死ぬまでにやりたいこと100のことに「戯曲を書く」を取り入れて、こうして一年以内に消化できている。とても嬉しい。ずっと前に書いた「保健室がテーマの創作」にもチェックを入れました。でも「ゼクシィを鍋敷きにする」はそのまま。だって、結局棄てることしかできませんでしたからね。それは少し消化不良です。宝物を捨ててしまった方が楽な夜。そんな人生。作・演出と透子役をつとめました、望月花妃がお届けします。ただ、透...
死ぬまでにやりたいこと100のことに「戯曲を書く」を取り入れて、こうして一年以内に消化できている。とても嬉しい。ずっと前に書いた「保健室がテーマの創作」にもチェックを入れました。でも「ゼクシィを鍋敷きにする」はそのまま。だって、結局棄てることしかできませんでしたからね。それは少し消化不良です。宝物を捨ててしまった方が楽な夜。そんな人生。作・演出と透子役をつとめました、望月花妃がお届けします。ただ、透...
私は誰かと2人で、横並びになって話すことが好きです。私が心を許せば許すほど、相手との距離は縮まっていきます。腕がくっつくようになったら、今度は袖を掴んだり、腕を組んだり、肩パンしたりするようになります。そんな人間なので、誰かと背なかをあわせることをあまり好みません。もちろん、「背なかあわせ」には「背なかあわせ」の良さがあると思います。私の友人で、背なかをくっつけ合うと相手の体温が伝わってきて安心で...
本公演で保健室の先生・篠原と透子の母親・百瀬京子を演じました、立夏と申します。今回の稽古場日記のテーマが「背なかあわせ」ということで、それを聞いたときに真っ先に思い浮かんだのが初代プリキュアでした。私の中で背中を合わせることは「信頼」の証というイメージがあります。それも、どちらか一方だけではなく互いが相手に身を任せても良いと思う必要があるため難易度が高いものだと考えます。その意味で、本公演に出てき...
こんにちは。『透露光過』にて百瀬の先輩・緒方と警察官・筒美を演じさせていただいた藤咲です。初めて完本した台本を読ませていただいた時、当時は配役がほぼほぼ決まっている状態だったと記憶しているのですが、自分の役に抱いた率直な印象は「自分はこんな人にはなれないな」ということでした。筒美は「おっさんっぽい感じの警察官」ということだったので年齢も職業も違う……というのはもちろんなのですが、年齢が近い緒方に関し...
新公を経てちょっと無神経さが加算されました。速水向葵役を努めました、どめと申します。秋公では4歳児に引っ張られ今回はガキ大将(それは衣装の話)に引っ張られるとは随分自由度の高い人格をしているようですね。今回の役は、光栄にも「太陽のようなどめちゃんによくハマる」とのことで振っていただいたのですが、その分不気味の谷といいますか、ひなたの陰の部分に揺さぶられまくりです。いえむしろ私の深奥のダークネス部分に...
まだ金木犀が香っていた十月初めの秋公演終演から季節は過ぎ、いつの間にか年を越し寒風が吹き荒ぶ冬になっておりました。つまり、十月中に投稿されるはずだったこの稽古場日記は五ヶ月近く筆者のパソコンで温め続けられていたことになります。放置しておいたら熟成してひとりでに名文が生まれていることを願っていましたが、無為な期待をしているうちに次の新人公演のタイトルが発表されていました。さらに言うとここまで書いて放...
一人でラーメン屋に入れるし、映画も演劇もたいてい一人で観に行くし、美術館に行くのも、旅行に行くのだって多くの場合は一人です。人と一緒にいるのが嫌いというわけではないですが、たいていのことは別に一人でもできるし、一人の方が楽なところも多くあるから。考えてみると、ほとんどのことは一人でもできるからこそ、一人ではできないことがやりたくて、一人でないことによって生じるままならなさを求めて、演劇をやっている...
こんにちは。ノアを演じさせていただいた白井です。プリズムで初めて役者として参加した公演から一年が経ち、私も少し周りを見る余裕が生まれました。といってもそこまで知識も経験もないので、今のところは見えたものをぼやいておくぐらいかなぁと頼りない感じで稽古場に存在していました。しかし周りを気にしていたおかげで、今まで自分-作演という構図でお芝居を練っていたものが自分-周囲という構図になりました。人の芝居を眺...
公演が終わってはや一か月弱、舞台の残り香も消え、しがない大学生としての自我を取り戻しつつある元リベラがお送りいたします。幼い頃から音楽を通して表現者としての自己を模索し続けていたわたしが、大学生になりようやく演劇へのあこがれを実現した今回の公演。初めてのお芝居で、ひとり3役―ッッ!?という感じではありましたが、全身で楽しませていただけた贅沢な機会だったなと懐かしく振り返っています。わたしの「表現」への...
