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不思議な事が大好きののんびり屋の30代OL(独身)がへミシンクに出会ってどう変わっていくか、乞うご期待

しんじゅ☆♪
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2011/03/25

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  • 兄の追求

    兄はさらに顔色が悪くなっていた様子でした。兄「…それで姉ちゃんはなんて言ってんだ…。あ!会えていないなら知らないか…。」私「いや、その日はたまたま会えたんだよ。」兄「え!いつ!?」私「だから、ラーメン屋に行った日。」兄「あぁ、それで?」私「私はお父さんと絶縁するつもりだったんだけど。お姉ちゃんは私の話を聞いて、「お父さん、バカなの?」と言って取り合わなかったよ。」兄「あ…そうか、まぁ、そうなるわな。本...

  • 現役女子高生姉・求婚説

    兄は少し顔色が悪くなっていたようでした。ゆっくりとご飯を咀嚼してからまた私に話しかけました。兄「…つかぬことを聞くが、姉ちゃんと結婚したいと言ってた他の男って、どんななんだ?」私「私も直接会ったわけじゃないから、お父さんに聞いた話だけど。なんでもお姉ちゃんに一目ぼれしたらしくて、本人とは一度も口をきいたことないけれど、突然お父さんに結婚の申し込みをしにきたんだって。」兄「はぁ…。にわかには信じがたい...

  • 兄弟不仲説

    兄は深々と頭を下げてきました。私はきょとんとしてしまいました。それからゆっくりと頭を上げた兄が恥ずかしそうにしているのを見て、なんだか私も安心してしまいました。私「いいよ、お兄ちゃんも受験生で忙しかったんでしょ?いつもなら7時には家を出ているのに、今日は私の為に残っててくれたんだし。」兄「いや、まぁ、それはそうなんだが…。今朝のは昨日の事について、詳しく知りたかったからっていうのもあったし…。今の今...

  • 事情聴取

    どす。私「んあ。」脇腹をけられて、目が覚めました。兄が腕組みをして、私を見下ろしています。窓の外からはチュン!チュン!という雀のさえずりが聞こえてきます。私「んあ?何?」兄「何じゃねぇ。さっさと顔を洗って台所に来い!」私「んあ?あぁ。」私は顔をこすって、体を起こしました。振り返ると隣に寝ているはずの姉はいません。もう高校に向かったようです。私は振り返って兄を見上げます。私「あぁ、おはよう。」兄「お...

  • 夢うつつの中…

    シーンと静まり返った室内で一人、眠りについていました。…ちがうよ…。君は何も悪くないよ…。君はとても心優しい子なんだ…。どうか、心を閉ざさないで…。涙がポトリ、ポトリと枕に落ちる音を聞きながらウトウトとしていました。なんだろう、不思議な声が聞こえる…。ぼんやりとそんな事を思いながらいつの間にか眠っていました。ガシャン!ガシャン!どこからか、物音が聞こえます。寝ぼけた頭で布団から起きると、1階の店の方から...

  • 泣きながら眠る…。

    勇気を出して警察に電話をかけましたが、いたずら電話だと思われてしまいました。私は怖くなって、電話を切ったのでした。(しまった…。同級生にお金を捨てられたと言ったけど、お店のお金だって言えばよかった…。)後になって自分の言い方が悪かったと気づきましたが、怖気づいてしまい、私はそのままにしてしまいました。弟はたまに、お邪魔した家で夕飯をごちそうになったり、時にはお風呂まで借りてくることもあります。この日...

  • 警察に叱られる

    私は寒い台所に行って、一人で食事をしました。普段なら弟もいるはずですが、今日は特に戻ってくるのが遅いようです。いつもなら一人きりならば灯油ストーブを使いませんが、寒くてこの日は使いました。一人で夕飯を済ませた後、お茶を入れて、ストーブの前に座って誰か家族が返ってくるのを待っていました。八時半を過ぎても、誰も戻ってきません。私は意を決して電話に向かいました。黒電話のダイヤルを回します。ジーコロロ、ジ...

  • お金をドブに捨てられる

    私はショックのあまり、しばらく身動きがとれませんでした。しばらくして、我に返り、なんとかお金を拾いだそうと奮闘します。側溝の隙間に手を入れますが、幅が狭くて全部入れられません。なんとか指を差し入れて持ち上げようとしましたが、うんともすんとも動きません。逆に手の皮がすりむけてしまうだけです。お店からほうきを持ってきて、柄の部分をスキマに差し入れます。しかし、お金を拾う事はできず、かすかに見えるのは黒...

  • 四季子ふたたび!!現金を捨てられる!

    ♪ピンポン~ピンポン~♪来客を知らせるチャイムが鳴って、母屋からお店に出ました。テクテク歩いていくと、お店には誰もいません。しかし、お店のドアは開いております。ハッとしてレジを見ると、四季子ちゃんがそばにいて、ニヤニヤと笑っています。私「ちょっと!あんた何を!」四「何がぁ?アタシが何をしたっていうのよぉ?(笑)」そのまま私の顔を見ながら、通り抜けていきました。私「何、人の家で、勝手にレジの側にいるのよ...

  • また引き合わせ

    私「まぁ、前の教頭先生とはけっこう話が合ってたんだけど。どうも今は先生たちとはタイミングが合わないみたいね。とにかく弟に伝言を頼んで、それから親に話してみるわ。」加藤君「え、教頭先生とどんな感じで話が合うの?」私「あぁ、園芸というか、植物の話で盛り上がってた。」神岡君「しぶ…!」虫鹿君「お前の趣味、いちいち渋いな…。」小島さん「ほぉほぉ、しんじゅちゃんは植物もお好きでしたのね?」伊藤さん「割とまだ小...

  • 乙女のピンチ!

    伊藤さん「もぉっ!この子ったら!(笑)」私「わっ!?」みゆきちゃんがいきなり私の髪の毛を、わしゃわしゃとかき混ぜるようになでました。伊藤さん「なんだかいつもお母さんみたいなんだからっ(笑)」岡田「おぉん、こいつはいつもこの調子やな。(苦笑)」と、ひろみちゃんも一緒になって、私の髪の毛をわしゃわしゃとなでまわします。伊藤さん「なんかね~。今も深刻な話をしているんだけれど、どーも、しんじゅちゃんとお話してい...

  • 逆差別

    虫鹿君も落ち着いてきたようでした。虫鹿君「しかし、おめぇ、ほんとに教師向きだな?」神岡君「うん。僕も思った。さっきの虫鹿君への言葉も、先生みたいだなって思ったんだ。」小島さん「そうですわねぇ。アタクシにはしんじゅちゃんこそ、経営者タイプに見えますけどねぇ?」私「ん?アタシが?」小島さん「えぇ、さきほどの近藤さんのおじいさんが、なぜ誤解を解かないのか?の解説ですわ?連区長という言葉すら、アタクシたち...

