「煮ても焼いても食えない奴(やつ)」という表現がある。あまりに強情で 自分の考えを変えることも他人の言うことも聞かない。扱う方法がなく、どうすることもできない…
小さな外国語スクールの代表者が発信する日常的なエッセイ。 好奇心と知性的な笑いを心がけている。
2009年暮れよりはじめて、 どこまで続くかな? おっ、まだ続いている!
今日は、大晦日(おおみそか)。古語の別名は大晦(おおつごもり)。もともと陰暦で使われる言葉で、「晦」は、『月が隠れる日』という意味。今でこそ、この日は一年の最…
暮れになると「忘年会」なるものがある。もう年の瀬、それも終わりつつある。もともとの「年忘れ」の意味は、年の暮れに、その年にあった苦労や辛苦などを忘れ、労をねぎ…
もう幾つ寝るとお正月〜♪などという時期になってきた。あと数日でお正月。取り立てて何もするつもりはないが、それでも、何かせわしない。お正月を見れば日本がわかると…
伝説の人物、北大路 魯山人は、料理人や美食家としてその名を今日まで轟(とどろ)かせている。テレビなどでは決まって「魯山人の愛した〜」などの表現が使われ、伝説の…
「徳川三百年は、日本人を侏儒(しゅじゅ) にした」これは司馬遼太郎氏が江戸時代というものについて語った言葉。侏儒とは、小人(こびと) ないしは、器の小さいもの…
日本商工会議所会頭だった永野重雄氏が、『"貧乏" は、もう売り物にならない』という寄稿文を文藝春秋誌に書いたのは、昭和46年のこと。焼け野が原となった戦後から…
ゲーテの言葉に「呼吸には二様の恩恵がある。空気を吸って吐き出す。前者は圧(お)しつけ、後者は蘇生をもたらす」とある。”深呼吸” といえば、新鮮な空気を吸い込む…
芸の下手な役者や俳優を「大根役者」と呼んだりする。なぜ大根?なのかということには諸説ある。大根は「食あたり」しないことで知られる、すなわち「当たらない」役者の…
W杯サッカーが終わって数日が経過しているが、スポーツ関連のニュースは、感動が冷めやらぬのか、いまだに話題の半分は、それに費やされている。当方も見出しに惹かれ、…
西欧で自生する『ベラドンナ(bella-donna)』と呼ばれる植物がある。ベラドンナはイタリア語で「美しい女性」という意味。こんなにも優雅な名前つけられてい…
『みにくいアヒルの子』はアンデルセン童話の中でもよく知られている物語の一つ。ストーリーは知られているように、このみにくいアヒルの子は、同時に育ったアヒルの子の…
源氏物語には「夢」という文字が136回でてくる。それは寝ている時の「夢」に限らず希望としての「夢」も含んでいる。「夢」は生きる上で非常に重要な要素でもある。そ…
アメリカポップスのデュオである"カーペンターズ (Carpenters)" の曲が街に流れていたのは、70年代初頭の事だった。「愛のプレリュード」「トップ・オ…
このごろ何かと騒がしいロシアだが、その昔、帝政ロシアの時代の物語がある。それは、ロシア領となったシュテットルに暮らすユダヤ人の生活を描いた小説『屋根の上のバイ…
モンタージュ写真と聞けば、すぐに3億円事件の犯人像が思い浮かんでくる。この事件は1968年の12月10日に東京都府中市で発生したもので、目撃者の証言などから、…
寒波襲来。いよいよ本格的な冬の到来となった。空は冴え渡り、枯れ葉を落とした木々の間から昴(すばる) がひときわ輝いて見える。この昴、肉眼では六つばかりの星が見…
能で演じられる時に使われる「般若の面(おもて)」は、何とも言えない恐ろしさがある。明治の文豪、幸田露伴は般若面を称して、「究極の美人」と語っている。般若の面は…
「妖怪」などと言えば、何ともおどろおどろしい響きがある。人間の理解を超える、奇怪で異常な存在だが世界中、至る所で何らかの伝説や伝承がある。そんな妖怪の中には、…
かつて宮崎駿監督のアニメ映画『千と千尋の神隠し』が話題となったが、「神隠し」は、ある日、人が忽然と居なくなること。たいていは、神域とされる山や森で、人が急に行…
人の感覚器官には「五感」がある。それらに加え「第六感」というものがある。それらは、中国の五行説「木、火、土、金、水」にも準(なぞら)えることができるように、味…
「残り物には福がある」という言葉がある。信憑性のほどはわからないが、人が取り残して最後に残った物には思わぬ利得がある、などの意味を表す言葉。これにまつわる茶人…
「ムスビ」という言葉は古来から何かにつけて使われてきた言葉でもある。この言葉を聞いて、まず浮かぶのは「縁結び」。出会いを作ったり、それらをつなぐという意味で使…
意外なことだが、アメリカ人にとって『ゴジラ』を意味する"GODZILLA" というサウンドには、何か特別な迫力ある音に聞こえるそうだ。スペリングからも想像でき…
