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  • 自作詩・眠るにはあまりに幸せな夜

     眠るにはあまりに幸せな夜。   私は枕に頭を横たえる。   「この時間が永遠に続きますように」   と、   祈りながら、   でも、それが叶わないことを知…

  • つぶやき

     もし、明日  誰もいない  世界が待っていても  私は、怯えない   

  • 俳句・初春

     春初め   まだよく鳴けぬ   ホーホキャキョキョキョ   

  • 自作詩・とても静かな一日

    それは、とても静かな一日――    原発が致命的な事故を起こし、人類の滅亡が決まった日。    でも、滅びるにはまだ時間がある。そんな一日。    それは…

  • 俳句・初春

    寒空に   初鳴き響く   ホーホケキョ

  • 俳句・春到来

     ホーホケキョ    初鳴き聞こゆ    春の風     

  • 自作詩・死の前で

     怯えている。   死の怯えの前に 何もできない自分がいる。   ただ、呆然と立ち尽くすだけの 自分がいる。      

  • 自作詩・あなたの愛

     もし、本当にあなたが   わたしを愛していると言うのなら   わたしというその愛を   あなたのために使ってください。        

  • 短詩・美しさ

     美しさはいつだって    寂しさの中にある。    「君もそう思わないかい?」     

  • 自作詩・もっと

    たくさんたくさん苦しんで それでも月数万円しかもらえなくて だから、もっと、もっと苦しんで やっと生活をして もっと、もっと、もっと苦しんで 欲しいものを買っ…

  • 自作詩・生き残ってしまった者

     死にたくて、死にたくて、  でも、死ねなくて、  なんて惨めなんだろうと  一人、狭い部屋の片隅で淀んでいく     そんな絶望を生き残ってしまった者は  …

  • 自作短詩・競争社会

      眠ればいい      私は自由なのだから      眠ればいい           

  • 自作詩・ちょっとした一日

     ある晴れた日の午後    彼女は自宅のマンションのベランダから    飛び降りた。      その日、近くの公園では    生命たちが、春の生きる喜びに歌い…

  • 自作詩・カラフル

     あの美しい青にも放射能は降り注いだ。   あの美しい緑にも放射能は降り注いだ。   あの美しい赤にも、あの美しい黄色にも   あの美しい黒にも、あの美しい白…

  • 自作詩・自衛

     わたしは今日、七時間寝たので無事です。     誰にも会わなかったので、心も守りました。     会社に行くと自尊心が死にます。     学校には通わされて…

  • 自作詩・死体

     早朝、猫が死んでいた。   その丸い茶トラの毛に覆われた体から透明な体液が、アスファルトの道路の僅かな傾斜に沿って流れ出ている。   血は出ていない。   …

  • 自作詩・おんぼろな私の心

     ちょっとおんぼろな私の心    故障ばかりして、止まってばかりだけど    まだまだ走るよなんて、だましだまし走っていたら    本当に傷ついてばかりで、パ…

  • 自作詩・昼下がり

     例えば、あなたのすべてを知っていたとして     それでもやっぱり好きだとして     それってやっぱりいいことなんだよねって     確認する私のその仕草…

  • 自作詩・許し

     もし、わたしが私を許してくれるなら     私は渾身の力を込めて     この大地に踏ん張り     ありとあらゆる生命の幸せを願うだろう      

  • 自作詩・夜の沈黙

     あとどれだけの屈辱を過ごしたら幸せになれるのだろう         夜の沈黙・・         風は冷たく心地いい         遠く台風は温帯低気圧に…

  • 自作詩・ふざけんな

    不幸過ぎて、もう今生の幸せは諦めて悟りの境地を目指し始めている。どうよ。この現実。最低過ぎて、反吐も出ねぇ。あれだけの原発事故を起こした電力会社は政府の補助金…

  • 自作詩・色々

     例えば、世界が真っ白かったとして    でも、私はみんなと同じように白くはなれなくて    でも、だからといって、きれいな色で輝くこともできないし    い…