  • 共感能力が高い

    私はさっと立ち上がって、虫鹿君の前に立ちました。彼は顔面を蒼白にさえて自分の体をさすっていました。私はそっと、彼の腕に自分の手のひらを乗せました。私「すまない。感情を乗せすぎたな。」虫鹿君「いや、おめえが悪りんじゃねぇよ。ただ、俺がビビっちまっただけ…。」私「いや…。もう少し配慮して話すべきだった。虫鹿君は思いのほか感受性が豊かで、共感能力が高い。親身になって相手の話を聞く、懐の深い人物だった。すま...

  • 多勢に無勢どころではない

    私「ん?めんたるはがね?」虫鹿君「おぉ、お前、鋼鉄のディフェンスもってんじゃねぇか。」私「精神力が強いって事?」虫鹿君「そういう意味だな。」神岡君「確かに…。僕なら寝込んじゃうと思うよ。」加藤君「僕も同じ。」ちーちゃんはちょっと腕組みをして何かを考えていたようでした。小島さん「ん…。ちょっと思ったのですけれど、赤木先生はアテになりませんから。この際、他の先生に相談してみてはいかがでしょうか?」伊藤さ...

  • 圧倒的不利!!

    その日の授業は時々教頭先生が授業を行いましたが、ほとんどが自習となりました。しらけた空気の中、HRも終わり、生徒たちが次々帰宅していきます。四季子ちゃんも、さっさと教室を出て行ったので、いつものメンバーが私の席の周りに集まってきました。虫鹿君「よぉ、なんかお前、一時限目の後、赤木を追いかけてったじゃねぇか?そんでその後、ずっと自習になったけどよ?どういうことか説明してくれよ。」私は自分の席に着席して...

  • 助けを求めるが…

    ♪キーン・コーン・カーン・コーン…。キーン・コーン・カーン・コーン…♪チャイムが鳴って、一時限目の授業の終了を知らせてきました。子供たちは教科書をしまい、次の授業までのつかのまの休息を楽しみます。私は机の上に教科書を乗せたまま、教室を飛び出しました。そして、担任の赤木先生めがけてダッシュします。教室から少し離れた、職員室の手前で先生を捕まえるのに成功しました。私「先生!」赤木「お、なんだ六道。」先生は...

  • ショックを受ける…

    私は四季子ちゃんの乱暴にぼうぜんとしました。前回もレジを持ち上げて投げ飛ばそうとしましたが、まさか堂々とお店に侵入してお金を持ち出すとは思っていなかったのです。私はワナワナとふるえて、思わずお店の外にでて、道路をはさんだ向かい側の家に向かいました。そこに普段は父親がいるのですが…。ドアをドンドンと叩きます。私「お父さん!お父さん、出てきて!」叩いても、叩いても、返事はありません。またどこかに遊びに...

  • 御用だ!御用だ!

    ♪ピンポーン、ピンポーン…♪お店のチャイムが聞こえた私は、つっかけに足を入れて、母屋から出てお店に向かいました。12月も中旬にさしかかり、外はすっかり日が暮れています。もう夕方の時間帯で、来客は珍しいです。寒い店内を入り口の方を見ながら進むと、入り口のドアは空いたままでした。私「?」いぶかしみながら進むと、何やらガチャガチャと物音がします。柱や陳列棚の影に隠れて最初は気づかなかったのですが、四季子ち...

  • 紹介話が続く。

    また翌日のこと。放課後にいつものメンバーが集まる感じでした。小島さん「どうでしたか?しんじゅちゃん。」私「あ、塩谷君の事?うん、別にお話してただけだけど?」小島さん「そうですか。お互い、趣味の話で盛り上がりませんでしたか?私「あぁ、うん。意外と話があって、ちょっと面白かったよ。」岡田「どないな話をしとったんや?」私「黒曜石は衝撃を与えると、キレイに割れるとか。」岡田「は?こくようせき?なんや、ソレ...

  • 続・引き合わせ

    その日は穏やかに一日が過ぎていきました。そして、放課後。いつもの『しんじゅを守り隊』のメンバーが集結しております。小島さん「それで首尾はどうでしたの?虫鹿君の方は?」虫鹿君「あぁ、休み時間に土屋に聞きにいったらさ。」岡田「ちょ、待ち。なんや虫鹿のいう、つちやってのは?しんじゅ?」私「あぁ、昨日、虫鹿君に紹介されたんだよ、土屋君を。」岡田「はぁ。なんでまた?」神岡君「ん?土屋君?3組の?」加藤君「な...

  • 引き合わせ

    学校の門をくぐると、クラスメイトの虫鹿君がいました。虫鹿君「よ!おはよ!」私「おはよう、虫鹿君。わざわざどうしたの?」集団登校をしている私たちは、家が小学校をはさんで間反対に位置していたため、通常なら使う門がちがいます。それなのに私が使う正門に虫鹿君が待ち構えているということは、私にすぐに話したい内容があるという事です。二人して肩を並べて歩き出したので、同じ通学団の子供たちは、さっとバラけて昇降口...

  • 紹介話

    体格のよい小島ちーちゃんが話を切り出しました。小島さん「そういえば、虫鹿君、しんじゅちゃんにお話があったのでは?」虫鹿君「あぁ、うん。ちょっとさ、俺についてきて欲しいんだ。」私「ん?場所を変えるって事?」神岡君「ここではダメなの?」虫鹿君「おぉ、ちょっとな。わりいけど、今日はこれで解散な。」伊藤さん「分かったわ?」岡田「おぉん、後で話聞かせてくれよ、しんじゅ。」私「ん、了解。」小島さん「ふふ。それ...

  • スポイル

    その日の放課後、「しんじゅを守り隊」のメンバーが集まっていました。虫鹿君「よぉ、お前、けっこうビシっと言ってたな?」神岡君「うん、すごい。」私「あぁ…。多分、昨日みんなが話を聞いてくれていたから、こっちも多少は頭の中が整理されていたんだと思うよ。ありがとう。」伊藤さん「でも全然響いていなかったわね。」小島さん「そうですわねぇ。あれはいったいどうすればよろしかったのかしら?」岡田「あんなん、どーしよ...

  • 教室で言い争う

    その日は珍しく雨でした。クラス内で、次の授業までのつかの間の休憩を楽しんでいたら、四季子ちゃんが通りかかりました。四「あぁあぁ~、またしけた顔をみなきゃならない、アタシってかわいそぉ~!!」わざとらしく私に声をかけてきます。クラス内の空気にピリリ、と緊張が走ります。四「どうしてこんな美少女のアタシがいるクラスに、こんな不細工がいるのかしら?神様って不公平よねぇ。いえ、でも公平かもしれないわ?こんな...

