。目の前で行われている勝者...失意の先へ

  • 将棋の楽しみ方色々

    第34期竜王戦七番勝負第4局の2日目が午前9時から始まっています。昨日、74手目を封じたのは藤井三冠でした。豊島竜王は、封じ手から先を一晩中考えていたのでしょうか。少なくとも、あまり眠れなかったように見えます。髪の毛に櫛が入った様子がなく、慌ただしく着付けてもらったのでしょうか、和服の襟元にも乱れが見られます。将棋は勝負事ですが、ボクシングや空手や柔道のように直接、打ち合ったり、蹴り合ったり、投げ合ったりすることのない分、逆に心に感じる痛みは相当なのだろうと想像出来ます。棋士にもよりますが、特に勝負がついた直後の敗者の様子に、それははっきりと表れるように思います。将棋には、戦略とか戦術とか勝った負けたというような面白みがある他、いや、それよりもむしろ、その周辺にある諸々の機微にこそ、より深い面白みが潜んでいるの...将棋の楽しみ方色々

  • 四冠なるか

    豊島将之竜王に藤井三冠が挑戦している第34期竜王戦七番勝負第4局の1日目が午前9時から始まっています(AbemaTV)。今回は、宇部市制100周年記念事業の一環として、山口県宇部市の「ANAクラウンプラザホテル宇部」で行われているようです。ここまで藤井三冠の3連勝。まさに、藤井三冠が竜王位奪取に王手をかけた状態で第4局目を迎えています。藤井三冠は、先週金曜日に行われた王将戦挑戦者決定リーグ対豊島竜王戦に勝った後、一昨昨日行われた、同じく王将戦挑決リーグ対羽生九段戦にも勝利し、リーグ戦において対永瀬王座戦1局を残したところで4戦全勝と首位を独走しています。あと1勝、こちらも渡辺王将へのタイトル挑戦に王手をかけました。きょうの午前中のおやつは、豊島竜王が「季節のフルーツ盛り合わせ」と「レモンティー」、藤井三冠が「長...四冠なるか

  • 新しい何かは

    テレビ東京系列放送「カンブリア宮殿」の先週木曜日放送、「スタバ1強時代に立ち向かう猿田彦珈琲新戦略の舞台裏」を見ました。「猿田彦珈琲」の名を初めて聞いたのは数年前、TVから流れてくる「猿田彦珈琲監修」という缶コーヒーのCMからでした。「サルタヒコ」という音の響きからくるイメージと「珈琲」との間には随分距離があるようで、しかし、それが2つくっ付き「サルタヒココーヒー」。さらに「監修」という言葉がプラスされての「サルタヒココーヒーカンシュウ」という音の響きが、とても新鮮でインパクトを覚えたものです。現在、大ブレイクしているという「猿田彦珈琲」ですが、その新店舗・原宿店の目玉が、ウイスキーの樽に寝かせたコーヒー豆を焙煎した1杯700円超のコーヒーだそうです。「香り付け」は、これまで業界ではタブーとされてきたとか。やは...新しい何かは

  • この地でよかった

    起床後の一連の日課を終え、いつものように午前8時頃、女房どのと朝食をとっているところに「おはよう!」の声がします。声のする方に顔を向けると、窓ガラスの向こうに地区の長老・ヨシヲさんの姿がありました。おはようございますと挨拶を返しながら表に出ると、「今、採ってきたばかりだよ」と大きな白菜と大根2本を持ってきてくださっていました。ヨシヲさんの家から我が家までは歩くと7,8分かかります。そこを軽トラで運んで来られたのです。わざわざお持ちくださっているのです。度々、こういうことがあります。それに、ヨシヲさんだけでなくマコトさんやマコトさんの奥様からも、こうしたお気遣いをしていただきます。畑に出て、野菜を収穫している最中、ふっと、私たち夫婦のことが頭に浮かぶ。よし、少し持って行ってやろう!そのお気持ちを嬉しく、有難く思い...この地でよかった

  • 少年のように

    再び、少年時代を生きている。自然の懐に抱かれての暮らしの様々な場面で、そう思うことがあります。少年の頃、私は誰からも自由でした。親からも、教師からも、友達からだって自由でした。毎日を、心の赴くままに過ごしていたように思います。指図をされたり、命じられたり、束縛されるのが堪らなく嫌でした。それを強要してくる教師には、徹底的に反抗しました。そのような傾向は、青年期から成人へと移行した後も続いていたように思います。それが52歳の時、当時住んでいた長崎県佐々町の西町という町内会で民生委員・児童委員の役割をお引き受けするようになってから以降、当然ですが、そうとばかりは言ってられなくなりました。自身でも信じられないような役割をお引き受けし、それが16年もの長きに渡り続くとは夢にも思わぬことでした。ただし、民生委員・児童委員...少年のように

  • 人間らしく生きる

    ここ岡山県備前市の里山も、静かに秋が深まっています。およそ千坪ある我が家の周囲にはコナラや桜、栗、ヤマボウシ、柿などの落葉広葉樹が立ち並び、季節毎に趣のある表情で家族を楽しませてくれます。10月に入った頃から、その樹々たちの葉が少しずつ色づき、落葉も始めましたが、ここにきて気温が下がるのに比例するよう、その度合いが高まりました。朝一番の日課であるアナグマの侵入口探しの後は、芝生の上の落ち葉搔きです。さすがに、一度に芝庭の落ち葉、全てを搔くことはできません。毎朝、掃除するのは我が家へのアプローチに沿った芝庭です。芝庭一面に落ちている枯葉を熊手で搔きます。今朝は、セーターを着て表に出ましたが、30分ほど熊手を動かしていると、じんわり汗ばむほどです。里山での暮らしは、すべてがこの様です。健康を維持するために、わざわざ...人間らしく生きる

  • 千駄ヶ谷の受け師

    先日の棋士の愛称についての続きです。「千駄ヶ谷の受け師」一昨年の第60期王位戦七番勝負で将棋界史上最年長の当時46歳3か月で王位のタイトルを獲得した木村一基九段の異名です。前回触れた「高速の寄せ」の谷川九段が21歳2か月で名人のタイトルを手に入れていることからすれば、史上最年長の重みが伝わってきます。「千駄ヶ谷」は、日本将棋連盟の東京本部・将棋会館のある場所です。そして、木村九段は、誰もがまねできない強靭な受けに特徴があることから「受け師」、「千駄ヶ谷の受け師」と他の棋士から恐れられているのです。木村九段は、タイトルを獲得するまでに長い月日を要しましたが、プロになるのにも時間がかかりました。プロ四段デビュー時の年齢が23歳9か月です。これも、タイトル獲得者として史上最年長になります。藤井三冠や羽生九段、谷川九段...千駄ヶ谷の受け師

