寺山修司が亡くなってから40年あまりの歳月が流れていった。彼は、劇団『天井桟敷』を主宰したり、数多くの問題となる著書も残している。それらの中には、『書を捨てよ…
小さな外国語スクールの代表者が発信する日常的なエッセイ。 好奇心と知性的な笑いを心がけている。
2009年暮れよりはじめて、 どこまで続くかな? おっ、まだ続いている!
いよいよ大晦日。いつも通り年賀状は、まだ書いていない。年賀状は、宛名も文面も手書きと決めている。これが祟っているのか、まだ気分にもなっていない時に書く気になら…
新型コロナの流行から丸2年を迎えた。その間、感染者が増えたり減ったりを繰り返し、寄せては返す波のようなところから、第◯波などのような表現が繰り返され、世界各国…
フランスの古き良き時代。パリのとある一室に、ツルゲーネフ、ゾラ、ドーデ、ゴンクール、フローベールの5人が集まることがよくあったという。ツルゲーネフだけはロシア…
英語表現で「そんなの簡単!」を意味する言葉に"a piece of cake" なるものがある。例えば、「〜なことをやってくれるか?」「お安い御用だ」こんなヤ…
寒波襲来。日本国中に強烈な寒波が押し寄せている。地球温暖化を真剣に考えようとしているところなのに、これは何だ?というところでもある。こんな時期に聞くのが「冬 …
今年も「年末ジャンボ宝くじ」が発売された。その次第は、「1等賞金が7億円、1等の前後賞が各1億5,000万円で、1等・前後賞合わせて10億円」。宝くじは、随分…
「恋の駆け引き」なる言葉がある。恋の相手がどう思っているかを知るために様々な挑発したりする行為を言う。恋に限らず、人と人とが出会えば、様々なところで「駆け引き…
「人はうまく騙されたいと思っている」こう書けば、すぐに反論されてしまいそうだが、実際のところ「騙されることは快感!」なのである。フランス語で"Trompe-l…
「時流に乗ったヤツは大きく見える」こう言ったのは勝海舟。「時流に乗った」と言えば、最近の我がトレンドは、フランス語で小説を発表してヒットを続けているアメリー・…
木の名前に「ニセアカシヤ」や「ウメモドキ」などがある。アカシアに似て非なるものであるから「ニセアカシヤ」。梅に似ているが梅ではないところから「ウメモドキ」。こ…
ニーチェの著書に『ツァラトゥストラかく語りき』がある。この著書を現代語で表現すれば『ツァラトゥストラはこう言った』となるが、文語表現では上記のように『ツアラト…
定食屋さんに入ると「白米」の他に「雑穀米」を提供するお店が増えた。私は、寄る年並のせいか、最近は健康志向。たいてい「雑穀米」を選択する。お店によっては「十五穀…
「この、分からず屋!」普段、温厚で通っている私だが、思わず声を荒げた。相手は神妙な声で「すみません...」と呟いた。これが最後の会話だった。そんな会話を交わし…
「生活は勝ち、理想は死んだ("La vie est triomphante et l'ideal est mort.")」フランスの詩人・ヴェルレーヌが書いた…
「もう2年もパリに帰っていないの」パリ出身のF嬢は日本で仕事をするようになって6年。年に1、2度パリに帰っていたが、コロナ以降は、ずっと日本での生活。疲れた表…
年の瀬が近づいてきた。暦を見れば、あと二週間で新年を迎えることになる。俳句の季語の一つに「古暦(ふるこよみ)」と呼ばれるものがある。これは昔の暦(こよみ)とい…
「知情意」なる言葉がある。人が感動するには「知情意」の3つがバランスが重要。知的、情的、意的な充足があってこそ、感動と満足感が得られるのだという。今年も「一万…
時々開く本に中野京子氏の書いた『怖い絵』がある。かつて、中野京子氏監修で、全国で巡回展示された『怖い絵展』は、大人気だったことが思い出されてくる。全世界からそ…
わが青春時代を思い起こせば、貿易関係の会社に行けば、必ずと言っていいほどタイプライターのキーを叩く音が響いていた。あの音が好きだった。外国映画を見ながら、日本…
「脛(すね)に傷を持つ」という言い回しがある。これは、「人に知られたくないやましいことや隠していたい過去がある」という意味で使われる。誰にでも触れられたくない…
「夢のような状態に落ち込む時、バセット・ホルンの深い響きが聞こえてくる」こんな言葉を残したのは、ドイツの幻想作家ホフマン(Hoffmann)。彼は幻想小説の「…
好きな映画監督は?と訊かれれば都度、変わったりするがフェリーニと答えるだろう。彼はアカデミズムとは疎遠。若き頃には神学校を抜け出し駆け落ちしたり、サギ師を生業…
人の幸福とは?そんなものを考える時、ヒントとなるのが芥川龍之介『杜子春』とバルザック『あら皮』という二つの小説。両者はある面、似ているとも言える。簡単に、それ…