  • 悪いループ

    次の日も学校に向かいます。教室に入ると、いつものメンバーが微笑みかけてくれました。それに、なんとも言えない安心感を感じて、着席します。いつも通りの授業を受けて、その日も放課後になりました。四季子ちゃんは、さっさと帰宅したようで、加藤君も喜んで私のそばに来ます。私「調子よさそうだね?」加藤君「うん。あの子がいないと空気がすがすがしいよ。」私「そうか…。」虫鹿君「よ!そんでお前に話を…って、なんだかまた...

  • 涙にくれる

    私は黒電話の受話器を置いて、そのまま床にぺたんと座り込みました。12月の寒い日のことです。腰をぶつけて、痛むので無意識に手でさすっていました。四「誰もいないじゃないか!(笑)お前、みじめだな!無人の店で働いて!」涙があとから、あとからこぼれてきました。私はしばらくひざを抱えて泣いていました。悲しくて、悔しくて、情けなくて、もう、本当にどうしようもなく涙がこぼれてきたのです。どんなに困っても、誰も助け...

  • 警察に電話を切られる

    私はあまりのショックに、しばらくぼうぜんとしていました。直撃はまぬがれたものの、重たいレジを腰にぶつけてかなりの痛みでしたし。レジが壊されるのではないかという恐怖に、身がすくんでいたため、しばらく身動きが取れなかったのです。そして、我に返ると、かすかにどこからともなく、何かの物音が聞こえてきました。最初は気のせいかと思ったのですが、それは黒電話の受話器からなのでした。警察に電話がつながったままだっ...

  • レジ襲撃事件

    私「きゃぁああぁぁ~!!」私は黒電話の受話器をほおりだし、絶叫しました。ゴツンゴツンと黒電話がどこかにぶつかっている音が聞こえましたが、それどころではありません。私は一目散にレジに向かって飛び出していきました。私の焦る様子をみて、四季子ちゃんはにやりと笑っておりましたが。私はそれどころではありません。レジからは、小銭がジャリンジャリンと床に落ちていきましたが、私が心配しているのは、レジを持ち上げて...

  • まるでワニ

    ♪ピンポーン、ピンポーン♪お店の入り口に設置してある、赤外線センサーが作動してチャイムを鳴らしていました。普段ならその音を聞いてお店にでるのですが、この日はちがっていました。寒さを覚えた私は、マグカップに温かい玄米茶を注いで手に持ち、そのままレジそばに向かうと。入り口のドアが開いていて、その地べたに腹ばいで寝そべっている人物を見下ろしていたのでした。私「お前、何やってんだよ。」四季子「………。」マグカ...

  • 赤字経営

    少し体格のよい女子、小島ちーちゃんがあごに手をあててつぶやきました。小島さん「しかし…。さきほどはお姉さまの話が衝撃的すぎて、そっちに気持ちが持ってかれてしまいましたが。先月の売上金が1万3千円とは…。お店の経営は大丈夫なんですの?」虫鹿君「いや、ムリだろ。今すぐ店をたためって話だろ。」神岡君「そんな子供のお年玉と変わらない金額しか稼げないんじゃね…。」岡田「何ぃ!委員ちょ、お年玉1万円超えとるんか...

  • あめーじんぐ!

    その日の放課後。いつものメンバーで固まって、私の話を一通り聞いてもらっておりました。朝一でざっと説明を聞いていた虫鹿君は腕組みをしながら、うんうんとうなずいていましたが。他の児童たちはあっけにとられた風情で、私の話を聞いていたのでした。ちなみに四季子ちゃんはこの日、さっさと帰宅したので、みなリラックスして放課後のおしゃべりをしていたのでした。小島さん「…なんてことですの…?それではしんじゅちゃんのお...

  • 情報量が多すぎる

    本家へのお使いと、養女の打診の話は土曜日の夜の出来事でした。週末をはさんで、月曜日に学校に行きます。いつも通りに正門をくぐって、校内に入ったとたん、同級生の虫鹿君が声をかけてきました。私「あ、おはよう。」虫鹿君「おはよう。」私「私に用があるんだね?」虫鹿君「おぅ、話が早えな。」私「そりゃ、裏門を使っている虫鹿君がここにいれば分かるよ。」そうして二人してゆっくりと歩調を落としながら昇降口へと向かいま...

  • 兄弟と離れたくない…

    私は思ってもいないことを言われて、驚いたのでした。私「あの…。その話はお父さんが断ったと思ってたんですけど…。」叔父「あぁ、そう、一度は断られたね。あの時は正三も妻を亡くしたばかりで、かなり意気消沈していたし、男手一つで子供四人を育てるのは手に余るだろうと思って、私も背中を押させてもらっていた。しかし正三は後で、『なんとかする』と言ったので、いったんは引っ込めたのだが…。」私「はい…。」叔父「私も正直...

  • 養女にならないか?

    ♪ジリリリーン、ジリリリーン♪黒電話が鳴りました。出てみると、本家からの注文でした。私は頼まれた商品を袋につめて、西麻町にある本家へと自転車を走らせました。それは午後7時ぐらいの出来事でした。すでにお店はしまっていましたが、せっかくの注文なので私は張り切って配達に向かったのでした。私「ごめんください。」本家の玄関ドアを開けて、声をかけると、奥から本家のお嫁さんが来てくれました。お嫁さん「あらしんじゅ...

  • バカなの?

    中華料理屋の店長に深々と頭を下げて、逃げるように親子して車に飛び乗ったのでした。父親の運転する軽トラで自宅に到着すると、そのままプイっと自宅に戻ります。父親は離れにある、オーディオルームでくつろぐのが日課でしたので、それぞれ違う家屋へと向かう格好になりました。そして、自分の部屋に戻ると、珍しく高校生の姉がいました。母親が亡き後、何かと家事を押し付けてくる父親に嫌気がさしていた姉は、いつも帰宅時間が...

  • …癒着的な?

    父と二人して席をたち、入り口そばのレジへと向かいました。店内のお客さんに、かるく会釈をして、通りすぎます。『チエ…がんばれよ…。』『ふみかって子の顔が見たかったな…。』『親父、めちゃくちゃ顔がいいなっ!?アレだったら、結婚詐欺できるだろっ!?』『不憫な…まだ小学生だってのに、これから苦労するんだな…』『月収1万3千円でお会計もらっていいものか…?』すると、父親はペラペラの財布の中身を、私に見せつけてきま...

  • 勘当!!!

    頭を下げたまま、親子でヒソヒソ話をします。父「ほら!またお前のせいで、怒られたやないかっ!」私「くっ!自分のせいだとは思わないのか?」父「そんなん、お前がいう事を聞かんからだろうが?」父親は頭を上げて、再びタバコに火をつけました。カタカタ…さすさす…。さきほどの父の『50、60気色わるぅ!』発言の際には、店内にいたお客のほとんどが、ハシや食べ物を取り落としていたのでした。みな、新しいハシをとったり、...

  • 50・60喜んで!!

