まっすぐその場に立ち続けるために、俺はいつも大声を出して応援していた。自分がここにいる意味を示すかのように、声が嗄れるまでチームを応援していた。(中略)チームのためではなく、自分のために。 「風助!」 タイムアウトのたびに、桐島は上気した顔で俺のところまで走ってくる。 「なんかないか?」 どこがあかんかった? 桐島はタオルで汗を拭きながら、俺に意見を求めてくる。 (中略) タオルを俺に渡して、小走りできらきらとしたコートへ戻っていくんだ。ぽふん、とやわらかいタオルの感触でなんだか幕を下ろされたような気がして、俺はまたそのかがやくコートを外側から見つめる。 輝くコート、 ..
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