週刊誌の見出しを見るのが好きだ。興味をそそる見出し文字が並んでおり、つい引き込まれて見てしまう。とは言え、週刊誌を買った憶えはない。かつてはスキャンダルやゴシ…
「名俳句」と呼ばれるものを集めた本を寝転びながら見ていた。その本で、特に印象に残ったのは夏目漱石。「凩(こがらし)の 上に物なき 月夜哉(かな)」の句。「上に…
バルザックの小説には「社交界」の文字が多い。彼の代表的な小説『ゴリオ爺さん』には、ラスティニヤックという片田舎で育ち、パリへ法学を学ぶために出てきた青年が描か…
今日思いついたのは「枷(かせ)」。ドラマのヒーローやヒロインには必ずと言っていいほど、なんらかの「枷」があるもの。それがドラマを面白くする。たとえば、主人公は…
わがショートショートの登場人物の中で主役級の役割を果たしている人物に占い師のK氏がいる。占い師というのは、実は、我が憧れの職業でもある。K氏はショッピングセン…
このブログのショートショートで書いてきた中に"マダムC”なる登場人物がいる。セレブと言いつつ、どこかいかがわしい。この人物が主催するパーティで出すワインは7ユ…
「人は考えたとおりの人になる」この言葉の意味は、人はこうなるだろうと思った通りの人生を歩んでいるというもの。この言葉は至言だと思う。徹底して、自身の考えを貫い…
このBoots strap ブログは、2009年の12月スタートから、ほぼ毎日アップ。で、いつの間にやら4,400ブログを書いて来たことになる。ブログを見守っ…
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寺山修司が亡くなってから40年あまりの歳月が流れていった。彼は、劇団『天井桟敷』を主宰したり、数多くの問題となる著書も残している。それらの中には、『書を捨てよ…
我がスクールの講師が所用で3週間ほどオーストラリアに帰り、今週はじめに日本に戻ってきた。彼が残念がったのは、桜がすでに散ってしまっていたこと。「あ〜、今年の桜…
「伯楽」は、中国、周の時代にいた馬を見分ける名人。普通の人が見たのでは、これが一日に千里を走る馬なのかどうかがわからないが、この伯楽が見立てをすると、馬の資質…
"ミーム(meme)" と呼ばれる現象がある。もともとは、人々の心から心へと伝えられる情報のこと。これは、1976年にイギリスの動物学者リチャード・ドーキンス…
とあるニュースに「自分の作品を有名な美術館に飾るという夢をほんの一瞬、実現したドイツ人の男がいた」と書かれていた。場所はドイツ・ミュンヘンのピナコテーク・デア…
エントロピーの法則といえば、思い出すものの一つに萩尾望都 が描いたSF 漫画に『百億の昼と千億の夜』というのがあったことが蘇ってくる。これは、光瀬龍の小説を原…
わが少年時代に話題となっていたものに「4次元の世界」というものがあった。英語表現では "Fourth dimension" 。「次元=dimension」を言…
かつて、マルチタレントとして活躍した今は亡きE・H・エリック氏は、耳たぶを動かすというCMがヒットし、一躍有名となった。彼が実際に動かせたかどうかは知らないが…
将棋の藤井聡太八冠の快進撃が止まらない。昨日は名人タイトルの初防衛をかけた一局があり、ほぼ劣勢をひっくり返しての勝利。強さを思い知らせた対局でもあった。チェス…
ギリシャ神話の中に、フェキオン山のスフィンクスが通りかかる人間に”なぞなぞ”を問いかけたというのがある。「朝は四本にして、昼は二本、夕は三本の足を持つ生き物と…
桜を詠んだ芭蕉の句「木(こ)のもとに 汁も膾(なます) も 桜かな」この俳句の意味は「花吹雪の舞う中、桜の木の下では花見の会や宴が催されている中で、無作法など…
「春眠 暁(あかつき)を覚えず」これは、中国の詩人・孟 浩然の詩『春暁』の一節。春になり、寒さを気にせずにウトウトとしてしまう事になる。そんな様子を表現したも…
「ウソから出たマコト」なる諺がある。つい大風呂敷を広げて発言したことが、意外なことに、そのまま成就することがある。スポーツ選手が時々、そのような強気発言をする…
世界中、至る所に古文書なるものがある。かつてはロゼッタストーンもその文字の解明に窮したものだったが、今は、コンピュータの進化にもより、様々な文字が解明されてい…
現在、ロンドンのサマセット・ハウス(Somerset House)で"Cute展" なるものが開催されている。様々な"Cute"を一堂に集めて、その意味を探ろ…