    私はかなり頭に血が登っていました。私「無理だろ…。私が高校を卒業するのに、あと6年かかる。500万円入ったところで家族5人で何年持つと思っているの?2年ももたない。」父「そぉかぁ?がんばればいけるんちゃうかぁ?まぁ、それならお前んたちは、賢治のところに預ければえぇな。」父はスパーっと、タバコをくゆらしています。私「それで芙美ちゃんの結納金で、新しい妻と二人きりで暮らすっていうのか…?」父「えぇ?別に...

  • ばかばっかり!

    私は軽いめまいを覚えました。どこかで聞いたセリフだと、ふと自分の内面に意識が向かいます。四『そう、アタシは神に選ばれた聖なる少女。聖少女なのよ!』白髪頭を振り乱し、自分を国民的美少女と豪語する同級生、上田四季子ちゃんを思い浮かべました。私はつい、カウンター席にうつむきかげんになりました。両ひじをカウンターに置いて、絞り出すようにつぶやきます。私「………私の周り、バカばっかり!」『チエ…戦意喪失したたか...

  • 神に愛された男

    私「分かったか!再婚はあきらめろ!そして、二度とバカな事を言うな!不愉快だ!」私はそう告げると、少し水を飲みました。そして、補充用のボトルをつかんで水を継ぎ足します。父「ひどい…。そんなん、ちゃうもん!父ちゃんは愛されてるもん…!?」私「ちっ!往生際が悪いな!だいたい、妻を亡くして喪中の男に、結婚をちらつかせる女がまともなワケないだろうがっ!常識で考えろっ!?」父「そんなんやないもん!結婚はワシが勝...

  • 金。

    父「お前もいつまで立っとる。いつまでも聞き分けのない子どもみたいな真似しとらんと、おとなしく座っとれ。」タバコの煙を吐き出しながら、けだるそうに父は言いました。私「……。」私は無言で着席し、むかつきでいっぱいな気持ちになりました。『チエだ…。リアルチエだ…。』『本当にいるんだな、こういう親子…。』『スゲー親父だな…。半年で再婚か…。』『ふみかって子の顔、見てみたい…。』さきほどから視線を浴び続けているとは...

  • 結婚の手付金

    私「………。」店内ではただ、テレビの音だけが響いていました。ことん。私が茫然としていると、自分達の背後のテーブル席のお客さんが、私の落としたレンゲをそっと、私のすぐそばのカウンターの上に置きなおしてくれました。ことん。今度は逆にカウンターの奥の店長が、何も言わずに私のすぐそばに新しいレンゲを置いてくれました。私「………気持ち悪い…。」父「なぁ?どうもそのジン、学校帰りの芙美花を見かけたそうでな?麻町では...

  • 姉の結婚(現役女子高生)

    私「…………。」シーン…。店内にはテレビが天井近くに設置されていて、威勢のよい話声が聞こえてきていました。私は父親の言っている言葉の意味が、よくつかめず、思わず黙ってしまいました。父「そんでええやろ。これで新しい妻も安心して暮らせるわ。」私「あのさ、えっと…。そのお姉ちゃんが結婚っていうのは冗談にしても、私たちはどうなるの?」父「あぁ、お前んたらぁはまだ小学生やからな。家に置いとったってもえぇし、子供の...

  • 理想の結婚

    カチャカチャ。ずずっ…。少し会話につかれた私は、父親の残したラーメンの汁をレンゲですくって飲んでいた。正直、あれだけの量では食べたりない。半透明の茶色の液体の中で、細切りされたネギがくるくると舞っている。私は少しでもそれを食べようと格闘していたのでした。父「なぁ…。ワシが幸せになるの、アカンのか?」私「え?その話、まだ続くの?」ずずっ。私はラーメンの汁を飲みながら答えた。父「ワシにとっては、一大事な...

  • 不適切な関係…

    親子で身を寄せ合って、ヒソヒソ声で会話を続けます。父「お前のせいで怒られたやないかっ!?」私「だから子供のせいにするなって話だよっ!?」なんとなく、視線を感じて背後を振り返ると、テーブル席のお客さんたちがこちらを見守っていました。私「お騒がせしてすみませんでした。」父「ごめんなすって…。どうぞ食事を続けてつかぁさい。」と、二人して頭に片手をあてながら軽く会釈をして、またカウンターに向き直りました。...

  • いくつになった?

    父親はかすかにふるえていたようでした。カウンターに置かれた水を飲み。そして、おもむろに胸ポケットのあたりをまさぐり、くしゃくしゃにつぶれかけた『マイルドセブン』の箱から、一本たばこを取り出して火をつけました。カチ。スー…。はぁ…。父親は私の隣の席に座り、正面を向いていました。照明の加減で少し逆光気味に見えています。父「…なぁ、しんじゅ…。お前、いくつになった?」私は父親の残したラーメンどんぶりの中から...

  • ラーメン大盛!替え玉で!

    父親と連れだって、小さなラーメン屋に入って行った。Yの字型の通路沿いに建っている、ごく小さな面積のお店だった。時々父親に連れられてきたことがあったので、勝手がわかっている。二人してカウンター席に座ると、注文をした。私「大将、しょうゆ大盛にライス大。」父「ライスは中にしろ!」私「じゃ、ライス中で!」店長「あいよっ!」父親は振り返りざまに私を見ると、目をむいた。そして正面を向いて言葉を続ける。父「…大将...

  • ちょっと呼ばれて…。

    この日も放課後にいつものメンバーで雑談をしていました。虫鹿君「お前もやればできるじゃねぇか。」真っ黒に日焼けした小柄なスポーツ少年の虫鹿君が声をかけてきました。加藤君「うん、立派だったよ。」虫鹿君とは対照的に、スラリと背が高く、色白な少年の加藤君が言葉を続けました。神岡君「相手にはまったく響いていなかったけれどね…。」クラスの学級委員長を務める、神岡君が腕組みをしながら答えています。岡田「アイツは...

  • 言い返してみた!

    その日もクラス内では朝の挨拶が交わされていました。ガラッ。四「おはようございまぁ~す。」「……。」上田四季子ちゃんが、黄色の帽子を外しながら教室内に入ると、みな、一瞬固まる。誰もが彼女と視線を交わさないように気を付けている。しかし、礼儀を大切にする四季子ちゃんは、通りがかりの人に普通にあいさつをする。声をかけられた人は、それなりに返事をする、という感じだった。気に入られても、気にくわないと思われても...

  • 放課後の会話

    そんな感じで放課後にみんなでおしゃべりをしていました。当の四季子ちゃんは、さっさと帰った様子です。それでなぜか、みんな私の趣味とかを聞いてきます。不思議に思いながらも、自分は歴史とか、考古学とか、ミステリー小説の読書とか、昆虫や、鉱物が好きだとか答えておりました。また一昨日の夜に、遅くまで話し込んでしまい、みんな家庭で怒られたとか。親御さんたちは心配して学校に連絡を入れたが、宿直の先生に8時前に追...