  • アナグマと私

    朝、一番の楽しみは、昨日1日で何人の方が当ブログを訪問してくださったか、そして、どなたに「いいね」・「応援」・「続き希望」・「役立った」を押していただけたかを確認することです。それらが、どれほど私を勇気付け、元気にし、希望を持たせてくれていることでしょう。訪れて下さっている方と直接、言葉のやりとりをすることは、ほとんどありませんが、その方のブログを訪ね、文章や写真からその方を感じ取ることで、勝手につながりを覚えることが出来るのです。有難うございます。朝一番のもう1つの楽しみが、アナグマさんの侵入口を探し、見つけることです。毎日、アナグマさんが入ってきた個所に竹串を差し込んでいますが、アナグマさんは、わずかな隙間を見つけては、そこを、こじ開けて侵入してくるのです。もっとも、「侵入」と思っているのは私の方で、彼らに...アナグマと私

  • 愛車の車検

    愛車・アルファロメオ159が車検を済ませ帰って来ました。預けていたのは、美作市の「有限会社橋本自動車」さんです。これまで、私たち夫婦は様々なご縁の中で生かされてきていますが、橋本さんとのお付き合いも、なんだか不思議なご縁を思うのです。橋本さんと出会うきっかけとなったのは、159のバッテリー上がりでした。現在、我が家ではアルファロメオ159、アルファロメオミトイモラ、そして軽トラの3台がスタンバっています。田舎暮らしでは車は必需品、私の住む地区でも夫婦で3台・4台と所有しているお宅が普通で、それらを用途により使い分けます。我が家の場合、ミトイモラが女房どの専用、軽トラは女房どのがぽつんと一軒家の養鶏所に卵を買いに行くときに用いる他、様々な場面で私が使用しています。したがって、供用ということになります。159は、も...愛車の車検

  • 高速の寄せ

    深浦康市九段が将棋ファンの間で「地球代表」と呼ばれていると書きましたが、その他に人気棋士には様々な愛称があります。最初に浮かぶのが谷川浩司九段の「高速の寄せ」です。藤井聡太三冠が中学生でプロ棋士になったことは一般紙などでも報道され、広く知られているところですが、谷川九段は、加藤一二三九段に次ぎ、史上2人目の中学生棋士になった人です。谷川九段は、史上最年少の21歳で名人位に就き、名人位を通算5期獲得した棋士に贈られる永世称号である17世名人の資格を得ています。タイトル通算獲得数は27期で歴代5位、文字通り将棋界の歴史に名を刻む名棋士です。「寄せ」という将棋用語があります。終盤、相手の玉を詰ましにかかる段階のことですが、谷川九段の「高速の寄せ」の愛称は、その段階の手順が、ずば抜けて鮮やかだったことからきています。谷...高速の寄せ

  • 地球代表が将棋星人を撃破

    第34期竜王戦七番勝負第3局の2日目、豊島竜王対藤井三冠の対局がAbemaTVで放送されていた10月31日の日曜日午前10時半、NHK・Eテレでは、「NHK杯テレビ将棋トーナメント」藤井聡太三冠対深浦康市九段戦の放送が始まりました。NHK杯は録画放送なので、このような珍現象も起こります。深浦九段は、私にとって特別な存在の棋士です。その深浦九段が、今を時めく藤井三冠とNHK杯で戦うのです。本選トーナメント1回戦で、深浦九段が都成竜馬六段に快勝した直後から、首を長くしてこの日を待っていました。結果は、深浦九段の快勝でした。深浦九段には「地球代表」という愛称があります。同じ人間とは思えない程、無類の強さを誇った「将棋星人」である羽生善治九段に対して、羽生九段とのタイトル戦が多かったところから、いつの間にか将棋ファンの...地球代表が将棋星人を撃破

  • 止まらない勢い

    10月30・31日と行われた第34期竜王戦七番勝負第3局の終局は午後6時10分、丁度風呂から上がったところだった。豊島竜王が、いつもそうするように右の手の平を自身の駒台の上にかざすと共に頭を垂れ「負けました」と告げ、2日間の長い戦いの幕が下りた。敗者が自ら負けを認め、それを宣言し、勝負の決着がつく。辛く厳しい瞬間だ。これで藤井三冠はシリーズ3連勝とし、竜王位奪取と共に史上最年少四冠まであと1勝に迫った。流れは、完全に藤井三冠にある。豊島竜王がその勢いを止めるのには極めて難しい状況に追い込まれた。しかし、タイトル戦の七番勝負において、3連敗後の4連勝というのは過去に何度かある。しばしば、勝負は下駄を履くまで分からないと言われるが、両者には最後の最後まで見応えのある将棋を指してもらいたい。止まらない勢い

  • 変わるために

    第49回衆議院選挙の結果が出ました。気になる投票率は、前回からわずかに増えて55.33%だったと伝えられています。つまりは、これまで投票所に足を運んだ人は、おそらく今回も投票権を行使しただろうし、これまで投票所に足を運ばなかった人は、おそらく今回も投票権を放棄したということなのでしょう。その中で、多少の凸凹はあったにせよ、世のなりゆきに変化はないということになります。さて、今回の総選挙では、野党側が小選挙区で候補者を1本化するという触れ込みでした。しかし、与野党の候補者が1対1で当選を競うという明確、かつ実際的な政権選択の選挙にはなりませんでした。事実、私の暮らす岡山3区でも、自民党・保守系無所属・立憲民主党・共産党から4人の候補者が出ました。保守が分裂しているにもかかわらず、野党も統一候補を立てられなかったの...変わるために