後輩たちの稽古場日記を盗み見て、あらまあみんなテーマに真摯に向き合って書いておられる…と毎回冒頭で雑にテーマっぽいものに触れて後は適当に語り散らかしていた過去の自分の稽古場日記から目を逸らしたくなりながらいつものごとく何を書こうかと頭を悩ませています。まあいつだって語りたいことは沢山あるんです。口頭での語りは大の苦手ですが、これは文字ベースですのでどのように語るか考える時間はたっぷりとありますから...
こんにちは、ケインです。稽古場日記で「ひとり」というテーマを与えられたので僕が考えるひとりについて自由につらつら書いていこうと思います。僕はこのテーマを見たとき、めちゃくちゃ僕に相性の良いテーマだなと感じました。というのも、僕は生まれてこの方20年ほとんどの時間を一人で過ごしてたからです。どこかに出かけるのも、勉強するときも、趣味の時間も大体一人でやってきました。そんな一人の申し子と言っても過言でな...
ひとりぽっちって、なんか響きがいいと思いませんか。ぼっちじゃなくて、ぽっちです。ひとりぼっちとひとりぽっち。そもそも、この2つは独法師という言葉が変化した形だそうで、独法師とはどの宗派にも属さないお坊さんのことを指すそうです。一般的に使われるのはひとりぼっちの方で、ひとりぽっちは私が持っている辞書には括弧付きでひっそりと書かれていました。私は、みんな日常的にひとりぽっちの方を使えばいいのにと常々思...
23年度秋公演「氷星かく語りき」の稽古場日誌の第2回は、ヤペテの相方・セムを演じました23の望月が務めます。初回と同じく、テーマは「ひとり」です。秋公演が終わり、日常的にジャケットを羽織る季節になりました。「肌寒い」と意識するとき、いつも私はどこかをひとりで歩いていて、どういうわけかすぐ感傷的になってしまう。(セムの役柄とは対照的に、)私はかなり感情的な人間のようです。先日、授業の課題で2〜3分程度のモ...
23年度秋公演「氷星かく語りき」の稽古場日誌、初回はヤペテ役の私が務めます。勢いで飛び込んだ役者の世界でしたが、想像より奥深く、ストイックで、かつ刺激的で楽しい場所でした。お世話になった先輩方と同期のみんなには感謝しています。 さて、今回の稽古場日誌のテーマは「ひとり」という訳ですが、(ヤペテのイメージとは対照的に)私はひとりでいるのが人一倍好きです。宴会よりひとり飯を好み、趣味も一人で楽しむもの...
旅と演劇というものは、それらが非日常であること、その非日常が終わると日常が続いていくことなど、いくつかの性質を共有しているなとぼんやり思ったのが、今回の脚本のはじまりでした。演劇という非日常体験は、観客の心をときめかせてくれますが、ひとたび劇が終わったら、観客は我にかえって劇場を出、日常に戻っていかなくてはいけません。劇が終わっても、我々の人生は続いていきます。続けていかざるを得ないものなのです。...
公演が終わり数週間、気づけば蝉の鳴く頃になっていました。蝉と彼女って似ていますね。皮肉ではなく。この季節は、蝉の声を聞く度に頑張って生きていて偉いなあと思うんです。人生を楽しもうと船に乗った彼女にも同じことを思っていました。短い命を生き抜く強さ、その姿勢が似ているなあと思ったわけです。今ふと思ったのですが、彼女は蝉というより夏に似ているのかもしれません。私は彼女の心に、夏の広い青空を見ます。周囲を...
真夏日が続きますね。私は暑すぎていつにも増してノロノロ運転になっておりますが、みなさまはいかがお過ごしですか。お互いどうにか生き延びていきたいものですね。さて、夏公演を終えてからひと月近くが経ちました。諸々に追われたりそれなりに余暇を楽しんだりして、プリズムのことも公演のこともまじめに振り返ることの無いままあっという間に時は過ぎ、日記の締切日を迎えています。引退した身で現役の面々にまざって書いてる...
稽古場日記を書くのも4回目となりました。たまには最初に名乗ってみます。21あべです。でもこれで稽古場日記執筆は最後です。最初で最後の冒頭名乗り。いままで冗長な文を生成することによろこびを見出していた形跡が垣間見えるので最後くらいは簡潔に。と、書きはじめた現段階では思っております。21年度入舎のサークル員は去りし日の夏公演で引退でした。いままでの中学時代の演劇部も高校時代の演劇部も外部での活動の際も(明...
こんにちは、私は今回の夏公演でテオを演じました。今までの公演では、自分だけ衣装があまり凝っていないことが多く、というか、自分だけみすぼらしめの格好をすることばかりで、衣装合わせの時も何だか変な空気が流れていました。「すごい!」とか「似合ってる〜」とか言われてみたい人生でした。そんな僕がついにかっこいい衣装を着れました。台本のはじめに、「洗練された身なり」と書いてあるときには思わず笑みがこぼれました...
