ヴァチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂には、ミケランジェロの『最後の審判』が描かれている。この礼拝堂には、ボッティチェッリの『モーセの試練』と題する壁画もある。『…
小さな外国語スクールの代表者が発信する日常的なエッセイ。 好奇心と知性的な笑いを心がけている。
2009年暮れよりはじめて、 どこまで続くかな? おっ、まだ続いている!
平安時代の文献にはモノノケ(物の怪) の話がよく出てくる。人間にとり憑いて苦を与えたり、病気や死に至らせたりもする。その正体は、魑魅魍魎(ちみもうりょう)と表…
「抑鬱(よくうつ)や狂気が芸術の天才を生み出す」そんな研究結果が出ていた。たとえば画家ムンクの絵を見ていると、そこに明らかな狂気を感じる。彼は幻視を見ていたと…
マジシャンの初代・引田 天功(ひきた てんこう) 氏を憶えておいででしょうか?彼は、「死のジェットコースター大脱出」など、1970年を前後して、数々の大脱出を…
「こだわる」という言葉には、どうも二つの意味があるようだ。一つは、些細なことや、とるに足りないことに拘泥(こうでい)すること。これは、否定的な意味で使われる。…
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび) なる日がある。これは、ひと粒の籾(もみ) が地に落ち、それが何万倍にも実るという縁起のよい日。今日、3月26日もその日に当…
『孫子(そんし)の兵法』と言われるものがある。これは様々な戦いの極意を表している書物。その中に出てくる兵法の一つ、「相手を知り、己(おのれ)を知れば、百戦危う…
劇作家のオスカー・ワイルドの言葉に、「仮面は、素顔よりも多くを語る」という言葉がある。「素顔というのは、本当の意味でその人のありのままを表わしていない。むしろ…
かつて、盲人の語りの芸能に「早物語(はやものがたり)」なるものがあった。これは聞き手の笑いを誘う滑稽な詞(ことば)を早口で語る芸。昭和の時代までは、寄席の芸と…
たくさんあるということを表わす言葉として「ごまんとある」という表現がある。漢字をあてると「巨万と~」の文字になるようだ。果たして漢字は、どれぐらいあるのだろう…
ローマの建国者は『ロムルス』と『レムス』の双子の兄弟という伝説がある。双子というのも象徴的だが、オオカミによって育てられたという。兄のロムルスは、自らを軍神マ…
「破天荒な人物像」などと語られることがある。この『破天荒』の本来の使い方としては、「誰もがなし得なかったことをする」という意味で使うのが正解。この言葉は、もと…
文豪・谷崎潤一郎は『陰翳礼賛』の中で日本人の美意識について説いている。西洋では部屋の中から陰翳を消す事に執着したが、日本ではむしろ陰翳を内にとどめ、そこから芸…
「世間にはワケの解らないことがある、その一つは、酒を強引に呑ませておもしろがること」このような表現で書かれているのは、『徒然草』の175段。七百年も前に書かれ…
古い新聞記事を見ていると「キリンの解体を観客に公開」という記事が出ていた。これは2014年のデンマークにあるコペンハーゲン動物園でのこと。同系交配を防ぐ目的で…
ダイヤモンドの価格が高騰している。この10年間、金価格は驚くほどの上昇曲線を描いてきたが、それを遥かに上回っている。そして、金とは違ってその鑑定が難しい。その…
コマーシャルに使われるキャッチコピーは、その時代を反映している。たとえば、『大きいことはいいことだ』というコピー。これは「森永エールチョコレート(1967年)…
アメリカの CNN News には、"odd news(おかしな話題)" のコーナーがある。長く続くコーナーで、そこには日常の中のちょっとした、おかしな記事を…
ドイツ出身の女優マレーネ・ディートリヒ(Marlene Dietrich)は、当時、独裁総統だったヒトラーのラブコールに"No" をつきつけアメリカに渡った。…
『源氏物語』には、かなりの数の人物が登場する。読めば登場人物の相関関係が複雑で、そのあたりに嫌気がさしてギブアップとなってしまう。ところが同時代に人には、興味…
アルベール・カミュの小説『異邦人』は「ママンが死んだ」の書き出しで始まる。主人公のムルソーはアルジェの街に住むフランス人。その彼がアラブ人を殺害してしまう。彼…
人の意外な一面を見て「人って わからないものだ」と言ったりすることがある。ドイツの哲学者のイマヌエル・カントもその一人に挙げられそうだ。カントと言えば、『純粋…
占いの一種に「八卦(はっけ)」がある。この「八卦」は、古代中国から伝わる易占の一種だが、侮るなかれ、何代にもわたって確立された膨大な学問大系でもある。八卦で占…