  • 主権者は私たちだ

    政治家は、お医者さんや大企業の意向を無視できないと書きました。何故なら、選挙の際、彼らは動員をかけてまで投票行動を起こすからです。投票の結果で政治家・政党の運命が決まります。当選すれば、偉そうな顔が出来、偉そうなことも言えます。しかし、選挙に落ちたら、ただの人です。同じように政党・政治家は高齢者のことをも無視できません。理由は上述した通りです。有権者全体の中で、高い割合を占める高齢者向けの施策が優先される政治を「シルバー民主主義」あるいは「シルバーデモクラシー」と呼ばれています。人情ですね。そうなるのは仕方のないことです。こう考えを進めてみると、どうやら問題は、政治家・政党の方にあるのではなく、私たち有権者の方にあるように思われます。私が変わらなければなりません。若い世代がこぞって投票所に足を運ぶようになれば、...主権者は私たちだ

  • 政党助成金について考える

    政権を長く保持し続けてきた自民党以外の野党は、その間、何をやってきたのでしょうか。政権の座に着かなければ、その政策を実行できない訳ですから、一時の民主党政権時代を除いて、自民党以外の政党は何もやってこなかったのに等しいと言わざるを得ません。ただ、いたずらに政権与党である自民党を批判し続けてきただけと言われても仕方ないでしょう。「政党助成金」という制度があります。無論、国会議員のみなさんたちがお作りになったものです。この制度は、企業・労働組合・団体などから政党・政治団体への政治献金を制限する代償として、導入されました。労せずとも党を運営するお金が入ってくるという、旨い仕組みを作り上げたものです。与党のほとんどの法案に反対する野党ですが、ご自身たちに都合のいい法案は与野党一致です。人情ですね。その気持ちよく分かりま...政党助成金について考える

  • 変わらなければならない時

    今回のパンデミックで浮かび上がってきた問題の本質は、戦後日本の政治家の劣化にあると私は考えています。先の無謀な戦争に負けた私たちの国の政治家は、米国によって牙を抜かれてしまいました。いや、単に牙を失くしただけでなく、同時に考える力や想像力など多くの能力を失ったように思います。私たちの国は、第2次大戦終結のためのサンフランシスコ講和条約、それに基づく日米安全保障条約により、事実上、米国の従属下に置かれることになりました。そして、その状況は今なお続いています。それにより、私たちの国の政治家は、国家にとって最も重要な外交・安全保障を実質的に考える必要が無くなりました。政治家としての主体的な意思決定などしなくても、米国の顔色を窺っていれば、あらゆることが何とかなったのです。そのことから、戦後の政治家は、政治家になって何...変わらなければならない時

  • 尊い1票を

    今回の新型コロナウイルス感染症の爆発的な感染拡大ではっきりと見えてきたことがあります。その1つが医師不足です。東京都を中心に感染者数が急増するたび、政府は緊急事態宣言を発令してきました。医療提供体制がひっ迫しているというのがその理由です。色々言われていますが、要は医師の数が少ないのです。何故、医師の数が不足しているのか。医師の数を増やすことを、お医者さんたちが阻んでいるからに他なりません。どうして阻んでいるかといえば、同業者が増えれば、ご自分たちの立場が危うくなるからです。人情ですね。そのお気持ち、よく分かります。お医者さんたちが、政権与党である自民党をずっと支持し続けてきていることは周知の事実です。つまり、選挙の時、自民党を支える大きな力となっているのです。ということは、自民党の政治家のみなさんは、お医者さん...尊い1票を

  • もう一つの攻防 その2

    アナグマは主に夜間に行動するようだが、昼間に姿を見せることもある。今年の春先だったか、次女とその娘の来遊中、みんなで庭にいるとき、突然目の前にアナグマが現れた。娘と孫は「可愛~い!」などとのんきなことを言っていたが、私にとっては畑を荒らす天敵だ。棒切れを手に即座に追いかけたが、すぐに逃げられた。そういえば、3週間ほど前、女房どのが地区のMさん宅を訪ね、玄関先で奥さんと話している最中、玄関からアナグマが出てきて驚いたと話していた。Mさんによると「奴らは人間を無視している」そうだ。無視しているかどうかはともかく、人懐っこいと言うか、人間を恐れないと言うか、はたまた鈍感なのか、人間の生活空間のすぐ近くまで来て活動しているのは間違いない。今朝、いつものように侵入跡をチェックしたところ、簡易に設けた出入り口のわずかに出来...もう一つの攻防その2

  • もう一つの攻防

    豊島竜王と藤井三冠の静かな激闘を観戦する一方、私はアナグマとの果てしない攻防を繰り返していた。我が家の周囲は、およそ250mほどある。ネットで囲っているのでシカやイノシシが敷地内に侵入してくることはない。ただ、アナグマだけはネットを食い破ったり、地面を掘ったりして侵入を繰り返している。今の時季の彼らのターゲットは、私が確認しているところ栗の実とミミズのようだ。あの硬い栗の殻を上手に割り、感心するほどきれいに実を食べている。栗の実はいいのだが、困るのがミミズを捕食するために畑が掘り返されることだ。敷地内と外の環境はそれほど変わらない。敷地の外でも、少し落ち葉を掻きわければ、すぐにミミズが現れる。むしろ、敷地外の方がミミズはたくさんいるはずだ。栗の実だってそうだ。なのに、わざわざネットを食い破り、穴を掘ってまでして...もう一つの攻防

  • 将棋ワールド その4 和服の話

    不思議な将棋ワールドを再び。きょうは、和服の話。情報通信技術の飛躍的な進歩のおかげで、将棋界独特の面白さに触れる機会が格段に増えた。一昨日まで行われていた第34期竜王戦七番勝負第2局目、竜王戦中継サイトの中に「中継ブログ」というコーナーがある。対局場所の様子から始まり、対局前日の検分の様子(タイトル戦独特のもので慣例になっているが、これもまた面白い話がある)、前夜祭の様子、対局開始の様子、午前のおやつの紹介、昼食の紹介、午後のおやつの紹介、控室の様子、封じ手の紹介などなどから局面の解説まで、写真と文章で細かくルポされる。タイトル戦の番勝負では、対局者はもちろん立会人も和服を着用するのが慣わしとなっている。ところが、最近、掟破りに出る棋士が現れた。現タイトルホルダー・29歳の永瀬拓矢王座だ。対局の相手が和服でも普...将棋ワールドその4和服の話