  • 思ってたんと違う!放課後

    虫鹿君「おぉいぃ~!!お前のせいで、俺のあだ名、『画伯』になっちまったじゃねぇか!」真っ黒に日焼けしたスポーツ少年の虫鹿君が、腕組みをしながら文句を言ってきました。私「ん?そうなの?」虫鹿君「そうなの?じゃねぇよ!お前が言いだしたんだろうがっ!?」私「あぁ~…。」親友のひろみちゃんが寄ってきました。岡田「それはしゃーないやろ。あれはおもろかったし、誰もが認めたハイセンスギャグやさかい。」虫鹿君「そ...

  • クラスの人気者、虫鹿画伯(笑)

    朝一から大爆笑した加減で、みんな楽しい気分で授業を受けることができたようでした。虫鹿君「ノブナガだろ。」は、強力なクリティカルヒットとなったようです。自称・国民的美少女の四季子ちゃんは、歴史の教科書に載っている、どこか逆さラッキョウを思わせる織田信長の肖像画に絶妙に似ていたのでした。1時限目の授業が終わり、休憩時間になると、私はすかさず虫鹿君の側に向かいました。四季子ちゃんはトイレか何か、教室を出...

  • 貴公はノブナガ

    ざわざわとした雰囲気の中、教室内に入る。子供たちが朝の挨拶を交わしつつ、雑談を楽しんでいるのだ。私は自分のランドセルを一番後ろの棚にしまい、自分の席に着席して先生を待っている時だった。ガラッ。四「おはようございま~す。」シーン…。一瞬にして、教室内が静まり返る。これも毎朝の恒例行事だった。誰に言うとでもなく、けだるそうに四季子ちゃんは挨拶の言葉を言い、自分の席へと向かう。そしてランドセルをしまうと...

  • 幸せの片道切符

    「おはようございま~す」「おはようございます」「おはようございま~す」子供たちが校門の側に立っている先生方に挨拶をしています。そうして、集団登校してきた私を見つけて、また誰かが駆け寄ってきました。虫鹿君「よ、はよ!」私「あ、おはよう。なんで正門にいるの、虫鹿君。」虫鹿君「あぁ、ちょっと話があってよ…。」東西にひょろ長い地形をした麻町で、私たちは真逆の位置に自宅があるため、使っている校門が違います。...

  • 拒絶反応

    休憩時間のたびに、男女の保健委員は保健室へと出向き、四季子ちゃんがいないかを確認してきます。そのつど、誰もいなかったと報告するだけなので、委員の子たちもうんざりしていたようでした。休憩時間ごとに、クラスメイトたちは、四季子ちゃんが戻ってくるのかを気にしており。いないなら、いないでいっか、という雰囲気があったのでした。前日に結成した『しんじゅを守り隊』隊員たちはそのつど固まり、様子をうかがっていたの...

  • エクソシスト?

    私「おはようございま~す!」加藤君「おはようございます!」ガラリと教室のドアをあけて、二人して飛び込みます。予鈴が鳴った時点で昇降口にいたので、ダッシュして教室に飛び込みました。教室内はザワザワしていて、あちこちで、「あ、珍しいな…」なんて声が聞こえてきます。それぞれの自分の席に向かい、ランドセルを机に置いた途端。四「きゃぁぁぁあああ!!」上田四季子ちゃんが絶叫します。私「!」何事かと思って、悲鳴...

  • 少年よ、大志を抱け!

    私「後悔はしないか?」加藤君「何を言われても僕は受け止めるよ。」私「後戻りはなしだ。」そう話しながら、私は彼の頭上に意識を向けました。そのまま、キュンキュンと遠くに微かな物音が聞こえてきます。クラっとめまいがします。不可視の光の柱が自分に降りてきたのを感じました。加藤君「また…!顔が変わった。まるで男でも、女でもない…!」小学生にしては背の高い加藤君を見つめながら、私は彼の人生の縮図を見ます。それは...

  • オーメン?

    興奮気味の加藤君をよそに、私は完全に面食らった感じでした。私「はぁ…。そんで、知らぬ間に私は、神父に悪魔憑きの疑いをもたれて、そんで知らずにエクソシストされそうになってたワケね…。まったく、朝っぱらから、耳にしないフレーズだらけだわ…?」加藤君は大事そうに聖水のビンを自分の胸ポケットにしまい、それから私に向き直りました。加藤君「うん、ごめん。よく考えたら失礼なマネをして。」私「まぁ、よく考えなくても...

  • 神父の見立て

    私「せいすい…?」さらに、ポカーンした表情をしていたのだと思う。加藤君は興奮気味に言葉を続けていました。加藤君「そう、聖水。神父様が祈りをささげた、特別な水。それを君に触れさせたんだ。」私「はぁ。なんでまた?」加藤君「僕は夕べ、君たちと別れた後、すぐに神父様の元へ行ったんだ。あ、その前に親に顔を見せてからだけどね?それで、僕は昨日、君から聞いた話をした。そしたら、神父様は顔をしかめて言ったんだ。『...

  • 聖水

    朝日を浴びて、自分の手のひらが光っています。(濡れている…。)私が無言で自分の手元を見つめていると、加藤君から声がかけられました。加藤君「今、どんな感じ?気分悪くない?」私「不快に思ったという意味なら、そうでもない。ただ、手が濡れて驚いただけだ。」思わず、そんなことをつぶやくと。加藤君「やった!!やっぱり僕の方が正しかったんだ!神父様は絶対違うって言ってたけど、やっぱり僕の見込み通りだった!」私「...

  • 朝のできごと

    「おはようございまーす!」「おはよう。」子供たちのあいさつの声が元気に飛び交う。私たちは集団登校をしていて、正門である西側の入り口から小学校に入るところでした。白いペンキで塗装された門扉をくぐると、私めがけて駆け寄ってくる人物がいます。加藤君「おはよう!六道さん。」私「おはよう?加藤君…?」私はちょっと驚きつつ、背の高い加藤君を見つめて挨拶をしました。加藤君「良かった、六道さんを見つけられて…。」私...

  • 帰り道

    私はそっと自分の未来を視るのを辞めました。あまりに見続けては、努力する気持ちも失せるような、そんな気がしたのです。静かに、静かにアスファルトの上に座って、夜空を見上げていました。風の無い夜で、気温は低かったのですが、そこまで寒さを感じず。そして、澄んだ空気の中、漆黒の夜空にはオリオン座が輝いて見えました。私「ずいぶん、遠くまで来てしまったな…。懐かしい…。クス。(笑)」なんだか、自分の発言がおかしなこ...

  • 一人の夜に…。

    静かな夜でした。周りは住宅と、畑が混在する地域で、かすかに生活音が響いてきます。こんな道端にしゃがみこんで、一人で物思いにふける、なんてことは今までしたことはありませんでした。ただ、そのまままっすぐ、帰宅するのが惜しいような気がしていたのでした。じっと、夜の気配に身を包み、座り続けます。帰りたくない…。このまま、満たされた気持ちでい続けたい…。静かに、静かに、その余韻に浸っていたのでした。10分、2...