  • 自作詩・嫌いな私

     私は私が嫌い   だって醜いんだもの   自己肯定感が許せない。   そんなの私じゃない。   否定こそが私だわ。   卑屈に生きてこそ私。   醜いってこ…

  • 自作詩・そんな日の夜に

     誰も気にしちゃいないさ  僕は死にたいだけなんだ  寂しいからね。  どうでもいいことさ  人間みんな死ぬ  いつかはね  明日は雨  明後日も雨  明々後…

  • 自作詩・彼女の愛

     僕たちは愛し合っていた。   僕の愛は確かで   彼女の愛も確かだった。   でも・・   でも、彼女の愛が不安だった・・。      愛されるはずのない僕…

  • 短詩・お昼は柿の種

     お昼は柿の種。    案外幸せ    不安はない    ざまあみろ、資本主義    

  • 自作詩・許されざる痛み

     私は痛みの中にいる   誰も許してくれない痛み   私も許さない   自分を許さない      私は人を傷つけた    深く傷つけた      だから、私は…

  • イラスト・ねじれ枝

  • 自作詩・あの孤独を生き抜いて

     あの孤独を生き抜いて    今ここにこうして生きていることの価値を    誰も分からなかったとしても    私はあの孤独を生き抜いたのだ    あの絶望の孤…

  • 短編小説・咲さんとぼく

    咲(さき)さんはいつもぼくの隣りにいてくれた。   どこに行くにも咲さんは一緒だった。   咲さんは、いつも笑っていた。   咲さんはいつもやさしかった…

  • 自作詩・なぜ生きているのかなんて分からない

     なぜ生きているのかなんて分からない  でも僕たちは生きている  この汚い世界で  この荒んだ世界で  この一人ぼっちの世界で  僕たちは生きている  生きて…

  • 自作詩・孤独の罪

     孤独は罪じゃない     でも、世間は僕を責め立てる     ありとあらゆる侮辱と共に     容赦なく     だから、今も、僕は孤独を背負う・・    …

  • 川柳・国葬

     死して尚   はた迷惑な   安倍晋三     

  • 自作詩・私のいない世界

      私が生まれる前      私はいなかった。           そこは私のいない世界・・           私はもうすぐ死ぬ      私はいなくな…

  • 自作詩・神さまのいた街

     今まで当たり前に    そこかしこにいた神さまは    みんな死んでしまった。           この街は今死んでいる・・。            

  • 自作詩・あの冷たい夜

     あの冷たい夜    酒に溺れることでしか孤独を埋められなかったあの夜    ひたすら自分を責めて責めて責め抜いたあの夜    全ての友人が、自分を笑っている…

  • 自作詩・ほんとクソな日の夕刻

    ほんとクソな日々に  さらにクソみたいな奴に出会って  ほんと最低な気分で  雨に打たれてずぶ濡れになって  「ほんとクソだな」って  呟いて  人生の終わり…

  • 自作詩・その人が死んだ日

     人が死ぬのを見た。   たった一言のなんてことない日常の   遊びみたいな嘲りの言葉が   その人の胸を貫き   その人は死んだ     

  • 俳句・初春

     訳も無く   心浮き立つ   春うらら      

  • 自作詩・流れるままに

     意味もなく  価値もなく  ただ  現象として  流れる    ただ感じるままに  悲しんで  ただ感じるままに  喜んで    そのあった全てが  消えて…

  • 俳句・初春

     山入りて    初鳴きを聞く    ホーホケキョ     

  • 自作詩・浅春の生ぬるい風

     浅春の生ぬるい風が 私を倦怠させる    生きる意味も分からないまま ここまで来た私の生は 春の息吹に沸き立つ生きる喜びに 結局、包まれていってしまう   …

  • 自作詩・承認欲求

     競争社会にどっぷり浸かった   この肥大化し過ぎた自我意識は   持て余したその過剰の中で   傷ついたありとあらゆる   この苦しみさえも評価して欲しいと…

  • 自作詩・この最低

     この最低の人生をなんとかかんとかここまで生きてきて でも、やっぱり、目の前にはいまだに最低な現実があって なんかもう、ほんと最低だなって、笑っちゃうくらい …

  • 自作詩・笑う奴ら