  • 夢の全八冠制覇に向けて

    豊島竜王に藤井三冠が挑戦している第34期竜王戦七番勝負の第2局は、昨日午後5時10分に豊島竜王が投了。藤井三冠がシリーズ2勝目をあげた。両者の消費時間は、豊島竜王が7時間32分、藤井三冠が6時間52分だった(持ち時間それぞれ8時間)。勝者の藤井三冠が持ち時間を余したのはともかく、敗者の豊島竜王が持ち時間をおよそ30分も余して投了したことから、藤井三冠の快勝と言えるだろう。藤井三冠は、プロデビュー以来29連勝するなど、現在(10月23日)まで通算勝率0.846を誇る。そんな彼が唯一苦手(?)にしていたのが豊島竜王だった。何せ、最初の対局から藤井さんは豊島さんに6連敗を喫した。結局、藤井さんの1勝6敗で、豊島さんを挑戦者に今期の王位防衛戦を迎えることになる。それがである。両者は、今年に入り王位戦、叡王戦、そして現在...夢の全八冠制覇に向けて

  • 第34期竜王戦七番勝負第2局 2日目

    第34期竜王戦七番勝負第2局の2日目が午前9時から始まっている。昨夕、豊島竜王が43手目を封じて1日目が終了。今朝、立会人の淡路仁成九段が、その封じ手の記された用紙が入った封筒2通を開封し、対局が再開された。最近は、私の知る限り全ての棋戦のテレビ中継で、AIの評価値と次の一手の候補手、並びに読み筋が示されるようになった。プロ棋士の対局では、その局面、局面での形勢判断の正確さが勝敗につながると聞く。つまり、その局面で何通りか先を読むわけだが、例えば、5通り、十手前後を読んだとして、その局面が自分にとって有利か不利かを判断して5通りの読み筋の中から1つを選択するというわけだ。プロ棋士同士の戦いだから、大概どの局面においても均衡が保たれている。その中で、わずかなバランスの狂いを見極めるのは至難の業であるだろうことは素...第34期竜王戦七番勝負第2局2日目

  • 第34期竜王戦七番勝負第2局始まる

    豊島将之竜王対藤井聡太三冠、藤井三冠の先勝で迎えた竜王戦七番勝負の第2局の1日目が京都市右京区の「総本山仁和寺」にて午前9時から始まった。互いの持ち時間が9時間、勝敗の帰趨が決するのは明日の夜、8時頃か。1年程前、自宅をリノベーションしたのを機にテレビを新たに購入したのだが、それにAbemaTVのボタンが付いているとは、夢にも思わぬことだった。AbemaTVではタイトル戦はもちろん、藤井三冠の対局のほとんどを放送している。それも対局開始から対局後の感想戦、さらには早送りで一局の模様の振り返りまで行ってくれる。将棋ファンにとっては有り難いこと極まりない。ただ、里山暮らしの身にとっては、それが痛しかゆしのところ。やりたいこと、やらなければならないことが山積しているからだ。そんなことで、悩ましい2日間のスタートとなっ...第34期竜王戦七番勝負第2局始まる

  • プチオフグリッドな暮らし

    地球温暖化防止が、いよいよ待ったなしの状況になっているようだ。いや、もう既に手遅れなのかもしれない。この期に及んで、ようやく人類は脱炭素社会に向けて重い腰を上げ始めている。日本でも、2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにするカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを菅前首相が昨年10月26日の所信表明演説で宣言した。私が暮らすここ備前市においても今年2月2日、「2050年二酸化炭素排出実質ゼロ宣言」が田原前市長により表明されている。昨日行われた備前市職員による政策コンペのプレゼンの中にも、電力削減と脱炭素社会の同時実現を目指す新しいアイデア・仕組みである「電力リバースオークション」を活用する提案があった。それでは、あなたは、どうすると自身に問いかけてみる。「オフグリッド」という言葉がある。電力会社...プチオフグリッドな暮らし

  • 備前市役所 職員「政策コンペ」二次審査

    きょうは、午前8時半に家を出て市役所に向かった。この日は、「備前市役所職員政策コンペ」の2次審査会(プレゼンテーション)。私も「市民代表」という形で6組のみなさんのプレゼンテーションの審査に加わった。審査を終えて、帰宅したのが午後1時頃。昼食を取り、一息ついた後、溜まっている庭仕事をこなすため表に出た。夕方5時、薪風呂を沸かし、女房どのに入ってもらう。その後に私も入浴。午後7時前には夕食だ。このところの晩酌は、もっぱらワイン。そう言えば、今日も「MyWineClub」から1ダースワインが届いていた。夕食の後に今日の様子を記そうと思っていたのだが、ワインを飲んだら、やはり朦朧(もうろう)としてきた。市役所職員一次審査通過後の6組のみなさんは、いずれも時代の趨勢に適うテーマを熱くプレゼンされた。時を置いて、それに触...備前市役所職員「政策コンペ」二次審査

  • 栗拾い

    敷地内に栗の木が何本あるのだろう。数えたことがないので正確なところは分からないが、この時期、そこここに栗のイガが転がっている。表に出るたび、ズボンの両ポケットは栗の実でパンパンになる。それでも拾い尽くせない程で、ほとんどはアナグマさんたちの食料となっている。おかげで、毎日ホクホクの栗ご飯が頂ける。ただ、栗の皮をむくのは大変なようで、去年、女房どのは肩こりに悩まされた。ということから、今年、シーズン初めに、栗の皮むき専用の器具を女房どののために用意した。全ての栗の実が落ちてしまった頃、丸々と太ったアナグマさんは冬眠に入るのだろうか。静かに里山の秋は更けていく。栗拾い

  • この地で生きる

    昨日午後2時前、私も含め、昨年から当屋を務めた戸主が、1年間預かっていた御幣(ごへい)を白い扇子の上に載せ、地区の神社に集まった。間もなく、今年、当屋に当たる戸主の方々も礼服に身を包み参集される。当屋番を交代する「当屋渡し」を行うためだ。もちろん、地区のみなさんほとんども参列された。宮司が祝詞を唱えた後、宮司に続き、当屋の代表が玉串を祭壇に捧げるのだが、世話役から私にその役割を務めるよう告げられた。みなさんから、地区の仲間として認められつつあるのが嬉しい。この地で生きる