  • 解散!

    虫鹿君「おぅ、じゃ、ここいらでお開きにしようぜ。」加藤君「うん、神岡君も心配だしね。」岡田「そやなぁ、ここらで手打ちやなぁ。主役がこれではなぁ。」神岡君「うぅ…。」伊藤さん「そうね、もうだいぶいい時間ですものね?」小島さん「そうですわね。夢中でおしゃべりしておりまして、すっかり夜遅くなりましたわ?」私「あ、そうだよね…。って、今何時だろう?」虫鹿「分かんね。じゃ、とにかく、解散!女子は気を付けて帰れ...

  • 突然の告白。

    夜の小学校を飛び出した私たちは、最初は正門のそばで話し込んでいましたが。東西にひょろ長い地形をした麻町では、男子は西側、女子は東側にが自宅があったため。ほんの少しづつ、全員で東側に移動しながら、おしゃべりを続けていたのでした。その時、学級委員長の神岡君が、立ち止まり。自分のランドセルに両手をぐっと握ったかと思ったら。私に向かって駆け出してきました。神岡君「あの!あの、六道さん!」彼は顔を真っ赤にし...

  • 親戚もダメなのか…

    神岡君「頼る親戚もダメなのか…。」小島さん「え、いえ、でも、ちょっと待って?さきほど、しんじゅちゃんは親戚の人に、お父様の件を頼るつもりだとおっしゃいましたよね?そこらへんは大丈夫なのですか?」私「あぁ、それは別の人たちだから。親戚の人のうち、全部がそういう人じゃないから大丈夫だよ。」加藤君「誰なの?それは本当に信頼できる人たちなの?」私「お母さんの弟の奥さんのまさこおばさんとか。お父さんのお兄さ...

  • 親戚にも恵まれなかったら?

    神岡君「40代になってから平和になるのか…。はぁ。」学級委員長の神岡君は、ため息をつきながら言いました。伊藤さん「先の長い話なのね…。」みゆきちゃんも、少しため息をついています。虫鹿君「よぉ。俺、思ったんだけれどよ。それ、今の延長線上の話だろ?今のお前の状況が変われば、また違ってくるんじゃね?」私「ん?あぁ、まぁ、そうだね…。」虫鹿「お前さ、たしか同じ学年にいとこがいたよな?高橋兄弟。運動神経抜群な...

  • 波乱万丈

    敬虔なクリスチャンの加藤君が、息をのむようにして声をかけてきました。加藤君「…許すんだね、その人を…。」私「ん?あぁ。」加藤君「そこまでされて、どうして…?」加藤君は動揺を抑えつつ、静かに言葉を続けてはいましたが、その表情は『信じられない』というのを物語っていました。私「許さないと、自分が進めないからだよ。そういう点では自分の為。」加藤君「何年も軽いノイローゼにされたのに…?恨みは?」私「きひひ!しつ...

  • 伝家の宝刀

    小島ちーちゃんが首をかしげながら、質問をしてきました。小島「しかし…。しんじゅちゃん、どうしてそのような難しい言葉をご存じですの?アタクシ、話についていくだけで精いっぱいでしたわ?」私「ニュースソースは火曜サスペンス劇場だよ。」伊藤さん「それ、テレビ見ただけで、そこまで組み立てられるものかしら?」岡田「頭の出来が違うんやわ…。」虫鹿君「おぉん。なんか、お前、将来法律の仕事をしてそうだぜ…。」神岡君「...

  • 離婚の理由

    加藤君「それでも、離婚しないんだね…?」私「しないと思う。」加藤君「なんで?」私「変化が怖いんだと思う。それに子供の私には分からない、夫婦での歴史とか、愛着もあるだろうから、そんな簡単には割り切れないんだと思うな…。」加藤君「なるほど…。でも影響がでるよね?」私「離婚しないということは、妻でいるってことだから、少なからず影響はでる。子供の方が強くでるけど。」神岡君「それ、なんとかならないの?」私「別...

  • 夫源病

    伊藤さん「しないの?」私「しない確率の方が高いかな。」岡田「なんでや?子供にとっては新しい親御さんができるだけやし、えぇやん?」私「離婚するのが、恥ずかしいって思っているからさ。」神岡君「誰が?」私「父親が。自分には何の非もないのに、なぜ妻に離婚されなければならないのか?って思って反対するよ。」神岡君「え、でも、だって…。まわりに迷惑かけているんだし、子供の事を考えたら…。」私「誰にも迷惑かけていな...

  • 養子縁組

    小島さん「養子縁組…。かなり大胆な方法ですわね…。」伊藤さん「えぇ、養子に出されるってことは、人生激変よね?」私「いや、戸籍だけ入れればいいから、親元を離れる必要はないよ。」虫鹿君「え?だって養子縁組しろって、言ったじゃねぇか?」私「両親がそろった状態でも、養子縁組はできるんだよ。別に同居が条件じゃない。書類上の問題だ。里親とごっちゃになっているね?」神岡君「あ、そっか…。里親と養子縁組は違うのか…。...

  • 親の因果が子に報い

    みゆきちゃんが、不思議そうに首をかしげて、質問をしてきました。伊藤さん「離婚すれば影響が無くなるものなの?」私「奥さんだけはね。」伊藤さん「子供は?」私「子供は親が離婚しても関係ない。もろにかぶることになる。」虫鹿君「え?子供がかぶる?親のしでかしたことを、子供が返さなきゃならなくなるのかよ!?」私「そう。直系の子供が一番影響が強くでる。」虫鹿君「でも、子供がしたことじゃねぇんだろ?それ、おかしく...

  • 人間万事塞翁が馬

    岡田「かふくはあざ…なに?」私「あぁ、いいことも悪いことも縄を編むように、交互にくるものだけど、私の場合は、悪い事ばかりじゃないって意味かな…。似たようなことわざで、人間万事塞翁が馬、っていうのもあるね。馬が逃げ出したと思ったら、もう一頭連れて帰ってきた。そしたらその馬に乗った若者が、馬から落ちて、足を骨折したと思ったら、戦争が起きて、そこに兵士として連れ出されなかったから、結局命拾いした、っていう...

  • 道具か狂気か?

    私は顔やら頭やらを、がしがし手袋をはめた手で撫でまわして、なんとか、かんとか落ち着いてきました。かなり恥ずかしかったので、ちょっと涙目になっていたと思います。虫鹿君「おぉ、なんか、人が動揺している様子を見ていると、妙にこっちは落ち着いてくるな…。」加藤君「あ、そうだね…。なんだろ、これ。」神岡君「そうかも…。」ちょっとわちゃわちゃしていたが、それでも、なんとか落ち着きを取り戻してきました。虫鹿君は私...

