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  • 被災された方へ

    長く更新せず申し訳ありません。ご存知のように、大変な震災が起こってしまいました。今日、電車の中で泣いておられる年配の女性がおられました。偶然隣り合った若い女性が声をかけておられましたが、どうもその年配の女性はご親族が東北地方にお住まいの方のようでした。現時点で大阪の人間ができることは限られているかと思いますが、もし東北地方の方で現在大阪にお越しの方がおられましたら、食事面などで多少の援助は出来るかもしれませんので遠慮なくご連絡ください。(コメント欄などにご用件をお送りください。)被災された方へ

  • 「降格」のすすめ

    「ピーターの法則」(ローレンス・ピーター)という本があります。ピーターの法則とは大雑把(おおざっぱ)に言えば、組織の上部には無能な人物が多いという現象を説明するものです。通常、人は以下のような流れで昇進していきます。まず、人は自分の得意なことで成果を上げます。その結果出世し、新しい仕事を任(まか)されます。ところが、最初の仕事と次の仕事は内容が異なるため、たいていは十分な結果を出せず失敗します。結果を出せなかった人はそれ以上出世することはできませんから、自分の苦手分野である現在の職務に留(とど)まることになります。中には新しい仕事でも成功しさらに高い地位を得る人もいますが、そういった人もやがては不得意な仕事と遭遇(そうぐう)し出世が止まります。その結果、組織の上部のポストは現在の、自分の職責を果たせない無能な人...「降格」のすすめ

  • 落し物の権利

    先日、私の勤務する会社に鍵(かぎ)が届けられました。会社の前に落ちていたということで通行人の方が持ってきてくださったのです。ちょうど居合わせた私が対応し、複数の鍵が入ったホルダーを受け取りました。その方は名前を名乗らず、すぐに出て行かれました。その後、社内で持ち主を探したのですが、特に該当(がいとう)する人もいなかったので私が警察で手続きをすることとなりました。翌日、隣駅にある交番に出向き、鍵を入手した経緯(けいい)について担当の警察官に説明しました。名前、年齢、会社の住所を聞かれ15分ほどかけて書類が完成しました。この時、私が少し驚いたことは、届け人である私の立場が極めて弱いことでした。警察官によると、拾得者(しゅうとくしゃ)は遺失物(いしつぶつ)に対して権利を持つけれども、それを預(あず)かって届けた人には...落し物の権利

  • 取材の視点

    おととし、私の母の知人が自宅で殺されました。鈍器で殴打(おうだ)され、刃物で何度も刺されるという凄惨(せいさん)な事件でした。亡くなったのは大阪に住む一人暮らしの70歳代の女性で、犯人が逮捕(たいほ)されたのはその数日後でした。犯人は近くに住む義理の妹でした。殺害にまで至る経緯(けいい)はよく分かりませんが、報道では、被害者の女性による侮蔑的(ぶべつてき)な言動に加害者が耐(た)えられなくなったためとされています。母によると、女性には性格的にきついところがあったということなので、親族に対しては尚更(なおさら)そうであったのかもしれません。私が今回この事件について書こうと思ったのは、当時、この事件の報道に違和感を覚えたからです。インターネットで読んだ新聞社の記事には、この女性は普段から自宅に鍵(かぎ)をかけていな...取材の視点

  • 人生の分岐点

    「ホームレスから社長になった男の逆転法則(ジョン・バード)」という本があります。つまらない題名なので読むべきか迷ったのですが、「ビッグイシュー」の創刊者だというのでとりあえず読んでみました。予想に反し、内容は大変すばらしいものでした。現在の自分自身の状況にひきつけて読むと色々と啓発(けいはつ)される良書でした。著者(ちょしゃ)であるジョンさんは少年時代に犯罪を犯し、少年院に送られます。そしてそこで、ある看守(かんしゅ)と出会います。この看守はほとんど文字を読めないジョンさんに本を与え、読めない文字に線を引くように指示し、その意味を説明します。これを何週間にも渡って繰(く)り返すことで、徐々(じょじょ)に読み書きを習得させていきます。ジョンさんは後年、この出来事を以下のように回想しています。「この看守はおそらく、...人生の分岐点