  • おねえさん

    昨日、私たち夫婦が暮らす地区で秋祭りを行った。普通、「秋祭りが行われた」と言うところだろうが、規模の小さい私たちの地区のような自治会では、ほとんどの事柄が「自分ごと」だ。それに異を唱える声を聞いたことがない。また、文句や愚痴をこぼす人もいないようだ。作業中、その合間、みんな笑顔で、常に冗談が飛び交っている。私たち新参者にも、誰かれなく声を掛けてくれる。とにかく、空気が穏やかで明るい。今年から、神事を執り行う「当屋」の番を、地区を2つに分けて交互に行っている。今年、私たちは、その当屋に当たっていた。この日、準備のため、当屋は午前8時に神社に集合となっていた。その20分ほど前、女房どのと一緒に軽トラで家を出た。女性陣は、いったん集会所に集まることになっていると言うので、女房どのを集会所前で降ろし、神社に向かった。神...おねえさん

  • ホームランを打ったことのない僕は

    なんとなく気になる人と言えば、絵本作家でミュージシャン、その他、小説や評論など、幅広い分野で多彩な表現活動を繰り広げている長谷川集平さんも、その1人だ。長谷川さんは、1976年に森永ヒ素ミルク中毒事件(彼自身、この事件の被害者である)を扱った絵本・「はせがわくんきらいや」で鮮烈デビューした。同絵本で第3回創作絵本新人賞を受賞している。長谷川さんは、2005年9月22日付けの長崎新聞「うず潮」欄で、当時、長崎で相次いで発生した中高生の自殺に関し、下記のように述べている。「新学期、長崎で中高生の自殺が相次いだ。わが国では年間三万数千人が自殺するそうだ。世界的に見て、異常な多さだけれども、その中でも長崎の子どもが目立つのは、やはり特殊なことだ。原因は長崎にありと真っ直ぐに受け止めるべきではないか」長谷川さんのHP「シ...ホームランを打ったことのない僕は

  • もう一つの「化粧」

    世の中には、何となく気になるという人がいるものだ。そのうちの1人、ロックバンド・エレファントカシマシのボーカリストであり、近年、ソロ活動に新境地を開いた感のある宮本浩次さんだ。先日、ミスチルの櫻井和寿さんとのコラボ「東京協奏曲」に心を揺さぶられたと、このブログにも記したばかりだった。最近、テレビで宮本さんが他の歌手の楽曲をカバーしているのをよく見かけるが、今週火曜日のNHK・TV「うたコン」で中島みゆきさんの「化粧」をカバーするのを視聴した。化粧作詞:中島みゆき作曲:中島みゆき化粧なんてどうでもいいと思ってきたけれどせめて今夜だけでもきれいになりたい今夜あたしはあんたに逢いにゆくから最後の最後に逢いにゆくからあたしが出した手紙の束を返してよ誰かと二人で読むのはやめてよ放り出された昔を胸に抱えたら見慣れた夜道を走...もう一つの「化粧」

  • 棋士・堀口一史座

    棋士には魅力的な人物が多い。前述した堀口一史座七段(46歳)もその1人。堀口さんが日本将棋連盟のプロ棋士養成機関である奨励会三段リーグ(半年を1期に全18戦行われ、上位2名が四段に昇段し、順位戦C級2組に入る)をトップの成績で抜け、プロデビューを果たしたのは21歳の時だった。奨励会三段リーグ最終日、奨励会幹事による恒例の昇段祝賀会が行われたが、堀口さんは、それを断った。「年齢制限規定でプロ入りを断念したり、これからも苦しい戦いを続ける仲間がいる中で、祝賀会に参加するわけにはいかない」というのがその理由だった。なんという思いやり、なんという優しさだろう。藤井猛九段がある棋戦の解説中、木村一基九段について、性格のいい人はタイトルを獲れない(藤井九段はタイトル獲得3期、一般棋戦優勝8回を誇る)。木村さんはよく獲ったね...棋士・堀口一史座

  • 将棋ワールド その3

    プロ将棋の持ち時間は、ベースとなる順位戦が6時間。両者それぞれ6時間だから、全部使い切ると1局に12時間かかるということになる。加えて持ち時間を使い切っても一手1分未満で指すことが出来る。これに、昼食・夕食のための休憩が40分ずつ加わる。対局開始が午前10時だから、決着がつくのが大抵午前0時前後となる。午前1時、2時というのもそれほど珍しいことではない。この長丁場を、プロ棋士はネクタイを締めスーツを着て乗り切る。2004年・B級1組の中川大輔対行方尚史戦では持将棋千日手指し直しが発生したため、翌朝9時過ぎまでかかったという記録が残っている。さすがにこの時、中川は、ジャケットやワイシャツを脱ぎ、Tシャツ姿で対局したとある。そこまでいって、将棋を指すのにネクタイにスーツは相応しくないのが分かるか。そこまでいかなくて...将棋ワールドその3

  • 将棋ワールド その2

    昨日の続きを。日本家屋の設えが近年大きく様変わりした。畳の部屋が減少し、フローリングの床が増えるに従い座布団に座る生活から椅子に腰かける生活に変化した。神社での神事や寺における法事なども、かつては座布団に正座が当たり前だったが、最近は椅子が設けてあるところがほとんどだ。地域の集会所や公民館なども、ほとんどがテーブルと椅子に代わった。移住に伴い、築70年を超える古民家を購入した。地区のみなさんの話によると、私たち夫婦で三代目になるようだ。二代目のご夫婦時代に1度リフォームがなされ、既に畳の部屋はなかった。私たちの代になり、さらにリフォームを行った。が、畳の部屋は今のところ復活していない。外観は古民家だが、中身は全く異なる。そんな時代にあっても、将棋界は伝統を守り、座布団に脇息だ。そこにネクタイを締め、スーツを着用...将棋ワールドその2

  • 将棋ワールド

    一昨日、将棋のプロ棋士が対局に臨む際にネクタイを締め、スーツを着用しているのが面白いと書いたが、その続きを少しだけ。プロ棋士の対局は、基本的に和室の畳の間で行われる。したがって、棋士は座布団に座ることになる。ところが、同じ棋士でも囲碁の場合はテーブルに椅子だ。この違いは、将棋が、ほとんど日本国内だけで行われているのに対し、囲碁は中国・韓国・日本・台湾を始め、アメリカやロシア、ブラジル、ヨーロッパ諸国などワールドワイドな広がりを見せていることによるものだろう。プロ棋士の対局は、主に東京千駄ヶ谷の東京将棋会館と大阪福島の関西将棋会館で行われている。和室の間がいくつかあり、盤を挟んで座布団が敷かれ、その傍に脇息(よく時代劇で殿様が肘をかけている)が置いてある。藤井三冠など、時にこれにもたれかかり顔を埋めたりしている。...将棋ワールド