  • ぱんつ丸見え事件

    私「ひーっ!?お目汚しをっ!?失礼いたしましたっ!」私は顔を真っ赤にして、あわてて起き上がり、スカートを直しました。完全にぱんつが丸見え状態だったからです。顔から火が出るように恥ずかしかった。神岡君「………!」神岡君は顔を真っ赤にして、うろたえていました。加藤君「いや…。そんな、謝らなくても…。」虫鹿君「おぉ、まぁ、事故みたいなモンだし…。」加藤君と、上島君は引き気味になぐさめてくれていました。私「ひー...

  • 別に…。

    私「だから言ったじゃないか…。今の私が知らない言葉は覚えていられないって…。たいした情報は持って帰れないんだよ。」虫鹿君「はぁ~、それで炎上する、か…。」加藤君「普通に今も知っている言葉だもんね?」神岡君「言い回しが一緒でも、意味が違うってことかな?」私「うん、そう。電気の通信上の掲示板でさらされて、バカにされるのをそう言ったりするんだ。」小島さん「そうなんですのね…。みなさん、大人になったら、そうい...

  • 霊能力が開発された

    小島さん「あぁ~…。」虫鹿君「あぁ~…。」加藤君「なるほど~…。」神岡君「あぁ~、そうだったんだ…。」伊藤さん「そうかぁ~…。」岡田「それやったら、ひがまれるわな?」私「ん?」子供たちがほぼ同時に感嘆した声をあげました。その最後にひろみちゃんが、ぽつりと言葉をもらした感じでした。小島さん「そうでしたか。なるほど、なるほど、納得ですわ…。特殊能力がある人なんて、そうそうおりません…。それはうらやましがられ...

  • 霊能者になっている

    小島さん「自滅を狙う、というワケですのね…。犯罪を犯したのに、彼らは断罪されないのですか…。」私「ちーちゃんが怒るのも、無理はないよ。ごめんね、偉そうなことを言って。でも細かい事情は説明できないけど、私も法的に訴える手段がない様子だったんだ。実際やりようがなかった。もし、やろうと思ったら、私に暴言を吐いた人を警察に訴えるぐらいかな?この人は素性が分かっていたから。」岡田「せやったら、やったったら、え...

  • 孤独に死にやがれ!

    虫鹿君「大金…。結局、金だったのかよ…。」加藤君「商売を絡めてくる人がいたんだね…。それで集団をくずされたのか…。」伊藤さん「汚いわ…。ボランティアで頑張っている人をカモにして、お金儲けをしようとしていた人がいたのね…。」岡田「うまい話はないわなぁ。ボランティアする人なんて、お人よしが多そうやから、きっといいカモにされたんやろぉなぁ。」神岡君「そのために、六道さんを追い出そうとしていたんだね…。」私「そ...

  • 光と影

    私「最初から目立つことをしたら、叩かれるって分かっていたんだ…。でも、どんなことでも100%の支持はあり得ない…。そう分かってて、踏み切ったつもりだったけど、内部から崩されて、ガタガタになってしまったんだよ…。」岡田「こわ…。そやな、目立つとそういう奴らに目をつけられるよな…?ウチなら、よぉやらんわ?(汗)」伊藤さん「そうよね、怖いわよね?」加藤君「立派な事だと思うけど…。」虫鹿君「実際はそうなるよな…...

  • 仁義を通す

    中学生のように背の高い加藤君は、ため息まじりに言葉を続けました。加藤君「やりとげたんだ…。」私「うん、一人じゃなくて、協力してくれる人がいたから、それぐらいで済んだ…。」虫鹿君「何年かかったんだ、それ。」私「5年以上かかった。」神岡君「5年…!」いつも微笑みを浮かべている、どこか奈良の大仏を思わせる、体格のよい女の子、小島ちーちゃんがイライラした様子で言葉を発していた。小島さん「その方たち、当然弁償...

  • うらやましくて

    まわりの子供たちもハッと息をのんでいました。私は構わず、言葉を続けました。私「それで、私はしばらくノイローゼになってしまっていたんだ…。何年も苦しむことになった…。」加藤君「ボランティアをしていて、そんな目に…。苦労したんだね…。」私「いや…。心身共に元気だったら、そんなのたいしたことない、ってあしらえたんだろうけれど…。」伊藤君「でも、だって、繊細な女性なら自殺しかねないことを言われたって…。おおげさ...

  • 怒髪天をつく

    虫鹿君は少し首をかしげて、問いかけてきました。虫鹿君「アレ?そういえばお前に文句言う奴、誰もいなかったんだろ?それなのに、なんで、悪口を言われてるって言ったんだ?」私「あぁ…。それは実生活では、誰にも非難されなかった、という意味なんだよ。」神岡君「それじゃ、誰が六道さんの悪口を言ってたの?」私「それは、プライベートで言われてたんだよ…。」小島さん「プライベート…。私生活で言われてた、という事ですか?...

  • アホアホの気持ち…

    全然分からない、だから、とっかかりもないし、疑問にも感じない。そこ、説明不要だよね?ってところも、全然分かんない感じだったんだ…。」上島君「おぉ、そうか…。」伊藤君「色々分からなくなっちゃうんだね…。」私「うん。四季子ちゃんの場合は生まれつきだから、子供の頃からの積み重ねがあるからさ。なんとか、しのげると思うけど、私は後天的なものだったから、よりショックでね…。あれ?以前ならできたことが、今、全然でき...

  • ポテンシャル

    私「まぁ、でも、私が正社員だった、っていうのもあるんだよね?会社的には、社員が病気になったからって、そんな急には、クビにできない。なんとか使えるところは使って、役に立たせようって周りの人が工夫して、気遣ってくれたから仕事にありつけただけで。もし使えない社員なら、スパッとクビキリの、余力のない会社だったら、あっという間に路頭に迷っていたと思う。」虫鹿君「うわぁ~、リアルなトコ、ぶっこんで来たな…。」...

  • 居場所

    長い髪の毛にちょっと体格のよい小島ちーちゃんが、ニコニコと笑いながら、声をかけてきました。小島さん「さきほどのお話…。世界は優しかった、のお話はとても素晴らしかったですわ…?ですが、一つだけ。大人になったしんじゅちゃんの周りに、優しい方々が集まっていたのは、しんじゅちゃんご自身がお優しい方だからだと思われますわ?」私「え?」小島さん「さきほどは大人になってしまうと、性格もガラッと変わってしまう…、と...

  • 猫ぱんち!

    虫鹿君は顔を真っ赤にしながら、プルプル震えながら言葉を口にしていました。虫鹿君「なんの茶番だ、これ!」私「まぁまぁ。虫鹿君が悪いんじゃないってことは、全員分かってるから!(笑)」加藤君「そうそう、すぐにひっこめてエライよ。(笑)」虫鹿君「だって、長引くだけだろ、コレ。」神岡君「く。僕も巻き込まれた。」当のひろみちゃんは、頭の後ろに両手を組んで、知らん顔して、ピーピー口笛を吹かせている。私「ごめんね...