こんにちは、コン役を務めました白井です。夏もようやく本気を出し始めてきましたね。去年の夏にくらべて暑い印象があります。毎年更新される印象でもあります。過ごしにくい季節ですが、そうはいってもやはり私が夏が好きです。四季はどれも良いもので、私は一年中良い季節だなぁなどと渋い感想を述べているわけですが。夏になると活動的になれる気がします。日照時間も長いですし、服も軽いですし、生きているだけでいい運動にな...
22じぇるです。22年度新人公演「雪の降る街」無事に全公演終了しました。ご来場の皆様、お手伝いしていただいた皆様、本当にありがとうございました。予定が合わなかった方も、動画公開がありますのでぜひご覧ください。今回のテーマは「雪」です。雪、といって自分がすぐに思い出すのは、12歳の冬、最後の中学入試の日です。親元を離れ、塾のみんなと前入りして望んだ、最後の入試。長いテストを終え学校を出た瞬間、灰色の空から...
こんにちは。22すみれです。今年は雪、降りましたね。すこし、私の話をさせてください。 私は雪の多く降る地方で生まれ、幼少期をそこで過ごしたおかげで匂いで雪が予測できます。の、はずだったんですけどもうわからなくなってしまいました。雪が降った時にしかわからなくなってしまいました。寂しいものですね、記憶が失われていくのは。 人というのは音から忘れていくらしいです。私はもう親友であった人の声が思い出せませ...
3年前、流刑の上蟄居を命じられたわたしは、北海道の北東部に位置する某市へと流され、そこでほとんど1年間服罪しておりました。流刑地の雪は東京の雪とずいぶん様子がちがっています。東京の雪は湿っていて重たい雪ですが、流刑地の雪は乾いていて細かく、パラパラしています。東京の雪は握れば雪玉が作れますが、流刑地の雪は乾いた粉なのでくっつかず、雪玉は作れません。流刑地の冬は、吹雪いていなければほとんど風のない状態...
どんな内容にしようと色々書いてたら迷走して締切を過ぎていました、新田(あらた)です。よろしくお願いします。 稽古場日記を書くのは初めてなので、何を書けば良いのかあまり掴めていませんがテーマは雪、だそうなのでまずはそれについて書いていこうと思います。 私は雪国育ちではないので雪というのは冬に数回降るくらいのイメージです。一つひとつの結晶は綺麗だけど、集まってしまえばただの白い塊で、冷たくて、積もり...
雪と言われて思い浮かぶほんとうに綺麗な記憶といえば高1の冬に行ったスキー合宿で初めて北海道に降り立った時に体験した、ふわふわとした雪の感触くらいだろうか。 なにせ温暖な西で生まれ育った身であるので、基本的に雪とは縁遠いのだ。(純粋に記憶力がよくないから色々なことをすぐに思い出せないのも原因なのかもしれないが。)それほど雪が貴重である場所で生まれ育っていると当然、雪が降ると学校が休みになろうがバスが遅...
こんにちは、僕は『雪の降る街』で石川 賢之助を演じました。初めての役者で大変なことも多々ありましたが、演じ切ることができて達成感を感じています。ということで、「雪」というテーマで稽古場日誌を綴っていこうかなと思います。いきなりなんですけど、雪ってかわいそうだと思いませんか??ちらつく程度に降れば街ゆく人に「綺麗」と言われ、積もる場所によっては観光資源として歓迎される。だけど、住宅街に積もったり、張...
青沢です。『花束と海、ライムグリーン』、終演いたしました。劇場にお越しくださった皆様、関わってくださった方々に心より感謝申し上げます。(本来なら私が責任感も義務感も計画性も誠実さも何もかもが足りないクソ野郎であったことに対する謝罪も述べたいのですが、ここは青沢の新作告白小説を発表する場ではないため割愛します) 今回の脚本を作ってからしばらくまともなものを書けなくなっておりましたが、ようやく体調が...
オレンジ色が好きだった。慕っていた人の身の回りにオレンジが多かったから。紫色が好きだった。修学旅行の朝、大好きな担任の先生に言われた「あべちゃんは紫のイヤホンのイメージつよいなあ」という何気ない一言がずっと残りつづけているから。いま好きな色は特にない。いや、いままでもわたし自身の「好きな色」はなかったのかもしれない。そもそも何をもって「これが「わたしの」好きな色です」なんて断言できるんだろう。自己...
劇工舎プリズムの稽古場日記です
劇工舎プリズムの稽古場日記です
劇工舎プリズムの稽古場日記です
劇工舎プリズムの稽古場日記です
劇工舎プリズムの稽古場日記です
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