     人の容姿を笑う奴らがいる。   人の価値を笑う奴らがいる。  人の存在を笑う奴らがいる。   人の自尊心を笑う奴らがいる。   人の魂を笑う奴らがいる。  …

  • 好きな言葉・中島らも

     一、今日できることは明日やる。一、  苦しいことは分ちあい、  楽しいことは独り占め  一、運が悪くても死ぬだけだ。     

  • 自作詩・今日の絶望と明日の絶望

     今日の絶望はなんとか終わった。   明日の絶望が今日よりましでありますように。     

  • 自由律短歌・引きこもり

     寄る辺ない   空蝉のごとく   生きながら   死ぬる日々の涯(はて)   行き詰まる 行き詰まる 生き詰まる・・     

  • 自作詩・私の色

     もし私が真っ白だったら、この世界を何もないまっさらにしてしまう。   もし私が赤色だったら、この世界を真っ赤な残酷の血に染めてやる。   もし私が、得も言わ…

  • 俳句・昼寝

     ポカポカと  犬もまどろむ  昼寝時      

  • 自作短詩・宇宙を感じて

     宇宙を感じる  今日この頃  もう人には戻りたくない   

  • 俳句・秋雨

     そぼ濡れて  新聞配る   秋の風   

  • 俳句・秋深し

     秋深し  絶望深し  衆院選     

  • 俳句・陽だまり

    秋晴れの   庭の陽だまり   猫眠る      

  • 自作詩・ありえたはずの世界

      誰も傷つかない誰も傷つけない、ただその存在の中に幸福があって、競争も格差も戦争もテロも差別もいじめも貧困もなくて、嫌なことも苦しいことも悲しいことも寂しい…

  • 好きな言葉・ソール・ライターの言葉

     We like to pretend that what is public is what the real world is all about.  私…

  • 自作詩・神様へ逆切れ

    誰もがみな助け合い、分かち合い、仲良くすればみんなが豊かで幸せになれると分っているのに、絶対にそうはならないそんな人間の悲しい絡繰りに、ぐるぐる振り回されて…

  • 自作詩・夏休みの終わりのあの絶望の日

      喧騒だけががやがやと何か楽しそうに私の周囲を取り巻いていた。そんな教室の日の当たらない廊下側の一角で、たった一人、私の半径二センチくらいのところだけは、冷…

  • 自作詩・なんだかナイーヴな気分

    なんでも数値化して優劣をつけなきゃ気の済まない、この社会の不可思議なシステムの中に否応なく突き出されて、点も取れなければ得点も取れず、そのうちやる気もなくな…

  • 自作詩・かつて生きていた私

    味わいのある絵画のように何度も眺めたくなる文章に出会った。それはとても美しく、そして、切ない言葉の流れ。とても小さな、小さな女の子が、世界の片隅で一所懸命生…

  • 自作詩・青春の匂い

      射精後のあの虚しさが、梅雨時の湿気のように、いつも私の周囲にまとわりついていた青春時代。  女に幻想を抱けるほどロマンチストでもなく、女を見下すほど荒んで…

  • 自作詩・休み時間

      ひっそりと     息を殺して    待つ     教室の片隅で       与えられた机と椅…

  • 好きな詩・「夜を賭けて」梁石日(ヤンソギル)

    夕暮れの運河の たるんだ映像を見つめていた 水中メガネをかけ 明度10度の中をもぐって行くと 鉄鋼に挟まれたせむし男が 強いメタン瓦斯(ガス)の噴きでる 泥へ…

  • 俳句・梅雨

      雨音に      耳を澄ませる      夕涼み     

  • 好きな言葉・漫画家水木しげる先生の言葉

      「努力は裏切る」     

  • 俳句・ホトトギス

     声すれど      姿まだ見ぬ      ホトトギス     

  • 短編小説「原発が爆発した日」

    「ええ、現在、○○原発で次々と爆発が起こり、深刻な放射能漏洩が・・」 (マジか、マジか、ついに起こった。ついに起こった。原発事故起こった。致命的な事故起こった…

  • 自作詩・仏法の教え要約

      他人や社会を変えようと思う前に  まず自分を変えようと努力してみてください。       誰か敵や権力と戦う前に  まず自分の欲や怒りといった煩悩と戦って…

  • 自作詩・平和な戦争(冷たい戦争・改題増補版)