  • 自己責任とその限界

    年は明けましたが、まだ掃除(そうじ)が終わっておらず、先ほども昨年の新聞を眺めていました。12月29日付の朝日新聞に「孤族の国」という特集記事が掲載(けいさい)してあります。家族そして家族的なつながりを失った国という意味なのでしょう。記事は、失業中で一人暮らしの39歳の男性が生活保護を受給しないまま餓死(がし)してしまうというものでした。死に至るまでを追跡(ついせき)したこの記事は、男性を被害者としてのみ捉(とら)えるのではなく、自立できなかった男性への親戚(しんせき)の批判も併(あわ)せて紹介するなど、バランスの取れた内容でした。私が今回この記事を取り上げたのは、家はあるけれども食費がないという人が他にも多くいるのだろうか、という疑問を持ったからです。最近大阪の町を歩いているとホームレスの数が減少しているよう...自己責任とその限界

  • 炊き出しのイエス

    新年あけましておめでとうございます数日前、古い新聞を整理しているときに、毎日新聞(12月27日)上である記事を見つけました。本田哲郎神父のインタビューでした。私はその記事を読むまで本田さんのことは知らなかったのですが、対話の中でアイヘンバーグの版画について言及(げんきゅう)している箇所(かしょ)があり、ネットで検索して絵を見てみました。版画では、失業しホームレスとなった人々が炊(た)き出しの列に並んでいる様子が描写されています。その列の中に、食を乞(こ)う者の一人としてイエスが描かれているのです。イエスを救済(きゅうさい)の対象(たいしょう)として表すという、アイヘンバーグの視点は私にとって大変斬新(ざんしん)なものでした。確かに聖書をよく読めば、イエスが罪人や貧者と共に行動した人であったことは明白です。それに...炊き出しのイエス

  • ダライ・ラマ (3)

    今回の講演を通じて私が一番考えさせられたのは、ダライ・ラマさんが旅行時に気をつけていることとしておしゃったことです。ダライ・ラマさんはホテルなどに宿泊するとき、決して浴槽(よくそう)は使わず、いつもシャワーで済(す)ませてしまうのだそうです。また室内の使っていない電灯も消して回るとのことです。国賓(こくひん)もしくはそれ相当の待遇を受けている人が、シャワーで我慢したり、部屋の照明を抑(おさ)えて過ごしているということに私は驚きましたし、逆に言えば、こういった小さな点をないがしろにしない人物でなければ信用に値しないのではないかとも思いました。この講演で彼が一貫(いっかん)して訴えていたことは、相互対話の大切さと実践(じっせん)の重要性です。特に、後者です。何かを感じ、何かをすべきだと思ったときは、たとえささやかな...ダライ・ラマ(3)

  • ダライ・ラマ (2)

    ダライ・ラマさんがヨーロッパのキリスト教徒と出会ったときの話も印象的でした。数十年前、スペインの僧院で修行をしているある僧侶と会ったとき、その方の目がとても慈愛(じあい)に満ちていることに驚いたそうです。その僧侶は他者との交わりをほとんど絶つようにして暮らしていたそうですが、キリスト教によって、つまり仏教以外の宗教を通じてもこれほどの境地(きょうち)に達することが出来るのかとダライ・ラマさんは感嘆(かんたん)したそうです。この出会いを契機(けいき)にして、他の宗教に対する偏見(へんけん)を脱することが出来たと話されていました。この話で思い出したのは、以前、私の大学の先生から聞いたマザー・テレサの話です。彼はマザー・テレサのことを、「初めて会ったにもかかわらず、なんとも言えないほど懐かしく、まるで母親に再会したか...ダライ・ラマ(2)

  • ダライ・ラマ (1)

    先日、大阪でダライ・ラマによる講演会がありました。講演では主に、平和な世界を作り出す上での若者の役割について英語で語られました。政治的な発言とならないよう配慮(はいりょ)されたのだと思いますが、講演内容がやや抽象(ちゅうしょう)的で一般論的でした。そのため、個人的には特に強い感銘(かんめい)は受けなかったのですが、それでもいくつか印象に残る言葉がありました。一言一句、正確に覚えてるわけではありませんが、私なりの解釈としてお伝えします。まず、強調されていたのが言葉の重要性です。この場合の言葉とは、コミュニケーションの道具としての言葉という意味です。平和を作り出すためには世界中の人々が相互理解を深める必要があり、そのためには英語の習得がとても大切だとおっしゃっていました。特に日本人の多くが英語を苦手とすることは、世...ダライ・ラマ(1)

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