英語の表記で「どうしてそうなるのか?」と不思議に思う略称が時々ある。たとえば、ナンバーを意味する略称は、"No."英語のスペリングでは、"number" 。"…
「聖アンドレの日(11月30日)を過ぎるともう冬」ヨーロッパには、そういう表現があるそうだ。さすがに12月になると冬が来たという思いと一年が過ぎてゆくという気…
ガングロが流行していたのは1990年代の終盤から2000年代初頭にかけてのこと。ティーンを思わせる若い女性たちが、日焼けサロンなどで真っ黒に灼いたり、極端に色…
朝起きて一番にすること。その中で、かなりの人がスマホ・チェックと答えたという。当方も起きれば、スマホから充電コードを引き抜きざまに画面をチェックする。メールや…
エスノセントリズム(ethnocentrism) という言葉がある。自民族中心主義や自文化中心主義という意味。これは、アメリカの社会学者であるウィリアム・サム…
妖怪に『小豆研ぎ婆(ばばぁ)』というのがある。これは河原でワッパに入った小豆を研(と)いでいる老婆の妖怪だという。水木しげるの描いたものにも出てくる。何とも、…
わが近くの神社には11月の間「七五三まいり」の掲示が架かっていたが、12月になると、さすがに、そこには「初詣」の案内板がかかるようになった。「七五三まいり」は…
日本の古来からの言葉で、漢字に同じ意味の概念がなかったのか、漢字に当てることができなかったと思しき言葉が幾つかある。代表的なもので言えば「まほろば」。この意味…
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「煮ても焼いても食えない奴(やつ)」という表現がある。あまりに強情で 自分の考えを変えることも他人の言うことも聞かない。扱う方法がなく、どうすることもできない…
映画『PERFECT DAYS』は、役所広司主演の2023年の映画。実際に2023年をモデルとして描いている。主人公は東京の公園のトイレ掃除を職業とする初老の…
古代中国の思想家の一人に老子がいる。彼の考え方に「無為自然」というのがある。これは、自然の摂理に従い無理な力を加えないという考え方。もう少しわかりやすく言えば…
「乙(オツ)」という表現がある。昔の落語家なども、よくこんな言葉を使った。趣きがあって、ちょっといい感じ、と思わせるものに使う言葉。用法としては「乙(オツ)で…
「実存主義哲学」なるものがある。実存主義というので有名なのは、フランスの思想家J・P・サルトルだが、その祖とされるのは19世紀のセーレン・キェルケゴール。今は…
当方は四字熟語に、つい惹かれるところがある。漢字クイズなどで難解な文字が入った四字熟語が出題されると妙に燃える。例えば「喧々囂々(けんけんごうごう) 」と「侃…
先月の「休筆」から1ヶ月ほど経ったことになる。医師が施すべき処置が済み、自然治癒に任せるほどになったということで、一応の「癒え」に入って2週間ほど経った。人か…
こんなに暑くなるとビールが欲しくなる。ビールの誕生は、およそ紀元前4000年のメソポタミアでのことだという。誕生は、予期しないものが偶然生み出されるというセレ…
「なめんなよ」という表現は、あまり、紳士的な言葉とは言えない。今日の石破首相の発言「なめられてたまるか」という言葉が話題になっている。これは、トランプ大統領と…
我が地域の裏山に相当するところに六甲山(ろっこうさん)という山がある。931メートルという高さで、ケーブルカーなどもあり気軽に登れる山だが、意外に遭難も多々あ…
アイルランドと言えば、何かにつけてケルト人やケルト文化が取り上げられる。多神教の雰囲気を持った文化だが、そのケルトと言っても、それほどの昔の話ではなく、紀元後…
心の中にあることを言わないで溜めておくのは精神衛生上良くない。『徒然草』十九段に「おぼしき事言わぬは、腹ふくるるわざなり」と出てくる。著者・吉田兼好の時代には…
「もったいない」という言葉がある。漢字で表すと「勿体無い」となるが、この「勿体」という言葉はもともとは仏教用語で、「本来のあるべき姿」を意味する言葉。「もった…
芥川賞は、今はそれほど大きな話題とならないが、1969年の受賞作・庄司薫『赤頭布ちゃん気をつけて』は、大きな反響があった。この小説は、大学紛争のため東大の入試…
「ここがロードスなり、ここで跳べ」という言葉がある。これは、イソップの寓話に出てくる話。あるホラ吹きの男がいて「オレは、(ギリシャの)ロードス(島)にいた頃、…