       戦争の時代には戦争の時代の苦しみがある。    貧困の時代には貧困の時代の苦しみがある。    平和な時代には、平和な時代の苦しみがある――。     …

  • 自作詩・切り刻んで

     切り刻んで    切り刻んで    切り刻んで     自らを切り刻んで     自分が悪いのだと、全ては自分が悪いのだと、     体を切り刻み、  心を…

  • 南米先住民インディオのリーダー、アユトン・クレナックの言葉

     「人間は鳥のように静かに飛び去っていくことができる。  地球を通り過ぎるだけなのに、  なにか記念碑を残していくような人は、  それだけ自分に自信がないので…

  • 短歌・春眠

     春眠を      貪り食いて      退廃の      精神病みの      メランコリック           

  • 自由律俳句・惰性の生

      もう、生きたくもないが    死ぬこともできず    ただ惰性の生活    続く         

  • 短歌・渇愛

     偽物と      分かり知れども      すがりつく      愛を彷徨う      孤独な魂             

  • 短歌・格差社会

     がんばれど     がんばり抜けど     落ちてゆく     絶壁の格差     力尽き果て       

  • 短歌・苦役

     苦しめど     苦しめどなお     抜け出せぬ    絡め捕られた     最低な日々        

  • 好きな短歌・石川啄木

      はたらけど   はたらけど猶(なお)    わが生活(くらし)    楽にならざり    ぢつと手を見る         

  • 短歌・木蓮

      通い道     春の陽気の     宵闇に     ふわりと浮かぶ     木蓮の花          

  • 自作詩・私たちは生きていた

      私たちは生きていた。    私たちは活きていた。    大地の上にしっかりと立って、生きていた。        ある時、   私たちの中に意識が生まれた。…

  • 自作詩・木蓮の咲く頃に

      木蓮の咲く頃に      私という病気の根源は   狂気の狭間で壊れゆく       失われゆく私という統合は   歪んだ心で今日も   汚い人間ばかりの…

  • 自作詩・氷柱

     ブラックコーヒーのような    苦い苦しみの滴りが    幾層もの重なりに流れ落ちて    その果てに成長した鋭く尖った氷柱を        私は手に取り―…

  • 俳句・春の気配

      鶯の      初鳴き聞こゆ      春の風        

  • 自作詩・冷たい戦争(ロングバージョン)

    冷たい戦争は今も続いている――。     今年も、二万人以上の命が戦死した。       冷たい戦争に銃なんかいらない    爆弾だって、戦車だって、戦…

  • 自作詩・冷たい戦争

     冷たい戦争    冷たい戦争には銃なんかいらない  爆弾だって、戦車だって、戦闘機だって必要ない     冷たい視線と   冷たい言葉と   冷たい笑いと …

  • 自作詩・許せる時

      全てを許せるその時に    流す涙の温もりが    私の心を満たしたなら    私はその時にこそ    生きているのだろう。      

  • 短歌・月光

     白銀の     月の光に     照らされた     部屋に佇む     私の孤独          

  • 短編小説・愛する両親への手紙

    お父さん、お母さん、私をここまで育ててくれて、本当にありがとうございます。 私は、いつもお父さんとお母さんを怒らせてばかりだったね。本当に迷惑をかけてばか…

  • 短歌・休日

     正月の    年に一度の    休日を    腹の底から    噛み締める夜        

  • 自作詩・運が良い

      僕は運が良い。   赤紙一枚で、狂った戦争に送り出されないのだから      僕は運が良い。   何の罪もなく、強制収容所に送られないのだから      …

  • 自作詩・教室という名のアウシュビッツ

       教室という強制収容所から       生き残っても       あの時、送られたガス室で       僕の自尊心は死んだのだ           

  • 自作詩・平等

      いつの日か     本当の平等が来て     君と僕が対等の席について     お互い向かい合い     乾杯をして     同じ銘柄の酒を飲む。    …

  • 自作短詩・この世界の残酷よ

     「この世界の残酷よ    僕のやさしさを返してくれ」     

  • 短編小説・嘲笑

      彼は僕と目が合うと、いつも笑っていた。にやにやと、粘つくような嫌味な口元を嬉しそうに曲げながら―――。  彼はいわゆる優等生だった。勉強もできて、スポーツ…

  • 短編小説・尼僧の話

      私の兄は時給八百三十円で死んだ。その地域の最低賃金だった・・。 私は一人、このまま別の世界まで行ってしまいそうな、もうすでに日本からしたら別の世界なのだが…

  • 自作詩・あの場所

     もう戦争には行きたくない  たとえ刑務所に入ったとしても  僕はそれを甘んじて受け入れる。      人を殺すには自分が死ななきゃならない  自分の魂の大切…

  • 俳句・冬空

      寂しさに      ふと見上げれば       柿落ちる          

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