  • 時代の目撃者

    豊島将之竜王に藤井聡太三冠が挑戦する将棋・第34期竜王戦七番勝負が始まった。第1局の舞台は、東京渋谷駅から徒歩5分の好立地に建つ「セルリアンタワー東急ホテル」の地下にある「能楽堂」。一昨日の午前9時から2日間に渡り、静かな激闘が繰り広げられた。終局は昨日の午後7時25分。1日目から豊島竜王にリードを許していた(自信がない展開{本人談})藤井三冠だったが、最終盤に一瞬の好機を捉えて逆転勝利した。両者の消費時間は藤井三冠が7時間56分、豊島竜王が7時間59分だった。藤井三冠の先勝となった竜王戦。第2局は今月22日・23日に京都の総本山仁和寺にて行われる予定だ。藤井三冠が初の竜王位を獲得し、史上最年少の四冠獲得を成し遂げ、地平を切り開く端緒とするのか。それとも、豊島竜王が3連覇を達成し、藤井一強時代の到来を先のものに...時代の目撃者

  • マインドスポーツ

    藤井聡太三冠が四冠目をかけて豊島竜王に挑む竜王戦七番勝負が昨日から始まっている。きょうは、その第1局の2日目だ。それにしても、プロ将棋界は面白いところだ。そもそも、将棋を指すのにネクタイにスーツ姿というのが面白い。まぁ、囲碁やチェスも同様だが。もっと楽な服装でいいのではと考えるのは私だけか。アマチュアの将棋大会では、みんなラフな格好で対局に臨んでいる。野球やサッカーなどスポーツ界では、競技に見合ったウェアーを着用している。ボードゲームとスポーツは違うと突っ込まれそうだが、オリンピック競技に採用されるのではと取り沙汰されている「eスポーツ」プレイヤーのユニフォーム姿はサッカー選手と見間違うほどだ。囲碁やチェスなども「マインドスポーツ」というカテゴリーに属し、一種のスポーツとみなされているようだ。今や、スポーツとゲ...マインドスポーツ

  • 主体的・積極的な思いの芽を伸ばしたい

    昨日は、市職員の政策コンペの採点と評価コメントに、昼食を挟んで夕方5時過ぎまでかかった。市の職員の方々だけではなく、多くの勤め人の方は、勤め先の方針や決まりに従い業務をこなしているのだろう。そんな中、こうすれば、良いのに。ああすれば、もっと良くなるのに、というような思いを抱いている人も少なくないはずだ。提案書から、そんな人たちの熱い思いが伝わってきた。一次審査で半分の提案が消えることになる。さらに二次審査のプレゼンテーションによる審査で消える提案がある。最終的に審査員の評価が高かった提案のみが施策として日の目を見ることになる。しかし、12人の職員の方の提案はいずれも貴重なものであった。何より、主体的にこうしたい、ああしたいという積極的な心の構えを大切にしたいと思う。プレゼンの席で、あるいはこの企画を担当された方...主体的・積極的な思いの芽を伸ばしたい

  • 力作に応える

    今朝は3時半頃に目が覚めた。外に出ると、今朝も、頭上にオリオン座が見えた。手洗いに行った後、さて、もう一度寝るか。それともいっそのこと起きてしまうか。思案しているところで、市の財政課の担当者から「政策コンペ」の書類(一次)審査の提案書がメールで届いているのを思い出した。既に一通り目を通していた。提案書12通、いずれも力作だ。しっかり向き合わなければならない。顔を洗った後、机に座り、パソコンを開いた。12通、精読するのにおおよそ5時間かかった。女房どのが朝食を用意してくれた。午前9時頃、有難くそれをいただく。コーヒーを淹れた後、集中して審査に当たろうと思う。その前にと、これを書いている。力作に応える

  • 早朝にオリオン座を見る

    今朝は4時45分に洗顔。さすがに真っ暗。勝手口から表に出てみると、空には一面に星が。中に入り、コーヒー豆を焙煎することに。先だって、次女からコーヒー豆を頼まれた。昨日、ようやく500g焙煎し終わり、グラインダーにかけるばかりのところまできていた。エキサイティングな日々の暮らしに、子供たちのコーヒー豆まで手が回らないでいる。私が焙煎するコーヒー豆で飲むコーヒーを美味しい美味しいと言ってくれているのにだ。今朝は、早く起き過ぎたのが幸いした。今朝、焙煎したのは長女夫婦の分だ。焙煎と並行して、次女夫婦の分をグラインダーにかけた。焙煎が終了する午前6時頃、表が明るくなってきた。作業着に着替え、女房どのがネットで購入してくれた「八海山」の前掛けをして外に出た。今朝は、取り敢えず草刈りだ。ほぼほぼ、ぽつんと一軒家だから、早朝...早朝にオリオン座を見る

  • 里山暮らしの醍醐味

    今朝は5時頃に目が覚めたのでそのまま起床。外は、まだ暗い。昨日の午後、一昨日求めた白菜とキャベツの苗を植え付けた。ただ、日暮れが迫り、それを家庭菜園用の不織布で覆うところまではいかなかった。作業着に着替え、長靴を履き、蚊取り線香に火をつける。長靴は田舎暮らしの必需品の1つだ。庭仕事するとき、必ず履く。真夏でも履いている。こちらに来て早くも3足目だ。何よりマムシが怖い。そうこうしているうちに空が白み始めた。かまぼこ形に不織布をかぶせるのだが、そのための支柱が要る。もちろん市販されているが、木や竹が使える場合、それを利用するようにしている。愛用のナタと竹切り用のノコギリを手に竹林に向かう。適当な竹を切り出し、それを180㎝の長さに切り揃える。さらにそれをナタで縦に割き、かまぼこ形に曲がるところまで薄く削いでいく。野...里山暮らしの醍醐味