画家は長生きという通説がある。どうかな?と首を傾げつつ、思いついた画家を探ってみると、たとえば、ルノワールは78歳、ターナー76歳。今は普通の寿命のように見え…
ウクライナ情勢は混迷を深めているようだ。ロシア側にも言いたいことはいっぱいあるだろうが、この状況では、世界は一方的に侵攻したロシアを容認することはできない。こ…
『今昔物語集』は、平安時代末期に成立した説話集。「今は昔」ではじまるところから、その名がついたとされる。そして、結びには「となむ語り伝えたるとや」と書かれてい…
19世紀の思想家・ニーチェは、その生涯において何かと問題の人物だった。そんな彼の代表作を挙げるとすれば、『ツァラトゥストラ かく語りき』を挙げたい。この書名は…
和製英語なるものがある。日本人が作った英語っぽい表現を言う。よく言われる野球のナイターは、有名なものの一つ。それ以外にも結構ある。「オーダーメイド」「バックミ…
誕生石と呼ばれるものがある。生まれ月に合わせた宝石を身につけると幸運を得るとされるのだが、何ともスッキリしないのが、国によって誕生石の種類が違っていたりするこ…
冬季オリンピックが終了して一週間余り。メダルを取った選手も、惜しくもメダルを逃した選手も、とりどりに感動を与えてくれた。そして、このオリンピックを機に選手生活…
シェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』は、史実に則った芝居。もちろん様々な脚色が施され描かれているが、そのコアとなるところはシーザーの暗殺を前後とするストー…
新型コロナが世界的な問題となってから2年以上が過ぎた。この起源については、まだ、はっきりした解明がなされていない。新型コロナやインフルエンザは、普通の風邪と違…
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ヴァチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂には、ミケランジェロの『最後の審判』が描かれている。この礼拝堂には、ボッティチェッリの『モーセの試練』と題する壁画もある。『…
今年のパリ・オリンピックが開かれる期間だけ、立ち退きを要請された「ブキニスト(Bouquiniste)」すなわち、セーヌの川沿いにある「古書店」が一転、そのま…
1973年公開の映画『パピヨン(Papillon)』は、何かにつけ印象に残る映画だった。主演は、スティーブ・マックイーン。ダスティン・ホフマンが脇を固めていた…
19世紀の終わり頃から20世紀初頭にかけて、若きアーティストが集った「洗濯船(Bateau-Lavoir)」と呼ばれる建物があった。洗濯船(Bateau-La…
フランス人は、犯罪者でも自分の信念を持つ反体制の人物を好む傾向がある。その代表となるのが、小説家モーリス・ルブランが作り上げた「怪盗ルパン」。このルパンは、た…
1961年公開の映画『去年マリエンバートで(L'Année dernière à Marienbad)』は、なんとも奇妙な構成の映画だった。監督は、フランスの…
「一生に一度の短い恋」これをどう思うだろうか?26歳の時、燃えるような恋を募らせて同じ屋根の下に住みつつ、思いを寄せるその女性に、半年に300通の手紙を書き送…
プーチン大統領の選挙戦での勝利が確定した。彼はレーニンを嫌いスターリンを評価しているという。レーニンと言えば社会主義国ソビエト連邦を形作った初代の指導者。その…
現在、金の価格は天井を知らない如くどんどんと値を上げている。金の元素記号を覚えるのに「金は全ての金属のAu(英雄)だ」などの覚え方があった。思えば、ヨーロッパ…
「美食の国フランス」という呼称は、今は誰も疑うことはない。ではいつから?ということを探れば、長きにわたってフランスの美食を支えてきたトゥールダルジャンという名…
『黒いユーモア選集(Séries Surréalisme)』なるものがある。これはアンドレ・ブルトンを中心とするシュルレアリストが選定した作家たちを列挙したも…
ヨーロッパの歴史には「決闘」が名誉と誇りを守る儀式として長い間残っていた。日本では、果たし合いとして、やはり、名誉をかけて戦いを挑んだ。決闘が日本で廃止になっ…
坂口安吾といえば『堕落論』が出てくる。そんな坂口安吾が翻訳したジャン・コクトーの『エリック・サティ』という著書がある。エリック・サティは、「音楽界の異端児」と…
マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)やブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)のように、姓と名のイニシャルが同じというのは、運勢が…
バルザックの小説には、いかにも胡散臭い人物たちが数多く登場する。彼自身もそのようなところがある。トゥールで生まれ、不遇の少年時代を過ごし15歳の時にパリに出る…