人間緊張すると思わぬ失敗をするもの。かつて、ドリフターズに「聖歌隊」が整列して歌うコントがあった。整列する中で一人が転んだり、いざ歌おうとするとクシャミをした…
商談を成功させるためには、よきプレゼンテーション、言葉遣い、身だしなみなど好印象を与えるために努力が必要なことは言うまでもない。男性ならば、髪型、スーツ、シャ…
「サバを読む」という表現がある。これは数を誤魔化したりするときに使われる表現だが、この言葉の元になったのは、江戸時代というから、まだ新しい。魚市場のことを「い…
マルクス、エンゲルスと一括りで表現されることもあるが、そのエンゲルスに『空想から科学への社会主義の発展』と題する著書がある。この本の言わんとするところは、自分…
長かった冬から解放され、いよいよ時は桜の季節へ。開花を待ち侘び、やっと訪れた花便り。この暖かな便りは、おそらく、遠くからの訪問者。今日は、海の見えるホテルでの…
ビールが美味しい季節になって来た。ビールと言えば「ドイツ」ということになるが、ドイツビールの大きな特徴として、原料は、麦芽、ホップと水のみを使う。それ以外の原…
かつて、男女デュオ「ヒデとロザンナ」で人気を得たロザンナは、のちにテレビの料理番組などを担当し、イタリア料理を紹介していた。そして、よく言っていたのは「フラン…
日本の物価は上がり続けている。だけども、まだ世界から見ればかなり安いそうだ。とは言え、こと宅配ピザは世界の料金と比べて格段に高いという。高額なのに、郵便受けに…
漁師が海で捕獲した魚は今ではすぐに冷凍したり氷漬けにして鮮度を保つようにしている。氷や冷凍設備のなかった時代の漁師は鮮度を保つために幾つかの工夫があった。一つ…
落語の人間国宝だった桂米朝さんが語った言葉に「落語が面白話であれば『楽話』となるハズだが、語るところに妙味があり、そのために『落語』という名称がついている」と…
桜前線上昇中。桜は日本の風景の大きな一部になっている。『徒然草』の第一三七段に「花は盛りに月は隈(くま)なきを見るものかは」とある。意味としては、「満開の桜や…
判官贔屓(ほうがんびいき)というのがある。弱い立場にある人をつい応援してしまう気持ちのことを言う。この贔屓(ひいき)の志向が如実に現れるのが高校野球。かつては…
18世紀あたりがモデルなのだろうか?イタリア歌劇『セビリアの理髪師』やフランス劇の『シラノ・ド・ベルジュラック』では、名家の娘がバルコニーのある2階部分に住ん…
『踊り字』というのがある。あまり馴染みのない言葉だが、繰り返しの時に使われる「々」、「ゝ」、「〃」などの記号のことをそう呼んでいる。「時々」などのように、現代…
今から千年も昔に書かれた『枕草子』には、様々な色彩が出てくる。そこで単に色として使われた色彩は、緋 蘇芳 紫苑 麹塵 柚葉 薄墨など37色。そのほか、桜の五重…
歴史上で称賛されている人でも一皮剥けば食わせ者、という人物も少なからずいる。そんな一人として挙げたいのはハインリッヒ・シュリーマン。今なお、遺跡発掘でその名を…
19世紀初頭のイギリス・ロマン派詩人・ワーズワース( Wordsworth) は、以前は、多くの訳詩が出ていたが、最近、あまり眼にしない。彼の詩を原文で読もう…
子門真人(シモン マサト)が歌う『およげ!たいやきくん』が爆発的にヒットしたのは、1975年のこと。「毎日、毎日ボクらは鉄板の~上で焼かれてイヤになっちゃうよ…
商談を成功させるために、よきプレゼンテーション、言葉遣い、身だしなみなど相手に好印象を与える努力が必要なことは言うまでもない。男性ならば、髪型、スーツ、シャツ…
芥川龍之介『或旧友へ送る手記』は、「ぼんやりとした不安」を語っている。はっきりとした不安ではなく、どこか朧げな要素を含んだ不安。これの方がはっきりとした不安よ…
世の中には、何やら、ひと癖、ふた癖ある人物がいる。思えば、野球の野村克也氏も、そんな一人だった。監督時代には、手練手管(てれんてくだ)を駆使。エピソードの一つ…
世にハゲタカファンド(Vulture fund)なるものがある。これは!と思える企業に目をつけ、株式を買い集めて企業そのものを買収し、社長を解任して実権を奪っ…
映画やドラマの端に映り込んでいたものが、「あれは何?」と注目を浴びたり、また時には、ちょい役やエキストラが人気を得たりする。こんな現象を一般的「スピンオフ(s…
今日のネットニュースで目を惹いた記事は、「パリ・サンジェルマンに所属するブラジル代表FWネイマールが、オンラインカジノで大負けした」というもの。その情報による…
「民間にできることは民間に」こんな言葉が主流になったのは、いつだっただろうか?と調べてみると2001年の小泉首相の時代。「小さな政府論」が元になった考え方。「…