  • 協力 共助って

    昨日午後3時から地区の皆さんと共にアダプトによる除草作業で汗を流した。女房どのも、他の女性のみなさんと共に神社の掃除に励んだ。車1台分ちょっとの幅の山道も整備した。手を休めては長老のヨシオさんが、ここにアケビの木があるだろう。子供の頃、他に甘い物も無く、この時期、よくアケビの実を食べたものだというような話をしてくれた。春先、妙見様へ続く道を整備した際は、ヨシオさんにタラノキを教えてもらった。おかげで、今春はタラの芽のてんぷらを堪能できた。古来、人間は何人、何十人と集まり、協力して暮らしを立ててきたのだろう。そうでなければ、農業や漁業による営みは成立しなかったに違いない。かつては農を中心とする暮らしを立ててきたこの地に移り住むようになって、そのことを強く思う。この地区では、神事に関わることや清掃・除草作業等には基...協力共助って

  • 不自然だが

    今年から始めた野菜作り。農薬を使わない・肥料を用いない・耕さない・除草しないという、いわゆる自然農の真似事をしている。と言っても、その実践者・川口由一さんの著書に一度ざっと目を通しただけだ。こういう感じでやれるんだと知り、自己流で適当にやっている。ほとんど手をかけていないのだが、6月末から採れ始めたピーマン・オクラ・トマトなどが今なお採れ続けている。ただし、キュウリは早く終わり、レタス・キャベツなどの葉物類は、虫に食べられ育たなかった。先週、3か月に1度の歯のメンテナンスを受けに兵庫県・上郡町に出かけた。その帰り道、種苗店の店頭に葉物類の苗が目に留まり車を駐めた。店の名は「タケウチ種苗」。ご主人らしき方に、薬を使わない野菜の育て方を尋ねると、ネットで覆ったらよいと教わった。で、昨日、竹内種苗さんで白菜とキャベツ...不自然だが

  • 初秋を楽しむ

    このところの朝一番の庭仕事は落ち葉かき。我が家の敷地をぐるりと取り囲むように落葉樹の樹々が静かに立つ。昨年、車庫を作った際、車庫の前を整地して芝生を張った。今年になり芝生が順調に育ち、美しい庭が出来た。樹々たちがその芝庭にも今年の葉を散らし始めている。初秋を楽しむ

  • 移ろう季節の中で

    夏場は暑いので午前中の庭仕事を控えていた。午後3時を過ぎ、太陽が西側のコナラや桜などの広葉樹林に差し掛かり、敷地の一部が陰ってくる頃、作業着に着かえ表に出ていく。季節は確実に移ろう。10月の声を聞く段になり、日暮れが加速して早まっている。このところ、夕方5時には薪風呂の焚口でマッチを擦るようになった。夏場に比べ2時間ほど早い。結局、庭仕事の時間は、わずか2時間程しか取れていない。それも合間合間に栗を拾ったり、草花や周囲の景色を写真に収めたりするので、正味1時間程か。芝庭の草刈りだけで一通り刈り終えるのに4,5日はかかる。道理で庭仕事がはかどらないはずだ。というわけで、2,3日前から早朝に一仕事することにした。随分としのぎやすくなった。移ろいゆく季節が愛しい。移ろう季節の中で

  • 程好い距離感

    一昨日の午後、同じ地区のSさんが、新米が穫れたからとわざわざ持参下さった。我が家は、20戸ほどの地区の集落の外れにある。私たちが集会所へ出向くにしろ、地区の方が訪ねて来られるにしろ、歩くと15分くらいかかるので、勢い車でということになる。つまり、我が家を訪ねて来られる際は「わざわざ」なのである。米だけではない。野菜やイノシシの肉などもいただいたりしている。当地は、昔からの集落で、ほとんどが同姓だ。したがって互いを下の名で呼び合う。それほど強いつながりを持った人たちが協力して暮らしている。そんな所によそ者の夫婦2人が飛び込んできたのである。隔たりを感じるのが普通だろう。地区の祭礼や除草作業などへの協力は惜しまない。だが、特段、こちらから積極的に交わる努力をしているわけでもない。程好い距離感が有難い。程好い距離感

  • きょうの記事についての訂正とお詫び

    きょうの記事、「110歳のブロガー」について、訂正をして、お詫びを申し上げます。記事を投稿した後、当の「スミダマン」さんからコメントが入りました。それによると、「スミダマン」さんの所属しておられる会社が先日、創業110年を迎えられたということから、あのような表現をなされておられるようです。よって「スミダマン」さんが110歳ということではありません。私の早とちりでした。ご迷惑をおかけしました。申し訳ありません。こうなった以上、私自身が「110歳のブロガー」となるほかありません^^その時まで、お付き合いの程よろしくお願いいたします。きょうの記事についての訂正とお詫び

  • 110歳のブロガー

    久し振りにブログを更新するスイッチが入り、2週間近く連続で記事を書いている。編集画面にログインすると、勢い、フォローしている方のブログ記事や「アピールチャンス」にあがってきているブログ記事を読むことになる。先日、「アピールチャンス」に挙がってきていた「スミダマンのほのぼの奮戦記」というブログを訪ねて、驚いた。自己紹介欄に「大正元年9月20日生まれ。もうすぐ110歳になろうとしています。」とあるではないか。もう、びっくりだ。続けて「歳のわりに好奇心が強く、自分の趣味以外に外食あるいは旅に出ては、ブログ取材に励んでいます。」とある。その日の記事は、「浦和エリア旨い店シリーズ」ということで、さいたま市浦和区「酒蔵力」という店が写真と文章で事細かに紹介されていた。なるほど、精力的に取材されただろうことが窺われる力強い記...110歳のブロガー

  • 嬉しい知らせ

    自身が一部執筆を担当している書籍が出版されたと、企業で創薬研究を行っている三女から先日、LINEが入った。B5判上製・600頁弱の専門書で、なるほど、執筆者のページに大学や企業の研究者の名前に交じって三女の名があった。勤務先の取締から呼び出され、手渡されたそうだ。長女夫婦や次女夫婦も含め、学び舎を離れてから、そこそこ年月が経った。次第に、勤め先や地域社会で、それなりの責任を負う仕事を任されるようになってきている。微笑ましくも頼もしく、誇りにさえ思う。嬉しい知らせ

  • 嬉しい出来事

    先日、兵庫県佐用町駅前のコワーキングスペース「コバコ」に、「ゆうこ」さんのお義父さんが作られたローチェストを引き取りに行った帰り道だった。スマホの電話の呼び出し音が車中に響いた。運転中だったので、とりあえず助手席の女房どのに電話に出てもらい、軽トラを道端に止めた。先に応募して議論に加わった市の振興計画審議会を担当していた市役所企画課の職員の方からだった。職員による政策コンペを催すことにしたのだが、外部からの審査を受けたい。ついては、その審査員の1人になってもらえないだろうかというような趣旨の用件だった。「政策にポジティブな心持で、主体的に取り組むことの大切さ。」振興計画審議会一連の流れの中で、職員のみなさんに対し繰り返し申し上げてきたことだが、それに沿った話だ。断る理由などない。備前市をより良くするために市民と...嬉しい出来事