抵抗運動をするときにガイ・フォークスのお面をつけて反対の意思を示すことがある。その表情は半ば笑みを浮かべているようでもあり、変な不気味さがある。夏目漱石の著書…
かつて、戦後間のない頃の映画のタイトルに「名もなく貧しく美しく」というのがあった。その当時のほとんどの人は、名もなく貧しかった。そんな生き方とは対照的に、何か…
このブログもエッセイらしいものを書いて15年余りが過ぎ、毎日書いているので5,200余の数になった。これらは、我が死後にも、ずっと残ることになるのだろうか?そ…
今年「古稀」を迎える。すなわち70歳。やっと人生というものが解りかけてきたところなのに、もう終わり?そんな感慨を持ちながら、今日は、テオドール・ジェリコー(T…
かつて、カミュ・サルトル論争なるものがあった。これは、戦後のフランス社会で碩学としてその名を轟かせたサルトルに対して、新進気鋭のカミュが挑むという形での論争と…
平安時代の物語などには、物の怪(もののけ) の話がよく出てくる。これは人間にとり憑いて苦を与えたり病気や死に至らせたりする霊的存在。その正体ははっきりせず、怨…
『竹取物語』は現存する日本最古の物語と言われる。日本の昔話として、そのストーリーは誰もが知っている。児童文学のように取り扱われているが、ところがどっこい、文体…
『春雨 (はるさめ)』は普通に降る雨よりも、もっとささやかに降る雨で、霧吹きで飛ばしたような雨のこと。降るというより、静かにあたりを濡らす雨。万葉集の中に、そ…
「モノ忘れ」は歳をとってくれば、致し方のないところだが、また、忘れてしまった、などと「忘れる恐怖」がだんだん増してきた。とは言え、全て覚えていると脳ははパンク…
かつて流行した言葉に「地域一番店」などというものがある。同じ業種のライバルに打ち勝って地域で一番となること。これによって、さらに人々が集まる良い循環の店舗とな…
世界的建築家であり、長く日本に滞在し、いくつかの著書も書いているブルーノ・タウト氏が「日本人は目で考える」と語っていた。外国人に比べて、見た目で判断することが…
太宰治の小説『人間失格』の中で言葉の意味を探る遊びとして、対義語(アントニム) と同義語(シノニム) を挙げていくシーンがある。その部分を抜粋すると、「黒のア…
「レシピ」という言葉が日常的な言葉となって久しい。日本で使われているレシピは、英語のRecipe から来たらしく、一般的に料理法という意味で使われている。英語…
「暑さ寒さも彼岸まで」などの言葉があるが、そのお彼岸がやってきた。行きつ戻りつしながら、着実に春の歩みを深めている。まだ、花粉が気になる季節ではあるが、SNS…
芥川龍之介の文に「詩という言葉がわかる人」という表現がある。中々味わい深い表現だと思う。詩という言葉がわかる人とそうでない人がいる。日常使っている言葉は、誰で…
「パーキンソンの法則(Parkinson's law)」というのがある。これは、イギリスの歴史学者であり政治学者でもあるシリル・ノースコート・パーキンソンによ…
「災害ユートピア(disaster utopia)」という言葉がある。これは、大規模災害の後に一時的な現象として発生する理想郷的コミュニティを指す呼称。これを…
執行を猶予(ゆうよ)したり、その期間のことを「モラトリアム」と呼んでいる。よく厳しい社会の荒波にいきなり出るのを婉曲的に拒み、大学に残っている若者を「モラトリ…
江戸時代の川柳に 「売り家」と唐様で書く三代目 というのがある。今は、慣用的表現として使われることも多い。意味としては、初代が苦労して財産を築き、2代目は親の…
今は、大相撲の春場所真っ只中。新型コロナなどで「待った!」がかかったり、不祥事があったりなど祟られた3年間だった。思えば、大相撲はスポーツというより娯楽的要素…
「あれっ、今日はブログのメンテナンス?」アメブロ画面には、深夜午前1時から朝10時までメンテナンスと出ている。こんなにも大規模で長時間にわたるアメブロのメンテ…
日本人は会議が苦手と言われている。大きくは、国際舞台でも、雄弁に語る姿を見たことがない。日本人そのものが言葉を使わない文化をDNAの中に継承しているのか?とに…
最近、あまり聞かなくなった言葉の一つに「ごまんとある」という表現がある。これは、溢れるほどあるという意味で使われ、漢字をあてると「五万と」ではなく「巨万と」の…
イギリスの国旗はユニオン・ジャックと呼ばれている。イギリスは連邦制を採っており、4つの国が統合した形。国旗も4つの国の旗を合わせた格好。正式にはユニオン・フラ…
巴里(パリ)、倫敦(ロンドン)、亜米利加(アメリカ)など、かつては、日本でも外国の地名などをこのような漢字で書いていたことがあった。今、こういった漢字表記にす…