いつの頃からか、スポーツニュースが始まると大谷選手の活躍から放映される。メジャーの選手とも伍して戦える日本の選手がいることが素直に誇らしく思える。もう、メジャ…
「不如意」という言葉がある。これは、漢文のように返り点をつけて読み下すと「意の如くなら不(ず)」となり、これを簡単に表現すれば「思い通りにならない」。この「不…
今年のカンヌ映画祭、最高賞のパルム・ドールは、イランの映画監督ジャファール・パナヒ氏の"Un Simple Accident" が受賞して閉幕した。世界には、…
「何もなければ、また来週」先週、わが外国語スクールの生徒さんが帰り際に外国人講師に発した言葉。言われた時には、その講師は真意が良くわからなかったが、すぐに納得…
時々話題になるものに学歴詐称がある。こと選挙になると、その時に提出した学歴に偽りがあると、当選しても無効となる。何人かの国会議員としての当選者が職を追われたの…
いよいよ梅雨明け。本格的な日差しが照りつけるようになった。日傘は必需品。百貨店での商戦では、男性用の日傘が人気のようだ。そして、目立つのはインバウンドの観光客…
時々、書棚に並ぶ夏目漱石の小説を開いて拾い読みをすることがある。読めば「やっぱり漱石らしい」と感じさせられる。その当時の小説家は、それぞれに個性的な文体を持っ…
「もうどうしようもない」という意味を表わすフランス語に"ニンジンが煮えてしまった(Les carottes sont cuites)" という表現がある。様々…
パリ・オリンピックも、いよいよ開幕間近となる。今回は、32競技329種目で熱戦が繰り広げられる。ロンドンでは、26競技302種目であったことから思えば、ブレイ…
松尾芭蕉の句に「這(は)い出(いで)よ かいやが下の ひきの声」とある。「かいや」は養蚕部屋。「ひき」とは蟇(ヒキガエル)のこと。これは、『奥の細道』の中で詠…
高村光太郎は彫刻家でもあるが、詩人としても知られる人物。彼の詩に「根付(ねつけ)の国」というのがある。「根付け」とは印籠(いんろう)などを帯と結ぶための紐(ひ…
四字熟語に『捲土重来 (けんどちょうらい)』 というのがある。ちょっとむずかしい表現だが、意味としては、「一度失敗した者が、再び勢力を盛り返してやって来る」こ…
イタリア料理のお店で「リストランテ」と呼ぶのは、高級なレストランで、大衆的な食堂は「トラットリア」と呼ばれるのが通例。「オステリア」は居酒屋を意味する言葉だが…
バイデン大統領の次期大統領選への出馬に関して日増しに反対の声が高くなってきている。現在81歳。もしトランプ大統領が返り咲いたらそれも恐怖だが、バイデン大統領が…
いよいよ大阪万博が近づいてきた。その大阪だが、江戸時代は、庶民が作った自由な街。幕府のお膝元、官僚的な江戸とは違う文化が形成された。当時の大坂は、公共事業に関…
思いを寄せている人に、「あなたのことは忘れました」と言われるとショックだろう。ところが、これを逆手に取ることによって、かえって想いの深さを表現する場合もある。…
『奇貨居(きかおく)べし』という言葉がある。「奇貨」とは、めずらしい貨幣のことで、これをとって置いておけば、値打ちが上がり大変なものとなるという意味。この言葉…
日本のプロ野球の優勝チームは、健闘を讃えて”ビールかけ”を催すが、アメリカのメジャーリーガーたちは、ビールではなくシャンパン。すなわち、"シャンパン・ファイト…
アフリカのタンザニアで1936年に撮られた写真には、奇妙な二人が写っている。これは、この地方に古くから伝わる呪術師。今でもタンガニーカと呼ばれる地域では様々な…
新紙幣がスタートした。20年ぶりとなる新紙幣。今日、銀行で預金を引き出すと全て新紙幣になっているのに驚いた。それで当然なのだが、こうやって少しずつ変えられてい…
オーロラや流星群など、自然が織りなす現象と都会とは相容れないところがある。自然現象を見たければ、極地の大平原に限るが、都会にあるビル群と自然とがタッグを組んで…
「洛陽(らくよう)の紙価を高める」という表現がある。これは、ベストセラーの本になることを婉曲的に表現する言葉。この語源となったのは、中国、魏蜀呉が擡頭していた…
「あべこべ」という意味をあらわす英単語に"topsy-turvydom" というのがある。明治時代になって日本を訪れたアメリカ人は、よくまあ、これだけ逆なもの…
初代・引田天功氏は、水中や爆発などの極限状態から脱出するというマジックで知られ、1970年代に命からがら「脱出」するといったパーフォーマンスで人気をさらった。…
梅雨の雨のことを五月雨(さみだれ)と呼ぶ。特に、静々と屋根を濡らすような雨のことをこう表現するようだ。今日も、五月雨の一日。こんな日は、ちょっと足を伸ばして海…