  • 我が家の愛車遍歴最新事情 その7 里山暮らしの相棒

    オープン2シーターのルノーウインドを手放したのは移住が決まったことからだった。移住する直前まで保有していた車はアルファロメオ159、女房どののアルファロメオミトイモラ、そしてルノーウインドの3台。長崎から岡山まで連れていけるのはせいぜい2台まで。やむなくウインドを手放したのだった。岡山に移り住んで間もなく、軽トラを求めることにした。年に3度ほど、地区の県道沿いや公園の草刈りを地区の男性陣総出で行う。その際、各人がそれぞれの軽トラに、めいめいの刈払機を積んで集合する。刈る場所を変える時も各々の軽トラで移動する。刈払機はもちろんのこと、軽トラは里山暮らしに必須の相棒なのだ。ネットで探して巡り合ったのが、軽トラのカスタムを手掛ける佐賀の「オートセレクションプログレス」さんにあった漆黒のボディーの軽トラだった。スズキ・...我が家の愛車遍歴最新事情その7里山暮らしの相棒

  • 嬉しい日

    私の誕生日、三女のくるみさんが帰って来ていた。夜、ワインに庭の窯で焼いたピザを合わせてワイワイやっているところに、長女家族と次女家族がラインビデオで加わってくれた。ちょっとしたバースディーパーティーの開演だ。メーンイベントは、長女家族の1番目の天使と2番目天使が自分たちで振り付けたダンスだ。音楽に合わせて数曲披露してくれた。よく息が合っている。それを見ながら合わせて踊る次女家族のところの3番目天使の姿が愛らしい。長女家族のところの4番目天使は、お姉ちゃんたちが踊ってくれている間も、「ねえねえ、おじいちゃん」「ねえねえ、おばあちゃん」としきりに声を掛けてくる。私にとって、家族の存在は生きる勇気であり、希望だ。嬉しい日

  • バースデーカード

    一昨日、71回目の誕生日を迎えることができた。午前中、次女家族から誕生日を祝ってくれる品が届いた。それと共に孫の糸葉さんからのバースデーカードがあった。「おじいちゃんへおたんじょうびおめでとう♡これからもおさけをのんでおおきくなってね♡いとは」糸葉さんは5歳になる。バースデーカード

  • 「K-1 WORLD GP2021 JAPANN」9・20 横浜大会

    将棋の順位戦B級1組の3回戦・藤井三冠対木村九段戦が行われた月曜日、AbemaTVでは午後から「K-1WORLDGP2021JAPAN」が、やはり生放送された。最も注目していたのが第2代ウェルター級王座決定トーナメント。8選手のエントリーがあったが、実績からして野杁正明(のいりまさあき)選手と安保瑠輝也(あんぽるきや)選手2名が抜きんでた存在だというのが衆目の一致するところだった。野杁選手は、2009年、当時高校1年生の時に「K1甲子園」王者となり、"怪物”と呼ばれるようになった。プロ転向後すぐにトップクラス入りし、各種王座を獲得している。2017年6月の「K-1WORLDGP」で第2代スーパーライト級王者となり、翌年ウェルター級に転向した。安保選手は、2019年6月の「K-1WORLDGP」で第4代スーパーラ...「K-1WORLDGP2021JAPANN」9・20横浜大会

  • 鬼のすみ家

    一昨日はAbemaTVの視聴で1日が暮れた。将棋B級1組順位戦5回戦、藤井聡太三冠対木村一基九段戦が東京・日本将棋会館で行われ、藤井三冠が木村九段を降し4勝1敗とした。今期12戦するB級1組の棋士13名、ここまで5戦全勝の佐々木勇気七段が首位を走る。次いで藤井三冠と千田翔太七段が4勝1敗でその後を追う展開だ。A級への昇級は2名。「鬼のすみ家」とまで言われ、実力者が揃うB級1組だが、このところの実績と勢いからして上記の3名に絞られたといっても過言ではないだろう。先週月曜日、藤井三冠が豊島前叡王からタイトルを奪取した直後は、今期内の五冠達成なるかとマスコミも色めき、一般紙やワイドショーなどでも大きく取り上げられた。だが、その3日後に行われた棋王戦・挑戦者決定トーナメント2回戦で斎藤慎太郎八段に敗れたため五冠の可能性...鬼のすみ家

  • 「東京協奏曲」

    ボーカリストの宮本浩次さんと櫻井和寿さんのコラボレーション曲「東京協奏曲」が完成し、そのミュージックビデオが先週水曜日にYouTubeで公開されたのを偶然訪ねたある方のブログで知った。早速、聴いてみたところ見事に心を揺さぶられた。ちなみに、作詞・作曲は小林武史さんだ。BoseのCDプレイヤーが壊れて何か月になるだろう。ジャズのCDが数十枚ある。時々、無性にそれを聴きたくなる。「東京協奏曲」を聴いて、新たに小振りのオーディオシステムを購入しようと思い立った。「東京協奏曲」、「ある方」によると来週の「SONGS」で披露されるそうだ。「東京協奏曲」

  • 人間の可能性

    我が家の今朝は、エンジェルス・大谷翔平選手の10勝なるか、から始まった。報道によると、大谷投手は、8回を2失点10奪三振と力投したようだったが、味方打線の援護なく、ベーブルース以来103年ぶりと伝えられている「2桁勝利・2桁本塁打」の記録更新はならなかった。大谷選手は、ここまで投手として9勝2敗で防御率3,36、奪三振136。一方、打者としては打率2割5分8厘で本塁打44本、打点94。特筆すべきは23個の盗塁だ。このところしばしばベーブルースと比較される大谷選手だが、ルースが2桁勝利・2桁本塁打を記録したのが1918年。その年、ルースは13勝7敗で11本の本塁打を打っている。だが、盗塁は6個だ。野球の醍醐味である「投げて・打って・走って・守って」を高いレベルで1人で体現している選手が大谷翔平なのだ。2桁勝利・2...人間の可能性

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