  • 理不尽

    ひろみちゃんが、たまらず私に抱きついてきました。岡田「しんじゅ~!!そんなおまはん、そないな目にあうやなんて…。なんでや?なんて理不尽なんや!すまんかったぁ!ウチ、しんじゅの事を、内心、コイツ顔もまぁまぁ、頭の出来もよくて、金も稼げるヤツやと思ったら、神様、仏様、外国の神様、地獄の閻魔様、コイツをたんまり不幸にしてやってくださいって、つい、ちょびっとだけ思ってしまったわぁ!!親友なのに、ごめんなぁ...

  • 世界は優しい

    神岡君「世界が優しい…。」学級委員長の神岡君が、つぶやいていました。加藤君「どういう事?」私「あぁ…。渦中にいる時の私は気づいていなかったんだけど…。まわりの人が助けてくれていたんだよ…。」岡田「どういう事や?」私「私は自分が役立たずになってしまったことで、自分を責めてしまっていて、周りが見えていなかった。けどそれをバカにしたり、足をひっぱるような真似をする人はいなかったんだ…。」伊藤さん「え?」私「...

  • 脳の障害

    虫鹿君は腕組みをしながら、苦い表情を見せて、声をかけてきました。虫鹿君「どれぐらいなんだ…?」私「え?」虫鹿君「どれぐらいで、お前、仕事に復帰してんだ?それで、どらぐらいその状態が続くんだ?」私「仕事場に復帰したのは、一ヵ月程度。」虫鹿君「短いな。」私「病気の状態は、結局、完全に元に戻ることはなかった。」虫鹿君「くっ!?それじゃ、お前、事務の仕事っつっても、たいして役に立たねーじゃねぇか…。」伊藤さ...

  • 理解ができない

    神岡君が泣きそうな顔をして見せて、声を出しました。神岡君「そんなぁ~。やっぱり大丈夫じゃないじゃないか…。」虫鹿君「上田並の頭になっちまうって事だったんだな…。」私「うん。」加藤君「僕たちがなんで上田さん、こういうの分からないの?ってことが、大人になった六道さんも判断できなくなっちゃう感じなんだ…。」私「そう。相手にしてみれば、十分説明したつもりなんだけど、受け取り手の私が理解ができない。」小島さん...

  • 脳の病気

    神岡・岡田・加藤・虫鹿・小島・伊藤「え~~~~!!」×6私「ふぉお~…。」子どもたちの大声に、また手袋をはめた手で、自分の耳を押さえるしぐさをしていました。神岡君「ど、ど、どうしてっ!?」虫鹿君「上田と同じアホっ!?」岡田「なんやてっ!?そないな話は聞いとらんでっ!?しんじゅ!説明せぇ!!」伊藤さん「聞いてる!?何を?」岡田「ウチはしんじゅが大人になったら、病気がちになるっていう話しか聞いとらんかっ...

  • 精神世界の人

    私は自分のあごに手をあてながら、ぶつぶつとつぶやいていました。私「そうか、精神世界に惹かれる人は、きっと、色々分からないから…。まわりに相手にされなくなって、それで相手が商売だと気づかずに頼りにしてしまう…。孤独でさびしい人が多いのかもしれないな…。」神岡君がおそるおそる挙手をして、瞳をキラキラさせながら、声をかけてきました。伊藤君「あの~、僕は精神世界の事はよく分からないけれど…。一つ思ったことがあ...

  • 霊能者のアドバイス

    虫鹿君「だろうな…。話聞く限り、そんな気配がプンプンするぜ…。」真っ黒に日焼けした、スポーツ少年の虫鹿君が吐き捨てるように言った。神岡君「似たもの夫婦なんだもんね…。」私「ん…。そう、か、そうだよね…。金勘定がしっかりしている旦那さんだったら、妻に赤字のお店なんて続けるな、って言っているもんね…。」小島さん「気づかないんですの?ソレ。」伊藤さん「そうよね。小学生の私たちが聞いても、怖くて、そんな生活でき...

  • 波動をあげる

    学級委員長の神岡君が腕組みをしながら、言葉を口にしました。神岡君「うん、でも、やっぱり無理がない?年収240万で、毎年50万赤字出して、家族四人暮らし。家賃は年老いた親に出してもらって、生活ってしていけるものなの?」私「実際は税金や保険料、そして車を持っているから、もっと手取りが少なくなる。子どものためのお金が政府から出ているから、他にも収入があるけど、実際はカツカツだ。」虫鹿君「車か…。そうか、...

  • 親戚づきあい

    虫鹿君「アイツは商売人に向いてねぇんだよっ!毎年50万赤字出してんなら、どっかに勤めに行けばいいだろうが!」私「お勤めは無理だったから、自営業に落ち着いているんだよ。」虫鹿君「それなら、どっかの会社員とか…。」私「会社員は勤まらないから、アルバイトを転々としていたんだ。それもどこも長続きしなかったんだよ。」神岡君「あ!そういう…。あの子が六道さんに言ってた、『会社員も勤まらないバカが自営業になる』っ...

  • 固焼きクッキー

    小島さん「それは…。恩師の最期に、そんな光景は見たくなかったでしょうね…。」伊藤さん「嫌だと思うわ?あーゆー人と知り合わずに済むのなら、それにこしたことはないわね?」岡田「アカンやつやで。自分の失態が分からんというのは、もう、手のほどこしようがないで?」虫鹿君「義理の親の知人、友人には、その姿見られていねぇっていうのは、確かに幸いかもな…。」神岡君「うん。悲しいと思う。」加藤君「そうだね…。故人の気持...

  • 除光液

    加藤君「かばっているの、上田さんのことを…。」私「いや、かばっているとか、そういうんじゃないんだ…。分からない。四季子ちゃんはそういうのが、分からなかったんだよ…。」神岡君「それで義理のお父さんのお葬式は大丈夫だったの?」私「謎の伝染病の関係で、ごく少数の身内だけだったから、そのあとは無事に終わった…。けどお葬式が終わった後、四季子ちゃんの旦那さんは、自分の身内に『あれはどういうつもりだ』と、詰め寄ら...

  • 真っ赤なポルシェ

    加藤君「はぁ~、面白かった、と。で、結局、上田さんは大人になったら、普通の感覚になっていた、ってことでいいのかな?」私「ん?」加藤君「ほら、義理のお父さんが亡くなった時、その死を悼むような風情だった…って感じの事を言ってたじゃない?」私「あぁ…。惜しい人を亡くした、と感じていたみたいだよ?」岡田「ふぅん?まぁ、一緒に暮らしとった義理の親やしな。そういう風に感じるのかもな…?」神岡君「あ、同居なんだっ...

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